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技術 油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置

出願人 日立建機株式会社
発明者 中村和則高橋詠豊岡司石川広二中村剛志古渡陽一島村忠利杉山玄六平田東一
出願日 1997年10月8日 (24年0ヶ月経過) 出願番号 1997-276102
公開日 1999年4月20日 (22年6ヶ月経過) 公開番号 1999-108003
状態 特許登録済
技術分野 流体圧回路(1) 掘削機械の作業制御
主要キーワード 目標最大 油圧流量 基準ポンプ 最大値信号 基準幅 軽作業 上昇補正 目標基準
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

操作指令手段の入力変化に応じて原動機回転数油圧ポンプ傾転を制御する原動機と油圧ポンプの制御装置において、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できるようにする。

解決手段

基準ポンプ流量演算部70aで、油圧ポンプ1側の制御パイロット圧PL1をメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、基準吐出流量QR10を演算し、目標ポンプ流量演算部70cで、基準吐出流量QR10を目標エンジン回転数NR1と最高回転数NRCとの比(NRC/NR1)で割り目標吐出流量QR11を演算し、目標ポンプ傾転演算部70eで、目標吐出流量QR11を実エンジン回転数NE1と定数K1で割って目標傾転θR1を算出し、ソレノイド出力電流演算部70Gで目標傾転θR1が得られる駆動電流SI1を求め、ソレノイド制御弁30に出力する。

概要

背景

油圧ショベル等の油圧建設機械は、一般に、原動機としてディーゼルエンジンを備え、このエンジンにより少なくとも1つの可変容量型油圧ポンプ回転駆動し、油圧ポンプから吐出される圧油により複数の油圧アクチュエータを駆動し、必要な作業を行っている。このディーゼルエンジンにはアクセルレバー等の目標回転数指令する入力手段が備えられ、この目標回転数に応じて燃料噴射量が制御され、回転数が制御される。

このような油圧建設機械における原動機と油圧ポンプの制御に関して、油圧ポンプの制御については、例えば特開平3−189405号公報に記載のように、複数の油圧アクチュエータのそれぞれの操作指令手段の操作レバーやペダル操作量に応じて油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ傾転御装置が知られている。

また、原動機の制御に関しては、特開平7−119506号公報に記載の「油圧建設機械の原動機回転数制御装置」と題したものが提案されている。この制御装置は、燃料レバーを操作して基準となる目標回転数を入力すると共に、複数の油圧アクチュエータのそれぞれの操作指令手段の操作レバーやペダルの操作方向(以下、単にレバー操作方向という)及び操作量(以下、単にレバー操作量という)とアクチュエータ負荷ポンプ吐出圧)を検出し、レバー操作方向及び操作量とアクチュエータの負荷に応じてエンジン回転数補正値を決定し、この回転数補正値を用いて上記目標回転数を補正し、エンジンの回転数を制御している。この場合、レバー操作量が少ないとき及びアクチュエータ負荷が低いときはエンジンの目標回転数を低くして省エネ効果をねらい、レバー操作量が大きくアクチュエータ負荷が高い時はエンジンの目標回転数を高くして、作業性を確保する。

更に、レバー操作量の信号を入力し、原動機と油圧ポンプをリンクして制御するものとして特開昭62−94622号公報に記載の制御装置がある。この制御装置は、作業機操作レバーの操作量から作業に必要な油圧流量を算出し、得られた制御信号によりエンジンの回転数及びエンジンにより駆動される可変ポンプ傾転角の少なくとも一方を制御し、軽負荷、低流量時の燃費効率の改善と騒音の低減を図っている。また、実エンジン回転数目標エンジン回転数より低いときはポンプ傾転下げエンジンストールを防止している。

概要

操作指令手段の入力変化に応じて原動機の回転数と油圧ポンプの傾転を制御する原動機と油圧ポンプの制御装置において、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できるようにする。

基準ポンプ流量演算部70aで、油圧ポンプ1側の制御パイロット圧PL1をメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、基準吐出流量QR10を演算し、目標ポンプ流量演算部70cで、基準吐出流量QR10を目標エンジン回転数NR1と最高回転数NRCとの比(NRC/NR1)で割り目標吐出流量QR11を演算し、目標ポンプ傾転演算部70eで、目標吐出流量QR11を実エンジン回転数NE1と定数K1で割って目標傾転θR1を算出し、ソレノイド出力電流演算部70Gで目標傾転θR1が得られる駆動電流SI1を求め、ソレノイド制御弁30に出力する。

目的

本発明の目的は、操作指令手段の入力変化に応じて原動機の回転数と油圧ポンプの傾転を制御するとき、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できる原動機と油圧ポンプの制御装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

原動機と、この原動機によって駆動される少なくとも1つの可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプ圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、この複数の油圧アクチュエータの操作を指令する操作指令手段と、前記原動機の目標回転数を設定する手段とを備え、前記目標回転数に基づき前記原動機の回転数を制御すると共に、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの傾転位置を制御する油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記原動機の実回転数を検出する回転数検出手段と、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段とを備え、前記ポジティブポンプ流量制御手段は、前記指令信号に応じた前記油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を前記原動機の目標回転数で補正して前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と前記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから前記油圧ポンプが前記目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を前記目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を有することを特徴とする原動機と油圧ポンプの制御装置。

請求項2

原動機と、この原動機によって駆動される少なくとも1つの可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、この複数の油圧アクチュエータの操作を指令する操作指令手段と、この操作指令手段の指令信号を検出する操作検出手段と、前記複数の油圧アクチュエータの負荷を検出する負荷検出手段と、前記原動機の基準目標回転数を指令する入力手段とを備え、前記操作検出手段及び負荷検出手段の検出値に基づき前記基準目標回転数の補正値を計算し、この補正値にしたがって前記基準目標回転数に補正を加え目標回転数とし、前記原動機の回転数を制御する油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記原動機の実回転数を検出する回転数検出手段と、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段とを備え、前記ポジティブポンプ流量制御手段は、前記指令信号に応じた前記油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を前記原動機の目標回転数で補正して前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と前記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから前記油圧ポンプが前記目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を前記目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を有することを特徴とする原動機と油圧ポンプの制御装置。

請求項3

原動機と、この原動機によって駆動される少なくとも1つの可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、この複数の油圧アクチュエータの操作を指令する操作指令手段と、前記原動機の目標回転数を設定する手段とを備え、前記目標回転数に基づき前記原動機の回転数を制御すると共に、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの傾転位置を制御する油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記原動機の実回転数を検出する回転数検出手段と、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段と、前記目標回転数に応じた油圧ポンプの目標最大吸収トルクを計算し、前記油圧ポンプの最大吸収トルクがその目標最大吸収トルク以下となるよう油圧ポンプの最大容量を制限制御する最大吸収トルク制御手段とを備え、前記ポジティブポンプ流量制御手段は、前記指令信号に応じた前記油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を前記原動機の目標回転数で補正して前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と前記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから前記油圧ポンプが前記目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を前記目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を有することを特徴とする原動機と油圧ポンプの制御装置。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項記載の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記目標傾転位置決定手段は、前記基準吐出流量を前記原動機の目標回転数と予め設定した最高回転数との比で割って前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量を前記原動機の実回転数と予め設定した定数で割って前記傾転位置を計算することを特徴とする原動機と油圧ポンプの制御装置。

技術分野

0001

本発明は油圧建設機械原動機油圧ポンプ制御装置に係わり、特に、原動機としてディーゼルエンジンを備え、このエンジンにより回転駆動される油圧ポンプから吐出される圧油により油圧アクチュエータを駆動し、必要な作業を行う油圧ショベル等の油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置に関する。

背景技術

0002

油圧ショベル等の油圧建設機械は、一般に、原動機としてディーゼルエンジンを備え、このエンジンにより少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプを回転駆動し、油圧ポンプから吐出される圧油により複数の油圧アクチュエータを駆動し、必要な作業を行っている。このディーゼルエンジンにはアクセルレバー等の目標回転数指令する入力手段が備えられ、この目標回転数に応じて燃料噴射量が制御され、回転数が制御される。

0003

このような油圧建設機械における原動機と油圧ポンプの制御に関して、油圧ポンプの制御については、例えば特開平3−189405号公報に記載のように、複数の油圧アクチュエータのそれぞれの操作指令手段の操作レバーやペダル操作量に応じて油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ傾転御装置が知られている。

0004

また、原動機の制御に関しては、特開平7−119506号公報に記載の「油圧建設機械の原動機回転数制御装置」と題したものが提案されている。この制御装置は、燃料レバーを操作して基準となる目標回転数を入力すると共に、複数の油圧アクチュエータのそれぞれの操作指令手段の操作レバーやペダルの操作方向(以下、単にレバー操作方向という)及び操作量(以下、単にレバー操作量という)とアクチュエータ負荷ポンプ吐出圧)を検出し、レバー操作方向及び操作量とアクチュエータの負荷に応じてエンジン回転数補正値を決定し、この回転数補正値を用いて上記目標回転数を補正し、エンジンの回転数を制御している。この場合、レバー操作量が少ないとき及びアクチュエータ負荷が低いときはエンジンの目標回転数を低くして省エネ効果をねらい、レバー操作量が大きくアクチュエータ負荷が高い時はエンジンの目標回転数を高くして、作業性を確保する。

0005

更に、レバー操作量の信号を入力し、原動機と油圧ポンプをリンクして制御するものとして特開昭62−94622号公報に記載の制御装置がある。この制御装置は、作業機操作レバーの操作量から作業に必要な油圧流量を算出し、得られた制御信号によりエンジンの回転数及びエンジンにより駆動される可変ポンプ傾転角の少なくとも一方を制御し、軽負荷、低流量時の燃費効率の改善と騒音の低減を図っている。また、実エンジン回転数目標エンジン回転数より低いときはポンプ傾転下げエンジンストールを防止している。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。

0007

特開平3−189405号公報に記載のような油圧ポンプのポジティブポンプ傾転御装置においては、操作指令手段の操作レバーやペダルを操作するとその操作量に応じて油圧ポンプの傾転が増大し、ポンプ吐出流量を操作量(要求流量)に応じた流量に増やそうとする。しかし、油圧ショベル等の油圧建設機械のアクチュエータにかかる負荷は高負荷である場合が多く、操作量に応じてポンプ傾転が増大すると、油圧ポンプの入力トルクが増大し、エンジン回転数が目標回転数より一時的に低下する。このエンジン回転数の低下は、その後エンジンのガバナ制御により目標回転数に復帰するが、ポンプ吐出流量はその間、レバー操作量に応じた目標流量にはなく、エンジン回転数が基の回転数近くに復帰して初めてポンプ吐出流量は目標流量に到達する。このため、レバー操作量の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量が変化せず、操作性が低下する。

0008

特開平7−119506号公報に記載のエンジン制御では、操作指令手段のレバー操作量が変化すると、それに応じて目標回転数が補正され、その補正された目標回転数になるようエンジン回転数が制御される。このような原動機の制御装置を備えた油圧建設機械の油圧ポンプの制御にポジティブ傾転制御を採用した場合、操作指令手段のレバー操作量が変化すると、その操作量に応じて目標回転数が変化しエンジン回転数も制御されるが、このエンジン制御にも負荷による応答遅れがあるため、油圧ポンプの制御とエンジンの制御の両面からエンジン回転数が一時的に目標回転数を下回る状態が発生する。このため、レバー操作量の入力変化に対するエンジン制御の応答遅れがより顕著となり、更に操作性が低下する。また、この従来技術では、アクチュエータの負荷(ポンプ吐出圧)が変わっても目標回転数が変わるため、レバー操作量の入力変化が無いのにエンジン制御の応答遅れでポンプ吐出流量が変動するという問題もある。

0009

特開昭62−94622号公報に記載の従来技術では、実エンジン回転数が目標エンジン回転数より低いときはポンプ傾転を下げてエンジンストールを防止しているが、エンジン回転数の遅れ変動によりポンプ吐出流量が変動するという問題は同様に生じる。

0010

本発明の目的は、操作指令手段の入力変化に応じて原動機の回転数と油圧ポンプの傾転を制御するとき、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できる原動機と油圧ポンプの制御装置を提供することである。

0011

(1)上記目的を達成するために、本発明は、原動機と、この原動機によって駆動される少なくとも1つの可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、この複数の油圧アクチュエータの操作を指令する操作指令手段と、前記原動機の目標回転数を設定する手段とを備え、前記目標回転数に基づき前記原動機の回転数を制御すると共に、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの傾転位置を制御する油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記原動機の実回転数を検出する回転数検出手段と、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段とを備え、前記ポジティブポンプ流量制御手段は、前記指令信号に応じた前記油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を前記原動機の目標回転数で補正して前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と前記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから前記油圧ポンプが前記目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を前記目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を有するものとする。

0012

このように目標傾転位置決定手段で指令信号に応じた基準吐出流量を原動機の目標回転数で補正して目標吐出流量を求めることにより、原動機の目標回転数に応じて目標吐出流量を増減できる。また、この目標吐出流量と原動機の実回転数とから油圧ポンプが目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算することにより、操作指令手段の入力変化により目標回転数と実回転数とに差を生じた際、原動機の回転数制御に応答遅れがあっても、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できる。

0013

(2)また、上記目的を達成するために、本発明は、原動機と、この原動機によって駆動される少なくとも1つの可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、この複数の油圧アクチュエータの操作を指令する操作指令手段と、この操作指令手段の指令信号を検出する操作検出手段と、前記複数の油圧アクチュエータの負荷を検出する負荷検出手段と、前記原動機の基準目標回転数を指令する入力手段とを備え、前記操作検出手段及び負荷検出手段の検出値に基づき前記基準目標回転数の補正値を計算し、この補正値にしたがって前記基準目標回転数に補正を加え目標回転数とし、前記原動機の回転数を制御する油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記原動機の実回転数を検出する回転数検出手段と、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段とを備え、前記ポジティブポンプ流量制御手段は、前記指令信号に応じた前記油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を前記原動機の目標回転数で補正して前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と前記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから前記油圧ポンプが前記目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を前記目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を有するものとする。

0014

これにより、操作検出手段や負荷検出手段の入力変化により目標回転数が変化し、原動機の回転数制御に応答遅れが生じても、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できる。

0015

(3)また、本発明は、上記目的を達成するために、原動機と、この原動機によって駆動される少なくとも1つの可変容量油圧ポンプと、この油圧ポンプの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、この複数の油圧アクチュエータの操作を指令する操作指令手段と、前記原動機の目標回転数を設定する手段とを備え、前記目標回転数に基づき前記原動機の回転数を制御すると共に、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの傾転位置を制御する油圧建設機械の原動機と油圧ポンプの制御装置において、前記原動機の実回転数を検出する回転数検出手段と、前記操作指令手段の指令信号に応じて前記油圧ポンプの目標傾転位置を計算し、油圧ポンプの傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段と、前記目標回転数に応じた油圧ポンプの目標最大吸収トルクを計算し、前記油圧ポンプの最大吸収トルクがその目標最大吸収トルク以下となるよう油圧ポンプの最大容量を制限制御する最大吸収トルク制御手段とを備え、前記ポジティブポンプ流量制御手段は、前記指令信号に応じた前記油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を前記原動機の目標回転数で補正して前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と前記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから前記油圧ポンプが前記目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を前記目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を有するものとする。

0016

これにより、上記(1)で述べたように、操作指令手段の入力変化により目標回転数と実回転数とに差を生じた際、原動機の回転数制御に応答遅れがあっても、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御できると共に、目標回転数と実回転数とに差を生じても、最大吸収トルク制御手段により油圧ポンプの最大吸収トルクが目標トルク以下に制御されるので、油圧ポンプの吐出流量を応答良く制御しつつ、原動機のストールも防止できる。

0017

(4)上記(1)〜(3)において、好ましくは、前記目標傾転位置決定手段は、前記基準吐出流量を前記原動機の目標回転数と予め設定した最高回転数との比で割って前記油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量を前記原動機の実回転数と予め設定した定数で割って前記傾転位置を計算する。

0018

これにより原動機の目標回転数に応じて目標吐出流量を増減でき、かつ目標吐出流量に応じた傾転位置が速やかに得られる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。以下の実施形態は、本発明を油圧ショベルの原動機と油圧ポンプの制御装置に適用した場合のものである。

0020

図1において、1及び2は例えば斜板式の可変容量型の油圧ポンプであり、油圧ポンプ1,2の吐出路3,4には図2に示す弁装置5が接続され、この弁装置5を介して複数のアクチュエータ50〜56に圧油を送り、これらアクチュエータを駆動する。

0021

9は固定容量型パイロットポンプであり、パイロットポンプ9の吐出路9aにはパイロットポンプ9の吐出圧力を一定圧に保持するパイロットリリーフ弁9bが接続されている。

0022

油圧ポンプ1,2及びパイロットポンプ9は原動機10の出力軸11に接続され、原動機10により回転駆動される。

0023

弁装置5の詳細を説明する。

0024

図2において、弁装置5は、流量制御弁5a〜5dと流量制御弁5e〜5iの2つの弁グループを有し、流量制御弁5a〜5dは油圧ポンプ1の吐出路3につながるセンタバイパスライン5j上に位置し、流量制御弁5e〜5iは油圧ポンプ2の吐出路4につながるセンタバイパスライン5k上に位置している。吐出路3,4には油圧ポンプ1,2の吐出圧力の最大圧力を決定するメインリリーフ弁5mが設けられている。

0025

流量制御弁5a〜5d及び流量制御弁5e〜5iはセンタバイパスタイプであり、油圧ポンプ1,2から吐出された圧油はこれらの流量制御弁によりアクチュエータ50〜56の対応するものに供給される。アクチュエータ50は走行右用油圧モータ右走行モータ)、アクチュエータ51はバケット用の油圧シリンダバケットシリンダ)、アクチュエータ52はブーム用の油圧シリンダ(ブームシリンダ)、アクチュエータ53は旋回用の油圧モータ(旋回モータ)、アクチュエータ54はアーム用の油圧シリンダ(アームシリンダ)、アクチュエータ55は予備の油圧シリンダ、アクチュエータ56は走行左用の油圧モータ(左走行モータ)であり、流量制御弁5aは走行右用、流量制御弁5bはバケット用、流量制御弁5cは第1ブーム用、流量制御弁5dは第2アーム用、流量制御弁5eは旋回用、流量制御弁5fは第1アーム用、流量制御弁5gは第2ブーム用、流量制御弁5hは予備用、流量制御弁5iは走行左用である。即ち、ブームシリンダ52に対しては2つの流量制御弁5g,5cが設けられ、アームシリンダ54に対しても2つの流量制御弁5d,5fが設けられ、ブームシリンダ52とアームシリンダ54には、それぞれ、2つの油圧ポンプ1,2からの圧油が合流して供給可能になっている。

0026

図3に本発明の原動機と油圧ポンプの制御装置が搭載される油圧ショベルの外観を示す。油圧ショベルは下部走行体100と、上部旋回体101と、フロント作業機102とを有している。下部走行体100には左右の走行モータ50,56が配置され、この走行モータ50,56によりクローラ100aが回転駆動され、前方又は後方走行する。上部旋回体101には旋回モータ53が搭載され、この旋回モータ53により上部旋回体101が下部走行体100に対して右方向又は左方向に旋回される。フロント作業機102はブーム103、アーム104、バケット105からなり、ブーム103はブームシリンダ52により上下動され、アーム104はアームシリンダ54によりダンプ側(開く側)又はクラウド側(掻き込む側)に操作され、バケット105はバケットシリンダ51によりダンプ側(開く側)又はクラウド側(掻き込む側)に操作される。

0027

流量制御弁5a〜5iの操作パイロット系を図4に示す。

0028

流量制御弁5i,5aは操作装置35の操作パイロット装置39,38からの操作パイロット圧TR1,TR2及びTR3,TR4により、流量制御弁5b及び流量制御弁5c,5gは操作装置36の操作パイロット装置40,41からの操作パイロット圧BKC,BKD及びBOD,BOUにより、流量制御弁5d,5f及び流量制御弁5eは操作装置37の操作パイロット装置42,43からの操作パイロット圧ARC,ARD及びSW1,SW2により、流量制御弁5hは操作パイロット装置44からの操作パイロット圧AU1,AU2により、それぞれ切り換え操作される。

0029

操作パイロット装置38〜44は、それぞれ、1対のパイロット弁減圧弁)38a,38b〜44a,44bを有し、操作パイロット装置38,39,44はそれぞれ更に操作ペダル38c,39c、44cを有し、操作パイロット装置40,41は更に共通の操作レバー40cを有し、操作パイロット装置42,43は更に共通の操作レバー42cを有している。操作ペダル38c,39c、44c及び操作レバー40c,42cを操作すると、その操作方向に応じて関連する操作パイロット装置のパイロット弁が作動し、ペダル又はレバーの操作量に応じた操作パイロット圧が生成される。

0030

また、操作パイロット装置38〜44の各パイロット弁の出力ラインにはシャトル弁61〜67が接続され、これらシャトル弁61〜67には更にシャトル弁68,69,100〜103が階層的に接続され、シャトル弁61,63,64,65,68,69,101により操作パイロット装置38,40,41,42の操作パイロット圧の最高圧力が油圧ポンプ1の制御パイロット圧PL1として導出され、シャトル弁62,64,65,66,67,69,100,102,103により操作パイロット装置39,41,42,43,44の操作パイロット圧の最高圧力が油圧ポンプ2の制御パイロット圧PL2として導出される。

0031

また、シャトル弁61により操作パイロット装置38の走行モータ56に対する操作パイロット圧(以下、走行2操作パイロット圧という)PT2が導出され、シャトル弁62により操作パイロット装置39の走行モータ50に対する操作パイロット圧(以下、走行1操作パイロット圧という)PT1が導出され、シャトル弁66により操作パイロット装置43の旋回モータ53に対するパイロット圧(以下、旋回操作パイロット圧という)PWSが導出される。

0032

以上のような油圧駆動系に本発明の原動機と油圧ポンプの制御装置が設けられている。以下、その詳細を説明する。

0033

図1において、油圧ポンプ1,2にはそれぞれレギュレータ7,8が備えられ、これらレギュレータ7,8で油圧ポンプ1,2の容量可変機構である斜板1a,2aの傾転位置を制御し、ポンプ吐出流量を制御する。

0034

油圧ポンプ1,2のレギュレータ7,8は、それぞれ、傾転アクチュエータ20A,20B(以下、適宜20で代表する)と、図4に示す操作パイロット装置38〜44の操作パイロット圧に基づいてポジティブ傾転制御をする第1サーボ弁21A,21B(以下、適宜21で代表する)と、油圧ポンプ1,2の全馬力制御をする第2サーボ弁22A,22B(以下、適宜22で代表する)とを備え、これらのサーボ弁21,22によりパイロットポンプ9から傾転アクチュエータ20に作用する圧油の圧力を制御し、油圧ポンプ1,2の傾転位置が制御される。

0035

傾転アクチュエータ20、第1及び第2サーボ弁21,22の詳細を説明する。

0036

各傾転アクチュエータ20は、両端に大径の受圧部20aと小径の受圧部20bとを有する作動ピストン20cと、受圧部20a,20bが位置する受圧室20d,20eとを有し、両受圧室20d,20eの圧力が等しいときは作動ピストン20cは図示右方向に移動し、これにより斜板1a又は2aの傾転は小さくなりポンプ吐出流量が減少し、大径側の受圧室20dの圧力が低下すると、作動ピストン20cは図示左方向に移動し、これにより斜板1a又は2aの傾転が大きくなりポンプ吐出流量が増大する。また、大径側の受圧室20dは第1及び第2サーボ弁21,22を介してパイロットポンプ9の吐出路9aに接続され、小径側の受圧室20eは直接パイロットポンプ9の吐出路9aに接続されている。

0037

ポジティブ傾転制御用の各第1サーボ弁21は、ソレノイド制御弁30又は31からの制御圧力により作動し油圧ポンプ1,2の傾転位置を制御する弁であり、制御圧力が高いときは弁体21aが図示右方向に移動し、パイロットポンプ9からのパイロット圧を減圧せずに受圧室20dに伝達し、油圧ポンプ1又は2の傾転を小さくし、制御圧力が低下するにしたがって弁体21aがバネ21bの力で図示左方向に移動し、パイロットポンプ9からのパイロット圧を減圧して受圧室20dに伝達し、油圧ポンプ1又は2の傾転を大きくする。

0038

全馬力制御用の各第2サーボ弁22は、油圧ポンプ1,2の吐出圧力とソレノイド制御弁32からの制御圧力により作動し、油圧ポンプ1,2の全馬力制御をする弁であり、ソレノイド制御弁32により油圧ポンプ1,2の最大吸収トルクが制限制御される。

0039

即ち、油圧ポンプ1及び2の吐出圧力とソレノイド制御弁32からの制御圧力が操作駆動部の受圧室22a,22b,22cにそれぞれ導かれ、油圧ポンプ1,2の吐出圧力の油圧力の和がバネ22dの弾性力と受圧室22cに導かれる制御圧力の油圧力との差で決まる設定値より低いときは、弁体22eは図示右方向に移動し、パイロットポンプ9からのパイロット圧を減圧せずに受圧室20dに伝達して油圧ポンプ1,2の傾転を小さくし、油圧ポンプ1,2の吐出圧力の油圧力の和が同設定値よりも高くなるにしたがって弁体22aが図示左方向に移動し、パイロットポンプ9からのパイロット圧を減圧して受圧室20dに伝達し、油圧ポンプ1,2の傾転を大きくする。また、ソレノイド制御弁32からの制御圧力が低いときは、上記設定値を大きくし、油圧ポンプ1,2の高めの吐出圧力から油圧ポンプ1,2の傾転を減少させ、ソレノイド制御弁32からの制御圧力が高くなるにしたがって上記設定値を小さくし、油圧ポンプ1,2の低めの吐出圧力から油圧ポンプ1,2の傾転を減少させる。

0040

ソレノイド制御弁30,31,32は駆動電流SI1,SI2,SI3により作動する比例減圧弁であり、駆動電流SI1,SI2,SI3が最小のときは、出力する制御圧力が最高になり、駆動電流SI1,SI2,SI3が増大するに従って出力する制御圧力が低くなるよう動作する。駆動電流SI1,SI2,SI3は図5に示すコントローラ70より出力される。

0041

原動機10はディーゼルエンジンであり、燃料噴射装置14を備えている。この燃料噴射装置14はガバナ機構を有し、図5に示すコントローラ70からの出力信号による目標エンジン回転数NR1になるようにエンジン回転数を制御する。

0042

燃料噴射装置のガバナ機構のタイプは、コントローラからの電気的な信号による目標エンジン回転数になるよう制御する電子ガバナ制御装置や、機械式燃料噴射ポンプガバナレバーモータを連結し、コントローラからの指令値に基づいて目標エンジン回転数になるよう予め定められた位置にモータを駆動し、ガバナレバー位置を制御するような機械式ガバナ制御装置がある。本実施形態の燃料噴射装置14はいずれのタイプも有効である。

0043

原動機10には、図5に示すように目標エンジン回転数をオペレータ手動で入力する目標エンジン回転数入力部71が設けられ、その基準目標エンジン回転数NROの入力信号がコントローラ70に取り込まれる。目標エンジン回転数入力部71はポテンショメータのような電気的入力手段によって直接コントローラ70に入力するものであってよく、オペレータが基準となるエンジン回転数の大小を選択するものである。この基準目標エンジン回転数NROは一般には重掘削では大、軽作業では小である。

0044

また、図1に示すように、原動機10の実回転数NE1を検出する回転数センサー72と、油圧ポンプ1,2の吐出圧力PD1,PD2を検出する圧力センサー75,76が設けられ、図4に示すように、油圧ポンプ1,2の制御パイロット圧PL1,PL2を検出する圧力センサー73,74と、アームクラウド操作パイロット圧PACを検出する圧力センサー77と、ブーム上げ操作パイロット圧PBUを検出する圧力センサー78と、旋回操作パイロット圧PWSを検出する圧力センサー79と、走行1操作パイロット圧PT1を検出する圧力センサー80と、走行2操作パイロット圧PT2を検出する圧力センサー81とが設けられている。

0045

コントローラ70の全体の信号の入出力関係図5に示す。コントローラ70は上記のように目標エンジン回転数入力部71の基準目標エンジン回転数NROの信号、回転数センサー72の実回転数NE1の信号、圧力センサー73,74のポンプ制御パイロット圧PL1,PL2の信号、圧力センサー75,76の油圧ポンプ1,2の吐出圧力PD1,PD2の信号、圧力センサー77〜81のアームクラウド操作パイロット圧PAC、ブーム上げ操作パイロット圧PBU、旋回操作パイロット圧PWS、走行1操作パイロット圧PT1、走行2操作パイロット圧PT2の各信号を入力し、所定の演算処理を行って駆動電流SI1,SI2,SI3をソレノイド制御弁30〜32に出力し、油圧ポンプ1,2の傾転位置、即ち吐出流量を制御すると共に、目標エンジン回転数NR1の信号を燃料噴射装置14に出力し、エンジン回転数を制御する。

0046

コントローラ70の油圧ポンプ1,2の制御に関する処理機能図6に示す。

0047

図6において、コントローラ70は、基準ポンプ流量演算部70a,70b、目標ポンプ流量演算部70c,70d、目標ポンプ傾転演算部70e,70f、ソレノイド出力電流演算部70g,70h、ポンプ最大吸収トルク演算部70i、ソレノイド出力電流演算部70jの各機能を有している。

0048

基準ポンプ流量演算部70aは、油圧ポンプ1側の制御パイロット圧PL1の信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの制御パイロット圧PL1に応じた油圧ポンプ1の基準吐出流量QR10を演算する。この基準吐出流量QR10はパイロット操作装置38,40,41,42の操作量に対するポジティブ傾転制御の基準流量メータリングである。メモリのテーブルには制御パイロット圧PL1が高くなるに従って基準吐出流量QR10が増大するようPL1とQR10の関係が設定されている。

0049

目標ポンプ流量演算部70cは、目標エンジン回転数NR1(後述)の信号を入力し、基準吐出流量QR10をその目標エンジン回転数NR1と予めメモリに記憶してある最高回転数NRCとの比(NRC/NR1)で割り、油圧ポンプ1の目標吐出流量QR11を演算する。この演算の目的は、オペレータの意志による入力の目標エンジン回転数分のポンプ流量補正を行い、目標エンジン回転数NR1に応じた目標のポンプ吐出流量を算出することである。即ち、目標エンジン回転数NR1を大きく設定する場合は、ポンプ吐出流量としても大流量を欲している場合であるので、目標吐出流量QR11もそれに応じて増大させ、目標エンジン回転数NR1を小さく設定する場合は、ポンプ吐出流量としても小流量を欲している場合であるので、目標吐出流量QR11もそれに応じて減少させる。

0050

目標ポンプ傾転演算部70eは、実エンジン回転数NE1の信号を入力し、目標吐出流量QR11を実エンジン回転数NE1で割り、更にこれを予めメモリに記憶してある定数K1で割って油圧ポンプ1の目標傾転θR1を算出する。この演算の目的は、目標エンジン回転数NR1の変化に対しエンジン制御に応答遅れがあり、実エンジン回転数が直ちにNR1にならなくても、実エンジン回転数NE1で目標吐出流量QR11を割って目標傾転θR1とすることにより、目標吐出流量QR11が応答遅れなく速やかに得られるようにすることである。

0051

ソレノイド出力電流演算部70gは、目標傾転θR1が得られる油圧ポンプ1の傾転制御用の駆動電流SI1を求め、これをソレノイド制御弁30に出力する。

0052

基準ポンプ流量演算部70b、目標ポンプ流量演算部70d、目標ポンプ傾転演算部70f、ソレノイド出力電流演算部70hでも、同様にポンプ制御信号PL2と目標エンジン回転数NR1と実エンジン回転数NE1とから油圧ポンプ2の傾転制御用の駆動電流SI2を算出し、これをソレノイド制御弁31に出力する。

0053

ポンプ最大吸収トルク演算部70iは、目標エンジン回転数NR1の信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの目標エンジン回転数NR1に応じた油圧ポンプ1,2の最大吸収トルクTRを算出する。この最大吸収トルクTRは目標エンジン回転数NR1で回転するエンジン10の出力トルク特性マッチングする油圧ポンプ1,2の目標とする最大吸収トルクである。メモリのテーブルには、目標エンジン回転数NR1が上昇するに従ってポンプ最大吸収トルクTRが増大するようNR1とTRの関係が設定されている。

0054

ソレノイド出力電流演算部70jは、ポンプ最大吸収トルクTRが得られる油圧ポンプ1,2の最大吸収トルク制御用のソレノイド制御弁32の駆動電流SI3を求め、これをソレノイド制御弁32に出力する。

0055

コントローラ70のエンジン10の制御に関する処理機能を図7に示す。

0056

図7において、コントローラ70は、基準回転数低下補正量演算部700a、基準回転数上昇補正量演算部700b、最大値選択部700c、エンジン回転数補正ゲイン演算部700d1〜700d6、最小値選択部700e、ヒステリシス演算部700f、操作パイロット圧エンジン回転数補正量演算部700g、第1基準目標エンジン回転数補正部700h、最大値選択部700i、ヒステリシス演算部700j、ポンプ吐出圧信号補正部700k、補正ゲイン演算部700m、最大値選択部700n、補正ゲイン演算部700p、第1ポンプ吐出圧エンジン回転数補正量演算部700q、第2ポンプ吐出圧エンジン回転数補正量演算部700r、最大値選択部700s、第2基準目標エンジン回転数補正部700t、リミッタ演算部700uを有している。

0057

基準回転数低下補正量演算部700aは、目標エンジン回転数入力部71の基準目標エンジン回転数NROの信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときのNROに応じた基準回転数低下補正量DNLを算出する。このDNLは操作パイロット装置38〜44の操作レバー又はペダルの入力変化(操作パイロット圧の変化)によるエンジン回転数補正の基準幅になるものであり、目標エンジン回転数が低くなるに従って回転数補正量は小さくしたいことから、メモリのテーブルには目標基準エンジン回転数NROが低くなるに従って基準回転数低下補正量DNLが小さくなるようNROとDNLの関係が設定されている。

0058

基準回転数上昇補正量演算部700bは、演算部700aと同様、基準目標エンジン回転数NROの信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときのNROに応じた基準回転数上昇補正量DNPを算出する。このDNPはポンプ吐出圧の入力変化によるエンジン回転数補正の基準幅になるものであり、目標エンジン回転数が低くなるに従って回転数補正量は小さくしたいことから、メモリのテーブルには目標基準エンジン回転数NROが低くなるに従って基準回転数上昇補正量DNPが小さくなるようNROとDNPの関係が設定されている。ただし、エンジン回転数は固有最大回転数以上には上昇できないため、目標基準エンジン回転数NROの最大値付近での上昇補正量DNPは減少させている。

0059

最大値選択部700cは、走行1操作パイロット圧PT1と走行2操作パイロット圧PT2の高圧側を選択し、走行操作パイロット圧PTRとする。

0060

エンジン回転数補正ゲイン演算部700d1〜700d6は、それぞれ、ブーム上げ操作パイロット圧PBU、アームクラウド操作パイロット圧PAC、旋回操作パイロット圧PWS、走行操作パイロット圧PTR、ポンプ制御パイロット圧PL1,PL2の各信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの各操作パイロット圧に応じたエンジン回転数補正ゲインKBU,KAC,KSW,KTR,KL1,KL2を算出する。

0061

ここで、演算部700d1〜700d4は、操作するアクチュエータ毎に操作レバー又はペダルの入力変化(操作パイロット圧の変化)に対するエンジン回転数の変化を予め設定し、操作をやり易くするものであり、それぞれ、次のように設定されている。

0062

ブーム上げは吊り荷作業や均し作業の位置合わせのように微操作域での使用が多いので、微操作域でエンジン回転数を低くしかつゲインの傾きを寝せる。

0063

アームクラウドは掘削作業で使用するとき操作レバーをフルに操作して行うことが多く、フルレバ付近での回転数変動を小さくするため、フルレバー付近でのゲインの傾きを寝せる。

0064

旋回は中間回転域での変動を小さくするため、中間回転域でのゲインの傾きを寝せる。

0065

走行は微操作から力強さが必要であり、微操作からエンジン回転数を高めにする。

0066

フルレバーでのエンジン回転数もアクチュエータ毎に変えれるようにする。例えば、ブーム上げやアームクラウドは流量が多いため、エンジン回転数は高めとし、それ以外はエンジン回転数を低めとする。走行は車速を早くするため、エンジン回転数を高めとする。

0067

演算部700d1〜700d4のメモリのテーブルには、以上の条件に対応して操作パイロット圧と補正ゲインKBU,KAC,KSW,KTRとの関係が設定されている。

0068

また、演算部700d5,700d6に入力されるポンプ制御パイロット圧PL1,PL2は関連する操作パイロット圧の最高圧であり、全ての操作パイロット圧に対してこのポンプ制御パイロット圧PL1,PL2で代表してエンジン回転数補正ゲインKL1,KL2を演算する。

0069

ここで、一般的には、操作パイロット圧(操作レバー又はペダルの操作量)が高くなればなる程、エンジン回転数を高くしたいことから、演算部700d5,700d6のメモリのテーブルには、それに対応してポンプ制御パイロット圧PL1,PL2と補正ゲインKL1,KL2の関係が設定されている。また、最小値選択部700eで演算部700d1〜700d4の補正ゲインを優先して選択するため、ポンプ制御パイロット圧PL1,PL2の最高圧付近での補正ゲインKL1,KL2は高めに設定されている。

0070

最小値選択部700eは、演算部700d1〜700d6で演算された補正ゲインの最小値を選択し、KMAXとする。ここで、ブーム上げ、アームクラウド、旋回、走行以外を操作した場合は、ポンプ制御パイロット圧PL1,PL2で代表してエンジン回転数補正ゲインKL1,KL2が演算され、KMAXとして選択される。

0071

ヒステリシス演算部700fは、そのKMAXに対してヒステリシスを設け、その結果を操作パイロット圧によるエンジン回転数補正ゲインKNLとする。

0072

操作パイロット圧エンジン回転数補正量演算部700gは、エンジン回転数補正ゲインKNLに上記の基準回転数低下補正量DNLを掛け合わせ、操作パイロット圧の入力変化によるエンジン回転数低下補正量DNDを算出する。

0073

第1基準目標エンジン回転数補正部700hは、基準目標エンジン回転数NROからエンジン回転数低下補正量DNDを減算し、目標回転数NROOとする。この目標回転数NROOは操作パイロット圧による補正後のエンジン目標回転数である。

0074

最大値選択部700iは、油圧ポンプ1,2の吐出圧力PD1,PD2の信号を入力し、吐出圧力PD1,PD2の高圧側を選択し、ポンプ吐出圧最大値信号PDMAXとする。

0075

ヒステリシス演算部700jは、そのポンプ吐出圧信号PDMAXに対してヒステリシスを設け、その結果をポンプ吐出圧による回転数補正ゲインKNPとする。

0076

ポンプ吐出圧信号補正部700k、回転数補正ゲインKNPに上記の基準回転数上昇補正量DNPを掛け合わせ、ポンプ吐出圧によるエンジン回転基本補正量KNPHとする。

0077

補正ゲイン演算部700mは、アームクラウドの操作パイロット圧PACの信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの操作パイロット圧PACに応じたエンジン回転数補正ゲインKACHを算出する。アームクラウドの操作量が増えれば増える程、大きな流量を必要とすることから、メモリのテーブルにはこれに対応して、アームクラウドの操作パイロット圧PACが上昇するに従って補正ゲインKACHが大きくなるようPACとKACHの関係が設定されている。

0078

最大値選択部700nは、最大値選択部700cと同様、走行1操作パイロット圧PT1と走行2操作パイロット圧PT2の高圧側を選択し、走行操作パイロット圧PTRとする。

0079

補正ゲイン演算部700pは、走行の操作パイロット圧PTRの信号を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの走行の操作パイロット圧PTRに応じたエンジン回転数補正ゲインKTRHを算出する。この場合も、走行の操作量が増えれば増える程、大きな流量を必要とすることから、メモリのテーブルにはこれに対応して、走行の操作パイロット圧PTRが上昇するに従って補正ゲインKTRHが大きくなるようPTRとKTRHの関係が設定されている。

0080

第1及び第2ポンプ吐出圧エンジン回転数補正量演算部700q,700rは、上記のポンプ吐出圧エンジン回転基本補正量KNPHに補正ゲインKACH,KTRHを掛け合わせてエンジン回転数補正量KNAC,KNTRを求める。

0081

最大値選択部700sは、エンジン回転数補正量KNAC,KNTRの大なる方を選択し、補正量DNHとする。この補正量DNHはポンプ吐出圧と操作パイロット圧の入力変化によるエンジン回転数上昇補正量である。

0082

ここで、演算部700q,700rでエンジン回転基本補正量KNPHに補正ゲインKACH又はKTRHを掛け合わせてエンジン回転数補正量KNAC,KNTRを求めることは、アームクラウド操作及び走行時にのみポンプ吐出圧によるエンジン回転数上昇補正をすることを意味する。これにより、アクチュエータ負荷が増大するとエンジン回転数を高くしたい操作であるアームクラウド操作や走行時のみ、ポンプ吐出圧の上昇によってもエンジン回転数を上昇させることができる。

0083

第2基準目標エンジン回転数補正部700tは、上記の目標回転数NROOにエンジン回転数上昇補正量DNHを加算して目標エンジン回転数NRO1を算出する。

0084

リミッタ演算部700uは、その目標エンジン回転数NRO1にエンジン固有の最高回転数と最低回転数によるリミッタをきかせ、目標エンジン回転数NR1を算出し、燃料噴射装置14(図1参照)へ送る。また、この目標エンジン回転数NR1は、同じコントローラ70内の油圧ポンプ1,2の制御に関するポンプ最大吸収トルク演算部70e(図6参照)にも送られる。

0085

以上において、操作パイロット装置38〜44は、複数の油圧アクチュエータ50〜56の操作を指令する操作指令手段を構成し、目標エンジン回転数入力部71、圧力センサー73〜81、演算部700a〜700uは、原動機10の目標回転数を設定する手段を構成し、その目標回転数に基づき原動機10の回転数を制御すると共に、操作指令手段の指令信号に応じて油圧ポンプ1,2の傾転位置を制御する。

0086

また、圧力センサ73,74,77〜81は、上記操作指令手段の指令信号を検出する操作検出手段を構成し、圧力センサー75,76は、複数の油圧アクチュエータ75,76の負荷を検出する負荷検出手段を構成し、目標エンジン回転数入力部71は、原動機10の基準目標回転数を指令する入力手段を構成し、操作検出手段及び負荷検出手段の検出値に基づき上記基準目標回転数の補正値を計算し、この補正値にしたがって基準目標回転数に補正を加え目標回転数とし、原動機の回転数を制御する。

0087

そして、回転数センサー72は、原動機の実回転数を検出する回転数検出手段を構成し、基準ポンプ流量演算部70a,70b、目標ポンプ流量演算部70c,70d、目標ポンプ傾転演算部70e,70f、ソレノイド出力電流演算部70g,70h、ソレノイド制御弁30,31、第1サーボ弁21A,21Bは、上記操作指令手段の指令信号に応じて油圧ポンプ1,2の目標傾転位置を計算し、油圧ポンプ1,2の傾転位置を制御するポジティブポンプ流量制御手段を構成し、その内、基準ポンプ流量演算部70a,70b、目標ポンプ流量演算部70c,70d、目標ポンプ傾転演算部70e,70f、ソレノイド出力電流演算部70g,70hは、上記指令信号に応じた油圧ポンプの基準吐出流量を計算し、この基準吐出流量を原動機の目標回転数で補正して油圧ポンプの目標吐出流量を求め、この目標吐出流量と上記回転数検出手段で検出した原動機の実回転数とから油圧ポンプが目標吐出流量を吐出する傾転位置を計算し、この傾転位置を目標傾転位置とする目標傾転位置決定手段を構成する。

0088

更に、ポンプ最大吸収トルク演算部70i、ソレノイド出力電流演算部70j、ソレノイド制御弁32、第2サーボ弁22A,22Bは、上記目標回転数に応じた油圧ポンプ1,2の目標最大吸収トルクを計算し、油圧ポンプの最大吸収トルクがその目標最大吸収トルク以下となるよう油圧ポンプの最大容量を制限制御する最大吸収トルク制御手段を構成する。

0089

以上のように構成した本実施形態によれば、次の効果が得られる。

0090

(1)図6に示すポンプ制御部において、操作パイロット圧の変化による油圧ポンプ1,2の制御パイロット圧PL1,PL2の変化で、基準ポンプ流量演算部70a,70b及び目標ポンプ流量演算部70c,70dで演算される油圧ポンプ1,2の目標吐出流量QR11,QR21が変化したとき、目標ポンプ傾転演算部70e,70fで目標吐出流量QR11を実エンジン回転数NE1で割って目標傾転θR1,θR2を算出するので、油圧ポンプ1,2の吐出流量は目標吐出流量QR11を応じた流量となり、エンジン10の目標回転数NR1と実回転数NE1に差が生じた際、エンジン回転数の制御に応答遅れがあっても、操作パイロット圧の変化(目標吐出流量QR11,QR21の変化)に応じて油圧ポンプ1,2の吐出流量を応答良く制御でき、優れた操作性が得られる。

0091

(2)特に、本実施形態では、図7に示すエンジン制御部では、操作パイロット圧が変化すると回転数低下補正量DNDにより目標エンジン回転数NR1を補正し、アームクラウド操作や走行時の操作でポンプ吐出圧が変化すると、回転数上昇補正量DNHにより目標エンジン回転数NR1を補正し、省エネ効果と良好な操作性を確保している(後述)。このように操作パイロット圧やポンプ吐出圧の変化で目標エンジン回転数NR1を変える場合は、操作パイロット圧の変化に対するエンジン制御の応答遅れがより顕著となるか、又は操作パイロット圧が変化しないのにポンプ吐出圧の変化により目標回転数が変わってしまう。本実施形態では、このような目標回転数の変化で回転数偏差が生じた場合でも、エンジン回転数の制御に応答遅れに対して、操作パイロット圧の変化(目標吐出流量QR11,QR21の変化)に応じて油圧ポンプ1,2の吐出流量を応答良く制御できる。

0092

(3)基準ポンプ流量演算部70a,70bで計算された基準吐出流量QR10,QR20をそのまま目標吐出流量とするのではなく、目標ポンプ流量演算部70c,70dでその基準吐出流量QR10,QR20を目標エンジン回転数NR1に応じた目標吐出流量QR11,QR21に変換するので、基準吐出流量QR10,QR20の基準流量メータリングに対しオペレータの意志による入力の目標エンジン回転数分のポンプ流量補正が行える。このため、オペレータが微操作を意図して目標エンジン回転数NR1を小さく設定した場合は、ポンプ吐出流量は小流量となり、目標エンジン回転数NR1を大きく設定した場合は、ポンプ吐出流量は大流量となり、しかも、いずれの場合もレバー操作量の全範囲メータリング特性を確保できる。

0093

(4)更に、本実施形態では、目標回転数NR1と実回転数NE1とに差を生じても、ポンプ最大吸収トルク演算部70iで目標ポンプ最大吸収トルクを計算し、ソレノイド出力電流演算部70j、ソレノイド制御弁32、第2サーボ弁22A,22Bにより油圧ポンプ1,2の最大吸収トルクがその目標トルク以下に制御されるので、上記(1)及び(2)で述べたように油圧ポンプ1,2の吐出流量を応答良く制御しつつ、エンジン10のストールも防止できる。

0094

(5)一方、図7に示すエンジン制御部では、アームクラウド操作や走行操作に際して、回転数補正量演算部700gで操作パイロット圧による回転数低下補正量DNDが演算されると共に、演算部700q,700r及び最大値選択部700sでポンプ吐出圧による回転数補正ゲインKNPを操作パイロット圧による補正ゲインKACH又はKTRHで補正したポンプ吐出圧による回転数上昇補正量DNHが演算され、その回転数低下補正量DNDと回転数上昇補正量DNHにより基準目標エンジン回転数NROが補正され、エンジン回転数が制御されるので、操作レバー又はペダルの操作量の増大によってエンジン回転数が上昇するだけでなく、ポンプ吐出圧の上昇によってもエンジン回転数が上昇することとなり、アームクラウド操作では力強い掘削作業が行え、走行時には高速走行又は力強い走行が可能となる。

0095

一方、アームクラウドや走行以外の操作では、補正ゲインKACH又はKTRHは0となり、基準目標エンジン回転数NROは操作パイロット圧による回転数低下補正量DNDによってのみ補正され、エンジン回転数が制御されるので、例えばブーム上げのようにフロント作業機の姿勢でポンプ吐出圧が変動する操作では、ポンプ吐出圧が変動してもエンジン回転数は変化しないので、良好な操作性を確保できる。また、操作量の少ないときにはエンジン回転数が低下し、省エネ効果が大きい。

0096

(6)オペレータが基準目標回転数NROを低く設定した場合は、基準回転数低下補正量演算部700a及び基準回転数上昇補正量演算部700bで基準回転数低下補正量DNL及び基準回転数上昇補正量DNPがそれぞれ小さい値として演算され、基準目標エンジン回転数NROに対する補正量DND及びDNHが小さくなる。このため、均し作業や吊り荷作業のようにオペレータがエンジン回転数を低い領域で使用する作業では、エンジン目標回転数の補正幅が自動的に小さくなり、細かい作業が行い易くなる。

0097

(7)補正ゲイン演算部700d1〜700d4において、操作するアクチュエータ毎に操作レバー又はペダルの入力変化(操作パイロット圧の変化)に対するエンジン回転数の変化を補正ゲインとして予め設定したので、アクチュエータの特性に応じた良好な作業性が得られる。

0098

例えば、ブーム上げの演算部700d1では微操作域での補正ゲインKBUの傾きが寝ているので、微操作域でのエンジン回転数低下補正量DNDの変化が少なくなる。このため、吊り荷作業や均し作業の位置合わせのようにブーム上げの微操作域で行う作業がやり易くなる。

0099

アームクラウドの演算部700d2ではフルレバー付近での補正ゲインKACの傾きが寝ているので、フルレバー付近でのエンジン回転数低下補正量DNDの変化が少なくなる。このため、アームクラウド操作によりフルレバー付近でエンジン回転数の変動を少なくした掘削作業が行える。

0100

旋回の演算部700d3では中間回転域でのゲインの傾きが寝ているので、中間回転域でのエンジン回転数の変動が小さくした旋回が行える。

0101

走行の演算部700d4では微操作から補正ゲインKTRを小さくしたので、走行の微操作からエンジン回転数が上昇し、力強い走行が可能となる。

0102

更に、フルレバーでのエンジン回転数もアクチュエータ毎に変えることができる。例えば、ブーム上げやアームクラウドの演算部700d1,700d2ではフルレバーでの補正ゲインKBU,KACは0にしたので、エンジン回転数は高めとなり、油圧ポンプ1,2の吐出流量は多くなる。このため、ブーム上げで重量物吊り下げたり、アームクラウドによる力強い掘削作業が行える。また、走行の演算部700d4もフルレバーでの補正ゲインKTRを0にしたので、同様にエンジン回転数は高めとなり、走行の車速を速くできる。それ以外の操作ではフルレバーでの補正ゲインは0より大きくしたので、エンジン回転数はやや低くめとなり、省エネ効果が得られる。

0103

(8)上記以外の操作では、演算部700d5,700d6の補正ゲインPL1,PL2で代表してエンジン回転数が補正される。

0104

(9)また、上記のようにエンジン回転数を制御するとき、操作パイロット圧又はポンプ吐出圧の変化によりエンジン回転数は変動するが、図6に示すポンプ最大吸収トルク演算部70eでは、その補正された目標エンジン回転数NR1の関数としてポンプ最大吸収トルクTRを演算し、油圧ポンプ1,2の最大吸収トルクを制御するので、エンジン回転数が変動してもエンジン出力を有効に利用できる。

0105

なお、上記実施形態では、原動機の目標回転数を操作指令手段の入力変化や負荷検出手段の入力変化に応じて補正する制御装置に本発明を適用したが、目標エンジン回転数入力部71だけで原動機10の目標回転数を設定する場合にも、油圧ポンプの傾転を変更する際にアクチュエータ負荷によりエンジン回転数が目標回転数からずれると、エンジン回転数を目標回転数に制御するガバナ機構の応答遅れでポンプ吐出流量が変動するので、このような制御装置に本発明を適用しても、同様の効果が得られる。

発明の効果

0106

本発明によれば、操作指令手段の入力変化に応じて原動機の回転数と油圧ポンプの傾転を制御するとき、操作指令手段の入力変化に応じて応答良くポンプ吐出流量を制御でき、優れた操作性が得られる。

図面の簡単な説明

0107

図1本発明の一実施形態による原動機と油圧ポンプの制御装置を示す図である。
図2図1に示す油圧ポンプに接続された弁装置及びアクチュエータの油圧回路図である。
図3本発明の原動機と油圧ポンプの制御装置を搭載した油圧ショベルの外観を示す図である。
図4図2に示す流量制御弁の操作パイロット系を示す図である。
図5図1に示すコントローラの入出力関係を示す図である。
図6コントローラのポンプ制御部の処理機能を示す機能ブロック図である。
図7コントローラのエンジン制御部の処理機能を示す機能ブロック図である。

--

0108

1,2油圧ポンプ
1a,2a斜板
5弁装置
7,8レギュレータ
10原動機
14燃料噴射装置
20A,20B傾転アクチュエータ
21A,21B 第1サーボ弁
22A,22B 第2サーボ弁
30〜32ソレノイド制御弁
38〜44 操作パイロット装置
50〜56アクチュエータ
70コントローラ
70a,70b基準ポンプ流量演算部
70c,70d目標ポンプ流量演算部
70e,70f目標ポンプ傾転演算部
70g,70hソレノイド出力電流演算部
70iポンプ最大トルク演算
70j ソレノイド出力電流演算部
700a基準回転数低下補正量演算部
700b 基準回転数上昇補正量演算部
700c最大値選択部
700d1〜d6エンジン回転数補正ゲイン演算部
700e最小値選択部
700fヒステリシス演算部
700g操作レバーエンジン回転数補正量演算部
700h 第1基準目標エンジン回転数補正部
700i 最大値選択部
700j ヒステリシス演算部
700kポンプ吐出圧信号補正部
700m 補正ゲイン演算部
700n 最大値選択部
700p 補正ゲイン演算部
700q 第1ポンプ吐出圧エンジン回転数補正量演算部
700r 第2ポンプ吐出圧エンジン回転数補正量演算部
700s 最大値選択部
700t 第2基準目標エンジン回転数補正部
700uリミッタ演算部

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