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技術 放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 五藤三樹藤田広志吉村仁
出願日 1997年6月30日 (23年5ヶ月経過) 出願番号 1997-174017
公開日 1999年1月26日 (21年11ヶ月経過) 公開番号 1999-019077
状態 拒絶査定
技術分野 放射線診断機器 画像処理 イメージ分析
主要キーワード 領域辺 差分統計 トレンド除去 本サーバシステム 共通規格 振り子型 検出候補 ディジタイズ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年1月26日)のものです。
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図面 (4)

課題

本発明は放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置に関し、真の腫瘤影を検出することができる放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置を提供することを目的としている。

解決手段

放射線画像から腫瘤影を検出する装置において、医療用放射線画像上の腫瘤影の候補陰影に対し、前記抽出された腫瘤影候補辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別する腫瘤影の検出手段を具備して構成される。

概要

背景

近年、ディジタル放射線画像技術やパターン認識技術の向上により、放射線画像の中に含まれる異常陰影を検出する技術の開発が進んできている。これは、X線写真によるガン乳ガン集団検診が盛んに行われるようになってきており、多量のX線画像を短時間に読影するために、医師補助コンピュータにより行うことを目的としている。

肺ガンや乳ガンの陰影は、X線画像上では円形の白い陰影として現れるため、これらの陰影を検出する方法として、白い円形のパターンを強調するフィルタ処理を行い、強調された陰影を探索する技術などが提案され、検出率も90%を越えるようになってきている。

概要

本発明は放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置に関し、真の腫瘤影を検出することができる放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置を提供することを目的としている。

放射線画像から腫瘤影を検出する装置において、医療用放射線画像上の腫瘤影の候補陰影に対し、前記抽出された腫瘤影候補辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別する腫瘤影の検出手段を具備して構成される。

目的

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、真の腫瘤影を検出することができる放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
10件

この技術が所属する分野

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請求項1

医療用放射線画像データ上の抽出された腫瘤影候補について、前記抽出された腫瘤影候補の辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することを特徴とする放射線画像における腫瘤影の検出方法

請求項2

前記第1の複数の線分のいずれかがスピキュラ上に位置すると判別された場合に、スピキュラ上に位置すると判別された前記第1の線分の終点の画素を起点とする所定の長さの第2の複数の線分を設定し、前記第2の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することを特徴とする請求項1記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項3

前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の数が所定の範囲である場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項4

前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項5

前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項6

腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項7

腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることを特徴とする請求項6記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項8

スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、腫瘤影を抽出した画像データに比べ高周波成分を強調された画像データを用いることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項9

スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項10

スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出方法。

請求項11

放射線画像から腫瘤影を検出する装置において、医療用放射線画像上の腫瘤影の候補陰影に対し、前記抽出された腫瘤影候補の辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別する腫瘤影の検出手段を具備することを特徴とする放射線画像における腫瘤影の検出装置

請求項12

前記検出手段は、前記第1の複数の線分のいずれかがスピキュラ上に位置すると判別された場合に、スピキュラ上に位置すると判別された前記第1の線分の終点の画素を起点とする所定の長さの第2の複数の線分を設定し、前記第2の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することを特徴とする請求項11記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項13

前記検出手段は、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の数が所定の範囲である場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することを特徴とする請求項11乃至12の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項14

前記検出手段は、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することを特徴とする請求項11乃至12の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項15

前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることを特徴とする請求項11乃至12の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項16

腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることを特徴とする請求項11乃至12の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項17

腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることを特徴とする請求項16記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項18

スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、腫瘤影を抽出した画像データに比べ高周波成分を強調された画像データを用いることを特徴とする請求項11乃至17の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項19

スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることを特徴とする請求項11乃至18の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

請求項20

スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることを特徴とする請求項11乃至19の何れかに記載の放射線画像における腫瘤影の検出装置。

技術分野

0001

本発明は放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置に関し、更に詳しくは、X線画像CT画像などの医療用放射線画像から検出したガン乳ガンなどの腫瘤影について、悪性の腫瘤の特徴である腫瘤影の周辺に存在する針状、線状の陰影を精度良く検出し得る技術に関する。

背景技術

0002

近年、ディジタル放射線画像技術やパターン認識技術の向上により、放射線画像の中に含まれる異常陰影を検出する技術の開発が進んできている。これは、X線写真による肺ガンや乳ガンの集団検診が盛んに行われるようになってきており、多量のX線画像を短時間に読影するために、医師補助コンピュータにより行うことを目的としている。

0003

肺ガンや乳ガンの陰影は、X線画像上では円形の白い陰影として現れるため、これらの陰影を検出する方法として、白い円形のパターンを強調するフィルタ処理を行い、強調された陰影を探索する技術などが提案され、検出率も90%を越えるようになってきている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、これらの検出方法ではガンによる腫瘤影の他に、胸部画像では血管や肋骨などの重なった陰影、乳房X線画像では脂肪組織などが同様のパターンを持つために、それらの陰影を異常の候補として多数検出してしまう。

0005

また、ガンなどの悪性の腫瘤影にはこれらの正常組織と違い、腫瘤影の周辺にスピキュラと呼ばれる針状又は線状の陰影が現れることが知られている。このため、検出した腫瘤影の形状を調べ、正常組織による候補(偽陽性)を削除する方法が提案されているが、十分な性能を持っておらず、偽陽性を十分に削除できないか、逆に真の腫瘤影(真陽性)をも削除してしまうといった問題点があった。

0006

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、真の腫瘤影を検出することができる放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

前記した課題を解決する第1の発明は、
(1)医療用放射線画像データ上の抽出された腫瘤影候補について、前記抽出された腫瘤影候補の辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することを特徴としている。

0008

この発明の構成によれば、前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0009

(2)この場合において、前記第1の複数の線分のいずれかがスピキュラ上に位置すると判別された場合に、スピキュラ上に位置すると判別された前記第1の線分の終点の画素を起点とする所定の長さの第2の複数の線分を設定し、前記第2の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することを特徴としている。

0010

この発明の構成によれば、前記第1の線分から第2の線分を求めて、該第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、折れ曲ったスピキュラであっても検出することが可能になり、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0011

(3)また、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の数が所定の範囲である場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することを特徴としている。

0012

この発明の構成によれば、前記第1の線分及び/又は第2の線分がスピキュラ上に位置するものが多数の場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるとより正確に判別することができる。

0013

(4)また、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することを特徴としている。

0014

この発明の構成によれば、判別された線分に対応するパターンがスピキュラであるかどうかをより詳しく調べることが可能となり、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかより正確に判別することができる。

0015

(5)また、前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることを特徴としている。この発明の構成によれば、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にある長さのスピキュラを検出することが可能となり、当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0016

(6)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることを特徴としている。

0017

この発明の構成によれば、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点を設定するため、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0018

(7)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることを特徴としている。この発明の構成によれば、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点を設定するため、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0019

(8)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、腫瘤影を抽出した画像データに比べ高周波成分を強調された画像データを用いることを特徴としている。

0020

この発明の構成によれば、高周波成分を強調することによりスピキュラの検出精度を向上させることができる。
(9)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることを特徴としている。

0021

この発明の構成によれば、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることにより、スピキュラのパターンがより鮮明となり、腫瘤影を正確に判別することが可能となる。

0022

(10)更に、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることを特徴としている。

0023

この発明の構成によれば、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることにより、腫瘤影の正確な判別が容易に可能となる。

0024

前記した課題を解決する第2の発明は、
(11)放射線画像から腫瘤影を検出する装置において、医療用放射線画像上の腫瘤影の候補陰影に対し、前記抽出された腫瘤影候補の辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画8;素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づい前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別する腫瘤影の検出手段を具備することを特徴としている。

0025

この発明の構成によれば、前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0026

(12)この場合において、前記検出手段は、前記第1の複数の線分のいずれかがスピキュラ上に位置すると判別された場合に、スピキュラ上に位置すると判別された前記第1の線分の終点の画素を起点とする所定の長さの第2の複数の線分を設定し、前記第2の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することを特徴としている。

0027

この発明の構成によれば、前記第1の線分から第2の線分を求めて、該第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、折れ曲ったスピキュラであっても検出することが可能になり、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0028

(13)また、前記検出手段は、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の数が所定の範囲である場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することを特徴としている。

0029

この発明の構成によれば、前記第1の線分及び/又は第2の線分がスピキュラ上に位置するものが多数の場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるとより正確に判別することができる。

0030

(14)また、前記検出手段は、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することを特徴としている。

0031

この発明の構成によれば、判別された線分に対応するパターンがスピキュラであるかどうかをより詳しく調べることが可能となり、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかをより正確に判別することができる。

0032

(15)また、前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることを特徴としている。この発明の構成によれば、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にある長さのスピキュラを検出することが可能となり、当該腫瘤影が悪性のもである可能性が高いと判別することができる。

0033

(16)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることを特徴としている。

0034

この発明の構成によれば、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点を設定するため、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0035

(17)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることを特徴としている。

0036

この発明の構成によれば、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点を設定するため、より効率的に悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0037

(18)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、腫瘤影を抽出した画像データに比べ高周波成分を強調された画像データを用いることを特徴としている。

0038

この発明の構成によれば、高周波成分を強調することによりスピキュラの検出精度を向上させることができる。
(19)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることを特徴としている。

0039

この発明の構成によれば、多項式近似による背景トレンド除去処理を行なった画像データを用いることにより、スピキュラのパターンがより鮮明となり、腫瘤影を正確に判別することが可能となる。

0040

(20)更に、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることを特徴としている。

0041

この発明の構成によれば、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることにより、腫瘤影の正確な判別が容易に可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0042

以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態例を示すブロック図である。本実施の形態例では、乳房X線写真から腫瘤影を検出するシステムを例にとって説明を行なう。マンモグラムと呼ばれる乳房X線写真は、高解像度スクリーンフィルムを用いて撮影され、現像後、通常はライトボックスかけられ医師により読影診断される。本実施例は、このマンモグラムをフィルムディジタイザディジタル画像データに変換し、本発明による腫瘤影の検出処理を行い、高解像度CRT画像表示を行い、医師が読影すると共に、検出された腫瘤影の候補を画像上に表示することにより、医師の読影の支援を行うものである。

0043

図において、10はX線フィルムから腫瘤影候補画像を抽出するサーバシステム、20は該サーバシステム10から送られてくる腫瘤影候補画像を表示するクライアント端末である。サーバシステム10において、11はX線フィルムから画像情報読み取り、ディジタル画像データに変換するフィルムディジタイザである。

0044

マンモグラムのディジタイズには、レーザフィルムディジタイザを用いる。これは、細いレーザビームによりフィルム上を走査し、透過したレーザ光フォトマルなどの光電変換器により電気信号の強度に変換し、得られた電気信号をアナログディジタル変換することにより、2次元のディジタル画像データとして得るものである。マンモグラムでは腫瘤の他に乳ガンの初期陰影である微小石灰化陰影も含まれるため、50μmのサンプリングピッチでディジタイズされる。ただし、本発明の対象である腫瘤影では、そのサイズは数ミリから数十ミリに達するため100μmから数百μmのサンプリングピッチでも十分である。マンモグラムは、その濃度分布はかなり広いため、フィルムのカブリ濃度である光学濃度0.2前後から皮膚の境界部分の光学濃度3.0以上、場合によっては濃度4.0程度まで読みとることが必要である。また、広い濃度範囲を細かく解析するために、12ビット階調でディジタイズしている。

0045

なお、最近は、CRやディジタルマンモグラム装置により、X線フィルムを用いずに直接ディジタルデータを取得することが可能になっており、これらの装置を用いても、同様の構成をとることが可能である。

0046

12はフィルムディジタイザ11でディジタイズされたマンモグラム画像を、いったん保存する画像データ記憶手段である。該画像データ記憶手段12としては、例えば磁気ディスクなどの画像データ記憶手段が用いられる。長期的な保存のためには、医用画像電子保存の共通規格適合した光磁気ディスクなどに保存され、将来の再利用に備えることができる。

0047

13は画像データ記憶手段12に保存されたマンモグラム画像データ読み出して腫瘤影候補を検出する腫瘤影検出手段であり、本発明を特徴づける部分である。該腫瘤影検出手段13により検出された腫瘤影候補画像データは、いったん画像データ記憶手段12に保存される。14は画像データ記憶手段12を検索して、保存されている腫瘤影候補画像データを読み出してクライアント端末20側に伝送する検索・送信手段である。

0048

クライアント端末20側において、21はサーバシステム10側から伝送されてきた腫瘤影候補画像データを表示する表示手段である。該表示手段21としては、例えば高解像度のCRT等が用いられる。このように構成された装置の動作を図2に示すフローチャートに従って、詳細に説明する。

0049

図2は本発明の動作を示すフローチャートである。本発明は、乳房領域を検出する処理(工程1)と、乳房画像分類を行なう処理(工程2)と、腫瘤影候補の検出を行なう処理(工程3)と、偽陽性候補の削除を行なう処理(工程4)と、スピキュラを検出する処理(工程5)と、良悪性の判別処理(工程6)から構成されている。以下、それぞれの処理の詳細について説明する。これらの工程の処理は、腫瘤影検出手段13が行なうものである。

0050

1.乳房領域検出処理(工程1)
マンモグラムでは、通常乳房領域は一部であり、直接X線照射された素抜け領域が含まれており、この部分は以後の解析処理に不要なため、かかる素抜け領域を解析の対象から外すために、乳房領域(被写体領域)の抽出がまず行われる。

0051

直接X線領域と乳房領域とでは、その濃度が大きく異なるために、乳頭胸壁方向に1ラインごとに濃度分布を調べることにより、容易に分離することが可能である。ここで、乳房領域の境界の検出のためには1mm程度の解像度で十分なため、平均化あるいは間引きにより縮小された画像が用いられる。分離された直接X線領域にはマスクが設定され、今後の処理・解析の対象から外される。このため、乳房領域のみの処理を行なうことで処理時間を短縮することが可能となる。また、この乳房領域を含む最小の矩形領域が設定され、他の部分の画像データは破棄される。

0052

腫瘤の検出のためには、0.3〜0.4mm程度の画素サイズでの解析で十分であるため、原画像から平均化により適切な画素サイズに縮小処理が行われる。ここでは、0.4mmの画素サイズを使用している。

0053

2.乳房画像の分類処理(工程2)
工程1で検出された乳房領域について、その画素値ヒストグラムがまず求められる。このヒストグラムは、乳房領域の広さの影響を取り除くために、乳房領域の画素数により正規化される。この正規化されたヒストグラムに対し、移動平均処理によるスムージング処理を施し、細かな凹凸を除去する。このようにして得られたヒストグラムの形状を基に、個々のマンモグラムをその乳房領域の組織分布について下記の4つタイプに分類する。
厚い乳腺領域とその周辺の脂肪領域に分割が可能な画像
厚い乳腺領域が存在せずに全体が脂肪領域である画像
全体が厚い乳腺領域である画像
検出対象外とする画像
に分類された画像は、以降の処理は行わない。

0054

3.腫瘤陰影候補の検出処理(工程3)腫瘤陰影はマンモグラム上では白く現れることから、腫瘤陰影候補の第1次検出として低濃度領域の抽出を行う。ここでは、乳腺領域及び脂肪領域、胸筋領域、乳腺領域周辺の3種の領域に対し、個別に低濃度領域の抽出を行う。

0055

抽出した低濃度領域には、腫瘤陰影以外の陰影を含んでいるため、それらの除去を行う。ここでは、抽出した領域の面積領域辺縁の円形度、領域内の画素値の標準偏差を用いて、次の3つに分類する。
真陽性候補
偽陽性候補
再検討が必要な候補
に分類された領域は、その領域内で更に低濃度領域の再抽出が行われる。再抽出された領域に対し、面積、円形度、画素値の標準偏差による分類が、に分類される領域が無くなるまで繰り返し行われる。最終的に、の偽陽性候補は破棄されの真陽性候補のみが、次工程の処理に送られる。

0056

4.偽陽性候補の削除(工程4)
前工程3で検出された真陽性候補に対し、差分統計量と同時生起行列によるテクスチャ解析を行い、さらに偽陽性候補の削除を行う。ここでは、解析対象の画像として、前工程3で検出された腫瘤候補の領域の縦横のサイズのそれぞれ2倍の矩形領域で切り出した小画像を用いた。同時生起行列においては、2次モーメントエントロピー、逆差分モーメントなど5種類の特徴量を抽出し、差分統計量においてはコントラストの特徴量を抽出し、それらの特徴量に基づいて偽陽性候補を判別し削除する。

0057

ここまでの処理で、約85%の腫瘤影の検出が可能である。しかし、まだ1画像あたり約1.7個の偽陽性候補が残っていることが、これまでのテストで判明している。これらの偽陽性は、良性組織構造であるため、スピキュラ陰影はほとんど含まれていないため、本発明による以下に説明を行うスピキュラの検出処理により、悪性の腫瘤候補を高い確率で識別することが可能となる。

0058

5.スピキュラの検出(工程5)
本工程は本発明を特徴づける処理工程である。スピキュラとは、前述したように、腫瘤影の周辺に現れる針状乃至は線状の陰影のことである。工程3の検出処理で抽出された腫瘤陰影候補の領域について、その領域の重心を中心に、領域の面積に基づいた矩形領域を設定し、その矩形領域内の画素値の特徴量を基に2値化のための閾値を設定し、その矩形領域内の2値化を行い、抽出された領域の辺縁を求め、これを腫瘤陰影の辺縁とする。

0059

マンモグラムには、主に乳房の厚みの変化に起因する「背景トレンド」と呼ばれる緩やかな濃度変化がある。このため、多項式曲面によりこの濃度変化を近似し、原画像から減算することにより、「背景トレンド」の除去を行う。

0060

これによれば、多項式近似による背景トレンド除去処理を行なった画像データを用いることにより、腫瘤陰影内の濃度勾配を除去して腫瘤影を正確に判別することが可能となる。

0061

前記背景トレンド除去を行った画像に対し、スピキュラ陰影の強調を行うために、非鮮鋭マスク処理による高周波成分の強調処理を行う。ここでは、処理時間の短縮のため非鮮鋭マスク処理を用いたが、スピキュラのような線成分を効果的に強調できるフィルタ処理を適宜用いることは可能である。

0062

これによれば、画像データに対して高周波成分を強調することにより、スピキュラの検出精度を向上させることができる。次に、前記高周波強調を行った画像に対し、スピキュラを抽出するための2値化を行う。ここでは、多項式近似による背景トレンドの除去を行っており、画像データの正規化ができているために、予め定めた閾値での2値化を行っている。閾値の定め方としては、特にこの方法に限る必要はなく、対象領域の画素値の特徴量を用いてその都度最適な閾値を求める方法をとることでももちろんかまわない。

0063

前に求めた腫瘤陰影の辺縁の情報を用い、前述の2値化画像に対し腫瘤陰影の辺縁上の画素それぞれについて、「振り子型フィルタ」により、順次下記の解析を行う。図3は振り子型フィルタによるスピキュラ検出処理の説明図である。図において、30は腫瘤、31は該腫瘤30の辺縁に形成されるスピキュラである。

0064

辺縁上の画素をAとし、腫瘤の中心の画素をOとする。画素Oの画素Aに対し点対称の画素をBとし、線分ABを設定する。すなわち線分ABの長さは画素Aから画素Oの距離となる。

0065

線分ABを中心に左右それぞれ45度の範囲で、長さがABと同じ線分を、画素Aを起点として、複数設定する。
それぞれの線分ごとに、各線分に対応する画素列の画素値を調べ、白画素の割合が90%を越えるもので、隣接する部分に白画素がない場合、また、原画像上の対応する画素列の濃度勾配の値が一定の範囲の場合に、その線分AB’をスピキュラの候補とする。いずれの線分に対応する画素列も条件に対応しない場合は、画素Aを起点とするスピキュラは存在しないと判断し、以下の、の処理はスキップする。

0066

これによれば、第1の複数の線分の特徴量を求め、該特徴量に基づいて複数の第1の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0067

スピキュラとして検出された線分について、その線分の終点のB’を起点とし、線分AB’と同じ長さの線分B’Cを線分AB’の延長上に設定する。その線分B’Cの左右それぞれ45度の範囲に、B’を起点とし、長さがB’Cと同じ線分を複数設定する。

0068

前記の場合と同様に、各線分に対応する画素列を調べ、スピキュラの候補となる線分B’C’を検出する。条件に対応する線分が無い場合は、線分AB’に対応するスピキュラは短いと判断する。

0069

これによれば、第1の線分から第2の線分を求めて、該第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0070

また、において線分BCがスピキュラと判定された場合には、と同様に新たな線分を設定し、と同様の判定をスピキュラと判定する線分が無くなるまで繰り返す構成を取ることも可能である。

0071

前記からの処理を、辺縁上の画素について順次行い、スピキュラの候補を検出する。
6.良悪性の判別(工程6)
前工程5で検出されたスピキュラの候補となる線分のデータを基に、対応する腫瘤陰影が正常構造などの良性のものか腫瘍などの悪性のものかを判別する。

0072

スピキュラとして検出された線分の数、長さ、それぞれの線分に対応する白画素の割合、それぞれの線分に対応する原画像上の画素列の画素値の特徴量などのデータを基に、総合的に判断する。本実施例では、これらのデータを入力とし良悪性のレベルを出力するニューラルネットワークを用いている。これは、すでに良性・悪性がわかっている腫瘤候補を多数用意し、前述のデータと良悪性のデータとを学習させたものを用いるものである。

0073

これによれば、前記第1の線分及び/又は第2の線分がスピキュラ上に位置する場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することができる。また、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することにより、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することができる。

0074

また、前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることを検出することにより、前記第1及び第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にある場合に、当該腫瘤影が悪性のものてある可能性が高いと判別することができる。

0075

また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることを検出することにより、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点がある場合に、当該腫瘤影が悪性のものてある可能性が高いと判別することができる。

0076

また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることを検出することにより、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点がある場合に、当該腫瘤影が悪性のものてある可能性が高いと判別することができる。

0077

前述の実施の形態例では、良悪性の判別にニューラルネットワークを用いた場合を例にとった。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、ニューラルネットを用いなくても、良悪性の鑑別に対しドミナント(支配的)なデータ項目を解析により求め、そこから判断することでも、かまわない。

0078

以上の解析処理により検出された悪性の可能性の高い腫瘤陰影の候補は、医師がマンモグラムを読影診断される際に提示され、診断の参考として利用される。本実施の形態例例では、図1に示すように、マンモグラムのディジタイズおよび、以上に説明した腫瘤陰影の検出処理をUNIXワークステーションを使用したサーバシステムを用いて行っており、腫瘤陰影の検出結果は画像データと対応されてサーバシステムの画像データ記憶手段12に保存される。本サーバシステム10は、WWWサーバとしての機能を持っており、クライアントからのHTTP要求に対応し、画像データおよび腫瘤陰影の検出結果および結果を表示するためのJAVAアプレット(画像表示するための小単位のプログラム)をネットワークを経由してクライアント端末20側に送出する。

0079

読影を行う医師は、自分の手元にあるパーソナルコンピュータをクライアント端末20として使用し、表示手段として汎用WWWブラウザ起動し、前述のサーバシステム10にアクセスし、画面の表示に従い自分が読影を行う検査画像を指定する。サーバシステム10は医師の要求に従い、指定された画像データと腫瘤陰影などの検出結果、読影診断に必要な機能を拡張するためのJAVAアプレットを検索・送信手段により送出する。クライアント端末20は、サーバシステムから送られてきた画像データを表示手段21に表示するとともに、JAVAアプレットを利用し、腫瘤陰影の検出候補を、表示画像上にマークとして表示する。

0080

このJAVAアプレットには、画像表示の階調コントロールする機能や、指定の部分を拡大表示する機能を持っており、医師がより細かく画像を観察することを可能にしている。医師は、端末のCRTを利用するだけでなく、オリジナルのマンモグラムをライトボックスにかけて、本実施例による表示を参考にしながら、フィルムに対し読影診断を行うことも可能である。

0081

医師が読影した結果は、前述のクライアント端末20上で、レポートとして入力し、最終的にどの腫瘤陰影候補が腫瘤であったかを入力する。この情報はサーバシステムにフィードバックされ、腫瘤陰影の検出技術の改善に用いられる。

0082

上述の実施の形態例では、乳房X線写真からの乳ガン腫瘤陰影の検出について述べたが、本発明は同様の腫瘤陰影の性質をもつ肺ガン陰影についても、適用することが可能である。

発明の効果

0083

以上、説明したように、
(1)第1の発明によれば、医療用放射線画像データ上の抽出された腫瘤影候補について、前記抽出された腫瘤影候補の辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別して、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0084

(2)この場合において、前記第1の複数の線分のいずれかがスピキュラ上に位置すると判別された場合に、スピキュラ上に位置すると判別された前記第1の線分の終点の画素を起点とする所定の長さの第2の複数の線分を設定し、前記第2の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、前記第1の線分から第2の線分を求めて、該第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別して、折れ曲ったスピキュラであっても検出することが可能になり、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0085

(3)また、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の数が所定の範囲である場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することにより、この発明の構成によれば、前記第1の線分及び/又は第2の線分がスピキュラ上に位置するものが多数の場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるとより正確に判別することができる。

0086

(4)また、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することにより、判別された線分に対応するパターンがスピキュラであるかどうかをより詳しく調べることが可能となり、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかをより正確に判別することができる。

0087

(5)また、前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることにより、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にある長さのスピキュラを検出することが可能となり、当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0088

(6)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることにより、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0089

(7)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることにより、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0090

(8)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、腫瘤影を抽出した画像データに比べ高周波成分を強調された画像データを用いることにより、高周波成分を強調することによりスピキュラの検出精度を向上させることができる。

0091

(9)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることにより、スピキュラのパターンがより鮮明となり、腫瘤影を正確に判別することが可能となる。

0092

(10)更に、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることにより、腫瘤影の正確な判別が容易に可能となる。

0093

(11) 第2の発明によれば、放射線画像から腫瘤影を検出する装置において、医療用放射線画像上の腫瘤影の候補陰影に対し、前記抽出された腫瘤影候補の辺縁上の複数の画素を選択し、前記選択された画素のそれぞれについて前記画素を起点とする所定の長さの第1の複数の線分を設定し、前記第1の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づい前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別する腫瘤影の検出手段を具備することにより、前記第1の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別して、候補陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0094

(12)この場合において、前記検出手段は、前記第1の複数の線分のいずれかがスピキュラ上に位置すると判別された場合に、スピキュラ上に位置すると判別された前記第1の線分の終点の画素を起点とする所定の長さの第2の複数の線分を設定し、前記第2の複数の線分のそれぞれに対応する画素列の特徴量をそれぞれ求め、前記特徴量に基づいて前記第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別することにより、前記第1の線分から第2の線分を求めて、該第2の複数の線分のそれぞれがスピキュラ上に位置するかどうかを判別して、折れ曲ったスピキュラであっても検出することがかのうになり、候補陰影陰影が腫瘤であるかどうかの判定を行なう情報を得ることができる。

0095

(13)また、前記検出手段は、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の数が所定の範囲である場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であると判別することにより、前記第1の線分及び/又は第2の線分がスピキュラ上に位置するものが多数の場合に、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるとより正確に判別することができる。

0096

(14)また、前記検出手段は、前記スピキュラ上に位置すると判別された線分の全て若しくは主要な線分の前記特徴量に基づいて、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかを判別することにより、判別された線分に対応するパターンがスピキュラであるかどうかをより詳しく調べることが可能となり、前記腫瘤影候補が腫瘤影であるかどうかをより正確に判別することができる。

0097

(15)また、前記第1および第2の線分の長さが、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にあることにより、抽出された腫瘤影の平均的な半径の0.2倍から2倍の範囲にある長さのスピキュラを検出することが可能となり、当該腫瘤影が悪性のもである可能性が高いと判別することができる。

0098

(16)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の1.2倍から3倍の半径を持つ第1の円上に、前記第1の線分の終点があることにより、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0099

(17)また、腫瘤影の重心を中心とし腫瘤影の平均的な半径の2倍から4倍の半径を持つ第2の円上に、前記第2の線分の終点があることにより、より効率的に当該腫瘤影が悪性のものである可能性が高いと判別することができる。

0100

(18)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、腫瘤影を抽出した画像データに比べ高周波成分を強調された画像データを用いることにより、高周波成分を強調することによりスピキュラの検出精度を向上させることができる。

0101

(19)また、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、多項式近似による背景トレンド除去処理を行った画像データを用いることにより、スピキュラのパターンがより鮮明となり腫瘤影を正確に判別することが可能となる。

0102

(20)更に、スピキュラ上に位置するかどうかを判別するための前記特徴量を求める画像データとして、所定の閾値による2値化を行なった画像を用い、前記第1若しくは第2の線分に対応する画素列における白画素の割合を前記特徴量として用いることにより、腫瘤影の正確な判別が容易に可能となる。

0103

このように、本発明によれば、医療用の放射線画像上の腫瘤影候補について、腫陰影の周囲に存在するスピキュラの有無を、効果的にかつ精度よく判別することが可能となる。スピキュラの存在は悪性の腫瘤影であることを示しているため、本発明によりスピキュラの存在の有無を判別できるようになり、検出の対象とした腫瘤影の良性・悪性の判別を精度よく行なうことができる。

図面の簡単な説明

0104

図1本発明の一実施の形態例を示すブロック図である。
図2本発明の動作を示すフローチャートである。
図3振り子型フィルタによるスピキュラ検出処理の説明図である。

--

0105

10サーバシステム
11フィルムディジタイザ
12画像データ記憶手段
13腫瘤影検出手段
14検索・送信手段
20クライアント端末
21 表示手段

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