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技術 被治療体の病巣部の位置決め装置及びこれを用いた放射線治療装置

出願人 株式会社日立ヘルスケア・マニュファクチャリング
発明者 長岡孝行
出願日 1997年8月7日 (23年6ヶ月経過) 出願番号 1997-224485
公開日 1999年2月23日 (22年0ヶ月経過) 公開番号 1999-047290
状態 未査定
技術分野 その他の放射線取扱い 放射線治療装置 放射線診断機器
主要キーワード 表示マーカー Y座標 二次方程式 強度分 位置解 病巣位置 最大ストローク 照射ヘッド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年2月23日)のものです。
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図面 (8)

課題

患者の移動による位置ずれが生じても、前記患者の病巣部を放射線アイソセンタに一致するようにした被治療体の病巣部の位置決め装置及びこれを用いた放射線治療装置を提供する。

解決手段

被治療体の体表面に設けた病巣部位表示マーカーに対する病巣部の位置座標データと、この位置表示マーカー位置座標を検出する位置表示マーカーの位置座標検出手段と、この位置座標検出手段の位置座標データと、放射線を照射する照射装置の位置座標データと、被治療体を載置する治療台の位置座標データと、前記位置表示マーカーの位置座標検出手段とこの検出手段のの位置座標データとから前記位置表示マーカーの位置座標を演算する。これらの位置座標データから前記照射装置から照射される放射線のアイソセンタを前記被治療体の病巣部に一致するための前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方と位置表示マーカーとの位置のずれ量を求め、前記位置ずれがなくなるように前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方を制御する。

概要

背景

放射線治療では、被治療体治療台上に寝載し、被治療体の病巣の位置を放射線アイソセンタに合わせ、ガントリ照射ヘッドより照射される放射線を照射して治療を行う。この病巣の位置は、予めX線シミュレータやCTシミュレータ等の画像診断装置により得られた画像情報から特定する。

この特定した病巣の位置を身体の表面を見てわかるようにするために、患者体表面に位置表示マーカーを取り付ける。そして、患者は前記画像診断装置の寝台から降りて、別の部屋にある放射線治療装置の治療台に載り、この放射線治療装置から照射される放射線のアイソセンタに合うように前記位置表示マーカーを見て病巣部の位置合わせを行う。このように、従来の放射線治療においても、患者の体表面に位置表示マーカーを取り付け、これらのマーカーの位置を用いて病巣位置計測することは、一般に行なわれている。数学上、未知の点の位置は、同一平面上にない既知の4点に対する距離を知れば決定することができる。しかし、実際には既知の点の設置方法等の条件を設けることによって同一直線上にない既知の3点からの夫々の距離を知るだけで決定することができる。したがって、X線CT装置やMRI装置のような画像診断装置で撮影して病巣部を特定し、この特定した位置に基づいて患者の体表面にマーカーを3点以上取り付け、これらのマーカーから病巣部中心までの夫々の距離を計測して病巣の位置を決定していた。そして、治療時には、マーカーを基準にした照射位置に患者病巣部が一致するように位置合わせを行って放射線を照射していた。

概要

患者の移動による位置ずれが生じても、前記患者の病巣部を放射線のアイソセンタに一致するようにした被治療体の病巣部の位置決め装置及びこれを用いた放射線治療装置を提供する。

被治療体の体表面に設けた病巣部位表示マーカーに対する病巣部の位置座標データと、この位置表示マーカーの位置座標を検出する位置表示マーカーの位置座標検出手段と、この位置座標検出手段の位置座標データと、放射線を照射する照射装置の位置座標データと、被治療体を載置する治療台の位置座標データと、前記位置表示マーカーの位置座標検出手段とこの検出手段のの位置座標データとから前記位置表示マーカーの位置座標を演算する。これらの位置座標データから前記照射装置から照射される放射線のアイソセンタを前記被治療体の病巣部に一致するための前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方と位置表示マーカーとの位置のずれ量を求め、前記位置ずれがなくなるように前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方を制御する。

目的

本発明の目的は、患者の移動による位置ずれが生じても、前記患者の病巣部を放射線のアイソセンタに一致するようにした被治療体の病巣部の位置決め装置及びこれを用いた放射線治療装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
3件

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請求項1

被治療体体表面にこの被治療体の病巣部を表示する位置表示マーカーを設け、この位置表示マーカーを参照して前記被治療体に放射線照射して治療を行う放射線治療装置において、前記放射線治療装置が設置されている治療室内における前記病巣部位表示マーカーに対する病巣部の位置座標データと、前記位置表示マーカーの位置座標を検出する位置表示マーカーの位置座標検出手段と、この位置表示マーカーの位置座標検出手段の位置座標データと、放射線を照射する照射装置の位置座標データと、被治療体を載置する治療台の位置座標データと、前記位置表示マーカーの位置座標検出手段の出力と前記位置表示マーカーの位置座標検出手段の位置座標データとから前記位置表示マーカーの位置座標を演算する位置表示マーカーの位置座標演算手段とを具備し、前記病巣部の位置座標データと前記照射装置の位置座標データと前記治療台の位置座標データと前記位置表示マーカーの位置座標データとから前記照射装置から照射される放射線のアイソセンタを前記被治療体の病巣部に一致するための前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方と位置表示マーカーとの位置のずれ量を求める位置ずれ量演算手段と、この位置ずれ量演算手段の出力を入力して前記位置ずれがなくなるように前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方を制御する制御手段を具備して成る被治療体の病巣部の位置決め装置

請求項2

上記位置表示マーカーは被治療体の体表面に設けた3個以上のマーカーから成り、この位置表示マーカーの位置検出手段は前記治療室内の同一平面内に無い4個以上の検出手段とから成ることを特徴とする請求項1に記載の被治療体の病巣部の位置決め装置。

請求項3

上記位置表示マーカーの位置座標検出手段は、上記照射装置の任意の位置に設けたことを特徴とする請求項1及び2に記載の被治療体の病巣部の位置決め装置。

請求項4

上記請求項1乃至3に記載の被治療体の病巣部の位置決め装置を用いたことを特徴とする放射線治療装置。

技術分野

0001

本発明は、被治療体病巣に対して放射線治療を行う放射線治療装置に係わり、特に病巣の位置を放射線治療装置のガントリ照射ヘッドより照射される放射線アイソセンタに合わせて放射線治療を行うための被治療体の病巣部の位置決め装置及びこれを用いた放射線治療装置に関する。

背景技術

0002

放射線治療では、被治療体を治療台上に寝載し、被治療体の病巣の位置を放射線のアイソセンタに合わせ、ガントリの照射ヘッドより照射される放射線を照射して治療を行う。この病巣の位置は、予めX線シミュレータやCTシミュレータ等の画像診断装置により得られた画像情報から特定する。

0003

この特定した病巣の位置を身体の表面を見てわかるようにするために、患者体表面に位置表示マーカーを取り付ける。そして、患者は前記画像診断装置の寝台から降りて、別の部屋にある放射線治療装置の治療台に載り、この放射線治療装置から照射される放射線のアイソセンタに合うように前記位置表示マーカーを見て病巣部の位置合わせを行う。このように、従来の放射線治療においても、患者の体表面に位置表示マーカーを取り付け、これらのマーカーの位置を用いて病巣位置計測することは、一般に行なわれている。数学上、未知の点の位置は、同一平面上にない既知の4点に対する距離を知れば決定することができる。しかし、実際には既知の点の設置方法等の条件を設けることによって同一直線上にない既知の3点からの夫々の距離を知るだけで決定することができる。したがって、X線CT装置やMRI装置のような画像診断装置で撮影して病巣部を特定し、この特定した位置に基づいて患者の体表面にマーカーを3点以上取り付け、これらのマーカーから病巣部中心までの夫々の距離を計測して病巣の位置を決定していた。そして、治療時には、マーカーを基準にした照射位置に患者病巣部が一致するように位置合わせを行って放射線を照射していた。

発明が解決しようとする課題

0004

放射線治療装置から照射される放射線のアイソセンタに合うようにするための病巣部の位置決めは、効果的な治療を行う為に重要である。この位置決めの精度が悪ければ、病巣に必要量X線量投与できず、期待される治療効果が得られないばかりか、正常組織に対して余分な被曝を与えることになり好ましくない。

0005

上記したように、患者の病巣部の位置は画像診断装置によって決定でき、これによって患者の体表面に貼り付けたマーカーの病巣に対する相対位置も前記画像診断装置で確定できる。患者が画像診断装置の寝台に載っていて患者と寝台の位置関係がずれない限りでは、病巣部の位置が治療室内で大きく動くことはない。

0006

しかし、一般的には、患者の病巣部の位置を知るための画像診断装置と、患者を治療する為の治療装置とは異なる部屋に設置されているため、患者は診断装置の寝台より降り、移動して、別の部屋にある治療装置の治療台に載ることになる。この場合、画像診断装置の寝台と治療装置の治療台とで、患者が全く同じ体位を取れるのであれば、病巣部の位置設定上の問題はない。

0007

しかし、実際には患者の移動時に、治療台に対して患者の回転やずれなどが発生する。患者の体位が、診断時と治療時とで正確に再現しなければ、患者の病巣部が照射すべき位置からずれてしまうため、期待される治療効果が得られないばかりか、正常組織に対して余分な被曝をもたらすことが懸念される。

0008

ところが、治療台上に患者が載った状態では、すでに患者の体内にある病巣部位置を視認することができない。そのため、患者の体表面に貼り付けたマーカーによって、間接的に患者体内の病巣部の位置決めを行っていたので、精度の点で問題があった。

0009

本発明の目的は、患者の移動による位置ずれが生じても、前記患者の病巣部を放射線のアイソセンタに一致するようにした被治療体の病巣部の位置決め装置及びこれを用いた放射線治療装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的は、被治療体の体表面にこの被治療体の病巣部を表示する位置表示マーカーを設け、この位置表示マーカーを参照して前記被治療体に放射線を照射して治療を行う放射線治療装置において、前記放射線治療装置が設置されている治療室内における前記病巣部位置表示マーカーに対する病巣部の位置座標データと、前記位置表示マーカーの位置座標を検出する位置表示マーカーの位置座標検出手段と、この位置表示マーカーの位置座標検出手段の位置座標データと、放射線を照射する照射装置の位置座標データと、被治療体を載置する治療台の位置座標データと、前記位置表示マーカーの位置座標検出手段の出力と前記位置表示マーカーの位置座標検出手段の位置座標データとから前記位置表示マーカーの位置座標を演算する位置表示マーカーの位置座標演算手段とを備え、前記病巣部の位置座標データと前記照射装置の位置座標データと前記治療台の位置座標データと前記位置表示マーカーの位置座標データとから前記照射装置から照射される放射線のアイソセンタを前記被治療体の病巣部に一致するための前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方と位置表示マーカーとの位置のずれ量を求める位置ずれ量演算手段と、この位置ずれ量演算手段の出力を入力して前記位置ずれがなくなるように前記照射装置と治療台の両方若しくはそれらのいずれか一方を制御する制御手段を設けることによって達成される。

0011

このように構成することによって、診断装置によって特定した病巣部に相当する体表面に表示した表示マーカーの位置をリアルタイムで検出し、このマーカーの位置から、病巣部位置を推定し、放射線のアイソセンタの中心と前記病巣部との位置ずれを求めてこの位置ずれが所定値になるように、照射装置と治療台の両方又はそれらのいずれか一方を制御するようにしたので、病巣位置を照射野内に正確に位置決めすることができる。

0012

また、本発明の位置表示マーカーは被治療体の体表面に設けた3個以上の表示マーカーから成り、この位置表示マーカーの位置検出手段は前記治療室内の同一平面内に無い4個以上の位置検出手段とから成る。

0013

この構成によれば、位置表示マーカーとこの位置表示マーカーの位置検出手段の数を最少にして任意の位置表示マーカーの位置検出が可能となる。さらに、本発明の位置表示マーカーの位置座標検出手段は、上記照射装置の任意の位置に設置するものである。

0014

このようにすれば、位置表示マーカーの位置座標検出手段を被治療体の近くに設置できるため、位置表示マーカーの位置の検出精度が向上すると共に照射装置の動きによって位置表示マーカーの位置座標検出手段の設置が容易となる。さらに、本発明は、上記の被治療体の病巣部の位置決め装置を放射線治療装置に用いたことを特徴とする。

0015

上記の位置決め装置を放射線治療装置に用いることによって、患者の移動や体位が変化しても病巣部と放射線のアイソセンタとのずれをリアルタイムに補正できるので、病巣部に正確に放射線を照射することができ、期待される治療効果が得られ、正常組織に対して余分な被曝を与えることがなくなる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、図1図7を用いて、発明の実施形態を説明する。図1に、患者の体表面に病巣部の位置を表示するための位置表示マーカーを設け、このマーカーの位置座標及びガントリ、患者テーブルの位置座標から放射線のアイソセンタが病巣部に一致するように前記ガントリ及び患者テーブルを駆動制御して治療を行う放射線治療装置を示す。

0017

患者1の体表面に設置するマーカー2としては、外形の小さい発光体LED)と、少なくともX線CT装置で確認できる程度の電子密度を持つ物質タングステン小球等)を貼り合わせて用いる。まず患者1の体表面に3個以上のマーカー2を設置し、X線CT装置によって患者1の病巣部位置の計測を行い、マーカー2を基準にして病巣部5の位置を決定する。次に、患者を治療装置の治療台11に載せ、治療を行う。

0018

患者の体表面に設置する位置表示マーカー2は、前述のように3個以上のマーカー2をLEDまたはランプ、あるいは光ファイバによって導入した光によって発光可能としている。LEDは、一般に前方に対して指向性が強いため、半透明ガラスアクリル樹脂製散乱手段をマーカーに被せて指向性を無くし、全立体角の半分の立体角(2π)にわたって均一強度の光を放射可能とする。

0019

また、散乱手段として広角レンズを用いることで、光の減衰を抑えつつ発光の指向性を無くし、全立体角の半分の立体角(2π)にわたって均一強度の光を放射可能とすることもある。今、夫々のマーカー2をA,B,Cとする。各マーカー2は、ケーブルによってスキャン手段4に接続される。複数のマーカー2の位置を弁別するため、スキャン手段4はマーカー2の発光をスキャン制御し、同一時間には、一つのマーカー2しか発光していない様にする。本実施例では、スキャン手段4は10ms毎に各マーカー2のLEDをA,B,Cと順番に発光させる。LEDを発光させるスキャン信号は、位置表示マーカーの位置解析手段7にも渡される。したがって、この位置表示マーカーの位置解析手段7では、どのマーカー2のLEDが今発光しているかを知ることができる。

0020

同一平面内に無い4個以上のフォトダイオードを用いた光検出手段3によって各マーカー2の発する光を検出する。この光検出手段3には、フォトダイオードの他にフォトマルあるいは光電セルを用いることもできる。今、LEDに赤色の光を発するものを使用した場合、光検出手段3には赤色のフィルタを装着して、外光の影響を消すことができる。他の色についても同様である。フォトダイオードは、光の強度に応じて電流が変化するため、電流を測ることで光強度を知ることができる。また、フォトダイオードは、数ms以下の時間分解能で光を検出できる。例えば、代表的なフォトダイオードの出力特性は10-4lux・sec〜5×10-2lux・secの露光量に対してリニアな特性を持っている。このため、飽和する最大の露光量に対して500分の1の照度分解能を持っている。したがって、検出する光の強度を8bit以上の精度で電流信号に変換できる。

0021

電流信号は、アンプ6によって増幅光強度信号として、位置表示マーカーの位置解析手段7へ出力する。

0022

4つの検出器3を夫々a,b,c,dとし、夫々の検出器3の出力信号と、LEDを発光させるスキャン信号とを共に表わしたものが図2である。位置表示マーカーの位置解析手段7は、夫々の光検出手段3により検出された光の強度の比をもとに、各マーカー2の各光検出手段3に対する相対距離を演算する。今、AのLEDが発光している時、検出器aの信号強度をIAaとする。他の検出器b,c,dの信号強度を夫々IAb,IAc,IAdとする。

0023

前述の様に位置表示マーカーの位置解析手段7は、どのLEDが発光しているかを知ることができるため、各マーカー2毎に信号を弁別できる。各マーカーは、大きさが数mm以下のLEDを使用する。

0024

上記の手段によって指向性を無くし患者表面の全方向にわたって均一の発光強度が得られれば、信号強度は距離の2乗に反比例する。治療室内では、気温気圧が、場所によって大きく変動することが無いため、途中に障害物が無ければ可視光線経路上で減衰することは無い。

0025

検出器aから、マーカーAまでの距離を任意の単位でRAaとすると、他の検出器b,c,dとマーカーAとの距離は各々

0026

同様にして、他のマーカーB、Cについても、夫々の検出器3からの距離を任意の単位でRBa,RBb,RBc,RBd,RCa,RCb,RCc,RCdとして計算することができる。距離の測定精度は、検出信号強度分解能と、検出器3の設置位置によって異なる。

0027

例えば、検出信号の最大強度を8bit(10進数で255)で正規化した場合、約0.4%までの変化を検出できる。この場合、位置の検出精度は約0.6%であり、マーカー2と検出器3との距離を1m程度と仮定すると約6mmの精度となる。尚、検出信号の分解能を例えば16bit(10進数で65535)に向上させ、さらにダイナミックレンジの大きな検出器を用いれば位置の検出精度はより向上する。

0028

また、マーカー2に対し検出器3をさらに近くに設置できればこの精度はさらに向上する。このようにして、3つのマーカー2と4つの検出器3との相対距離は夫々任意の単位で、RAa,RAb,RAc,RAd,RBa,RBb,RBc,RBd,RCa,RCb,RCc,RCdとして得られる。こうして得られた相対距離データは、位置解析手段8に渡される。

0029

位置解析手段8には、4つの検出器3の治療室座標系における位置座標データと、各マーカー2に対する病巣位置の座標データを、予め前記の位置データ(検出器3の位置座標データと病巣位置の座標データ)を校正して、記憶しておく。

0030

4つの検出器3は、全てが同一平面上に無いという条件を満たすならば一般に任意の位置に設置することができるので、図3の様に治療室内のa,b,c,dの4箇所に検出器3を設置する。この時、検出器3の位置座標は、a(0,0,0),b(X0,0,0),c(0,Y0,0),d(0,0,Z0)で、これらは治療室内の壁や柱に固定する。

0031

マーカーAの位置座標をA(XA,YA,ZA),マーカーBの位置座標をB(XB,YB,ZB),マーカーCの位置座標をC(XC,YC,ZC)とすると、以下の関係式が得られる。

0032

これらの9つの関係式から、各マーカー2の位置座標の9つの未知数を決定することができる。今、マーカーAのみに注目して、

0033

このように定義するとマーカーAの位置座標は以下の様に表現できる。

0034

これら(13)(20)(21)(22)によって得られるDAに対する二次方程式をとけばマーカーAの位置座標は決定することができる。同様にしてマーカーB,マーカーCの位置座標も決定できる。

0035

図4のように検出器3をガントリ10に取り付けた場合には、検出器3の位置がガントリ角度に応じて変化する。この場合には検出器3のガントリ10に対する取り付け位置のデータ(ガントリ回転軸を基準にしたガントリ座標系に対する位置座標データ)と、ガントリ10の回転軸の治療室の座標系における方程式およびガントリ角度データがあれば、座標の回転移動平行移動によって各マーカー2の位置は演算できる。

0036

今、ガントリの回転軸がX軸に平行で、そのY座標がYg,Z座標がZgであるとする。検出器3が、ガントリとともにθだけ回転した場合、回転前の検出器3の位置を(x,y,z)とすると、回転後の検出器3位置は、
〔x,{(y-Yg)・cosθ-(z-Zg)・sinθ+Yg},{(z-Zg)・cosθ+(y-Yg)・sinθ+Zg}〕
となる。検出器の位置をこのように変換することによってマーカーの位置を演算することができる。このように検出器3をガントリ等の照射装置10に取り付けた場合には、演算の手順は増えるが、検出器3を患者1近くに設置できるため、精度を向上させる事ができる。また、照射装置10の動きによって検出器3が隠れる心配が無い。

0037

照射装置10が動いても位置検出ができる為の他の方法としては、図5のように検出器3をe〜iの5個以上設置する方法がある。この場合には、照射装置10が動いても必ず前記a〜iまでの検出器3のうちの最低限4つの検出器はマーカー2の光を検出できる様に設置しなければならない。この時の解析方法としては、信号強度の大きい検出器から順に、上位4つの検出器を選んで、マーカーの位置を演算する方法がある。

0038

例えば、a〜iまでの5個の検出器3を用いた場合、マーカーの一つが発光している時、前記5個の検出器3の信号強度を比較する。今、信号強度の最大の検出器をαとしその強度をIα,2番目に信号強度の大きい検出器をβとしその強度をIβ,3番目をγとしその強度をIγ,4番目をδとしその強度をIδ,最も信号強度の小さい検出器をεとしその強度をIεとする。必ず最低限4つの検出器3はマーカーの光を検出できる様に設置しているため、Iα,Iβ,Iγ,Iδは0ではない。

0039

検出器が4つあればマーカーの位置を特定できるため、εを除く4つの検出器の信号をIαで除算すると、各検出器の信号は、
1=(Iα/Iα)>(Iβ/Iα)>(Iγ/Iα)>(Iδ/Iα)>0
(23)となる。αと今発光しているマーカーとの距離を基準に、各検出器のマーカーとの距離を計算し、マーカーの位置を演算する方法は上述の通りである。

0040

位置解析手段8は、このようにして各マーカー2の位置を、検出器3の位置座標データと位置表示マーカーの位置解析手段7から得た相対距離データから決定する。

0041

各マーカー2の位置が確定すれば、診断時に得られた各マーカー2と病巣部中心との位置関係のデータから病巣部中心位置を推定することができる。この推定された病巣中心位置を基に、治療装置制御手段9は、前記病巣部の位置と照射装置10から照射される放射線のアイソセンタとが一致するように治療装置を制御するためのものである。

0042

この治療装置制御手段9には、照射装置10の位置座標データと治療台11の位置座標データを用意しておく。以下、図6を用いて治療装置制御の例を示す。

0043

図6において、治療装置制御手段9には、患者1を載せた治療台11を駆動制御する治療台制御手段13と、放射線を照射するためのガントリや照射ヘッド等の照射装置10を駆動制御する照射装置制御手段12がある。図6の例は、照射装置10の位置を固定して治療台11の位置を制御する例である。

0044

上述の様に、本システムは患者1を治療台11に載せるだけで、病巣部位置の治療室における位置を推定できる。放射線を照射するためには、通常アイソセンタに病巣部5を合わせる。アイソセンタの位置は、治療装置毎に決まっているので、治療装置制御手段9にはアイソセンタの治療室における位置を持たせることができる。

0045

今、アイソセンタの座標を(XI,YI,ZI)とし、演算によって求めた病巣の位置を(x,y,z)とする。治療台の前方向をX正方向,右方向をY正方向,上方向をZ正方向とすると、治療台の前後方向の移動量はXI−x,左右方向の移動量はYI−y,上下方向の移動量はZI−zとなる。

0046

このように、治療台制御手段13は、リアルタイムでアイソセンタの位置と病巣部5の位置を比較し、治療台11の前後、左右または、上下等の位置を制御し、病巣部位置をアイソセンタに位置合わせする。また、この位置設定制御は治療中常に行なわれ、患者1が動いた場合にも、病巣部5がアイソセンタからずれないように動作する。

0047

治療台の位置設定制御には0.1〜0.5mm程度の精度が要求される。この高精度の位置制御を実現するための治療台11には、公知のラックとギアの組み合わせ、あるいはボールねじによる駆動機構が適用できる。この場合、治療台11の位置を検出するエンコーダは、通常はモータに取り付けるが、このような高精度の位置制御のためには、位置を検出するエンコーダと患者を載置する治療台天板との間の誤差を少なくする必要がある。

0048

そのため、エンコーダを治療台天板に直接取り付けることで、エンコーダと天板とのがたを0.1mm以下に抑制する。したがって、治療台の最大ストロークを1000mmとすると、16bitのエンコーダを用いればその出力パルスは65535となり、位置の分解能を0.015mm/pulseとすることができ、目標とする位置制御は可能となる。図7の例は、治療台11の位置を固定し、照射装置制御手段12により病巣位置に応じて照射装置10の位置を制御する例である。上述のように放射線を照射するためには、通常アイソセンタに病巣部を合わせるが、病巣部5の位置が知られていれば、病巣部5と上記アイソセンタが常に一致するように照射装置10の位置制御を行ない、照射方向を可変して放射線を病巣部5に追尾させる事ができる。

0049

照射装置10には、照射野を限定するコリメータ14が装備されているが、このコリメータ14によって照射方向を変えることが可能である。コリメータ14の方向は、照射装置制御手段12によって制御される。

0050

コリメータ14の中心線は、照射装置毎に決まっているので、病巣位置とコリメータ14の中心線とのずれは、上述した位置解析手段8によって演算により求めることができ、この演算結果を用いて照射装置制御手段12により照射装置の位置を制御することができる。例えば病巣部がコリメータの中心軸に対して右方向にあるときは、コリメータ14の右方向のブロックを開き、左方向のブロックを閉じる様にする。

0051

病巣がコリメータの中心軸に対して前方向にあるときは、コリメータ14の前方向のブロックを開き、後ろ方向のブロックを閉じる様にする。この様にコリメータ14を制御することによって、病巣部位置とコリメータ14の中心線とのずれをコリメータ14の方向によって補正できる。なお、図7の例ではコリメータ14の方向を制御するようにしたが、このコリメータ14の方向を固定し、照射装置の照射ヘッドやガントリ10そのものを制御しても良い。

0052

また、図6及び図7では照射装置若しくは治療台のいずれか一方を固定し、固定されない他の一方を駆動制御するようにしたが、これに限定するものではなく照射装置及び治療台の両方を制御しても良く、より位置制御の自由度が増え、高精度の位置決めが可能となる。

発明の効果

0053

本発明によれば,診断装置によって特定した病巣部に相当する体表面に表示した3個以上の複数のマーカーの位置をリアルタイムで検出し、このマーカーの位置から、病巣部位置を推定し、放射線のアイソセンタの中心と前記病巣部との位置ずれを求めてこの位置ずれが所定値になるように、ガントリ,治療台,コリメータ等の位置を制御することにより、病巣位置を照射野内に位置づけ、安全で最適な放射線の照射ができる。

0054

これによって、患者の移動や体位が変化しても病巣部と放射線のアイソセンタとのずれをリアルタイムに補正できるので、病巣部に正確に放射線を照射することができ、期待される治療効果が得られ、正常組織に対して余分な被曝を与えることがなくなる。

図面の簡単な説明

0055

図1発明の実施形態の実施例図。
図2位置表示マーカーとこのマーカーの位置検出手段の動作説明図。
図3位置表示マーカーとこのマーカーの位置検出手段の位置座標。
図4位置表示マーカーの位置検出手段を照射装置のガントリに取り付けた本発明の他の実施例図。
図5照射装置が動いた場合の位置表示マーカーとこの位置表示マーカーの位置検出手段との関係図。
図6照射装置の位置を固定して治療台の位置を制御する実施例図。
図7治療台の位置を固定して照射装置の位置を制御する実施例図。

--

0056

1患者
2位置表示マーカー
3 位置表示マーカーの位置検出器
4 位置表示マーカーのスキャン手段
5病巣部
7 位置表示マーカーの位置解析手段
8 位置解析手段
9治療装置制御手段
10照射装置(ガントリ)
11治療台
12 照射装置制御手段
13 治療台制御手段
14 コリメータ

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