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技術 永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法

出願人 いすゞ自動車株式会社
発明者 桑原徹
出願日 1997年9月30日 (23年3ヶ月経過) 出願番号 1997-283044
公開日 1999年4月23日 (21年8ヶ月経過) 公開番号 1999-113224
状態 特許登録済
技術分野 磁化、消磁 同期機の永久磁石界磁 電動クラッチ,電動ブレーキ
主要キーワード 端壁板 ピストンロツド 先端つまり スリツト 組付治具 放熱フイン 各取付金具 回動型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年4月23日)のものです。
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図面 (6)

課題

磁石磁石支持環に結合しかつ案内筒に組み付けた後に着磁するようにした永久磁石式渦電流減速装置着磁方法を得る。

解決手段

磁性体からなる磁石支持環19の外周面に着磁前の偶数個の磁石20を周方向等間隔に結合する。非磁性体からなりかつ磁石20と同数強磁性板21を周方向等間隔に有する案内筒18の内部に、各磁石20が各強磁性板21に全面的に重なるように磁石支持環19を収容する。次いで、磁石20に対向する磁極53aを有する着磁装置50の内部へ案内筒18を配置する。着磁装置50の磁心53の電磁コイル52に直流電流を流して磁石支持環19の外周側から磁石20に着磁する。案内筒18の各強磁性板21に周方向に隣接する2つの磁石20が部分的に重なるように磁石支持環19を回動し、着磁装置50から案内筒18を引き出す。

概要

背景

永久磁石(以下これを単に磁石という)を使用した渦電流減速装置では、磁性体からなる磁石支持環継鉄)の外周面に、偶数個(8〜24極)の磁石を外面の磁極周方向に交互に異なるように、接着剤取付金具アルミニウムステンレス合成樹脂などの非磁性材)などにより取り付けられている。磁石を着磁する時は、予め磁石を1個ずつ着磁するかまたは全部を同時に着磁してから磁石支持環に取り付けるか、着磁してない全部の磁石(厳密には希土類金属などの磁石材)を磁石支持環に接着剤、取付金具などにより取り付けてから、数個ずつ着磁するかまたは全部を同時に着磁していた。

しかし、磁石を1個ずつ着磁するのでは手間が掛かり、例えば全部で12個の磁石を、磁石支持環の外周面に環状に並べて結合した後に、磁石支持環の外周側から磁界を付与して同時に着磁するのでは、手間は省けるものの、多数の強磁性板ポールピース)を有する保護筒ないし案内筒の内部へ該磁石支持環を組み付ける時、案内筒に対する磁石の強力な吸引力に抗するため、剛性の高い強固な組付治具を必要とし、作業者が指などを怪我しないように細心の注意を要する。

なお、直流回転機ロータ着磁方法として、特開平2-133100号公報に開示されるようなものがあるが、この方法を永久磁石式渦電流減速装置の磁石支持環に適用しても上述の問題は解決できない。

概要

磁石を磁石支持環に結合しかつ案内筒に組み付けた後に着磁するようにした永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法を得る。

磁性体からなる磁石支持環19の外周面に着磁前の偶数個の磁石20を周方向等間隔に結合する。非磁性体からなりかつ磁石20と同数の強磁性板21を周方向等間隔に有する案内筒18の内部に、各磁石20が各強磁性板21に全面的に重なるように磁石支持環19を収容する。次いで、磁石20に対向する磁極53aを有する着磁装置50の内部へ案内筒18を配置する。着磁装置50の磁心53の電磁コイル52に直流電流を流して磁石支持環19の外周側から磁石20に着磁する。案内筒18の各強磁性板21に周方向に隣接する2つの磁石20が部分的に重なるように磁石支持環19を回動し、着磁装置50から案内筒18を引き出す。

目的

本発明の課題は上述のような磁石支持環を案内筒へ組み付ける手間を省き、強固な組付治具を不要とするために、磁石を磁石支持環に結合しかつ案内筒に組み付けた後に着磁するようにした永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
5件

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請求項1

永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環外周面着磁前の永久磁石を周方向に所定の間隔を存して結合し、案内筒の内部に前記磁石支持環を収容した後、前記案内筒を介して前記永久磁石に対向する磁極を有する着磁装置の内部へ前記案内筒を配置し、前記着磁装置の磁心電磁コイル直流電流を流して前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に着磁することを特徴とする、永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法

請求項2

永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環の外周面に着磁前の偶数個の永久磁石を周方向に所定の間隔を存して結合し、非磁性体からなる薄肉の案内筒の内部に前記磁石支持環を収容した後、前記案内筒を介して前記永久磁石に対向する磁極を有する着磁装置の内部へ前記案内筒を配置し、前記着磁装置の磁心の電磁コイルに直流電流を流して前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする、永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法。

請求項3

永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環の外周面に着磁前の偶数個の永久磁石を周方向等間隔に結合し、非磁性体からなりかつ前記永久磁石と同数強磁性板を周方向等間隔に有する案内筒の内部に前記磁石支持環を収容し、前記案内筒の各強磁性板に前記磁石支持環の各永久磁石が全面的に重なるように固定した後、各強磁性板の外面に対向する磁極を有する着磁装置により前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする、永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法。

請求項4

永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環の外周面に着磁前の4n個の永久磁石を周方向に所定の間隔を存して結合し、非磁性体からなりかつ2n個の強磁性板を周方向等間隔に有する案内筒の内部に前記磁石支持環を収容し、前記案内筒の各強磁性板に前記磁石支持環の2個の永久磁石が全面的に重なるように固定した後、各強磁性板の外面に対向する磁極を有する着磁装置により前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に2個ごとに異なるように着磁することを特徴とする、永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法。

請求項5

永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる複数の磁石支持環の外周面にそれぞれ着磁前の偶数個の永久磁石を周方向等間隔に結合し、非磁性体からなりかつ前記永久磁石と同数の強磁性板を周方向等間隔に有する案内筒の内部に前記複数の磁石支持環を収容し、前記複数の磁石支持環の各永久磁石が軸方向に並びかつ前記案内筒の各強磁性板に全面的に重なるように固定した後、各強磁性板の外面に対向する磁極を有する着磁装置により前記複数の磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする、永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法。

請求項6

前記永久磁石に着磁した後に、前記案内筒の各強磁性板に前記磁石支持環の周方向に隣接しかつ極性が互いに異なる2つの永久磁石が重なるように、前記磁石支持環を回動し、前記着磁装置から前記案内筒を引き出す、請求項3〜5のいずれかに記載の永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法。

技術分野

0001

本発明は大型貨物車両などに搭載される永久磁石式渦電流減速装置、特に渦電流減速装置の組立て後永久磁石磁石化する、永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法に関するものである。

背景技術

0002

永久磁石(以下これを単に磁石という)を使用した渦電流減速装置では、磁性体からなる磁石支持環継鉄)の外周面に、偶数個(8〜24極)の磁石を外面の磁極周方向に交互に異なるように、接着剤取付金具アルミニウムステンレス合成樹脂などの非磁性材)などにより取り付けられている。磁石を着磁する時は、予め磁石を1個ずつ着磁するかまたは全部を同時に着磁してから磁石支持環に取り付けるか、着磁してない全部の磁石(厳密には希土類金属などの磁石材)を磁石支持環に接着剤、取付金具などにより取り付けてから、数個ずつ着磁するかまたは全部を同時に着磁していた。

0003

しかし、磁石を1個ずつ着磁するのでは手間が掛かり、例えば全部で12個の磁石を、磁石支持環の外周面に環状に並べて結合した後に、磁石支持環の外周側から磁界を付与して同時に着磁するのでは、手間は省けるものの、多数の強磁性板ポールピース)を有する保護筒ないし案内筒の内部へ該磁石支持環を組み付ける時、案内筒に対する磁石の強力な吸引力に抗するため、剛性の高い強固な組付治具を必要とし、作業者が指などを怪我しないように細心の注意を要する。

0004

なお、直流回転機ロータの着磁方法として、特開平2-133100号公報に開示されるようなものがあるが、この方法を永久磁石式渦電流減速装置の磁石支持環に適用しても上述の問題は解決できない。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は上述のような磁石支持環を案内筒へ組み付ける手間を省き、強固な組付治具を不要とするために、磁石を磁石支持環に結合しかつ案内筒に組み付けた後に着磁するようにした永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明の構成は永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環の外周面に着磁前の偶数個の永久磁石を周方向に所定の間隔を存して結合し、非磁性体からなる薄肉の案内筒の内部に前記磁石支持環を収容した後、前記案内筒を介し前記永久磁石に対向する磁極を有する着磁装置の内部へ配置し、前記着磁装置の磁心電磁コイル直流電流を流して前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする。

0007

また、上記課題を解決するために、本発明の構成は永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環の外周面に着磁前の偶数個の永久磁石を周方向等間隔に結合し、非磁性体からなりかつ前記永久磁石と同数の強磁性板を周方向等間隔に有する案内筒の内部に前記磁石支持環を収容し、前記案内筒の各強磁性板に前記磁石支持環の各永久磁石が全面的に重なるように固定した後、各強磁性板の外面に対向する磁極を有する着磁装置により前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする。

0008

また、上記課題を解決するために、本発明の構成は永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる磁石支持環の外周面に着磁前の4n(nは自然数)個の永久磁石を周方向に所定の間隔を存して結合し、非磁性体からなりかつ2n個の強磁性板を周方向等間隔に有する案内筒の内部に前記磁石支持環を収容し、前記案内筒の各強磁性板に前記磁石支持環の2個の永久磁石が全面的に重なるように固定した後、各強磁性板の外面に対向する磁極を有する着磁装置により前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする。

0009

さらに、上記課題を解決するために、本発明の構成は永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる複数の磁石支持環の外周面にそれぞれ着磁前の偶数個の永久磁石を周方向等間隔に結合し、非磁性体からなりかつ前記永久磁石と同数の強磁性板を周方向等間隔に有する案内筒の内部に前記複数の磁石支持環を収容し、前記複数の磁石支持環の各永久磁石が軸方向に並びかつ前記案内筒の各強磁性板に全面的に重なるように固定した後、各強磁性板の外面に対向する磁極を有する着磁装置により前記複数の磁石支持環の外周側から前記永久磁石に極性が周方向に交互に異なるように着磁することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明では磁石を着磁する前に、磁石を磁石支持環に結合したうえ案内筒の内部へ組み込み、次いで着磁装置の内部へ配置する。強磁性板のない非磁性体の薄板からなる案内筒の場合は、着磁装置の各磁極を案内筒の外側から各磁石へ対向させ、各磁極の電磁コイルに直流電流を流して着磁する。

0011

多数の強磁性板を有する案内筒の場合は、予め各強磁性板に磁石支持環の各磁石が全面的に重なるように固定してから、着磁装置の内部へ配置する。着磁装置の各磁極を案内筒の外側から強磁性板へ対向させ、各磁心の電磁コイルに直流電流を流して着磁する。多数の強磁性板を有する案内筒の内部に2つ以上の磁石支持環が配設される場合は、各強磁性板に各磁石支持環の磁石が全面的に重なるように固定し、当該磁石が全部同極性となるように着磁する。上述の案内筒に収容した磁石支持環について、全部の磁石をまとめて同時に着磁しても、幾つかの磁石を数回に分けて順次着磁してもよい。

0012

磁石支持環の磁石に着磁した後には、周方向に隣接する2つの磁石が案内筒の各強磁性板に部分的に重なるように磁石支持環を回動し、着磁装置から案内筒を引き出す。

0013

図2は本発明が適用される永久磁石式渦電流減速装置の上半分を示す正面断面図、図3は同側面断面図である。本発明に係る永久磁石式渦電流減速装置は、電気導体からなる制動ドラム13を回転軸4に結合される。このため、車両用変速機歯車箱2の端壁軸受3により支持されかつ端壁から突出する出力回転軸4に、スプライン孔5aを有する取付フランジ5が嵌合され、かつ抜け出ないようにナツト6により締結される。取付フランジ5に駐車ブレーキの制動ドラム7の端壁と、渦電流減速装置の制動ドラム13のボス部9と一体のフランジ部9aとが重ね合され、複数のボルト10とナツト10aにより締結される。

0014

制動ドラム13は鉄などの透磁率の大なる材料からなり、基端部をボス部9から放射方向へ延びる多数の支持腕スポーク)12に結合される。制動ドラム13の外周壁には周方向等間隔に、多数の放熱フイン13aが備えられる。

0015

制動ドラム13の内部に、断面箱形内空部15を有する案内筒18が同軸に配設される。非磁性体からなる不動の案内筒18は、歯車箱2の突壁2aに外嵌固定した枠板31に、軸方向のボルト32と径方向のボルト32aにより固定される。案内筒18は外周壁部18aと内周壁部18bとの両端に環状の端壁板を結合して構成してもよいが、図示の案内筒18は鉄などの磁性体からなる左半部の断面コ字形をなす筒部分と、アルミニウムなどの非磁性体からなる右半部の断面逆L字形をなす筒部分とを、多数のボルト14により結合して構成される。

0016

制動ドラム13の内周面と対向する案内筒18の外周壁部18aに、周方向等間隔に多数の開口が設けられ、各開口に強磁性板(ポールピース)21が嵌合固定される。実際には、強磁性板21は外周壁部18aをアルミニウムから鋳造する際に鋳ぐるまれる。

0017

補強リブ31aを有する枠板31に、周方向等間隔に複数のアクチユエータ(図示せず)が支持される。アクチユエータはシリンダピストンを嵌合して1対の流体圧室区画し、ピストンから案内筒18の内空部15へ突出するロツド17の端部に磁石支持環19を結合される。磁石支持環19は案内筒18の内空部15に軸方向移動可能に支持される。磁石支持環19の外周壁に、偶数個または4n個(nは自然数)の強磁性板21にそれぞれ対向する磁石20が、極性が周方向に交互に異なるように結合される。

0018

制動時、磁石支持環19は図2,3に示すように、アクチユエータのロツド17により制動ドラム13の内部へ突出される。回転する制動ドラム13が磁石20から強磁性板21を経て制動ドラム13の内周面へ及ぶ磁界を横切る時、制動ドラム13に渦電流が発生し、制動ドラム13に制動トルクを及ぼす。この時、図3に示すように、磁石支持環19と制動ドラム13との間に磁気回路40が形成される。制動ドラム13は渦電流により発熱し、直接または放熱フイン13aを介して外気により冷却される。

0019

非制動時、アクチユエータにより磁石支持環19を図2左方へ移動し、制動ドラム13から引退させれば、磁石20は制動ドラム13へ磁界を及ぼさなくなり、制動ドラム13は制動トルクを発生しない。上述のように、渦電流減速装置は磁石20と制動ドラム13の相対回転により発生する渦電流に基づく制動力を発生する。

0020

図1に示すように、本発明は上述したような永久磁石式渦電流減速装置において、着磁する前の磁石20(厳密には磁石材というべきもの)を磁石支持環19に取付金具54により結合してから、案内筒18の内空部15へ収容する。このため、予め磁石支持環19を案内筒18の内周壁部18bへ嵌装してから、内周壁部18bを外周壁部18aに多数のボルト14(図2)により結合する。各磁石20は断面台形をなすものであり、偶数個の磁石20を磁石支持環19の外周面に周方向等間隔に並べたうえ、磁石相互間に断面逆台形の非磁性体からなる取付金具54を介装し、かつ各取付金具54を貫通する複数のボルト55を磁石支持環19へ締結する。上述のようにして着磁前の磁石20を結合した磁石支持環19を案内筒18の内部へ、各磁石20が各強磁性板21に全面的に重なるように収容し、次いで、案内筒18を着磁装置50の内部へ配置する。

0021

着磁装置50は磁性体からなる円筒形の継鉄51の内周壁に、多数の磁心53(磁石20と同数)を周方向等間隔に配設し、各磁心53に電磁コイル52を巻装してなる。各磁心53は継鉄51の中心へ延びる、断面長方形のものであり、各磁心53の先端つまり磁極53aの端面の周方向寸法と軸方向寸法は、強磁性板21と同寸に形成される。

0022

案内筒18は各強磁性板21が着磁装置50の各磁極53aに重なるように配置され、また各磁石20が各強磁性板21に重なるように位置決めされる。次いで、周方向に相隣接する電磁コイル52に互いに逆方向の直流電流を流すと、図1に矢印yで示すように磁気回路が発生する。すなわち、着磁用磁極53aから、強磁性板21、磁石20、磁石支持環19、隣りの磁石20、強磁性板21、磁心53、継鉄51、隣りの磁心53へと磁気回路yが生じ、磁石20が着磁される。次いで、各電磁コイル52への通電を停止し、案内筒18に対して磁石支持環19を磁石20の配列ピツチの半分だけ回動すると、周方向に隣接する1対の磁石20が共通の強磁性板21に部分的に重なることになる。着磁された磁石20が磁極53aに及ぼす吸引力が弱くなり、案内筒18を着磁装置50から簡単に引き出すことができ、強磁性板21により案内筒18の引き出し後の反磁界の発生が抑えられ、磁石20は減磁を生じない。上述の実施例において、全部の磁石20をまとめて着磁する代りに、幾つかの磁石20を数回に分けて着磁してもよい。

0023

多数の強磁性板21を有する案内筒18の内部に2つ以上の磁石支持環19,19aが配設される場合は、各強磁性板21に各磁石支持環19,19aの磁石20,20aを全面的に重ね合せ、当該磁石20,20aを全部同極性に着磁する。すなわち、図4,5に示すように、断面箱形の内空部15を有する案内筒18の外周壁部18aに周方向等間隔に偶数個(2n個、nは自然数)の強磁性板21が結合される一方、内周壁部18bには軸受22aにより磁石支持環19aが回動可能に支持され、磁石支持環19aの左半部の薄肉円筒部19bに軸受22により磁石支持環19が回動可能に支持される。磁石支持環19aは薄肉円筒部19bから案内筒18の左端壁のスリツト28を経て外方へ突出される腕26を、アクチユエータ24のピストンロツド25に連結される。同様に、磁石支持環19も案内筒18の左端壁のスリツトを経て外方へ突出される腕を、別のアクチユエータのピストンロツドに連結される。アクチユエータ24はシリンダ27にピストンを嵌挿してなり、ピストンからピストンロツド25が外部へ突出される。

0024

図5に示すように、磁石支持環19の外周面には各強磁性板21に2個ずつ対向するように、4n個の磁石20が所定間隔を存して結合される。磁石支持環19aの外周面にも各強磁性板21に2個ずつ対向するように、4n個の磁石20aが所定間隔を存して結合される。

0025

各磁石20,20aを着磁させるには、図4に示すように、予め着磁してない磁石20,20aを各磁石支持環19,19aに結合し、かつ案内筒18へそれぞれ回動可能に収容し、それぞれ2つの磁石20,20aが全面的に各強磁性板21に対向するように位置決めする。次いで、案内筒18を着磁装置50の内部へ、強磁性板21が磁極53aに全面的に対向するように配置する。磁心53に巻装した電磁コイル52に、相隣接する磁心53を通る磁界の方向が互いに逆になるように直流電流を流すと、図1に示す実施例と同様に各強磁性板21に対向する4つの磁石20,20aが同極に着磁される。

0026

次いで、電磁コイル52への通電を停止し、各磁石支持環19,19aを磁石20,20aの配列ピツチ分だけ回動すると、図5に示すように、各強磁性板21に対向して周方向に並ぶ磁石20,20aの極性が互いに逆になり、各強磁性板21と各磁石支持環19,19aとの間に短絡的磁気回路40aが生じ、磁石20,20aが磁極53aに及ぼす吸引力が小さくなり、案内筒18を着磁装置50から容易に引き出すことができる。

0027

図5は実際には制動ドラム13の内部に案内筒18が配設された渦電流式減速装置を示す。図示の非制動状態では、各強磁性板21と磁石支持環19,19aとの間に短絡的磁気回路40aが生じ、制動ドラム13に制動力を及ぼさない。磁石支持環19,19aを磁石20,20aの配列ピツチ分だけ回動すると、各強磁性板21に対向する4個の磁石20,20aの極性が同じになり、磁石20,20aの磁界が強磁性板21を透過して回転する制動ドラム13に作用し、渦電流に基づく制動力を制動ドラム13に及ぼす。この時、4個の磁石20,20aが図3に示す磁石20と同じ働きをし、磁石支持環19,19aと制動ドラム13との間に磁気回路が形成される。

0028

なお、本発明は上述の各実施例に限定されるものではなく、特願平7-336180号に開示されるような、強磁性板のない非磁性体からなる薄肉の案内筒の内部へ磁石支持環を収容してなる永久磁石式渦電流減速装置にも適用できる。この場合は、着磁装置の各磁極を薄肉の案内筒の外周側から磁石支持環の各磁石へ対向させ、各磁心の電磁コイルに直流電流を流して着磁する。着磁した後に着磁装置から案内筒を取り出すには、着磁装置から磁性体の筒体の内部へ案内筒を軸方向に移動する。

発明の効果

0029

本発明は上述のように、永久磁石を用いて渦電流による制動力を発生させる渦電流減速装置において、磁性体からなる1個または複数個の磁石支持環の外周面に着磁前の偶数個または4n個の永久磁石を周方向に所定の間隔を存して結合し、非磁性体からなる薄肉の案内筒の内部に前記磁石支持環を収容した後、前記案内筒を介して前記磁石に対向する磁極を有する着磁装置の内部へ配置し、前記着磁装置の磁心の電磁コイルに直流電流を流して前記磁石支持環の外周側から前記永久磁石に、極性が周方向に1個または2個ずつ交互に異なるように着磁するようにしたから次のような効果が得られる。

0030

案内筒に対する磁石支持環の組付性が向上し、磁石支持環の組付け当り作業者が指や手を傷つける心配がない。

0031

磁石支持環の磁石に着磁した後には、周方向に隣接する2つの磁石が案内筒の強磁性板に部分的に重なる位置へ磁石支持環を回動すれば、磁石が着磁装置へ及ぼす吸引力が弱くなり、案内筒を着磁装置から容易に引き出すことができる。

図面の簡単な説明

0032

図1本発明に係る往復動型永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法を示す正面断面図である。
図2同渦電流式減速装置の側面断面図である。
図3同渦電流式減速装置の制動時の正面断面図である。
図4本発明に係る回動型永久磁石式渦電流減速装置の着磁方法を示す側面断面図である。
図5同渦電流式減速装置の非制動時の正面断面図である。

--

0033

4:回転軸9:ボス部 9a:フランジ部 12:支持腕13:制動ドラム
13a:放熱フイン14:ボルト15:内空部 17:ロツド18:案内筒18a:外周壁部 18b:内周壁部 19,19a:磁石支持筒19b:薄肉円筒部 20,20a:永久磁石21:強磁性板22,22a:軸受24:アクチユエータ25:ロツド 26:腕 27:シリンダ28:スリツト31:枠板40,40a:磁気回路50:着磁装置51:継鉄
52:電磁コイル53:磁心53a:磁極54:取付金具55:ボルト

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    【課題】性能バランスの優れた高性能なモータ、及びワイパモータを提供する。【解決手段】ロータコア32は、1極当たりに径方向内側に向かって凸形状となるように湾曲形成され、かつ1極当たりに3層以上形成されて... 詳細

  • 本田技研工業株式会社の「 ロータ及び表面磁石型回転電機」が 公開されました。( 2020/10/29)

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    【課題】回転子鉄心の外周に永久磁石を露出するように設けたものにあって、永久磁石の固定を安定して行うことができ、信頼性を高める。【解決手段】実施形態に係るSPM形回転電機の回転子は、回転子鉄心の外周部に... 詳細

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