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技術 真正品判別方法、真正品判別装置、同装置により判別される真正品、プリンタ装置、およびインクカートリッジ

出願人 クラリー・エンターテェイメント・ビジネス株式会社高田尚暢鈴木十士杉中順子
発明者 高田尚暢鈴木十士
出願日 1997年12月9日 (21年11ヶ月経過) 出願番号 1997-338753
公開日 1999年4月6日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 1999-091142
状態 未査定
技術分野 クレジットカード等 インクジェット(インク供給、その他) 複写材料及びその取扱い 紙幣・有価証券の検査
主要キーワード 出力回路網 装着軸 固定キャップ 境界周波数 強誘電物質 振幅動作 模倣品 印加交流電圧
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

対象物品真正品か否かを安価なコストで確実に判別する。

解決手段

真正品には所定箇所に特定の強誘電物質を塗布しておく。この真正品に塗布された強誘電物質の特異点において、発振回路網101から出力される交流電圧と、強誘電物質を通して流れる変位電流との間の位相差がなくなることを検出し、判別回路網104が真正品を判別する。

概要

背景

種物品を取引きする際、購入者としては同物品真正品であるか否かは重大な関心事であり、何らかの方法によりそれが真正品であることの保証を求めようとする。また、装置によってはその部品が真正品でなければ、動作不良などの不都合が生じるおそれのあるものもある。

例えば、インクを用いて紙媒体印刷を施すプリンタ装置は、広く一般に普及しているが、近年、プリペイドカード等の磁気カード記録媒体として、その表面に簡易印刷を施すという用途が新たに提案されている。この種の用途へのプリンタ装置の利用は、例えば、パチンコ店が玉替え用プリペイドカードに自店の宣伝広告を印刷することにより、集客効果を高めることができるといった効能がある。

一方、プリペイドカード等の磁気カードは、使用に際してカードリーダに挿入し磁気記録情報読み出し/記録が行われるため、その過程で表面の印刷がこすれて剥離した場合、磁気カードを汚損するだけではなく、高価格なカードリーダの動作不良をも引き起こしかねない。このような問題を防止する観点から、磁気カード表面への印刷は高い品質の維持が要求される。したがって、使用するインクカートリッジについても厳格品質検査を経て供給されなければならない。

概要

対象物品が真正品か否かを安価なコストで確実に判別する。

真正品には所定箇所に特定の強誘電物質を塗布しておく。この真正品に塗布された強誘電物質の特異点において、発振回路網101から出力される交流電圧と、強誘電物質を通して流れる変位電流との間の位相差がなくなることを検出し、判別回路網104が真正品を判別する。

目的

従来にも、粗悪な模造インクカートリッジを識別することを目的とした発明は提案されている。例えば、特開平1−310987号公報には、インクカートリッジに高価なメモリを装着し、該メモリに識別情報を記録しておき、プリンタ装置に搭載されたコンピュータでその識別情報を読み取ることにより、真正品か否かを判別する構成の発明が開示されている。しかし、この発明は高価なメモリやコンピュータを使用するため、インクカートリッジ並びにプリンタ装置の製品コストが高価格となる欠点があった。

この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、装着されたインクカートリッジが真正品か否かを安価なコストで確実に判別できるようにすることを目的とする。さらにこの発明は、各種物品が真正品か否かを安価なコストで確実に判別できるようにすることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

真正品所定箇所に特定の強誘電物質を塗布し、該特定の強誘電物質を検出することにより真正品を判別することを特徴とする真正品判別方法

請求項2

請求項1記載の真正品判別方法において、前記特定の強誘電物質に所定周波数交流電圧印加するとともに、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差を検出することにより、前記特定の強誘電物質を検出することを特徴とする真正品判別方法。

請求項3

請求項2記載の真正品判別方法において、前記交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる前記強誘電物質固有境界周波数としたとき、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がほぼなくなることを検出することにより、前記特定の強誘電物質を検出することを特徴とする真正品判別方法。

請求項4

真正品の所定箇所に塗布された特定の強誘電物質を検出する検出手段を備えたことを特徴とする真正品判別装置

請求項5

請求項4記載の真正品判別装置において、前記検出手段は、前記特定の強誘電物質に所定周波数の交流電圧を印加するとともに、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差を検出することにより、前記特定の強誘電物質を検出するものであることを特徴とする真正品判別装置。

請求項6

請求項5記載の真正品判別装置において、前記検出手段は、前記交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる前記強誘電物質固有の境界周波数としたとき、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がほぼなくなることを検出することにより、前記特定の強誘電物質を検出するものであることを特徴とする真正品判別装置。

請求項7

請求項4記載の真正品判別装置により判別される真正品であって、所定箇所に特定の強誘電物質を塗布したことを特徴とする真正品。

請求項8

所定箇所に特定の強誘電物質を塗布した真正品であって、所定周波数の交流電圧を印加したときに、該交流電圧と前記強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差に基づき判別されることを特徴とする真正品。

請求項9

請求項8記載の真正品において、前記交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる前記強誘電物質固有の境界周波数としたとき、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がほぼなくなることに基づき判別されることを特徴とする真正品。

請求項10

請求項7乃至9のいずれか一項に記載の真正品において、前記特定の強誘電物質として、溶剤に溶かして塗布可能であり、乾燥するとほぼ無色透明となって視覚的に識別できなくなる特性を有するものを用いたことを特徴とする真正品。

請求項11

所定箇所に特定の強誘電物質を塗布したインクカートリッジを装着するプリンタ装置であって、前記特定の強誘電物質を検出する検出手段を設けたことを特徴とするプリンタ装置。

請求項12

請求項11記載のプリンタ装置において、前記検出手段は、前記特定の強誘電物質に所定周波数の交流電圧を印加するとともに、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差を検出することにより、前記特定の強誘電物質を検出するものであることを特徴とするプリンタ装置。

請求項13

請求項12記載のプリンタ装置において、前記検出手段は、前記交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる前記強誘電物質固有の境界周波数としたとき、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がほぼなくなることを検出することにより、前記特定の強誘電物質を検出するものであることを特徴とするプリンタ装置。

請求項14

請求項11記載のプリンタ装置に装着するインクカートリッジであって、所定箇所に前記特定の強誘電物質を塗布したことを特徴とするインクカートリッジ。

請求項15

所定箇所に特定の強誘電物質を塗布したインクカートリッジであって、所定周波数の交流電圧を印加したときに、該交流電圧と前記強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差に基づき判別されることを特徴とするインクカートリッジ。

請求項16

請求項15記載のインクカートリッジにおいて、前記交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる前記強誘電物質固有の境界周波数としたとき、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がほぼなくなることに基づき判別されることを特徴とするインクカートリッジ。

請求項17

請求項14乃至16のいずれか一項に記載のインクカートリッジにおいて、前記特定の強誘電物質として、溶剤に溶かして塗布可能であり、乾燥するとほぼ無色透明となって視覚的に識別できなくなる特性を有するものを用いたことを特徴とするインクカートリッジ。

技術分野

0001

この発明は、真正品模倣品とを判別するための真正品判別方法、同方法を用いた真正品判別装置、および同装置によって判別される真正品に関する。更にこの発明は、上記真正品判別方法を用いてインクカートリッジが真正品か否かを判別できるようにしたプリンタ装置と、該プリンタ装置に用いるインクカートリッジに及んでいる。

背景技術

0002

種物品を取引きする際、購入者としては同物品が真正品であるか否かは重大な関心事であり、何らかの方法によりそれが真正品であることの保証を求めようとする。また、装置によってはその部品が真正品でなければ、動作不良などの不都合が生じるおそれのあるものもある。

0003

例えば、インクを用いて紙媒体印刷を施すプリンタ装置は、広く一般に普及しているが、近年、プリペイドカード等の磁気カード記録媒体として、その表面に簡易印刷を施すという用途が新たに提案されている。この種の用途へのプリンタ装置の利用は、例えば、パチンコ店が玉替え用プリペイドカードに自店の宣伝広告を印刷することにより、集客効果を高めることができるといった効能がある。

0004

一方、プリペイドカード等の磁気カードは、使用に際してカードリーダに挿入し磁気記録情報読み出し/記録が行われるため、その過程で表面の印刷がこすれて剥離した場合、磁気カードを汚損するだけではなく、高価格なカードリーダの動作不良をも引き起こしかねない。このような問題を防止する観点から、磁気カード表面への印刷は高い品質の維持が要求される。したがって、使用するインクカートリッジについても厳格品質検査を経て供給されなければならない。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記の如き新たな用途向けのプリンタ装置が普及してくると、該プリンタ装置に形式のみ適合した模倣インクカートリッジを製作販売する者の出現予想される。一般に、この種の模倣インクカートリッジは品質が劣悪であるため、インクの定着も悪く、カードリーダへの挿入に伴う摩擦等により剥離して、磁気カードの汚損やカードリーダの動作不良を引き起こす要因となる。

0006

従来にも、粗悪な模造インクカートリッジを識別することを目的とした発明は提案されている。例えば、特開平1−310987号公報には、インクカートリッジに高価なメモリを装着し、該メモリに識別情報を記録しておき、プリンタ装置に搭載されたコンピュータでその識別情報を読み取ることにより、真正品か否かを判別する構成の発明が開示されている。しかし、この発明は高価なメモリやコンピュータを使用するため、インクカートリッジ並びにプリンタ装置の製品コストが高価格となる欠点があった。

0007

また、特開平8−224947号公報には、インクカートリッジに真正品を示す特定の表示をしておき、この表示をプリンタ装置に搭載された読取識別部で読み取ることにより、真正品か否かを判別する構成の発明が開示されている。しかし、この発明は真正品を判別するもととなる特定の表示が容易に模倣できてしまうため信頼性に乏しく、模造インクカートリッジを確実に判別できないおそれがあった。

0008

さらに、実開平6−765号公報には、凹凸の嵌め合いにより真正インクカートリッジを判別する構成の発明が開示されている。しかし、この発明も真正品を判別するもととなる凹凸形状が容易に模倣できてしまうため信頼性に乏しく、模造インクカートリッジを確実に判別できないおそれがあった。

0009

この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、装着されたインクカートリッジが真正品か否かを安価なコストで確実に判別できるようにすることを目的とする。さらにこの発明は、各種物品が真正品か否かを安価なコストで確実に判別できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、この発明の真正品判別方法は、真正品の所定箇所に特定の強誘電物質を塗布し、該特定の強誘電物質を検出することにより真正品を判別する方法としてある。強誘電物質には、交流電圧印加したとき、該印加交流電圧と同物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる固有境界周波数(以下、特異点ということもある)が存在する。

0011

すなわち、強誘電物質に交流電圧を印加すると、通常、印加電圧と強誘電物質に流れる変位電流との間には位相差が生じる。ところが、印加している交流電圧の周波数が、強誘電物質の特異点を越えると、印加電圧と強誘電物質を流れる変位電流とは位相差がない状態となる。

0012

これを物質の分子レベルで考察すると、強誘電物質を構成する分子の回転速度は、印加された交流電圧の周波数に応じて変化する。すなわち、印加電圧の周波数が高くなれば、強誘電物質の分子回転速度はそれに追従して上昇していく。このように、強誘電物質を構成する分子が、印加電圧の周波数に追従して回転している間は、印加電圧と強誘電物質に流れる変位電流との間に位相差が認められる。通常、この位相差は90°程度で安定している。

0013

ところが、印加電圧の周波数が強誘電物質の特異点に近づくと、印加電圧の周波数変化に対し、分子の回転速度が急激に遅れだし(すなわち、追従できなくなり)、さらに特異点を越えると、分子は回転動作から振幅動作切り替わってしまう。このため、印加電圧と強誘電物質を流れる変位電流とは位相差がない状態となるものと考えられる。

0014

強誘電物質は、その種類に応じて固有の特異点を有している。この発明は、かかる強誘電物質の特異点に着目して、真正品に塗布した強誘電物質を検出することにより、真正品を判別することを特徴としている。例えば、この発明によれば、特定の強誘電物質に所定周波数の交流電圧を印加するとともに、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差を検出することにより、特定の強誘電物質を検出することができる。

0015

ここで、交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる強誘電物質固有の境界周波数(すなわち、特異点)とすれば、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる。この現象を検出することにより、特定の強誘電物質を検出することができる。

0016

既述したように、強誘電物質の特異点は、強誘電物質の種類によりそれぞれ異なるため、真正品に塗布した強誘電物質の特異点に着目してその強誘電物質を検出するようにすれば、別種の強誘電物質が塗布されていても真正品と判別することはない。

0017

そして、強誘電物質の種類は大変多く、しかも視認しただけでは真正品に塗布された強誘電物質の種類を特定することはできない。したがって、高い信頼性をもって確実に特定の強誘電物質が塗布された真正品を判別することができる。なお、上述した強誘電物質の特異点は、周囲の環境温度により若干変動する。このため本発明では、環境温度の変化を考慮し一定の幅をもたせて、強誘電物質の特異点を設定するようにすることが好ましい。

0018

この発明の真正品判別装置は、上記の方法を用いて構成してある。すなわち、真正品の所定箇所に塗布された特定の強誘電物質を検出する検出手段を備えている。この検出手段は、例えば、特定の強誘電物質に所定周波数の交流電圧を印加するとともに、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差を検出することにより、特定の強誘電物質を検出する構成とすればよい。

0019

ここで、交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる強誘電物質固有の境界周波数(すなわち、特異点)とすれば、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる。この現象を検出することにより、特定の強誘電物質を検出することができる。

0020

一方、この真正品判別装置により検出される真正品としては、所定箇所に特定の強誘電物質を塗布した構成とすればよい。この真正品に塗布する特定の強誘電物質として、溶剤に溶かして塗布可能であり、乾燥するとほぼ無色透明となって視覚的に識別できなくなる特性を有するものを用いれば、該誘電物質が真正品に塗布されているかも視認することが困難となるので、一層高い信頼性をもって模倣品を排除することができる。なお、塗布する強誘電物質の色に合わせて真正品を着色することにより、強誘電物質が塗布されていることを視覚的に識別困難とする構成としてもよい。

0021

上記真正品判別方法は、プリンタ装置に装着されるインクカートリッジの判別に応用することができる。すなわち、インクカートリッジの所定箇所に塗布された特定の強誘電物質を検出する検出手段を設けたプリンタ装置として構成することができる。

0022

強誘電物質は、特開平1−310987号公報記載の発明に用いられているメモリに比べ材料コストが安く、また視認しただけではその種類を容易に特定することはできない。したがって、真正インクカートリッジにこの特定の強誘電物質を塗布することで、本発明のプリンタ装置により、インクカートリッジが真正品か否か安価なコストで確実に判別できる。

0023

プリンタ装置の検出手段としては、例えば、上記真正品判別装置と同様、例えば、特定の強誘電物質に所定周波数の交流電圧を印加するとともに、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差を検出することにより、特定の強誘電物質を検出する構成とすればよい。

0024

ここで、交流電圧の所定周波数を、該交流電圧と前記特定の強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる強誘電物質固有の境界周波数(すなわち、特異点)とすれば、該交流電圧と該強誘電物質に流れる変位電流との間の位相差がなくなる。この現象を検出することにより、特定の強誘電物質を検出することができる。

0025

また、真正インクカートリッジに塗布する特定の強誘電物質として、溶剤に溶かして塗布可能であり、乾燥するとほぼ無色透明となって視覚的に識別できなくなる特性を有するものを用いると、該誘電物質がインクカートリッジに塗布されているかも視認することが困難となるので、一層高い信頼性をもって模倣インクカートリッジを排除することができる。なお、塗布する強誘電物質の色に合わせてインクカートリッジを着色することにより、強誘電物質が塗布されていることを視覚的に識別困難とする構成としてもよい。

0026

本発明のプリンタ装置は、磁気カードを記録媒体とするプリンタ装置に好適なものであるが、これに限らず、インクカートリッジを用いて紙媒体等に印字を行なう通常のプリンタ装置にも適用できることは勿論である。また、本発明の真正品判別方法、真正品判別装置、および真正品は、真正インクカートリッジの判別に限らず、真正品を確実に判別する必要のある種々の技術分野、例えば、医薬品、電子部品フロッピーディスクコンパクトディスクCD−ROM証明書類、プリペイドカード、クレジットカードICカード美術品に広く適用することができる。

発明を実施するための最良の形態

0027

以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1図3はこの発明の第1実施形態を説明するための図であり、図1は真正品の構成例、図2は真正品判別装置の概略構成を示している。図1に示すように、真正品100には所定箇所に強誘電物質100aが塗布してある。真正品100としては、模倣品との判別を必要とする各種品物が対象となる。同図では、プリペイドカードをイメージして真正品100を示している。

0028

真正品100に塗布する強誘電物質100aは任意に選択できる。一般に知られている強誘電物質としては、例えば、チタン酸バリウムがある。このチタン酸バリウムは有色であり、真正品100に塗布すると、その痕跡を視認することができる。このように有色の強誘電物質を塗布する場合は、真正品100を強誘電物質100aとほぼ同一の色にするか、あるいは強誘電物質100aが目立たない色にすることが好ましい。真正品100をそのような色にすることで、強誘電物質100aが塗布してあることを視覚的に識別できないようにして、真正品100の模倣を一層困難とすることができる。

0029

また、強誘電物質100aとして、溶剤に溶かして塗布可能であり、乾燥するとほぼ無色透明となって視覚的に識別できなくなる特性を有するものを使用すれば、真正品100の色に関わらず、強誘電物質100aが塗布してあることを視覚的に識別できなくなる。この種の強誘電物質は、現在市販されている強誘電物質にも存在するため、それらを任意に選択して真正品100に塗布すればよい。また、新規の強誘電物質を開発し、同新規物質を真正品100に塗布してもよいことは勿論である。

0030

強誘電物質100aを塗布する箇所は任意に設定できるが、後述する真正品判別装置に送りこんだとき、同装置のセンサ102に接触する部位である必要がある。

0031

真正品判別装置は、図2に示すように、発振回路網101、センサ102、位相検出回路網103、判別回路網104、および出力回路網105を備えている。発振回路網101は、連続的に周波数が変化する交流電圧を一定の走査時間毎に繰り返し出力している。この発振回路網101から出力される交流電圧の周波数には、真正品100に塗布された強誘電物質100aの特異点に相当する周波数が含まれている。

0032

例えば、図3に示すように、周波数がF0からFxまで連続的に変化する交流電圧が、発振回路網101から一定時間T0の間隔で繰り返し出力される。連続的に変化する周波数F0〜Fxの範囲には、強誘電物質100aの特異点に相当する周波数Fmが含まれている。この周波数Fmの交流電圧は、tmの出力タイミングで発振回路網101から出力される。

0033

センサ102は導電体からなる一対の接触子102a,102bを備えている。センサ102は、この真正品判別装置が組み込まれるシステム、例えば、プリペイドカードの読取り機において、真正品100が送り込まれてくる経路上に設置し、真正品100に塗布された強誘電物質100aが各接触子102a,102bへ接触するするようにしておく。このセンサ102には、発振回路網101から出力された交流電圧が印加されており、任意の導電性物質が接触したとき、同物質を介して位相検出回路網103へと変位電流が流れるようになっている。

0034

位相検出回路網103は、発振回路網101から出力された交流電圧と、センサ102に接触している物質に流れる変位電流との間の位相差を検出する。判別回路網104は、位相検出回路網103の出力に基づき、センサ102に接触している物質が、真正品100に塗布された特定の強誘電物質100aか否かを判別し、判別信号を出力回路網105に出力する。

0035

すなわち、センサ102に接触している物質が強誘電物質100aのような特異点を有するものでなかったときは、発振回路網101から出力された交流電圧と、センサ102を介して入力される変位電流とは、例えば90°の位相差をもって検出される。

0036

一方、センサ102に接触している物質が真正品100に塗布された強誘電物質100aであった場合には、発振回路網101の出力タイミングtmに合わせて、発振回路網101から出力された交流電圧と、センサ102から入力される変位電流との間の位相差がほぼなくなる。判別回路網104は、このように特異点の交流電圧に対して、センサ102に接触している物質を流れる変位電流がほぼ同じ位相で検出されたときに、同物質を真正品に塗布した強誘電物質100aと判断し、真正品100と判別する。

0037

また、真正品100に塗布された強誘電物質100aとは別の種類の強誘電物質がセンサ102に接触した場合は、発振回路網101の出力タイミングtm に合わせて、発振回路網101から出力された交流電圧と、センサ102から入力される変位電流との間の位相差がなくなる現象は検出されない。したがって、判別回路網104は模倣品と判別する。

0038

判別回路網104からの判別信号は、出力回路網105に出力される。出力回路網105は、判別結果を利用する形態に応じて任意に構成することができる。例えば、出力回路網105をLED回路で構成し、判別結果が真正品100を示すときはLEDを発光し、一方、模倣品を示すときはLEDを発光させないようにすることができる。ユーザは、このLEDの表示により、真正品100か模倣品かを識別できる。

0039

また、出力回路網105を真正品判別装置を組み込んだシステムの制御回路と接続し、判別回路網104が真正品100と判別したときのみ、該システムを動作(例えば、プリペイドカードによる発券パチンコ玉出し、電話接続等の動作)を実行させる構成としてもよい。

0040

次に、この発明の第2実施形態について説明する。図4はこの発明の実施形態に係るプリンタ装置の概要を示す模式図、図5は発明の実施形態に係るインクカートリッジを示す斜視図、図6はこの発明の実施形態に係るプリンタ装置のインクリボン装着部を示す一部正面断面図、図7図6におけるA−A線断面図である。

0041

図4に示すように、この実施形態に係るプリンタ装置は、印字部1、インクリボン供給部2、及びインクリボン巻取部3を備えており、印字部1には印字ヘッド4とプラテン5が対向して設けてある。インクリボン供給部2には、後述するインクカートリッジ10が装着され、一方、インクリボン巻取部3には、使用済みインクリボン回収カートリッジ11が装着される。インクカートリッジ10から引き出されたインクリボン12は、印字ヘッド4とプラテン5との間を経由して、回収用カートリッジ11に巻き取られる。記録媒体は、搬送経路6に沿って印字部1に供給され、印字ヘッド4およびプラテン5の作用をもってインクリボン12上のインクを転写される。

0042

この第2実施形態で用いるインクカートリッジ10は、図5に示すように円筒状の紙管で形成してあり、その外周面帯状のインクリボン12を巻回し簡易な構成となっている。インクリボン12の始端12aは、回収用カートリッジ11の外周面にセロハンテープ13等により固定してある。これらインクカートリッジ10、インクリボン12、及び回収用カートリッジ11は、セットにしてプリンタ装置のユーザに供給される。

0043

インクカートリッジ10の下端面10aには、特定の強誘電物質が塗布してある。塗布する強誘電物質は任意に選択できる。一般に知られている強誘電物質としては、例えば、チタン酸バリウムがある。このチタン酸バリウムは有色であり、インクカートリッジ10の下端面10aに塗布すると、その痕跡を視認することができる。このように有色の強誘電物質を塗布する場合は、インクカートリッジ10を、強誘電物質とほぼ同一の色にするか、あるいは強誘電物質が目立たない色にすることが好ましい。インクカートリッジ10をそのような色にすることで、強誘電物質が塗布してあることを視覚的に識別できないようにして、インクカートリッジ10の模造を一層困難とすることができる。

0044

また、強誘電物質として、溶剤に溶かして塗布可能であり、乾燥するとほぼ無色透明となって視覚的に識別できなくなる特性を有するものを使用すれば、インクカートリッジ10の色に関わらず、強誘電物質が塗布してあることを視覚的に識別できなくなる。この種の強誘電物質は、現在市販されている強誘電物質にも存在するため、それらを任意に選択してインクカートリッジ10の下端面10aに塗布すればよい。

0045

プリンタ装置のインクリボン供給部2には、図6図7に示すようにリボン装着軸20が回転自在に設けてあり、このリボン装着軸20にOリング21を介してインクカートリッジ10が外嵌される。リボン装着軸20は、図示しない駆動モータからの回転力ベルト22を介して伝達され、インクリボン12の繰り出し方向とは逆方向に回転する。インクリボン12は、図示しない巻取り機構により、回収用カートリッジ11の方向へ繰り出されていく。このとき、リボン装着軸20は、インクカートリッジ10と逆方向に回転する。Oリング21とインクカートリッジ10の内周面との間はスリップし、これによりインクリボン12にテンションが作用して弛みが防止される。

0046

リボン装着軸20の上端にはリボン固定キャップ23が着脱自在となっている。このリボン固定キャップは、装着したインクカートリッジ10がリボン装着軸20から抜け出るのを防止する。

0047

リボン装着軸20の下部外付近には、インクカートリッジ10の下端面10aを載せる支持台24が設けてある。この支持台24は絶縁材料で形成してある。そして、支持台24の一部に既述したセンサ102が埋設してある。このセンサ102の上端面は、支持台24の上端面と同一平面上に露出しており、リボン装着軸20に外嵌されたインクカートリッジ10の下端面10aが接触する。インクカートリッジ10の下端面10aには、既述のように強誘電物質が塗布してある。

0048

上述したプリンタ装置には、インクカートリッジに塗布した強誘電物質を検出することにより、該インクカートリッジが真正品であるか否かを判別する検出手段が設けてある。この検出手段としては、既述した真正品判別装置(図2参照)の構成をそのまま適用することができる。

0049

すなわち、支持台24に設けたセンサ102に、真正インクカートリッジに塗布した強誘電物質が接触すると、発振回路網101の出力タイミングtm(図3参照)に合わせて、発振回路網101から出力された交流電圧と、センサ102から入力される変位電流との間の位相差がなくなる現象は検出され、判別回路網104が真正品である旨の判別信号を出力する。

0050

一方、センサ102に接触した物質が、真正インクカートリッジに塗布した強誘電物質でないときは、発振回路網101の出力タイミングtm に合わせて、発振回路網101から出力された交流電圧と、センサ102から入力される変位電流との間の位相差がなくなる現象は検出されず、判別回路網104が模倣品である旨の判別信号を出力する。

0051

なお、この発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、特定の強誘電物質を塗布する箇所は、インクカートリッジの下端面以外(例えば、上端面や内周面)であってもよい。この場合、センサも、強誘電物質が接触する位置に移動させなければならないことは勿論である。

発明の効果

0052

以上説明したようにこの発明によれば、真正品か否かを安価なコストで、しかも強誘電物質の特性を利用して確実に判別できるので、粗悪な模倣品を高い信頼性をもって排除することが可能となる。

図面の簡単な説明

0053

図1この発明の第1実施形態に係る真正品の構成例を示す平面図である。
図2同実施形態に係る真正品判別装置の概略構成を示すブロック図である。
図3同装置の発振回路網から出力される交流電圧の周波数を示す図である。
図4この発明の第2実施形態に係るプリンタ装置の概要を示す模式図である。
図5同実施形態に係るインクカートリッジを示す斜視図である。
図6同実施形態に係るプリンタ装置のインクリボン装着部を示す一部正面断面図である。
図7図6におけるA−A線断面図である。

--

0054

1:印字部 2:インクリボン供給部
3:インクリボン巻取部 4:印字ヘッド
5:プラテン
10:インクカートリッジ10a:下端
11:回収用カートリッジ12:インクリボン
100:真正品100a:強誘電物質
101:発振回路網 102:センサ
103:位相検出回路網 104:判別回路網
105:出力回路網

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