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技術 過熱蒸気を利用した加熱調理装置

出願人 パナソニック株式会社
発明者 谷知子石橋昇
出願日 1997年11月10日 (23年1ヶ月経過) 出願番号 1997-306857
公開日 1999年5月28日 (21年7ヶ月経過) 公開番号 1999-141881
状態 拒絶査定
技術分野 固体燃料用ストーブまたはレンジ;制御
主要キーワード 加熱雰囲気温度 最適重量 過熱蒸気雰囲気 重量減少割合 予熱終了後 蒸気供給経路 焼き切れ 庫内雰囲気
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

過熱蒸気を利用した食品調理において、食品を好ましい焼き色食感仕上げることを目的とする。

解決手段

加熱室1に過熱蒸気を送り込む第1の蒸気誘導手段4と第2の蒸気誘導手段5を設け、制御手段6により食品近傍部と加熱室全体のどちらか一方あるいは両方に選択的に過熱蒸気供給を行うことにより、食品の種類に応じた加熱温度に制御することができる。

概要

背景

従来、オーブンなどの加熱調理器は、図5に示すような構成のものがある。図5はオーブンの構成を示す断面図である。1は加熱室であり、オーブン外壁18との間にヒ−タ19が収納されている。オーブン庫内の温度や湿度を検知するセンサ20の信号をもとに、マイコン21はヒ−タ入力を制御する。ヒ−タ入力が制御されることにより、オーブン庫内は調理物に応じた温度に保たれる。ヒ−タによりオーブン庫内壁が加熱され、庫内壁からの輻射庫内雰囲気空気の対流により、食品は加熱される。

また、オーブン加熱水蒸気を組み合わせて加熱をおこなうものとして、特開平7−293889号公報記載の発明がある。これは、オーブンにスチーム外気送り込むことにより加熱雰囲気を制御し、食品の種類に応じた温度で加熱調理をおこなう装置である。

概要

過熱蒸気を利用した食品調理において、食品を好ましい焼き色食感仕上げることを目的とする。

加熱室1に過熱蒸気を送り込む第1の蒸気誘導手段4と第2の蒸気誘導手段5を設け、制御手段6により食品近傍部と加熱室全体のどちらか一方あるいは両方に選択的に過熱蒸気供給を行うことにより、食品の種類に応じた加熱温度に制御することができる。

目的

本発明は過熱蒸気を利用した上記オーブン加熱の課題解決と加熱温度制御を提案するものであり、オーブン庫に過熱蒸気を供給する第2の蒸気誘導手段と食品近傍へ過熱蒸気を供給する第1の蒸気誘導手段とを設け、制御手段が食品近傍部と加熱室全体のどちらか一方あるいは両方に過熱蒸気の供給を選択的に行うことにより、加熱雰囲気をコントロールすることを目的とする。

また、制御手段により食品があらかじめ設定した温度あるいは加熱時間に達する時点まで、食品近傍への過熱蒸気を供給することにより、野菜などの加熱時の変色を防止したり、グラタンなどの焦げ目を短時間で形成することを目的とする。

また、飽和蒸気を供給する第3の蒸気誘導手段を設け、食品の重量変化に基づいて100℃付近の蒸気を食品近傍に供給することにより、食品表面温度を下げ焦げを防止するとともにしっとりとした食感に仕上げることを目的とする。

また、調理終了後、制御手段により加熱室に蒸気を一定時間供給した後、シャワーノズルなどの洗浄手段から庫内全体に水を噴射することにより、調理後の加熱室の汚れを自動的に除去することを目的とする。

また、調理終了後、制御手段により加熱室に過熱蒸気を一定時間供給することで、調理後の加熱室の油汚れを焼ききることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
12件

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請求項1

食品収納する加熱室と、過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生手段と、前記過熱蒸気発生手段で発生した過熱蒸気を前記加熱室内に導く第1および第2の蒸気誘導手段と、前記第1の蒸気誘導手段と第2の蒸気誘導手段のどちらか一方または両方に前記過熱蒸気が供給されるよう制御する制御手段とを備えた加熱調理装置

請求項2

加熱室内を加熱する加熱手段を備え、加熱雰囲気の温度低下を防止するよう構成された請求項1記載の加熱調理装置。

請求項3

第1の蒸気誘導手段は、加熱室内の食品近傍へ過熱蒸気を供給するよう構成された請求項1または2記載の加熱調理装置。

請求項4

加熱室内の食品の温度を検知する温度検知手段を備え、制御手段は、加熱室内の食品が予め設定した温度に達した場合に、第1の蒸気誘導手段への蒸気の供給を停止するよう構成された請求項3記載の加熱調理装置。

請求項5

制御手段は、加熱室内の食品が予め設定した加熱時間に達した場合に、第1の蒸気誘導手段への蒸気の供給を停止するよう構成された請求項3記載の加熱調理装置。

請求項6

飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生手段と、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段と、加熱室内の食品の重量を検知する重量検知手段とを備え、制御手段は、前記重量検知手段で検知した食品の重量に基づいて、前記第3の蒸気誘導手段への飽和蒸気の供給を制御するよう構成された請求項1、2または3記載の加熱調理装置。

請求項7

過熱蒸気発生手段は、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生部と、前記飽和蒸気発生部で発生させた飽和蒸気を加熱する蒸気加熱部とからなり、前記飽和蒸気発生部で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段と、加熱室内の食品の重量を検知する重量検知手段とを備え、制御手段は、前記重量検知手段で検知した食品の重量に基づいて、前記第3の蒸気誘導手段への飽和蒸気の供給を制御するよう構成された請求項1、2または3記載の加熱調理装置。

請求項8

制御手段は、加熱室内の食品の重量減少割合が予め設定した値に達した場合に、第3の蒸気誘導手段へ飽和蒸気を供給するよう構成された請求項6または7記載の加熱調理装置。

請求項9

飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生手段と、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段とを備え、制御手段は、加熱室に飽和蒸気が一定時間供給されるよう制御することを特徴とする請求項1、2または3記載の加熱調理装置。

請求項10

過熱蒸気発生手段は、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生部と、飽和蒸気を加熱する蒸気加熱部とからなり、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段を備え、制御手段は、加熱室に飽和蒸気が一定時間供給されるよう制御することを特徴とする請求項1、2または3記載の加熱調理装置。

請求項11

食品を収納する加熱室と、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生手段と、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を前記加熱室に導く飽和蒸気誘導手段と、前記加熱室に飽和蒸気が一定時間供給されるよう制御する制御部とを備えた加熱調理装置。

請求項12

加熱室の壁面に水を噴射する洗浄手段を備えた請求項9、10または11記載の加熱調理装置。

請求項13

食品を収納する加熱室と、過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生手段と、前記過熱蒸気発生手段で発生した過熱蒸気を前記加熱手段に導く過熱蒸気誘導手段と、前記加熱室に過熱蒸気が一定時間供給されるよう制御する制御部とを備えた加熱調理装置。

技術分野

0001

本発明は、おもにオーブン料理など焼き色が重要となる食品加熱調理方法および加熱調理装置に関する。また、野菜など加熱中に色が変色しないように加熱をおこなう方法および加熱調理装置に関する。また、その加熱調理装置の掃除に関する。

背景技術

0002

従来、オーブンなどの加熱調理器は、図5に示すような構成のものがある。図5はオーブンの構成を示す断面図である。1は加熱室であり、オーブン外壁18との間にヒ−タ19が収納されている。オーブン庫内の温度や湿度を検知するセンサ20の信号をもとに、マイコン21はヒ−タ入力を制御する。ヒ−タ入力が制御されることにより、オーブン庫内は調理物に応じた温度に保たれる。ヒ−タによりオーブン庫内壁が加熱され、庫内壁からの輻射庫内雰囲気空気の対流により、食品は加熱される。

0003

また、オーブン加熱水蒸気を組み合わせて加熱をおこなうものとして、特開平7−293889号公報記載の発明がある。これは、オーブンにスチーム外気送り込むことにより加熱雰囲気を制御し、食品の種類に応じた温度で加熱調理をおこなう装置である。

発明が解決しようとする課題

0004

通常、オーブン加熱では一定温度で一つの調理が行われることが多く、加熱途中において加熱温度を変化させることはない。そのため、食品表面と内部の温度上昇バランスが悪くなる場合がある。特に、厚みのある食品をオーブンで加熱すると、中心部の温度が上昇するまで加熱した時に表面部は過加熱となり、食品の食感が損なわれるとともに、焦げも発生する。そこで、乾燥や焦げを防止するため、オーブン庫内の温度を低めに設定したり、電力断続的に投入していた。しかし、調理に時間を要し、食品の水分が減少しやすいという問題があった。

0005

このようなオーブンの課題を解決する手段として、食品にスチームと外気を送り込み、加熱雰囲気温度を制御する方法が提案されている。たとえば、短時間で食品を焦がさずに加熱しようとする場合、初期高温スチームで加熱し、途中から外気を送り込み、加熱室雰囲気の温度を低下させて食品の焦げを防止する方法が述べられている。しかし、加熱室雰囲気は高いエンタルピを有したスチームであり、加熱途中から温度を下げるなど設定したい温度に制御するには時間を要し、食品の焦げ防止などは難必ずしも満足するものではない。

0006

さらに、これらの方法では、庫内雰囲気での加熱であり、庫内の広さとあいまって、食品の温度上昇が緩慢となる。そのため、野菜などの酵素失活する温度に達するまでに時間がかかり、酵素的褐変がおこりやすく、変色が生じる。また、雰囲気温度もあまり高くならず、食品の焼き色は均一化されるが、グラタンなど部分的に焦げているほうが好ましいとされるものには不向きでかつ焦げ目が形成されるのに時間を要する。

0007

また、従来、オーブン加熱終了後の庫内の油汚れは、から焼きを行うか、触媒による自然浄化を行うことで除去していた。しかし、オーブン庫のから焼きは500℃程度の温度が必要であり、多量の熱量と長い加熱時間を要した。また、触媒による自然浄化では、汚れが強い場合や温度分布によっては、浄化されにくいという問題があった。

0008

本発明は過熱蒸気を利用した上記オーブン加熱の課題解決と加熱温度制御を提案するものであり、オーブン庫に過熱蒸気を供給する第2の蒸気誘導手段食品近傍へ過熱蒸気を供給する第1の蒸気誘導手段とを設け、制御手段が食品近傍部と加熱室全体のどちらか一方あるいは両方に過熱蒸気の供給を選択的に行うことにより、加熱雰囲気をコントロールすることを目的とする。

0009

また、制御手段により食品があらかじめ設定した温度あるいは加熱時間に達する時点まで、食品近傍への過熱蒸気を供給することにより、野菜などの加熱時の変色を防止したり、グラタンなどの焦げ目を短時間で形成することを目的とする。

0010

また、飽和蒸気を供給する第3の蒸気誘導手段を設け、食品の重量変化に基づいて100℃付近の蒸気を食品近傍に供給することにより、食品表面温度を下げ、焦げを防止するとともにしっとりとした食感に仕上げることを目的とする。

0011

また、調理終了後、制御手段により加熱室に蒸気を一定時間供給した後、シャワーノズルなどの洗浄手段から庫内全体に水を噴射することにより、調理後の加熱室の汚れを自動的に除去することを目的とする。

0012

また、調理終了後、制御手段により加熱室に過熱蒸気を一定時間供給することで、調理後の加熱室の油汚れを焼ききることを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するために、本発明のおよび加熱調理装置は後述の構成とした。

0014

すなわち、食品を収納する加熱室と、過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生手段と、前記過熱蒸気発生手段で発生した過熱蒸気を前記加熱室内に導く第1および第2の蒸気誘導手段と、前記第1の蒸気誘導手段と第2の蒸気誘導手段のどちらか一方または両方に前記過熱蒸気が供給されるよう制御する制御手段とを備えた構成とした。

0015

また、加熱室内を加熱する加熱手段を備え、加熱雰囲気の温度低下を防止する構成とした。

0016

また、第1の蒸気誘導手段は、加熱室内の食品近傍へ過熱蒸気を供給する構成とした。

0017

さらに、加熱室内の食品の温度を検知する温度検知手段を備え、制御手段は、加熱室内の食品が予め設定した温度に達した場合に、第1の蒸気誘導手段への蒸気の供給を停止する構成とした。

0018

また、制御手段は、加熱室内の食品が予め設定した加熱時間に達した場合に、第1の蒸気誘導手段への蒸気の供給を停止する構成とした。

0019

さらに、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生手段と、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段と、加熱室内の食品の重量を検知する重量検知手段とを備え、制御手段は、前記重量検知手段で検知した食品の重量に基づいて、前記第3の蒸気誘導手段への飽和蒸気の供給を制御する構成とした。

0020

また、過熱蒸気発生手段は、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生部と、前記飽和蒸気発生部で発生させた飽和蒸気を加熱する蒸気加熱部とからなり、前記飽和蒸気発生部で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段と、加熱室内の食品の重量を検知する重量検知手段とを備え、制御手段は、前記重量検知手段で検知した食品の重量に基づいて、前記第3の蒸気誘導手段への飽和蒸気の供給を制御する構成とした。

0021

また、制御手段は、加熱室内の食品の重量減少割合が予め設定した値に達した場合に、第3の蒸気誘導手段へ飽和蒸気を供給する構成とした。

0022

さらに、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生手段と、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段とを備え、制御手段は、加熱室に飽和蒸気が一定時間供給されるよう制御する構成とした。

0023

また、過熱蒸気発生手段は、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生部と、飽和蒸気を加熱する蒸気加熱部とからなり、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を加熱室内に導く第3の蒸気誘導手段を備え、制御手段は、加熱室に飽和蒸気が一定時間供給されるよう制御する構成とした。

0024

また、食品を収納する加熱室と、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生手段と、前記飽和蒸気発生手段で発生した飽和蒸気を前記加熱室に導く飽和蒸気誘導手段と、前記加熱室に飽和蒸気が一定時間供給されるよう制御する構成とした。

0025

また、加熱室の壁面に水を噴射する洗浄手段を備えた構成とした。さらに、食品を収納する加熱室と、過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生手段と、前記過熱蒸気発生手段で発生した過熱蒸気を前記加熱手段に導く過熱蒸気誘導手段と、前記加熱室に過熱蒸気が一定時間供給されるよう制御する制御部とを備えた構成とした。

発明を実施するための最良の形態

0026

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

0027

(実施の形態1)以下、本発明の過熱蒸気を利用した加熱調理装置の構成図である図1に基づいて説明する。

0028

1は食品を加熱する加熱室であり、2は加熱室庫内を加熱するヒ−タなどの加熱手段である。3は過熱蒸気発生手段であり、過熱蒸気を発生する。発生した過熱蒸気は第1の蒸気誘導手段4と第2の蒸気誘導手段5から加熱室1に送り込まれる。

0029

特に、第1の蒸気誘導手段は、加熱室1の中央部の食品近傍部に過熱蒸気を供給できるような構成となっている。たとえば、食品近傍まで吐出口を配設(本例)したり、また、ノズル状の吐出口として壁面近傍より過熱蒸気を食品に噴射させる等が考えられる。6は制御手段であり、第1および第2の蒸気誘導手段のどちらか一方あるいは両方へ選択的に過熱蒸気を供給するように制御する。

0030

上記構成において、制御手段6により加熱手段2が作動し、加熱室庫内は食品の種類に応じた温度に予熱される。同時に、設定した温度の過熱蒸気が発生する。そして、加熱室の予熱終了後に食品を加熱室1に投入し、スタートタン(図の記載なし)を操作すると、制御手段6からの信号を基に第1の蒸気誘導手段4と第2の蒸気誘導手段5のどちらか一方あるいは両方から選択的に過熱蒸気が供給される。

0031

たとえば、第1の蒸気誘導手段4からだけではなく、第2の蒸気誘導手段5からも食品近傍に過熱蒸気が送られることにより、食品は早く、高い熱エネルギーをうけることができる。そのため、フライなどの再加熱をおこなうと、食品表面ははやく乾燥されるとともに、過熱蒸気のもっている高いエンタルピーにより、内部昇温もはやく、衣はパリッと内部はしっとりとし、食感のよい状態にしあげることができる。

0032

また、肉類などを加熱する場合、加熱中に肉汁うま味成分)が流出しないように、加熱初期は第1の蒸気誘導手段4と第2の蒸気誘導手段5の両方に過熱蒸気を供給して加熱室全体と食品近傍部に過熱蒸気を送り込む。食品近傍に送られる過熱蒸気により、食品近傍はすばやく高温になり、肉表面は凝固し、加熱中に肉汁が流出するのを防止する。肉表面が加熱凝固した後は、表面の乾燥が促進されないように食品近傍の過熱蒸気の投入を停止し、全体雰囲気でじっくりと加熱をおこなえばよい。

0033

このように、加熱室全体と食品近傍への過熱蒸気の供給を選択的に行うことにより、幅広い調理が可能となる。

0034

(実施の形態2)食品近傍へ過熱蒸気の供給を、あらかじめ設定した温度あるいは時間で制御することにより、野菜等の変色を防止し、また、オーブン料理等の焦げ目を早く形成する加熱調理器に付いて説明する。

0035

以下、本発明の過熱蒸気を利用した加熱調理装置の構成図である図1に基づいて説明する。

0036

ジャガイモナスなどの野菜の切り口は、酸素の存在下におくと野菜自体が保持している酸化酵素により酸化され褐変がおこり、変色する。この反応は、温度の影響が強い。例えば、オーブン加熱では一定温度雰囲気に保たれた庫内での加熱のため、食品への熱供給が遅くなり、食品の温度が上昇するのに時間がかかる。そのため、オーブンで野菜などを加熱すると、酵素失活までの時間が長く、褐色に変化し、外観が損なわれる。

0037

しかし、このような褐変は酵素を失活させることにより防止でき、食品表面の温度上昇を速くして加熱を行うことにより抑制することができる。すなわち、加熱初期に第1の蒸気誘導手段4から食品近傍に過熱蒸気を供給することにより、食品表面の酸化酵素は急速に失活する。

0038

例えば、制御手段6は加熱初期に第1の蒸気誘導手段4と第2の蒸気誘導手段5との両方に過熱蒸気を供給し、加熱室全体と食品近傍部に過熱蒸気を供給する。食品近傍に供給された過熱蒸気により、食品表面はすみやかに高温に達し、短時間で酵素は失活する。

0039

食品近傍への過熱蒸気の供給停止は、食品が酵素失活温度(酵素が失活する60℃以上)に達する時間で行うか、温度センサなどの温度検知手段7を設け、食品温度を検知して行う。

0040

食品の酵素が失活する加熱時間をあらかじめ設定しておき、その設定加熱時間を過ぎると、制御手段7は過熱蒸気が加熱室全体にのみ供給されるように食品近傍への過熱熱蒸気の供給を停止する。あるいは、温度センサなどでの温度検知手段7で検知した加熱中の食品温度が酵素失活温度に達した時点で、食品近傍への過熱蒸気の供給を停止する。そして、食品近傍部への過熱蒸気の供給停止後は、加熱室全体に送られる過熱蒸気により調理をおこなう。

0041

このように、必要量の過熱蒸気を食品近傍に送り込むことにより、野菜などの変色しやすい食品は褐変がおこらず、外観も損なわれないで調理することができる。また、グラタンなどに焦げ目が必要なメニューにおいても、高温の過熱蒸気が食品表面に吹き付けられることにより、食品表面部は瞬時に温度上昇し、焦げ目を短時間で形成することができる。

0042

(実施の形態3)飽和蒸気を加熱室に送り込む第3の蒸気誘導手段を備え、加熱中の食品の重量変化をもとに100℃付近の蒸気を食品近傍に供給することにより、食品の焦げや乾燥防止を行う加熱調理器に付いて説明する。

0043

また、図2および3は本発明の過熱蒸気を利用した加熱調理装置の他の実施の形態を示す断面の構成図である。その他は実施の形態1と同様である。

0044

図2の8は、食品の重量を検知する重量検知手段であり、9は食品の最適重量減少量あるいは割合が記憶されているメモリーである。重量検知手段8により検知された信号は制御手段6に送られ、重量減少量あるいは割合が演算される。また、制御手段6においてその演算値とメモリー9の値とが比較される。10は飽和蒸気発生手段で、100℃付近の蒸気を発生する。11は第3の蒸気誘導手段で前記飽和蒸気発生手段10からの飽和蒸気を加熱室1に送る。

0045

また図3に示すように過熱蒸気発生手段3は飽和蒸気発生部12と蒸気加熱部13からなり、前記飽和蒸気発生部12に第3の蒸気誘導手段10を連結させることで、過熱蒸気と飽和蒸気の発生を1つの発生部により行うことができる。

0046

上記構成において、加熱中の重量検知手段9により検知された重量をもとに制御手段6において減少量あるいは割合が演算される。経時的に演算されていく重量減少量あるいは割合があらかじめ制御手段6のメモリー9に記憶されている食品の種類ごとの最適重量減少量あるいは割合以上に達すると、制御手段6は飽和蒸気を第3の蒸気誘導手段11を経て食品近傍に供給する。たとえば、加熱室全体が150℃の過熱蒸気で満たされていても、飽和蒸気発生手段10あるいは飽和蒸気発生部12の飽和蒸気を供給することで食品近傍はすばやく100℃付近に低下する。それに伴い、高温の過熱蒸気雰囲気中の食品表面温度が100℃付近に低下し、食品の焦げを防止するとともに、乾燥を抑えることができる。特に、スポンジケ−キなど厚みがあり、表面は焦げがなく均一な焼き色で、内部はしっとりとした仕上がりが好まれる食品では有効である。

0047

このように、食品近傍に蒸気発生部からの蒸気を加熱室に送り込む蒸気供給経路を設け、食品の最適な重量変化率をもとに食品近傍に飽和蒸気を供給することで食品の焦げを防止するとともに乾燥を抑え、好ましい食感に仕上げることが可能である。

0048

(実施の形態4)また、別の実施の形態として、調理後のオーブン庫内の汚れの除去おこなう過熱蒸気調理器について説明する。その他は実施の形態1、2、3と同様である。

0049

以下、本発明の過熱蒸気を利用した加熱調理装置の構成図である図4に基づいて説明する。

0050

14は水源であり、水道と直結又は蒸気発生部に内臓されている水タンクである。15はシャワーノズルなどの洗浄手段で、加熱室上面に設置され、加熱室1の壁面に水を噴射する構成となっている。水源14の水は、洗浄手段15から加熱室1全面に噴射される。

0051

上記のような構成において、調理終了後、食品を取り出した後、庫内の掃除を行う操作ボタン(図に記載なし)を押すと、制御手段6は、飽和蒸気発生手段10からの飽和蒸気を飽和蒸気誘導手段16を経て庫内に一定時間供給する。一定時間、加熱室1に飽和蒸気を送ることで、加熱室壁面は蒸気で浸潤され、油汚れが浮き上がり流れ落ちる。その後、水道と直結又は飽和蒸気発生手段10に内蔵されている水タンクなどの水源14から、シャワーノズルなどの洗浄手段15に水が供給される。洗浄手段15は加熱室上面などに設置され、加熱室の全壁面に噴射できるように設けられている。

0052

洗浄手段15から噴射された水は、加熱室壁面の汚れを洗い流し、加熱室低面の排水口17より排出される。

0053

このように、汚れの程度が軽い場合、調理直後に飽和蒸気によって加熱室壁面の油汚れを浮き出させ、その後、シャワーノズルからの水洗いにより、短時間で簡単に加熱室の汚れ除去ができる。

0054

(実施の形態5)また、別の実施の形態として、調調理終了後に過熱蒸気を供給し、オーブン庫内の油汚れの除去おこなう(汚れの強い場合に効果的である)過熱蒸気調理器について説明する。

0055

以下、本発明の過熱蒸気を利用した加熱調理装置の構成図である図1に基づいて説明する。

0056

制御手段6は調理終了後、第1および第2の過熱蒸気誘導手段4、5に過熱蒸気を供給する。加熱室壁面の油汚れは、高いエンタルピーをもつ過熱蒸気により、分解または酸化消滅する。また、加熱室の壁面との間における断熱効果もあり、過熱蒸気での加熱は、従来の壁面温度をあげて焼き切る方式に対して、焼き切れるまでの熱のロスが少なく、300〜350℃の過熱蒸気でも浄化が可能となる。特に、調理後時間を経た、または焼き付いた汚れのように程度がひどい場合など、前記の水洗い方式では浄化しにくいものにも効果的である。

0057

このように、汚れの程度がひどい場合、過熱蒸気のエンタルピーを利用して焼ききることで、従来オーブンよりも低温度かつ短時間で油汚れを分解することができる。

発明の効果

0058

以上のように、本発明の過熱蒸気を利用した食品の加熱調理方法とその加熱調理装置は、以下に述べる効果を有するものである。

0059

第1の蒸気誘導手段と食品近傍に向けた第2の蒸気誘導手段を設け、食品近傍部分と加熱室全体のどちらか一方あるいは両方に過熱蒸気供給を行うことにより、食品近傍の加熱雰囲気を選択でき、幅の広い調理が可能となる。

0060

また、過熱蒸気を一定時間、食品近傍に送り込むことにより、食品近傍雰囲気が高温に制御され、野菜などの酵素が短時間で失活し、食品の褐変が防止できる。

0061

また、グラタンなどの焦げ目を短時間で形成することができる。また、食品の最適な重量減少量あるいは割合をもとに、食品近傍に飽和蒸気を供給することで食品の焦げを防止するとともに乾燥を抑え、好ましい食感に仕上げることが可能である。

0062

また、調理終了後、食品を取り出した後、飽和蒸気によって加熱室壁面の油汚れを浮き出させ、その後、シャワーノズルなどから水を加熱室全体に噴射することにより、短時間で簡単に加熱室の汚れ除去ができる。

0063

また、調理終了後、加熱室に過熱蒸気を供給することにより、加熱室のひどい油汚れも低温かつ短時間で分解することができる。

図面の簡単な説明

0064

図1本発明の一実施の形態による加熱調理装置の構成図
図2本発明の他の実施の形態による加熱調理装置の構成図
図3本発明の他の実施の形態による加熱調理装置の構成図
図4本発明の他の実施の形態による加熱調理装置の構成図
図5従来の加熱調理装置の構成図

--

0065

1加熱室
2 加熱手段
3過熱蒸気発生手段
4 第1の蒸気誘導手段
5 第2の蒸気誘導手段
6 制御手段
7温度検知手段
8重量検知手段
9メモリー
10飽和蒸気発生手段
11 第3の蒸気誘導手段
12 飽和蒸気発生部
13蒸気加熱部
14水源
15洗浄手段
16 飽和蒸気誘導手段
17 排水口
18オーブン外壁
19ヒータ
20センサ
21 マイコン

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  • 東京瓦斯株式会社の「 調理管理の方法、システム、プログラム、および機器」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】被調理物から色情報を取得し、被調理物に非接触で芯温を推定する。【解決手段】この調理管理方法は、加熱前、加熱中または加熱後の何れかの被調理物(F、Fx)の色情報を取得する工程と、該色情報により被... 詳細

  • 東芝ホームテクノ株式会社の「 オーブンレンジ」が 公開されました。( 2020/09/10)

    【課題】被加熱物の肉汁を中に閉じ込めたまま中まで加熱することができるオーブンレンジを提供する。【解決手段】本発明のオーブンレンジは、被調理物Sを熱風コンベクション加熱する熱風ユニット24と、被調理物S... 詳細

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