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技術 防曇性コーティング材料および防曇性物品

出願人 株式会社中戸研究所キヤノン株式会社
発明者 山本亨吉田重夫井狩初美池森敬二大高圭史宇久田秀雄
出願日 1997年10月13日 (22年0ヶ月経過) 出願番号 1997-279012
公開日 1999年4月27日 (20年5ヶ月経過) 公開番号 1999-116884
状態 特許登録済
技術分野 光学要素の表面処理 流動性材料の適用方法、塗布方法 高分子組成物 塗料、除去剤
主要キーワード 均一被膜 分離限界 レンズクリーニング 結露防止性 吸水力 平行板 吸水能力 防曇性物品
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年4月27日)のものです。
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課題

親水性で且つ吸水力があり、しかも不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇性塗膜を得るためのコーティング材料、および、該コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品を提供する。

解決手段

ポリアクリル酸類ポリビニルアルコールおよびアセチルアセトンを含有する防曇性コーティング材料、ポリアクリル酸類、ポリビニルアルコール、アセチルアセトンおよびケイ酸ナトリウムを含有する防曇性コーティング材料、および、これらのコーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品。

概要

背景

ガラスプラスチックなどの基材曇るのは表面温度露点以下に下がったために、空気中の水分が細かな水滴となって付着し、基材表面で光が乱反射するためである。従って、基材表面における水滴の生成を防止することにより、曇りを防ぐことができると考えられる。例えば、このような防曇方法においては、(A)濡れの調整、(B)吸水性の付与、(C)撥水性の付与、および(D)加熱による湿度の調整の4要素が考慮されてきた。

上記(A)は、界面活性剤などを利用しているため効力持続性が低い。

(B)は、上記(A)より効力の持続性は多少長いが、吸水能力以上となると曇り、且つ表面が溶解する。

(C)は、表面の撥水性により水滴が流れ落ち防曇性を持つが、細かい水滴に対抗し得ない。

(D)は、加熱による湿度の調整により、防曇効果を上げているが、電源が必要であるため適用範囲が限定される。

概要

親水性で且つ吸水力があり、しかも不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇性塗膜を得るためのコーティング材料、および、該コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品を提供する。

ポリアクリル酸類ポリビニルアルコールおよびアセチルアセトンを含有する防曇性コーティング材料、ポリアクリル酸類、ポリビニルアルコール、アセチルアセトンおよびケイ酸ナトリウムを含有する防曇性コーティング材料、および、これらのコーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品。

目的

本発明は、上記従来の欠点を解決するものであり、その目的は、親水性で且つ吸水力があり、しかも不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇性塗膜を得るためのコーティング材料を提供することにある。また、本発明の目的は、該防曇性コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
5件

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請求項1

請求項2

溶媒として、アルコールおよび水を含有する請求項1記載の防曇性コーティング材料。

請求項3

ポリアクリル酸類が、ポリアクリル酸ポリメタアクリル酸ポリアクリル酸エステルおよびポリメタアクリル酸エステルから選択される少なくとも1種である請求項1記載の防曇性コーティング材料。

請求項4

ケイ酸ナトリウムを含有する請求項1、2または3記載の防曇性コーティング材料。

請求項5

ポリアクリル酸類、ポリビニルアルコールおよびアセチルアセトンを含有する溶液基材表面に塗布して形成された防曇性塗膜を有することを特徴とする防曇性物品

請求項6

溶液中にケイ酸ナトリウムが含有されている請求項5記載の防曇性物品。

請求項7

基材が、レンズ光学平行平板ミラープリズムガラスおよびプラスチックから選ばれたものである請求項5または6記載の防曇性物品。

技術分野

0001

本発明は、光学レンズ眼鏡、車両の窓ガラスなどの防曇性および結露防止を必要とする基材バブルジェットプリンター用フィルムの表面などに、親水性および吸水性機能を付与し、かつ、不溶性であり高い表面硬度を有する被膜を形成することの可能な防曇性コーティング材料、およびこの防曇性コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品に関する。

背景技術

0002

ガラスプラスチックなどの基材が曇るのは表面温度露点以下に下がったために、空気中の水分が細かな水滴となって付着し、基材表面で光が乱反射するためである。従って、基材表面における水滴の生成を防止することにより、曇りを防ぐことができると考えられる。例えば、このような防曇方法においては、(A)濡れの調整、(B)吸水性の付与、(C)撥水性の付与、および(D)加熱による湿度の調整の4要素が考慮されてきた。

0003

上記(A)は、界面活性剤などを利用しているため効力持続性が低い。

0004

(B)は、上記(A)より効力の持続性は多少長いが、吸水能力以上となると曇り、且つ表面が溶解する。

0005

(C)は、表面の撥水性により水滴が流れ落ち、防曇性を持つが、細かい水滴に対抗し得ない。

0006

(D)は、加熱による湿度の調整により、防曇効果を上げているが、電源が必要であるため適用範囲が限定される。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記従来の欠点を解決するものであり、その目的は、親水性で且つ吸水力があり、しかも不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇性塗膜を得るためのコーティング材料を提供することにある。また、本発明の目的は、該防曇性コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、ポリアクリル酸類ポリビニルアルコールおよびアセチルアセトンを含有することを特徴とする防曇性コーティング材料である。また、本発明は、さらにケイ酸ナトリウムを含有する該防曇性コーティング材料である。また、本発明は、これらの防曇性コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜が形成された防曇性物品である。

0009

本発明の防曇性コーティング材料を用いて形成される防曇性塗膜は水に不溶性で且つ表面硬度が高く耐久性に優れる。このような特性は、ポリアクリル酸類とポリビニルアルコールとの間にアセチルアセトンが介在し、両者の相溶性が向上することにより発現すると考えられる、即ち、ポリアクリル酸類とポリビニルアルコールは相溶性が低いが、アセチルアセトンに対しては両者は良く溶け合い、均質塗膜を形成する。この塗膜は硬く、耐久性に優れると共に、水に不溶性である。これは、両者の相溶性が向上することで両者のポリマー鎖同士の相互作用により塗膜の不溶化が生ずるものと思われる。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明に用いられるポリアクリル酸類としては、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸およびポリアクリル酸、ポリメタクリル酸の夫々メチルエステルおよびエチルエステルなどが挙げられる。ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸の夫々メチルエステルおよびエチルエステルは夫々10〜30モル鹸化物[即ち、加水分解されたエステル基モル数×100/(加水分解されたエステル基のモル数+加水分解されていないエステル基のモル数)]が好ましい。ポリアクリル酸類の重量平均分子量は50,000〜350,000が好ましい。

0011

本発明に用いられるポリビニルアルコールは、好ましくは、重合度が1,000以上で有機溶媒に可溶で、鹸化度が65〜85モル%[即ち、水酸基のモル数×100/(アセチル基のモル数+水酸基のモル数)]の不完全鹸化物である。さらに好ましくは鹸化度75〜82%の不完全鹸化物である。ポリビニルアルコールの使用量は、好ましくはポリアクリル酸類100重量部(固形分)に対して、100〜1000重量部(固形分)である。

0012

本発明に用いられるアセチルアセトンの使用量は、好まくはポリアクリル酸類とポリビニルアルコールの合計100重量部(固形分)に対して、3〜50重量部である。

0013

本発明の防曇性コーティング材料に、好ましく用いることができる有機溶媒としては、メチルアルコールエチルアルコールイソプロピルアルコールなどの水との相溶性のある溶媒が挙げられる。さらに好ましくは、この有機溶媒は水と共に用いられる。

0014

本発明の防曇性コーティング材料には、さらにケイ酸ナトリウムを用いることが好ましい。ケイ酸ナトリウムとしては、好まくはSiO2 /Na2O比が2.1〜3.1である。ケイ酸ナトリウム使用量は、好ましくはポリアクリル酸類とポリビニルアルコールの合計100重量部(固形分)に対して、0.5〜10重量部(固形分)である。

0015

本発明に用いられる基材としては、レンズ光学平行板ミラープリズム、ガラスおよびプラスチックが挙げられる。

0016

本発明の防曇性物品は、例えば、以下のようにして形成される。まず、上記防曇性コーティング材料の各成分を混合して透明の塗工液を得る。次いで、この塗工液を上記基材の少なくとも片面に塗工し、これを好ましくは80℃以上の温度、さらに好ましくは120℃〜200℃の範囲内で加熱乾燥させることにより、本発明の防曇性物品が得られる。必要に応じて、上記塗工液を数回重ねて塗工した後、上記加熱処理を行ってもよい。

0017

上記塗工膜の厚みは、光学レンズなどに用いる場合には、0.01μm〜1.0μmが好ましい。窓ガラスなどに塗工する場合には、塗工膜の厚みは1.0μm〜10.0μmが好ましい。塗工膜の厚みは、上記塗工液を厚く塗工することにより、あるいは数回重ねて塗工することにより、適宜、調節され得る。このようにして得られる防曇性物品は、基材の表面に防曇性および結露防止性を与える。形成された防曇性塗膜は、水および有機溶剤不溶であり、且つ高い表面硬度を有する。

0018

本発明の防曇性コーティング材料においては、ポリアクリル酸類とポリビニルアルコールを、有機溶媒として低級アルコールおよび水の混合溶媒に溶解し、アセチルアセトンを加えることにより該混合液は、均一状態となり、アセチルアセトンの作用で均質に乾燥して、被膜化される過程で相溶性の分離限界濃度を超えることなく均一被膜層を生成する。

0019

本発明の防曇性コーティング材料においては、ポリアクリル酸類とポリビニルアルコールおよびケイ酸ナトリウムを混合し、有機溶媒として低級アルコールおよび水の混合溶媒に溶解することにより、該混合液は、均一状態となり、ケイ酸ナトリウムが加水分解しSiO2 を析出すると共にアセチルアセトンの作用で均質に乾燥して、被膜化される過程で相溶性の分離限界濃度を超えることなく均一被膜層を生成する。

0020

以下に、本発明の実施例に基づいて説明する。
(実施例1)

0021

表1
ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物52.0(重量部)
(重量平均分子量15万)(水−メタノール溶液
ポリビニルアルコール10%水溶液47.1
(重合度:2000、鹸化度:約82モル%)
アセチルアセトン0.9
──────────────────────────────────
合 計 100.0(重量部)

0022

表1に示す成分(各々重量部)に従って、ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物[ポリアクリル酸メチルエステルをメチルアルコールに溶解し、水酸化ナトリウムにて、20モル%鹸化となるように加えて、さらに30分間撹拌により鹸化して得られる;ポリアクリル酸メチルエステルの固形分2.3%水−メタノール溶液]にポリビニルアルコール(平均重合度:2000、鹸化度:約82モル%)10%水溶液を加えて、常温(25℃)で10分間撹拌の後、アセチルアセトンを加えて、さらに常温にて15分間撹拌し、塗工液を調製した。

0023

得られた塗工液は、無色透明でこれをガラス板ディップコート装置にて30mm/minの速度で引上げ塗工し、100℃、10分間加熱・乾燥を行ったところ、均一且つ無色透明な塗工膜(塗工膜の厚み:3.0μm)が得られた。

0024

上記塗工ガラス板を冷蔵庫(約0℃)に5分間収納し、その後、25℃、湿度81%の雰囲気下に放置したところ、ガラス板の塗工表面には、曇りは全く発生しなかった。また、この塗工ガラス板の表面を、水を含ませたレンズクリーニングペーパー商品名:ダスパー、OZU CO.LTD Tokyo社製)で、200g荷重で20回繰り返し拭いたところ、塗工膜の剥れは全く生ぜず、また、傷も生じなかった。

0025

(比較例1)表1に示すアセチルアセトンを配合しないこと以外は、実施例1と同様にガラス板にコート、加熱・乾燥したところ、やや白濁した塗工膜(塗工膜の厚み:2.8μm)が得られた。また、実施例1と同様に試験したところ、塗工表面の曇りは生じなかったが、約5回の拭きで塗膜の剥れが生じた。

0026

(実施例2)

0027

表2
アクリル酸メチルアクリル酸エチルメタアクリ 50.0(重量部)
酸共重合体アンモニウム塩(重量平均分子量
12万、共重合比は順に40/40/20重量部、
固形分2.5%水−メタノール溶液)
ポリビニルアルコール10%水溶液49.0
(重合度:2000、鹸化度:約82モル%)
アセチルアセトン1.0
──────────────────────────────────
合 計 100.0(重量部)

0028

表2に示す成分からなる塗工液を調製し、実施例1と同様にガラス板にコート、加熱・乾燥したところ、均一且つ無色透明な塗工膜(塗工膜の厚み:3.3μm)が得られた。また、実施例1と同様に試験したところ、塗工表面の曇りは全く発生せず、また、塗工膜の剥れ、傷も生じなかった。

0029

(実施例3)

0030

表3
ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物50.3(重量部)
(重量平均分子量15万)(水−メタノール溶液)
ポリビニルアルコール10%水溶液45.7
(重合度:2000、鹸化度:約82モル%)
ケイ酸ナトリウム水溶液3.1
(SiO2 /Na2O比3.1)
アセチルアセトン0.9
──────────────────────────────────
合 計 100.0(重量部)

0031

表3に示す成分からなる塗工液を調製し、実施例1と同様にガラス板にコートし、130℃、10分間加熱・乾燥したところ、均一且つ無色透明な塗工膜(塗工膜の厚み:3.0μm)が得られた。また、実施例1と同様に試験したところ、塗工表面の曇りは全く発生せず、また、水を含ませたレンズクリーニングペーパーで、300g荷重で20回繰り返し拭いても、塗工膜の剥れ、傷も生じなかった。

発明の効果

0032

本発明によれば、親水性で且つ吸水力があり、しかも不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇性塗膜を得るためのコーティング材料、および、該コーティング材料を用いて形成された防曇性塗膜を有する防曇性物品が可能となった。

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