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技術 複数の排気口を有する毛細管により液体試料を分析する試験具

出願人 アークレイ株式会社
発明者 大久保章男片山敦子田中義行
出願日 1997年10月23日 (23年0ヶ月経過) 出願番号 1997-309876
公開日 1999年5月11日 (21年6ヶ月経過) 公開番号 1999-125632
状態 特許登録済
技術分野 化学的手段による非生物材料の調査、分析 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 伸張部材 計量器具 移動タイプ 保持精度 試験具 各排気口 試料供給口 定量計量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年5月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

試料を別の容器分注したり、試薬層別途に作製して固定したりしなくても簡易に試料を計量し、同時に分析することのできる試験具を提供する。

解決手段

試験液導入口54と排気口を有する毛細管53内の所定位置試薬を保持し、導入口より試験液を導入して試薬と反応させることにより、試験液中特定成分を試薬で分析するための試験具51であって、前記毛細管53は、試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動させる第一の親水性の領域531と、試薬を保持する一定面積の第二の親水性の領域533と、第一親水性領域と第二親水性領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第二親水性を経由せずに排気口に連通する疎水性の領域532とを備え、排気口55,58は、疎水性領域を挟んで毛細管の一方の側の第一親水性領域に近い位置と、毛細管の他方の側の第二親水性領域に近い位置とに各々設けられていることを特徴とする。

概要

背景

液体試料試薬との反応により分析する簡易試験具において、一般に、試験具の試薬との反応部位までの試料の導入又は移動に毛細管現象が利用される。この種の試験具として、毛細管内に塗布された試薬が試料中に溶けだすタイプと、毛細管内に設けられた試薬層に試料が浸透するタイプとが有る。

前者の例として、特開昭63−274839号公報に、柄を兼ねる下部伸張部材及びこれとスペーサーを介して毛細管を形成するとともに試薬を含有する上部部材からなる試験具が記載されている。後者の例として、特開平4−188065号公報に、支持体と、支持体上に固着した試薬層と、試薬層を覆いつつ支持体と毛細管室を形成するように固定され、試料供給口及び排気口を有するカバーとからなる分析用具が記載されている。

概要

試料を別の容器分注したり、試薬層を別途に作製して固定したりしなくても簡易に試料を計量し、同時に分析することのできる試験具を提供する。

試験液導入口54と排気口を有する毛細管53内の所定位置に試薬を保持し、導入口より試験液を導入して試薬と反応させることにより、試験液中特定成分を試薬で分析するための試験具51であって、前記毛細管53は、試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動させる第一の親水性の領域531と、試薬を保持する一定面積の第二の親水性の領域533と、第一親水性領域と第二親水性領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第二親水性を経由せずに排気口に連通する疎水性の領域532とを備え、排気口55,58は、疎水性領域を挟んで毛細管の一方の側の第一親水性領域に近い位置と、毛細管の他方の側の第二親水性領域に近い位置とに各々設けられていることを特徴とする。

目的

それ故、本発明の目的は、試料を別の容器に分注したり、試薬層を別途に作製して固定したりしなくても簡易に試料を一定量計量し、同時に分析することのできる試験具を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

試験液導入口と排気口を有する毛細管内所定位置試薬を保持し、導入口より試験液を導入して試薬と反応させることにより、試験液中特定成分を試薬で分析するための試験具であって、前記毛細管は、試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動させる第一の親水性の領域と、試薬を保持する一定面積の第二の親水性の領域と、第一親水性領域と第二親水性領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第二親水性を経由せずに排気口に連通する疎水性の領域とを備え、前記排気口は、疎水性領域を挟んで毛細管の一方の側の第一親水性領域に近い位置と、毛細管の他方の側の第二親水性領域に近い位置とに各々設けられていることを特徴とする試験具。

請求項2

第一親水性領域に近い排気口の内面が第二親水性領域に近い排気口の内面よりも疎水性である請求項1に記載の試験具。

技術分野

0001

本発明は、液体試料、特に血液や尿といった水溶液に含まれる成分を分析するための試験具に関する。

背景技術

0002

液体試料を試薬との反応により分析する簡易試験具において、一般に、試験具の試薬との反応部位までの試料の導入又は移動に毛細管現象が利用される。この種の試験具として、毛細管内に塗布された試薬が試料中に溶けだすタイプと、毛細管内に設けられた試薬層に試料が浸透するタイプとが有る。

0003

前者の例として、特開昭63−274839号公報に、柄を兼ねる下部伸張部材及びこれとスペーサーを介して毛細管を形成するとともに試薬を含有する上部部材からなる試験具が記載されている。後者の例として、特開平4−188065号公報に、支持体と、支持体上に固着した試薬層と、試薬層を覆いつつ支持体と毛細管室を形成するように固定され、試料供給口及び排気口を有するカバーとからなる分析用具が記載されている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、特開昭63−274839号公報に記載の試験具のように、試薬が試料中に溶け出すタイプのものは、反応液の濃度を正確に規定しなければならないので、供給する試料を予めピペット等の容積既知容器分注する必要がある。また、特開平4−188065号公報に記載の試験具のように、試薬層に試料が浸透するタイプのものは、試薬層の体積を維持するために、毛細管とは別体の紙やフィルムに試薬を含有させ、これを毛細管内に固定する必要がある。

0005

それ故、本発明の目的は、試料を別の容器に分注したり、試薬層を別途に作製して固定したりしなくても簡易に試料を一定量計量し、同時に分析することのできる試験具を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

その目的を達成するために、本発明の試験具は、試験液導入口と排気口を有する毛細管内の所定位置に試薬を保持し、導入口より試験液を導入して試薬と反応させることにより、試験液中特定成分を試薬で分析するための試験具であって、前記毛細管は、試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動させる第一の親水性の領域と、試薬を保持する一定面積の第二の親水性の領域と、第一親水性領域と第二親水性領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第二親水性を経由せずに排気口に連通する疎水性の領域とを備え、前記排気口は、疎水性領域を挟んで毛細管の一方の側の第一親水性領域に近い位置と、毛細管の他方の側の第二親水性領域に近い位置とに各々設けられていることを特徴とする。説明の便宜上、第一親水性領域に近い位置に設けられる排気口を第一排気口、第二親水性領域に近い位置に設けられる排気口を第二排気口という。

0007

この試験具によれば、試験液導入口より導入された試験液が毛細管現象により第一親水性領域を通って試薬に向かう。それに伴って、毛細管内の空気が押し出されて各排気口より出ていく。試験液は疎水性領域に到達したところで疎水性領域により一旦移動が止められる。そこで、試験具に外力を加えると、試験液は第一親水性領域の延長上に飛び出て疎水性領域に入る。

0008

試験液の大部分は同方向に進行して第二親水性領域に入る。第二親水性領域の面積は一定であるから、保持される試験液の量はその面積と毛細管の内径で定まる。疎水性領域を通過して第二親水性領域に移動する際、第二親水性領域に保持しきれなかった余剰の分は、疎水性領域にはじかれて他へ移動しようとする。このとき、第一排気口を介して毛細管内部と大気とが連通しているので、余剰分は第二親水性領域に近い第二排気口に速やかに捕獲される。従って、保持された一定量の試験液と試薬との反応により、試験液中の特定成分を高精度に分析することができる。

0009

試験液に疎水性領域を通過させるために加える外力は、例えば試験具を作業者の手で振ることによる瞬間的な振動遠心力、排気口から吸引することによる吸引力、導入口からの加圧力である。前記各排気口は、好ましくは毛細管と交差する方向に設けられた貫通孔である。貫通孔をこうして設けることにより、貫通孔を除いて毛細管を試験液導入口のみ開口した袋管状に形成することができ、第二親水性領域に保持される試験液のオーバーフローを防止することができる。これらの貫通孔のうち第二排気口として機能するものと毛細管の第一親水性領域側との交差角度は、鋭角が好ましい。こうすることで、試験液を外力で第二親水性領域に移動させる際に、試験液が第二排気口から飛び出て周辺汚染されることを防止することができる。

0010

上記のように、第二排気口が余剰の試験液を捕獲する機能も果たすのに対して、第一排気口は常に排気機能のみを果たす。従って、第一排気口の信頼性を高めるために、第一排気口の内面が第二排気口の内面よりも疎水性であると好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明の実施形態の試験具を図1に平面図として示す。試験具51は、直方体状の本体52を備える。本体52は、透明の3枚の板からなり、中板が枠状に加工されていて、その枠と上下の板で囲まれる長寸方向に細長い空洞53が毛細管として機能する。空洞53は本体52の一端から始まり、他端に到達することなく途中で閉塞している。本例ではその始まり部分が導入口54となる。

0012

空洞53の内面は、導入口54側から順に第一親水性領域531、疎水性領域532及び第二親水性領域533からなる。空洞53は第二親水性領域533の奥で閉塞し、導入口54から閉塞部まで一様な幅を有する。本体52には、両親水性領域531,533を経ることなく疎水性領域532を外部と連通させる貫通孔55,58が設けられている。これらの貫通孔55,58が排気口として機能する。貫通孔55と貫通孔58とは、疎水性領域532を挟んで対向するように毛細管の両側に設けられている。ただし、貫通孔55は第二親水性領域533に近く、貫通孔58は第一親水性領域に近い位置にある。そして、貫通孔58の内面は疎水性領域532と同程度の疎水性を有し、他方、貫通孔55の内面は第二親水性領域533には及ばないが疎水性領域532よりも親水性になっている。第二親水性領域533には試薬(図示省略)が塗布されている。

0013

試験具51の製法は、例えば次のようである。ポリスチレンPSからなる2枚の長方形の板、及びポリ塩化ビニルPVCからなる1枚の長方形の板を準備する。PS及びPVCは本質的に疎水性である。第一のPS板の領域の親水性領域531,533を形成すべき部分に低圧水銀ランプ光源とする紫外線照射する。これによって、照射部分が親水性に改質される。次に、疎水性領域532となる部分の周辺全域に30μm程度の深さの溝を掘り、その溝で囲まれる面積にジメチルポリシロキサンのような撥水剤を塗布することによって、塗布部分の疎水性を向上させた。PVC板を枠状に加工するとともに貫通孔55,58となる部分を切り取る。第二のPS板の所定部分を第一の板と同様に親水性に改質する。第二親水性領域533に試薬(図示省略)を塗布した後、3枚の板をPS板、PVC板、PS板の順に積層して固着する。前記撥水剤を貫通孔58にも注入して塗布する。これで完成である。従来と異なり、試薬を別途成形する必要はない。

0014

試験具51で液体試料を分析する手順は次の通りである。採取したままの血液、または血球分離処理を施した血液を、至適量よりも少し多い量を導入口54に押しつける。血液は第一親水性領域531を濡らしながら、毛細管現象によって第二親水性領域533に向かって移動するが、途中の疎水性領域532で阻止される。採取したままの血液を試料とする場合は、第一親水性領域531の途中に血球分離膜等の前処理手段を備えても良い。そこで、本体52の端面(図面の右側面)を軽くたたく。第一親水性領域531に満たされた血液は、その外力で第一親水性領域531を飛び出て疎水性領域532を通過し、第二親水性領域533に移動する。同時に、第二親水性領域533によって囲まれる空間にあった空気も貫通孔55,58から排除される。血液は試薬と反応を開始する。

0015

第二親水性領域533に保持しきれない余剰の試験液は、疎水性領域532に残ろうとするが、そこは疎水性であるから弾かれる。そして、貫通孔58を通じて外気が導入されながら、余剰の試験液が相対的に疎水性の弱い貫通孔55に流入する。従って、第二親水性領域533に満たされる血液量は常に一定となり、高精度に定量分析することができる。しかも本体52が透明であるから、光学的手段で迅速に分析することができる。

0016

図1に示した形状の試験具51において、空洞53の幅を3mm、高さを500μm、第二親水性領域533の奥行きを3mmとしたものを製作した。この試験具51にヒト血漿を試験液として導入口54から導入し、外力を加えて試験液を第二親水性領域533に移動させた。又、比較のために試験具51の他に次に示す変更点以外は試験具51と同形同質の3種の試験具R1、R2、R3(図示省略)を製造した。試験具R1は、貫通孔58を有さず、しかも貫通孔55の内面が疎水性領域532と同程度の疎水性に変えられている。試験具R2は2つの貫通孔55,58の内面がともに疎水性領域532と同程度の疎水性に変えられている。試験具R3は、貫通孔55の内面が疎水性領域532と同程度の疎水性に変えられており、他方、貫通孔58の内面は親水性に変えられている。試験具R1−3にも同様に試験液を第二親水性領域に移動させた。

0017

そして、試験液の移動の様子を観察したところ、適量の試験液が第二親水性領域に保持された正常な移動の他に、3つの異常な移動のタイプがあった。第一のタイプの場合、図2に示すように第二親水性領域への移動量が不足していた。第二のタイプの場合、図3に示すように第二親水性領域に保持された試験液に気泡が混じっていた。いずれも試験液の移動時の排気機能が不十分であったからであると考えられる。第三のタイプの場合、図4に示すように過剰の試験液が疎水性領域に残っていた。異常な移動タイプを示した試験具の個数をタイプごとに表1に示す。さらに3分後に、保持された試験液をマイクロシリンジ抜き取り、その量を測定して保持精度を評価した。これらの評価結果を併せて表1に示す。試験具の個数はいずれも20個とした。

0018

(n=20)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
試験具図2図3図4保持精度(CV%)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
R1 2 4 4 4.7
R2 0 3 3 4.0
R3 0 2 2 2.8
41 0 1 0 1.2
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

0019

表1に見られるように、本例の試験具によれば、試薬の保持された部分に試験液を移動させたとき、余剰の試験液は速やかに排除され、適量の試験液のみが気泡を伴わずに保持される。

発明の効果

0020

本発明は上記の特徴を備えるので、試薬を所定の位置に塗布しておくだけで試薬を固定することができるので、試験具を少ない工数で製造することができる。また、試験液を計量器具採ることなく適当量点着して分析することができるので、迅速にしかも簡易に分析することができる。

図面の簡単な説明

0021

図1実施形態の試験具を示す平面図である。
図2毛細管内での試験液の移動の第一のタイプを示す平面図である。
図3毛細管内での試験液の移動の第二のタイプを示す平面図である。
図4毛細管内での試験液の移動の第三のタイプを示す平面図である。

--

0022

51試験具
52 本体
53 空洞
54 導入口
55,58貫通孔
531 第一親水性領域
532 第一疎水性領域
533 第二親水性領域

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