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課題

NOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティの向上を可能にした排気ガス再循環装置を提供する。

解決手段

エンジン11には、排気通路19aと吸気通路18aとをバイパスする排気ガス再循環EGR通路24と、そのEGR通路24の途中に設けられたEGR弁25からなる排気ガス還流機構26が形成されている。EGR弁25は、エンジン回転数センサ30及び吸気圧力センサ23から出力される検出信号と、所定水温以上、所定車速以上、所定シフトブレーキランプOFF状態スロットル弁22が開状態の各条件が全てそろったときに「ON」として出力されるロックアップ信号とに基づき、電子制御ユニット(ECU)50によってその開度が制御される。これにより再循環排気ガス量EGR量)が制御され、オートマチックトランスミッション(AT)100がロックアップしているときにはEGR量が所定量を越えないように制御される。

概要

背景

一般に、内燃機関における排気ガス中の有害物質発生量を少なくするための装置として、排気ガス再循環装置(以下、EGRという)が用いられている。このEGRによれば、排気ガスの一部を排気系から取り出し、同ガスを適当な温度、時期、流量等の制御をして吸気系へ再循環させている。排気ガスはその大部分が不活性ガスであるため、それを燃焼混合気中に入れると、不活性ガスのもつ熱容量により最高燃焼温度が低下して窒素酸化物(以下、NOxという)の発生量が低減される。しかし、こうしたEGRによってNOxの発生量を減らすことはできるが、同時に出力の低下、また燃焼が不安定になるために運転性の悪化、HCエミッションの悪化等の問題をもたらすことになる。したがって、従来からそうした犠牲を極力少なくするために、運転状態に応じた再循環排気ガス量(以下、EGR量という)及び時期の制御を行っている。

こうした従来のEGRに、例えば特開昭61−61936号公報に記載されるEGRがある。このEGRによれば、EGR量の増減補正燃料増量補正と一致させている。また、同EGRにおいては、加速時に非同期燃料噴射によって燃料噴射量を増やし、加速直後に加速時の燃料噴射量を徐々に減らすことによって減速ショック緩和している。すなわち、加速時にはエンジン高負荷運転されてNOxが発生しやすくなるためにEGR量を増大し、加速後には徐々に減少する燃料噴射量に応じてEGR量を減らしている。そのため、このEGRによれば、どの状態においてもNOxの発生量を好適に低減することができる。

ところで、現在オートマチックトランスミッション自動車(以下、AT車という)において、AT車の欠点である燃費の問題を解決するために、ロックアップ機構を備えたAT車が増えつつある。そのため、上記EGRが具体化された該AT車も増えつつある。

概要

NOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティの向上を可能にした排気ガス再循環装置を提供する。

エンジン11には、排気通路19aと吸気通路18aとをバイパスする排気ガス再循環(EGR)通路24と、そのEGR通路24の途中に設けられたEGR弁25からなる排気ガス還流機構26が形成されている。EGR弁25は、エンジン回転数センサ30及び吸気圧力センサ23から出力される検出信号と、所定水温以上、所定車速以上、所定シフトブレーキランプOFF状態スロットル弁22が開状態の各条件が全てそろったときに「ON」として出力されるロックアップ信号とに基づき、電子制御ユニット(ECU)50によってその開度が制御される。これにより再循環排気ガス量(EGR量)が制御され、オートマチックトランスミッション(AT)100がロックアップしているときにはEGR量が所定量を越えないように制御される。

目的

本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、NOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティの向上を可能にした排気ガス再循環装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

ロックアップ機構オートマチックトランスミッション駆動力を出力する内燃機関排気ガス再循環装置において、前記内燃機関の排気側排気ガス吸気側還流させる排気ガス還流機構と、前記内燃機関の運転状態に対応した再循環排気ガス量となるように、前記排気ガス還流機構を動作する第1の再循環排気ガス量制御手段と、再循環排気ガス量が予め設定された所定量となるように前記排気ガス還流機構を動作する第2の再循環排気ガス量制御手段とを備え、前記内燃機関の運転状態に応じて、前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御と、前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御とのいずれか一方を選択するようにしたことを特徴とする内燃機関の排気ガス再循環装置。

請求項2

請求項1に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記ロックアップ機構の動作状態が、非結合状態から結合状態切り換わる付近で、前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御へ切り換えることを特徴とする内燃機関の排気ガス再循環装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記ロックアップ機構の動作状態が、非結合状態から結合状態へ切り換わる前に、前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御への切り換えを完了することを特徴とする内燃機関の排気ガス再循環装置。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記第2の再循環排気ガス量制御手段は、再循環排気ガス量を徐々に減量して前記設定された所定量となるように制御することを特徴とする内燃機関の排気ガス再循環装置。

技術分野

0001

本発明は内燃機関排気ガス再循環装置係り、詳しくは、オートマチックトランスミッションを備えた自動車に適用される内燃機関の排気ガス再循環装置に関するものである。

背景技術

0002

一般に、内燃機関における排気ガス中の有害物質発生量を少なくするための装置として、排気ガス再循環装置(以下、EGRという)が用いられている。このEGRによれば、排気ガスの一部を排気系から取り出し、同ガスを適当な温度、時期、流量等の制御をして吸気系へ再循環させている。排気ガスはその大部分が不活性ガスであるため、それを燃焼混合気中に入れると、不活性ガスのもつ熱容量により最高燃焼温度が低下して窒素酸化物(以下、NOxという)の発生量が低減される。しかし、こうしたEGRによってNOxの発生量を減らすことはできるが、同時に出力の低下、また燃焼が不安定になるために運転性の悪化、HCエミッションの悪化等の問題をもたらすことになる。したがって、従来からそうした犠牲を極力少なくするために、運転状態に応じた再循環排気ガス量(以下、EGR量という)及び時期の制御を行っている。

0003

こうした従来のEGRに、例えば特開昭61−61936号公報に記載されるEGRがある。このEGRによれば、EGR量の増減補正燃料増量補正と一致させている。また、同EGRにおいては、加速時に非同期燃料噴射によって燃料噴射量を増やし、加速直後に加速時の燃料噴射量を徐々に減らすことによって減速ショック緩和している。すなわち、加速時にはエンジン高負荷運転されてNOxが発生しやすくなるためにEGR量を増大し、加速後には徐々に減少する燃料噴射量に応じてEGR量を減らしている。そのため、このEGRによれば、どの状態においてもNOxの発生量を好適に低減することができる。

0004

ところで、現在オートマチックトランスミッション自動車(以下、AT車という)において、AT車の欠点である燃費の問題を解決するために、ロックアップ機構を備えたAT車が増えつつある。そのため、上記EGRが具体化された該AT車も増えつつある。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記EGRを備えたロックアップ付AT車においては、オートマチックトランスミッション(以下、ATという)がロックアップしている(以下、ロックアップONという)状態で加速したときに、EGR量は増大した状態にある。上述したように、EGR量が多いということは、NOxの発生量は低減されるが、燃焼が不安定になる。ロックアップON(結合)状態においては、エンジンの燃焼状態直接駆動輪に影響を及ぼすため、燃焼が不安定になってサージ等を引き起こしてドライバビリティを低下させてしまう。

0006

本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、NOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティの向上を可能にした排気ガス再循環装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明では、ロックアップ機構付オートマチックトランスミッションへ駆動力を出力する内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記内燃機関の排気側の排気ガスを吸気側還流させる排気ガス還流機構と、前記内燃機関の運転状態に対応した再循環排気ガス量となるように、前記排気ガス還流機構を動作する第1の再循環排気ガス量制御手段と、再循環排気ガス量が予め設定された所定量となるように前記排気ガス還流機構を動作する第2の再循環排気ガス量制御手段とを備え、前記内燃機関の運転状態に応じて、前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御と、前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御とのいずれか一方を選択するようにしたことをその要旨とする。

0008

こうした内燃機関の排気ガス再循環装置によれば、第1の再循環排気ガス量制御手段の制御によってNOxの発生量が低減される。そして、第2の再循環排気ガス量制御手段の制御によって再循環排気ガス量が所定量に制御され、内燃機関の不安定な燃焼が防止されるため、ドライバビリティの向上が図られる。したがって、同排気ガス再循環装置によれば、NOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティが向上される。

0009

請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記ロックアップ機構の動作状態が、非結合状態から結合状態切り換わる付近で、前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御へ切り換えることをその要旨とする。

0010

こうした内燃機関の排気ガス再循環装置によれば、ロックアップ機構の動作状態が非結合状態のときに第1の再循環排気ガス量制御手段の制御によってNOxの発生量が低減され、ロックアップ機構の動作状態が結合状態のときに第2の再循環排気ガス量制御手段の制御によってドライバビリティの向上が図られる。

0011

請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記ロックアップ機構の動作状態が、非結合状態から結合状態へ切り換わる前に、前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御への切り換えを完了することをその要旨とする。

0012

こうした内燃機関の排気ガス再循環装置によれば、ロックアップ機構の動作状態が結合状態になったときに、第1の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御への切り換えの際に生じるドライバビリティの低下が確実に防止される。

0013

請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記第2の再循環排気ガス量制御手段は、再循環排気ガス量を徐々に減量して前記設定された所定量となるように制御することをその要旨とする。

0014

こうした内燃機関の排気ガス再循環装置によれば、再循環排気ガス量が急激に変化することがないため、同再循環排気ガス量の急激な変化に起因して生じるサージ等が防止され、ドライバビリティがより向上される。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明を車両用ガソリンエンジンに適用した一実施形態を図1に従って説明する。

0016

図1に示すように、エンジン11は、シリンダブロック12及びシリンダヘッド13を備えている。シリンダブロック12内にはピストン12aが往復移動可能に設けられ、ピストン12aはコンロッドを介してクランクシャフト12bに接続されている。ピストン12aの頂部とシリンダヘッド13との間には燃焼室13aが設けられている。シリンダヘッド13には、燃焼室13aと連通する吸気ポート14及び排気ポート15が設けられている。

0017

吸気ポート14及び排気ポート15には、それぞれ吸気弁16及び排気弁17が設けられている。吸気ポート14にはインテークマニホルド18が接続され、排気ポート15にはエグゾーストマニホールド19が接続されている。インテークマニホールド18及びエグゾーストマニホールド19内は、吸気通路18a及び排気通路19aとなっている。また、インテークマニホールド18にはサージタンク20が設けられており、インテークマニホールド18におけるシリンダヘッド13側の端部には、吸気ポート14へ燃料を供給するための燃料噴射弁21が設けられている。

0018

吸気通路18a内にはスロットル弁22が設けられている。スロットル弁22の開度は自動車のアクセルを操作することにより調節され、このスロットル弁22の開度調節により燃焼室13a内へ吸入される空気の量が調節されるようになっている。また、スロットル弁22付近にはスロットルセンサ23が設置されている。

0019

そして、吸気通路18aを介して燃焼室13aに空気が吸入されるとき、その吸入空気量に応じて燃料噴射弁21は吸気通路18aへ向けて燃料を噴射して混合気を形成する。その混合気は吸気ポート14及び吸気弁16を介して燃焼室13a内へ吸入される。従って、吸気通路18a及びバイパス吸気通路23を通過する空気の量が多くなるほど、燃焼室13a内へ吸入される混合気の量が多くなる。

0020

また、サージタンク20及び排気通路19aには、その両者間をつなぐEGR通路24が設けられている。EGR通路24の途中にはEGRバルブ25が設置され、EGR通路24及びEGRバルブ25によって排気ガス還流機構26が構成されている。EGRバルブ25は、弁座弁体及びステップモータ(いずれも図示せず)を内蔵している。EGRバルブ25の開度は、ステップモータが弁体を弁座に対して断続的に変位させることにより変動する。そして、EGRバルブ25が開くことにより、排気ダクトへ排出された排気ガスの一部がEGR通路24へと流れる。その排気ガスは、EGRバルブ25を介してサージタンク20へ流れる。すなわち、排気ガスの一部が排気ガス還流機構26によって吸入混合気中に再循環する。このとき、排気ガスの再循環量は後記する制御アルゴリズムに従って調整される。

0021

サージタンク20には、サージタンク20内における吸気圧力を検出する吸気圧力センサ27が設置されている。シリンダヘッド13には、吸入された混合気に点火するための点火プラグ28が設けられている。点火プラグ28は、シリンダブロック12の近傍に設けられたディストリビュータ29に電気的に接続されている。ディストリビュータ29には、エンジン11の回転に連動して回転する図示しないロータと、ロータの回転からエンジン11の回転数を検出するエンジン回転数センサ30とが設けられている。また、シリンダブロック12には冷却水通路を流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出するための水温センサ31が設けられ、クランクシャフト12bにはオートマチックトランスミッション(AT)100が連結されている。

0022

次に、このAT100の構成について図2に従って説明する。AT100は、トルクコンバータ110、トルクコンバータ110を介してエンジン10と接続される自動変速機構130、自動変速機構130を油圧制御する変速用油圧制御回路140とを備えている。

0023

トルクコンバータ110は、フロントカバー111を介してエンジン11のクランクシャフト12bと接続されているポンプインペラ112、自動変速機構130の入力シャフト131に固定されているタービンランナ113、ワンウェイクラッチ114を介してハウジング115に固定されているステータ116とを備えている。また、トルクコンバータ110は、入力シャフト131に固定されているロックアップクラッチ117と、ロックアップクラッチ117とを油圧制御するロックアップクラッチ用油圧制御回路118とを備えており、トルクコンバータ110の内部はフルード(油)で満たされている。さらに、ロックアップクラッチ117とフロントカバー111との間には開放側油圧室119が形成され、ロックアップクラッチ117とタービンランナ113との間には係合側油圧室120が形成されている。

0024

ポンプインペラ112が回転すると、フルードはタービンランナ113をポンプインペラ112と同方向に回転させる向きに流動し、フルードを受けたタービンランナ113は回転を始める。このようにタービンランナ113の回転速度が中・低速領域にある間フルードは、ワンウェイクラッチ114の作用によるステータ116の回転不能方向に作用するので、ステータ116はハウジング115に固定されたままとなり、フルードを整流する。これに対して、タービンランナ113の回転速度が高速領域にある場合には、フルードがステータ116の回転方向に作用するので、ステータ116はポンプインペラ112と同方向に回転する。

0025

後記する電子制御ユニット(以下、ECUという)50からロックアップクラッチ用油圧制御回路118に向けてロックアップ信号が出力されると、ロックアップクラッチ用油圧制御回路118は、係合側油圧室120にフルードを供給する。したがって、開放側油圧室119の油圧に比べて係合側油圧室120の油圧が高くなりロックアップクラッチ117は、フロントカバー111に圧接される。この結果、フロントカバー111、及びロックアップクラッチ117を介してクランクシャフト12bと入力シャフト131とが機械的に係合された状態となり、トルクコンバータ110固有伝達ロスを解消することができる。すなわち、ロックアップクラッチ117及びロックアップクラッチ用油圧制御回路118により、ロックアップ機構が構成されている。なお、上記ロックアップ信号は、所定水温以上、所定車速以上、所定シフトブレーキランプOFF状態、スロットル弁22が開状態の各条件が全てそろったときに「ON」出力される。また、ロックアップクラッチ117を係合させる際には、係合に伴い発生するショックを抑制するため、いわゆる半クラッチ(半係合)状態から徐々に係合させるスリップ制御が実行される。

0026

自動変速機構130は、タービンランナ113、及びロックアップクラッチ117が固定されている入力シャフト131と、入力シャフト131が接続されているプラネタリギヤユニット132と、プラネタリギヤユニット132に接続されている出力シャフト133とを備えている。また、自動変速機構130の下側には、変速用油圧制御回路140が配設されている。

0027

車内のシフトセレクタ40の近傍に配設されたシフトポジションセンサ41により検出されたシフトポジションは、ECU50を介して、変速用油圧制御回路140に入力され、変速用油圧制御回路140は、自動変速機構130によって適切なシフトポジションが実現されるように油圧を制御する。

0028

この結果、入力シャフト131から入力された駆動力は、自動変速機構130によって適切な出力トルクに変換される。そして、トルク変換された駆動力は、出力シャフト133を介して、駆動輪(図示しない)に伝達され、車両が走行することとなる。

0029

続いて、本実施形態に係る排気ガス再循環装置(EGR)の電気的構成図3に従って説明する。EGRは、ECU50を備えており、このECU50によって制御される。ECU50は、ROM(Read Only Memory)51を有し、そのROM51には後記する図5に示す制御アルゴリズムや、その制御アルゴリズムの実行時に参照されるマップが記録されている。また、ECU50は、ROM51に記録された各種制御アルゴリズムに基づいて演算処理を実行するCPU43での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)53を有している。さらに、ECU50は、エンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶するバックアップRAM54を有している。

0030

そして、CPU52、ROM51、RAM53、及びバックアップRAM54は、双方向バス46を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース47及び出力インターフェース48と接続されている。入力インターフェース47には、水温センサ31、エンジン回転数センサ30、スロットルセンサ23、吸気圧力センサ27、シフトポジションセンサ40及び、車速センサ32が接続されている。また、出力インターフェイス48には、ロックアップクラッチ用油圧制御回路118、変速制御用油圧制御回路140、EGRバルブ25が接続され、これらはCPU52において実行される制御アルゴリズムに基づいて作動制御される。

0031

次に、このように構成されたEGRを制御するための制御アルゴリズムを図4示すフローチャートに従って説明する。なお、このフローチャートはROM51内に記録された制御アルゴリズムに基づいて、CPU52の制御下で進行する。

0032

まず、ステップ(以下、Sと表記する)1では、スロットルセンサ23の出力する検出信号に基づいて、スロットルが「0」を越えているかどうかが判断される。すなわちここでは、スロットル弁22が開いているかどうかが判断される。その結果、スロットル弁22が開いていれば処理はS2に移行し、スロットル弁22が閉じていれば処理はS3に移行する。S2においては、ECU50内に設けられたカウンタ(図示略)にてスロットル開時間(カウント値C(i) )が算出される。カウント値C(i) は、前回のカウント値C(i-1) に1をカウントすることによって算出される。S3においては、カウント値C(i) が0にされる(クリアされる)。そして、これらS2もしくはS3の処理が行われた後、処理はS4に移行する。

0033

S4では、カウント値C(i) がa(sec) 以上かどうかが判断される。ここで、a(sec) とは予め設定された所定経過時間を示し、通常、ロックアップ信号が「ON」として出力されてから実際に上記AT100がロックアップON(結合)状態になるまでに生じる機械的な遅れ時間Aよりもわずかに短い時間に設定されている。その結果、カウント値C(i) がa(sec) 未満であればS5に移行し、カウント値C(i) がa(sec) 以上であればS6に移行する。

0034

S5においては、エンジン回転数センサ30の出力する検出信号に基づいたエンジン回転数NEと、吸気圧力センサ27の出力する検出信号に基づいた吸気圧力PMとから目標EGR量G(i) が算出される。これは、従来から行われている周知のEGRの制御と同等の目標EGR量G(i) の算出方法である。そして、EGRバルブ25を該EGR量G(i) となるように制御して、このフローチャートでの処理を一旦終了する。なお、このS5の処理におけるEGR量の制御が第1の再循環排気ガス制御となる。

0035

S6では、ロックアップ信号が「ON」かどうかが判断される。ここで、その結果、ロックアップ信号が「ON」であればS7に移行し、ロックアップ信号が「OFF」であればS5に移行して上記S5の処理がなされる。

0036

S7では、前回のEGR量(現在のEGR量)G(i-1) がcを越えるかどうかが判断される。ここでcとは、予め設定されたEGR量を示す。その結果、該EGR量G(i-1) がcを越えていればS8に移行し、該EGR量G(i-1) がc以下であればこのフローチャートでの処理を一旦終了する。

0037

S8においては、前回のEGR量G(i-1) から補正EGR量dを減じた値が目標EGR量G(i) として設定される。ここで、dとは予め設定された補正EGR量を示す。なお、このS8の処理におけるEGR量の制御が第2の再循環排気ガス制御となる。

0038

以上の各処理は連続的に繰り返し行われ、このような処理を行うECU50は、第1の再循環排気ガス量制御手段及び第2の再循環排気ガス量制御手段となる。

0039

上記フローチャートに従って制御されるEGR量は、スロットル弁22、カウント値C(i) 、ロックアップ信号、及びその時点でのEGR量をそれぞれ制御要因とし、これらに基づいて制御される。そのため、同制御要因に基づくEGR量の制御パターンは、図5に示すパターンP1〜P3に大別される。

0040

そこで、このように制御されるEGRの各パターンP1〜P3における作用について図5を併せ参照しつつ説明する。なお、図5は、各制御要因に基づくEGR量の変化量を示すタイムチャートである。

0041

(1)パターンP1における各制御要因は以下の通りである。
[1]スロットル弁22…開いている。
[2]カウント値C(i) …a(sec) 未満である。

0042

すなわち、パターンP1においては、上記フローチャートにおけるS1、S2、S4、S5の各処理がなされる。その結果、パターンP1では、周知のEGRの制御と同等に、エンジン回転数NEと吸気圧力PMとから目標EGR量G(i)が算出される。そのため、このパターンP1の間においてはNOxの発生が極力低減される。

0043

(2)パターンP2における各制御要因は以下の通りである。
[1]スロットル弁22…開いている。
[2]カウント値C(i) …a(sec) 以上である。

0044

[3]ロックアップ信号…ON状態である。
[4]現時点でのEGR量…cを越えている。
すなわち、パターンP2においては、上記フローチャートにおけるS1、S2、S4、S6、S7、S8の各処理がなされる。その結果、パターンP2では、目標EGR量G(i) がcを越えない量に、上記補正EGR量dずつ徐々に減量される。

0045

(3)パターンP3においては、実際に上記AT100がロックアップON状態になったときに、目標EGR量G(i) が所定EGR量cを超えない量に制御されている。そのため、AT100がロックアップON状態になっても内燃機関の燃焼状態が不安定になることはなく、燃焼不安定に起因するサージ等が防止される。すなわち、目標EGR量G(i) の所定EGR量cへの補正制御は、AT100がロックアップON状態になるときに行われる。

0046

ところで、車両走行時に車速を調節するためにスロットル弁22を一旦全閉状態にして再びスロットル弁22を開状態にするとき等には、同図5(c),(d),(e)の2点鎖線に示すように、スロットル弁22が開状態になるのと同時にロックアップ信号が「ON」として出力される場合がある。この場合においても、カウント値C(i) が所定経過時間aに達した後にEGR量の補正がなされる。上述したように、所定経過時間aは、ロックアップ信号が「ON」として出力されてから実際にAT100がロックアップON状態になるまでの機械的遅れ時間Aよりも短い時間に設定されている。そのため、このようにスロットル弁22の開状態になるのと同時にロックアップ信号が「ON」として出力されても、実際にAT100がロックアップするまでに目標EGR量G(i)を徐々に減量する時間が確保される。したがって、目標EGR量G(i) のEGR量cへの補正制御は、実際にAT100がロックアップON状態になるまでに確実に完了される。

0047

続いて、このようにEGR量が制御される本実施形態にかかるEGRの効果について説明する。
・上記パターンP1は、特に車両の発進加速時に該当する。そのため、実質的にかなりの割合で車両運転時のNOxの発生量を低減することができる。

0048

また、上記パターンP3に示すようなAT100が実際にロックアップした状態のときには、目標EGR量G(i) をエンジン11の燃焼状態が不安定にならない程度の所定のEGR量cに制御することによって、ドライバビリティを向上させることができる。

0049

その結果、上記各効果から、本実施形態にかかるEGRによれば、車両の運転状態に応じてNOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティを向上させることができる。

0050

・上記パターンP2において、AT100が実際にロックアップON状態になる前に目標EGR量G(i) がエンジン11の燃焼状態が不安定にならない程度の所定のEGR量cに制御される。そのため、EGR量の変化に起因して生じる燃焼不安定状態が、AT100が実際にロックアップON状態になったときに体現するのを確実に防止することができる。したがって、ドライバビリティをより確実に向上させることができる。

0051

・所定EGR量cを越える上記目標EGR量G(i) が所定EGR量cに減量されるとき、目標EGR量G(i) は、補正EGR量dずつ徐々に減量されて所定EGR量cに制御される。これによりEGR量が急激に変化することがないため、EGR量の急激な変化に起因して生じる燃焼不安定状態を防止することができ、ドライバビリティをより向上することができる。

0052

・上述したように、燃焼不安定に起因するドライバビリティの低下は、特にAT100がロックアップON状態のときに生じる。本実施形態における目標EGR量G(i) のEGR量cへの制御は、上記カウント値C(i) が所定時間aを経過すること、及びロックアップ信号が「ON」として出力されることが条件であるため、このどちらかの条件が欠けた場合に目標EGR量G(i) は、上記フローチャートにおけるS5の処理に示す通常算出されるEGR量にて制御される。すなわち、AT100がロックアップON状態のときのみに目標EGR量G(i) のEGR量cへの制御が行われる。したがって、必要以上にEGR量の減量を行わないため、かなりの割合でNOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティを向上させることができる。

0053

尚、上記実施形態は以下のように変更してもよく、その場合でも同様の作用および効果を得ることができる。
・上記実施形態では、目標EGR量G(i) を所定EGR量cに制御する際に、EGR量を補正EGR量dずつ徐々に減量しているが、これを、補正EGR量dずつ減らさず、所定時間で一気にEGR量をcにするようにしてもよい。なお、この場合、上記所定時間を、AT100が実際にロックアップON状態になる寸前の時間に設定することが望ましい。このようにすれば、エンジン11はAT100が実際にロックアップON状態になる直前まで通常のEGR量にて制御されるため、よりNOxの発生量を低減することができる。

0054

・上記実施形態では、カウント値C(i) のカウント開始をスロットル弁22の開とともに行っているが、これをロックアップ信号「ON」の開始とともに行うようにする。このようにすれば、いかなる運転状態であれ、ロックアップする直前に目標EGR量G(i) を所定EGR量cに制御することができ、よりNOxの発生量を低減することができる。

0055

・ロックアップ機構の動作状態を動作状態検出手段によって検出し、動作状態検出手段がロックアップOFF(非結合)状態からロックアップON(結合)状態への切り換えを検出したときに第1の再循環排気ガス量制御手段の制御(図5に示すフローチャートのS7の処理における制御)から第2の再循環排気ガス量制御手段の制御(同じくS9の処理における制御)へ移行するようにしてもよい。この場合、ECU50が動作状態検出手段となる。

0056

・上記実施形態では、前記EGR制御アルゴリズムを前記ECU50に備えられたROM51に記録していたが、これをフロッピーディスクCD−ROM等の記録媒体に記録してもよい。

0057

以上、各実施形態について説明したが、各実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス再循環装置において、前記ロックアップ機構の動作状態が、結合状態から非結合状態へ切り換わる付近で、前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第1の再循環排気ガス量制御手段の制御へ切り換える内燃機関の排気ガス再循環装置。

0058

このようにすれば、必要以上にEGR量の減量を行わないため、かなりの割合でNOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティを向上させることができる。

発明の効果

0059

請求項1に記載の発明によれば、第1の再循環排気ガス量制御手段の制御によってNOxの発生量を低減することができる。そして、第2の再循環排気ガス量制御手段の制御によって再循環排気ガス量が所定量に制御され、内燃機関の不安定な燃焼が防止されるため、ドライバビリティの向上を図ることができる。したがって、請求項1に記載の発明によれば、NOxの発生量を低減しつつ、ドライバビリティを向上させることができる。

0060

請求項2に記載の発明によれば、ロックアップ機構の動作状態が非結合状態のときに第1の再循環排気ガス量制御手段の制御によってNOxの発生量を低減することができ、ロックアップ機構の動作状態が結合状態のときに第2の再循環排気ガス量制御手段の制御によってドライバビリティの向上を図ることができる。

0061

請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加えて、ロックアップ機構の動作状態が結合状態になったときに、第1の再循環排気ガス量制御手段の制御から前記第2の再循環排気ガス量制御手段の制御への切り換えの際に生じるドライバビリティの低下を確実に防止することができる。

0062

請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、再循環排気ガス量が急激に変化することがないため、同再循環排気ガス量の急激な変化に起因して生じるサージ等を防止することができ、ドライバビリティをより向上させることができる。

図面の簡単な説明

0063

図1本発明にかかる排気ガス再循環装置が適用される内燃機関の概略構成図。
図2オートマチックトランスミッションの概略構成図。
図3本発明にかかる排気ガス再循環装置が適用される内燃機関の電気的構成を示すブロック図。
図4同排気ガス再循環装置におけるEGR量制御アルゴリズムを示すフローチャート。
図5同排気ガス再循環装置における各制御要因に基づくEGR量の変化量を示すタイムチャート。

--

0064

11…内燃機関としてのエンジン、24…排気ガス再循環(EGR)通路、25…EGR弁、26…排気ガス還流機構、50…第1及び第2の再循環排気ガス量制御手段としてのECU、100…オートマチックトランスミッション(AT)、117…ロックアップ機構を構成するロックアップクラッチ、118…ロックアップ機構を構成するロックアップクラッチ用油圧制御回路。

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