図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1999年2月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

燃料噴射弁から噴射される燃料を、車両が走行している地域に応じて理論空燃比に対してリッチ化またはリーン化し、地域の排ガス規制に対応させる。

解決手段

コントローラ16の入力側にGPSレシーバ14、クランク角センサ11、エアフロメータ12、スロットルセンサ13を接続し、出力側に燃料噴射弁8、点火装置10に接続する。GPSレシーバ14により車両位置を測位し、この車両位置から車両の走行地域を特定し、噴射量の補正値読出す。そこで、この補正値によって燃料噴射量Ti を補正演算することにより、空燃比を走行地域の排ガス規制に適合できる。

概要

背景

一般に、燃料噴射量制御装置として、エンジン燃料室内に向けて燃料噴射する燃料噴射弁と、エンジンの回転数を検出する回転センサと、吸入空気量を検出するエアフロメータと、該エアフロメータによる吸入空気量と回転センサによるエンジンの回転数とを用いて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を演算する噴射量演算手段とから構成したものが知られている。

この種の燃料噴射量制御装置では、噴射量演算手段で演算した噴射量に対応する噴射パルスを燃料噴射弁に印加し、該燃料噴射弁からエンジンの燃焼室内に向け燃料を噴射し、この燃料噴射量と吸入空気とを混合させつつ、混合気を燃焼室内で点火着火)させることにより、高圧燃焼圧を発生させ、エンジンのクランク軸から所望の回転出力導出させるものである。そして、前記噴射量演算手段は、前記エアフロメータによる吸入空気量と、回転センサによるエンジンの回転数とを用いて基本噴射量を演算すると共に、理論空燃比算定し、これらに基づきエンジンの空燃比が、例えば理論空燃比(例えば、14.7)となるように噴射量を制御してエンジンの出力特性エミッション等を向上させる。

概要

燃料噴射弁から噴射される燃料を、車両が走行している地域に応じて理論空燃比に対してリッチ化またはリーン化し、地域の排ガス規制に対応させる。

コントローラ16の入力側にGPSレシーバ14、クランク角センサ11、エアフロメータ12、スロットルセンサ13を接続し、出力側に燃料噴射弁8、点火装置10に接続する。GPSレシーバ14により車両位置を測位し、この車両位置から車両の走行地域を特定し、噴射量の補正値読出す。そこで、この補正値によって燃料噴射量Ti を補正演算することにより、空燃比を走行地域の排ガス規制に適合できる。

目的

本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明はナビゲーションに用いられる車両位置検出を用いて、車両の走行する地域に対応した噴射量制御を行うことにより、地域毎の排ガス規制に適合したエミッションの行うことのできる燃料噴射量制御装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

エンジン燃料室内に向けて燃料噴射する燃料噴射弁と、エンジンの回転数を検出する回転センサと、吸入空気量を検出するエアフロメータと、該エアフロメータによる吸入空気量と回転センサによるエンジンの回転数とを用いて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を演算する噴射量演算手段とからなる燃料噴射量制御装置において、前記噴射量演算手段は、現在の車両位置を測位する車両位置測位手段と、該車両位置測位手段により測位された車両位置から燃料噴射量の補正を行う補正値を設定する補正値設定手段と、該補正値設定手段により設定された補正値を用いて前記噴射量演算手段による燃料噴射量を補正する噴射量補正手段とから構成したことを特徴とする燃料噴射量制御装置。

請求項2

前記噴射量演算手段は、燃料噴射量と吸入空気量との関係が理論空燃比となるように演算するものであり、前記補正値設定手段は、前記噴射量演算手段で演算された燃料噴射量をリッチまたはリーンとなるように補正値を設定する構成としてなる請求項1記載の燃料噴射量制御装置。

請求項3

前記補正値設定手段は、車両位置測位手段により測位された車両位置と地図データとを照合することにより該車両の地域を特定する地域特定手段と、複数の地域に対する燃料の補正値との関係が予め記憶された補正値記憶手段と、前記地域特定手段により特定された地域に関する補正値を前記補正値記憶手段を参照して読出す補正値読出し手段とから構成してなる請求項1または2記載の燃料噴射量制御装置。

請求項4

前記車両位置測位手段は、GPS衛星によって車両位置を測位してなる請求項1,2または3記載の燃料噴射量制御装置。

請求項5

前記車両位置測位手段は、GPS衛星と自立型センサとを組合せることによって車両位置を測位してなる請求項1,2または3記載の燃料噴射量制御装置。

技術分野

0001

本発明は、例えば自動車用エンジン等の燃料噴射量を制御するのに用いて好適な燃料噴射量制御装置に関し、特に車両の地域によってエミッションを制御できるようにした燃料噴射量制御装置に関する。

背景技術

0002

一般に、燃料噴射量制御装置として、エンジン燃料室内に向けて燃料噴射する燃料噴射弁と、エンジンの回転数を検出する回転センサと、吸入空気量を検出するエアフロメータと、該エアフロメータによる吸入空気量と回転センサによるエンジンの回転数とを用いて前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を演算する噴射量演算手段とから構成したものが知られている。

0003

この種の燃料噴射量制御装置では、噴射量演算手段で演算した噴射量に対応する噴射パルスを燃料噴射弁に印加し、該燃料噴射弁からエンジンの燃焼室内に向け燃料を噴射し、この燃料噴射量と吸入空気とを混合させつつ、混合気を燃焼室内で点火着火)させることにより、高圧燃焼圧を発生させ、エンジンのクランク軸から所望の回転出力導出させるものである。そして、前記噴射量演算手段は、前記エアフロメータによる吸入空気量と、回転センサによるエンジンの回転数とを用いて基本噴射量を演算すると共に、理論空燃比算定し、これらに基づきエンジンの空燃比が、例えば理論空燃比(例えば、14.7)となるように噴射量を制御してエンジンの出力特性、エミッション等を向上させる。

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、従来技術では同一車種であっても、例えば都会地方都心郊外、日本とアメリカ等、それぞれの地域毎排ガス規制が異なっている。このため、燃料噴射量制御装置のハード構成ソフト構成を、その地域の排ガス規制に適合し、その規制値クリアできるように設計し、または設計変更しなければならず、設計変更や作業変更に時間が費やされ、コストアップにつながるという問題がある。

0005

例えば、アメリカ仕様車種では、カリフォルニア州のように、環境汚染を低下させるために、厳しい排ガス規制に適合する設計を行うときには、車両の走行性よりもエミッションの向上に重点を置いた制御が必要となる。このため、燃料噴射量制御装置は別個の設計を行う必要があり、よりコストアップを引き起こすという問題がある。

0006

本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明はナビゲーションに用いられる車両位置検出を用いて、車両の走行する地域に対応した噴射量制御を行うことにより、地域毎の排ガス規制に適合したエミッションの行うことのできる燃料噴射量制御装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

上述した課題を解決するために、本発明が採用する燃料噴射量制御装置は、エンジンの燃料室内に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁111と、エンジンの回転数を検出する回転センサ112と、吸入空気量を検出するエアフロメータ113と、該エアフロメータ113による吸入空気量と回転センサ112によるエンジンの回転数とを用いて前記燃料噴射弁111から噴射される燃料の噴射量を演算する噴射量演算手段110とから構成されている。

0008

そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、噴射量演算手段110に、現在の車両位置を測位する車両位置測位手段120と、該車両位置測位手段120により測位された車両位置から燃料噴射量の補正を行う補正値を設定する補正値設定手段130と、該補正値設定手段130により設定された補正値を用いて、前記噴射量演算手段110による燃料噴射量を補正する噴射量補正手段140とを設けたことにある。

0009

このように構成することにより、車両位置測位手段120では車両が現在走行している位置を車両位置として測位し、補正値設定手段130ではこの車両位置から噴射量の補正を行う補正値を設定し、噴射量補正手段140ではこの補正値を用いて燃料噴射量を補正する。例えば、車両が排ガス規制の厳しい地域を走行しているときには、車両の出力や運動性能を若干犠牲にしながらも、吸入空気量に対して噴射量を減らして空燃比を高めてリーンサイドに寄った有害な排気ガスをさらに低減できる制御とする。一方、車両が排ガス規制の緩やかな地域を操向しているときには、車両の出力や運動性能を高めるために吸入空気量に対し若干噴射量を増加させたリッチサイドの制御を行うことが可能となる。

0010

また、請求項2の発明では、噴射量演算手段110を、燃料噴射量と吸入空気量との関係が理論空燃比となるように演算するものであり、補正値設定手段130を、前記噴射量演算手段110で演算された燃料噴射量をリッチまたはリーンとなるように補正値を設定する構成としたことにある。

0011

このように、燃料噴射弁111から噴射される燃料噴射量と吸入空気量との関係、即ち空燃比が理論空燃比よりもリッチにすることにより、エミッションは悪化させ、リーンにすることにより、エミッションを向上することができる。

0012

請求項3の発明では、補正値設定手段130を、車両位置測位手段120により測位された車両位置と地図データとを照合することにより該車両の地域を特定する地域特定手段131と、複数の地域に対する燃料の補正値との関係が予め記憶された補正値記憶手段132と、前記地域特定手段131により特定された地域に関する補正値を前記補正値記憶手段132を参照して読出す補正値読出し手段133とから構成したことにある。

0013

このように構成することにより、車両位置測位手段120では測位される車両位置は、緯度経度によって表されているから、地域特定手段131ではこの車両位置から車両が走行している地域を特定し、補正値読出し手段133では補正値記憶手段132に記憶された複数の地域に対する補正値を用いて、車両が走行している特定地域に対応した補正値を読出す。これにより、この設定された補正値は、車両が走行している特定地域に対応した空燃比に設定する制御を行うことができる。

0014

また、請求項4の発明では、車両位置測位手段を、GPS衛星によって車両位置を測位したことにある。

0015

これにより、車両位置をGPS衛星からの測位情報によって測位し、この車両位置から走行領域を特定し、補正値記憶手段132に記憶された複数の地域に対する補正値を用いて、車両が走行している特定地域に対応した補正値を読出す。そして、この補正値により燃料噴射量を補正することによって、空燃比をリーン化リッチ化することができる。

0016

さらに、請求項5の発明では、車両位置測位手段を、GPS衛星と自立型センサとを組合せることによって車両位置を測位したことにある。

0017

これにより、例えば車両がトンネル内を走行しているときのように、GPS衛星からの測位情報を受けることができないときでも、自立型センサによって、車両位置を測位することができ、補正値読出し手段133では、車両が走行している特定地域に対応した補正値を読出し、この補正値により燃料噴射量を補正することによって、空燃比をリーン化またはリッチ化することができる。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、本発明による実施の形態を、図2ないし図11に基づいて、詳細に説明する。

0019

まず、図1ないし図6を参照しつつ第1の実施例について説明する。1は自動車のエンジンを示し、該エンジン1は、シリンダ2、ピストン3、シリンダヘッド4およびクランクケースに設けられたクランク軸(いずれも図示せず)等によって構成され、シリンダ2内にはピストン3とシリンダヘッド4との間に燃焼室5が画成されている。また、該エンジン1のシリンダヘッド4には燃焼室5内と連通すべく吸気ポート4Aと排気ポート(図示せず)が形成され、該吸気ポート4Aと排気ポートは、吸気弁6と排気弁(図示せず)によって開,閉させるようになっている。

0020

7はシリンダヘッド4に吸気ポート4Aに接続された吸気管で、該吸気管7は吸気マニホールド等によって構成され、外部からの吸入空気を燃焼室5内に吸入されるようになっている。8は吸気ポート4Aと吸気管7との間に位置して該吸気管7の先端側に取付けられた燃料噴射弁で、該燃料噴射弁8は後述のコントローラ16から噴射パルスが印加されることにより、燃料ポンプ(図示せず)からの燃料を燃焼室5内に向け噴射するものである。

0021

9は燃焼室5内に臨んでシリンダヘッド4に取付けられた点火プラグで、該点火プラグ9はイグニッションコイル(図示せず)等と共に点火装置10を構成し、燃焼室5内に吸入空気と共に吸込まれた燃料の混合気に点火(着火)を行い、これを燃焼させることによって高圧の燃焼圧を発生させる。

0022

11はエンジン1に設けられた回転センサとしてのクランク角センサを示し、該クランク角センサ11は、図3に示すように、エンジン回転数Nを検出すると共に、点火プラグ9による混合気への点火時期を決定するための角度信号等を出力する。

0023

12はエアフロメータで、該エアフロメータ12は吸気管7を流れる吸入空気量Qを検出する。13はスロットルセンサを示し、該スロットルセンサ13はスロットルバルブ(図示せず)の弁開度を検出し、エンジン1がアイドル状態にあるか、加速状態にあるか等をモニタしている。

0024

14はGPSレシーバで、該GPSレシーバ14は、GPSアンテナ14Aにより地球上、約20200kmにあるGPS衛星(図示せず)からの電波を受信し、測位情報のみをコントローラ16に出力する。

0025

15は地図データで、該地図データ15は図示しない例えばCD−ROMドライブ等に収容され、車両位置(緯度、経度)と地図とを照合することにより、車両の走行地域を特定するものである。

0026

16はマイクロコンピュータ等によって構成されるコントローラを示し、該コントローラ16の入力側はクランク角センサ11、エアフロメータ12、スロットルセンサ13、酸素センサ(図示せず)、GPSレシーバ14、地図データ15等に接続され、出力側燃焼噴射弁8、点火装置10、地図データ15等に接続されている。そして、該コントローラ16はその記憶装置16A内に、図4に示すデータテーブル17を格納すると共に、図5の噴射量制御処理、図6の補正値ΔP設定処理図7の車両位置測位処理等のプログラムを格納している。

0027

ここで、前記記憶装置16A内に記憶されたデータテーブル17は、アメリカ仕様の車両に設定する場合のテーブルで、車両が走行している地域がアメリカの州、例えばカリフォルニア、オレゴン、ネバタ、アリゾナ、…、テキサス等の州毎に、燃料の補正値ΔPをΔPA 〜ΔPN まで設定するものである。なお、排ガス規制の内容は、例えば各州毎の法令によって定められるものである。

0028

そして、このデータテーブル17により、例えば、車両がカリフォルニア州を走行する場合には、理論空燃比をリーン化するΔPA を読出し、該補正値ΔPAにより燃料噴射量を設定することにより、州の法令に適合させてエミッションを向上させる。一方、車両がテキサス州を走行する場合には、理論空燃比をリッチ化するΔPN を読出し、該補正値ΔPN により燃料噴射量を設定することにより、州の法令に適合させたエミッションに設定する。

0029

本実施例による燃料噴射量制御装置は上述の如き構成を有するもので、次に燃料噴射量制御装置の動作について図5図6図7を参照しつつ説明する。

0030

図5は、本実施例によるメインルーチンとなる噴射量制御処理を示し、ステップ1は図6図7の処理によって補正値ΔPの設定を行い、ステップ2ではエアフロメータ12から吸入空気量Qを読込むと共に、クランク角センサ11からエンジン回転数Nを読込み、ステップ3で基本噴射量TPを下記の数1によって演算する。

0031

ID=000003HE=010 WI=025 LX=1375 LY=0650
但し、K:定数

0032

次に、ステップ4では、燃料噴射量Ti を下記の数2によって演算する。

0033

Ti =TP×α×COEF+TS +ΔP
但し、α :空燃比フィードバック補正係数
COEF:各種補正係数
TS :電圧補正係数

0034

そして、この燃料噴射量Ti に対応する噴射パルスを燃料噴射弁8に出力することにより、該燃料噴射弁8から噴射量Ti の燃料を噴射する。

0035

次に、図6により、補正値ΔP設定処理について述べる。ステップ11は図7の処理によって車両位置(緯度、経度)の測位を行い、ステップ12ではステップ11で測位した車両位置と地図データ15とを照合して、車両がどの地域を走行しているかを特定する。例えば、ステップ11によって測位された車両位置が、北緯38度、東経123度にあるときには、地図データ15からサンフランシスコ付近を走行しているとして、カリフォルニア州の地域を特定する。

0036

さらに、ステップ13では、データテーブル17を用いてステップ12によって特定された地域から補正値ΔPを読出す。カリフォルニア州を特定した場合には補正値ΔP1 を読出し、この補正値ΔP1 を記憶装置16Aに記憶し、ステップ14で図5のメインルーチン中のステップ2にリターンする。

0037

さらに、図7による車両位置測位処理(GPS測位処理)について述べる。まず、ステップ21では、GPS衛星3から測位情報を読込み、ステップ22では、0<0PDOP値<3にあるか否かを判定する。ここで、PDOP値とは、位置の精度低下率を示すもので、GPSによる測位手段に一般的に用いられる係数である。

0038

さて、ステップ22で「NO」と判定したときには、ステップ21に戻り、ステップ21以降の処理を繰返す。一方、ステップ22で「YES」と判定したときには、ステップ23に移り、このステップ23では、カウンタkを「1」ずつ歩進し、ステップ24では、カウンタkが「10」に達したか否かを判定し、「NO」と判定した場合には、ステップ21に戻り、ステップ21以降の処理を繰返す。

0039

一方、ステップ24で「YES」と判定した場合には、ステップ25に移り、10回のGPS測位位置平均値から、緯度と経度による車両位置を決定し、この値を記憶装置16Aに記憶する。そして、ステップ26ではカウンタkをに設定し、ステップ27でリターンして図6サブルーチンに戻る。

0040

このように、本実施例による燃料噴射量制御装置では、GPS測位処理によって車両位置を測位し、この車両位置と地図データ15とを照合し、車両が走行する地域を特定し、データテーブル17を用いてこの地域に対応した補正値ΔPを読出す。そして、この補正値ΔPを用いて図5中のステップ4によって燃料噴射量Ti を増減する演算し、空燃比を理論空燃比に対してリーン化、リッチ化することができる。

0041

然るに、本実施例による燃料噴射量制御装置では、車両が走行して地域が変わる度にその地域の排ガス規制に適合できる空燃比制御を行うことができ、エミッションを向上させることができる。

0042

例えば、車両がカリフォルニア州を走行しているときには、上述した如く、カリフォルニア州の法令に適合したエミッションとなるように燃料噴射量(空燃比)の制御を行い、同一車両アリゾナ州ニューメキシコ州を抜けてテキサス州へと地域を移動する毎に、燃料噴射量(空燃比)の制御を行うべく、空燃比制御を切換えることができる。

0043

従って、燃料噴射量制御装置では、車両が走行して排ガス規制の地域が変わった場合には、その排ガス規制に適合した空燃比制御を行うことができ、排ガス規制の厳しい地域であっても、比較的緩い地域であっても、燃料噴射量制御装置の変更を行う必要がなく噴射量の制御を行うことができる。この結果、従来技術のように、排ガス規制の異なる地域毎に仕様の異なった燃料噴射量制御装置を設ける必要がなくなり、ハード構成とソフト構成の設計変更を廃止でき、大幅なコスト低減を図ることができる。

0044

なお、図5中のステップ2とステップ3とが噴射量演算手段の具体例であり、図6が補正値設定手段の具体例であり、図7が車両位置測位手段の具体例である。また、図6中のステップ12が地域特定手段の具体例であり、ステップ13が補正値読出し手段の具体例である。さらに、データテーブル17は補正値記憶手段の具体例である。

0045

次に、本発明の第2の実施例による燃料噴射量制御装置を、図8ないし図11により説明するに、本実施例の特徴は、車両位置測位手段をGPS衛星による測位手段に加えて自立型センサによる測位手段により行うと共に、データテーブルを国内で使用できるように設定したものである。なお、本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。

0046

21は磁気コンパスで、該磁気コンパス21は基準方位方位)を検出し、この基準方位に対して車両が正面を向いている進行方位を算出する。

0047

22は車速センサで、該車速センサ22は車両の車輪近傍に装着され、該車速センサ22は車速を検出し、この車速を積分することにより移動距離を算出するものである。

0048

23はジャイロセンサで、該ジャイロセンサ23は車両の移動中に、車両のハンドル操舵して進行方向を変えたときに生じる角速度を検出するもので、この角速度を積分することにより、車両が移動したとき進行方向の角度変化変位角として算出し、該車両の変位角を計測する。

0049

ここで、磁気コンパス21、車速センサ22およびジャイロセンサ23は自立型センサをなし、該自立型センサは後述のコントローラ24と共に自立型センサによる測位手段を構成している。

0050

24はマイクロコンピュータ等によって構成されるコントローラを示し、該コントローラ24の入力側はクランク角センサ11、エアフロメータ12、スロットルセンサ13、酸素センサ(図示せず)、GPSレシーバ14、磁気コンパス21、車速センサ22、ジャイロセンサ23、地図データ15等に接続され、出力側は燃焼噴射弁8、点火装置10、地図データ15等に接続されている。そして、該コントローラ24はその記憶装置24A内に、図9に示すデータテーブル25を格納すると共に、図5の噴射量制御処理、図6の補正値ΔP設定処理、図10図11の車両位置測位処理等のプログラムを格納している。

0051

ここで、記憶装置24A内に記憶されたデータテーブル25は、国内仕様の車両に設定する場合のテーブルで、車両が走行している地域が国立公園、都心部、市街地、郊外、…、山間部毎に、燃料の補正値ΔPをΔPa 〜ΔPn まで設定するもので、なお排ガス規制の内容は、各地域毎公害規制に関する法令によって定められるものである。

0052

本実施例による燃料噴射量制御装置は、上述の如き構成を有するもので、次に燃料噴射量制御装置の動作について説明するに、メインルーチンとなる図5の噴射量制御処理と、図6の補正値ΔP設定処理は同様となるのでその説明を省略し、図10図11による車両位置測位処理にのみ説明する。

0053

ステップ31では、GPS衛星から測位情報を読込み、ステップ32では、0<PDOP値<3内にあるか否かを判定する。ここで、ステップ32で「NO」と判定したときには、受信されるGPS衛星の個数が少なく、正確な測位処理を行うことができないから、ステップ33に移り、図11に示す自立測位処理を行った後に、後述のステップ37以降の処理を行う。

0054

一方、ステップ32で「YES」と判定したときには、GPS衛星によって正確な測位が行うことができるから、ステップ34に移り、このステップ34では、カウンタkを「1」ずつ歩進し、ステップ35では、カウンタkが「10」に達したか否かを判定し、「NO」と判定した場合には、ステップ31に戻り、ステップ31以降の処理を繰返す。

0055

一方、ステップ35で「YES」と判定した場合には、ステップ36に移り、10回のGPS測位位置の平均値から、緯度と経度による車両位置を決定し、この値を記憶装置24Aに記憶する。そして、ステップ37ではカウンタkを零に設定し、ステップ38でリターンして図6のサブルーチンに戻る。

0056

次に、図11を用いて、図10中のステップ33による自立測位処理について説明する。

0057

まず、ステップ41では、磁気コンパス21から方位データを読込み、ステップ42でこの方位データから車両が基準方位に対してどの方位を向いているかを進行方位として算出する。ステップ43では、車速センサ22から車速データを読込み、ステップ44では、この車速データを積分することにより、車両の移動距離を算出する。ステップ45では、ジャイロセンサ23から角速度データを読込み、ステップ46では、この角速度データを積分することにより、車両の変位角を計測する。さらに、ステップ47では、進行方位、移動距離、変位角から車両変位位置を測位し、ステップ48では、GPSによる車両位置に自立型センサによって算出した車両変位位置を加算して車両位置を算出し、この車両位置を記憶装置24Aに記憶し、ステップ49では、ステップ38(即ち、ステップ12)にリターンする。

0058

このように構成される燃料噴射量制御装置においても、前述した第1の実施例と同様に、車両位置測位処理によって車両位置を測位し、この車両位置と地図データ15とを照合して車両が走行する地域を特定し、データテーブル25を用いてこの地域に対応した補正値ΔPを読出す。そして、この補正値ΔPを用いて図5中のステップ4によって燃料噴射量Ti を増減する演算し、空燃比を理論空燃比に対してリーン化、リッチ化することができる。この結果、車両が走行している地域の排ガス規制に適合した空燃比制御を行うことができ、エミッションを向上させることができる。

0059

特に、本実施例では、車両位置測位処理を、GPS衛星による測位手段と自立型センサによる測位手段とのいずれか一方の測位手段を用いることにより、GPS衛星からの測位情報が少ないときでも自立型センサによって車両位置を測位でき、車両がトンネル内を走行しているときでも、車両位置を測位でき、より正確な車両位置を計測することができる。

0060

また、データテーブル25を国内仕様に設定したから、例えば、車両が国立公園内を走行しているときには、エンジン1の出力を抑えてエミッションが向上するような燃料噴射量(空燃比)の制御を行い、同一車両が山間部を走行するときには、エミッションの向上よりもエンジン1の出力を出すような燃料噴射量の制御に切換えることができる。

0061

このように、この燃料噴射量制御装置では、車両が走行して地域が変わった場合でも、燃料噴射量制御装置のハード構成、ソフト構成の設計変更を行うことなく、対応させた制御を行うことができる。

0062

なお、図10が車両位置測位手段の具体例であり、図11が自立測位処理の具体例である。また、データテーブル25は補正値記憶手段の具体例である。

0063

また、第1の実施例によるデータテーブル17をアメリカ仕様とし、第2の実施例によるデータテーブル25を国内仕様として設定したが、本発明はこれに限らず、データテーブル17とデータテーブル25とをまとめたデータテーブルとして設定してもよいことは勿論である。

0064

さらに、第1の実施例では、車両位置測位手段をGPS衛星による測位手段を用い、第2の実施例では、GPS衛星による測位手段に加えて自立型センサによる測位手段を用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、複数の陸上局から送信される電波の到達時間差を測定し、車両位置を測定するロラン方式を用いてもよい。

発明の効果

0065

以上詳述した如く、請求項1の本発明によれば、車両位置測位手段により車両が走行する位置を車両位置として測位し、補正値設定手段によりこの車両位置から噴射量の補正を行う補正値を設定し、噴射量補正手段によりこの補正値を用いて燃料噴射量を補正するように構成したから、例えば、車両が排ガス規制の厳しい地域を走行しているときには、吸入空気量に対して噴射量を減らして空燃比を高めてリーン化し、車両が排ガス規制の緩やかな地域を走行しているときには、吸入空気量に対して噴射量を増やして空燃比をリッチ化することができ、燃料噴射量制御装置のハード構成、ソフト構成を変更することなく、地域に対応した空燃比制御を行い、排ガス規制に適合させることができる。

0066

また、請求項2の発明では、噴射量演算手段を、該燃料噴射量と吸入空気量との関係が理論空燃比となるように演算するものであり、補正値設定手段を、噴射量演算手段で演算された燃料噴射量をリッチまたはリーンとなるように補正値を設定する構成としたから、車両が走行する地域の排ガス規制に適合させて燃料噴射量を制御することができる。

0067

請求項3の発明では、車両位置測位手段により測位される車両位置は、緯度と経度によって表されているから、地域特定手段ではこの車両位置から車両が走行している地域を特定し、補正値読出し手段では補正値記憶手段に記憶された複数の地域に対する補正値を用いて、車両が走行している地域に対応した補正値を読出すことができ、この設定された補正値は、車両が走行している地域に対応した空燃比に設定することができる。

0068

また、請求項4の発明では、車両位置測位手段をGPS衛星によって車両位置を測位し、請求項5の発明では、車両位置測位手段をGPS衛星と自立型センサとを組合せることによって車両位置を測位する構成としたから、車両位置を測位して燃料の補正値を読出し、この読出した補正値から、燃料噴射量が理論空燃比に対してリッチまたはリーンとなるように設定することができる。

図面の簡単な説明

0069

図1本発明による燃料噴射量制御装置を示す機能ブロック図である。
図2第1の実施例を示すエンジンの要部縦断面図である。
図3第1の実施例の構成を示す制御ブロック図である。
図4走行地域と補正値の関係をデータテーブルとして示す説明図である。
図5噴射量制御処理を示す流れ図である。
図6補正値設定処理を示す流れ図である。
図7車両位置測位処理を示す流れ図である。
図8第2の実施例の構成を示す制御ブロック図である。
図9走行地域と補正値との関係をデータテーブルとして示す説明図である。
図10車両位置測位処理を示す流れ図である。
図11自立測位処理を示す流れ図である。

--

0070

1エンジン
5燃焼室
8燃料噴射弁
11クランク角センサ(回転センサ)
12エアフロセンサ
13スロットルセンサ
14GPSレシーバ
15 地図データ
16,24コントローラ
17,25 データテーブル
21磁気コンパス
22車速センサ
23 ジャイロセンサ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 本田技研工業株式会社の「 内燃機関の燃料噴射制御装置」が 公開されました。( 2019/05/30)

    【課題】加速状態の途中から減速が行われた場合においても、減速時に燃圧を迅速に過不足なく低下させ、噴射弁流量の下限張り付きを防止できる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。【解決手段】本発明では、加圧さ... 詳細

  • 井尻正裕の「 内燃機関」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題】吸気に潤滑油を混合する必要がなく排気に煤が発生することのない2サイクル内燃機関を提供する。【解決手段】燃焼室を略球面状とし、前記燃焼室に放射状に吸気弁と排気弁を配置し、点火プラグまたはインジェ... 詳細

  • 三菱電機株式会社の「 船舶の始動制御装置」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題】船舶に複数搭載されるエンジンを、従来よりも簡単な構成で確実に始動する。【解決手段】複数のエンジンにスタート指令を出力する統括制御部と、複数のエンジンそれぞれを始動させるスタータと、スタート指令... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ