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課題

耐衝撃層剥離ホットフィル充填層間剥離の改善された、さらには透明性の優れた多層プラスチック容器を得る事。

解決手段

熱可塑性ポリエステル(A )の内外層樹脂(B) の中間層からなり、かつ該樹脂(B )はエチレン含有率15〜70モル%、エチレンビニルアルコール共重合体(C )、ポリアミド樹脂(D )およびエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )からなり、かつを下記(I) および(II)式を満足する組成物である多層プラスチック容器。

0.5≦ Wc /(Wc+Wd+We)≦0.99 ... (I )

0.02≦ Wd/(W d+We)≦0.7 ... (II)

但し、 Wc:エチレン−ビニルアルコール共重合物(C )の重量

Wd:ポリアミド樹脂(D )の重量

We:エチレン・不飽和カルボン共重合体(E )の重量

概要

背景

延伸ブロー成形法によるPES容器は、その優れた透明性、剛性により多数の分野で使用されているが、ガスバリヤー性は必ずしも十分でない為、食品の保存は短い期間に限られていた。この欠点を改善する為、PES にガスバリヤー性が良好なEVOHを組み合わせ多層構造化する方法が種々提案されている。すなわち、延伸ブローするに先立ちプリフォームを製造する手法として共射出成形法、多段射出成形法、共射出成形法等があるが、夫々一長一短がある。この中で共射出成形法は、装置が簡単であり、かつEVOHがPESで全ておおわれる構造となる為、EVOHとPESとの間に接着性樹脂が無くても大気圧による密着効果により外見上良好な多層容器になるなどの特徴があり、現在注目を集めている方法である。しかしながら、実施に際し、容器内に食品を充満し落下等の衝撃を加えると、PESとEVOHとの間にデラミが生じ、外観上大きな問題であった。そこで接着剤層(以下Adと略記する)を含む、基材/Ad/EVOH/Ad/基材(特開昭56−501040)の構成あるいは基材/Ad/EVOH/Ad/基材/Ad/EVOH/Ad/基材(特開昭50−135169、同61−152411、同61−152412、同61−259944)などの構成の共射出成形法が検討されてはいるが、設備が非常に複雑になり、かつ各層の厚みコントロールが困難な場合が多く、製造コスト及び生産性の面で他の方法、たとえば共押出パイプ)法よりおとる状況にある。さらに大きな問題としてたとえ上記接着性樹脂層を含む多層射出延伸ブロー容器であっても衝撃デラミが完全に改善されていない場合がしばしば認められる。すなわち容器胴部のPESとEVOHとの接着強度(T型剥離強度)が400−600g/10mm巾と比較的高い値を示す容器であっても、衝撃デラミが非常に生じ易い場合がある反面、逆に上記接着力が20−40g/10mm巾とほとんど接着していない容器でも、上記接着強度の高い容器より衝撃デラミが生じにくい場合がある。この様に衝撃デラミは原因が定かでないだけに困難な問題であり、改善が望まれる所である。

これに対し特開平1−176554ではポリアミドエステル系熱可塑性樹脂をEVOHに配合し、衝撃デラミを改善する提案がなされているが、改善効果が十分でなく、更なる改善が望まれている。

また、該プラスチック容器は飲料をホットフィル充填し使用する場合があるが、この時PES層とEVOH層熱収縮率の違いから層間剥離(デラミ)を生じる事があり、本容器のこの分野への利用は困難であった。しかしながら、ホットフィル充填を利用する飲料は非常に多く、またそのうちの多くはバリヤー性を向上する事により商品価値が向上するため、この分野へ使用可能なバリヤー性容器の開発も強く望まれていた。

概要

耐衝撃層剥離、ホットフィル充填層間剥離の改善された、さらには透明性の優れた多層プラスチック容器を得る事。

熱可塑性ポリエステル(A )の内外層樹脂(B) の中間層からなり、かつ該樹脂(B )はエチレン含有率15〜70モル%、エチレンビニルアルコール共重合体(C )、ポリアミド樹脂(D )およびエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )からなり、かつを下記(I) および(II)式を満足する組成物である多層プラスチック容器。

0.5≦ Wc /(Wc+Wd+We)≦0.99 ... (I )

0.02≦ Wd/(W d+We)≦0.7 ... (II)

但し、 Wc:エチレン−ビニルアルコール共重合物(C )の重量

Wd:ポリアミド樹脂(D )の重量

We:エチレン・不飽和カルボン共重合体(E )の重量

目的

効果

実績

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請求項1

熱可塑性ポリエステル(A )の内外層樹脂(B)の中間層からなり、かつ該樹脂(B )はエチレン含有率15〜70モル%のエチレンビニルアルコール共重合体(C )、ポリアミド樹脂(D )およびエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )からなり、かつ下記(I) および(II)式を満足する組成物である多層プラスチック容器。0.5≦ Wc /(Wc+Wd+We)≦0.99 ... (I )0.02≦ Wd/(W d+We)≦0.7 ... (II)但し、 Wc:エチレン−ビニルアルコール共重合物(C )の重量Wd:ポリアミド樹脂(D )の重量We:エチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )の重量

請求項2

下記(III) 式を満足する請求項1記載の多層プラスチック容器。0.1≦MI(E)/MI(C)≦100 ... (III )但し、 MI(C ):樹脂(C )のメルトインデックス(2160g、190℃)(g /10分)MI(E ):樹脂(E )のメルトインデックス(2160g、190℃)(g /10分)

請求項3

押出延伸ブロー成形する請求項1記載の多層プラスチック容器の製法

請求項4

射出延伸ブロー成形後、下記式(IV)を満足する温度で熱処理する請求項1記載の多層プラスチック容器の製法。(Tp-20 )> Tc >100 ... (IV)但し、 Tp:熱可塑性ポリエステル(A )の融点(℃)Tc:プラスチック容器熱処理温度(℃)

請求項5

樹脂(B)として、ポリアミド樹脂(D )およびエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )を予めブレンドし、これをエチレン−ビニルアルコール共重合体(C )にブレンドした組成物を使用する請求項1記載の多層プラスチック容器の製法。

技術分野

0001

本発明は、酸素あるいは炭酸ガスなどのガスバリヤー性防湿性フレーバーバリヤー性及び外観良好な飲料、食品化粧品などの容器に用いられるプラスチック容器、特に熱可塑性ポリエステル(以下PES略記する)を内外層とし、エチレンービニルエステル共重合体けん化物(以下EVOHと略記する)系組成物を中間層とする、少なくとも3層構造の、特に耐衝撃層剥離性(以下デラミと略記する)を大幅に改善した、多層容器、特に共射出延伸多層プラスチック容器に関する。

背景技術

0002

延伸ブロー成形法によるPES容器は、その優れた透明性、剛性により多数の分野で使用されているが、ガスバリヤー性は必ずしも十分でない為、食品の保存は短い期間に限られていた。この欠点を改善する為、PES にガスバリヤー性が良好なEVOHを組み合わせ多層構造化する方法が種々提案されている。すなわち、延伸ブローするに先立ちプリフォームを製造する手法として共射出成形法、多段射出成形法、共射出成形法等があるが、夫々一長一短がある。この中で共射出成形法は、装置が簡単であり、かつEVOHがPESで全ておおわれる構造となる為、EVOHとPESとの間に接着性樹脂が無くても大気圧による密着効果により外見上良好な多層容器になるなどの特徴があり、現在注目を集めている方法である。しかしながら、実施に際し、容器内に食品を充満し落下等の衝撃を加えると、PESとEVOHとの間にデラミが生じ、外観上大きな問題であった。そこで接着剤層(以下Adと略記する)を含む、基材/Ad/EVOH/Ad/基材(特開昭56−501040)の構成あるいは基材/Ad/EVOH/Ad/基材/Ad/EVOH/Ad/基材(特開昭50−135169、同61−152411、同61−152412、同61−259944)などの構成の共射出成形法が検討されてはいるが、設備が非常に複雑になり、かつ各層の厚みコントロールが困難な場合が多く、製造コスト及び生産性の面で他の方法、たとえば共押出パイプ)法よりおとる状況にある。さらに大きな問題としてたとえ上記接着性樹脂層を含む多層射出延伸ブロー容器であっても衝撃デラミが完全に改善されていない場合がしばしば認められる。すなわち容器胴部のPESとEVOHとの接着強度(T型剥離強度)が400−600g/10mm巾と比較的高い値を示す容器であっても、衝撃デラミが非常に生じ易い場合がある反面、逆に上記接着力が20−40g/10mm巾とほとんど接着していない容器でも、上記接着強度の高い容器より衝撃デラミが生じにくい場合がある。この様に衝撃デラミは原因が定かでないだけに困難な問題であり、改善が望まれる所である。

0003

これに対し特開平1−176554ではポリアミドエステル系熱可塑性樹脂をEVOHに配合し、衝撃デラミを改善する提案がなされているが、改善効果が十分でなく、更なる改善が望まれている。

0004

また、該プラスチック容器は飲料をホットフィル充填し使用する場合があるが、この時PES層とEVOH層熱収縮率の違いから層間剥離(デラミ)を生じる事があり、本容器のこの分野への利用は困難であった。しかしながら、ホットフィル充填を利用する飲料は非常に多く、またそのうちの多くはバリヤー性を向上する事により商品価値が向上するため、この分野へ使用可能なバリヤー性容器の開発も強く望まれていた。

発明が解決しようとする課題

0005

独立した接着性樹脂を含有せず、ガスバリヤー樹脂としてEVOHを積層した、PES系多層容器、特に共射出延伸ブロー成形容器空容器、常圧充填容器あるいは高圧の内容物を充填した容器に衝撃を与えるとPES層とEVOH層との間にデラミが生じる容器の外観不良をもたらす問題があった。さらに、該容器に飲料をホットフィル充填した場合に収縮率が異なり、層間接着力不足しているため、デラミが生じる問題もあった。そこで本発明者らは該デラミの防止方法について鋭意検討を行った。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、多層プリフォーム、特に共射出成形法でPESを内外層に、EVOHまたはPESとEVOHとが、該内外層表面層で完全に封入された中間層にもつ多層プリフォームを製造し、この多層パリソンを延伸ブロー成形して容器に製造するに際し、EVOHの組成について鋭意検討した結果、驚くべきことに、EVOH(C )にポリアミド樹脂(D )及び、エチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )を配合したEVOH組成物(B )を使用し、とくに共射出成形した所、耐衝撃デラミ性が大幅に改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

さらに驚くべきことに、上記組成で成形した共射出延伸ブロー容器は衝撃デラミ性が大幅に改善されるだけでなく、容器胴部、及び底部、開口周辺部に発生しやすい縦スジ状のEVOH層の厚みムラが大幅に改善することもわかった。一般的にPESとEVOHとの共射出、共延伸操作においてEVOHはPESと比較して延伸性が良くない為、伸びムラ、特にボトル縦方向のムラスジが発生しやすく、外観不良が生じ易い。従って、上記EVOH組成物(B )を使用した場合、縦スジが大幅に改善される原因は定かではないが、ポリアミド樹脂(D )およびエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )をEVOH(C )にブレンドする事により延伸性が改善された事及びEVOH組成物(B)がPES(A)と層間接着力が強まり、スジの発生を防止したためではないかと推定される。この事実に関しても、以下で述べる実施例からも明らかである。また本発明においては独立した接着性樹脂層を(A),(B)間に特に設ける必要がないが、該層を設けること、たとえば薄い該層を設けることは自由である。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明に使用されるPES(A)としては、芳香族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステルグリコールを主成分とする縮合重合体が用いられるが、特に本発明の目的を達成するには、エチレンーテレフタレート主体とするPESが好ましい。そして加工性、強度を大幅に損なわない範囲で共重合成分としてイソフタル酸ナフタレンジカルボン酸アジピン酸セバシン酸またはこれらのアルキルエステル誘導体などのジカルボン酸成分やプロピレングリコール、1,4−ブタンジール、シクロヘキサンジメタノールネオペンチルグリコールビスフェノールA、ジエチレングリコールなどのグリコール成分を共重合せしめた共重合体を用いることも可能である。そして、フェノール50重量%とテトラクロルエタン50重量%の混合溶剤と溶解し、温度30℃において測定した固有粘度[ η] (単位dl/g)が0.5〜1.5のものが良い。

0009

本発明に用いられるEVOH樹脂(B)は、エチレン−ビニルエステル共重合体のけん化物であり、エチレン含有率15〜70モル%、好適には25〜65モル%、最適には25〜60モル%、更に、ビニルエステル成分のけん化度が85%以上、好適には90%以上のものが使用できる。エチレン含有率15モル%未満では溶融成形性が悪く、一方70モル%を越える場合は、ガスバリア−性が不足する。また、けん化度が85%未満では、ガスバリア−性、熱安定性が悪くなる。

0010

本発明においては、EVOH製造時に用いるビニルエステルとしては酢酸ビニルが代表的なものとしてあげられるが、その他の脂肪酸ビニルエステルプロピオン酸ビニルピバリン酸ビニルなど)も使用できる。また、EVOHに共重合成分としてビニルシラン化合物0.0002〜0.2モル%を含有することができる。ここで、ビニルシラン化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキシシランビニルトリエトキシシランビニルトリ(β−メトキシエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシランが挙げられる。なかでも、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好適に用いられる。更に、本発明の目的が阻害されない範囲で、他の共単量体[例えば、プロピレンブチレン不飽和カルボン酸又はそのエステル{(メタアクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルメチルエチル)など}、ビニルピロリドン(N−ビニルピロリドンなど)を共重合することも出来る。また、本発明に用いるEVOHの好適なメルトインデックスMI)(190℃、2160g荷重下)は0.1〜50g/10分、最適には0.5〜20g/10分である。但し、融点が190℃付近あるいは190℃を越えるものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフ絶対温度逆数横軸、MIを縦軸対数としてプロットし、190℃に外挿した値で表す。

0011

本発明に用いられるポリアミド樹脂(D )は、アミド結合を有する重合体であって、例えば、ポリカプロアミドナイロン−6)、ポリウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン−12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,12)の如き単独重合体カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラクタム/アミノウンデカン酸重合体(ナイロン−6/11)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸重合体(ナイロン−6,9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−6/6,6/6,12)、アジピン酸とメタキシリレンジアミンとの重合体、あるいはヘキサメチレンジアミンとm,p−フタル酸との重合体である芳香族系ナイロンなどが挙げられる。これらのポリアミド系樹脂は、それぞれ単独で用いることもできるし、2種以上を混合して用いることもできる。また、EVOHとの相容性の点から、これらのポリアミド樹脂のうち、ナイロン6成分を含むポリアミド(例えば、ナイロン−6,12、ナイロン−6/12、ナイロン−6/6,6等)が好ましく、更には、ナイロン6成分を含むポリアミドが好ましい。EVOHとナイロンは溶融過程で反応/ゲル化するため、ブレンド組成物熱劣化を抑制する点から、ナイロンの融点は240℃以下、好ましくは230℃以下の物を用いるのが好ましい。

0012

同様に用いられる、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体系樹脂とは、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体あるいはその金属塩であるアイオノマー(E )であり、不飽和カルボン酸含有量は好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3〜12モル%のエチレンとの共重合体体である。不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸エタアクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル無水マレイン酸などがあり、特にアクリル酸あるいはメタアクリル酸が好ましい。また、共重合体に含有されても良い他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチルアクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピルアクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチルアクリル酸2−エチルヘキシルメタアクリル酸メチル、メタアクリル酸イソブチルマレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エステル一酸化炭素から例示される。

0013

アイオノマーにおける金属イオンとしては、リチウムナトリウムカリウムなどのアルカリ金属亜鉛マグネシウムカルシウムなどのアルカリ土類金属であり、特に亜鉛を用いた場合が好ましい。アイオノマーにおける中和度は、100%以下、特に90%以下、特に70%以下の範囲が望ましい。中和度の下限値については、通常5%以上、さらには10%以上、さらには30%以上である。また、本発明に用いるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体系樹脂の好適なメルトインデックス(MI)(190℃、2160g荷重下)は特に制限されるものではないが、以下の式を満足することにより、衝撃デラミ改善効果が向上するので、好ましい。
0.1≦ MI (E)/MI(C)≦100 ... (III )
更に好ましくは、
0.3≦ MI (E)/MI(C)≦70 ... (V)
但し、 MI(C ):EVOH樹脂(C )のメルトインデックス(2160g、190℃)(g /10分)
MI(E ):樹脂(E )のメルトインデックス(2160g、190℃)(g /10分)

0014

本発明のEVOH系組成物の組成比率については、以下の式を満足する必要がある。
0.5≦ Wc /(Wc+Wd+We)≦0.99 ... (I )
0.02≦ Wd/(Wd+We)≦0.7... (II)
好ましくは
0.55≦ Wc /(Wc+Wd+We)≦0.93 ... (VI)
0.03≦ Wd/(Wd+We)≦0.6 ... (VII )
更に、好ましくは
0.58≦ Wc /(Wc+Wd+We)≦0.95 ... (VIII)
0.05≦ Wd/(Wd+We)≦0.5 ... (IX)
但し、 Wc:エチレン−ビニルエステル共重合体のけん化物(C )の重量
Wd:ポリアミド樹脂(D )の重量
We:エチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E )の重量
EVOH樹脂(C)が全体組成の0.5未満の場合は、ガスバリヤー性が著しく低下し、本発明の主旨より外れる。また、0.99より多くなると、衝撃デラミ改善効果が不十分である。ポリアミド樹脂(D)とエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)の配合比率で、ポリアミドの配合率が0.02未満になるとブレンド物のEVOHに対する相容性が低下し、0.7を超えるとポリアミドとEVOHの化学反応よりブレンド物の熱安定性が悪化する。

0015

エチレン・不飽和カルボン共重合体樹脂系樹脂(E)はPES樹脂(A)と、ある程度の接着強度が得られることが知られているが、この樹脂(E )とEVOH樹脂(C)のみのブレンド系を使用し多層容器を得た場合は、ボトルはやや白濁し(ヘイズが増加し)また、この場合その衝撃デラミ改善効果は不十分である。しかし、本発明のようにエチレン・不飽和カルボン共重合体樹脂系樹脂(E)およびEVOH樹脂(C)にさらにポリアミド樹脂(D )を配合することにより透明性が向上し、さらに衝撃デラミ改善効果も十分となる。この原因は定かではないが、エチレン・不飽和カルボン共重合体樹脂(E)とEVOH樹脂(C)の相容性は不十分であるが、ポリアミド樹脂(D)が相容化剤として働き、分散粒子径を小さくしているためと推定している。その結果、組成物内部での分散粒子による光散乱が少なくなり、透明性が向上すると理解できる。また、衝撃デラミ改善効果は、PESとEVOH組成物層の界面において、ブレンド層中のエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)がPESと接触し、接着力を発生すると推定されるが、この時、エチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)とEVOH樹脂(C)の二者ブレンドでは、その接点面積が大きく、数が少ない、“粗い”構造であるのに対し、三者ブレンドでは接点数が多い“細かい”構造のとなっているために、三者ブレンドの方が優れた衝撃デラミ改善効果が付与されるものと推定される。

0016

EVOH樹脂(C)、ポリアミド樹脂(D)とエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)をブレンドする方法については特に限定されるものではなく、これら樹脂をドライブレンドし、そのまま使用する方法、該ドライブレンドペレットバンバリーミキサー一軸押出機あるいは二軸押出機により、再ペレット化、乾燥を行う方法などがあげられる。

0017

これらのブレンド方法のうち、ポリアミド樹脂(D)とエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)を予めブレンドあるいは反応させ、かかる後に樹脂(C)とブレンドする方法が、衝撃デラミの改善効果が更に向上する結果が得られている。この原因はポリアミド樹脂(D)とEVOH(C)の相溶性は良いが、これに比べ樹脂(E)とEVOH樹脂(C)の相溶性がやや劣ることから、予め(D) と(E )とをブレンドしておくことにより、より多くのポリアミド樹脂(D)が樹脂(E)の周りに十分に付着し、そのためにEVOH樹脂(C)と樹脂(E)の相溶性が改善されるためと推察される。

0018

ポリアミド樹脂(D)とエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)を予めブレンドあるいは反応させ、かかる後にEVOH樹脂(C)とブレンドする方法についても特に限定されるものではない。例えば、樹脂(D)と樹脂(E)とをドライブレンドし、該ドライブレンドペレットをバンバリーミキサー、一軸押出機あるいは二軸押出機によりペレット化、乾燥を行い、ブレンド物を得た後、樹脂(C)とドライブレンドし共射出成形に使用する方法、あるいは同様な方法にて再ペレット化する方法などがあげられる。また、共通溶液中、樹脂(D)と樹脂(E)をブレンドし混合あるいは反応させ、溶媒を乾燥し、樹脂(C)と適宜ブレンドする方法も有効である。

0019

また、ブレンドに際し本発明の目的を阻害しない範囲内でヒンダードフェノールヒンダードアミン金属石鹸(たとえばステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウム)などの酸化防止剤紫外線吸収剤、あるいは着色剤一種あるいは二種以上添加する事は自由であるし、また有効である。本発明においては、これらのブレンドからなる組成物の層(中間層)のpHを3~ 6に調整することにより、中間層と内外層のPES層との接着性が向上するので好ましい。pHの調整は、有機酸酢酸プロピオン酸カプリル酸ラウリン酸など)、無機酸(リン酸など)を含有させることにより、行うことができる

0020

さらにまた、共射出延伸ブロー容器の衝撃デラミ性を改善する手段として上記熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対し、ポリアミド樹脂(D)1〜20重量部とエチレン・不飽和カルボン共重合体系樹脂(E)1〜20重量部をブレンドした樹脂を使用する事、すなわち、(D )および(E )をPESおよびEVOH両者にブレンドする事がより有効である。ただし、この場合透明性が若干低下する。

0021

多層構造を有する容器前駆体パリソン)は通常2台の射出シリンダーを有する成形機を用い単一の金型に1回の型締め操作を行い、溶融したPESおよびEVOH樹脂組成物をそれぞれの射出シリンダーよりタイミングをずらして交互あるいは/及び同心円状のノズル内を同時に射出する事により得られる。例えば(1)先に内外層用のPESを射出し、次いで、中間層となるEVOH組成物を射出して、PES/EVOH組成物/PESの3層構成の容器を作る方法、あるいは(2)先に内外層用のPESを射出し、次いで、EVOH組成物を射出して、それと同時にあるいはその後中心層となるPESを再度射出し、PES/EVOH組成物/PES/EVOH組成物/PESの5層構成の容器を作る方法など内層が最内外PES層で完全に封入された有底パリソンの一般的な方法で得られ、特に設備上限定を受けるものではない。また、該多層パリソンはあたたかい状態で直接あるいはブロックヒーター赤外線ヒーターなどの発熱体で75〜150℃に加熱された後、延伸ブロー工程に送られ、タテ方向に1〜5倍にストレッチされた後、圧空などで1〜4倍ブローされ、PESあるいは/及びEVOH組成物が一軸あるい二軸延伸され、多層ポリエステル延伸ブロー容器が得られる。該加熱延伸工程において設備上特に限定されるものではない。

0022

延伸ブロー容器を熱処理多層ボトルの衝撃デラミに大きく関与し、下記式(IV)を満足する事がより望ましい。
(Tp−20)>Tc>100 ... (IV)
但し
Tp:PESの融点(℃)
Tc:ボトルの熱処理温度(℃)

0023

TcがTp−20より大きいと最外層PESが軟化延伸配向性が低下する為かボトルの強度が不良となる。一方Tcが100℃より低い場合、該多層容器の衝撃デラミ性の向上が見られない。熱処理時間は1〜100秒程度が良く、熱処理方法については特に限定されるものではないが、一般的には、ブロー工程の金型温度を増す方法あるいは加圧下、再度加熱し、金型に導き熱処理する方法、あるいは熱風熱媒で熱処理する方法などが挙げられる。また熱処理後、温度の高いボトルを取り出すに際しては、該加熱金型あるいは熱媒を急冷する方法、あるいは再度冷却金型に導き加圧下、冷却金型で冷却する方法などが挙げられる。

0024

本発明の多層容器の構成は、PES及びEVOH組成物2種類の樹脂を用い、中間層のEVOH組成物層を1層以上、あるいはEVOH組成物層とPES層とを各1層以上含む中間層を内外層のPES層が完全に封入した構成であり、一般的にはPES/EVOH組成物/PES、PES/EVOH組成物/PES/PES、PES/EVOH組成物/PES/EVOH組成物/PESなどがあげられる。パリソンの厚みに関しては、総厚みで2〜5mm、EVOH組成物層は合計で10〜500μであり、一般的にはEVOH組成物層が薄いほど、EVOH組成部層の数が少ないほど、さらに外層側に近いEVOH組成物層の位置が外層表面に近いほど容器の衝撃デラミが生じやすい。また容器胴部の総厚みは一般的には100〜3000μmであり、用途に応じて使い分けられる。またこの時のEVOH組成物の合計厚みは2〜200μ、好ましくは5〜100μである。

0025

本発明の多層プラスチック容器としては、前述した共射出延伸多層プラスチック容器が特に好適であるが、他の共押出ダイレクトブロー容器、共押出延伸多層プラスチック容器、多層シートから成形されるカップ等の熱成形容器などもあげられる。

0026

以下実施例により、本発明をさらに説明するが本発明はこれによって何ら限定を受けるものではない。

0027

実施例1
EVOH樹脂として、少量の酢酸を含み、かつエチレン含有量32モル%、けん化度99.6%、MI(メルトインデックス190℃—2160g)1.3g/10分、融点181℃のEVOH(C)70重量部に対して、ポリアミド樹脂(D)としてナイロン6(宇部ナイロン1011FB、融点225℃)10重量部、不飽和カルボン酸共重合樹脂(E) としてエチレン・メタクリル酸共重合体メタクリル酸4.3モル%、融点98℃)20重量部を予め溶融混錬したものをドライブレンドし、30mmφの二軸押出機(日本製鋼所製TEX30)で、ダイ出口樹脂温度220℃、スクリュー回転数300回転でペレット化した後、80℃、16時間減圧下で乾燥し、EVOH系樹脂組成物(B)を得た。熱可塑性ポリエステル樹脂として固有粘度0.71のポリエチレンテレフタレート(PET)を使用し、これらの樹脂を用いて日精ASB製共射出延伸ブロー装置(50−HT型750ml、2個取り)を使用し、PET側押出機先端温度270℃、EVOH側押出機先端温度200℃、PETとEVOHが合流するホットランナーブロック部260℃で共射出延伸ブロー成形を行い、胴部平均厚みが内層PET90μ中間層EVOH組成物20μ、外層PET190μの多層共射出ブロー成形ボトルを得た。このボトル胴部には衝撃デラミが生じ易いように金型にタテ50mmxヨコ15mm、厚み1.0mm、2.0mmおよび4.0mmの凹凸を付けておいた。

0028

該多層容器10個に水を充填し、常圧下1mの高さより胴部を水平にして繰り返し落下させたところ、平均20回目にデラミが発生した。また炭酸ガス水溶液を充填しボトル内を4gasVol.に加圧し、同様に繰り返し落下させた所、平均33回目にデラミが発生した。

0029

また、この容器をパリソンから延伸ブローするに際しブロー金型温度を120℃にし、30秒間熱処理を行った所、上記デラミテストにおいて、常圧充填では30回目にデラミが、また炭酸ガス水溶液による加圧充填系では50回以上落下させてもデラミが生じず、熱処理による衝撃デラミ性の改善が認められた。結果を表1 に示す。

0030

実施例2~ 4
表1 に示す組成でそれ以外は実施例1と同様に実験を行った。得られたボトルの性能を表1に示す。なお、実施例3に使用するEVOH中には少量の酢酸を含む。

0031

比較例1
実施例1において、ポリアミド樹脂および不飽和カルボン酸共重合樹脂を含まないEVOH樹脂のみを用いて、実施例1と同様に実験を行った。その結果、該容器は常圧水充填では平均2回目落下でデラミが生じ、炭酸ガス水溶液の加圧充填でも平均5回目でデラミが発生した。また、実施例1と同様熱処理ボトルでデラミテストを行った所、常圧水充填では平均3回目の落下でデラミが、炭酸ガス水溶液の加圧充填でも平均4回目の落下でデラミが発生し、熱処理効果は認められなかった。

0032

比較例2~ 7
表1 に示す組成で実施例1と同様に実験を行った。得られた容器の性能を表1に示す。

0033

実施例5
実施例1において共射出成形条件を変更し、容器胴部の平均厚みを内側より順にPET90μ/EVOH組成物10μ/PET100μ/EVOH組成物10μ/PET90μの2種5層構成のボトルを得た。該容器は常圧水充填下では平均26回目にデラミが発生し、炭酸ガス水溶液加圧充填では、平均41回目にデラミが発生した。また実施例1と同様、熱処理を行った所、常圧、炭酸ガス加圧充填とも50回以上落下させてもデラミは生じなかった。なお、実施例1~5の中間層(EVOH組成物層)のpH( 中間層を粉砕して120℃の水中に浸漬して得た抽出液のpH) は4であった。

0034

発明の効果

0035

本発明によれば、耐衝撃層間剥離性、ホットフィル充填層間剥離性の大幅に改善された多層プラスチック容器を得る事ができる。

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