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課題

光学特性において卓越し、塗布均一性耐久性の優れ、しかも磁気信号入出力時の磁気ヘッド汚れと出力低下が極めて少ない透明磁性層を有する磁気記録媒体を提供する。

解決手段

支持体の少なくとも一方の側に強磁性体結合剤からなる透明磁気記録層を有する磁気記録媒体において、まず強磁性体を分散した後、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を該透明磁気記録層の結合剤に対し2〜35重量%となるように添加し磁性塗布液を調製した後、透明磁気記録層の乾燥後の固形分の和が該磁性塗布液の5〜20重量%となるように塗布することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。

概要

背景

ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に「感光材料」とも記す)に、例えば感光材料の種類、製造番号メーカー名、乳剤No.等に関する各種情報、又、撮影日時、絞り露出時間、照明条件使用フィルター、天候撮影サイズ撮影機種アナモルフィックレンズの使用等のカメラ撮影時の各種情報、更に、プリント枚数フィルターの選択、顧客の色の好み、トリミング枠の大きさ等のプリント作成時に必要な各種情報、並びに、前記プリント時に得られた各種の情報、その他、顧客情報等を入力して置くことは、管理の上からも、又、プリント品質の向上、プリント作業の効率化の上からも必要である。

従来の感光材料においては、これら全ての情報を入力することは不可能であって、撮影時に撮影日時、絞り、露出時間等の情報を光学的に入力していたに過ぎなかった。しかも、プリント時に上記情報を感光材料へ入力することは、その手段がなく不可能であった。

磁気記録方式は記録・再生が容易であるところから、感光材料へ上記の各種情報を入力するために該方式の利用が研究され、各種技術が提案されている。

例えば、画像部の横の乳剤面又はバック面に、強磁性体微粒子を分散したストライプ状の磁気記録層を設け、音声や撮影時の条件等の情報を記録することが、特開昭50−62627号、同49−4503号、米国特許3,243,376号、同3,220,843号等に記載され、又、写真感光材料のバック面に、磁性体粒子の量、サイズ等を選択して必要な透明性を有する透明磁気記録層を設けることが、米国特許3,782,947号、同4,279,945号、同4,302,523号等に記載されている。又、米国特許4,947,196号、WO90/04254号には、写真フィルムの裏面に磁気記録を可能とする磁性体を含有した磁気記録層を有するロール状フィルムと共に磁気ヘッドを有する撮影用カメラが記載されている。

これらの磁気記録層を設けることによって、従来困難であった前記の各種情報を感光材料中に記録することが可能となり、更に、音声や画像信号をも記録できるという将来性を有している。

しかしながら、感光材料の磁気記録層に要求される塗布技術及び結合剤の物性は、耐水性耐摩耗性耐傷性磁性粉分散性、透明性、薄膜塗布適性、断裁穿孔時の発塵性など、非常に高度かつ達成困難な水準が求められる。その中でも、特に従来のオーディオビデオ等のテープ類と、支持体自身の剛性塗料組成が全く異なるため、塗布の均一性塗膜物性の両方を向上させ、尚かつ生産性の良い製法素材組合せの探求は未だ不十分である。更に言えば、特開平4−68336号や同4−73737号などに公開される感光材料の磁気記録層は、磁気テープ等の一般的な磁気記録媒体に比べ、結合剤の強磁性体粉に対するの割合が非常に多いので、磁気記録層の結合剤の強度が耐摩耗性や耐傷性(以下、纏めて「耐久性」と言う)を大きく左右する。

そこで、特開平6−059357号や同7−219123号などで公開されるように、フィルム裏面に求められる耐久性を満足するため、透明磁気記録層の結合剤を、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を含有する硬膜剤を用いて硬化させるようになってきた。

しかし、上記結合剤を硬膜させる硬膜剤を添加し混合を行う際、混合が不十分だと塗布時に故障を発生したり、フィルム裏面の耐久性能に不均一が生じる。又、混合の方法によっては混合中に外気と接触したり、空気などを巻き込むことで耐久性能が低下することがある。従って、極端な例を挙げれば、硬膜剤と反応するアルコール性水酸基や水等について工程中でコントロールしないと十分な耐久性が得られない。更に、特開平6−035092号で公開されるように、磁性塗布液に対しメディア型分散機等で分散するような高揃断力を与えた場合、前以て硬膜剤が添加されていると磁性塗布液中の強磁性体粉の凝集が起き、感光材料等では致命的なフィルムの透明性や電磁変換特性であるS/N比劣化する等の問題があり、実用化するためには可成り高度な製造技術、処方技術が必要であった。

概要

光学特性において卓越し、塗布均一性、耐久性の優れ、しかも磁気信号入出力時の磁気ヘッドの汚れと出力低下が極めて少ない透明磁性層を有する磁気記録媒体を提供する。

支持体の少なくとも一方の側に強磁性体と結合剤からなる透明磁気記録層を有する磁気記録媒体において、まず強磁性体を分散した後、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を該透明磁気記録層の結合剤に対し2〜35重量%となるように添加し磁性塗布液を調製した後、透明磁気記録層の乾燥後の固形分の和が該磁性塗布液の5〜20重量%となるように塗布することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。

目的

本発明は、上記の諸問題を解決するために為されたものである。即ち、本発明の第1の目的は、光学特性において卓越した透明磁性層を有する磁気記録媒体の原反を提供することにあり、特に低顔料濃度、低粘度の塗料系を選択して光学特性の均一かつ生産性の良好な磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。

第2の目的は、硬膜剤の混合方法を適切に選択することにより、塗布均一性、耐久性の優れた透明磁性層を有する磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。更に第3の目的は、塗膜強度の良好な素材により、磁気信号の入出力時の磁気ヘッドの汚れと出力低下が極めて少ない透明磁性層を有する磁気記録媒体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

支持体の少なくとも一方の側に強磁性体結合剤からなる透明磁気記録層を有する磁気記録媒体において、まず強磁性体を分散した後、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を該透明磁気記録層の結合剤に対し2〜35重量%となるように添加し磁性塗布液を調製した後、透明磁気記録層の乾燥後の固形分の和が該磁性塗布液の5〜20重量%となるように塗布することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。

請求項2

透明磁気記録層の硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を、インライン混合装置を用いて塗布直前に連続的に添加・混合することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項3

硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を含有する硬膜剤溶剤組成が、前記硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方と結合剤が反応や凝集を起こさない溶剤を50重量%以上含有することを特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項4

硬膜剤の溶剤組成を調製する際に、インライン混合装置を用いて連続的に希釈することを特徴とする請求項2又は3記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項5

インライン混合装置にスタティックミキサーを用いることを特徴とする請求項2、3又は4記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項6

磁性塗布液の結合剤の60重量%以上がセルロース脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項7

硬膜成分がトリメチロールプロパントリレンジイソシアナート付加体であることを特徴とする請求項2〜6の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項8

硬膜剤の溶剤が、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方と結合剤が反応や凝集を起こさないケトン類であることを特徴とする請求項2〜7の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。

請求項9

透明磁気記録層とは反対側の支持体上にハロゲン化銀写真構成層を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は透明磁気記録層を有する磁気記録媒体の製造方法に関し、特にハロゲン化銀写真感光材料に適用される磁気記録媒体の製造方法に関する。

背景技術

0002

ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に「感光材料」とも記す)に、例えば感光材料の種類、製造番号メーカー名、乳剤No.等に関する各種情報、又、撮影日時、絞り露出時間、照明条件使用フィルター、天候撮影サイズ撮影機種アナモルフィックレンズの使用等のカメラ撮影時の各種情報、更に、プリント枚数フィルターの選択、顧客の色の好み、トリミング枠の大きさ等のプリント作成時に必要な各種情報、並びに、前記プリント時に得られた各種の情報、その他、顧客情報等を入力して置くことは、管理の上からも、又、プリント品質の向上、プリント作業の効率化の上からも必要である。

0003

従来の感光材料においては、これら全ての情報を入力することは不可能であって、撮影時に撮影日時、絞り、露出時間等の情報を光学的に入力していたに過ぎなかった。しかも、プリント時に上記情報を感光材料へ入力することは、その手段がなく不可能であった。

0004

磁気記録方式は記録・再生が容易であるところから、感光材料へ上記の各種情報を入力するために該方式の利用が研究され、各種技術が提案されている。

0005

例えば、画像部の横の乳剤面又はバック面に、強磁性体微粒子を分散したストライプ状の磁気記録層を設け、音声や撮影時の条件等の情報を記録することが、特開昭50−62627号、同49−4503号、米国特許3,243,376号、同3,220,843号等に記載され、又、写真感光材料のバック面に、磁性体粒子の量、サイズ等を選択して必要な透明性を有する透明磁気記録層を設けることが、米国特許3,782,947号、同4,279,945号、同4,302,523号等に記載されている。又、米国特許4,947,196号、WO90/04254号には、写真フィルムの裏面に磁気記録を可能とする磁性体を含有した磁気記録層を有するロール状フィルムと共に磁気ヘッドを有する撮影用カメラが記載されている。

0006

これらの磁気記録層を設けることによって、従来困難であった前記の各種情報を感光材料中に記録することが可能となり、更に、音声や画像信号をも記録できるという将来性を有している。

0007

しかしながら、感光材料の磁気記録層に要求される塗布技術及び結合剤の物性は、耐水性耐摩耗性耐傷性磁性粉分散性、透明性、薄膜塗布適性、断裁穿孔時の発塵性など、非常に高度かつ達成困難な水準が求められる。その中でも、特に従来のオーディオビデオ等のテープ類と、支持体自身の剛性塗料組成が全く異なるため、塗布の均一性塗膜物性の両方を向上させ、尚かつ生産性の良い製法素材組合せの探求は未だ不十分である。更に言えば、特開平4−68336号や同4−73737号などに公開される感光材料の磁気記録層は、磁気テープ等の一般的な磁気記録媒体に比べ、結合剤の強磁性体粉に対するの割合が非常に多いので、磁気記録層の結合剤の強度が耐摩耗性や耐傷性(以下、纏めて「耐久性」と言う)を大きく左右する。

0008

そこで、特開平6−059357号や同7−219123号などで公開されるように、フィルム裏面に求められる耐久性を満足するため、透明磁気記録層の結合剤を、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を含有する硬膜剤を用いて硬化させるようになってきた。

0009

しかし、上記結合剤を硬膜させる硬膜剤を添加し混合を行う際、混合が不十分だと塗布時に故障を発生したり、フィルム裏面の耐久性能に不均一が生じる。又、混合の方法によっては混合中に外気と接触したり、空気などを巻き込むことで耐久性能が低下することがある。従って、極端な例を挙げれば、硬膜剤と反応するアルコール性水酸基や水等について工程中でコントロールしないと十分な耐久性が得られない。更に、特開平6−035092号で公開されるように、磁性塗布液に対しメディア型分散機等で分散するような高揃断力を与えた場合、前以て硬膜剤が添加されていると磁性塗布液中の強磁性体粉の凝集が起き、感光材料等では致命的なフィルムの透明性や電磁変換特性であるS/N比劣化する等の問題があり、実用化するためには可成り高度な製造技術、処方技術が必要であった。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、上記の諸問題を解決するために為されたものである。即ち、本発明の第1の目的は、光学特性において卓越した透明磁性層を有する磁気記録媒体の原反を提供することにあり、特に低顔料濃度、低粘度の塗料系を選択して光学特性の均一かつ生産性の良好な磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。

0011

第2の目的は、硬膜剤の混合方法を適切に選択することにより、塗布均一性、耐久性の優れた透明磁性層を有する磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。更に第3の目的は、塗膜強度の良好な素材により、磁気信号入出力時の磁気ヘッドの汚れと出力低下が極めて少ない透明磁性層を有する磁気記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。

0013

(1)支持体の少なくとも一方の側に強磁性体と結合剤からなる透明磁気記録層を有する磁気記録媒体において、まず強磁性体を分散した後、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を該透明磁気記録層の結合剤に対し2〜35重量%となるように添加し磁性塗布液を調製した後、透明磁気記録層の乾燥後の固形分の和が該磁性塗布液の5〜20重量%となるように塗布する磁気記録媒体の製造方法。

0014

(2)透明磁気記録層の硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を、インライン混合装置を用いて塗布直前に連続的に添加・混合する(1)に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0015

(3)硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方を含有する硬膜剤の溶剤組成が、前記硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方と結合剤が反応や凝集を起こさない溶剤を50重量%以上含有する(2)に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0016

(4)硬膜剤の溶剤組成を調製する際に、インライン混合装置を用いて連続的に希釈する(2)又は(3)に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0017

(5)インライン混合装置にスタティックミキサーを用いる(2)、(3)又は(4)に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0018

(6)磁性塗布液の結合剤の60重量%以上がセルロース脂肪酸エステルである(2)〜(5)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0019

(7)硬膜成分がトリメチロールプロパントリレンジイソシアナート付加体である(2)〜(6)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0020

(8)硬膜剤の溶剤が、硬膜成分及び硬膜反応触媒の少なくとも一方と結合剤が反応や凝集を起こさないケトン類である(2)〜(7)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。

0021

(9)透明磁気記録層とは反対側の支持体上にハロゲン化銀写真構成層を有する(1)〜(8)の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。

0022

以下、本発明の方法を詳細に説明する。

0023

本発明における透明磁性層(以下、「磁気記録層」とも称す)の“透明”とは、光学濃度が1.5以下であることを言う。光学濃度の測定法はコニカ社製サクラ濃度計PDA−65を用い、ブルー光を透過するフィルターを介して436nmの波長の光を塗膜に垂直に入射させ、該塗膜による光の吸収を算出する方法である。本発明における光学濃度は0.2以下が好ましく、特に好ましくは0.1以下である。

0024

本発明における単位面積当たり磁化量とは、感光材料1m2当たりの磁化の強さ、即ち、透明磁性層1m2当たりの磁化の強さのことである。磁化の強さは単に磁化とも呼ばれ、詳細な説明及び計測法は、「磁気工学基礎I」(太田恵造著,共立全書)に記載されている。本発明においては、東英工業社製試料振動型磁束計VSM−3)を用い、一定体積の塗膜の塗布方向外部磁界1000エルステッド(Oe)で一度飽和させた後、外部磁界を減少させて0にした時の磁束密度残留磁束密度)を計測して、これを感光材料1m2当たりに含まれる透明磁性層の体積換算して求める方法によった。

0025

透明磁性層の単位面積当たりの磁化量が3×10-2emuより小さいと、磁気記録の入出力に支障を来す。

0026

透明磁性層の厚みは0.5〜3.0μmが好ましく、より好ましくは0.6〜2.5μm、更に好ましくは0.6〜2.0μmである。

0027

磁気記録層を形成する塗布液(以下、「磁性塗布液」、又、「磁性塗料」とも称す)には、該記録層潤滑性の付与、帯電防止接着防止、摩擦・磨粍耐性向上等の機能を持たせるために、潤滑剤、帯電防止剤など種々の添加剤を添加することができる。又、その他、磁気記録層に柔軟性を与えるために可塑剤を、磁性塗布液中での磁性体の分散を助けるために分散剤を、磁気ヘッドの目詰りを防止するために研磨剤を添加することができる。

0028

上記潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨粍耐性向上、磁気ヘッドの目詰り防止等の機能は、磁気記録層とは別にこれらの機能性層を設けて付与させてもよい。又、磁気記録層をストライプ状に設ける場合、この上に磁性体を含有しない透明なポリマー層を設けて磁気記録層による段差をなくしてもよい。この場合、この透明なポリマー層に上記の各種機能を持たせてもよい。

0029

磁気記録層を設けた後に、この層の上をカレンダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS/N比を向上することも可能である。この場合、カレンダリング処理を施した後に、ハロゲン化銀感光性層を塗布することが好ましい。

0030

透明磁性層に用いられる強磁性微粉末(以下、「磁性粉」とも称す)としては、強磁性酸化鉄微粉末、Coドープの強磁性酸化鉄微粉末、強磁性二酸化クロム微粉末、強磁性金属粉末強磁性合金粉末バリウムフェライト等が挙げられる。

0031

磁性粉は公知の方法に従って製造することができる。その形状としては、針状、米粒状、球状、立方体状、板状等の何れでもよいが、針状、板状が電磁変換特性上好ましい。結晶子サイズ比表面積に関しても特に制限はないが、結晶子サイズで400Å以下、SBETで20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。

0032

磁性粉のpH、表面処理は特に制限なく用いることができ、好ましいpHの範囲は5〜10である。強磁性酸化鉄微粉末の場合、2価の鉄/3価の鉄の比は特に制限なく用いることができる。これらの磁気記録層については、特開昭47−32812号、同53−109604号に記載されている。

0033

磁性粉の使用量は、感光材料1m2当たり4×10-4g以上が好ましい。これ未満であると磁気記録の入出力に支障を来す。又、上限は、436nmでの光学濃度が1.5以下であれば幾らでもよいが、1m2当たり4g程度が限界であり、これ以上多いと感光材料に適用した際、階調減小、プリント時間の増加など実用上の問題が発生する。

0034

磁気記録層に採用できる結合剤としては、熱可塑性樹脂放射線硬化性樹脂熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂があり、有機溶媒に溶解又は分散したものを単独又は混合して使用することができる。

0035

熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体塩化ビニル樹脂酢酸ビニル樹脂酢酸ビニルビニルアルコール共重合体部分加水分解した塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体エチレン・ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体又は共重合体ニトロセルロースセルロースジアセテートセルロースアセテートプロピオネートセルロースアセテートブチレート樹脂等のセルロース誘導体マレイン酸及び/又はアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル共重合体アクリロニトリルスチレン共重合体塩素化ポリエチレン、アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン共重合体、メチルメタクリレートブタエン・スチレン共重合体、アクリル樹脂ポリビニルアセタール樹脂ポリビニルブチラール樹脂ポリエステルポリウレタン樹脂ポリエーテルポリウレタン樹脂ポリカーボネートポリウレタン樹脂ポリエステル樹脂ポリエーテル樹脂ポリアミド樹脂アミノ樹脂スチレンブタジエン樹脂ブタジエン・アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂シリコーン系樹脂弗素系樹脂等を挙げることができる。

0036

上記熱可塑性樹脂は、Tg(ガラス転移点)が−40〜180℃、好ましくは−30〜150℃であり、重量平均分子量は5千〜30万であるものが好ましく、更に好ましくは重量平均分子量が1万〜20万のものである。

0037

磁気記録層の結合剤はセルロースエステルを主成分とすることが好ましく、具体的にはセルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロースアセテート系;硝酸セルロース硫酸セルロース及びそれ等の混合エステル等が挙げられるが、好ましくはセルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートであり、特に好ましくはセルロースジアセテートである。

0038

放射線硬化性樹脂とは、電子線、紫外線等の放射線によって硬化させる樹脂であり、無水マレイン酸型、ウレタンアクリル型エーテルアクリル型、エポキシアクリル型のものが挙げられる。

0039

又、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂としては、フェノール樹脂エポキシ樹脂ポリウレタン硬化型樹脂尿素樹脂アルキッド樹脂シリコン系硬化型樹脂等が挙げられる。

0040

上記の結合剤は、その分子中に極性基を有していてもよい。極性基としてはエポキシ基、−COOM、−OH、−NR2、−NR3X、−SO3M、−OSO3M、−PO3M2、−OPO3M(Mは各々、水素原子アルカリ金属又はアンモニウム基を、Xはアミン塩を形成する酸を、Rは各々、水素原子又はアルキル基を表す)等が挙げられる。

0041

光学的に透明な磁気記録層を形成するには、結合剤は磁性体粉末1重量部に対して1〜200重量部を用いるのが好ましく、更に好ましくは2〜50重量部である。又、溶剤は塗布が容易に行える量で用いられる。

0042

透明磁性層に使用できる潤滑剤としては、ポリシロキサン等のシリコンオイルポリエチレンポリテトラフルオロエチレン等のプラスチック微粉末;高級脂肪酸、高級脂肪酸エステルパラフィンワックスフルオロカーボン類が挙げられる。これらは、単独又は混合して用いることができる。添加量は、乾燥塗膜100重量部に対し0.5〜20重量部の範囲で用いることができる。

0043

透明磁性層に使用できる研磨剤としては、モース硬度が5以上、好ましくは6以上の非磁性無機粉末が挙げられ、具体的には酸化物アルミニウム(α−アルミナ、γ−アルミナ、コランダム等)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化鉄(α−Fe2O3)、二酸化珪素二酸化チタン等の酸化物;炭化珪素炭化チタン等の炭化物ダイアモンド等の微粉末を挙げることができる。これらの平均粒径は0.01〜2.0μmが好ましく、磁性体粉末100重量部に対して0.5〜300重量部の範囲で添加することができる。

0044

透明磁性層に含有される帯電防止剤としては金属酸化物の微粒子が好ましい。具体例としてはNb2O5+Xのような酸素過剰な酸化物;RhO2-X,Ir2O3-X等の酸素欠損酸化物;あるいはNi(OH)xのような不定比水素化物;HfO2,ThO2,ZrO2,CeO2,ZnO,TiO2,SnO2,Al2O3,In2O3,SiO2,MgO,BaO,MoO2,V2O5等、あるいはこれらの複合酸化物が好ましく、特にZnO,TiO2及びSnO2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZnOに対してAl,In等の添加、TiO2に対してはNb,Ta等の添加、又、SnO2に対してはSb,Nb,ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異種原子の添加量は0.01〜25モル%の範囲が好ましいが、0.1〜15モル%の範囲が特に好ましい。

0045

又、これらの導電性を有する金属酸化物粉体体積抵抗率は107Ωcm以下、特に105Ωcm以下であることが好ましい。又、前記金属酸化物の微粒子が水溶液中に混合されたゾルを用いてもよい。

0047

磁性塗料及び硬膜剤に使用できる有機溶媒としては、任意の比率アセトンメチルエチルケトンメチル−i−ブチルケトンシクロヘキサノンイソホロンテトラヒドロフラン等のケトン系;メタノールエタノールプロパノールブタノール、i−ブチルアルコール、i−プロピルアルコールメチルシクロヘキサノール等のアルコール系;酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチル酢酸−i−ブチル、酢酸−i−プロピル乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル系;エーテル、グリコールジメチルエーテルグリコールモノエチルエーテルジオキサンなどのグリコールエーテル系;ベンゼントルエンキシレンクレゾールクロルベンゼン、スチレンなどのタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、エチレンクロライド四塩化炭素クロロホルム、エチレンクロルヒドリンジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素;N,N−ジメチルホルムアルデヒドヘキサン、などが挙げられる。これらの有機溶剤が、透明磁気記録層の結合剤を含む乾燥後の固形分の和が磁性塗料の5〜20重量%となるように加えられて、磁性塗料が調製されることが好ましい。

0048

磁性粉及び結合剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、溶剤などは混練/分散されて磁性塗料とされる。

0049

混練/分散に当たっては、磁性粉及び上記の各成分を全て同時に、あるいは個々に順次混練機分散機投入される。例えば、結合剤や分散剤を含む溶剤中に磁性粉を加え、任意の混練機を用いて所定の時間混練を続け、更に溶剤や添加物を投入し、任意の分散機を用いて所定の時間分散することによって磁気塗料とする方法などがある。

0050

しかし、ここで上記磁性塗料は、磁性粉の凝集を防ぐために硬膜剤を含有していないことが肝要であり、混練/分散後に硬膜剤を添加する必要がある。

0051

混練/分散に当たっては、各種の混練機/分散機が使用される。例えば二本ロールミル三本ロールミルボールミルペブルミルトロンミル、サンドグラインダーアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパーニーダー高速ミキサーホモジナイザー超音波分散機などである。

0052

混練/分散機によって調製された磁性塗料は、一定の孔径を有する濾剤で濾過され、一時的にタンク貯蔵される。タンク内の磁性塗料は、磁性粉の凝集を防ぐ為に常に攪拌されていることが望ましい。

0053

次に、本発明に用いられる硬膜剤としての硬膜成分及び硬膜反応触媒について説明する。両者は何れも、前記磁性塗料中の結合剤に作用して、該結合剤を硬化させる働きを有するものである。

0054

硬膜成分としては、トリレンジイソシアナート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナートヘキサメチレンジイソシアナートキシリレンジイソシアナートナフチレン−1,5−ジイソシアナート、o−トルイジンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、トリフェニルメタンジイソシアナート等のイソシアナート類、これ等のイソシアナート類とポリアルコールエチレングリコールグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等)との反応生成物、又、イソシアナート類の縮合によって生成したポリイソシアナート等が挙げられる。これ等のイソシアナート類は市販品を利用することもでき、例えば日本ポリウレタン社製:コロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製:タケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友バイエル社製:デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL等が挙げられる。

0055

又、硬膜反応触媒としては、アミン類有機金属化合物アルカリ金属化合物ラジカル発生剤等があり、これらの内、特にアミン類、有機金属化合物を単独に又は併用して用いるのが好ましい。該アミン類の例としては、トリエチルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミンジメチルエチルチノルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンN−メチルモルホリン、N,N′−ジエチル−2−メチルピペラジン等;有機金属化合物の例としては、ジブチル錫ジラウレートジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、オクテン酸亜鉛、ナフテクス亜鉛、コバルト−2−エチルヘキソエート等;アルカリ金属化合物の例としては、オレイン酸ナトリウムオレイン酸カリウムナトリウム−o−フェニルフェネート等;ラジカル発生剤の例としては、ベンゾイルパーオキサイドラウロイルパーオキサイドアゾビス−i−ブチロニトリル等が挙げられる。これ等の中でもトリメチロールプロパンとトリレンジイソシアナートの付加体が好ましい。

0056

これらの硬膜成分及び硬膜反応触媒は、単独又は組み合わされたものが使用され、結合剤の強度を上げるために、磁性塗料中の結合剤に対して好ましくは2〜35重量%、より好ましくは5〜30重量%を添加する。

0057

硬膜成分及び/又は硬膜反応触媒を含有する硬膜剤は原液(市販品:固形分50〜100重量%)では粘度の高いものが多く、例えば硬膜剤の1/10以下程度の低粘度塗料への混合は非常に困難である。混合が不充分の場合は塗布時にギョロと呼ばれるゼリー状の塊が発生し、スポット故障や筋故障などを誘発する。又、製品の耐久性に不均一が生じることにもなる。従って、硬膜成分及び/又は硬膜反応触媒は、前記溶剤の内、活性水素を有しない有機溶剤で任意の粘度に希釈することが好ましい。

0058

一方、希釈及び磁性塗料への混合を行った場合、硬膜剤のポットライフは原液に比べ短くなるので、硬膜剤を希釈して後、磁性塗料への添加、塗布迄は出来る限り短時間で行うことが好ましい。又、硬膜剤の希釈及び硬膜剤の磁性塗料への混合をバッチにて行うのは工業生産性を著しく損なうことになる。従って、希釈及び磁性塗料への混合にはインライン混合装置を用いるのが好ましい。

0059

硬膜剤の溶剤組成は、硬膜剤の希釈後のポットライフや磁性塗料への混合性及び磁性塗料中の結合剤の造膜性劣化を考慮する必要がある。従って、硬膜剤の溶剤組成は、好ましくは硬膜成分及び/又は硬膜反応触媒と磁性塗布液の結合剤が反応や凝集を起こさないものを、硬膜剤に用いる溶剤の50重量%以上、より好ましくは70重量%以上を含有しているように調整する。更に詳しく言えば、硬膜成分及び/又は硬膜反応触媒と磁性塗布液の結合剤が反応や凝集を起こさない溶剤として、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン等のケトン類を用いることが好ましい。

0060

上記インライン混合装置としては、一般的な装置、例えば特公昭58−10073号に示されるような装置を使用できるが、硬膜剤が添加された磁性塗料に対し高剪断力を与えるような混合装置を用いた場合、磁性粉が凝集を起こし、磁気記録層の透明性や電磁変換特性であるS/N比が損なわれる。又、乱流を起こすことで混合を行うような混合装置を用いた場合、空気の巻き込み等により耐久性が低下することがある。従って、磁性塗料に対し不必要に高剪断力を与えず、混合効率の良いスタティックミキサーが好ましい。

0061

溶剤組成を調整した硬膜剤は、前記磁性塗料のタンクとは別のタンクに一時的に貯蔵される。

0062

タンク内に貯蔵された磁性塗料と硬膜剤は、それぞれ一定流量で送液され、インライン混合装置内において、該磁性塗料中に該硬膜剤を連続的に添加混合しつつ、非磁性支持体上に塗布される。この時、塗布液の供給を安定化させるために、硬膜剤を添加混合した磁性塗料を前記磁性塗料や硬膜剤のタンクとは別のタンクに一時的に貯蔵してもよい。

0063

しかし、ここで上記磁性塗料は、硬膜剤が連続的に添加・混合されてから、そのポットライフ内に支持体上に塗布することが肝要であり、望ましくは360分以内に塗布する。

0064

支持体上に磁気記録層を設ける方法としては、エクストルージョンコート、エアードクターコートブレードコート、エアーナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコートキスコート、キャストコート、スプレイコート等が利用できる。多条のストライプ塗布を行うには、これら塗布ヘッド多連にすればよく、ストライプ塗布の具体的方法としては、特開昭48−25503号、同48−25504号、同48−98803号、同50−138037号、同52−15533号、同51−3208号、同51−6239号、同51−65606号、同51−140703号、特公昭29−4221号、米国特許3,062,181号、同3,227,165号等の記載を参考にすることができる。

0065

磁気記録媒体の支持体としては、一般に感光材料用として用いられる支持体は全て使用できる。例えばポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)、ポリエチレンナフタレート(以下、PENと略す)、変性ポリエステルの如きポリエステル系の支持体;セルローストリアセテート(以下、TACと略す)セルロースアセテートブチレートの如きセルロースエステル系の支持体などが挙げられる。そして、本発明の硬膜剤を支持体の隣接層に添加する場合は、PETの使用よりも本来接着し難いPENを主成分とする支持体の使用がより有効である。

0066

感光材料に有用なTAC支持体は、一般にTAC綿をメチレンクロライド又はメタノール等のアルコール溶媒に高粘度(100〜1000ポイズ粘稠液(ドープと呼ばれる)として溶かし、これを所定のスリット幅を持ったダイスから走行しているエンドレスステンレス製ベルト支持体、あるいは回転している金属ドラム支持体上に流延し加熱・乾燥し、流延後一周までの間に生乾きの状態で支持体から剥離し、次にクリップ又はロールで搬送しながら乾燥させTACフィルム支持体とする。TAC支持体は、現像等処理後、巻癖が容易に解消されるので、現在カラー用ロールフィルム支持体として広く用いられている。

0067

次に、本発明に好ましく用いられるポリエステル支持体について説明する。このポリエステル支持体は、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするポリエステルである。

0068

主要な構成成分のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸イソフタル酸フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸等を挙げることができる。一方、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコールテトラメチレングリコールシクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、9,9−ビス(4,4′−ジ−β−ヒドロキシエチルフルオレンジエチレングリコールネオペンチルグリコールハイドロキノンシクロヘキサンジオール等を挙げることができる。

0069

これらを主要な構成成分とするポリエステルの中でも、透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコール及び/又は1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、PET、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなるポリエステル及び、これらのポリエステルの2種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。ポリエステルに対してエチレンテレフタレートユニット及び/又はエチレン−2,6−ナフタレートユニットが70重量%以上含有されていると、透明性、機械的強度、寸法安定性などに極めて優れたフィルムが得られる。

0070

用いられるポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲で更に他の共重合成分が共重合されていてもよいし、他のポリエステルが混合されていてもよい。これらの例としては、先に挙げたジカルボン酸成分やジオール成分、又はポリエステルを挙げることができる。

0071

ポリエステルには、ライトパイピング現象を防止する目的で染料を含有させることが好ましい。このような目的で配合される染料としては、特に限定されないが、フィルムの製造上、耐熱性に優れていることが必要であり、アンスラキノン系やペリノン系の染料が挙げられる。又、色調としては、一般の感光材料に見られる如くグレー染色が好ましい。

0072

ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定がある訳ではないが20〜125μm、特に40〜90μmであることが好ましい。

0073

又、ポリエステルフィルムは、ヘーズが3%以下であることが好ましく、更に好ましくは1%以下である。ヘーズが3%より大きいと、感光材料用支持体として用いた場合、写真用印画紙焼付けた画像がぼけてしまい不鮮明になる。上記ヘーズは、ASTM−D1003−52に従って測定した値である。

0074

本発明に用いられるポリエステルフィルムのTgは60℃以上が好ましく、更に70〜150℃が好ましい。Tgは示差走査熱量計で測定することによって求められる。Tgがこの範囲にあることで、現像処理機の乾燥工程でのフィルムが、変形なく、現像処理後の巻癖カールの小さい感光材料が得られる。

0075

次に、本発明に用いられるポリエステルフィルムの製造方法について説明するが、これに限定される訳ではない。

0076

未延伸シートを得る方法及び縦方向に1軸延伸する方法は、従来公知の方法で行うことができる。例えば、原料のポリエステルをペレット状に成型し、熱風乾燥又は真空乾燥した後、溶融押し出し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法などにより冷却ドラム密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得る。次いで、未延伸シートを複数のロール群及び/又は赤外線ヒーターなどの加熱装置を介してポリエステルのTg〜Tg+100℃の範囲内に加熱し、一段又は多段縦延伸する方法である。延伸倍率は、通常2.5〜6倍の範囲で、続く横延伸が可能な範囲にする必要がある。

0077

上記の様にして得られた縦方向に1軸延伸されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tm(融点)−20℃の温度範囲内で横延伸し、次いで熱固定する。横延伸倍率は通常3〜6倍であり、又、縦、横延伸倍率の比は、得られた2軸延伸フィルムの物性を測定し、好ましい特性を有するように適宜調整する。一般には方向と長手方向の物性をバランスさせることが好ましいが、使用目的に応じて変化させてもよい。この時、二つ以上に分割された延伸領域で温度差を1〜50℃の範囲で順次昇温しながら横延伸すると、巾方向の物性の分布が低減でき好ましい。更に横延伸後、フィルムをTg−40℃〜最終横延伸温度の範囲に0.6秒〜5分間保持すると、巾方向の物性の分布が更に低減でき好ましい。

0078

熱固定は、その最終横延伸温度より高温で、Tm−20℃以下の温度範囲で、通常0.5秒〜5分間熱固定する。この際、二つ以上に分割された領域で温度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しながら熱固定することが好ましい。

0079

熱固定されたフィルムは、通常Tg以下まで冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分カットし巻き取られる。この際、Tg〜最終熱固定温度の温度範囲内で、巾方向及び/又は長手方向に0.1〜10%弛緩処理することが好ましい。又、冷却は、最終熱固定温度からTg迄を、毎秒100℃以下の冷却速度徐冷することが好ましい。

0080

これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件のより最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルにより異なるので、得られた2軸延伸フィルムの物性を測定し、好ましい特性を有するように適宜調整することにより決定すればよい。

0081

ポリエステルフィルムについては、巻癖を低減するため種々の方法が採られる。例えば特開昭51−16358号に記載されるように、ポリエステルフィルムのTgを30℃ないし5℃下回る温度で熱処理する方法がある。又、特開平1−131550号には、逐次2軸延伸工程において、縦延伸と横延伸の間でフィルム表裏温度勾配を付けることで結晶性配向性の差を持たせて永久カールを付ける方法が記載されている。又、製品として巻き取る時に、カールと逆向きに巻き取り製品貯蔵時に付く経時カールと相殺する方法や、延伸時に温度差を持たせて製膜したポリエステルフィルムを50℃〜Tgの温度で熱処理する方法も知られている。熱処理で効果的に巻癖が付き難くなる支持体は、Tgが90〜200℃のポリエステルである。これは、この熱処理の効果がTgを超える温度に曝されると消失するため、一般ユーザーが使用する際に曝される最も高温(夏季の車中の温度、80℃を超える場合もある)を基準として、90℃以上のTgを有することが必要だからである。又、透明性を有し、Tgが200℃を超える汎用ポリエステルフィルムは、今のところ存在しない。

0082

このようなポリエステルとして特に好ましいものは、PENを主成分とする支持体である。該支持体は、PENもしくはその共重合物から成るフィルム、又はこれらを原料とする組成物から成るフィルムである。該支持体は、2軸延伸後、熱固定処理して用いるのが好ましく、必要により熱弛緩させてもよい。

0083

この場合、熱処理は50℃〜Tgの温度で0.1〜1500時間行うことが必要である。このうち特に好ましい熱処理方法は、例えばPENの場合はTgが約120℃であり、従って119℃以下の温度で0.2〜72時間熱処理することが好ましく、更に好ましいのは115℃以下で24時間程度熱処理することである。特に短時間で熱処理をするために、Tg以上に一度昇温し、Tg近辺で徐々に冷却することが非常に効率的で好ましい。PENの場合、一例として一度130〜200℃の間の温度に保った後125℃まで冷却し、その後100℃まで40分間で徐冷することで熱処理時間を著しく短縮できる。このような熱処理を行った支持体を示差熱分析計で測定すると、Tg近傍に吸熱ピーク出現し、この吸熱ピークが大きい程、巻癖は付き難い。又、100mcal/g以上、更には200mcal/g以上となるように熱処理するのが好ましい。

0084

次に、本発明に係る感光材料に用いられる支持体の下引層について説明する。下引層は支持体に隣接する層で、支持体とその上物を強固に接着させる機能を有する層であり、支持体あるいは上物の素材の性質によって異なる。一般に、下引とは、乳剤層等のゼラチン層の接着のためのものであるが、本発明に用いる導電性層や磁気記録層にも同様に適用できる。又、下引層に導電性を付与し、下引層と導電性層を兼ねることもできる。

0085

TAC支持体の下引材料としては、ゼラチンポリビニルアルコール部分アセタール化ポリビニルアルコール、酢酸ビニル・無水マレイン酸共重合体等の親水性樹脂;セルロースジアセテート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル樹脂が用いられ、これらを単独あるいは混合して用いてもよい。

0086

TAC支持体には溶媒系の下引液が用いられる。TAC支持体の下引に有用な溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、i−プロパノール、メチレンクロライド、エチレンクロライド、エチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ2−プロパノールエチルアセテートジメチルホルムアミド等を用いることができ、これらを必要に応じて混合、使用するのがよい。

0087

TAC支持体への下引層を塗布する時期は、TAC支持体製造時の随時の段階で、流延後あるいは剥離直後から巻き取られる迄の間の任意の処、つまり任意の残留溶剤率の処で下引層や帯電防止層、更にはそれらの上層を塗布することができる。

0088

ポリエステル系支持体の下引素材としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体ブタジエン系共重合体アクリル系共重合体ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体などを挙げることができ、これらを単独あるいは混合して用いてもよい。

0089

ポリエステル系支持体への下引層を塗布する時期は、支持体製膜中の延伸前あるいは延伸後に施されるのが一般的である。

0090

又、ポリエステル系支持体はその表面が疎水的であるため、各種表面処理を予め行うことによって、その濡れ性接着性を補うことができる。このような表面処理とは、コロナ放電処理火炎処理紫外線処理高周波処理グロー放電処理活性プラズマ処理レーザー処理などの表面活性化処理の他、レゾルシンフェノール類アルカリアミントリクロロ酢酸などの薬品でエッチング処理する方法が挙げられる。

0091

表面活性化処理の内、コロナ放電処理は最もよく知られている方法であり、従来公知の何れの方法、例えば特公昭48−5043号、同47−51905号、特開昭47−28067号、同49−83769号、同51−41770号、同51−131576号等に開示された方法により処理することができる。

0092

放電周波数は50Hz〜5000kHz、好ましくは5〜数百kHzが適当である。放電周波数が小さ過ぎると安定な放電が得られず、かつ被処理物ピンホールが生じて好ましくない。又、周波数が高すぎるとインピーダンスマッチングのための特別な装置が必要となり、装置の価格が大となり好ましくない。被処理物の処理強度に関しては、通常のポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチックフィルムの濡れ性改良のためには、0.001〜5kV・A・分/m2、好ましくは0.01〜1kV・A・分/m2が適当である。電極誘電体ロールギャップクリアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは1.0〜2.0mmが適当である。

0093

多くの場合、最も効果的な表面処理であるグロー放電処理は、従来知られている何れの方法、例えば特公昭35−7578号、同36−10336号、同45−22004号、同45−22005号、同45−24040号、同46−43480号、米国特許3,057,792号、同3,057,795号、同3,179,482号、同3,288,638号、同3,309,299号、同3,424,735号、同3,462,335号、同3,475,307号、同3,761,299号、英国特許997,093号、特開昭53−129262号等を用いることができる。

0094

グロー放電処理条件は、一般に圧力は0.005〜20Torr、好ましくは0.02〜2Torrが適当である。圧力が低すぎると表面処理効果が低下し、又、圧力が高すぎると過大電流が流れ、スパークが起こり易く、危険でもあるし被処理物を破壊する恐れもある。放電は、真空タンク中で1対以上の空間を置いて配置された金属板あるいは金属棒間高電圧印加することにより生じる。この電圧は、雰囲気気体組成、圧力により色々な値を採り得るものであるが、通常、上記圧力範囲内では、500〜5000Vの間で安定な定常グロー放電が起こる。接着性を向上させるのに特に好適な電圧範囲は2000〜4000Vである。又、放電周波数として、従来技術に見られるように、直流から数千MHz、好ましくは50Hz〜20MHzが適当である。放電処理強度に関しては、所望の接着性能が得られることから0.01〜5kV・A・分/m2、好ましくは0.15〜1kV・A・分/m2が適当である。

0095

本発明に用いられる導電性層は、一般に感光材料に有用な帯電防止剤、帯電防止組成物の殆どを用いることができる。例えば、特公昭47−28937号、同49−23828号記載のスチレン・マレイン酸ナトリウム共重合体、特開昭53−82876号記載のビニルベンジルスルホン酸ナトリウム共重合体、特公昭48−23451号記載のスチレンスルホン酸ナトリウム重合体又は共重合体等のアニオン系帯電防止剤、特開昭51−42535号、特開昭54−159222号、特開昭55−7763号記載のアイオネン重合物トリエチレンジアミンとキシリデンジクロライドとの重合物)、特許米国特許2,882,157号記載のポリメタクリロイルエチルジエチルメチルアンモニウムメチルスルホネート、特公昭60−51693号、特開昭61−223736号及び特開昭62−9346号記載の第4級アンモニウム基を側鎖に持つ架橋型共重合体粒子コポリマー〔N,N,N−トリメチル−N−ビニルベンジルアンモニウムクロリド−−ジビニルベンゼン〕)、特開平7−28194号記載のアイオネン重合体架橋型あるいはアイオネン重合体を側鎖に持つ共重合体粒子等のカチオン帯電防止剤(ポリビニルベンジルクロライド末端N−(トリエチレンジアミンとキシリデンジクロリドとの重合物)との架橋反応物)、特公昭57−12979号記載のアルミナゾルを主成分とするもの、特開昭57−104931号記載のZnO,SnO2,TiO2,Al2O3,In2O3,SiO2,MgO,BaO,MoO3,ZiO2等の微粒子金属酸化物、特公昭55−5982号記載のV2O5等の金属酸化物帯電防止剤、特公昭52−32572号記載の高級脂肪アルコール燐酸エステル帯電防止剤、特開平2−252726号記載のポリイソチアナフテン)系、特開平2−255770号あるいは特開平2−308246号記載のポリ(チオフェン)系等の共役二重結合導電性高分子等が挙げられる。

0096

必要に応じて、磁気記録層に隣接する最外層に保護層を設けて、耐傷性を向上させてもよい。耐傷性付与のためには、一般的に滑り剤として知られる化合物を用いることができるが、好ましくは高級脂肪酸エステルが挙げられる。又、磁気記録層をストライプ状に設ける場合、この上に磁性体を含有しない透明なポリマー層を設けて、磁気記録層による段差をなくしてもよい。この場合、この透明なポリマー層に上記の各種の機能を持たせてもよい。

0097

本発明に係る感光材料のハロゲン化銀乳剤は、例えばリサーチディスクロージャ(以下、RDと略記する)17643,22〜23頁(1978年12月):I.乳剤製造(Emulsion preparation and types及び同18716,648頁、グラフキデス著『写真物理化学ポールモンテル社刊(P.Glafkides,Chemic et Phisique Photographique,Paul Montel,1967)、ダフィン著『写真乳剤化学』フォーカルプレス社刊(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry,FocalPress 1966)、ゼリクマンら著『写真乳剤製造と塗布』フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et al,Making and Coating Photographic Emulsion,Focal Press,1964)等に記載された方法を用いて調製することができる。

0098

乳剤としては、米国特許3,574,628号、同3,665,394号及び英国特許1,413,748号などに記載された単分散乳剤も好ましい。

0099

ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成化学熟成及び分光増感を行うことができる。このような工程で使用される添加剤は、RD17643,同18716及び同308119等に記載されている。

0100

感光材料がカラー感光材料である場合、使用することができる写真用添加剤も上記RDに記載されている。又、種々のカプラーを使用することができ、その具体例もRD17643及びRD308119に記載されている。

0101

又、これら添加剤は、RD308119,1007頁,XIV項に記載される分散法などにより、写真感光層に添加することができる。

0102

カラー感光材料には、前述のRD308119,II−K項に記載されるフィルター層や中間層などの補助層を設けることができる。カラー感光材料の構成には、前述のRD308119,VII−K項に記載される順層,逆層,ユニット構成などの様々な層構成を採ることができる。

0103

感光材料を現像処理するには、例えばT.H.ジェームズ著:セオリイ・オブ・ザ・フォトグラフィックプロセス,第4版(The Theory of The Photografic Process Forth Edition),291〜334頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Ame.Chem.Soc.),73巻、3100頁(1951)に記載されている、それ自体公知の現像剤を使用することができる。又、カラー感光材料は、前述のRD17643,28〜29頁、RD18716,615頁及びRD308119,XIX項に記載された、通常の方法によって現像処理することができる。

0104

以下、実施例にて本発明の説明を行うが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、特に断りない限り、実施例中の「部」は「重量部」を表す。

0105

実施例1
(支持体の作製)2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100部、エチレングリコール60部にエステル交換触媒として酢酸カルシウム水和物0.1部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行った。得られた生成物に、三酸化アンチモン0.05部、燐酸トリメチルエステル0.03部を添加した。次いで徐々に昇温、減圧にし、290℃、0.05mmHgの条件で重合を行い、固有粘度0.60のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得た。

0106

これを、150℃で8時間真空乾燥した後、300℃でTダイから層状に溶融押出し、50℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、135℃で縦方向に3.3倍延伸した。

0107

得られた1軸延伸フィルムをテンター横延伸機を用いて、第1延伸ゾーン145℃で総横延伸倍率の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン155℃で総横延伸倍率3.3倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間熱処理し、更に第1熱固定ゾーン200℃で5秒間熱固定し、第2熱固定ゾーン240℃で15秒間熱固定した。次いで、横方向に5%弛緩処理しながら室温まで30秒かけて徐冷して、厚さ85μmのポリエチレンナフタレートフィルムを得た。

0108

これをステンレス製のコア巻き付け、110℃で48時間熱処理(アニール処理)して支持体を作製した。

0109

(下引層の塗設)この支持体の両面に12W/m2/minのコロナ放電処理を施し、一方の面に下記下引塗布液B−1を乾燥膜厚0.4μmになるように塗布し、その上に12W/m2/minのコロナ放電処理を施し、下記下引塗布液B−2を乾燥膜厚0.06μmになるように塗布した。

0110

12W/m2/minのコロナ放電処理を施した他方の面には、下記下引塗布液B−3を乾燥膜厚0.2μmになるように塗布し、その上に12W/m2/minのコロナ放電処理を施し、下記下引塗布液B−4を乾燥膜厚0.2μmになるように塗布した。

0111

各層はそれぞれ塗布後90℃で10秒間乾燥し、4層塗布後、引き続いて110℃で2分間熱処理を行った後、50℃で30秒間冷却処理を行った。

0112

〈下引塗布液B−1〉
ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/
2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(30/20/25/25
重量%)ラテックス液(固形分30%) 125g
化合物(UL−1) 0.4g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.05g
水で1リットル仕上げ
〈下引塗布液B−2〉
スチレン・無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム
水溶液(固形分6%) 50g
化合物(UL−1) 0.6g
化合物(UL−2) 0.09g
シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.2g
水で1リットルに仕上げる
〈下引塗布液B−3〉
ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/
2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(30/20/25/25
重量%)ラテックス液(固形分30%) 50g
化合物(UL−1) 0.3g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.1g
水で1リットルに仕上げる
UL−1:o,p−(C9H19)2C6H3O(CH2CH2O)12SO3Na
UL−2:CH3SO2O(CH2)3OSO2CH3
〈下引塗布液B−4〉
酸化錫酸化アンチモン複合微粒子(平均粒径0.2μm)の水分散液
(固形分40重量%) 109g
水分散液A* 67g
水で1リットルに仕上げる
*ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル60モル%、イソフタル酸ジメチル30モル%、5−スルホイソフタル酸ジメチルのナトリウム塩10モル%、グリコール成分としてエチレングリコール50モル%、ジエチレングリコール50モル%を常法により共重合した。この共重合体を95℃の熱水中で3時間撹拌し、15重量%の水分散液Aとした。

0113

(透明磁気記録層の塗設)
<磁性塗布液1の作製>
組成物(A)
Co被着γ−Fe2O3(長軸0.15μm,短軸0.03μm,
比表面積40m2/g,Hc=900エルステッド) 5部
ジアセチルセルロース(酢化度=55%,Mw=18万) 100部
α−アルミナ(平均粒径0.3μm) 10部
アセトン780部
シクロヘキサノン340部
組成物(A)をサンドミルを用いて40時間分散後、平均孔径10μmのフィルターで濾過し、磁性塗料(以下、硬膜成分を含まないものを磁性塗料0液という)を得、タンク1(図1)に一旦貯蔵する。

0114

組成物(B)
硬膜剤(日本ポリウレタン社製:C−L,固形分75%) 20部
シクロヘキサノン45部
組成物(B)をディスパーを用いて空気を巻き込まないように混合し、タンク2(図1)に一旦貯蔵する。

0115

図1に示す装置を用いて、上記組成物(B)が磁性塗料0液に連続的に添加・混合され磁性塗料を得る。

0116

この時のインライン混合装置41には、スタティックミキサーを用いた。

0117

組成物(B)の磁性塗料0液に対する添加率の変動は、設定値に対し±10%の精度であった。

0118

得られた磁性塗料1を、前記した下引層と帯電防止層が塗設されたPEN支持体上に乾燥膜厚0.8μmになるように塗布・乾燥した。

0119

(写真乳剤の塗設)前記磁気記録媒体の磁気記録層側とは反対側に、前記下引塗布液B−1及びB−2を同一条件で塗設した下引層を設けてある上に、以下に示す組成の写真構成層を設けて、試料1〜24を得た。添加量は1m2当たりのグラム数で表す。ただし、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀の量に換算し、増感色素は銀1モル当たりモル数で示した。

0120

第1層(ハレーション防止層
黒色コロイド銀0.16
紫外線吸収剤UV−1 0.3
カラーマゼンタカプラーCM−1 0.044
高沸点溶媒OIL−1 0.044
ゼラチン1.33
第2層(中間層)
汚染防止剤AS−1 0.16
高沸点溶媒 OIL−1 0.20
ゼラチン 1.40
第3層(低感度赤感色性層)
臭化銀a 0.12
沃臭化銀b 0.50
増感色素SD−1 3.0×10-5
増感色素 SD−4 1.5×10-4
増感色素 SD−3 3.0×10-4
増感色素 SD−6 3.0×10-6
シアンカプラーC−1 0.51
カラードシアンカプラー CC−1 0.047
高沸点溶媒 OIL−2 0.45
汚染防止剤 AS−2 0.005
ゼラチン 1.40
第4層(中感度赤感色性層)
沃臭化銀c 0.64
増感色素 SD−1 3.0×10-5
増感色素 SD−2 1.5×10-4
増感色素 SD−3 3.0×10-4
シアンカプラー C−2 0.22
カラードシアンカプラー CC−1 0.028
DIR化合物DI−1 0.002
高沸点溶媒 OIL−2 0.21
汚染防止剤 AS−3 0.006
ゼラチン 0.87
第5層(高感度赤感色性層)
沃臭化銀c 0.13
沃臭化銀d 1.14
増感色素 SD−1 3.0×10-5
増感色素 SD−2 1.5×10-4
増感色素 SD−3 3.0×10-4
シアンカプラー C−2 0.085
シアンカプラー C−3 0.084
カラードシアンカプラー CC−1 0.029
DIR化合物 DI−1 0.027
高沸点溶媒 OIL−2 0.23
汚染防止剤 AS−3 0.013
ゼラチン 1.23
第6層(中間層)
高沸点溶媒 OIL−1 0.29
汚染防止剤 AS−1 0.23
ゼラチン 1.00
第7層(低感度緑感色性層)
沃臭化銀a 0.245
沃臭化銀b 0.105
増感色素 SD−6 5.0×10-4
増感色素 SD−5 5.0×10-4
マゼンタカプラー M−1 0.21
カラードマゼンタカプラー CM−2 0.039
高沸点溶媒 OIL−1 0.25
汚染防止剤 AS−2 0.003
汚染防止剤 AS−4 0.063
ゼラチン 0.98
第8層(中間層)
マゼンタカプラー M−1 0.03
カラードマゼンタカプラー CM−2 0.005
高沸点溶媒 OIL−1 0.16
汚染防止剤 AS−1 0.11
ゼラチン 0.80
第9層(中感度緑感色性層)
沃臭化銀e 0.87
増感色素 SD−7 3.0×10-4
増感色素 SD−8 6.0×10-5
増感色素 SD−9 4.0×10-5
マゼンタカプラー M−1 0.17
カラードマゼンタカプラー CM−2 0.048
カラードマゼンタカプラー CM−3 0.059
DIR化合物 DI−2 0.012
高沸点溶媒 OIL−1 0.29
汚染防止剤 AS−4 0.05
汚染防止剤 AS−2 0.005
ゼラチン 1.43
第10層(高感度緑感色性層)
沃臭化銀f 1.19
増感色素 SD−7 4.0×10-4
増感色素 SD−8 8.0×10-5
増感色素 SD−9 5.0×10-5
マゼンタカプラー M−1 0.09
カラードマゼンタカプラー CM−3 0.020
DIR化合物 DI−3 0.005
高沸点溶媒 OIL−1 0.11
汚染防止剤 AS−4 0.026
汚染防止剤 AS−5 0.014
汚染防止剤 AS−6 0.006
ゼラチン 0.78
第11層(イエローフィルター層)
黄色コロイド銀0.05
高沸点溶媒 OIL−1 0.18
汚染防止剤 AS−7 0.16
ゼラチン 1.00
第12層(低感度青感色性層)
沃臭化銀g 0.29
沃臭化銀h 0.19
増感色素 SD−10 8.0×10-4
増感色素 SD−11 3.1×10-4
イエローカプラーY−1 0.91
DIR化合物 DI−4 0.022
高沸点溶媒 OIL−1 0.37
汚染防止剤 AS−2 0.002
ゼラチン 1.29
第13層(高感度青感色性層)
沃臭化銀h 0.13
沃臭化銀i 1.00
増感色素 SD−10 4.4×10-4
増感色素 SD−11 1.5×10-4
イエローカプラー Y−1 0.48
DIR化合物 DI−4 0.019
高沸点溶媒 OIL−1 0.21
汚染防止剤 AS−2 0.004
ゼラチン 1.55
第14層(第1保護層)
沃臭化銀j 0.30
紫外線吸収剤 UV−1 0.055
高沸点溶媒 OIL−2 0.63
ゼラチン 1.32
第15層(第2保護層)
ポリマーPM−1 0.15
ポリマー PM−2 0.04
滑り剤WAX−1 0.02
DIR化合物 D−1 0.001
ゼラチン 0.55
尚、上記組成物の他に、塗布助剤SU−1,SU−2,SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整剤V−1、安定剤ST−1,ST−2、カブリ防止剤AF−1(ポリビニルピロリドン,重量平均分子量:10,000),AF−2(ポリビニルピロリドン,重量平均分子量:1,100,000)、抑制剤AF−3,AF−4,AF−5、硬膜剤H−1,H−2及び防腐剤Ase−1を添加した。

0121

上記試料に用いた化合物の構造を以下に示す。

0122

SU−1:C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK
SU−2:C8F17SO2NH(CH2)3N+(CH3)3Br-
SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム
SU−4:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム
ST−1:4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラインデン
ST−2:アデニン
AF−3:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール
AF−4:1−(4−カルボキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
AF−5:1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
H−1:〔(CH2=CHSO2CH2)3CCH2SO2CH2CH2〕2NCH2CH2SO3K
H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム
OIL−1:トリクレジルホスフェート
OIL−2:ジ(2−エチルヘキシル)フタレート
AS−1:2,5−ビス(1,1−ジメチル−4−ヘキシルオキシノボニルブチル)ハイドロキノン
AS−2:没食子酸ドデシル
AS−3:没食子酸ドコシル
AS−4:2−オクチルオキシ−5−t−オクチル−N,N−ジブチルアニリン
AS−5:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン
AS−6:2,5−ジ−t−オクチル−1,4−キノン

0123

0124

0125

0126

0127

0128

0129

0130

上記沃臭化銀の特徴を表1に示す。

0131

0132

尚、本発明の好ましいハロゲン化銀粒子の形成例として、沃臭化銀d,fの製造例を以下に示す。

0133

種晶乳剤−1の調製)特公昭58−58288号、同58−58289号に示される混合撹拌機を用いて、35℃に調整した下記溶液A1に硝酸銀水溶液(1.161モル)と、臭化カリウム沃化カリウム混合水溶液(沃化カリウム2モル%)を、銀電位(飽和銀−塩化銀電極比較電極として銀イオン選択電極で測定)を0mVに保ちながら同時混合法により2分を要して添加し、核形成を行った。続いて、60分の時間を要して液温を60℃に上昇させ、炭酸ナトリウム水溶液でpHを5.0に調整した後、硝酸銀水溶液(5.902モル)と、臭化カリウムと沃化カリウムの混合水溶液(沃化カリウム2モル%)を、銀電位を9mVに保ちながら同時混合法により、42分を要して添加した。添加終了後40℃に降温しながら、通常のフロキュレーション法を用いて直ちに脱塩水洗を行った。

0134

得られた種晶乳剤は、平均球換算直径が0.24μm、平均アスペクト比が4.8、ハロゲン化銀粒子の全投影面積の90%以上が最大辺比率が1.0〜2.0の六角状平板状粒子からなる乳剤であった。この乳剤を種晶乳剤−1と称する。

0135

溶液A1
オセインゼラチン24.2g
臭化カリウム10.8g
界面活性剤EO(10%エタノール溶液) 6.78ml
10%硝酸114ml
水 9657ml
EO:HO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)nH(m+n=9.77)
沃化銀微粒子乳剤SMC−1の調製)0.06モルの沃化カリウムを含む6.0重量%のゼラチン水溶液5リットルを激しく撹拌しながら、7.06モルの硝酸銀水溶液と7.06モルの沃化カリウム水溶液、各々2リットルを10分を要して添加した。この間pHは硝酸を用いて2.0に、温度は40℃に制御した。粒子調製後に、炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを5.0に調整した。得られた沃化銀微粒子の平均粒径は0.05μmであった。この乳剤をSMC−1とする。

0136

(沃臭化銀dの調製)0.178モル相当の種晶乳剤−1と界面活性剤EOの10%エタノール溶液0.5mlを含む、4.5重量%の不活性ゼラチン水溶液700mlを75℃に保ち、pAgを8.4、pHを5.0に調整した後、激しく撹拌しながら同時混合法により以下の手順で粒子形成を行った。

0137

1)2.1モルの硝酸銀水溶液と0.195モルのSMC−1及び臭化カリウム水溶液を、pAgを8.4、pHを5.0に保ちながら添加した。

0138

2)続いて溶液を60℃に降温し、pAgを9.8に調整した。その後、0.071モルのSMC−1を添加し、2分間熟成を行った(転位線の導入)。

0139

3)0.959モルの硝酸銀水溶液と0.03モルのSMC−1及び臭化カリウム水溶液を、pAgを9.8、pHを5.0に保ちながら添加した。

0140

尚、粒子形成を通して、各溶液は、新核の生成や粒子間のオストワルド熟成が進まないように最適な速度で添加した。

0141

上記添加終了後に、40℃で通常のフロキュレーション法を用いて水洗処理を施した後、ゼラチンを加えて再分散し、pAgを8.1、pHを5.8に調整した。

0142

得られた乳剤は、粒径同体積の立方体1辺長)0.75μm、平均アスペクト比5.0、粒子内部から2/8.5/X/3モル%(Xは転位線導入位置)のハロゲン組成を有する平板状粒子から成る乳剤であった。この乳剤を電子顕微鏡で観察したところ、乳剤中の粒子の全投影面積の60%以上の粒子にフリンジと粒子内部双方に5本以上の転位線が観察された。表面沃化銀含有率は、6.7モル%であった。

0143

(沃臭化銀fの調製)沃臭化銀dの調製において、1)の工程でpAgを8.8とし、3)の工程で添加する硝酸銀量を0.92モル、SMC−1の量を0.069モルとした以外は沃臭化銀dと全く同様にして沃臭化銀fを調製した。

0144

得られた乳剤は、粒径(同体積の立方体1辺長)0.65μm、平均アスペクト比6.5、粒子内部から2/8.5/X/7モル%(Xは転位線導入位置)のハロゲン組成を有する平板状粒子から成る乳剤であった。この乳剤を電子顕微鏡で観察したところ、乳剤中の粒子の全投影面積の60%以上の粒子にフリンジ部と粒子内部双方に5本以上の転位線が観察された。表面沃化銀含有率は、11.9モル%であった。

0145

上記各乳剤に前述の増感色素を添加、熟成した後、トリホスフィンレナイドチオ硫酸ナトリウム塩化金酸チオシアン酸カリウムを添加し、常法に従い、カブリ−感度関係が最適になるように化学増感を施した。

0146

沃臭化銀a、b、c、e、g、h、i、jについても、上記d、fに準じ分光増感、化学増感を施した。

0147

以上のようにして写真感光材料を有した磁気記録媒体1を得た。

0148

湿式現像処理)写真構成層に対して画像露光を与え、下記湿式現像処理したものについて、後記する塗膜の耐久性テストを行った。

0149

(処理工程)
処理工程 処理時間処理温度補充量*
発色現像3分15秒 38±0.3℃ 780ml
漂 白 45秒 38±2.0℃ 150ml
定 着 1分30秒 38±2.0℃ 830ml
安 定 60秒 38±5.0℃ 830ml
乾 燥 1分 55±5.0℃ −
*補充量は感光材料1m2当たりの値である。

0150

発色現像液漂白液定着液安定液及びその補充液は、以下のものを使用した。

0151

発色現像液及び発色現像補充液現像液補充液
水 800ml 800ml
炭酸カリウム30g 35g
炭酸水素ナトリウム2.5g 3.0g
亜硫酸カリウム3.0g 5.0g
臭化ナトリウム1.3g 0.4g
沃化カリウム1.2mg −
ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 3.1g
塩化ナトリウム0.6g −
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 6.3g
ジエチレントリアミン五酢酸3.0g 3.0g
水酸化カリウム1.2g 2.0g
水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いて発色現像液はpH10.06に、補充液はpH10.18に調整する。

0152

漂白液及び漂白補充液漂白液補充液
水 700ml 700ml
1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム
125g 175g
エチレンジアミン四酢酸2g 2g
硝酸ナトリウム40g 50g
臭化アンモニウム150g 200g
氷酢酸40g 56g
水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を用いて漂白液はpH4.4に、補充液はpH4.0に調整する。

0153

定着液及び定着補充液定着液補充液
水 800ml 800ml
チオシアン酸アンモニウム120g 150g
チオ硫酸アンモニウム150g 180g
亜硫酸ナトリウム15g 20g
エチレンジアミン四酢酸2g 2g
アンモニア水又は氷酢酸を用いて定着液はpH6.2に、補充液はpH6.5に調整後、水を加えて1リットルとする。

0154

安定液及び安定補充液
水 900ml
p−オクチルフェノールエチレンオキシド10モル付加物2.0g
ジメチロール尿素0.5g
ヘキサメチレンテトラミン0.2g
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン0.1g
シロキサン(UCC製L−77) 0.1g
アンモニア水0.5ml
水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%硫酸を用いてpH8.5に調整する。

0155

実施例2
実施例1における磁性塗布液の作製方法を以下の方法に変更した以外は全く同様にして作製した。

0156

<磁性塗布液2の作製>
組成物(A)
Co被着γ−Fe2O3(長軸0.15μm,短軸0.03μm,
比表面積40m2/g,Hc=900エルステッド) 5部
ジアセチルセルロース(酢化度=55%,Mw=18万) 100部
α−アルミナ(平均粒径0.3μm) 10部
アセトン780部
シクロヘキサノン340部
組成物(A)をサンドミルを用いて40時間分散後、平均孔径10μmのフィルターで濾過し、磁性塗料0液を得、図2に示すタンク1に一旦貯蔵する。

0157

又、硬膜剤(日本ポリウレタン社製:C−L,固形分75%)20部をタンク2に、シクロヘキサノン45部をタンク3に、それぞれ一旦貯蔵する。

0158

図2の装置を用いて硬膜剤を連続的に希釈した液がタンク4に一旦貯蔵され、更に該硬膜性成分が磁性塗料0液に連続的に添加、混合され、磁性塗料を得る。この時の混合装置41、42には、スタティックミキサーを用いた。

0159

シクロヘキサノンの硬膜剤に対する添加率の変動や、硬膜剤希釈液の磁性塗料0液に対する添加率の変動は、設定値に対し±10%の精度であった。

0160

実施例3
実施例2における磁性塗布液の作製方法を以下の方法に変更した以外は全く同様にして作製した。

0161

<磁性塗布液3の作製>実施例2の磁性塗布液2の作製において、図2に示す混合装置42にウルトラタラックスインライン(IKA社製)を用いた以外は同様に作製した。

0162

比較例1
実施例1における磁性塗布液の作製方法を以下の方法に変更した以外は全く同様にして作製した。

0163

<磁性塗布液4の作製>
組成物(C)
Co被着γ−Fe2O3(長軸0.15μm,短軸0.03μm,
比表面積40m2/g,Hc=900エルステッド) 5部
ジアセチルセルロース(酢化度=55%,Mw=18万) 100部
α−アルミナ(平均粒径0.3μm) 10部
アセトン780部
シクロヘキサノン385部
上記組成物(C)をサンドミルを用いて40時間分散後、平均孔径10μmのフィルターで濾過し、磁性塗料0液を得て図3に示すタンク1に一旦貯蔵する。

0164

これに、硬膜剤(日本ポリウレタン社製:C−L,固形分75%)20部を添加し、図3の装置を用いて硬膜性成分を磁性塗料0液に一度に添加、混合し、磁性塗料を得る。

0165

この時の混合装置1には、ディスパーを用い、空気を巻き込まないように混合した。

0166

比較例2
実施例1における磁性塗布液の作製方法を以下の方法に変更した以外は全く同様にして作製した。

0167

<磁性塗布液5の作製>
組成物(C)
Co被着γ−Fe2O3(長軸0.15μm,短軸0.03μm,
比表面積40m2/g,Hc=900エルステッド) 5部
組成物(D)
ジアセチルセルロース(酢化度=55%,Mw=18万) 100部
α−アルミナ(平均粒径0.3μm) 10部
硬膜剤(日本ポリウレタン社製:C−L,固形分75%) 20部
アセトン780部
シクロヘキサノン385部
上記組成物(D)を図4に示すタンク1に投入し、サンドミル41(分散機)を用いて40時間分散後、平均孔径10μmのフィルターで濾過し、磁性塗料液を得る。

0168

このようにして得られた実施例1〜3及び比較例1、2の磁気記録媒体試料について以下のような特性を評価した。

0169

塗布性》磁性塗料を塗布した直後の支持体が乾燥ゾーンに入る前の状態を目視で観察し、以下のように分類した。

0170

○:良好な塗布状態
×:点故障や筋故障が発生した
《透明性》三菱化成工業社製の濁度計SEP−PT−501D型を用いて測定し、以下のように分類した。

0171

○:良好な透明度
×:実用不可能なレベル
《S/N比》オーディオテープレコーダー用の磁気ヘッドにより、試料の塗布方向の出力変動最適記録電流での2kHzの矩形波入出力信号からS/N比を計測し、以下のように分類した。

0172

○:実用可能なレベル
×:実用不可能なレベル
《耐久性》試料の任意5カ所をAPS用フィルム(25枚撮り)に加工し、APS専用のカートリッジに巻き込む。フィルム全長に亘ってカメラ(ミノルタ社製:ベクティスS−1)を用いて撮影動作をし、カメラトラックに磁気信号を記録する。

0173

市販のAPSフィルムネガビュアー(富士写真フイルム社製:NV−10)を改造して、磁気信号の再生出力増幅後)をモニターできるようにする(以後改造ネガビュアーと呼ぶ)。

0174

改造ネガビュアー用いて、上記磁気記録の済んだ試料を100回往復走行させる。再生出力のモニターは往路のみとし、1回目の走行時の出力を0dBとして、100回目の走行時の出力を算出した。

0175

又、試料の磁気記録層を有する面を目視で観察して以下のように分類した。

0176

《出力低下レベル
出力低下OKレベル:再生出力の低下が3dB未満
出力低下NGレベル:再生出力の低下が3dB以上
《耐久性レベル》
5:全て磁気ヘッドの摺動跡や傷付きなく、出力低下OKレベル
4:一部/全てに磁気ヘッドの摺動跡があるが、出力低下OKレベル
3:一部傷付きがあるが、出力低下OKレベル
2:一部傷付きがあり、出力低下NGレベルの箇所がある
1:膜剥がれが起きている箇所がある
結果を表2に示す。

0177

発明の効果

0178

本発明による透明磁気記録層を有する磁気記録媒体の製造方法によれば、磁性塗料内に硬膜剤を塗布直前にインライン混合装置を用いて行うことにより、該磁性塗料に硬膜剤を活性なまま添加することができ、磁性塗料中の硬膜剤を均一にすることができるので、同一ロットの磁性塗料を安定に大量に製造できる。

0179

更に、該磁性塗料に活性な硬膜剤を添加した後、極めて短時間で塗布・乾燥することができるので、硬膜剤の硬膜反応を該磁性塗料中の結合剤に対して起こし、優れた耐久性で、優れた透明性、電磁変換特性を持つ透明磁気記録層を有する磁気記録媒体を得ることができた。この磁気記録媒体は、ハロゲン化銀写真感光材料用として好適なものであった。

図面の簡単な説明

0180

図1本発明の磁気記録媒体の製造に用いられるインライン混合装置の一例を示す断面模式図
図2本発明の磁気記録媒体の製造に用いられるインライン混合装置の別の一例を示す断面模式図。
図3本発明の磁気記録媒体の製造に用いられるインライン混合装置の別の一例を示す断面模式図。
図4本発明の磁気記録媒体の製造に用いられるインライン混合装置の別の一例を示す断面模式図。

--

0181

1,2,3,4,5タンク
11,12,13,14,15定量ポンプ
21,22,23,24,25流量計
31,32フローメーター
41,42インライン混合装置
51,52フィルター
61,62,63 CPU

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