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技術 並列計算における動的負荷分散方法、動的負荷分散装置及び動的負荷分散プログラムを記録した記録媒体

出願人 日本電気株式会社
発明者 襲田勉
出願日 1997年5月27日 (24年4ヶ月経過) 出願番号 1997-153009
公開日 1998年12月18日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1998-334063
状態 特許登録済
技術分野 マルチプログラミング CAD 複合演算
主要キーワード 移動箇所 初期要素 負荷均等化 高精度シミュレーション バランス度 接続グラフ 移動要素 境界要素
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

並列計算機上における高速かつ高品質の動的負荷分散装置ならびにその制御方法を提供する。

解決手段

装置はプロセッサエレメントネットワークから構成されている。プロセッサエレメントは複数存在し、ネットワークにより、プロセッサエレメントはお互いに通信を行なえる。プロセッサエレメントは連結性調査部101、要素移動量決定部103、要素移動箇所決定部102、プロセッサ接続情報生成部104、データ移動部105、要素接続記憶部106、要素通信先対応記憶部107、プロセッサ情報記憶部108、要素移動先対応記憶部109から構成されている。その制御方式は要素グラフからプロセッサの論理的な接続状態を調べ、負荷均等化のための移動量、移動箇所を決定し負荷均等化を行う。そのため従来法に見られた不必要な領域の細分化が生じず、アダプティブ有限要素法を並列計算機上で実行するのに必要な通信量の急激な増大を防ぐことができる。同時に動的負荷分散を処理する時間を短縮でき、この装置そのものが従来の物より高速に動作する。

概要

背景

一般に有限要素法による構造解析流体解析シミュレーションにおいては、解を求める領域を三角形等の要素と呼ばれる小領域に分割し近似解を求める。高精度な近似解を求めるためには解の変化が激しい領域において十分に細かな要素分割をしなければならないが、一般にどこで解の急激な変化が起こるかは計算の前には分からない。そこで計算の進行と同時に領域を細分化していくアダプティブ有限要素法という方法が、高精度シミュレーションの方法として開発され、広く用いられるようになりつつある。

さて、一般に並列処理において並列化の手法として領域分割法が広く用いられている。領域分割法は、あらかじめ要素群プロセッサ数同数ブロックに分割し、プロセッサにブロックを割り当てる方法である。要素群を分割することは、数学的にグラフの分割問題として捉えることができ、これまで数々の方法の提案がなされてきた。

アダプティブ有限要素法の処理を並列計算機上で実行しようとすると、領域分割法における事前の要素群の分割だけでなく、並列計算実行過程において、要素を再配置する必要が生じる。このような実行時の負荷再配置問題(以降、動的負荷分散問題)は、これまであまり研究がなされておらず、研究論文なども少ない。しかしながら並列コンピュータの真の実用化を考えるとき、この動的負荷分散問題を解決することは必須の技術課題だと言える。

図26に従来の処理を示す。領域の細分化によって生じた要素集合を入力としプロセッサ数と同数の色を使って生じた要素を各色同要素数になるようにランダム色付けし、同色の色を並列計算機の各プロセッサに割り当て直すことで負荷の均等化が行なわれてきた。この方法では負荷の均等化は容易に行なえるものの、隣接する要素が異なるプロセッサに割り当てられていることが多く、偏微分方程式解法の中で通信量が膨大になってしまう。その結果並列計算機上において、アダプティブ有限要素法の並列実行効率が極度に低下する。これをサイクリック法と呼ぶ。

一方近年、負荷を均等化するために以下の様な手法[Johan De Keyser,et.``Run−Time load balancing support for a parallel multiblockEuler/Navier−Stokes code with adaptive refinement on distributedmemory computers’’. Parallel Computing Vol.20 1994, pp.1069−1088]が知られている。この方法はMultiblock法と呼ばれている。図27に示される処理が行われて来た。この方法はMultiblock法あるいはブロック法と呼ばれる。

領域分割法で初期要素を分割する。分割によって生じた要素の集合をブロックと呼ぶ。Multiblock法はブロックの要素接続表、要素通信対応表を入力とし、要素数の増大したブロックは分割し、それによって生じた新たなブロックは他の要素数の少ないロセッサに割り当てる。その分割によって、プロセッサ内にあった要素間の参照関係プロセッサ間の要素の参照関係になる。そのためアダプティブ有限要素法の処理において、計算の進展につれ他のプロセッサにある要素の参照回数が増大し、通信量が増大する。その結果、通信時間が長くなり、アダプティブ有限要素法の処理時間が長くなってしまい、並列実行効率が極度に低下してしまう。

概要

並列計算機上における高速かつ高品質の動的負荷分散装置ならびにその制御方法を提供する。

装置はプロセッサエレメントネットワークから構成されている。プロセッサエレメントは複数存在し、ネットワークにより、プロセッサエレメントはお互いに通信を行なえる。プロセッサエレメントは連結性調査部101、要素移動量決定部103、要素移動箇所決定部102、プロセッサ接続情報生成部104、データ移動部105、要素接続記憶部106、要素通信先対応記憶部107、プロセッサ情報記憶部108、要素移動先対応記憶部109から構成されている。その制御方式は要素グラフからプロセッサの論理的な接続状態を調べ、負荷均等化のための移動量、移動箇所を決定し負荷の均等化を行う。そのため従来法に見られた不必要な領域の細分化が生じず、アダプティブ有限要素法を並列計算機上で実行するのに必要な通信量の急激な増大を防ぐことができる。同時に動的負荷分散を処理する時間を短縮でき、この装置そのものが従来の物より高速に動作する。

目的

Multiblock法の装置、制御方法は、サイクリック法に比べ、通信量を減少させアダプティブ有限要素法の並列実行性能を向上させてはいる。Multiblock法は計算の進行につれブロック数は増大し、負荷の均等化のために通信量が増大する。そのため計算の通信時間が増大してしまう欠点があり、計算の進行とともにアダプティブ有限要素法の並列実行効率が著しく低下するという欠点は改良されていない。本発明の目的は、計算の進展とともにアダプティブ有限要素法の並列実行効率が低下しない動的負荷分散方法、動的負荷分散装置及び動的負荷分散プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
6件

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請求項1

アダプティブ有限要素法を用いた並列計算における動的負荷分散方法において、プロセッサが持っている要素間の接続関係を示す要素グラフから連結な要素集合分類し、非連結な要素集合を減らすように前記分類された要素集合を移動し、移動後の要素接続グラフからプロセッサグラフを作成し、作成されたプロセッサグラフに基づいて負荷均等化のための要素移動数と移動先を決定し、要素数均等化のために移動させる要素集合を決定し、要素の移動を行うことを特徴とする並列計算における動的負荷分散方法。

請求項2

前記非連結な要素集合を減らすように前記分類された要素集合を移動するために、前記分類された要素集合の中で要素数が最大のもの以外の要素集合を、当該要素集合に隣接する要素を持つプロセッサの中で、要素数が最小のプロセッサに移動することを特徴とする請求項1に記載の並列計算における動的負荷分散方法。

請求項3

前記負荷均等化のための要素移動数と移動先の決定は、プロセッサが持っている要素数よりも多くの要素を他のプロセッサに移動させる可能性のあるプロセッサは、自分のプロセッサを介して要素を移動することをやめ、最も要素の移動数が多いプロセッサに要素を最も多く供給するプロセッサに隣接させ、当該処理を解が収束するまで行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の並列計算における動的負荷分散方法。

請求項4

プロセッサの境界要素集合に属する要素から順次移動させる要素とすることにより前記要素数の均等化のために移動させる要素集合を決定することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の並列計算における動的負荷分散方法。

請求項5

アダプティブ有限要素法を用いた並列計算における動的負荷分散装置において、要素間の接続を表した要素グラフを記憶する要素接続記憶部と、通信が必要な要素と通信先のプロセッサとの対応を示した要素通信先対応表を記憶する要素通信先対応記憶部と、プロセッサ間参照関係記述したプロセッサグラフを記憶するプロセッサ情報記憶部と、移動する要素と当該要素の移動先プロセッサとの関係を示した要素移動先対応表を記憶する要素移動先対応記憶部と、前記要素移動先対応表に基づき要素を移動するデータ移動部と、前記要素通信先対応表を用いて、前記要素グラフから連結な要素集合を分類し、非連結な要素集合を減らすように前記分類された要素集合を移動させための前記要素移動先対応表を作成し、前記データ移動部を起動する連結性調査部と、前記分類された要素集合が移動された要素グラフからプロセッサグラフを作成し、作成されたプロセッサグラフに基づいて負荷均等化のための要素移動数と移動先プロセッサを決定する要素移動量決定部と、前記要素移動量決定部により決定された要素移動数と移動先プロセッサに基づいて要素数の均等化のために移動させる要素集合を決定し、前記要素移動先対応記憶部に記憶し、前記データ移動部を起動する要素移動箇所決定部と、を含むことを特徴とする並列計算における動的負荷分散装置。

請求項6

前記連結性調査部は、前記要素通信先対応を用いて、前記要素グラフから連結な要素集合を分類し、前記分類された要素集合の中で要素数が最大のもの以外の要素集合を、当該要素集合に隣接する要素を持つプロセッサの中で、要素数が最小のプロセッサに移動するように前記要素移動先対応表を作成することを特徴とする請求項5に記載の並列計算における動的負荷分散装置。

請求項7

前記要素移動量決定部は、プロセッサが持っている要素数よりも多くの要素を他のプロセッサに移動させる可能性のあるプロセッサは、自分のプロセッサを介して要素を移動することをやめ、最も要素の移動数が多いプロセッサに要素を最も多く供給するプロセッサに隣接する。そのような処理を解が収束するまで行なうことにより、前記負荷均等化のための要素移動数と移動先の決定することを特徴とする請求項6又は7に記載の並列計算における動的負荷分散装置。

請求項8

前記要素移動箇所決定部は、前記要素移動量決定部により決定された要素移動数と移動先プロセッサに基づいて、要素数の均等化のために移動させる要素集合を、プロセッサの境界要素集合に属する要素から順次移動させる要素とすることにより決定し、前記要素移動先対応記憶部に記憶すること特徴とする請求項5、6又は7に記載の並列計算における動的負荷分散装置。

請求項9

アダプティブ有限要素法を用いた並列計算における動的負荷分散プログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体において、プロセッサが持っている要素間の接続関係を示す要素グラフから連結な要素集合を分類し、非連結な要素集合を減らすように前記分類された要素集合を移動する第1のステップと、移動後の要素接続グラフからプロセッサグラフを作成し、作成されたプロセッサグラフに基づいて負荷均等化のための要素移動数と移動先を決定する第2のステップと、要素数の均等化のために移動させる要素集合を決定し、要素の移動を行う第3のステップとを含む並列計算における動的負荷分散プログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。

請求項10

前記第1のステップにて、前記分類された要素集合の中で要素数が最大のもの以外の要素集合を、当該要素集合に隣接する要素を持つプロセッサの中で、要素数が最小のプロセッサに移動することを特徴とする請求項9に記載の並列計算における動的負荷分散プログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。

請求項11

前記第2のステップにて、プロセッサが持っている要素数よりも多くの要素を他のプロセッサに移動させる可能性のあるプロセッサは、自分のプロセッサを介して要素を移動することをやめ、最も要素の移動数が多いプロセッサに要素を最も多く供給するプロセッサに隣接させ、当該処理を解が収束するまで行なうことにより前記負荷均等化のための要素移動数と移動先の決定を行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の並列計算における動的負荷分散プログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。

請求項12

前記第3のステップにて、プロセッサの境界要素集合に属する要素から順次移動させる要素とすることにより前記要素数の均等化のために移動させる要素集合を決定することを特徴とする請求項9、10又は11に記載の並列計算における動的負荷分散プログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。

技術分野

0001

本発明はアダプティブ有限要素法分散メモリ並列計算機上で効率の良くするのに必要な動的負荷分散方法、装置及びそのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。

背景技術

0002

一般に有限要素法による構造解析流体解析シミュレーションにおいては、解を求める領域を三角形等の要素と呼ばれる小領域に分割し近似解を求める。高精度な近似解を求めるためには解の変化が激しい領域において十分に細かな要素分割をしなければならないが、一般にどこで解の急激な変化が起こるかは計算の前には分からない。そこで計算の進行と同時に領域を細分化していくアダプティブ有限要素法という方法が、高精度シミュレーションの方法として開発され、広く用いられるようになりつつある。

0003

さて、一般に並列処理において並列化の手法として領域分割法が広く用いられている。領域分割法は、あらかじめ要素群プロセッサ数同数ブロックに分割し、プロセッサにブロックを割り当てる方法である。要素群を分割することは、数学的にグラフの分割問題として捉えることができ、これまで数々の方法の提案がなされてきた。

0004

アダプティブ有限要素法の処理を並列計算機上で実行しようとすると、領域分割法における事前の要素群の分割だけでなく、並列計算実行過程において、要素を再配置する必要が生じる。このような実行時の負荷再配置問題(以降、動的負荷分散問題)は、これまであまり研究がなされておらず、研究論文なども少ない。しかしながら並列コンピュータの真の実用化を考えるとき、この動的負荷分散問題を解決することは必須の技術課題だと言える。

0005

図26に従来の処理を示す。領域の細分化によって生じた要素集合を入力としプロセッサ数と同数の色を使って生じた要素を各色同要素数になるようにランダム色付けし、同色の色を並列計算機の各プロセッサに割り当て直すことで負荷の均等化が行なわれてきた。この方法では負荷の均等化は容易に行なえるものの、隣接する要素が異なるプロセッサに割り当てられていることが多く、偏微分方程式解法の中で通信量が膨大になってしまう。その結果並列計算機上において、アダプティブ有限要素法の並列実行効率が極度に低下する。これをサイクリック法と呼ぶ。

0006

一方近年、負荷を均等化するために以下の様な手法[Johan De Keyser,et.``Run−Time load balancing support for a parallel multiblockEuler/Navier−Stokes code with adaptive refinement on distributedmemory computers’’. Parallel Computing Vol.20 1994, pp.1069−1088]が知られている。この方法はMultiblock法と呼ばれている。図27に示される処理が行われて来た。この方法はMultiblock法あるいはブロック法と呼ばれる。

0007

領域分割法で初期要素を分割する。分割によって生じた要素の集合をブロックと呼ぶ。Multiblock法はブロックの要素接続表、要素通信対応表を入力とし、要素数の増大したブロックは分割し、それによって生じた新たなブロックは他の要素数の少ないロセッサに割り当てる。その分割によって、プロセッサ内にあった要素間の参照関係プロセッサ間の要素の参照関係になる。そのためアダプティブ有限要素法の処理において、計算の進展につれ他のプロセッサにある要素の参照回数が増大し、通信量が増大する。その結果、通信時間が長くなり、アダプティブ有限要素法の処理時間が長くなってしまい、並列実行効率が極度に低下してしまう。

発明が解決しようとする課題

0008

Multiblock法の装置、制御方法は、サイクリック法に比べ、通信量を減少させアダプティブ有限要素法の並列実行性能を向上させてはいる。Multiblock法は計算の進行につれブロック数は増大し、負荷の均等化のために通信量が増大する。そのため計算の通信時間が増大してしまう欠点があり、計算の進行とともにアダプティブ有限要素法の並列実行効率が著しく低下するという欠点は改良されていない。本発明の目的は、計算の進展とともにアダプティブ有限要素法の並列実行効率が低下しない動的負荷分散方法、動的負荷分散装置及び動的負荷分散プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明は要素の接続グラフからプロセッサグラフを作成し、プロセッサグラフから移動要素数を計算し、境界要素から距離が近い順に移動させる要素を決定するという手法である。ブロック法に見られる負荷の均等化のためにブロックを再分割し他のプロセッサに割り当てる作業がないため、プロセッサに割り当てられた要素が非連結になることをブロック法よりも防ぐことができる。またプロセッサ内で非連結な要素集合数が2以上の場合には、連結になるよう要素を他のプロセッサに移動させることで、非連結な要素集合を減らす方向に動く。このようにすることで、従来法に比べ、一つのプロセッサに多数の非連結な要素集合が割り当てられることは少なくなる。その結果、アダプティブ有限要素法の処理に必要な連立一次方程式求解などの処理のために必要な通信量が減り、通信時間の短縮につながる。従来の方法と比較して、アダプティブ有限要素法を並列に計算するときの効率の低下を抑えることができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明の動的負荷分散方法、動的負荷分散装置及び動的負荷分散プログラムを記録した記録媒体の実施の形態について説明する。まず最初に本明細書で用いる言葉の定義をした後で、具体的な構成及び動作について説明する。

0011

有限要素法では要素間の接続をグラフを使って記述することが多い。要素の接続を表現したグラフを要素グラフといい、これを表に表したものを要素接続表と呼ぶ。

0012

並列化を行った後、並列計算機の各プロセッサは要素を所有している。要素を一つの対象として考えた場合、もとの要素の間には接続関係が存在しているため、その対象にも参照関係が存在する。その参照関係を記述したグラフをプロセッサグラフと呼ぶ。

0013

通信が必要な要素と通信先のプロセッサ番号との対応を示した表のことを要素通信先対応表と呼ぶ。

0014

本発明の動的負荷分散装置に実施の形態を図1に示す。本発明の動的負荷分散装置は、プロセッサエレメントネットワークから構成されている。

0015

プロセッサエレメントは複数存在し、ネットワークにより、互いに通信を行なうことができる。プロセッサエレメントは連結性調査部101、要素移動量決定部103、要素移動箇所決定部102、プロセッサ接続情報生成部104、データ移動部105、要素接続記憶部106、要素通信先対応記憶部107、プロセッサ情報記憶部108、要素移動先対応記憶部109、制御部110から構成されている。

0016

連結性調査部101は図4に示す方法で処理され、そのために図9に示すような成分要素記憶部と成分番号記憶部を含んでいる。成分要素記憶部は、成分要素記憶表を記憶する。成分要素記憶部は、成分ごとに、その成分に含まれる要素数を記憶する成分に含まれる要素数記憶部と、その成分に含まれる要素の要素番号を記憶する要素番号の集合記憶部と、その成分に隣接する要素が参照しているプロセッサの番号を記憶するプロセッサ番号の集合記憶部、番号付け、から構成される。成分番号記憶部には、成分要素記憶表の記憶されている成分の中で、要素数が最大の成分の番号が記憶されている。

0017

要素移動箇所決定部102は図6に示す方法で制御され、そのために図11に示すようなプロセッサ番号表1とプロセッサ番号表2を含んでいる。それらはプロセッサ番号記憶部と移動要素数記憶部から構成されている。

0018

要素移動量決定部103は図5に示す方法で制御され、そのために図10に示すように、番号記憶部、最大値記憶部、平均値記憶部を含んでいる。最大値記憶部はプロセッサ番号記憶部と計算値記憶部から構成されている。

0019

プロセッサ接続情報生成部104は図3に示される方法で制御される。

0020

データ移動部105は、図7に示される方法で制御される。

0021

要素接続記憶部106の内部を図12に示す。要素接続記憶部106には要素グラフが要素接続表として記憶される。そのために要素番号を記憶する複数の要素番号記憶部と、要素番号記憶部ごとに、その要素番号記憶部に記憶された要素に隣接する要素の番号の集合を記憶する隣接する要素番号の集合記憶部とから構成される。

0022

要素通信先対応記憶部107の内部を図13に示す。要素通信先対応記憶部107には要素通信先対応表が記憶される。そのために通信が必要な要素の要素番号を記憶する要素番号記憶部とその要素の通信先プロセッサ番号を記憶する隣接する要素を持つプロセッサ番号の集合記憶部とから構成される。

0023

プロセッサ情報記憶部108の内部を図8に示す。プロセッサ情報記憶部108には、プロセッサグラフをプロセッサ情報表として記憶する。そのために、それぞれのプロセッサごとに、プロセッサの番号を記憶するプロセッサ番号記憶部と、仮想プロセッサ番号記憶部と、そのプロセッサが持つ要素数記憶部と、そのプロセッサに隣接するプロセッサの番号を記憶する複数のプロセッサ番号記憶部と、その隣接するプロセッサへ移動する要素数を記憶する隣接するプロセッサへ移動する要素数記憶部から構成されている。

0024

要素移動先対応記憶部109の内部を図14に示す。要素移動先対応記憶部109には要素移動先対応表が記憶される。そのために要素の移動先のプロセッサのプロセッサ番号を記憶するプロセッサ番号記憶部と、移動する要素の番号を記憶する移動する要素番号の集合記憶部から構成される。

0025

これら、連結性調査部101、要素移動箇所決定部102、要素移動量決定部103、プロセッサ接続情報生成部104、データ移動部105、要素接続記憶部106、要素通信先対応記憶部107、プロセッサ情報記憶部108、要素移動先対応記憶部109は制御部110により制御される。

0026

本発明の動的負荷分散方法の実施の形態を図2に示す。この負荷分散方法は並列計算機の全プロセッサが起動することで実行が開始される。

0027

まず、要素接続表、要素通信対応表を入力する(ステップ201)。ただし要素接続表にある要素数はプロセッサごとに必ずしも等しいとは限らない。

0028

それらの入力を行った後、非連結な要素集合の移動を行う(ステップ202)。その方法を図4に示す。図4に示す処理は、プロセッサが持っている要素グラフを連結な要素集合に分類し、要素集合の要素数が最大のもの以外は、その要素集合に隣接する要素を持つプロセッサの中で、要素数が最小のプロセッサに要素集合を送るというものである。

0029

その後、負荷の均等化のための要素移動数移動先の計算を行う(ステップ203)。その計算を図5に示す。図5に示す処理は、プロセッサグラフを用い、反復計算によって解を求める方法であり、アダプティブ有限要素法における処理の後にプロセッサが持っている要素数よりも多くの要素を他のプロセッサに移動させる可能性のあるプロセッサは、自分のプロセッサを介して要素を移動することをやめ、最も要素の移動数が多いプロセッサに要素を最も多く供給するプロセッサに隣接させる。そのような処理を解が収束するまで行なうというものである。

0030

その後、要素数の均等化のために移動させる要素集合、つまり、移動要素領域の計算を行う(ステップ204)。その計算方法図6に示す。図6に示す処理は、プロセッサの境界要素集合に属する要素から順次移動させる要素に加えていくという方法である。

0031

その後、移動要素数、移動要素先、移動要素箇所の計算の結果に従い要素を移動させる(ステップ206)。その方法を図7に示す。

0032

具体的に本発明の動的負荷分装置の動作について図1及び図2フローチャートに基づいて説明する。

0033

まず、要素接続記憶部106には、要素グラフが要素接続表として記憶され、要素通信先対応記憶部107には要素通信先対応表が記憶される(ステップ201)。

0034

要素通信先対応記憶部107は図12に示すように、要素番号記憶部と隣接する要素番号の集合記憶部から構成される。

0035

ここで、図15に要素グラフを示す。これは領域分割法によって並列化を行うまえの要素グラフである。節点が要素を表し、枝が要素間の参照関係を示している。要素には番号付けされており、この要素番号が要素番号記憶部に記憶され、この要素に隣接する要素の番号が、隣接する要素番号の集合記憶部に記憶される。

0036

要素通信先対応記憶部107は図13に示すように要素番号記憶部と隣接する要素を持つプロセッサ番号の集合記憶部から構成される。並列計算機でアダプティブ有限要素法の計算を進行させると要素グラフは、図16のようになる。そして各々の成分の要素グラフは各々のプロセッサに記憶される。図15図16を比較すると枝が存在しない箇所が存在するがそれがプロセッサの境界を示しており、それに隣接する要素の要素番号を要素番号記憶部に、その要素の参照先プロセッサ番号を隣接する要素を持つプロセッサ番号の集合記憶部に記憶する。

0037

次に、非連結な要素集合の移動を行う(ステップ202)。非連結要素の移動では連結性調査部101とデータ移動部105が動作する。

0038

まず、連結性調査部101からプロセッサ接続情報生成部104を起動し、プロセッサ情報記憶部108にプロセッサ情報表を作成する(ステップ401)。

0039

プロセッサ情報表は図3に示す処理により作成される。ここで、図3のプロセッサ情報表を作成する処理を説明する。

0040

まず、プロセッサグラフをプロセッサ情報表として記憶するプロセッサ情報記憶部108は、図8に示すように、それぞれのプロセッサごとに、プロセッサの番号を記憶するプロセッサ番号記憶部と、仮想プロセッサ番号を記憶する仮想プロセッサ番号記憶部と、そのプロセッサが持つ要素数記憶部と、そのプロセッサに隣接するプロセッサの番号を記憶する複数のプロセッサ番号記憶部と、その隣接するプロセッサへ移動する要素数を記憶する隣接するプロセッサへ移動する要素数記憶部から構成されている。

0041

プロセッサ情報表はプロセッサ接続情報生成部104により作成される。プロセッサ接続情報生成部104は、図13の要素通信先対応記憶部107に記憶された要素通信先対応表から隣接するプロセッサ番号の集合を読み、そのプロセッサ番号を図8に示すプロセッサ番号記憶部の自分のプロセッサ番号に対応する隣接プロセッサ番号記憶部に記憶する。そして図12に示す要素接続記憶部106から要素接続表を読みだし、要素の個数を数え、図8に示すプロセッサ番号記憶部の自分のプロセッサ番号に対応するプロセッサが持つ要素記憶部に記憶する(ステップ301)。これによりプロセッサグラフの節点に要素数が記憶されたことになる。

0042

その記憶結果を全プロセッサにむけネットワークに送る(ステップ302)。

0043

各々のプロセッサから送られ来た結果は、図8に示すプロセッサ番号記憶部の送り元のプロセッサ番号に対応する箇所に各々記憶される(ステップ303)。

0044

次に、プロセッサが持っている要素グラフを連結な要素集合に分類するために、図4のステップ402〜407が実行される。

0045

まず、連結性調査部101の成分番号記憶部の値を0にする(ステップ402)。

0046

要素接続記憶部106に記憶されている全ての要素の処理が完了したかを調べる。完了した場合にはステップ408に、未完了の場合にはステップ404の処理にうつる(ステップ403)。

0047

連結性調査部101の成分番号記憶部の値を1増やす(ステップ404)。

0048

未処理の要素を一つ選ぶ(ステップ405)。

0049

要素接続表を使い優先、もしくは深さ優先探索を行う。そのときに訪問した要素には処理が終了したことを示す印を付け、訪問した要素数を数える。処理した要素は成分要素記憶部の要素番号の集合記憶部に記憶する(ステップ406)。

0050

要素数を成分要素記憶部の成分に含まれる要素数記憶部に記憶したのちステップ403の処理をする(ステップ407)。

0051

ステップ402〜407の結果、図9に示す成分要素記憶部の成分に含まれる要素数記憶部に連結成分の要素数が記憶され、要素番号の集合記憶部に連結成分に含まれる要素番号が記憶される。

0052

次に、分類の結果、要素集合の要素数が最大の連結成分以外は、その要素集合に隣接する要素を持つプロセッサの中で、要素数が最小のプロセッサに要素集合を送る。

0053

そのため、まず、成分要素構成表の中で成分に含まれる要素数の最大値の成分番号を図9に示す連結性調査部101の成分番号記憶部に記憶する(ステップ408)。

0054

そして、成分番号記憶部に記憶された成分番号に対応する成分を除きすべての成分について要素番号の集合記憶部に記憶された要素集合の番号と、図13に示す要素通信先対応表の要素番号記憶部に記憶された要素番号を比較し、重複する要素番号が存在する場合には、それに対応する参照先プロセッサ番号を図13に示す要素通信先対応表から読み、図9に示すプロセッサ番号の集合記憶部に記憶する(ステップ409)。

0055

これによりプロセッサ番号の集合記憶部には、その成分に隣接する要素が参照しているプロセッサの番号が記憶されることになる。

0056

連結性調査部101の成分番号記憶部に記憶された番号以外の成分番号について、連結性調査部101のプロセッサ番号の集合記憶部に記憶されている全てのプロセッサ番号の中から、プロセッサ情報記憶部108に記憶されている要素数を調べ、その値が最小のプロセッサ番号を選び、そのプロセッサ番号を図14に示す要素移動先対応記憶部109のプロセッサ番号記憶部に記憶し、成分番号の要素番号の集合記憶部に記憶されている要素番号を、要素移動先対応記憶部109に記憶する(ステップ410)。

0057

次に、連結性調査部101によりデータ移動部105が起動され、ステップ410で記憶された要素移動先対応表と図12の要素接続記憶部106に記憶された要素接続表と、図13の要素通信先対応記憶部107に記憶された要素通信先対応表を入力として図7に示すデータ移動部105の動作が開始される。

0058

データ移動部105は、まず、図14の要素移動先対応記憶部109に記憶された移動先プロセッサ番号と、このプロセッサ番号に対応する移動する要素番号の集合を読み込む。そして読み込まれた移動する要素番号の集合に含まれる要素番号に対応する要素接続表を要素接続記憶部106から読み出し、更に要素接続先対応記憶部からこれらの要素番号に対応する隣接する要素を持つプロセッサ番号の集合を読み出す。そして読み出された要素移動先対応表、要素接続表、要素通信先対応表をネットワークを介して移動先プロセッサにおくる(ステップ701)。

0059

そして、移動元のプロセッサでは、要素移動先記憶部、要素接続記憶部106、要素通信先対応記憶部107に記憶されている、要素移動先対応表、要素接続表、要素通信先対応表を移動先プロセッサに送った要素番号に対応する箇所を、初期化する(ステップ702)。

0060

自分に送られてきた移動要素番号の集合、その集合に含まれる要素番号に対応する要素接続表と要素通信先対応表を受け取り、要素接続記憶部106と要素通信先対応表を更新する(ステップ703)。

0061

図16の要素グラフから非連結な要素集合を移動した結果、図17に示す要素グラフになる。図17では4つの成分を各々のプロセッサが記憶している。

0062

その後図2に示す負荷の均等化のための通信先通信量の計算が行われる(ステップ203)。その動作内容図5に示してある。

0063

まず、要素移動量決定部103によりプロセッサ接続情報生成部104が起動され、プロセッサ接続情報生成部104にて図3に示す処理が実行されプロセッサ情報表が生成される。生成されたプロセッサ情報表は、図8に示すプロセッサ情報記憶部108に記憶される(ステップ501)。これにより例えば、連結成分が移動された後の図17の要素グラフから図18に示すプロセッサグラフが作成される。

0064

次にプロセッサ情報表の隣接するプロセッサへ移動する要素数をすべて0に初期化する(ステップ502)。これにより例えば、図18に示すプロセッサグラフは図19のようになる。

0065

次に図8のプロセッサ情報記憶部108のプロセッサが持つ要素数記憶部の値が正のものに関して平均が取られ図10に示す要素移動量決定部103の平均値記憶部に記憶される(ステップ503)。例えば、図19に示す例では、39.25という値が図10の平均値記憶部に記憶される。

0066

また図8に記憶されたプロセッサが持つ要素数記憶部の最大値も取られ、そのプロセッサ番号とともに要素移動量決定部103の最大値記憶部の中の計算値記憶部とプロセッサ番号記憶部に記憶される(ステップ504)。

0067

プロセッサが持つ要素数が最大のプロセッサから仮想的に幅優先で番号付けがなされ、プロセッサ情報記憶部108の仮想プロセッサ番号記憶部に記憶される。つまり、プロセッサの持つ要素数が最大のプロセッサから訪問した順番に番号を付ける(ステップ505)。

0068

その番号付けされた状態を図20に示す。その番号の大きなものから、つまり、図20では4と示されたものから負荷の均等化の計算が以下に示す処理により開始される。

0069

要素移動量決定部103の番号記憶部にプロセッサ台数を記憶する(ステップ506)。

0070

要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている値から1を引き、その値を記憶する(ステップ507)。

0071

要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている値の正負を調べる。正か0ならステップ513の処理をし、それ以外ならステップ509の処理をする(ステップ508)。

0072

要素移動量決定部103の平均値記憶部に記憶されている値から要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている値をひき、その値が負ならステップ510の処理をし、それ以外の場合にはステップ511の処理をする(ステップ509)。

0073

要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている番号を仮想プロセッサ番号とするプロセッサ(以下このステップにおいて自プロセッサという)をプロセッサ情報記憶部108から探索し、探索した自プロセッサの隣接するプロセッサ番号記憶部に記憶されているプロセッサ(以下このステップにおいて隣接プロセッサという)のうち、仮想プロセッサ番号が要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている番号より小さく、かつ(隣接プロセッサが持つ要素数−隣接プロセッサから他のプロセッサへ移動する要素数の総和)が最小のプロセッサAを探索し、自プロセッサからプロセッサAへ移動する要素数を1増やし、プロセッサAから自分のプロセッサへ移動する要素数を1減らし、再び(隣接するプロセッサが持つ要素数−隣接プロセッサから他のプロセッサへ移動する要素数の総和)が最小のプロセッサAを見つけ、その作業を(平均値記憶部に記憶された値−自プロセッサの要素数)の値が1以上の間行なう(ステップ510)。

0074

要素移動量決定部103の平均値記憶部に記憶されている値から要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている値をひき、その値が正ならステップ512の処理をし、それ以外の場合にはステップ507の処理をする(ステップ511)。

0075

要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている番号を仮想プロセッサ番号とするプロセッサ(以下このステップにおいて自プロセッサという)をプロセッサ情報記憶部108から探索し、探索した自プロセッサの隣接するプロセッサ番号記憶部に記憶されているプロセッサ(以下このステップにおいて隣接プロセッサという)のうち、仮想プロセッサ番号が要素移動量決定部103の番号記憶部に記憶されている番号より小さく、かつ(隣接プロセッサが持つ要素数−隣接プロセッサから他のプロセッサへ移動する要素数の総和)が最大のプロセッサBを探索し、自プロセッサからプロセッサBへ移動する要素数を1減らし、プロセッサBから自分のプロセッサへ移動する要素数を1増やし、再び(隣接するプロセッサが持つ要素数−隣接プロセッサから他のプロセッサへ移動する要素数の総和)が最大のプロセッサBを見つけ、その作業を(平均値記憶部に記憶された値−自プロセッサの要素数)の値1以上の間行なう(ステップ512)。

0076

全てのプロセッサ番号に関して、そのプロセッサに隣接するプロセッサ番号の中で、移動する要素数が正の値のものの総和を求め、その値からそのプロセッサが持つ要素数を引いた値が最大のプロセッサ番号とその値を最大値記憶部に記憶する(ステップ513)。

0077

最大値記憶部の計算値記憶部に記憶された値の正負を判定する。0以下なら処理を終了し、それ以外の場合にはステップ516の処理をする(ステップ514)。

0078

最大値記憶部に記憶されたプロセッサCの要素数をそのプロセッサCに隣接するプロセッサの中で最小要素数のプロセッサDに足し、プロセッサCの要素数を0とし、プロセッサCの参照関係をプロセッサDの参照関係に加えるようにプロセッサ情報記憶部108に記憶し、プロセッサCの参照関係がなくなるようにプロセッサ記憶部に記憶する(ステップ516)。

0079

ここで、参照関係を加える処理は、プロセッサDを示すプロセッサ番号記憶部に対応する隣接するプロセッサ番号記憶部と、プロセッサCを示すプロセッサ番号記憶部に対応する隣接するプロセッサ番号記憶部の和集合をとり、それをプロセッサDを示すプロセッサ番号記憶部に対応する隣接するプロセッサ番号記憶部に記憶し、逆にプロセッサDを示すプロセッサ番号記憶部に対応する隣接するプロセッサ番号記憶部に記憶されている番号を示すプロセッサ番号記憶部に対応する、隣接プロセッサ番号記憶部には、プロセッサDのプロセッサ番号を記憶することにより行われる。

0080

また、参照関係をなくす処理は、プロセッサCに対応する隣接プロセッサ番号記憶部に記憶されている全てのプロセッサ番号に対応するプロセッサに対応する隣接プロセッサ番号記憶部に記憶されている、プロセッサCに対応するところを0に初期化し、プロセッサCに対応するプロセッサ番号記憶部と隣接プロセッサ番号を0に初期化することにより行われる。

0081

次に、移動する要素数の絶対値の総和が最大のプロセッサEを見つけ、プロセッサEに隣接するプロセッサの中で、プロセッサEに移動する要素数が最小のプロセッサFを見つけ、プロセッサFとステップ516で参照関係がなくなったプロセッサCとが参照関係を持つようにプロセッサ記憶部に記憶し、ステップ502の処理に戻る(ステップ517)。

0082

すなわち、プロセッサ番号記憶部の値がプロセッサFの対応する隣接プロセッサ番号記憶部にプロセッサCの番号を記憶し、新たにプロセッサCのプロセッサ番号をプロセッサ番号記憶部に記憶し、それに対応する隣接するプロセッサ番号記憶部には、プロセッサFの番号を記憶する。

0083

以上の負荷均等化の計算により、図20で示されたプロセッサ4の処理を行った後の状態が図21に示される。図10の平均値記憶部の値よりも小さな値であったため図21のように計算される。図21のプロセッサ1からプロセッサ4への移動量10は図8に示すプロセッサ番号1に対応する領域の、プロセッサ番号4に対応する隣接するプロセッサ番号記憶部に対応する領域に対応する隣接プロセッサへ移動する要素数には正の値つまり、10として記憶され、プロセッサ番号4に対応する領域の、プロセッサ番号1に対応する隣接するプロセッサ番号記憶部に対応する領域に対応する隣接プロセッサへ移動する要素数には負の値つまり、−10として記憶される。その後、図5に示すループ繰り返し処理され、その計算の進行過程図22図23に示す。図20に示すプロセッサ4の処理の時と同様に、図8に示すプロセッサ情報記憶部108に記憶されていく。

0084

その後、要素数の均等化のために移動させる要素集合、つまり、移動要素領域の計算を行う(ステップ204)。

0085

この移動要素領域の計算は、要素移動箇所決定部102により図6の処理により計算される。要素移動箇所決定部102は、図11に示すようにプロセッサ番号表1記憶部とプロセッサ番号表2記憶部を含んでおり、それらはプロセッサ番号記憶部と要素移動数記憶部から構成されている。移動要素領域の計算はプロセッサの境界要素集合に属する要素から順次移動させる要素に加えていくという方法である。以下に具体的に説明する。

0086

移動箇所決定部は、プロセッサ情報記憶部108からプロセッサ情報表を、要素接続記憶部106から要素接続表を、要素通信先対応記憶部107は、要素通信先対応表を参照して以下の処理がなされる。

0087

まず、プロセッサ情報表を用いて、自分のプロセッサから自分のプロセッサに隣接するプロセッサへ移動する要素数が全て0以下かどうかを判定する。全て0以下なら処理を終了する(ステップ601)。

0088

次に、プロセッサ情報記憶部108に記憶された、自分のプロセッサから自分のプロセッサに隣接するプロセッサへ移動する要素数が正かつ移動先のプロセッサの要素数が0でない全てのプロセッサ番号とそのプロセッサへ移動する要素数を要素移動箇所決定部102のプロセッサ番号表1記憶部に記憶する(ステップ602)。

0089

プロセッサ情報記憶部108に記憶された、自分のプロセッサに隣接するプロセッサへ移動する要素数が正かつ移動先のプロセッサの要素数が0の全てのプロセッサ番号とそのプロセッサへ移動する要素数を要素移動箇所決定部102のプロセッサ番号表2記憶部に記憶する(ステップ603)。

0090

プロセッサ表1記憶部に記憶されたプロセッサ番号が存在を判定する。存在する場合にはステップ605の処理を行ない、そうでない場合にはステップ613の処理を行なう(ステップ604)。

0091

プロセッサ表1記憶部に記憶された現在処理しているプロセッサに対応する移動要素数の正負を判定する。正ならステップ606の処理を行ない、そうでない場合にはステップ608の処理を行なう(ステップ605)。

0092

要素通信先対応記憶部107からプロセッサ表1記憶部に記憶された現在処理しているプロセッサが持っている要素番号を調べ、要素接続記憶部106からそれらの要素に連結な要素が存在するかどうかを調べ、存在しない場合にはステップ607の処理をし、存在する場合にはステップ609の処理をする(ステップ606)。

0093

プロセッサ番号表1の現在処理しているプロセッサのプロセッサ番号とそれに対応する移動要素数をプロセッサ番号表2記憶部に記憶し、プロセッサ番号表1のそのプロセッサ番号と対応する移動要素数を0に初期化する(ステップ607)。

0094

プロセッサ番号表1から移動要素数が0になったところのプロセッサ番号を0に初期化する(ステップ608)。

0095

ステップ606における連結な要素かつ要素移動先対応記憶部109に記憶されていない要素集合に、現在処理しているプロセッサに対応する要素集合を要素通信先対応記憶部107から調べ、その要素集合から距離の短い順に優先順位を決め、最も優先順位の高いものを選び出す(ステップ609)。

0096

優先順位が最も高い要素の番号を、要素移動先対応記憶部109の対応する要素番号の、現在処理しているプロセッサ番号に対応する移動する要素番号の集合記憶部に記憶する(ステップ610)。

0097

プロセッサ番号表1記憶部に記憶された、現在処理しているプロセッサ番号に対応する移動要素数を1減らす(ステップ611)。

0098

次のプロセッサ番号の処理に移動し、ステップ604の処理を行なう(ステップ612)。

0099

自分のプロセッサが持っている要素集合の中で、要素移動先対応記憶部109に記憶されていない要素集合を、プロセッサ番号表2に記憶された全プロセッサの移動要素数で、グラフ分割アルゴリズムを使って分割し、その分割結果を要素移動先対応記憶部109に記憶し処理を終了する(ステップ613)。

0100

この制御により例えば、各プロセッサが図17の要素グラフを持っている場合、要素移動箇所決定部102による計算の後、図24の三角形で示された節点を移動要素として決定される。

0101

その後に要素の移動を行う(ステップ205)。要素移動箇所決定部102によりデータ移動部105が起動され、図6の処理の結果、要素移動先対応記憶部109に記憶された要素移動先対応表と、要素接続記憶部106に記憶された要素接続表と、要素通信先対応記憶部107に記憶された要素通信対応表を用いて図7に示すデータ移動部105の動作が開始される。図7の処理により、図12の要素接続記憶部106と図13の要素通信先対応表を更新する。

0102

図24に示す例では、図24の三角形で示された節点に関する、要素グラフ、要素通信先対応表を要素移動先対応表に示されたように送り、各プロセッサで更新処理を行なうと図25のような要素グラフが作成される。

0103

最後に、本発明の動的負荷分散プログラムを記録した記録媒体の実施の形態について説明する。

0104

本発明の動的負荷分散プログラムを記録した記録媒体は、上述の並列計算の動的負荷分散方法をコンピュータ読みとり実行可能なプログラム言語によってプログラムし、当該プログラムをCD−ROMFD等の記録媒体に記録することによって実現することができる。

0105

また上記記録媒体はサーバ装置などに備えられるハードディスクなどの記憶手段でも良く、更に該記憶手段にこのコンピュータプログラムを記録しておきネットワークを介してこのコンピュータプログラムを読み込むことによって、本発明の記録媒体を実現することも可能である。

発明の効果

0106

プロセッサエレメントに本発明の装置が装備されたものと従来の装置が装備されたものを用い、初期の全体の要素数を2980としそれを8309に増大させたときに、負荷の均等化の処理を行うための処理時間、通信量すなわち異なるプロセッサ間で共有される1プロセッサあたりの節点数、ならびに分配された負荷のバランス度を比較した結果を図28に示す。負荷のバランス度は100×(各プロセッサの計算時間)/((プロセッサの計算時間の最大値)・(プロセッサ台数))で定義する。

0107

初期分割において2980の要素は3台のプロセッサに994、994、993に分割されており、その状態から適応的に格子再構成することで、各プロセッサの要素数は994、3668、3647に要素数が変化したとする。また従来の装置の制御方法は、993の要素数を持つ小領域をブロックとして採用した。またブロックを分割する方式はRecursive Spectral Bisection法を採用した。

0108

図28より本発明によれば、ブロックを分けることない。そのためブロックを分割するための計算時間が短縮できる。そのため本発明による負荷分散の計算時間は短縮していることが分かる。また、従来法に比べ1プロセッサあたりの通信量が減少していることから、アダプティブ有限要素法に必要な連立一次方程式の求解に必要な通信量が少なくなっていることが分かる。それは一つのプロセッサに不連続なブロックが割り当てられていないためである。通信量が少なくなった結果、通信時間が短くなり、連立一次方程式の求解に必要な計算時間は短くなったと言える。さらに、図28からプロセッサ間の負荷バランスも、従来法に比べ高いことが分かる。

0109

この結果から、本提案の動的負荷分散装置、動的負荷分散方法を使うとアダプティブ有限要素法が分散メモリ並列計算機上で従来法に比べ効果的に実装できていることが示せた。

0110

すなわち、本発明によれば、従来のようにブロックにわけ、それを細分し負荷の均等化を行うのではなく、要素の接続情報から負荷を均一にするための要素移動量を計算し、その要素移動量から負荷の移動領域を決定し、その後に実際に要素を移動させため、領域が要素数の少ないブロックで細分化されることは避けることができる。通信は細分化されたブロックの境界で生じるため、分割を行った後で連立一次方程式を分散メモリ並列計算機上でとくときに、本提案における動的負荷分散装置、動的負荷分散方法は従来の方法と比較して、通信時間を短縮することができる。さらに領域のブロック化を行わないため、各々の要素の参照関係は保たれ、従来法に比べ連立一次方程式の反復解法収束性の悪化を防ぐことができる。その結果従来の動的負荷分散装置、方法を用いたときと比較して、連立一次方程式をとくための計算時間は大幅に短縮することが可能である。さらに従来法のように細分化されたブロックを分割する必要はないので、ブロックを分割を計算する時間を短縮することができる。そのため動的負荷分散に必要な計算時間は本発明により大幅に短縮することが可能になる。

図面の簡単な説明

0111

図1本発明の一実施形態を示す装置の図である。
図2本発明の装置を制御する方法を示したフローチャートである
図3本発明のプロセッサ接続情報生成部104を制御する方法を示したフローチャートである
図4本発明の連結性調査部101を制御する方法を示したフローチャートである
図5本発明の要素移動量決定部103を制御する方法を示したフローチャートである
図6本発明の要素移動箇所決定部102を制御する方法を示したフローチャートである
図7本発明のデータ移動部105を制御する方法を示したフローチャートである
図8本発明のプロセッサ情報記憶部108の装置内部を示す図である
図9本発明の連結性調査部101の装置内部を示す図である
図10本発明の要素移動量決定部103の装置内部を示す図である
図11本発明の要素移動箇所決定部102の装置内部を示す図である
図12本発明の要素接続記憶部106の装置内部を示す図である
図13本発明の要素通信先対応記憶部107の装置内部を示す図である
図14本発明の要素移動先対応記憶部109の装置内部を示す図である
図15元の要素グラフを示す図である
図16並列化された後の要素グラフを示す図である
図17非連結な要素集合を移動した後の要素グラフを示す図である
図18生成されたプロセッサグラフを示す図である
図19要素移動量移動先決定方法の計算途中を示す図である
図20要素移動量移動先決定方法の計算途中を示す図である
図21要素移動量移動先決定方法の計算途中を示す図である
図22要素移動量移動先決定方法の計算途中を示す図である
図23要素移動量移動先決定方法の計算結果を示す図である
図24移動箇所決定方法の計算結果を示す図である
図25移動箇所決定方法の計算結果を示す図である
図26従来法のサイクリック法を示すフローチャートである
図27従来法のブロック法を示すフローチャートである
図28本発明の効果を示すための図表である

--

0112

101プロセッサエレメントは連結性調査部
103 要素移動量決定部
102 要素移動箇所決定部
104プロセッサ接続情報生成部
105データ移動部
106 要素接続記憶部
107 要素通信先対応記憶部
108プロセッサ情報記憶部
109 要素移動先対応記憶部
110 制御部

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