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技術 ターゲットクロマトグラフィックシステムの標準化の方法、ターゲットクロマトグラフィックシステムのカラム温度を較正する方法、ターゲットクロマトグラフィックシステムを確認する方法及びクロマトグラフィックシステムの1つ又は複数の特定のパラメータの値を測定する方法

出願人 ピーイーコーポレイション(エヌワイ)
発明者 アンドリューティップラーアダムジェイパトキンアンドリュージェイバジョリナスジェリーイーカヒルラルフカーター
出願日 1998年5月18日 (21年9ヶ月経過) 出願番号 1998-135731
公開日 1999年2月16日 (21年0ヶ月経過) 公開番号 1999-044682
状態 特許登録済
技術分野 クロマトグラフィによる材料の調査、分析
主要キーワード シンプソンの公式 アスペクト比α 固定ガス 較正関係 確認サンプル 白金抵抗温度計 探索サイクル 固定圧力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年2月16日)のものです。
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図面 (9)

課題

クロマトグラフィックステム標準化する新しい方法を提供し、異なるシステム及び異なる時点での同一のシステムから生じる情報を直接比較できるようにすることである。

解決手段

プライマリクロマトグラフィックシステムは複数の温度下で標準サンプルにより動作されプライマリ保持時間を生成し、プライマリ保持時間は保持時間と温度とを関係づける熱力学的定数を決定する関数適合される。ターゲットクロマトグラフィックシステムは標準サンプルにより動作されセカンダリ保持時間を生成する。保持時間に対して関数が適用されターゲットシステムに有効なカラムパラメータを決定し、次いで関数はこのパラメータ及びプライマリ保持時間に対して適用され圧力プログラムを決定する。

概要

背景

クロマトグラフィは、物理的にサンプルの成分をキャリア流体において分離すること及びこの分離を測定することを含む。ガスクロマトグラフィ(GC)ではキャリアガスであるか又はシステムにおいて同じように作用する少なくとも1つのスーパークリティカル流体である。液体クロマトグラフィ(LC)ではキャリアは液体である。どちらのケースでもサンプルのパルスがキャリアの定常流の中に噴射され、成分がカラム固定相材料によって吸着されるか又は吸着及び脱着される。カラムの端部で個々の構成成分が多かれ少なかれやがて分離される。カラム流出を適当な検出器監視することによって保持時間のパターンが得られる。この保持時間のパターンは、既知のサンプルによる較正又は比較によって、このサンプルの成分を定性的及び定量的に示す。このようなシステムのメインコンポーネントはカラム、サンプルをキャリアの中に導入するための混合チャンバを有する噴射器、カラムのアウトレット端部の検出器、流体コントロール及び検出器の出力を処理及び表示するためのコンピュータである。表示は一般的には保持時間の形式である。GCではオーブンが一般的に温度を高めサンプルを揮発性状態に維持し、成分の識別を改善するために使用される。様々なガスクロマトグラフィックシステムが米国特許第5405432号明細書、米国特許第5545252号明細書(“Hinshaw 1”)、米国特許出願シリアル番号第08/734689号提出1996年10月21日(“Hinshaw 2”)及び論文“The Effectsof Inlet Liner Configuration and Septum Purge Flow Rate on Discrimination in Splitless Injection”by J.V.Hinshaw, J.High Resolution Chromatography 16 ,247—253(April 1993)において開示されている。液体クロマトグラフィックシステムは米国特許第4579663号明細書に開示されている。

クロマトグラフィにおける保持時間パターン解釈は、異なるシステム及びとりわけ異なるカラムが異なる振る舞いをし、この結果同一のサンプルに対して異なるパターンを生じる場合、スキルと経験とを必要とする傾向がある。オペレータは温度及び圧力のような動作パラメータを選択するか、又はこれらのパラメータを実行中に判断に応じて変更してもよい。こうしてこれらのシステムをサンプル評価のために使用することはオペレータのスキルに依存する。そして異なるシステム、異なるカラム及び異なるオペレータの結果を比較するのは困難である。

クロマトグラフィの方法が発展すると、このクロマトグラフィの方法を後で同一のシステム、異なるカラムを有する同一のシステム又は他のシステムに変換することがしばしば望ましい。この仕事は、温度及び圧力の異なる較正及び異なる温度勾配を結果的にもたらす異なるオーブンの幾何学的構成を含む他の要因によってより複雑なものになる。カラムの特性が異なることは長さ、内部直径、相の厚さ及び相の化学的性質を含み、さらにこれらの特性はカラムを破壊することなしに精密に測定することは困難である。システムにおけるこれらのバリエーション、とりわけカラムにおけるこれらのバリエーションは、幾つかのピークオーダ切り換えても、異なるシステム及び異なる時点における同一のシステムに対して保持時間を変化させる原因になる。再較正は複雑で時間がかかる。例えば米国特許第5303165号明細書(Ganz et al)に開示されているような光学的分光法で行われるような標準化が望ましい。特殊なタイプのカラムに関するベーシック標準の有用なライブラリを提供できることが特に望ましいだろう。そうすれば、クロマトグラフィの結果を至る所で比較できるだろう。

概要

クロマトグラフィックシステムを標準化する新しい方法を提供し、異なるシステム及び異なる時点での同一のシステムから生じる情報を直接比較できるようにすることである。

プライマリクロマトグラフィックシステムは複数の温度下で標準サンプルにより動作されプライマリ保持時間を生成し、プライマリ保持時間は保持時間と温度とを関係づける熱力学的定数を決定する関数適合される。ターゲットクロマトグラフィックシステムは標準サンプルにより動作されセカンダリ保持時間を生成する。保持時間に対して関数が適用されターゲットシステムに有効なカラムパラメータを決定し、次いで関数はこのパラメータ及びプライマリ保持時間に対して適用され圧力プログラムを決定する。

目的

本発明の課題は、クロマトグラフィックシステムを標準化するための新しい方法及び手段を提供し、異なるクロマトグラフィックカラム及び異なる時点での同一のカラムを含む、異なるシステム及び異なる時点での同一のシステムから生じる情報を直接比較できるようにすることである。特別な課題は、保持時間が異なるシステム及び異なる時点における同一のシステムに対して実質的に同一であるように各クロマトグラフィックシステムに対する確実な動作パラメータを確立するための新しい方法及び手段を提供することである。他の課題は、クロマトグラフィックシステムに対するパラメータを最適化するための新しい方法及び手段を提供することである。付加的な課題は、とりわけさらなる標準化のためにクロマトグラフィックカラムの温度を測定するための新しい方法及び手段を提供し、さらにクロマトグラフィックシステムを確認(validating)するための新しい方法及び手段を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

ブライマリクロマトグラフィックステムによるターゲットクロマトグラフィックシステムの標準化の方法であって、各システムは、流体キャリアカラムに通過させるためのキャリア手段、サンプルのパルスを前記キャリアに噴射して前記サンプルの成分に固有の保持時間に従って前記カラムに混合物を通過させるための噴射手段、前記混合物を受け取り保持時間を表す信号を発生するための検出器手段、及び前記信号を受け取り相応の保持インジケータを表すための処理手段を有し、各システムはシステムパラメータ及び動作パラメータを有し、前記動作パラメータは選択可能な第1のプログラミングを有する第1のパラメータと選択可能な第2のプログラミングを有する第2のパラメータとを有し、各プログラミングは時間に関係しており、保持時間は数学的関数によってシステムパラメータ及び動作パラメータに関連しており、前記数学的関数は成分とカラムとの相互作用に関連する熱力学的定数を含む関数パラメータを有し、前記方法は以下のステップを有する、すなわち、前記プライマリクロマトグラフィックシステムを標準サンプル、前記第2のパラメータのための選択されたプライマリの第2のプログラム及び前記第1のパラメータのための複数の選択されたプライマリの第1のプログラムによって動作し、この結果、相応のプライマリ保持インジケータを生成するステップと、該プライマリ保持インジケータ及び前記プライマリの第1のプログラムを前記プライマリの第2のプログラムによって前記関数適合させ、この結果、前記熱力学的定数を決定し、これにより前記関数は仮想クロマトグラフィックシステムを表すステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムによる将来の適用のために前記熱力学的定数を格納するステップとを有する、ブライマリクロマトグラフィックシステムによるターゲットクロマトグラフィックシステムの標準化の方法。

請求項2

保持インジケータは保持時間又は保持指標から成る、請求項1の方法。

請求項3

第1のパラメータはカラムの温度である、請求項1の方法。

請求項4

各システムはガスクロマトグラフィクシステムであり、流体キャリアはガスキャリアであり、そして第2のパラメータはカラムに対するキャリアのインレット圧力である、請求項1の方法。

請求項5

システムパラメータはカラムの寸法を有する、請求項1の方法。

請求項6

最初にターゲットクロマトグラフィックシステムを標準サンプル、実質的にプライマリの第2のプログラム及び複数のセカンダリの第1のプログラムによって動作し、この結果相応のセカンダリ保持インジケータを生成し、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムに対して有効なシステムパラメータを確立し、セカンダリの第2のプログラムを決定し、該セカンダリの第2のプログラムに対して前記有効なシステムパラメータによって関数は実質的にプライマリの第1のプログラムに対するプライマリ保持インジケータを生成し、さらに前記ターゲットクロマトグラフィックシステムをアプリケーションサンプル、前記セカンダリの第2のプログラム及び選択された第1のプログラムによって動作し、この結果少なくとも1つの相応のテスト保持インジケータを生成し、これにより各テスト保持インジケータは仮想クロマトグラフィックシステムに標準化されることを有する、請求項1記載の方法。

請求項7

有効なシステムパラメータを確立するステップは、ターゲットクロマトグラフィックシステムを前記有効なシステムパラメータによって特徴づけることを有し、該有効なシステムパラメータに対して関数は実質的にプライマリの第1のプログラム及びプライマリの第2のプログラムに対するセカンダリ保持インジケータを生成する、請求項6記載の方法。

請求項8

システムパラメータはカラム寸法を含み、特徴づけステップは少なくとも1つの特定のカラム寸法のために、さらに以下のステップを有する、すなわち、前記特定のカラム寸法の潜在的な値の範囲を定義する初期データベースを提供するステップと、セカンダリ温度プログラム、熱力学的定数及びプライマリ圧力プログラムを有する前記潜在的な値に対する関数によって理論的保持インジケータを計算するステップと、前記理論的保持インジケータと前記セカンダリ温度プログラムに対するセカンダリ保持インジケータとの間の差を計算するステップと、これらの差の最小値を探索し、この結果前記最小値が前記特定のカラム寸法の有効な値を確立するステップとを有する、請求項7記載の方法。

請求項9

探索ステップ適応ノンパラメトリック探索を含む、請求項8記載の方法。

請求項10

探索ステップは、さらにノンパラメトリック探索を続行し、該ノンパラメトリック探索のための小さいデータベースを選択する粗い探索ステップを有する、請求項9記載の方法。

請求項11

決定ステップは、さらにセカンダリの第2のプログラムに対する少なくとも1つのパラメータの潜在的な値の範囲を定義する初期データベースを提供するステップと、セカンダリの第1のプログラム、熱力学的定数及び有効なシステムパラメータを有する前記潜在的な値に対する関数によって理論的保持インジケータを計算するステップと、該理論的保持インジケータとプライマリ保持インジケータとの間の差を計算するステップと、これらの差の最小値を探索し、この結果前記最小値が少なくとも1つのパラメータに対する有効値を確立するステップとを有する、請求項6記載の方法。

請求項12

探索ステップは適応ノンパラメトリック探索を含む、請求項11記載の方法。

請求項13

探索ステップは、さらにノンパラメトリック探索を続行し、該ノンパラメトリック探索のための小さいデータベースを選択する粗い探索ステップを有する、請求項12記載の方法。

請求項14

プライマリクロマトグラフィックシステムによるターゲットクロマトグラフィックシステムを標準化するための方法であって、各システムは、所属のカラム寸法を有するガスクロマトグラフィックカラム及びカラムインレットを有し、前記カラムにガスキャリアを通過させるためのキャリア手段を有し、サンプルのパルスをキャリアの中に噴射し前記サンプルの成分に固有の保持時間に従って前記カラムに混合物を通過させる噴射手段を有し、前記保持時間を表す信号を発生するために前記混合物を受け取る検出器手段を有し、前記信号を受け取り相応の保持インジケータを表すための処理手段を有し、前記システムはカラム温度のための温度プログラム及びカラムインレットにおけるキャリア圧力の少なくとも1つの圧力プログラムを有する動作パラメータを有し、各プログラムは時間に関係し、保持時間は数学的関数によって前記動作パラメータに関係づけられており、前記数学的関数はカラム寸法及びカラムと成分との相互作用に関連する熱力学的定数を有する関数パラメータを有し、前記方法は次のステップを有する、すなわち、前記プライマリクロマトグラフィックシステムのカラムのプライマリカラム寸法を確立するステップと、標準サンプル、選択されたプライマリ圧力プログラム及び複数の選択されたプライマリ温度プログラムによって前記プライマリクロマトグラフィックシステムを動作し、この結果相応のプライマリ保持インジケータを生成するステップと、該プライマリ保持インジケータ及び前記プライマリ温度プログラムを前記プライマリ圧力プログラムによって前記関数に適合させ、この結果前記熱力学的定数を決定し、これにより前記関数は仮想クロマトグラフィックシステムを表すステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムによる将来の適用のために前記熱力学的定数を格納するステップとを有する、プライマリクロマトグラフィックシステムによるターゲットクロマトグラフィックシステムを標準化するための方法。

請求項15

保持インジケータは保持時間又は保持指標を有する、請求項14記載の方法。

請求項16

各温度プログラムは、一定温度から構成されるか又は温度ランピング(ramping)を含むかのいずれかであり、圧力プログラムは、一定圧力から構成されるか又は圧力ランピングを含むかのいずれかである、請求項14記載の方法。

請求項17

噴射器はカラムインレットにおける圧力を構成する背圧の調整を有するスプリットフローを有する、請求項14記載の方法。

請求項18

関数は式1の形式であり、この式1でtRは保持時間、Tはカラム温度、a,b及びcは熱力学的定数、βはカラム寸法の相比率、t0はデッドタイムであり、該デッドタイムは所定の温度依存性を有するキャリアガス粘度に比例する温度依存性を有する、請求項14記載の方法。

請求項19

適合のステップはさらに以下のステップを有する、すなわち、保持時間と保持インジケータとの間の確立された関係式を有する複数の同族体標準を提供し、この関係式は式3の形式であり、この式3でCnは各同族体標準に一致する同族体数であり、g及びhは潜在的に温度に依存する定数であるステップと、プライマリクロマトグラフィックシステムを前記同族体標準によって選択された温度で動作し、この結果相応の標準保持時間を生成するステップと、前記同族体数及び前記標準保持時間をデッドタイムに対して予め選択された試験値を有する関係式に適合させ、適合に対する統計的誤差ファクタを生成するステップと、デッドタイムの第1の値が前記誤差ファクタを最小化すると確認されるまでインクリメンタルにデッドタイムを変化することによって先のステップを繰り返し、これによって前記第1の値が前記選択された温度に対応するステップと、ガス粘度への比例から温度プログラムに対するデッドタイムの他の値を決定するステップと、デッドタイムの値によって関数を利用して熱力学的定数を決定するステップとを有する、請求項18記載の方法。

請求項20

最初にターゲットクロマトグラフィックシステムを標準サンプル、実質的にプライマリ圧力プログラム及び複数のセカンダリ温度プログラムによって動作し、この結果相応のセカンダリ保持インジケータを生成し、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムのカラムの有効なカラム寸法を確立し、有効なセカンダリ圧力プログラムを決定し、該有効なセカンダリ圧力プログラムに対して前記有効なカラム寸法によって関数は実質的にプライマリ温度プログラムに対するプライマリ保持インジケータを生成し、較正からセカンダリ圧力プログラムに相応する圧力プログラム設定を確認し、さらに前記ターゲットクロマトグラフィックシステムをアプリケーションサンプル、前記圧力プログラム設定及び選択された温度プログラムによって動作し、この結果少なくとも1つの相応のテスト保持インジケータを生成し、これによって各テスト保持インジケータは仮想クロマトグラフィックシステムに標準化されることを有する、請求項14記載の方法。

請求項21

圧力プログラム設定はセカンダリ圧力プログラムである、請求項20記載の方法。

請求項22

プライマリ圧力プログラムは一定プライマリ圧力であり、セカンダリ圧力プログラムは一定セカンダリ圧力であり、確認ステップは、ターゲットシステム圧力設定に対して有効圧力を較正するための較正点として一定圧力を利用し、動作圧力プログラムを選択し、さらに該動作圧力プログラムに相応する圧力プログラム設定を確認することを含む、請求項20記載の方法。

請求項23

有効カラム寸法を確立するステップは、ターゲットクロマトグラフィックシステムを前記有効カラム寸法によって特徴づけ、該有効カラム寸法に対して関数は実質的にプライマリ圧力プログラム及び選択された値のセットに対するセカンダリ保持インジケータを生成することを含む、請求項20記載の方法。

請求項24

カラムは有効な相厚を有する固定相を有し、カラム寸法は前記相厚、カラム長及びカラム半径を含む、請求項23記載の方法。

請求項25

特徴付けステップは、少なくとも1つの特定のカラム寸法のために、さらに以下のステップを有する、すなわち、特定カラム寸法の潜在的な値の範囲を定義する初期データベースを提供するステップと、セカンダリ温度プログラム、熱力学的定数及びプライマリ圧力プログラムを有する前記潜在的な値に対する関数によって理論的保持インジケータを計算するステップと、該理論的保持インジケータと前記セカンダリ温度プログラムに対するセカンダリ保持インジケータとの間の差を計算するステップと、これらの差の最小値を探索し、この結果該最小値は前記特定カラム寸法に対する有効な値を確立するステップとを有する、請求項24記載の方法。

請求項26

探索ステップは適応ノンパラメトリック探索を有する、請求項25記載の方法。

請求項27

探索ステップは、さらにノンパラメトリック探索を続行し、該ノンパラメトリック探索のための小さいデータベースを選択する粗い探索ステップを有する、請求項26記載の方法。

請求項28

決定ステップは、さらに以下のステップを有する、すなわち、少なくとも1つのセカンダリ圧力プログラムパラメータの潜在的な値の範囲を定義する初期データベースを提供するステップと、セカンダリ温度プログラム、熱力学的定数及び特定カラム寸法に対する有効な値を含むカラム寸法を有する前記潜在的な値に対する関数によって理論的保持インジケータを計算するステップと、該理論的保持インジケータとプライマリ保持インジケータとの間の差を計算するステップと、これらの差の最小値を探索し、この結果該最小値が前記セカンダリ圧力プログラムパラメータに対する有効値を確立するステップとを有する、請求項20記載の方法。

請求項29

探索ステップは適応ノンパラメトリック探索を有する、請求項28記載の方法。

請求項30

探索ステップは、さらにノンパラメトリック探索を続行し、潜在的に等高線プロットにおける1つより多くの最小値から選択する粗い探索ステップを有する、請求項29記載の方法。

請求項31

プライマリクロマトグラフィックシステムのカラム温度に対して相対的にターゲットクロマトグラフィックシステムのカラム温度を決定するために、請求項20記載の方法はさらに以下のステップを有する、すなわち、温度依存性保持時間を有する較正化合物を含む温度標準、及び相応する保持インジケータと保持時間との間の同族体関係を有する複数の同族体標準を提供するステップと、前記プライマリクロマトグラフィックシステムを前記温度標準、選択されたプライマリ圧力プログラム及び複数の選択された較正温度によって動作し、この結果各較正温度に対する保持時間のプライマリセットを生成し、該各プライマリセットは前記同族体標準に対する同族体保持時間及び前記較正化合物に対する化合物保持時間を含むステップと、第1に同族体関係と各較正温度に対する前記保持時間のプライマリセットとを利用して、前記較正化合物に対する保持インジケータをプライマリシステムに対するカラム温度に関係づける温度関係に対する較正定数を決定するステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムを前記温度標準及び測定されたカラム温度によって動作し、この結果保持時間のテストセットを生成し、該テストセットは前記同族体標準に対するテスト保持時間及び前記較正化合物に対するテスト保持時間を含むステップと、第2に前記同族体関係及び前記保持時間のテストセットを利用して、前記較正化合物に対するセカンダリ保持インジケータを決定するステップと、前記温度関係を前記較正定数及びセカンダリ保持インジケータに適用して測定された温度に対応する較正された温度を決定するステップとを有する、請求項20記載の方法。

請求項32

保持インジケータは実質的には温度以外のシステムパラメータ及び動作パラメータとは無関係である形式を有し、同族体標準は各々このような形式の所定の保持インジケータを有する、請求項31記載の方法。

請求項33

保持インジケータは保持指標である、請求項32記載の方法。

請求項34

第1の利用ステップは、さらにプライマリセットから標準保持時間を利用して同族体関係に対するプライマリ同族体パラメータを決定するステップと、同族体関係、化合物保持時間及び各較正温度に対するプライマリ同族体パラメータから較正化合物に対するプライマリ保持インジケータを計算するステップと、これにより較正化合物に対する保持インジケータをプライマリシステムに対するカラム温度に関係づけるステップとを有し、第2の利用ステップは、さらにテストセットからテスト保持時間を利用して同族体関係に対する同族体パラメータを再決定するステップと、前記同族体関係、再決定された同族体パラメータ及び測定された保持時間からセカンダリ保持インジケータを計算するステップとを有する、請求項31記載の方法。

請求項35

ターゲットクロマトグラフィックシステムを確認するために、請求項34記載の方法はさらに以下のステップを有する、すなわち、選択された確認成分を含む確認サンプルを提供するステップと、前記確認サンプル、選択されたプライマリ圧力プログラム及びプライマリ確認温度によってプライマリクロマトグラフィックシステムを動作し、この結果相応のプライマリ確認保持時間を生成するステップと、同族体関係、前記プライマリ確認温度に相応するプライマリ同族体パラメータ及びプライマリ保持時間を利用して仮の保持インジケータを生成するステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムを前記確認サンプル、実質的にプライマリ圧力プログラム及び測定されたカラム温度によって動作し、この結果相応のセカンダリ確認保持時間を生成するステップと、前記同族体関係、前記測定されたカラム温度に相応する再決定された同族体パラメータ及び前記セカンダリ確認保持時間を利用してセカンダリ確認保持インジケータを生成するステップと、前記仮の保持インジケータを温度関係及び相応のプライマリ同族体パラメータによってセカンダリ確認温度に相応する較正された温度に調整し、この結果プライマリ確認保持インジケータを生成するステップと、相応のプライマリ確認保持インジケータとセカンダリ確認保持インジケータとの間の差を計算するステップと、該差は前記ターゲットクロマトグラフィックシステムが確かに妥当であるかどうかに対応する所定の制限よりも小さいかどうかを決定するステップとを有する、請求項34記載の方法。

請求項36

保持インジケータは実質的は温度以外のシステムパラメータ及び動作パラメータには無関係な形式を有し、同族体標準は各々このような形式の所定の保持インジケータを有する、請求項35記載の方法。

請求項37

保持インジケータは保持指標である、請求項36記載の方法。

請求項38

プライマリクロマトグラフィックシステムのカラム温度に対して相対的にターゲットクロマトグラフィックシステムのカラム温度を較正する方法であって、各システムは、ガスクロマトグラフィックカラムを有し、前記カラムにガスキャリアを通過させるためのキャリア手段を有し、前記キャリアの中にサンプルのパルスを噴射し前記サンプルの成分に固有の保持時間に従って前記カラムに混合物を通過させるための噴射手段を有し、保持時間を表す信号を発生するために前記混合物を受け取る検出器手段を有し、前記信号を受信し相応の保持時間を処理するための処理手段を有し、前記方法は以下のステップを有する、すなわち、温度依存性保持時間を有する較正化合物を含む温度標準、及び相応の保持インジケータと保持時間との間の同族体関係を有する複数の同族体標準を提供するステップと、前記プライマリクロマトグラフィックシステムを前記温度標準、選択されたプライマリ圧力プログラム及びカラムに対する複数の選択された較正温度によって動作し、この結果各較正温度に対する保持時間のプライマリセットを生成し、該各プライマリセットは同族体標準に対する同族体保持時間と較正化合物に対する化合物保持時間とを有するステップと、第1に同族体関係と各較正温度に対する前記保持時間のプライマリセットとを利用して、温度関係に対する較正定数を決定し、該温度関係は前記較正化合物に対する保持インジケータをプライマリシステムに対するカラム温度に関係づけるステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムを温度標準及び測定されたカラム温度によって動作し、この結果保持時間のテストセットを生成し、該テストセットは同族体標準に対するテスト保持時間及び較正化合物に対するテスト保持時間を有するステップと、第2に前記同族体関係と前記保持時間のテストセットを利用して、較正化合物に対するセカンダリ保持インジケータを決定するステップと、前記温度関係を較正定数及び前記セカンダリ保持インジケータに適用して、測定された温度に対応する較正された温度を決定するステップとを有する、プライマリクロマトグラフィックシステムのカラム温度に対して相対的にターゲットクロマトグラフィックシステムのカラム温度を較正する方法。

請求項39

保持インジケータは実質的には温度以外のシステムパラメータ及び動作パラメータには無関係の形式を有し、同族体標準は各々このような形式の所定の保持インジケータを有する、請求項38記載の方法。

請求項40

保持インジケータは保持指標である、請求項39記載の方法。

請求項41

第1の利用ステップは、さらにプライマリセットから標準保持時間を利用して同族体関係に対するプライマリ同族体パラメータを決定するステップと、前記同族体関係、化合物保持時間及び各較正温度に対するプライマリ同族体パラメータから較正化合物に対するプライマリ保持インジケータを計算するステップと、これにより較正化合物に対する保持インジケータをプライマリシステムに対するカラム温度に関係づけるステップとを有し、第2の利用ステップは、さらにテストセットからテスト保持時間を利用して前記同族体関係に対する同族体パラメータを再決定するステップと、前記同族体関係、再決定された同族体パラメータ及び測定された保持時間からセカンダリ保持インジケータを計算するステップとを有する、請求項38記載の方法。

請求項42

ターゲットクロマトグラフィックシステムを確認するために、請求項41記載の方法はさらに以下のステップを有する、すなわち、選択された確認成分を含む確認サンプルを提供するステップと、前記確認サンプル、選択されたプライマリ圧力プログラム及びプライマリ確認温度によってプライマリクロマトグラフィックシステムを動作し、この結果相応のプライマリ確認保持時間を生成するステップと、同族体関係、前記プライマリ確認温度に相応するプライマリ同族体パラメータ及びプライマリ保持時間を利用して仮の保持インジケータを生成するステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムを前記確認サンプル、実質的にプライマリ圧力プログラム及び測定されたカラム温度によって動作し、この結果相応のセカンダリ確認保持時間を生成するステップと、前記同族体関係、前記測定されたカラム温度に相応する再決定された同族体パラメータ及び前記セカンダリ確認保持時間を利用してセカンダリ確認保持インジケータを生成するステップと、前記仮の保持インジケータを温度関係及び相応のプライマリ同族体パラメータによってセカンダリ確認温度に相応する較正された温度に調整し、この結果プライマリ確認保持インジケータを生成するステップと、相応のプライマリ確認保持インジケータと前記セカンダリ確認保持インジケータとの間の差を計算するステップと、該差は前記ターゲットクロマトグラフィックシステムが確かに妥当であるかどうかに対応する所定の制限よりも小さいかどうかを決定するステップとを有する、請求項41記載の方法。

請求項43

保持インジケータは実質的には温度以外のシステムパラメータ及び動作パラメータには無関係な形式を有し、同族体標準は各々このような形式の所定の保持インジケータを有する、請求項42記載の方法。

請求項44

同族体標準はn-アルカンであり、保持インジケータは保持指標である、請求項43記載の方法。

請求項45

プライマリクロマトグラフィックシステムを利用してターゲットクロマトグラフィックシステムを確認する方法であって、各システムはガスクロマトグラフィックカラムを有し、前記カラムにガスキャリアを通過させるためのキャリア手段を有し、前記キャリアの中にサンプルのパルスを噴射し前記サンプルの成分に固有の保持時間に従って前記カラムに混合物を通過させるための噴射手段を有し、保持時間を表す信号を発生するために前記混合物を受け取る検出器手段を有し、前記信号を受信し保持時間を処理するための処理手段を有し、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムはそのカラム温度と前記プライマリクロマトグラフィックシステムのカラム温度との間の較正された温度関係を有し、前記方法は以下のステップを有する、すなわち、選択された確認成分を含む確認標準及び相応の保持インジケータと保持時間との間の同族体関係を有する複数の同族体標準を提供するステップと、前記プライマリクロマトグラフィックシステムを前記確認標準、選択されたプライマリ圧力プログラム及びカラムに対するプライマリ確認温度によって動作し、この結果前記確認成分に対するプライマリ確認保持時間及び前記同族体標準に対する同族体保持時間を生成するステップと、前記ターゲットクロマトグラフィックシステムを前記確認標準、実質的にプライマリ圧力プログラム及び測定されたカラム温度によって動作し、この結果前記確認成分に対するセカンダリ確認保持時間及び前記同族体標準に対するテスト保持時間を生成するステップと、前記同族体保持時間を利用して同族体関係に対するプライマリ同族体パラメータを決定し、前記テスト保持時間を利用して前記同族体関係に対するセカンダリ同族体パラメータを決定するステップと、前記同族体関係、前記プライマリ同族体パラメータ及び前記プライマリ確認保持時間を利用して、仮の保持インジケータを生成するステップと、前記同族体関係、前記セカンダリ同族体パラメータ及び前記セカンダリ確認保持時間を利用してセカンダリ確認保持インジケータを生成するステップと、前記仮の保持インジケータを温度関係によってセカンダリ確認温度に対応する較正された温度に調整し、この結果プライマリ確認保持インジケータを生成するステップと、相応のプライマリ確認保持インジケータと前記セカンダリ確認保持インジケータとの間の差を計算するステップと、該差は前記ターゲットクロマトグラフィックシステムが確かに妥当であるかどうかに対応する所定の制限よりも小さいかどうかを決定するステップとを有する、プライマリクロマトグラフィックシステムを利用してターゲットクロマトグラフィックシステムを確認する方法。

請求項46

保持インジケータは実質的には温度以外のシステムパラメータ及び動作パラメータには無関係な形式を有し、同族体標準は各々このような形式の所定の保持インジケータを有する、請求項45記載の方法。

請求項47

同族体標準はn-アルカンであり、保持インジケータは保持指標である、請求項46記載の方法。

請求項48

クロマトグラフィックシステムの1つ又は複数の特定のパラメータの値を決定する方法であって、前記システムは、カラムに流体キャリアを通過させるためのキャリア手段を有し、前記キャリアの中にサンプルのパルスを噴射して前記サンプルの成分に固有の保持時間に従って前記カラムに混合物を通過させるための噴射手段を有し、保持時間を表す信号を発生するために前記混合物を受け取る検出器手段を有し、前記信号を受信し相応の保持インジケータを表すための処理手段を有し、前記システムは数学的関数によって保持時間に関係づけられるシステムパラメータ及び動作パラメータを有し、前記数学的関数は前記システムパラメータ及び動作パラメータを含む関数パラメータを有し、該関数パラメータは前記特定のパラメータを除いて所定の又は仮定の値を有し、前記方法は以下のステップを有する、すなわち、前記システムを動作して、この結果保持インジケータを生成するステップと、前記特定のパラメータの潜在的な値の範囲を定義する初期データベースを提供するステップと、前記潜在的な値及び所定の又は仮定の値に対する前記関数によって理論的保持インジケータを計算するステップと、該理論的保持インジケータとセカンダリ保持インジケータとの間の差を計算するステップと、これらの差の最小値を探索し、この結果該最小値が各特定のパラメータの有効な値を確立するステップとを有する、クロマトグラフィックシステムの1つ又は複数の特定のパラメータの値を決定する方法。

請求項49

探索ステップは適応ノンパラメトリック探索を有する、請求項48記載の方法。

請求項50

探索ステップは、さらにノンパラメトリック探索を続行し、該ノンパラメトリック探索のための小さいデータベースを選択する粗い探索ステップを有する、請求項49記載の方法。

請求項51

システムはガスキャリアを有するガスクロマトグラフィックシステムである、請求項48記載の方法。

請求項52

動作パラメータはカラムのインレット圧力のプログラムパラメータを含み、システムパラメータはカラム寸法を含み、特定のパラメータは1つ又は複数のプログラムパラメータ及びカラム寸法から成る、請求項51記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、クロマトグラフィックステム、とりわけターゲットクロマトグラフィックシステムの標準化の方法、ターゲットクロマトグラフィックシステムのカラム温度較正する方法、ターゲットクロマトグラフィックシステムを確認する方法及びクロマトグラフィックシステムの1つ又は複数の特定のパラメータの値を測定する方法に関する。

背景技術

0002

クロマトグラフィは、物理的にサンプルの成分をキャリア流体において分離すること及びこの分離を測定することを含む。ガスクロマトグラフィ(GC)ではキャリアガスであるか又はシステムにおいて同じように作用する少なくとも1つのスーパークリティカル流体である。液体クロマトグラフィ(LC)ではキャリアは液体である。どちらのケースでもサンプルのパルスがキャリアの定常流の中に噴射され、成分がカラム固定相材料によって吸着されるか又は吸着及び脱着される。カラムの端部で個々の構成成分が多かれ少なかれやがて分離される。カラム流出を適当な検出器監視することによって保持時間のパターンが得られる。この保持時間のパターンは、既知のサンプルによる較正又は比較によって、このサンプルの成分を定性的及び定量的に示す。このようなシステムのメインコンポーネントはカラム、サンプルをキャリアの中に導入するための混合チャンバを有する噴射器、カラムのアウトレット端部の検出器、流体コントロール及び検出器の出力を処理及び表示するためのコンピュータである。表示は一般的には保持時間の形式である。GCではオーブンが一般的に温度を高めサンプルを揮発性状態に維持し、成分の識別を改善するために使用される。様々なガスクロマトグラフィックシステムが米国特許第5405432号明細書、米国特許第5545252号明細書(“Hinshaw 1”)、米国特許出願シリアル番号第08/734689号提出1996年10月21日(“Hinshaw 2”)及び論文“The Effectsof Inlet Liner Configuration and Septum Purge Flow Rate on Discrimination in Splitless Injection”by J.V.Hinshaw, J.High Resolution Chromatography 16 ,247—253(April 1993)において開示されている。液体クロマトグラフィックシステムは米国特許第4579663号明細書に開示されている。

0003

クロマトグラフィにおける保持時間パターン解釈は、異なるシステム及びとりわけ異なるカラムが異なる振る舞いをし、この結果同一のサンプルに対して異なるパターンを生じる場合、スキルと経験とを必要とする傾向がある。オペレータは温度及び圧力のような動作パラメータを選択するか、又はこれらのパラメータを実行中に判断に応じて変更してもよい。こうしてこれらのシステムをサンプル評価のために使用することはオペレータのスキルに依存する。そして異なるシステム、異なるカラム及び異なるオペレータの結果を比較するのは困難である。

0004

クロマトグラフィの方法が発展すると、このクロマトグラフィの方法を後で同一のシステム、異なるカラムを有する同一のシステム又は他のシステムに変換することがしばしば望ましい。この仕事は、温度及び圧力の異なる較正及び異なる温度勾配を結果的にもたらす異なるオーブンの幾何学的構成を含む他の要因によってより複雑なものになる。カラムの特性が異なることは長さ、内部直径、相の厚さ及び相の化学的性質を含み、さらにこれらの特性はカラムを破壊することなしに精密に測定することは困難である。システムにおけるこれらのバリエーション、とりわけカラムにおけるこれらのバリエーションは、幾つかのピークオーダ切り換えても、異なるシステム及び異なる時点における同一のシステムに対して保持時間を変化させる原因になる。再較正は複雑で時間がかかる。例えば米国特許第5303165号明細書(Ganz et al)に開示されているような光学的分光法で行われるような標準化が望ましい。特殊なタイプのカラムに関するベーシック標準の有用なライブラリを提供できることが特に望ましいだろう。そうすれば、クロマトグラフィの結果を至る所で比較できるだろう。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、クロマトグラフィックシステムを標準化するための新しい方法及び手段を提供し、異なるクロマトグラフィックカラム及び異なる時点での同一のカラムを含む、異なるシステム及び異なる時点での同一のシステムから生じる情報を直接比較できるようにすることである。特別な課題は、保持時間が異なるシステム及び異なる時点における同一のシステムに対して実質的に同一であるように各クロマトグラフィックシステムに対する確実な動作パラメータを確立するための新しい方法及び手段を提供することである。他の課題は、クロマトグラフィックシステムに対するパラメータを最適化するための新しい方法及び手段を提供することである。付加的な課題は、とりわけさらなる標準化のためにクロマトグラフィックカラムの温度を測定するための新しい方法及び手段を提供し、さらにクロマトグラフィックシステムを確認(validating)するための新しい方法及び手段を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

上記及び他の課題は、少なくとも部分的には、プライマリクロマトグラフィックシステムによるターゲットクロマトグラフィックシステムの標準化のための方法及び手段によって解決される。各システムは、流体キャリアをカラムに通過させるためのキャリア手段、サンプルのパルスをキャリアに噴射してサンプルの成分に固有の保持時間に従ってカラムに混合物を通過させるための噴射手段、混合物を受け取り保持時間を表す信号を発生するための検出器手段、及び前記信号を受け取り相応の保持インジケータを表すための処理手段を有する。各システムはシステムパラメータ及び動作パラメータを有し、動作パラメータは選択可能な第1のプログラミングを有する第1のパラメータと選択可能な第2のプログラミングを有する第2のパラメータとを有し、各プログラミングは時間に関係している。保持時間は数学的関数によってシステムパラメータ及び動作パラメータに関係しており、前記数学的関数は成分とカラムとの相互作用に関する熱力学的定数を含む関数パラメータを有する。

発明を実施するための最良の形態

0007

有利な実施形態では、各システムはガスキャリアを有するガスクロマトグラフィックシステムであり、そして第1のパラメータはカラムの温度であり、第2のパラメータはカラムに対するキャリアのインレット圧力である。また有利には保持インジケータは保持時間であり、システムパラメータはカラムの寸法を含む。

0008

プライマリシステムは、相応のプライマリ保持インジケータ(例えば時間)を発生するように、標準サンプル、第2のパラメータに対して選択されたプライマリの第2のプログラム(例えば圧力)及び第1のパラメータに対する複数の選択されたプライマリの第1のプログラム(例えば温度)によって動作される。プライマリ保持インジケータ及び第1のプログラムは第2のプログラムによって関数適合され、この結果熱力学的定数が決定され、これによりこの関数は仮想クロマトグラフィックシステムを表す。この熱力学的定数は将来の適用のためにターゲットクロマトグラフィックシステムによって記憶される。

0009

ターゲットクロマトグラフィックシステムは最初に標準サンプル、実質的にプライマリの第2のプログラム及び複数のセカンダリの第1のプログラムによって動作され、この結果相応のセカンダリ保持インジケータを発生する。有効なシステムパラメータ(例えばカラムの寸法)は、仮定によって、初期の測定によって又は本発明による技術(後述)によって、ターゲットクロマトグラフィックシステムに対して決定される。そしてセカンダリの第2のプログラムが決定され、このセカンダリの第2のプログラム対してこの有効なシステムパラメータによってこの関数は実質的にプライマリの第1のプログラムに対するプライマリ保持インジケータをもたらす。

0010

実際の動作においては、ターゲットクロマトグラフィックシステムはアプリケーションサンプル、セカンダリの第2のプログラム及び選択された第1のプログラムによって動作され、この結果相応の少なくとも1つのテスト保持インジケータを発生する。このようなセカンダリプログラムを使用することによって、各テスト保持インジケータは仮想クロマトグラフィックシステムに標準化される。

0011

保持時間を温度や圧力のようなパラメータに関係づける関数は、有利にはクロマトグラフィックシステムの理論的関係に基づく。このような関数が一般的に複雑であると、その適用には、とりわけ有効カラム寸法及びセカンダリの第2の(圧力)プログラムには特殊な技術が要求される。本発明では、クロマトグラフィックシステムのための1つ又は複数の特定のパラメータの値を設定するための方法及び手段が提供される。数学的関数によって保持時間に関係づけられるシステムパラメータ(例えばカラム寸法)及び動作パラメータ(例えば温度及び圧力)が存在する。この数学的関数は、これらのパラメータならびにカラムにおける固定相とサンプルとの相互作用に関連する熱力学的定数のような他のパラメータを含む関数パラメータを有する。関数パラメータは特定のパラメータを除いて予め設定された又は推定された値を有する。特定のパラメータはカラムインレット圧力又はカラムの長さである。

0012

システム(例えばターゲットシステム)は保持インジケータを発生するように動作される。初期データベースが提供され、特定のパラメータ又はパラメータの潜在的な値の範囲を定義する。理論的な保持インジケータがこの潜在的な値及び予め設定された又は推定された値に対して関数によってコンピュータ計算され、理論的な保持インジケータとセカンダリ保持インジケータとの間の差がコンピュータ計算され、さらに、これらの差の最小値を探索し、この最小値が各特定のパラメータの有効な値を確立する。

0013

本発明では、プライマリクロマトグラフィックシステムのカラム温度に対して相対的にターゲットクロマトグラフィックシステムのカラム温度を定める方法及び手段が提供される。温度依存性保持時間を有する較正化合物を含む温度標準、及び相応の保持インジケータと保持時間との間の同族体関係を有する複数の同族体標準(homolog standards)が提供される。プライマリクロマトグラフィックシステムは温度標準、選択されたプライマリ圧力プログラム及び複数の選択された較正温度によって動作され、この結果各較正温度に対する保持時間のプライマリセット、同族体標準に対する同族体保持時間及び較正化合物に対する化合物保持時間を有する各プライマリセットを発生する。同族体関係及び保持時間のプライマリセットは最初に各較正温度に利用され較正化合物に対する保持インジケータをプライマリシステムのカラム温度に関連づける温度関係較正定数を決定する。ターゲットクロマトグラフィックシステムは温度標準及び測定されたカラム温度によって動作され、保持時間のテストセット、同族体標準に対するテスト保持時間及び較正化合物に対するテスト保持時間を有するテストセットを発生する。同族体関係及び保持時間のテストセットは次に較正化合物に対するセカンダリ保持インジケータを定めるために利用される。温度関係は、測定される温度に相応する較正された温度を設定するために、較正定数及びセカンダリ保持インジケータに適用される。

0014

さらに本発明では、ターゲットガスクロマトグラフィックシステムのカラム温度とプライマリガスクロマトグラフィックシステムのカラム温度との間の較正された温度関係を有するターゲットガスクロマトグラフィックシステムを確認(validate)するための方法及び手段が提供される。選択された確認成分(validation constituents)及び複数の同族体標準を有する確認標準(validation standard)が提供される。これら複数の同族体標準は、相応の保持インジケータと保持時間との間の同族体関係を有する。プライマリクロマトグラフィックシステムは確認標準、選択されたプライマリ圧力プログラム及びカラムに対するプライマリ確認温度によって動作され、確認成分に対するプライマリ確認保持時間及び同族体標準に対する同族体保持時間を発生する。ターゲットクロマトグラフィックシステムは確認標準、実質的にプライマリ圧力プログラム及び測定されたカラム温度によって動作され、確認成分に対するセカンダリ確認保持時間及び同族体標準に対するテスト保持時間を発生する。同族体保持時間は同族体関係に対するプライマリ同族体パラメータを定めるために利用され、テスト保持時間は同族体関係に対するセカンダリ同族体パラメータを定めるために利用される。同族体関係、プライマリ同族体パラメータ及びプライマリ確認保持時間は仮の保持インジケータをもたらすために利用される。同族関係、セカンダリ同族体パラメータ及びセカンダリ確認保持時間はセカンダリ確認保持インジケータをもたらすために利用される。仮の保持インジケータは温度関係によってセカンダリ確認温度に相応する較正された温度に調整され、プライマリ確認保持インジケータをもたらす。相応のプライマリ確認保持インジケータとセカンダリ確認保持インジケータとの間の差が計算され、ターゲットクロマトグラフィックシステムが妥当であるかどうかに対応する予め設定された制限よりもこの差が小さいかどうかが求められる。

0015

本発明は、前述の米国特許第5545252号明細書(“Hinshaw 1”)、米国特許出願シリアル番号第08/734689号(“Hinshaw 2”)に記述されているような従来の又は他の所望のガスクロマトグラフィック(GC)システムで利用される。これら米国特許第5545252号明細書(“Hinshaw 1”)、米国特許出願シリアル番号第08/734689号(“Hinshaw 2”)の各々は現在の被譲受人に属し、その全てが委託によってこの被譲受人に渡されている。適当なシステムはPerkin-Elmer Autosystem XL(商標)である。

0016

有利なタイプのGCシステム10(図1)は背圧(back pressure)調整を有するスプリットフロー(split flow)を前述のHinshawの論文の図2(b)に図示されているようなやり方で利用する。圧力調整された源12からのキャリアガスガスフロー制御器14を通過して噴射装置16に供給される。これらの各々は基本的に従来の又は他の所望のタイプでよい。例えば、フロー制御器は Hinshaw 2 で教示されているタイプであり、噴射器は Hinshaw 1 で教示されているタイプである。キャリアの一部は噴射器16からクロマトグラフィックカラム18の中を通過する。このクロマトグラフィックカラム18は長いチューブ、例えば長さ25m及び内部直径0.25mmの融解石英チューブから形成され、メチルシリコン0.25μm厚のような内側カラム壁に選択された固定相を有する。

0017

インレットフローの残りの大部分は周囲を取り巻く空間(通常は大気)へと例えば Hinshaw 2 で教示されているような背圧調整器13を貫流し、その結果、カラム通路へのキャリアの一定の選択された圧力が維持される。背圧調整器は噴射器からスプリットフローアウトレット15に接続され、有利にはダウンストリーム成分を目詰まりから保護するために、チャコールフィルタ17が進路内に設けられている。

0018

圧力制御器の1つの形式として可変フロー制限器19がこのフィルタの後に設けられる。圧力トランスデューサ20はカラムのインレットにおける圧力であるスプリットフローアウトレットにおける圧力を測定するために接続されている。トランスデューサから制限器に接続されている電子フィードバック装置23は有利にはコンピュータ30の制御の下で利用される。噴射器からの従来のパージガスアウトレット(purge gas outlet)は例えば噴射器にタップされ固定ガスフロー抵抗器29に接続された固定圧力調整器27を含む。

0019

サンプル材料化学成分、一般的には炭素及び水素の他に塩素酸素窒素及び/又は硫黄など他の元素を有する分子を含む有機分子から成る。サンプルのパルスはサンプル源から噴射器装置のキャリアに噴射され、この噴射器装置においてキャリアガスとの混合物が形成される。パルス化された混合物は大抵はサンプル噴射後の数分間の時間の間にカラムの中を通過する。カラム18(図2)ではチューブ壁の適当な物質の固定相はキャリアガス21から吸着し、そしてサンプルの化学成分を脱着する。

0020

異なる成分は固定相に対して異なる親和性を有し、それゆえ異なる成分は保持時間として知られている異なる固有の時間でカラムから出てくる。この固有の時間は固定相における異なる保持時間に関連する。キャリアガス(「移動相」)の速度は全保持時間に寄与する。この用語「保持時間」は固定相及び移動相における噴射器から検出器までの全時間を意味する。カラムアウトレットの検出器26はキャリア及び混合物の物理的性質、通過する各成分によって変化する性質の大きさを測定する。ホットワイヤ、炎イオン化(flame ionization)、電子捕獲熱電子及び炎測光( flame photometric)のような様々なタイプの検出器が使用される。検出器は線路28に信号を発生し、この信号は保持時間ならびに濃度を表す。

0021

コンピュータ30はこの信号を受信して処理し、サンプル成分を表す(「構成成分」と呼ばれる)一連のピーク、相応する保持時間を表す構成成分のプロットされた位置を作成する。コンピュータ30は(例えばモニタで)相応する保持インジケータを表示する。この相応する保持インジケータは直接保持時間か又は保持指標(後述)のような時間から計算される他のインジケータでもよい。ピークの構成成分は化学成分を知るためにオペレータ又はコンピュータによって識別され、そしてピークの高さは定量的測定を提供する。

0022

コンピュータシステム30は従来型のものであり、実際には製造者によってGCに組み込まれたDEC PCLP433のようなメインコンピュータを含む処理ユニットの組み合わせでもよい。補助処理ユニットは自動サンプル選択用のユニットオーブン制御用のユニット及び通信及びニューマティック(pneumatic)制御用のユニットを含む。これらのユニットはインターフェースプロセッサを介してメインコンピュータと通信する。各ユニットは固有のファームウェアを含む。このコンピュータシステムは従来技術のものであり、オーブン制御器46以外は本発明では詳細は重要ではないので図1には1台のコンピュータ30として示されている。よって、コンピュータは一般的に以下のものを含む。すなわち、所属メモリ(RAM)を有する中央処理ユニット32(CPU)、(必要に応じてコンピュータの中又は外に設ける)適当なアナログ/デジタル変換器、典型的にはハードディスクを含むディスクメモリセクション(より一般的にはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体)36、レーザディスクCD-ROM)及び/又はフロッピーディスクアクセス手段38、オペレータ入力キーボード40、そして保持インジケータを表示するためのモニタ42及び/又はプリンタ

0023

標準的なGC動作及び本発明のためのコンピュータプログラムは「C」、「C++」、「Visual BasicTM」のような通常の言語で書かれ、データは「ExcelTM」のような表計算プログラムによって管理される。本発明の必要なプログラミングはフローチャート及びその記述から容易に識別でき、当業者によって実施され得る。

0024

カラム18はオーブン44等の中にカラムの温度を設定及び調整するための制御器46と共に納められる。この温度は白金抵抗温度計(又は他の精密温度センサ)によって測定され、温度信号は線路51を通過してコンピュータ30に供給される。保持時間は温度依存性を有し、このためデータは通常は実行中に選択的にランピング(ramping)又は他の温度プログラムによって1つ又は一連の既知の温度において採取される。同様に、保持時間は圧力依存性を有し、このデータも選択的にランピング又は他の圧力プログラムによって1つ又は一連の既知の圧力において採取される。ランピングによって、所属のパラメータは開始値及び終了値ならびにランピングレート及びランピングの開始時間又は終了時間を含む。

0025

温度、圧力又は他のパラメータに適用され、この明細書で及び請求項で使用される「プログラム」という用語はレベルの一定化(例えば等温又は等圧)、又は噴射されるサンプルによる実行中に、時間によってパラメータを変更することを意味する。「ランピング」は必ずしもそうではないが大抵の場合は線形変化であり、通常は増大である。そしてプログラムはレベルの一定化とランピングとを組み合わせてもよく、複数のランピングを含んでもよい。

0026

従って、システムのための動作パラメータは、大抵の場合クロマトグラフィックカラムの等温の又は他のプログラミングされた温度、カラムに対する一定の又は他のプログラミングされたインレット圧力及びキャリアガスの合成(このキャリアガスは一定の混合物又は例えばメタン/アルゴン又はN2/Arの可変混合物でもよい。)を含む。他のプログラムパラメータランプレート、各レベルでの開始及び終了温度及び/又は開始及び終了圧力、開始及び終了時間、及び/又はランピングの開始及び最終時間を含む。プログラムはより複雑でもよい。例えば、間にランピングを有する複数の一定レベルを有するプログラムや、非線形変化を有する複数の一定レベルを有するプログラムなどである。

0027

カラムアウトレットでの圧力は一般的には大気圧又は真空である。真空の場合、GCは例えば質量分析計と結合して使用される。アウトレット圧力Po は気圧計49によって測定されるが、普通は調整されない。しかしアウトレット圧力は圧力プログラムの一部としてリセット又は変更されうる。他のあり得る動作パラメータは、カラム寸法(後述)としてその種類から得られるカラム長である。カラム長は容易に測定される。そしてカラムは一連のシステム実行のために、特に後述するプライマリシステムによる一連のシステム実行のために次々と切断してもよい。

0028

数学的関数の形式の、GCの動作を記述する理論的関係を使用する。適切な関数は積分によって表現されるか又は積分から導出される。

0029

0030

ただしtRは保持時間、Tはカラム温度、∩(T)は温度の既知の関数としてのキャリアガスの粘度、Lはカラム長(図2)、rcはカラム半径、Piはインレット圧力、Po はアウトレット圧力である。項t0は、デッドタイム、移動相時間又はガスホールドアップ時間などさまざまに呼ばれるが、キャリアガスの中のパルスの時間を表す。項βは、相比率(phase ratio)と呼ばれ、これは移動相(キャリアガス)の容量と固定相の容量との比率を表し、β=rc/2dfである。ただしこのdfはカラムチューブ壁における固定相の厚さである。カラムの幾何学的構成に対するカラムの寸法は関数の中にL、rc及びβとして示されている。熱力学的定数a及びbはエンタルピー及びエントロピーに関連し、定数cがないならば、これら熱力学的定数a及びbはわずかに温度依存性を持つことが見いだされる。実質的にこの依存性を取り除くために、付加的な熱力学的定数cが導入される。そしてa、b及びcの全ては各サンプル構成成分に対して一定であると見なされる。(しかし一般的にはこれらa、b及びcの全ては異なる成分及び固定相に対して異なる。しかし、cは極めて小さく、結果的に得られる精度が十分であるならばゼロと仮定してもよい。式1は通常はc項なしで使用される。このc項は本発明の構成に従って加えられている。温度及び/又は圧力は実行中に時間によって異なる。よって、この積分の解又は適用は、どのパラメータがそしてどのようにこれらのパラメータが0からtRまでの積分時間の間に変化するかに依存する。

0031

定温度及び圧力に対して、この関数は積分されて次の形になる。

0032

0033

これは一定の(等圧及び等温)条件又はプログラムの一定部分に対して使用される。さもなければ、式1は従来のコンピュータ技術によって、例えば20ステップ使用するシンプソンの公式によって解かれる。

0034

クロマトグラフィを記述する他の適当な関数をこれらの式の代わりに使用してもよい。このような関数は有利にはクロマトグラフィの物理に基づくが、経験的なファクタを含むか又は経験的なファクタに基づくものであってもよい。例えば関数の修正はカラム壁を貫通するキャリアガスのわずかな洩れを補償するために行われる。これは現在継続中の米国特許出願シリアルNo.1997年4月15日出願(書類番号ID4531)、タイトルクロマトグラフカラム透過を補償するための方法及び装置(Method and Apparatus to Compensate for Chromatograph Column Permeativity)」、発明者Jerry E. Cahill及びDavid H. Tracyにおいて教示されている。 Jerry E. Cahill及びDavid H. Tracyは本発明の被譲受人であり、この全体を本発明で参考文献として挙げる。

0035

関数(例えば式1又は式2)はコンピュータメモリに(関数自体は)プログラムコードの形式で及び(パラメータデータは)データコードの形式で格納される。関数の形式がどちらでも、関数の独立変数は有利には(本発明の例では)カラム温度T(又はそのプログラム)であり、関数パラメータはインレット及びアウトレット圧力Pi及びPo、カラムの幾何学的構成β、L及びrc、そして熱力学的定数a,b,cを含む。選択的にインレット圧力を温度のかわりに独立変数として使用して、温度を関数パラメータとしてもよい。より広く、どの動作パラメータも独立変数として使用してもよく、温度及びそのランプレート、又は温度及び圧力のように1つより多くの独立変数が存在してもよい。

0036

図3のフローチャートを参照すると、本発明をインプリメントするためにプライマリクロマトグラフィックシステム52が設けられている。このプライマリクロマトグラフィックシステム52は、実質的に同じタイプのカラムを有するターゲットシステム(後述)と同じ一般的なタイプである。プライマリシステムはそのクロマトグラフィックカラムに対する確定的な(仮定の又は既知の)プライマリカラム寸法を有する。このような寸法はカラム壁における固定相の平均的な厚さdf(図2)、カラム長L及びカラム半径rcを含み、これによって相比率β=rc/2dfが確定される。厚さは例えば製造中の(充填の前及び後での)チューブの計量によって測定される。選択的に、カラム寸法を、プライマリシステムによる最初の測定の後で、厚さと半径とを測定するためにこのカラムを破壊することによって、このカラムがもはや必要でなくなる時に、測定してもよい。充填されたカラムに対しては、固定相の容量を幾何学的構成として使用してもよい。

0037

標準サンプル54は、実際のサンプルと固定相との予期される相互作用の範囲に及ぶのに適した成分を含むように選択される。ほぼ8から10の化合物を有する標準が使用される。化合物は、例えば本発明で参考文献として挙げる記事“Characterization of Some Liquid Phases”、W.O.McReynolds著、J of Chromatographic Science 8,685-693 (Dec.1970)に教示されているやり方で固定相に適合するように選択される。メチルシリコンの固定相に適した標準は次のようなものを含む。すなわち、溶媒としてn-ノナン2-オクタノン、n-デカン、1-オクタノールn-ウンデカン、2,6-ジメチルフェノール、2,4-ジメチルアナリンナフタレン、n-ドデカン及び2-プロパノールである。

0038

プライマリシステム52は標準サンプル54、プライマリインレット圧力56(又は、より広く、プライマリ圧力プログラム)及び温度に対する連続する多数の選択された温度58によって動作53される。各温度プログラムは単に等温温度レベルであってもよいし、又は各温度プログラムは初期及び最終温度、ランピングレート及びランピングのための初期及び最終時刻のような実行のためのプログラミングパラメータから成るものであってもよい。これらのパラメータのうちの1つより多いパラメータが連続的実行のために変更されてもよい。温度プログラムの選択は、意図されたアプリケーションサンプルタイプ及び意図された温度範囲及びプログラミングのようなファクタに依存する。4つのプログラムの例は次のようなものである。第1のプログラムはいかにしてこれら選択されたプログラムが以下に説明される補助的な目的のために使用されるのかも示している。

0039

1)温度較正、相比率、選択性確認に対して120°C、温度較正に対して250°C、有効コラム長のために5°C/minで80°Cから250°Cまでランプ

0040

2)80°Cから250°Cまで10°Cステップで等温。

0041

3)250°Cから300°Cまで10°Cステップで等温。

0042

4)5°C/minで80°Cから250°Cまでランプ、10°C/minで80°Cから250°Cまでランプ、15°C/minで80°Cから250°Cまでランプ。

0043

この動作は各温度プログラムに対するプライマリ保持時間のセット(RT´s)60(これらのプライマリ保持時間を他の関連する保持インジケータに変換してもよい)を発生する。このプライマリ保持時間のセットは、標準サンプル内の各成分に対する構成要素(ピーク)61によってプライマリクロマトグラム(例えば図4)としてプロットされる。これらの構成要素は、オペレータ又はコンピュータプログラムにより、従来のやり方で、予め決められた順序で予期される時間のリストと比較すること、温度に対する考慮、ノイズピークを無効にすることによって識別62される。1つの標準時間を取り出し、他の時間を選択プロセスの標準時間に対する比率で表すのは有利である。

0044

この標準の各構成要素について、プライマリ保持時間及びプライマリ温度(又はプログラム)が関数66(式1又は2)に適合64される。この適合のためのコンピュータ計算により熱力学的定数a,b,c(68)が決定され、この結果、この関数は保持時間をカラム温度、圧力及びカラムの幾何学的構成に関連づける。プライマリカラム寸法70を含めて、全ての他の関数パラメータが既知である。熱力学的定数は各構成要素、すなわちサンプルの各成分に対して異なり、さらに熱力学的定数は固定相の化学的性質によって決まる。適合のために必要な温度プログラムの数は少なくとも存在する熱力学的定数の数と同じである。(適合技術「関数の適用」は後で説明する。)
コンピュータ計算された熱力学的定数のセットを有する関数は、仮想(仮説的)クロマトグラフィックシステム69と識別され、この際圧力及びカラム寸法はターゲットシステムの変形実施形態に従って調整可能である。プライマリシステム及びそのカラムはもはや必要ない。この仮想システムは他のGCシステム(この中に「ターゲットクロマトグラフィックシステム」も含まれる)と比較するための標準と見なされる。この他のGCシステムはとりわけ固定相を有するカラムタイプが同じであることによってプライマリシステムに類似する。

0045

全ての構成要素に対して関数から導出されるプロットを結合することにより基本的に図4のようなシミュレートされた仮想システムのクロマトグラムが生まれる。(ピークの高さは識別しやすいように構成要素ごとに異なるように任意に選択される。ピークの幅は実際のピークの幅に類似するようにプログラムされている。)熱力学的定数を含んでいるフロッピーディスク71(又はCD-ROM又はテープのような他のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体)が、所属のカラム及び標準サンプルと共に提供される。関数のためのプログラムベースがまだインストルメントコンピュータ(instrument computer)にない場合には、記憶媒体が関数のためのプログラムベースを含んでいてもよい。

0046

ターゲットクロマトグラフィックシステム72は、標準サンプル54(これはオリジナルか又は実質的にこのオリジナルにうりふたつのサンプルを意味する)によって及び実質的に同一のプライマリインレット圧力56(又は他の圧力プログラム)によって動作73される。このシステム及び設定には変形実施形態があるので、この圧力はプライマリとまったく同一でなくてもよい。しかし、圧力較正ステップは例えばスプリットフロー出口フローバルブ19(図1)を完全に開き、停止ステップフロー制御14によって行うことが望ましい。これによって圧力ゲージを大気圧にさらし、これをゼロ較正点75(ゲージ圧力)として使用する。

0047

温度値74のセットが選択される。この温度値74はプライマリ温度と同一である必要はない。適切な温度プログラムは、120°C及び250°Cにおける2つの固定(等温)レベル及び5°C/秒で80°Cから250°Cまでのランピングである。相応のセカンダリ保持時間76(又は他の保持インジケータ)が選択された温度プログラムに対して測定される。等温保持時間は、システムの標準化、温度較正、相比率の確認及び相比率の決定を含む複数の用途を有する。

0048

ターゲットシステムの温度スケールは、例えば特定の構成要素に対する等温のセカンダリ保持時間を利用する後述のやり方で較正78され、較正された温度79をもたらす。このステージで後述するようにターゲットシステムの確認80を行うこと(まず最初に固定相の組成を確認すること)が望ましい。もし確認が実施されないならば、後続プロシージャを終了させ、問題を設定し確定82し、例えばカラムを変える。

0049

ターゲットシステムのカラム寸法に関するパラメータを測定しなくてはならない。例えばカラムに残っている固定相の正確な量の測定のような以前の実行時の又は製造中の測定によって既にターゲットシステムのカラム寸法が確定されている状況もあり得る。この場合には、関数によってカラム寸法を決定する後続のプロシージャをスキップしてよい。

0050

セカンダリ保持時間76は関数(式1及び/又は式2)に対するターゲット時間として識別される。ターゲットシステム(とりわけターゲットカラム)は関数66を逆に適用することによって特徴づけられ84、この結果、有効なカラム寸法が決定される。この有効なカラム寸法において、先に決定された熱力学的定数68及びプライマリインレット圧力56を利用して、この関数によるコンピュータ計算によって、実質的にターゲットシステムが実行される温度に対する各セカンダリ保持時間が得られる。相比率をこの関数によって決定してもよい。しかし、後述するように、相比率βは有利には保持時間から決定される。よって、長さL(すなわちLそれ自体又はアスペクト比L/rc)に関するパラメータのみがこの関数によって決定される必要がある。

0051

次に、ここでもまた式1及び/又は式2を逆に適用することによってインレット圧力のための有効なセカンダリプログラム88が決定90される。この有効なセカンダリプログラム88に対して、有効カラム寸法68及び先に決定された熱力学的定数68によってこの関数は実質的にあらゆる温度プログラムに対する、有利には選択された定格温度プログラムのうちの1つに対するプライマリ保持時間60を与える。一定圧力が適しているが、代わりにランピングのような圧力プログラムも保持時間の適切な同等性を得るには有利である。このセカンダリ圧力プログラム88は後続のシステム動作で使用87されるか、又は選択されたプログラムが較正によって使用される。

0052

このような選択された圧力プログラムに対して、プログラム88に対する一定圧力は、ターゲットシステムに対する圧力設定に比べて、このターゲットシステムの有効なインレット圧力に対する第2の較正点も供給する。この第2の較正点及び前述したように決定される第1の較正「ゼロ」点75及び仮定された線形性によって、圧力較正87が確立される。どんな動作圧力89(Pi、一定又は一定でなくても)をターゲットシステムの後続動作のために選択してよい。動作圧力プログラムに相応する適正な圧力プログラム設定は較正によって確認される。選択され較正された同じ圧力で動作する他のクロマトグラフィックシステムによって同一のプロシージャを使用すれば、保持時間を直接比較できる。他のシステムに対する実際の圧力設定は、本発明の場合と同一のやり方で決定され、較正され、スケーリングされる。

0053

前述したように、理想的な目的は有効なカラム寸法及びセカンダリインレット圧力を決定することであり、この結果、関数はセカンダリ保持時間及びプライマリ保持時間のそれぞれに正確に等しい保持時間をもたらす。一般的にこれは実現できないので、「実質的に」という言葉は、実現可能性の実際的な限度の範囲で、ということを意味している。関数の適用についての詳細は後述する。

0054

ターゲットクロマトグラフィックシステム72は次に(通常は未知の)アプリケーションサンプル92を使用して、サンプル分析のために動作91される。動作パラメータとしては、選択された圧力プログラム89及び温度のための選択されたプログラム(一定又はランピング)94が、有利には温度較正78によって使用される。このような動作は各構成要素及び各温度プログラムに対する少なくとも1つのテスト保持時間96を発生する。セカンダリ圧力プログラム(一定又はランピング)を使用することによって、テスト保持時間は仮想クロマトグラフィックシステム69に標準化され、さらにテスト保持時間はアプリケーションサンプルの分析98に利用される。他のアプリケーションサンプル及び他のターゲットシステムによる類似の動作は次のような保持時間を与える。すなわち、この保持時間は、選択された温度への関数による正規化の後で、直接比較される。これによって、コンピュータ比較及び選択された化学成分に対するこのような時間のライブラリによる識別が可能となる。

0055

前述したように、温度は都合のよいことに関数の中では独立変数として選択され、圧力プログラムはパラメータとして選択される。これらのルールは逆にすることができる。すなわち独立変数として圧力を選択してもよい。より広く、他のどんな動作パラメータもこれらのルールでは使用できる。すなわち、アウトレット圧力、ランピングレート及びランピング時間(又は他のプログラムパラメータ)、(粘度∩に影響を与える)キャリアガス合成物、カラム長そしてもし実行において制御可能に変更できるならば固定相の合成物又は厚さのような他のカラムパラメータなどの動作パラメータである。その上、これらの変数のうちの1つ以上を各ルールにおいて同時に、例えば温度にランピングを付け加えて使用することができる。明細書及び請求項で使用されているように、用語「第1のパラメータ」は独立変数(上の例では温度)を意味し、「第2のパラメータ」はターゲットシステムを仮想システムに標準化するために調整されるパラメータ(例えばインレット圧力)を意味する。

0056

本発明の実施形態の関数(式1又は式2)はインレット圧力を含むので、有利にはシステムはスプリットフローの背圧調整を利用し、インレット圧力を制御して直接インレット圧力を知ることが有利である。しかし、カラムへのインレット圧力が測定されており有利には再生可能であるならば、本発明は Hinshaw 1 に開示されているようなスプリットフローのフロー調整と共に利用される。選択的に、このようなフロー調整システムによって、圧力の代わりに第1の又は第2のパラメータとしてカラムフローレートを有する関数が導出される。このようなフローレートは再生可能であり、直接測定されるか又は減算によって求められる。

0057

本発明はキャリアとしてスーパークリティカル流体によって使用される。この場合、本発明における用語「ガス」はこのような流体を含んでおり、プロシージャは、実質的にクロマトグラフィを記述する同一の又は他の適当な関数の利用を含んでいるここで記述したのと同一のプロシージャである。本発明は既述の米国特許第4579663号明細書に記述されているタイプのような液体キャリアを有する液体クロマトグラフィック(LC)システムにも利用できる。LCに対しては、サンプルと液体キャリアとの相互作用について付加的な考察が行われる。

0058

カラム寸法
ターゲットカラムの有効カラム寸法86(図3)を特徴づけること84は、都合のよいことに2つの側面を有する。相比率βは保持時間から直接決定される。他のカラム寸法は関数の適用によって以下に説明するように求められる。

0059

プライマリカラム(βp)に対するプライマリ寸法70における相比率β=r/2dは有利にはカラムを実際に測定することから、必要とあれば破壊することによって決定される。この測定は実用にたえる程度にできるだけ正確であるべきだが、絶対的な正確さは必要ない。というのも、ターゲットカラム寸法86を特徴づける84際にターゲットカラム(βt)の相比率は周知のβpに対して相対的に決定される。相比率もβ=K/kという関係を有する。ただし、この式においてkは容量ファクタ(capacity factor)であり、Kは分配係数であり、この分配係数は所与の構成要素、固定相及び温度に対して一定である。よって、βはkに反比例する。kは k=(tR−t0)/ t0 から計算される。この式の中のtR及びt0はそれぞれ前述のように保持時間及び移動相時間である。容量ファクタkは、他のプロシージャの進行中にプライマリシステム及びセカンダリシステムによって得られる等温保持時間のいずれかから計算される。ターゲットカラムの相比率はβt=βp・(kp/kt)によってプライマリカラムの相比率に関連づけられる。これが各ターゲットシステムのカラムの相比率をコンピュータ計算するのに使用され、さらにアスペクト比の決定に先だって関数に代入される。後者は後述するように関数から決定される。

0060

関数の適用
積分関数(式1)は十分に複雑であり、明確な解析的な解法は存在しない。よって、その適用には特別な技術が一般的に必要とされる。あらゆる標準的な又は他の望ましい数学的な技術が使用される。1つの有利なアプローチにおいては、デッドタイムt0は最初はn-アルカンのようなある種の同族体標準のセットを使用することによって決定される。このセットは有利には標準サンプル54(図3)に含まれている。各同族体標準は固有の同族体数を有する。このような数は、n-アルカンの炭素原子個数である整数Cnである。連続する数を有するほぼ5個又は6個のアルカン、例えば6から10までの周知のCn数を有する約5個又は6個のアルカンが適当である。保持時間tRは次の同族体関係式によってこの数に関連づけられる。すなわち、
ln(tR−t0)=g・Cn+h 式3
ここでt0は移動相における時間(「デッドタイム」)、g及びhは潜在的に温度に依存する同族体パラメータである。もし他の同族体標準が同様の関係式において同一と見なしうる等しい数(必ずしも整数ではなくともよい)を有するならば、この他の同族体標準を使用してもよい。アルカンの標準保持時間tRの決定は少なくとも1つの選択された温度においてプライマリシステムを動作することに含まれる。デッドタイム及び定数はこの式をtRの測定値に適合することによって決定される。

0061

これを行う(図5)ために、プライマリシステム52はプライマリ圧力156及び選択された温度のうちの1つ201を使用して以前のようにn-アルカン標準(又は他の同族体標準)を含むサンプル200によって動作され、アルカン保持時間158を発生する。式3(164)を利用して、アルゴリズムはt0に選択された初期値202を挿入し、線形最小二乗計算(又は他の統計的計算)を行い、データを適合204して、定数及びこの適合に対する統計誤差ファクタ206を生成する。デッドタイムは新しいt0214にインクリメンタルに変更207される。予め設定された制限内で誤差を最小化し、これにより「最良の」統計的適合を与える選択された各温度に対する最初のt0の値が見いだされる212まで、このプロセスは繰り返される210。これはパラメータg及びhも決定する(163)。

0062

圧力が複数の等温動作に対して同一である場合、式1aからt0は温度に依存するキャリアガス粘度∩(T)に比例することが分かる。所望の温度範囲に亘る粘度についてのデータベースは、便利なように粘度を温度に関連づける関数のパラメータの形式でコンピュータに格納216される。他のデッドタイムt0に対する値は、オリジナル温度及び他の温度における粘度に比例して他の関連する温度に対して得られ、温度に依存するt0(T)をもたらす。これらのデッドタイムによって、式1は標準化合物に対する3つの温度プログラムに亘って(例えばシンソンの方法で)積分され、3つの方程式が得られる。これら3つの方程式を解き218、3つの熱力学的定数a,b,cを得る。

0063

ターゲットカラムの寸法86(図3)のために、相比率βは前述のように決定される。カラム長はアスペクト比α=L/rcとして式1aを介して式1及び式2の中に現れている。よって、このアスペクト比が長さパラメータとして決定されるか又はrcが推定されて、Lに対する有効な値が決定される(この有効な値はrcのどんな不正確さをも修正する)。有利には、長さLはパラメータに採用される。

0064

探索技術は、関数を解き、長さLのような1つ又は複数のパラメータを決定するために使用される。関数を解くための適切な技術(図6)は、記憶された初期パラメータデータベース102を使用する。この初期パラメータデータベース102は予期される動作条件に亘る所定の範囲内での長さ(又は他のパラメータ)の複数の仮の値を決定する。例えば、30mの公称長さを有するカラムに対しては20mから40mまでの範囲内でインクリメント1mで仮の値が決定される。(実際に記憶されるデータは最低長及び最大長ラスインクリメント値である。)他のパラメータ104は既知である。すなわち熱力学的定数68(図3)、設定圧力56、較正された温度79及び相比率βである。関数66(例えば式1)によって、理論的保持時間106がコンピュータ計算108される。この理論的な時間と測定された時間76との間の差110(「誤差」又は「残差」)が計算112される。これは長さベースで各値に対して及び各サンプル成分に対して行われ、有利には平均二乗平方根(rms)残差の形式で表示される。

0065

残差は、所望ならばパラメータに対してプロットされるか、又は探索中の複数のパラメータがあるならば通常の技術を使用して等高線としてパラメータに対してプロットされる。このようなプロットは探索を視覚化するのに役立つが、本発明にとっては重要ではない。

0066

最小値の探索は手動で(例えば残差と長さとの関係をプロットした適当なモニタディスプレイポイントしたりクリックしたりすることによって)行われるか、又は何らかの利用可能なコンピュータプログラム又は他の所望のコンピュータプログラムによって行われる。もし以前に初期の粗い探索(initial coarse search)を行っていなければ124、初期の粗い探索122は極めて小さい最小値を含む領域を見つけるのに有利である。範囲の中には数学的に禁じられた領域(「フラクタル空間」)があるかもしれない。もしこの数学的に禁じられた領域を見つけたら、この領域には任意に1000のような高い値が割り当てられる。そして最小残差120が決定される。(たとえ長さLにふさわしくなくても、探索の他のアプリケーションでは幾つかの最小値があり、この粗い探索は極めて小さい値を発見するはずである。)最小残差の周囲2mのようなより小さな範囲を有する修正された(狭められた)長さデータベース126が選択129され、式1が再び適用されて理論的保持時間106がコンピュータ計算される。そして測定された値76から残差110が再び計算112される。

0067

粗い探索サイクル123が数回繰り返されると(1回でも十分であろう)、細密探索(fine search)128が選択された領域の修正されたマトリクス126において行われ、選択されたウェル(well)における最小値に照準を定める。これは線形計画法シミュレティドアニーリング法(simulated annealing)によって従来通りに行われるか、又は有利には“Numerical Recipes in C”by W.H.Press,S.A.Teukolsky,W.T.Vetterling and B.P.Flannery, The Atr of Scientific Computing,2nd ed., Cambridge University Press(1992) に記載されているダウンヒルシンプレックス法のためのアルゴリズムのような適応ノンパラメトリック探索によって行われる。従来のシンプレックス探索プログラムは、短いラインを決定する2つの近似点に対する残差平均を決定する。このプログラムは複数の点のうちの1つの点にこのラインをフリップオーバー(flip over)し、再び平均を求め、この平均が小さくなったかどうかを求める。小さくなっていなければ、このラインを他の方向にフリップオーバーする。このプロシージャは比較的低い残差の探索129において繰り返される。シンプレックス法に対する有利な修正によって、残差平均が小さくなる場合、予め設定されたファクタにより点分離(the point separations)が少なくなるか、又は例えば各ケースにおいてファクタが2であることによって残差平均が大きくなる場合、予め設定されたファクタにより点分離が多くなる。開始点は予め定められた最小値であり、次の最良点である。

0068

「ウェル」を表す低い残差129が発見された場合、このウェルのほぼ平坦な底部(ボトム)に対するテスト130が、例えば0.00001の予め設定された制限よりも大きく変化しないようにrms残差に対して行われる。この予め設定された制限よりも大きく変化する場合には、最後の領域の周囲のより小さいインターバルにおいて選択129された長さの修正されたデータベース126によってシンプレックスサイクル133が繰り返される。シンプレックスサイクル数が例えば500サイクルの制限を越えた場合134、問題が存在すると判断されこのプログラムは終了136される。さもなければ、最後の低い残差が最小値131として選択され、これが相応のカラム長L又は他のパラメータを決定する。

0069

同様のプロシージャは、粗い探索及び微細な探索を有する関数を適用しセカンダリ圧力プログラム88を決定90するのにも使用される(図3)。これが一定の圧力であれば、潜在的圧力範囲の初期データベースが初期長さベースの代わりに初期パラメータベース102(図6)として使用され、長さL及び半径rcは所定のパラメータとして初期圧力に取って替わり、測定された保持時間はプライマリ保持時間である。その他の点では、図6のプロシージャは実質的に同一である。圧力又は幾つかの他のパラメータの場合には、複数の最小値が存在し、これらの複数の最小値からシンプレックス探索の前に粗い探索によって最も小さい最小値を選択できるかもしれない。

0070

ランピングを有する圧力プログラムの場合には、このプロシージャは、ランプレート(ramp rate)及び初期圧力及び最終圧力(従って3次元マトリクス)のようなプログラムに関連するパラメータのマトリクスによって行われる。より大まかにいえば、マトリクスは例えば1個、2個、3個、又はそれ以上の考えられる限りの変数の個数と同じ個数の軸を有する。残差はマトリクスのあらゆるコンパチブルな結合に対してコンピュータ計算される。粗い探索に対しては、残差は前述と同様のやり方でコンピュータプログラムで探索され、低い値が発見される。2つの軸のマトリクスによるシンプレックス探索に対しては、3つの近似点が、残差の平均化のために2つの近似点の代わりに使用される。そして短い接続ラインの代わりに三角形が視覚化される。この探索において、この三角形は平均値の再計算のためにこの三角形のうちの一辺を中心にフリップオーバーされる。3軸マトリクスの場合、同様に1つの辺を中心にフリップオーバーすることによってピラミッドが視覚化される。

0071

プロット及び探索技術はより広い目的のために使用できる。仮想システムに対する前述の標準化に必ずしも使用されなくても、例えばクロマトグラフィックシステムのオペレータが選択されたパラメータを最適化するのに使用される。より広いケースでは、このシステムは最適化のために選択されたパラメータ及び他の残りパラメータを含む動作パラメータを有し、このクロマトグラフィックシステムの動作は、動作パラメータを含む関数パラメータを有する数学的関数によって表現される。プライマリクロマトグラフィクシステムはサンプル及び動作パラメータとして選択された値によって動作され、相応に測定された保持インジケータを生成する。所定のインクリメントでこのようなパラメータの所定の範囲亘って選択される動作パラメータの潜在的な値を有するデータセット又はマトリクスが提供される。このデータセットはこのようなパラメータの結合を表す。理論的保持インジケータは、このようなパラメータの結合に対する関数及びコンピュータ計算のために既知の又は仮定の他の残りのパラメータに対する関数によってコンピュータ計算される。測定された保持インジケータと理論的な保持インジケータとの間の差(残差)が計算される。差の最小値として残差が探索され、この結果、この最小値は最適化された選択されたパラメータを確立する。次いでこのシステムはこの最適化されたパラメータによって動作される。

0072

(実際の及びシミュレートされた)保持時間のプロットが各ステージにおいてオペレータの監視用モニタに表示されることが望ましい。オペレータの進行命令ポップアップメニューによって入力してもよい。関数及び残差プロット及びこの関数をマトリクスデータとともに適用するための探索手段を有するソフトウェア(ファームウェア)をこのシステムのコンピュータプログラミングに組み込むか、又はフロッピィディスクのようなもので別個に提供してもよい。

0073

本発明の一つの側面として、前述の探索技術は、いかなる標準化にも無関係に、クロマトグラフィックシステムの1つ又は複数の最適な動作パラメータを決定するために直接使用してもよい。

0074

カラム温度
プライマリクロマトグラフィックシステムの温度は、従来の手段、例えばカラム近傍のオーブンに分散配置される複数の熱電対による実際的な測定と同じように正確に測定されなければならず、各温度でシステムが安定化される。しかし、最後には、プライマリシステム温度は標準と考えられ、プライマリシステムのオリジナルな温度スケールに対して相対的に後続のシステムカラム温度が正確である限りは、絶対的な正確さは重要ではない。

0075

ターゲットカラムの動作温度はプライマリシステムの温度スケールに対する相対的な正確さによって決定される。本発明の1つの側面によれば、ターゲットカラムの温度の較正は、選択された較正化合物を使用して行われる。このために、有利には、保持インジケータを代替的な形式である「保持指標」RI、すなわち以下の参考文献の事例において「Kovats指標」として周知の形式で表現する。これらの参考文献は、E.Kovats,Helv.Chim.Acta 42,1915-1932(1958); E.Kovats,Z,anal.Chem.181,351-366(1961);P.Toth,E.Kugler,and E.Kovats,Helv.Chim.Acta 42,2519-2530(1959);A.Wehrli and E.Kovats,Helv.Chim.Acta 42,2709-2739(1959);L.S.Ettre,Anal.Chem.36(8),31A-47A(1964);E.Kovats,in Advances in Chromatography Vol.1(J.C.Giddings and R.A.Keller,eds.),M.Dekker,Inc.,New York,1965;pp.229-247である。保持指標はRI=100・Cnとして定義される。ここでCnは同族体関係の式3に関する前述のn-アルカン(又は他の標準)に所属する数である。この式3はここで次式に変形される。

0076

RI=(100/g)・[ln(tR−t0)−h] 式4
(n-アルカン以外の)任意の化合物は、保持時間を測定することによって式4から決定される、一般的に非整数Cnに相応する保持指標を有する。よって、このような化合物の保持指標はアルカン標準に関連する。そしてこのような化合物は実質的に温度以外の大部分のパラメータとは無関係である。これによって、保持指標は、温度依存性を決定する一方で、パラメータ条件が変化するシステムにおいて使用される。保持指標が圧力のようなパラメータに僅かに依存する程度まで、このようなパラメータは、連続実行に対して実用的であるようにしっかりと繰り返されなければならない。本発明の一つの側面では、少なくとも1つの温度較正化合物が選択され、この化合物は有利には温度に対して比較的強い依存性を有する保持指標を有する。この化合物は幾つかの同族体標準(例えばアルカン)を有する温度標準サンプルに含有される。所望の温度範囲をカバーするためにナフタリン及びアントラセンのような2つ又はそれより多くの化合物を利用するのが望ましい。これらナフタリン及びアントラセンの各々は温度較正の別個の比較的狭い範囲、例えばそれぞれ120℃及び250℃において極めて有効である。

0077

有利には(アルカン及び較正化合物を有する)温度標準サンプルは仮想システムを定義するのに使用される成分を有する標準サンプルに含有される。よって、一セット分の実行しか必要ない。温度はテスト動作と同時に較正される。全ての又は幾つかの較正化合物及びアルカンはこのような成分に対しても使用できる。ただし仮想システムを定義する以外では、より温度依存性の少ない他の成分を使用するのが有利である。さらに、このような他の成分は、テストされるにふさわしいアプリケーションサンプル材料の範囲をシミュレートするのがよいだろう。

0078

温度を確定するために(図7)、プライマリクロマトグラフィックシステム52は、カラムに対して複数の選択された較正温度154で温度標準152によってならびに選択された圧力プログラム56によって動作53される。(便利のために、これらは標準化実行の場合と同じ条件下で行われ、ここで使用される温度は等温実行のうちの1つである。温度の個数は後述する式5の定数の個数に依存し、この場合はこれら定数の個数は3つである。)これによって、各温度に対する保持時間のプライマリセットが生成され、この保持時間のプライマリセットは各較正化合物に対する同族体(例えばアルカン)保持時間158及び温度較正化合物に対する化合物保持時間160を含む。ピーク識別(図示せず)の後で同族体保持時間及び標準に対する既知の保持指標Cnは、既存の関係式164(式3)で同族体パラメータg及びhを算定するのに使用され、同族体数は保持インジケータ(例えば指標)に関係づけられる。これらのパラメータは温度依存性を有する。較正化合物に対するプライマリ保持指標166はパラメータg,hと各較正温度に対する化合物保持時間160とによって関係式164(式4)から計算168され、これにより較正化合物の各温度での同族体数がその保持指標に関係づけられる。式4の中の項t0は前述のように設定される。この同族体数は、較正温度Tc(154)に関連している。保持指標と温度との間の温度関係170は温度に対して線形の関係に近い。しかし厳密には2次式が使用される。

0079

RI=u+vTc+wTc2 式5
ここでu、v、wは保持指標及び温度データから計算172される較正定数174である。異なる較正温度による複数の(この場合には3つの)プライマリ温度の実行は、これらの定数を得るために必要である。再びこれらの定数をオリジナルの実行と組み合わせることもできる。これらの定数は、必要ならば式5に対するプログラムベースと共にデータディスク(又はこのような媒体)に格納される。有利にはこれは仮想システムに対するデータベースをも含むディスクである。

0080

次いでターゲットクロマトグラフィックシステムがプライマリ圧力プログラム56及び選択されたセカンダリ温度180(又は2つの較正標準を使用するならば2つのこのような温度)及びサンプル152によって動作73され、この結果、相応する保持時間のテストセットが生成される。温度180はターゲットシステムによって与えられる(任意の)スケールで測定される。この動作は温度較正実行であり、便宜的に標準化のための実行のうちの1つと同じものである。これらの保持時間はアルカン保持時間182及び化合物保持時間184を有する。アルカン保持時間は既存の関係式(式3)の新たな同族体パラメータg及びh(188)を再決定するために使用され、関係式193(式4)及び新しいパラメータからセカンダリ化合物保持指標192を計算する。較正関係式5(170、図7)及びその先に決定された定数174が計算された保持指標192に適用され、較正されたカラム温度79が決定194され、他のプロシージャに引き継がれる(図3)。この他のプロシージャはプライマリシステムに関連し、ターゲットクロマトグラフィックシステムの動作時間中に存在する。所望ならば、これら一連の温度を決定しターゲットシステムの温度センシングシステムを較正し、このセンサをその直後に使用してもよい。

0081

保持指標は温度較正にとって有利な形式の保持インジケータであり、コンピュータ計算を簡略化するが、他の形式を使用してもよい。保持インジケータは有利には実質的に温度以外のシステムパラメータ及び動作パラメータとは無関係な形式で表され、各同族体標準は所定の保持インジケータをこのような形式で有する。もし一つ以上の他の同族体標準が既知の確立された関係をこれらの保持インジケータに対して有しているならば、温度較正は前述のn-アルカンの代わりに一つ以上の他の同族体標準によって達成され得る。

0082

本発明の一つの側面によれば、いかなる標準化とも無関係に、前述の温度較正技術は直接クロマトグラフィックシステムに対して使用してもよい。

0083

確認(Validation)
ターゲットシステムを確認すること、とりわけターゲットカラムが適切なタイプのものでありかつ満足すべき状態にあることを保証すること、さらにとりわけ固定相の化学的性質(「選択性」)が満足すべきものであることを保証することが望ましい。このような確認(図3の80)が図8によって行われる。確認サンプル250は選択された確認成分のセットを有する。これらの選択された確認成分は標準サンプルに含有されており、有利には標準化に使用される成分と同一である。

0084

よって前述のように、有利にはプライマリシステム52及びターゲットシステム72による標準化実行の個々の動作53、73の間にプライマリ確認保持時間60及びセカンダリ確認保持時間76が得られ、確認サンプル成分250に対して識別62される。各温度プログラム58、74は有利には本発明の場合にはプライマリ確認温度による等温実行(有利にはオリジナルの実行のうちの1つ)を含む。

0085

図7による温度較正の場合と同じやり方で)仮の保持指標252が式4(193)によって計算168され、同様にセカンダリ確認保持指標258が計算190される。プライマリ指標は式5(170)によってセカンダリ温度74に調整254され、プライマリ確認保持指標256が得られる。

0086

プライマリ確認保持指標とセカンダリ確認保持指標との間の差260が計算262される。確認80のためのテストは全ての差が所定の制限範囲内にあるかどうかである。もしイエスならばプロシージャは図3の確認80から先に進んで行く。又は、もしノーならば、プロシージャはストップされ問題が調査及び確定82される。

0087

本発明の一つの側面によれば、前述の確認技術は、いかなる標準化とも無関係に、クロマトグラフィックシステムの確認のために直接使用してもよい。

0088

本発明を特定の実施形態によって詳細に記述したが、本発明の精神及び請求項の範囲内に含まれる様々な変更及び修正は当業者にとってはあきらかである。それゆえ本発明は請求項等のみによって限定されるものではない。

図面の簡単な説明

0089

図1本発明を組み込んだクロマトグラフィックシステムの概略図である。
図2図1のシステムで使用されるクロマトグラフィックカラムの一部の長手方向セクションである。
図3図1のシステムの標準化のために本発明の実施形態を実行する方法及び手段のフローチャートである。
図4図1のシステムで使用されるサンプルの成分のクロマトグラフィック保持時間を表す一連のピークを示す線図である。
図5図3の実施形態に関数を適用するための方法及び手段のフローチャートである。
図6図3の実施形態に関数を適用するための付加的な方法及び付加的な手段のフローチャートである。
図7図1のシステムのカラムの温度を較正するための方法及び手段のフローチャートである。
図8図1のシステムを確認するための方法及び手段のフローチャートである。

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