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技術 感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料

出願人 トゥラリップ・コンスルトリア・コメルシアル・ソシエダデ・ウニペソアル・ソシエダッド・アノニマ
発明者 フェルディナンド・オレンゴアンジェロ・ツーニノマッシモ・ベルトルディ
出願日 1998年6月11日 (22年11ヶ月経過) 出願番号 1998-163426
公開日 1999年1月29日 (22年3ヶ月経過) 公開番号 1999-024215
状態 未査定
技術分野 銀塩写真法またはそのための処理液
主要キーワード コロイダル溶液 エマルション層 カップリング位置 形成カラー 多層要素 アルキルユニット 低密度領域 黄色カプラー
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この項目の情報は公開日時点(1999年1月29日)のものです。
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課題

低い粒度とより高いカラー純度、並びにより良好な中間画像効果を得ると同時に、いずれの層においても、感度低下を最小限に抑えることが可能な感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料の提供。

解決手段

a)カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基が結合した黄色染料形成DIRカプラー、および

b)カップリング位置に4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル基を有する黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラーを含有する少なくとも1つのハロゲン化銀エマルション層被覆された支持体を含む感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

概要

背景

カラー再生のための差し引きプロセスを利用する感光カラー写真材料は、青色光緑色光および赤色光に選択的に感光して、(第1級アミン酸化カラー現像剤と反応すると)補色を形成する黄色染料マゼンタ染料およびシアン染料形成カプラー会合する、ハロゲン化銀エマルション層を形成することが知られている。例えば、アシルアセトアニリド系カプラーを使用して、黄色の着色画像を形成するか;ピラゾロンピラゾロトリアゾールシアンアセトフェノンまたはインゾロン系カプラーを使用して、マゼンタ着色画像を形成するか;フェノールもしくはナフトールのようなフェノール系カプラーを使用してシアン着色画像を形成する。

通常、感光性カラー写真材料は、前記材料の各感光層中に別個に組み込まれた非拡散カプラーを含んでいる(組み込み型カプラー材料)。その結果、感光性カラー写真材料は、一般に、黄色カプラーを含有しかつ主に青色光(実質上約500nm以短の波長)に感光する青色感光性ハロゲン化銀エマルション層、マゼンタカプラーを含有しかつ主に緑色の光(実質上約500〜600nmの間の波長)に感光する緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層、およびシアンカプラーを含有しかつ主に赤色光(実質上約590nm以長の波長)に感光する赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層から構成される。

感光性カラー写真材料中には、現像中に、カラー現像剤の酸化生成物と反応すると現像抑制剤を放出し得る化合物が組み込まれていることも既知である。そのような化合物の典型的な例は、カプラーから放出された時に現像抑制特性を有する基を持つDIRカプラーである。前記基は、カプラーのカップリング位置に導入される、DIRカプラーの例は、シー・アールバール(C.R.Barr)、ジェイ・アール・サートル(J.R.Thirtle)およびピー・ダブリュー・ウィトゥム(P.W.Wittum)著、フォトグラフィック・サイエンスアンドエンジニアリング(Photographic Science and Eng.)第13巻、74〜80頁(1969年)および同214頁、217頁(1969年)、または米国特許第3,227,554号公報;同第3,615,506号公報;同第3,617,291号公報;同第3,701,783号公報;同第3,933,500号公報;同第4,095,984号公報;同第4,146,396号公報;同第4,149,886号公報および同第4,477,563号公報に記載されている。

DIRカプラーの目的は、粒度を低減すること、内部層または内部画像効果により(例えば、同一層または同一着色画像内で)画像鮮明性を高めること、および中間層または中間画像効果により(すなわち、異なる層または異なる着色画像内で)カラー再現性を向上させることである。しかしながら、通常、DIRカプラーを使用する感光性エマルション層では、主にネガ画像の高密度領域において中間画像効果を起こすが、カラー飽和および明るさのような画像特性に大きく影響を及ぼす低密度領域も中間画像効果を発揮することがしばしば望まれている。

感光性材料中の2つ以上の異なるDIR化合物の概念は、例えば、米国特許第4,015,988号公報に記載されており、DIRヒドロキノン化合物と合わせたDIRカプラーの使用を教示している。しかしながら、この組み合わせは、ヒドロキノンDRI化合物の非常に低い感光性のために、良い結果をもたらさなかった。特開昭51-113,625号公報には、異なるカップリング活性を有する化合物等の、現像抑制剤を放出するメルカプト系化合物同時使用が記載されている。特開昭56-137,353号公報には、一方が「タイミング」基を有しかつ他方が「タイミング」基を有しないといった、現像抑制剤放出化合物の同時使用が記載されている。DD特許第246,636号公報には、一方が移動性化合物で他方が非移動性化合物である、2つのDIR化合物の組み合わせの使用が記載されている。米国特許第4,355,100号公報には、アミノ基を有するものと、アミノ基を有しないものの2つの現像抑制剤放出化合物の同時使用が記載されている。米国特許第5,126,236号公報には、DIR化合物もしくはDIR前駆体、または酸化した現像剤と反応するとDIR化合物を放出する化合物の組み合わせが記載されている。

しかしながら、上記公報はいずれも、少なくとも2つのDIR化合物の組み合わせについて記載されているが、より良好な中間画像効果とより優れた粒度と同時に、より少ない感度低下の達成という課題を解決するものではない。

欧州特許第747,763号公報には、カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した形のDIR黄色カプラーが記載されており、これから、現像中に、例えば、1,2,4-トリアゾリル基上に、加水分解性アルコキシ-またはアリーロキシ-カルボニル基が結合したベンジルチオ置換基を有する1,2,4-トリアゾリル基が放出される。

対照して、米国特許第5,006,452号公報には、現像中に、現像剤と酸化反応すると4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル系基を有するDIRカプラーを含有するカラー写真材料が記載されている。米国特許第5,332,656号公報には、a)4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル系基を活性なカップリング位置に有する黄色染料形成ジケトメチレンカプラーであって、前記活性なカップリング位置からカラー現像反応によって前記基が放出されると現像抑制特性を有する化合物を与えるものと、b)放出され得る3-ヒダントイン基が前記の活性なカップリング位置に結合された黄色染料形成アルコキシベンゾイル-アセトアニリドカプラーとの組み合わせを含むカラー写真材料が記載されている。

概要

低い粒度とより高いカラー純度、並びにより良好な中間画像効果を得ると同時に、いずれの層においても、感度低下を最小限に抑えることが可能な感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料の提供。

a)カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基が結合した黄色染料形成DIRカプラー、および

b)カップリング位置に4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル基を有する黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラーを含有する少なくとも1つのハロゲン化銀エマルション層で被覆された支持体を含む感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

目的

すなわち、本発明の目的は、中速および低速のフィルムでも、DIRカプラーの添加により、より高い抑制活性の獲得を可能にすること、特に、粒度問題がより深刻である低濃度領域において、低い粒度とより高いカラー純度を得ることである。本発明のもう一つの目的は、より良好な中間画像効果を得ると同時に、全ての層において感度低下を最小限に抑制することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

a)カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基が結合した黄色染料形成DIRカプラー、およびb)カップリング位置に4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル基を有する黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラーを含有する少なくとも1つのハロゲン化銀エマルション層被覆された支持体を含む感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料

請求項2

前記黄色染料形成DIRカプラー(a)の1,2,4-トリアゾリル基が、加水分解性アルコキシ-またはアリーロキシ-カルボニル基が結合したベンジルチオ置換基を1,2,4-トリアゾリル基上に有する基である請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項3

前記カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)が、式(I):

請求項

ID=000002HE=055 WI=061 LX=0295 LY=1150(式中、R1は、アルキル基アリール基または-NHR5基(ただし、R5は、アルキル基もしくはアリール基を表す。)を表し、R2はアルキル基またアリール基を表し、TIMEは、「タイミング」基を表し、nは、0または1を表し、R3は、アルキル基またフェニル基を表し、およびR4は、水素原子またはアルキル基を表す。)で表される請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項4

前記カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)が、式(II):

請求項

ID=000003HE=055 WI=080 LX=1100 LY=0700(式中、R3は、アルキル基またはフェニル基を表し、R4は、ハロゲン原子またはアルキル基を表し、TIMEは、「タイミング」基を表し、nは、0または1を表し、R6は、アルキル基またアリール基を表し、R7は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を表し、およびBall基は、疎水性バラスト基である。)で表される請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項5

前記カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)が、式(III):

請求項

ID=000004HE=055 WI=084 LX=0630 LY=1900(式中、R3は、アルキル基またはフェニル基を表し、R4は、ハロゲン原子またはアルキル基を表し、TIMEは、「タイミング」基を表し、nは、0または1を表し、R12は、分枝鎖アルキル基を表し、R13は、アルキル基、フェノキシアルキル基アルコキシフェニル基またはアラルキル基を表す。)で表される請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項6

前記黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)が、式(IV):

請求項

ID=000005HE=050 WI=065 LX=0275 LY=0300(式中、R14およびR15は、同一または異なって、ハロゲン原子を表し、かつR16およびR17は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基水酸基シアノ基アリーロキシ基アシロキシ基アシル基アルコキシカルボニル基アリーロキシカルボニル基アシルアミノ基アルキルスルホニル基アリールスルホニル基アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基またはウレイド基を表し、並びにR18およびR19はそれぞれ、アルキル基またはアリール基を表す。)で表される請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項7

前記黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)が、式(V):

請求項

ID=000006HE=055 WI=072 LX=0240 LY=1500(式中、R16およびR17は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、シアノ基、アリーロキシ基、アシロキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アシルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基またはウレイド基を表し、R20およびR21はそれぞれ、水素原子またはハロゲン原子を表し、並びにR22およびR23はそれぞれ、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基、水酸基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アミノ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルファモイル基スルホンアミノ基を表す。)で表される請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項8

前記黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)が、式(VI):

請求項

ID=000007HE=050 WI=112 LX=0490 LY=2050(式中、R24およびR25はそれぞれ、炭素数1〜20のアルキル基、並びにR26およびR27はそれぞれ、炭素数1〜4の低級アルキル基を表す。)で表される請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項9

前記カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)が、写真材料1m2当たり0.010〜0.100gの量で添加されることを特徴とする請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項10

前記黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)が、写真材料1m2当たり0.005〜0.040gの量で添加されることを特徴とする請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項11

前記カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)が、黄色染料形成カプラー会合する青色感光性ハロゲン化銀エマルション層中に含まれることを特徴とする請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項12

前記黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)が、黄色染料形成カプラーと会合する青色感光性ハロゲン化銀エマルション層中に含まれることを特徴とする請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

請求項13

前記カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)および黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)が共に、黄色染料形成カプラーと会合する高感度の青色感光性ハロゲン化銀エマルション層中に含まれることを特徴とする請求項1記載の感光性ハロゲン化銀カラー多層写真材料。

技術分野

0001

本発明は、黄色染料形成カプラー会合する少なくとも1つの青色感光層中に、現像剤の酸化生成物と反応すると現像抑制化合物を放出し得る2つの異なるDIR[現像抑制剤放出(Development Inhibitor Releasing)]カプラーを含有する、感光性ハロゲン化銀カラー写真多層材料に関する。

背景技術

0002

カラー再生のための差し引きプロセスを利用する感光カラー写真材料は、青色光緑色光および赤色光に選択的に感光して、(第1級アミン酸化カラー現像剤と反応すると)補色を形成する黄色染料、マゼンタ染料およびシアン染料形成カプラーと会合する、ハロゲン化銀エマルション層を形成することが知られている。例えば、アシルアセトアニリド系カプラーを使用して、黄色の着色画像を形成するか;ピラゾロンピラゾロトリアゾールシアンアセトフェノンまたはインゾロン系カプラーを使用して、マゼンタ着色画像を形成するか;フェノールもしくはナフトールのようなフェノール系カプラーを使用してシアン着色画像を形成する。

0003

通常、感光性カラー写真材料は、前記材料の各感光層中に別個に組み込まれた非拡散カプラーを含んでいる(組み込み型カプラー材料)。その結果、感光性カラー写真材料は、一般に、黄色カプラーを含有しかつ主に青色光(実質上約500nm以短の波長)に感光する青色感光性ハロゲン化銀エマルション層、マゼンタカプラーを含有しかつ主に緑色の光(実質上約500〜600nmの間の波長)に感光する緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層、およびシアンカプラーを含有しかつ主に赤色光(実質上約590nm以長の波長)に感光する赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層から構成される。

0004

感光性カラー写真材料中には、現像中に、カラー現像剤の酸化生成物と反応すると現像抑制剤を放出し得る化合物が組み込まれていることも既知である。そのような化合物の典型的な例は、カプラーから放出された時に現像抑制特性を有する基を持つDIRカプラーである。前記基は、カプラーのカップリング位置に導入される、DIRカプラーの例は、シー・アールバール(C.R.Barr)、ジェイ・アール・サートル(J.R.Thirtle)およびピー・ダブリュー・ウィトゥム(P.W.Wittum)著、フォトグラフィック・サイエンスアンドエンジニアリング(Photographic Science and Eng.)第13巻、74〜80頁(1969年)および同214頁、217頁(1969年)、または米国特許第3,227,554号公報;同第3,615,506号公報;同第3,617,291号公報;同第3,701,783号公報;同第3,933,500号公報;同第4,095,984号公報;同第4,146,396号公報;同第4,149,886号公報および同第4,477,563号公報に記載されている。

0005

DIRカプラーの目的は、粒度を低減すること、内部層または内部画像効果により(例えば、同一層または同一着色画像内で)画像鮮明性を高めること、および中間層または中間画像効果により(すなわち、異なる層または異なる着色画像内で)カラー再現性を向上させることである。しかしながら、通常、DIRカプラーを使用する感光性エマルション層では、主にネガ画像の高密度領域において中間画像効果を起こすが、カラー飽和および明るさのような画像特性に大きく影響を及ぼす低密度領域も中間画像効果を発揮することがしばしば望まれている。

0006

感光性材料中の2つ以上の異なるDIR化合物の概念は、例えば、米国特許第4,015,988号公報に記載されており、DIRヒドロキノン化合物と合わせたDIRカプラーの使用を教示している。しかしながら、この組み合わせは、ヒドロキノンDRI化合物の非常に低い感光性のために、良い結果をもたらさなかった。特開昭51-113,625号公報には、異なるカップリング活性を有する化合物等の、現像抑制剤を放出するメルカプト系化合物同時使用が記載されている。特開昭56-137,353号公報には、一方が「タイミング」基を有しかつ他方が「タイミング」基を有しないといった、現像抑制剤放出化合物の同時使用が記載されている。DD特許第246,636号公報には、一方が移動性化合物で他方が非移動性化合物である、2つのDIR化合物の組み合わせの使用が記載されている。米国特許第4,355,100号公報には、アミノ基を有するものと、アミノ基を有しないものの2つの現像抑制剤放出化合物の同時使用が記載されている。米国特許第5,126,236号公報には、DIR化合物もしくはDIR前駆体、または酸化した現像剤と反応するとDIR化合物を放出する化合物の組み合わせが記載されている。

0007

しかしながら、上記公報はいずれも、少なくとも2つのDIR化合物の組み合わせについて記載されているが、より良好な中間画像効果とより優れた粒度と同時に、より少ない感度低下の達成という課題を解決するものではない。

0008

欧州特許第747,763号公報には、カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した形のDIR黄色カプラーが記載されており、これから、現像中に、例えば、1,2,4-トリアゾリル基上に、加水分解性アルコキシ-またはアリーロキシ-カルボニル基が結合したベンジルチオ置換基を有する1,2,4-トリアゾリル基が放出される。

0009

対照して、米国特許第5,006,452号公報には、現像中に、現像剤と酸化反応すると4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル系基を有するDIRカプラーを含有するカラー写真材料が記載されている。米国特許第5,332,656号公報には、a)4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル系基を活性なカップリング位置に有する黄色染料形成ジケトメチレンカプラーであって、前記活性なカップリング位置からカラー現像反応によって前記基が放出されると現像抑制特性を有する化合物を与えるものと、b)放出され得る3-ヒダントイン基が前記の活性なカップリング位置に結合された黄色染料形成アルコキシベンゾイル-アセトアニリドカプラーとの組み合わせを含むカラー写真材料が記載されている。

発明が解決しようとする課題

0010

すなわち、本発明の目的は、中速および低速のフィルムでも、DIRカプラーの添加により、より高い抑制活性の獲得を可能にすること、特に、粒度問題がより深刻である低濃度領域において、低い粒度とより高いカラー純度を得ることである。本発明のもう一つの目的は、より良好な中間画像効果を得ると同時に、全ての層において感度低下を最小限に抑制することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、黄色染料形成カプラーと会合した少なくとも1つの青色感光性ハロゲン化銀エマルション層で被覆された支持基材を含む感光性ハロゲン化銀カラー写真多層材料であって、
a)カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基が結合した黄色染料形成DIRカプラー、および
b)現像中にカップリング位置から放出されると現像抑制特性を発現する化合物を与える4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル系基を、前記カップリング位置に有する黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラーの両者を含有する感光性ハロゲン化銀カラー写真多層材料である。前記黄色染料形成DIRカプラー(a)において、1,2,4-トリアゾリル基は、加水分解性アルコキシ-またはアリーロキシ-カルボニル基が結合したベンジルチオ置換基を1,2,4-トリアゾリル基上に有する基を包含する。上記のような黄色染料形成DIRカプラーの組み合わせを含む前記感光性ハロゲン化銀カラー材料は、露光および現像により、低い粒度とより高いカラー純度を発現し、かつ全ての層において速度低下を最小限に抑制されたカラー画像を提供する。

0012

本発明で使用されるカップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を有する黄色染料形成DIRカプラー(a)は、以下の式(I)で表される。

0013

上記式(I)中、R1、R2およびR5で表されるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜18であって、置換されていても非置換であってもよい。前記アルキル基に対する好ましい置換基としては、アルコキシ基アリーロキシ基シアノ基、アミノ基、アシルアミノ基ハロゲン原子水酸基カルボキシル基スルホ基複素環基等が挙げられる。有用なアルキル基の具体例は、イソプロピル基イソブチル基、tert-ブチル基、イソアミル基、tert-アミル基、1,1-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルヘキシル基、1,1-ジエチルヘキシル基、1,1-ジメチル1-メトキシフェノキシメチル基、1,1-ジメチル1-エチルチオメチル基、ドデシル基ヘキサデシル基、オクタデシル基シクロヘキシル基、2-メトキシイソプロピル基、2-フェノキシイソプロピル基、α-アミノイソプロピル基、α-スクシンイミドイソプロピル基である。

0014

式(I)中、R1、R2およびR5で表されるアリール基は、好ましくは合計炭素数が6〜35個であり、特に置換フェニル基および未置換フェニル基を包含する。アリール基における置換基の好ましい例は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基、水酸基、アルコキシ基(好ましくは、メトキシ基イソプロポキシ基、オクチロキシ基等のような炭素数1〜15のもの)、アリーロキシ基(フェノキシ基ニトロフェノキシ基等)、アルキル基(好ましくは、メチル基、エチル基、ドデシル基等のような炭素数1〜15のもの)、アリール基(好ましくは、フェニル基トルイル基等のような炭素数6〜10のもの)、アミノ基(例えば、非置換アミノ基、またはジエチルアミノ基、オクチルアミノ基等のような炭素数1〜15のアルキルアミノ基)、カルボキシル基、アシル基(好ましくは、アセチル基デカノイル基等のような炭素数2〜16のもの)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、メトキシカルボニル基ブトキシカルボニル基、オクチロキシカルボニル基、ドデシロキシカルボニル基、2-メトキシエトキシカルボニル基等のようなアルキル基の炭素数が1〜20のもの)、アリーロキシカルボニル基(好ましくは、フェノキシカルボニル基、トルイロキシカルボニル基等のようなアルキル基の炭素数が6〜20のもの)、カルバモイル基(例えば、エチルカルバモイル基、オクチルカルバモイル基等)、アシルアミノ基(好ましくは、アセトアミド基オクタンアミド基、2,4-ジtert-ペンチルフェノキシアセトアミド基等のような炭素数2〜21のもの)、スルホ基、アルキルスルホニル基(好ましくは、メチルスルホニル基、オクチルスルホニル基等のような炭素数1〜15のもの)、アリールスルホニル基(好ましくは、フェニルスルホニル基オクチルフェニルスルホニル基等のような炭素数6〜20のもの)、アルコキシスルホニル基(好ましくは、メトキシスルホニル基、オクチロキシスルホニル基等のような炭素数1〜15のもの)、アリーロキシスルホニル基(好ましくは、フェノキシスルホニル等のような炭素数6〜20のもの)、スルファモイル基(好ましくは、ジエチルスルファモイル基、オクチルスルファモイル基、メチルオクタデシルスルファモイル基等のような炭素数1〜15のもの)、スルホンアミノ基(好ましくは、メチルスルホンアミノ基、オクチルスルホンアミノ基などのような炭素数1〜15のもの)等である。

0015

式(I)中、TIMEは、1,2,4-トリアゾリル基とカプラー残基を結合する「タイミング」基であって、カラー現像剤の酸化生成物とのカップリング反応中に1,2,4-トリアゾリル基と一緒に放出され、その結果、その後の現像中に1,2,4-トリアゾリル基を放出する。式(I)中のTIMEで表されるタイミング基の例は、例えば、以下の基;

0016

本発明のDIR黄色染料形成カプラー(a)の好ましい例は、式(II)で表される。

0017

上記式(II)において、R6で表されるアルキル基は、好ましくは炭素数3〜8であり、より好ましくは分枝鎖アルキル基(例えば、イソプロピル基、tert-ブチル基またはtert-アミル基)であり、R6で表されるアリール基は、好ましくは、炭素数1〜5のアルキルまたはアルコキシ基で置換されていてよいフェニル基(例えば、2-メチルフェニルのような2-もしくは4-アルキルフェニル基、2-もしくは4-アルコキシフェニル基、2-メトキシフェニル、4-イソプロポキシフェニル基またはブトキシフェニル基)である。R7は、(塩素のような)ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ基(例えば、メチル、エチルプロピルイソプロピルn-ブチル、tert-ブチル、メトキシ、エトキシプロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシおよびtert-ブトキシ)を表す。

0018

上記式(II)中、「Ball」は、バラスト基を表し、例えば、結合している基を写真材料中被覆層から拡散させないような大きさおよび形状の有機基である。そのようなバラスト基は、直接または2価の結合基を介してカプラーに結合された、炭素数8〜32の疎水性有機残基(例えば、アルキレン基イミノ基エーテル基チオエーテル基カルボンアミド基、スルホンアミド基ウレイド基エステル基イミド基、カルバモイル基およびスルファモイル基)から成る。有用なバラスト基の具体例は、例えば、米国特許第3,337,344号公報;同第3,418,129号公報;同第4,138,258号公報および同第4.451.559号公報並びに英国特許第1,494,777号公報に記載されているような、(直鎖、分枝または環状の)アルキル基、アルケニル基アルキルアリール基、アルキルアリーロキシ基、アルキルアミドアルキル基アルコキシアルキル基アルコキシアリール基、またはアリール基もしくは複素環式基で置換されたアルキル基、アリーロキシアルコキシカルボニル基で置換されたアリール基、およびアルケニル基および長鎖アルケニル鎖脂肪族基の両者とカルボキシル基または水溶性スルホ基を含有する残基を包含する。

0019

黄色染料形成DIRカプラー(a)の他の具体例は、式(III)で表される。

0020

本明細書において、「基(group)」を用いて化合物または置換基を表す場合、それが表す化学物質は、基本となる基、環または残基、並びに既知の置換基を有する基、環または残基を包含する。ここで、「ユニット」を用いて化合物または置換基を表す場合、非置換の化学物質だけを包含するものとする。例えば、「アルキル基」は、メチル、エチル、ブチル、オクチル、ステアリル等のようなアルキルユニットだけでなく、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシレート等のような置換基を有するユニットも包含する。これに反して、「アルキルユニット」は、メチル、エチル、ステアリル、シクロヘキシル等のみを示すものとする。

0021

本発明において使用される式(I)の具体的な黄色染料形成DIRカプラー(a)を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0022

本発明で使用される、カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)は、DIRカプラーの調製のための常法により合成できる(例えば、欧州特許第747,763号公報参照)。

0023

本発明の黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)は、黄色染料形成カプラーの活性なメチレン基(活性なカップリング位置)の2-位炭素窒素原子を介して結合された4,7-ジハロゲン-2-ベンゾトリアゾリル基を特徴とし、前記基の残りの5位および6位は置換されていても非置換でもよい。

0024

本発明の黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)は、式(IV)で表される。

0025

上記式(IV)において、R18およびR19で表されるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜18であって、置換されていても、非置換であってもよい。アルキル基置換基の好ましい例は、アルコキシ基、アリーロキシ基、シアノ基、アミノ基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、複素環式基等である。有用なアルキル基の具体例は、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、イソアミル、tert-アミル、1,1-ジメチルブチル、1,1-ジメチルヘキシル、1,1-ジエチルヘキシル、1,1-ジメチル-1-メトキシフェノキシメチル、1,1-ジメチル-1-エチルチオメチル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、2-メトキシイソプロピル、2-フェノキシプロピル、α-アミノイソプロピル、α-スクシンイミドイソプロピル基等である。

0026

特に、本発明の黄色染料形成DIRマロン酸ジアミドカプラー(b)は、式(V)で表され得る。

0027

R22およびR23に含まれる炭素原子の合計数は、好ましくは6〜35個の間である。

0028

本発明の黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)は、特に、式(VI)で表され得る。

0029

本発明で使用される黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)の具体例を以下に例示する。

0030

本発明で使用される黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)は、米国特許第5,0006,452の記載と同様にして、DIRカプラー合成で知られる以下の方法により合成できる。本発明で使用される黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)は、例えば、カルボキシル基、水酸基、スルホ基等のような水溶性基を有する親水性カプラー(フィッシャー系カプラー)であっても、疎水性カプラーであってもよい。親水性コロイダル溶液に、またはハロゲン化銀ゼラチン写真エマルションにカプラーを添加するか、あるいはカプラーをその中に分散する方法は、通常、当該分野において公知であり、例えば、固体分散法ラテックス分散法、および好ましくは、オイル分散法が挙げられる。例えば、本発明の疎水性カプラーは、非水溶性高沸点有機溶媒に溶解でき、得られる溶液は、例えば、米国特許第2,304,939号公報および同第2,322,027号公報等に記載されているように、水系媒体中に乳化できる。あるいは、前記疎水性カプラーは、低沸点有機溶媒と組み合わせて、前記非水溶性の高沸点有機溶媒中に溶解され、得られる溶液を、例えば、米国特許第2,801,170号公報;同第2,801,171号公報および同第2,949,360公報等に記載されているように、水系媒体中に乳化できる。典型的な高沸点の既知の溶媒としては、フタル酸エステル(例えば、ジブチルフタレートおよびジオクチルフタレート)、リン酸エステル(例えば、トリクレシルホスフェートおよびトリオクチルホスフェート)およびN-置換アミド(例えば、N,N-ジエチルラウルアミド)が挙げられる。典型的な低沸点の既知の溶媒としては、酢酸エチル酢酸ブチルメチルエチルケトン、ソクロヘキサノン、2-エトキシエチルアセテートジメチルホルムアミド等が挙げられる。ラテックス分散法の具体例は、米国特許第4,199,363号公報に記載されている。

0031

本発明で使用されるDIRカプラー(a)および(b)は、好ましくは、ハロゲン化銀エマルション層に組み込まれる。好ましくは、前記DIRカプラー(a)および(b)は、黄色染料形成カプラーと会合した青色感光性または増感されたハロゲン化銀エマルション層中に組み込まれる。より好ましくは、本発明で使用される、カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)、および本発明の黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)の両者を共に、青色に高感度のハロゲン化銀エマルション層中に組み込む。カップリング位置に1,2,4-トリアゾリル基を結合した黄色染料形成DIRカプラー(a)の好ましい使用量は、カラー写真要素1cm2当たり、約0.010〜約0.100gの範囲、好ましくは約0.020〜約0.040gであり、青色感光層中のハロゲン化銀に対する重量比では、約0.045〜約0.090である。それに対して、黄色染料形成マロン酸ジアミドDIRカプラー(b)の好ましい使用量は、カラー写真要素1cm2当たり、約0.005〜約0.040gの範囲、好ましくは約0.010〜約0.030gであり、青色に高感度の感光層中のハロゲン化銀に対する重量比では、約0.020〜約0.050である。

0032

本発明の写真要素は、好ましくは、黄色染料形成カラーカプラーと会合した青色感光性または増感されたハロゲン化銀層、マゼンタ染料形成カラーカプラーと会合した緑色増感されたハロゲン化銀層、およびシアン染料形成カラーカプラーと会合した赤色増感されたハロゲン化銀エマルション層から構成されるカラー多層要素である。各層は、特定の可視スペクトル領域に感光する単一のエマルション層または多重エマルション複合層から構成され得る。多層材料が青色、緑色または赤色の感光性多重複合層を含む場合、比較的高感度または低感度の複合層であってよい。写真要素は、フィルター層、中間層、保護層、下地層等のような別の層を含有していてもよい。

0033

「会合」とは、カプラーがハロゲン化銀エマルションと関連するように配置され、かつ層が相互作用して、現像により形成された銀画像とカプラーによって形成された着色画像との間で画像態様調和を起こすことをいう。これは、カプラーを、ハロゲン化銀エマルション層中か、または前記エマルション層と隣接する非感光性コロダル層中に配置することによって達成される。本発明で使用されるのに好ましいカプラーは、その分子中の疎水性バラスト基の存在によって拡散されないものである。

0034

最も有用なシアン染料形成カプラーは、常用のフェノール系およびα-ナフトール系化合物である。シアンカプラーの例は、米国特許第2,369,929号公報;同第2,474,293号公報;同第2,895,826号公報;同第3,311,476号公報;同第3,253,924号公報;同第3,419,390号公報;同第3,458.315号公報;同第3,476,563号公報および同第3,591,383号公報;英国特許第1,201,110号公報、並びにリサーチディスクロージャー(Research Disclosure)第308119項、VII、1989年の中から選択できる。

0035

もっとも有用なマゼンタ染料形成カプラーは、常用のピラゾロン系またはインダゾロン、シアノアセチル、ピラゾロトリアゾール系化合物等である。この中で、特に好ましい化合物は、ピラゾロン系カプラーである。マゼンタ染料形成カプラーは、例えば、米国特許第2,600,788号公報;同第2,983,608号公報;同第3,062;653号公報;同第3,127,269号公報;同第3,311,476号公報;同第3,419,391号公報;同第3,519,429号公報;同第3,558,319号公報;同第3,582,322号公報;同第3,615,506号公報;同第3,834,908号公報および同第3,891,445号公報、並びにリサーチ・ディスクロージャー第308119項、VII、1989年に記載されている。

0036

本発明で使用されるハロゲン化銀エマルションは、塩化銀臭化銀塩化臭化銀、ヨウ化臭化銀および塩化ヨウ化臭化銀の親水性バインダー中への微分散体であってよい。親水性バインダーは、写真技術において通常使用されるものの中から選択される、ゼラチン;アシル化ゼラチン、グラフト化ゼラチン等のようなゼラチン誘導体アルブミンアラビアガム寒天ヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロース等のようなセルロース誘導体ポリビニルアルコールポリビニルピロリドンポリアクリルアミド等のような合成樹脂を含む親水性ポリマーであり得る。好ましいハロゲン化銀は、ヨウ化物を1〜20モル%含有するヨウ化臭化銀またはヨウ化臭化塩化銀である。そのハロゲン化銀粒子は、立方晶、十四面体晶、柱状のような結晶構造またはそれらの組み合わせであってよい。ハロゲン化銀は、規則的な粒状寸法またはより広範な寸法分布を有していてよい。ハロゲン化銀の寸法は、約0.1〜5mmの範囲であり得る。

0037

ハロゲン化銀エマルションは、シングルジェット法ダブル・ジェット法、もしくはこれらの方法の組合せを用いて調製してもよく、または、例えばアンモニア法、中和法または酸性法を用いて熟成させてもよい。本発明で使用されるエマルションは、リサーチ・ディスクロージャー第17643項、IIIおよびIV、1978年12月およびリサーチ・ディスクロージャー第308119項、III、1989年に記載されているように、化学的におよび光学的に増感されてよい。

0038

前記エマルションには、蛍光増白剤曇り防止剤、安定剤、フィルターおよびハレーション防止染料マスキング染料現像促進剤放出カプラー、硬化剤コーティング助剤可塑剤および潤滑剤、並びに例えば、リサーチ・ディスクロージャー第17643項、V、VI、VIII、X、XIおよびXII、1978年12月およびリサーチ・ディスクロージャー第308119項、V、VI、VIII、X、XIおよびXII、1989年の記載されているようなその他の添加剤を含有してよい。

0039

写真エマルション層および写真要素層は、例えば、リサーチ・ディスクロージャー第17643項、IX、1978年12月に記載のバインダーのような種々のコロイドを、単独でまたは組み合わせて含有していてもよい。上述のエマルションは、さまざまな支持基材(セルロース三酢酸、紙、樹脂被覆された紙、例えば、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート支持基材のようなポリエステル)上に、リサーチ・ディスクロージャー第17643項、XVおよびXVII、1978年12月およびリサーチ・ディスクロージャー第308119項、XVII、1989年に記載されてるような種々の手段を利用することにより塗布できる。本発明の写真要素に含有される感光性ハロゲン化銀は、露光後、現像して、水系媒体中に含有される現像剤の存在下または要素中において、ハロゲン化銀をアルカリ水媒体と会合させることによって可視画像を形成できる。配合および方法は、リサーチ・ディスクロージャー第17643項、XIX、XXおよびXXI、1978年12月並びにリサーチ・ディスクロージャー第308119項、XIXおよびXX、1989年に記載されている。

0040

以下の実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ゼラチン下地層を有する透明な酢酸セルロースフィルム支持体上に以下の組成の層を塗布して、多層カラー写真要素(以下、試料101:対照試料と呼ぶ。)を調製した。以下の組成中、ハロゲン化銀(銀当量で表す)、ゼラチンおよび他の添加剤の被覆量は、g/m2で表している。全てのハロゲン化銀エマルションを、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラアザインデンで安定化し、赤色、緑色および青色のスペクトルの光に適した増感染料でスペクトル増感した。

0041

第1層(ハレーション防止層
黒色コロイド銀0.190
ゼラチン1.270
染料1 0.023
染料2 0.037
マゼンタマスキングカプラーMM-1 0.028
マゼンタマスキングカプラーMM-2 0.014

0042

第2層(中間層)
ゼラチン1.100
染料1 0.016
BARC 0.062
UV-1 0.056
UV-2 0.056
化合物1 0.051

0043

第3層(最も低感度の赤色感光層
ヨウ化臭化銀エマルション0.580
(AgI 2.5モル%、平均粒径0.22μm)
ゼラチン1.180
シアンカプラーC-1 0.280
DIRカプラーD-1 0.016
シアンマスキングカプラーCM-1 0.007
染料1 0.001
染料2 0.009

0044

第4層(中程度の感度の赤色感光層)
ヨウ化臭化銀エマルション0.610
(AgI 6モル%、平均粒径0.60μm)
ゼラチン0.790
シアンカプラーC-1 0.204
DIRカプラーD-1 0.012
シアンマスキングカプラーCM-1 0.036
染料1 0.001

0045

第5層(最も高感度の赤色感光層)
ヨウ化臭化銀エマルション0.640
(AgI 12モル%、平均粒径1.10μm)
ゼラチン0.970
シアンカプラーC-1 0.094
シアンカプラーC-2 0.015
DIRカプラーD-1 0.008
シアンマスキングカプラーCM-1 0.018
染料1 0.002

0046

第6層(中間層)
ゼラチン1.170
化合物1 0.070
硬化剤H-1 0.074

0047

第7層(最も低感度の緑色感光層
ヨウ化臭化銀エマルション0.520
(AgI 2.5モル%、平均粒径0.22μm)
ゼラチン1.160
マゼンタカプラーM-1 0.311
DIRカプラーD-2 0.011
マゼンタマスキングカプラーMM-1 0.016
マゼンタマスキングカプラーMM-2 0.008
化合物1 0.010
染料1 0.006

0048

第8層(中程度の感度の緑色感光層)
ヨウ化臭化銀エマルション0.900
(AgI 6.0モル%、平均粒径0.60μm)
ゼラチン1.300
マゼンタカプラーM-1 0.089
DIRカプラーD-2 0.050
マゼンタマスキングカプラーMM-1 0.038
マゼンタマスキングカプラーMM-2 0.019
化合物1 0.014

0049

第9層(最も高感度の緑色感光層)
ヨウ化臭化銀エマルション0.830
(AgI 12.0モル%、平均粒径1.10μm)
ゼラチン0.970
マゼンタカプラーM-2 0.150
DIRカプラーD-2 0.002
マゼンタマスキングカプラーMM-1 0.026
マゼンタマスキングカプラーMM-2 0.013
化合物1 0.013

0050

第10層(中間層)
ゼラチン1.040

0051

第11層(イエローフィルター層)
ゼラチン1.040
イエローコロイド銀0.056
硬化剤H-1 0.065

0052

第12層(低感度の青色感光性エマルション層)
ヨウ化臭化銀エマルション0.236
(AgI 2.5モル%、平均粒径0.22μm)
ヨウ化臭化銀エマルション 0.294
(AgI 6.0モル%、平均粒径0.60μm)
ゼラチン1.020
黄色カプラーY-1 0.834
本発明の化合物(I-1) 0.044

0053

第13層(高感度の青色感光性エマルション層)
ヨウ化臭化銀エマルション0.460
(AgI 12.0モル%、平均粒径1.20μm)
ゼラチン0.990
黄色カプラーY-1 0.231
本発明の化合物(I-1) 0.025
シアンカプラーC-2 0.010

0054

第14層(第1保護層)
非増感臭化銀リップマン・エマルション0.207
ゼラチン1.150
UV-1 0.098
UV-2 0.098
化合物2 0.134

0055

第15層(第2保護層)
ゼラチン0.860
艶消ポリメチルメタクリレート粒子0.014
エチルメタクリレート-メタクリル酸コポリマー0.175
艶消し剤
硬化剤H-2 0.388

0056

実施例2
次に、本発明の化合物I-1の代わりに本発明の化合物II-1を同モル量(30μモル/m2)使用した第13層(高感度の青色感光性エマルション層)を含有する、もう一つのカラー写真材料(以下、比較試料102と呼ぶ。)を調製した。また、それ以外の多層カラー写真材料(以下、試料103〜107と呼ぶ;これは、本発明の試料である)も、本発明の化合物I-1とII-1の組み合わせを使用して、いずれも下記の表1に示す量(mg/m2)で第13層の高感度の青色感光性エマルション層に添加したこと以外は、実施例1の試料101と同様にして調製した。

0057

各フィルムの試料を、色温度5,500°Kの白色光で露光した。露光した全ての試料は、標準現像剤C41を用い、ブリティッシュジャーナルオブホトグラフィー(British Journal of Photography)、1974年7月12日、597〜598頁に記載にしたがって現像した。赤色感光層、緑色感光層および青色感光層について、最小光学濃度より高い光学濃度0.2および1.0での感光速度、および光学濃度0.7で得られる緑色感光層の粒度をそれぞれ測定した。

0058

0059

上記表1の結果より、比較試料101および102は、良好な結果を与えなかったことが分かる。実際、本発明の化合物II-1ではなく化合物I-1を含有する比較試料101は、良好な感光速度を示すが、高過ぎて容認できない程度の粒度を示した。逆に、本発明の化合物I-1ではなく化合物II-1を含有する試料102は、良好な粒度を示すが、低過ぎて容認できない程度の感光速度を示した。

0060

それに比べて、本発明の化合物I-1とII-1の両者を含有する試料103〜107は、試料102で得られた値に比べると、非常に優れた粒度を示し、かつ全ての層において、非常に僅かな速度低下しか示さなかったという、良い結果を与えた。

0061

上記実施例において使用した化合物の化学式を以下に示す。

発明の効果

0062

本発明によれば、黄色染料形成カプラーと会合する少なくとも1つの青色感光層中に、現像剤の酸化生成物と反応すると現像抑制化合物を放出し得る2つの異なるDIR(現像抑制剤放出)カプラーを含有させることにより、より良好な中間画像効果、およびより優れた粒度が得られると同時に、感度低下の抑制が達成できる。

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