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技術 時計用安全弁

出願人 メコ・エスアー・グレンヒェン
発明者 ハンス・リーベン
出願日 1998年6月11日 (21年5ヶ月経過) 出願番号 1998-163279
公開日 1999年2月26日 (20年8ヶ月経過) 公開番号 1999-052071
状態 特許登録済
技術分野 機械時計
主要キーワード 環状接触面 環状支持面 環状溝形状 変位要素 基礎領域 スカート形状 外殻形状 ジャケット形状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年2月26日)のものです。
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図面 (2)

課題

本発明は、ハウジングに固定された要素と、この要素に対して移動可能な操作可能要素とを備える安全弁に関する。

解決手段

これら二つの要素の間には、弾性リップを備えたリップシールが配設してあり、リップは、ハウジングに固定された要素に接触し、時計の内部空間を周囲環境から区画している。リップが、ハウジングに固定された要素まで周囲環境の方向に円錐状に導かれ、予張力がかかった状態でこの要素にのっているため、内部空間の過剰圧力により、リップは、ハウジングに固定された要素から離脱して内部空間と周囲環境との圧力差を調整し、また周囲環境の過剰圧力により、リップは、ハウジングに固定された要素にさらに強く押圧され、周囲環境に対して内部空間が封止される。

概要

背景

CH682199には、時計安全弁を取り付けて、一定の条件で発生する周囲環境の圧力に対して過剰な時計内の圧力を防止することが記載されている。

時計内の過剰圧力は、以下の原因によって生じる。まず内圧外圧に等しい状態で作動している時計が、周囲環境の高圧にさらされると、封止手段を通ってなんらかの物質が時計内部に拡散し、時計内部の圧力の増大、すなわち圧力の適応が起こる可能性がある。次にこの時計を、比較的短い時間、周囲環境のかなり低い圧力にさらすと、周囲環境に対して時計内部に存在する過剰圧力により、例えば時計のガラス破壊したり、時計のデリケートな構成要素が破損したりすることもある。

このような圧力変化は、時計が、潜水鐘の場合のように気体環境にあるか、水中に直接置かれているかに関わりなく、例えば、潜水中に発生することがある。シールを通過して時計内部に拡散する場合がある物質の中で、原子の大きさが非常に小さいヘリウム元素について特に触れておく必要がある。時計が、潜水鐘に共通するヘリウム雰囲気にさらされると、ヘリウムが時計に侵入するだけでなく、深海の水、すなわち高圧がかかった水からヘリウムが遊離する。

上記の明細書CH682199に記載された安全弁は、Oリング二つと、ねじ込み可能な弁閉鎖カバーを備えている。カバーを緩めた場合、二つのシールのうちの一方だけが機能し、カバーをねじ込んだ場合は、前後に配置した二つのOリング両方とも良好な封止を行う。潜水前にカバーをねじ込込み、弁を閉じると、潜水中に周囲環境の圧力が増大しても、水やゴミ粒子など、原子の大きさが大きい物質の侵入を防止することができる。その後、急激に上昇したときに伴う過剰圧力の発生を急激に減少させるには、上昇する前に、カバーを緩め、弁を開放してヘリウムを逃がす必要がある。潜水前にカバーをねじ込まないと、少量の水およびゴミの粒子が時計に侵入し、安全弁の封止特性が低下する場合もある。

概要

本発明は、ハウジングに固定された要素と、この要素に対して移動可能な操作可能要素とを備える安全弁に関する。

これら二つの要素の間には、弾性リップを備えたリップ・シールが配設してあり、リップは、ハウジングに固定された要素に接触し、時計の内部空間を周囲環境から区画している。リップが、ハウジングに固定された要素まで周囲環境の方向に円錐状に導かれ、予張力がかかった状態でこの要素にのっているため、内部空間の過剰圧力により、リップは、ハウジングに固定された要素から離脱して内部空間と周囲環境との圧力差を調整し、また周囲環境の過剰圧力により、リップは、ハウジングに固定された要素にさらに強く押圧され、周囲環境に対して内部空間が封止される。

目的

したがって、本発明の目的は、周囲環境の圧力が過剰になった場合、良好な封止を行い、周囲環境の圧力が負圧になった場合、急速に圧力を補償するとともに、ゴミの粒子が封止領域や時計の内部に侵入するのを防止する安全弁を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

ハウジングに固定された要素(12)と、さらに別の要素(36)と、これらの二つの要素(12、36)の間に配設したシール(56)とを備え、前記シールが周囲環境(18)から時計の内部空間(16)を区画する、時計用安全弁(10)であって、シール(56)が、基礎領域(70)と回転対称リップ(58)を備えるリップ・シールであり、その基礎領域(70)は、前記要素(12、36)の別の要素(36)に固定して配設され、リップ(58)が、前記要素(12、36)のもう一つの要素(12)のシリンダジャケット形状面領域(29)に接触し、基礎領域(70)から延び、周囲環境(18)の方向に面したリップ(58)が、シリンダ・ジャケット形状面領域(29)まで円錐状に延び、予張力がかかった状態でその領域に接触して、内部空間の圧力が過剰である場合に、内部空間(16)と周囲環境(18)との圧力差を調整するように表面領域(29)から離脱し、周囲環境の圧力が過剰である場合に、周囲環境(18)に対して内部空間(16)を封止するように表面領域(29)に対してさらに強く押圧されることを特徴とする安全弁。

請求項2

リップ(58)が二つの回転対称面領域(60、66)を備え、第一の回転対称面領域(60)が時計の内部空間(16)に面し、第二の回転対称面領域(66)が周囲環境(18)と接触していることを特徴とする請求項1に記載の安全弁。

請求項3

基礎領域(70)から延び、周囲環境(18)の方向に面した第一の表面領域(60)が、基本的にシリンダ・ジャケット形状の表面領域(29)まで円錐状に延び、第一の表面領域(60)とシリンダ・ジャケット形状の表面領域(29)との間に、基本的に断面が楔形に形成され、リップ(58)により周囲環境(18)と区画された回転対称の自由空間(62)を設けてあり、基礎領域(70)から延び、周囲環境(18)の方向に面した第二の表面領域(66)が、基本的にシリンダ・ジャケット形状の表面領域(29)まで円錐状に延びていることを特徴とする請求項2に記載の安全弁。

請求項4

二つの表面領域(60、66)がシリンダ・ジャケット形状面領域(29)に向かって接近し、基本的に先端がったリップ縁部(67)内に開いていることを特徴とする請求項3に記載の安全弁。

請求項5

基礎領域(70)の第二の表面領域(66)が、湾曲部(72)につながっていることを特徴とする請求項4に記載の安全弁。

請求項6

さらに別の要素(36)が、ハウジングに固定した要素(12)に対して、少なくとも一本の軸(11)の方向に移動可能であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の安全弁。

請求項7

可動要素(36)が、ハウジングに固定された要素(12)によって、少なくとも部分的に取り囲まれていることを特徴とする請求項6に記載の安全弁。

請求項8

基礎領域(70)が可動要素(36)内に固定して配設してあり、シリンダ・ジャケット形状面領域(29)が、ハウジングに固定された要素(12)の内側に設けてあることを特徴とする請求項7に記載の安全弁。

請求項9

基礎領域(70)が、ハウジングに固定された要素(12)内に固定して配設してあり、シリンダ・ジャケット形状面領域(29)が、可動要素(62、63)の外側に設けてあることを特徴とする請求項7に記載の安全弁。

請求項10

さらに追加のシール(44)を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の安全弁(10)。

請求項11

さらに追加のシール(44)が、リップ・シール(56)の内部空間側に配設してあり、さらに追加のシールとリップ・シール(56)との間、または周囲環境(18)と内部空間(16)との間に中間空間(65)を形成したことを特徴とする請求項10に記載の安全弁。

請求項12

さらに追加のシール(44)が、Oリングであることを特徴とする請求項11に記載の安全弁。

請求項13

さらに別の要素(36)が、ピストンであって、このピストンが、ハウジングに固定された要素(12)に対して、少なくとも一本の軸(11)の方向に変位可能であり、ピストンに基礎領域(70)が固定してあり、ピストン(36)が、さらに追加のシール(44)を圧縮できることを特徴とする請求項10、11、または12に記載の安全弁。

請求項14

ハウジングに固定された要素(12)をねじ込むことができるカバー(82)を設け、さらに追加のシール(44)を圧縮する目的でピストン(36)を変位させることができるようにしたことを特徴とする請求項13に記載の安全弁。

請求項15

ハウジングに固定された要素(12)が、最初にカバー(82)にねじ込んだ場合にねじ切り部分(90)が変形できるように、中断箇所(86)によって残りのねじ部分(78)から分離された、ねじ切り部分(90)を備えていることを特徴とする請求項14に記載の安全弁。

請求項16

さらに追加の封止要素(44)にあらかじめ張力を与えるスプリング(94)を設けたことを特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載の安全弁。

請求項17

請求項1ないし16のいずれか一項に記載の安全弁を備える時計。

技術分野

0001

本発明は、ハウジングに固定された要素と他の要素との間に配設したシール周囲環境から時計の内部空間を区画する時計用安全弁に関する。

背景技術

0002

CH682199には、時計に安全弁を取り付けて、一定の条件で発生する周囲環境の圧力に対して過剰な時計内の圧力を防止することが記載されている。

0003

時計内の過剰圧力は、以下の原因によって生じる。まず内圧外圧に等しい状態で作動している時計が、周囲環境の高圧にさらされると、封止手段を通ってなんらかの物質が時計内部に拡散し、時計内部の圧力の増大、すなわち圧力の適応が起こる可能性がある。次にこの時計を、比較的短い時間、周囲環境のかなり低い圧力にさらすと、周囲環境に対して時計内部に存在する過剰圧力により、例えば時計のガラス破壊したり、時計のデリケートな構成要素が破損したりすることもある。

0004

このような圧力変化は、時計が、潜水鐘の場合のように気体環境にあるか、水中に直接置かれているかに関わりなく、例えば、潜水中に発生することがある。シールを通過して時計内部に拡散する場合がある物質の中で、原子の大きさが非常に小さいヘリウム元素について特に触れておく必要がある。時計が、潜水鐘に共通するヘリウム雰囲気にさらされると、ヘリウムが時計に侵入するだけでなく、深海の水、すなわち高圧がかかった水からヘリウムが遊離する。

0005

上記の明細書CH682199に記載された安全弁は、Oリング二つと、ねじ込み可能な弁閉鎖カバーを備えている。カバーを緩めた場合、二つのシールのうちの一方だけが機能し、カバーをねじ込んだ場合は、前後に配置した二つのOリング両方とも良好な封止を行う。潜水前にカバーをねじ込込み、弁を閉じると、潜水中に周囲環境の圧力が増大しても、水やゴミ粒子など、原子の大きさが大きい物質の侵入を防止することができる。その後、急激に上昇したときに伴う過剰圧力の発生を急激に減少させるには、上昇する前に、カバーを緩め、弁を開放してヘリウムを逃がす必要がある。潜水前にカバーをねじ込まないと、少量の水およびゴミの粒子が時計に侵入し、安全弁の封止特性が低下する場合もある。

発明が解決しようとする課題

0006

したがって、本発明の目的は、周囲環境の圧力が過剰になった場合、良好な封止を行い、周囲環境の圧力が負圧になった場合、急速に圧力を補償するとともに、ゴミの粒子が封止領域や時計の内部に侵入するのを防止する安全弁を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、シールが、基礎領域回転対称リップを備えるリップ・シールであり、その基礎領域が二つの要素の一方の要素に固定して配設され、基礎領域から延びるリップが、二つの要素の第二の要素のシリンダジャケット形状面領域に接触し、その基礎領域から延び、周囲環境の方向に面したリップが、シリンダ・ジャケット形状面領域まで円錐状に延び、予張力がかかった状態で前記領域に接触しており、内部空間の圧力が過剰である場合に、内部空間と周囲環境との圧力差を調整する目的で表面領域から離脱し、周囲環境の圧力が過剰である場合に、周囲環境に対して内部空間を封止する目的で表面領域に対してさらに強く押圧されることを特徴とする。

0008

本発明による安全弁には、同心配置したスカート形状のリップが、時計の内部空間から周囲環境の方を向くように方向を定めたリップ・シールが設けてあるため、周囲環境の過剰圧力が増大すると、リップが、シリンダ・ジャケット形状面領域に対してより強く押圧され、その結果、良好な封止が行われる。

0009

逆に、時計内の過剰圧力によって、リップは、シリンダ・ジャケット形状面領域から遠ざかるように押圧され、圧力を有効に減少させるための通路を形成するように変形するという利点がある。したがって、リップ・シールは、自動弁のような別の変位要素がなくても作動する。

0010

また、整合状態にあるリップ・シールは、ゴミを退ける働きがあり、ゴミの粒子が封止領域や時計の内部に侵入するのを防止するという利点がある。このため、封止領域は常に清浄な状態となり、水が侵入する恐れがかなり少なくなる。例えば、このようにして別に設けた封止リングも、清浄な状態を保ち、特に水に対する封止品質を持続する。

0011

本発明の安全弁の実施の形態によれば、封止領域とは、シールの接触面、安全弁の接触面、またはそれと接触する時計の接触面、すなわち、シールの表面領域、および例えばスリーブ内外壁、カバーなどの表面領域であるものと理解されたい。

0012

Oリングに関していえば、リップ・シールには、非常に重要な別の利点がある。すなわち、Oリングは、製造上の理由から、円周が最も長い位置に環状のシームを備えている。寸法が小さいシールについては、時計の場合と同様、このシームは表面に著しい凹凸があるという特徴があり、このため、封止品質が大幅に低下する。一方、リップ・シールの場合、封止位置、すなわち、孔の壁部と接触する領域にシームがない。したがって、密閉性が顕著に向上する。

0013

本発明の好ましい実施の態様によれば、例えば、潜水時に対水ブロックとなるように、リップ・シールの内部空間側に追加のシールが配設される。本発明による安全弁のリップ・シールは、封止特性が良好であるため、追加の封止を行わなくても十分な結果が得られる。

0014

本発明の好ましい実施の態様によるこの追加の封止は、周囲環境の過剰圧力によって自動的に圧縮される。リップ・シールが内部空間の方向に後退することを利用して、リップ・シールを固定した可動弁ピストンを前記追加のシールに作用させる。一方、内部空間の過剰圧力によって、弁ピストンは逆方向に駆動され、その結果、追加のシールが解放される。したがって、リップ・シールには、駆動手段として機能し、周囲環境の過剰圧力および内部空間の過剰圧力により、Oリングなど、追加の封止要素封止機能強化して、この封止要素を通過位置にするという利点もある。

0015

本発明のさらに別の実施の態様によれば、前記追加のシールを、周囲環境の緊急の過剰圧力を利用して手によりさらに押圧することができる。安全弁は、ねじ込み可能なカバーを備えており、このカバーをねじ込むと、弁ピストンが内部空間の方向に変位するとともに、追加の封止要素が圧縮される。

0016

本発明による安全弁のリップ・シールの封止特性は非常にすぐれているため、潜水時にカバーをねじ込んでいなくても、水が侵入しない。また、外部の過剰圧力やカバーの影響がなくても、追加の封止要素が、あらかじめ圧縮された状態になるようにスプリングを配設してあるので有利である。

0017

本発明による好ましい態様の形態によれば、中央部分の外側にある、スリーブの外部ねじ部は、環状溝を備えており、初めてカバーをねじ込んだ場合、前記の溝の働きで初めにねじ部分が変形するため、カバーを紛失することがない。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1に、本発明による安全弁の実施の形態を示す。安全弁10は、基本的に軸11に対して回転対称であり、連続中空スリーブ12を備えている。このスリーブは、一部を図示した中央部分14すなわち時計のハウジングにねじ込まれる。時計には、図の下部にある内部空間16があり、図の上部の周囲環境18に対して密閉されている。

0019

スリーブ12は、軸に対して環状になった支持面20を有する肩部19を外側に具備し、ハウジング14に対向している。この支持面と、ハウジング14に設けた対応する環状支持面22との間には、金属製シールリング23が配置してあり、この位置でリングは、内部空間16を周囲環境18に対して封止している。

0020

例えば、組み立てキーによってスリーブ12、すなわち安全弁10を中央部分にねじ込むために、スリーブ12は、軸11に対して外側に向いたフランジ24を備え、このフランジには歯25が付いている。フランジ24の、ハウジング14に対向する側には、環状衝合面26が設けてあり、この衝合面は、スリーブ12、すなわち安全弁10のねじ込み位置で、中央部分14のやはり環状衝合面27を強く圧迫する。この場合、シールリング23が圧縮される。

0021

スリーブ12は、内側に直径の異なる孔を備えている。スリーブ12の、周囲環境18に近接した側には、シリンダ・ジャケット形状の壁部29を伴う孔28が、内側に向かうフランジ30まで通じている。このフランジは、孔32によって内部境界を定めた環状接触面31を備えている。内部空間16に面した、スリーブ12のもう一方の側にも、やはり内側に向かうフランジ30まで延びる参照番号34の孔が同様に設けてあり、フランジ30のこちら側にも、孔32が境界を定める環状支持面35が設けてある。

0022

スリーブ12には、それに対して軸方向に移動可能なように構成されたシリンダ36が配設してあり、このシリンダは、孔32および34の領域で、円柱状シャンク38を備えている。このシリンダが別の要素を構成するものである。このシャンクは、孔28の領域内まで突出し、ここでハウジングおよび軸11から離れる方向にほぼ孔28の壁部29に達するまで円錐状に広がり円錐台外殻形状をした接触面39を形成している。すなわち、円錐台の周囲は、周囲環境18に向かって広がるように、すなわち径が長くなるように方向を定めてあり、軸11と円錐台周囲との間の角40は、例えば60°になっている。

0023

二つの接触面31、39、フランジ30の領域に位置する孔28の一部41、孔28の内部まで延びるシャンク38の一部42の間には、Oリング44を受ける同心空間43が設けてある。

0024

ハウジング14からさらに遠ざかる方向には、軸11に対する接触面39の外側に、環状接触面48によって閉鎖されたシリンダ・ジャケット形状の短い領域46が続いている。この接触面48に続いて、シリンダ・ジャケット形状の比較的短い領域50がさらに接触面52までつながっている。この接触面52は、半径方向外側に延び、やはり環状形状をしている。

0025

二つの接触面48および52とシリンダ・ジャケット形状領域50によって画定される環状自由空間54は、弾性のある回転対称リップ58を備えたリップ・シール56を収容する。リップ58は、ハウジング14および軸11から遠ざかる方向に孔28の壁部29まで円錐状に広がり、壁部29で予張力に耐えている。リップ・シール56は、パッキンと見なしてもよい。

0026

この回転対称リップ58、すなわちスカートは、ハウジング14から遠ざかる方向の外部寸法が基本的には連続的に増大し、表面が円錐台の形状になるように、軸11に対する方向を定めて形成してある。第一の表面領域60と称するこの表面と壁部29との間には、基本的に断面が楔形で、例えば10°の鋭角64を備えた回転対称自由空間62が画定されている。

0027

図1の下部に示した内部空間16は、Oリング44まで延びている。Oリング44、リップ58、スリーブ12、およびカバー82の間には、中間領域65が設けてある。リップ・シール56の働きを考えるとき、この中間空間65は、時計の内部空間16と考えても良い。

0028

第一の表面領域60に加えて、リップ・シール56は、やはり孔28に円錐状に近づきハウジング14から離れる第二の回転対称表面領域66を備えている。したがって、両方の表面領域60および66は、同じ方向、すなわちハウジング14から遠ざかる方向を向いている。第二の表面領域66と壁部29との間の角68は90°よりも小さく、例えば、45°になっている。したがって、リップ58は、例えば角度35°の環状楔形になっており、壁部29をともなう接触領域に、先端がったような縁部領域67を備えている。

0029

さらにリップ・シール56は、基礎領域70を備え、この領域は、予張力がかかった状態で、対向する接触面48および52の間に配設されるとともに、シリンダ・ジャケット形状領域50上に固定されている。

0030

接触面52から延びる円弧移行領域72は、まず内部空間16の方向に進み、軸11からの距離が増大するとともに、周囲環境18の方向に曲線を描き、最終的には第二の回転対称面領域66と一体となる。

0031

周囲環境18の方向に表面領域52を過ぎたところで、ピストン36は、円錐テーパ付きヘッド74で閉じられている。この円錐テーパ付きヘッドは、外側に向かって突起し、衝合面を形成する端面76を備えている。ヘッド74は、その上をリップ・シール56が容易に滑るように円錐状に形成されている。

0032

スリーブ12は、外側に短い内部ねじ部80を設けたねじ込み可能保護カバー82を収容する断続外部ねじ部、参照番号78を備えている。図1に示した外部ねじ部78は、中央部分14、すなわち歯25の上側に配設されている。メートルファインねじの場合がそうである。

0033

外部ねじ部78は、第一の環状溝形状中断箇所84を備え、この箇所は、内部ねじ部80よりも幾分大きくなっている。周囲環境18に向かう方向には、外部ねじ部78に第二の環状溝形状の中断箇所86が設けてあり、その長さ88は、例えば、外部ねじ部78のピッチ高さの半分になっている。

0034

図1の軸11の右側には、ねじ込まれていない位置にある保護カバー82が示してあり、この位置では、内部ねじ部80が第一の中断箇所84の内部にある。すなわち、内部ねじ部80は、スリーブ12の外部ねじ部78とかみ合っていない。

0035

外部ねじ部78のねじ切り部分90は、第二の中断箇所86の上部にあり、周囲環境18に向かい合った、スリーブ12の端部からねじのピッチの約半分だけ先まで延びている。そのため、スリーブ12は、端部に凸部92を備え、この凸部は、軸11に対して同心状に突起し、ねじ切り部分90の延長コアに対応している。凸部92の高さも、同じくねじのピッチのほぼ半分に相当してもよい。

0036

軸11の左には、ねじ込み位置、すなわち下降位置における保護カバー82が示してあり、ねじ切り部分90は、保護カバー82を下降させて第二の中断箇所86に押し込んだ状態で図示してあり、第二の中断箇所86の自由空間94は、わずかに残るのみである。

0037

フランジ30のもう一方の側は、内部空間16に面しており、この側には、シャンク38の周囲環境に配設した圧縮螺旋スプリング96が、その一端98を接触面35に接触した状態で予張力を加えている。圧縮螺旋スプリングのもう一方の端部100は、内部空間16に面した、スリーブ12の端部にまで達している。端部100は、スラストカラー102に接触し、このカラーの一部は、シャンク38の環状溝106に配設したクリップ・リング104に接触している。必要な圧力に合わせて、強度が対応する螺旋スプリング96を設けてある。

0038

時計を初めてユーザに出荷する前に、軸11の左側に示したスリーブ12にカバー82を完全にねじ止めすると、このカバーは、凸部92を押圧し、ねじ切り部分90を第二の中断箇所86の自由空間94の方へ移動させる。すなわち、ねじ切り部分を自由空間に押し込む。ねじ切り部分90をこのように変形させることによって、ユーザは、確実にカバーをねじ込んだり、緩めたりできるが、このカバーを外すことはできず、紛失することはない。カバーをこの位置にすると、時計内部16の余分な圧力が、短時間で調整される。

0039

軸11の左側に示した圧縮螺旋スプリング96の圧縮効果に加えて、潜水前に、カバー82を下げて、ねじ付嵌合部により第一のゴミバリアを形成するか、ピストン36を内部空間16に向かう方向に移動してOリング44を圧縮することができる。

0040

周囲環境の圧力が時計の内圧を上回ると、リップ54が、孔28の壁部に対して押圧され、ピストン36は、内部空間16の方向に移動し、このためOリング44はピストン36の円錐接触面39によって押圧され、四箇所の接触領域31、39、41、および42に固定される。この効果は、シリンダ36のヘッド74が円錐状になっているためさらに高まる。外部の過剰圧力により、リップ58がさらに強力に閉じ、Oリングがより強力に圧縮されるので、本発明による弁10の封止効果二倍になる。ただし、リップ・シール56の効果だけで、例えば潜水時の要件を満たすには十分であることを明らかにしておく。上に述べたように、上記の方向づけられたアセンブリを備えたリップ・シール56は、例えば、先端が尖った形で突出しているスカート状リップ58の支持圧力が、周囲環境の過剰圧力とともに増大するという利点がある。

0041

時計内の圧力が過剰な場合、リップ58が変形し、軸11に向かって孔の壁部29から遠ざかるように縮んで、時計の内部空間16から急速に圧力が開放される。

0042

リップ・シール56が周囲環境18に最も近接している構成要素であり、ゴミを除去する働きをするので、ゴミの粒子は、内部空間16の方向にそれ以上侵入することができない。

0043

図1に示した角64および68は、必ずしも選択した10°、45°の大きさになっている必要はない。楔形自由空間62の角64は、内部の過剰圧力によるリップ・シールの開放挙動を左右するので、一般に90°より小さくなっている必要がある。一方、角68は、外部の過剰圧力によるリップ・シールの閉鎖、封止挙動を左右するので、同じく一般に90°より小さくなっている必要がある。したがって、リップ自体の角度は0°から90°の間になり、この場合、リップの形状は、図1の形状に対応している必要はないことを述べておかなければならない。例えば、二つの面64、68が、先端が鋭い縁部領域67内に開いているのではなく、互いに平行になっている場合もある。縁部領域67も、先端が尖っている必要はなく、リップ・シールの要件次第で比較的厚くなっていてもよい。ただし、特に縁部領域67の先端が尖った状態になっている場合、ゴミを退ける働きが良好になる。図1によれば、リップ58は、基本的に、その縁部領域67に限りスリーブの面29に接触している。当然ながら、リップ58と面29との接触面は、かなり広く、シリンダ・ジャケット形状をしていてもよい。

0044

図1によると、リップ・シール56は、シリンダ36上に固定されている。ただし、リップは円錐状に軸まで延び、外側からピストンに接触するが、一般に、リップ・シールの基礎領域を、スリーブ12内に設けた溝に固定することも可能である。これについては、図1から、リップ・シール56の断面を垂直軸に写す必要があろう。

0045

また、リップ・シールをスリーブの外側、例えば、スリーブとカバーとの間に設けることも可能であり、この場合、リップは時計の方向に向く。したがって、これについては、図1から先に進むと、リップ・シール56の断面を水平軸に写す必要があろう。また、リップ・シールをスリーブ内またはカバー内に固定してもよいが、どの場合でもリップは、もう一方の構成要素に接触する。

0046

外部の圧力が、時計内の圧力よりも高くなると、リップが閉じ、内部に過剰圧力が存在するとリップが開くことがきわめて重要である。

0047

ゴミを阻む働きをするリップ・シールを、図1に示すように安全弁内のできるだけ外側に設けることが一般に有利である。すなわち、できれば、安全弁の構成要素すべてが、必ずしも周囲環境に露出しないように、周囲環境と内部空間の移行部分を構成するのが有利である。この意味で、中間領域65は、リップ・シール56によって周囲環境から遮断されているので、すでに周囲環境には属していない。この実施の形態の場合、ゴミの粒子は、Oリング、ねじ部など、様々な構成要素に初めから付着することがない。

0048

また、例えばカバーが、ねじ切り部分90に軸方向に作用する環状突起を備えている場合、当然ながら図1の凸部92は設ける必要がないことを述べておかなければならない。

0049

一般に、本発明による作動手段の様々な位置にリップ・シールを配設することができるが、その方向がきわめて重要である。これまでにも何度か述べたように、弾性リップの方向は、外部の圧力が時計内部の圧力よりも高くなった場合にリップが閉じ、内部に過剰圧力が存在する場合に開くように定める必要がある。そのためには、一般に、リップがごくわずか変形するだけで十分である。

0050

当然ながら、リップ・シールの効果についていえば、複数のリップ・シールを前後に設けてもよい。

図面の簡単な説明

0051

図1本発明による安全弁の実施の形態の軸方向断面図である。

--

0052

11 軸
12スリーブ
14ハウジング
16 内部空間
18周囲環境
19肩部
20支持面
23シールリング
28 孔
30 フランジ

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