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技術 In2O3−SnO2前駆体ゾルの製造方法およびIn2O3−SnO2薄膜の製造方法

出願人 株式会社関西新技術研究所
発明者 福井俊巳朝隈直子
出願日 1997年5月26日 (22年11ヶ月経過) 出願番号 1997-153019
公開日 1998年12月8日 (21年4ヶ月経過) 公開番号 1998-324520
状態 拒絶査定
技術分野 重金属無機化合物(I) ガラスの表面処理 結晶、結晶のための後処理 塗料、除去剤 化学的被覆 非絶縁導体 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード シリカガラス基板 金属酸化物ゲル 前駆体ゾル 低温結晶化 アルカリ元素 インジウムアルコキシド 結晶化開始温度 会合度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年12月8日)のものです。
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課題

高濃度化が可能で成膜性および安定性に優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造できる方法を提供する。

解決手段

インジウムアルコキシドおよび錫アルコキシドを含む溶液加水分解させてIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造する場合に、インジウムアルコキシドとしてトリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウムを用いる。

概要

背景

ゾルゲル法を利用して金属酸化物薄膜基板の表面に形成するには、金属アルコキシド原料として用い、それを加水分解および重合させて金属酸化物前駆体ゾルを調製し、得られたゾルを基板の表面に塗布し、基板表面に金属酸化物ゲルを形成した後、そのゲル膜を適当な温度で加熱処理するようにする。そして、ゾル−ゲル法を利用してIn2O3−SnO2薄膜を基板の表面に形成するときは、出発原料としてインジウムアルコキシド(Inアルコキシド)および錫アルコキシド(Snアルコキシド)が用いられる。

ところで、一般にInアルコキシドやSnアルコキシドなどの金属アルコキシドは、加水分解速度が非常に速いため、均質成膜が可能であるような均質なゾルを調製することが困難である。そこで、金属アルコキシドの加水分解速度を抑制するために、金属アルコキシドの濃度を極端に低くする、といった方法があり、このようにすればゾルの均質な成膜が可能である。しかしながら、このような方法では、1回の成膜工程で得られる膜の厚みが非常に薄くなるため、この方法は実用には向かない。

概要

高濃度化が可能で成膜性および安定性に優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造できる方法を提供する。

インジウムアルコキシドおよび錫アルコキシドを含む溶液を加水分解させてIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造する場合に、インジウムアルコキシドとしてトリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウムを用いる。

目的

この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、高濃度化が可能でかつ成膜性が良好で、安定性にも優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造することができる方法を提供すること、ならびに、そのような前駆体ゾルを用いて、低温でのIn2O3−SnO2の結晶化が可能で、低抵抗値高導電率)の優れた特性を有するIn2O3−SnO2薄膜を製造することができ、また、プラスチックスのような耐熱性の低い基板上への薄膜の形成も可能である方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

インジウムアルコキシドおよび錫アルコキシドを含む溶液加水分解させてIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造する方法において、前記インジウムアルコキシドとしてトリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウムを用いることを特徴とするIn2O3−SnO2前駆体ゾルの製造方法。

請求項2

錫アルコキシドとして、テトラ-n-ブトキシ錫、テトラ-s-ブトキシ錫およびテトラ-t-ブトキシ錫からなる群より選ばれた1種のものが用いられまたは2種以上のものが組み合わされて用いられる請求項1記載のIn2O3−SnO2前駆体ゾルの製造方法。

請求項3

インジアムアルコキシドおよび錫アルコキシドを含む溶液に、5重量%以上の濃度の酸アミドが含まれる請求項1または請求項2記載のIn2O3−SnO2前駆体ゾルの製造方法。

請求項4

請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法によって得られたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを基体の表面に塗布して、基体表面にIn2O3−SnO2ゲル薄膜を形成した後、その薄膜に対して波長が360nm以下である紫外光照射し、薄膜を形成しているIn2O3−SnO2ゲルを結晶化させて、導電性を有するIn2O3−SnO2薄膜を基体表面に形成することを特徴とするIn2O3−SnO2薄膜の製造方法。

技術分野

0001

この発明は、ガラスセラミックスプラスチックスなどの基体の表面に酸化インジウム酸化錫In2O3−SnO2(ITO)の透明導電性薄膜を形成するために用いられるIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造する方法、ならびに、その前駆体ゾルを用いてIn2O3−SnO2薄膜を製造する方法に関する。

背景技術

0002

ゾルゲル法を利用して金属酸化物の薄膜を基板の表面に形成するには、金属アルコキシド原料として用い、それを加水分解および重合させて金属酸化物前駆体ゾルを調製し、得られたゾルを基板の表面に塗布し、基板表面に金属酸化物ゲルを形成した後、そのゲル膜を適当な温度で加熱処理するようにする。そして、ゾル−ゲル法を利用してIn2O3−SnO2薄膜を基板の表面に形成するときは、出発原料としてインジウムアルコキシド(Inアルコキシド)および錫アルコキシド(Snアルコキシド)が用いられる。

0003

ところで、一般にInアルコキシドやSnアルコキシドなどの金属アルコキシドは、加水分解速度が非常に速いため、均質成膜が可能であるような均質なゾルを調製することが困難である。そこで、金属アルコキシドの加水分解速度を抑制するために、金属アルコキシドの濃度を極端に低くする、といった方法があり、このようにすればゾルの均質な成膜が可能である。しかしながら、このような方法では、1回の成膜工程で得られる膜の厚みが非常に薄くなるため、この方法は実用には向かない。

発明が解決しようとする課題

0004

上記したように、金属アルコキシドの濃度が高いと、均質な成膜が可能であるような均質なゾルを調製することが困難であり、一方、均質な成膜を可能にしようとして金属アルコキシドの濃度を低くすると、1回の成膜工程で得られる膜の厚みが薄くなって実用的でなくなる。また、一般に、金属アルコキシドを加水分解させて得られたゾルは、長期間の保存により、粘度変化を起こしたり、沈殿物を形成したり、ゲル化したりするなど、不安定である。これらの問題は、InアルコキシドおよびSnアルコキシドを出発原料としゾル−ゲル法を利用してIn2O3−SnO2薄膜を形成しようとするときにも、同様に起こる。

0005

この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、高濃度化が可能でかつ成膜性が良好で、安定性にも優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造することができる方法を提供すること、ならびに、そのような前駆体ゾルを用いて、低温でのIn2O3−SnO2の結晶化が可能で、低抵抗値高導電率)の優れた特性を有するIn2O3−SnO2薄膜を製造することができ、また、プラスチックスのような耐熱性の低い基板上への薄膜の形成も可能である方法を提供することを目的とする。

0006

請求項1に係る発明は、インジウムアルコキシドおよび錫アルコキシドを含む溶液を加水分解させてIn2O3−SnO2前駆体ゾルを製造する方法において、前記インジウムアルコキシドとしてトリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウムを用いることを特徴とする。

0007

請求項2に係る発明は、請求項1記載の製造方法において、錫アルコキシドとして、テトラ-n-ブトキシ錫、テトラ-s-ブトキシ錫およびテトラ-t-ブトキシ錫からなる群より選ばれた1種のものを用いまたは2種以上のものを組み合わせて用いることを特徴とする。

0008

請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2記載の製造方法において、インジアムアルコキシドおよび錫アルコキシドを含む溶液に、5重量%以上の濃度の酸アミドを添加することを特徴とする。

0009

請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法によって得られたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを用い、その前駆体ゾルを基体の表面に塗布して、基体表面にIn2O3−SnO2ゲルの薄膜を形成した後、その薄膜に対して波長が360nm以下である紫外光照射し、薄膜を形成しているIn2O3−SnO2ゲルを結晶化させて、導電性を有するIn2O3−SnO2薄膜を基体表面に形成することを特徴とする。

0010

In2O3−SnO2前駆体ゾルを調製するときに出発原料となるInアルコキシドやSnアルコキシドは、通常、溶液中でそれぞれ強く会合しているため、それぞれの化合物組合せにより、得られる前駆体ゾルの特徴が異なる。請求項1に係る発明の製造方法では、出発原料のうちInアルコキシドとしてトリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウムが用いられるが、これらのInアルコキシドは、立体障害の大きなアルコキシル基をそれぞれ持ち、その会合度がそれぞれ小さい。この結果として、トリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウムとSnアルコキシドとの錯塩形成が容易に進行する。そして、長期間の保存においても粘度変化や沈殿物の形成、ゲル化といった現象が認められず安定で、基板との濡れ性が良く大気中での均質な成膜が可能であって、かつ、それら安定性および成膜性を保持した上での高濃度化、例えば酸化物濃度で2重量%以上の高濃度化も可能であるIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られる。

0011

請求項2に係る発明の製造方法では、出発原料のうちSnアルコキシドとしてテトラ-n-ブトキシ錫、テトラ-s-ブトキシ錫およびテトラ-t-ブトキシ錫のうちの1種のものが、或いはそれらのうちの2種もしくは3種のものが組み合わされた用いられることによって、より以上の高濃度化が可能で、安定性および成膜性に優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られる。

0012

請求項3に係る発明の製造方法では、InアルコキシドおよびSnアルコキシドを含む溶液に酸アミドが含まれることにより、アルコキシドへの酸アミドの弱い配位によってアルコキシドが安定化され、この結果、均質なIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られ、その成膜性が向上して均質な成膜が可能になる。

0013

請求項4に係る製造方法によると、請求項1ないし請求項3のいずれかに係る発明の製造方法によって得られた安定性および成膜性に優れ高濃度のIn2O3−SnO2前駆体ゾルを用いて薄膜の形成が行われるので、均質で所望の厚みを有するIn2O3−SnO2薄膜が得られる。

0014

また、一般に、ゾル−ゲル法によっては、10-3Ωcm以下の抵抗値を有するIn2O3−SnO2薄膜を得ることが非常に難しい。これは、10-3Ωcm以下の抵抗の薄膜を得ようとしたときに、加熱処理時における基板からの不純物元素マイグレーション原子移動)が問題となり、このため、アルカリ元素などを多く含む基板などは使用できないが、通常のゾル−ゲル法では、ゲル膜の結晶化のために加熱処理温度として600℃以上の温度が必要であり、このような高温での熱処理では基板からの不純物元素のマイグレーションが障害となるからである。一方、請求項4に係る発明の製造方法では、前駆体ゾルを基板の表面に塗布してゲル膜を形成した後、そのゲル膜に対して波長が360nm以下である紫外光を照射することにより、ゲル膜が結晶化される。したがって、ゲル膜の結晶化のために高温での加熱処理を行う必要が無いので、基板からの不純物元素のマイグレーションが問題となることはない。このため、この発明の方法によると、10-3Ωcm以下の抵抗値を有するIn2O3−SnO2薄膜を得ることが可能になる。また、ゲル膜の低温結晶化により、プラスチックスのような耐熱性の低い基板上へのIn2O3−SnO2薄膜の形成も可能になる。ここでいう低温結晶化とは、300℃以下の温度での加熱処理においてIn2O3−SnO2結晶相X線回折により確認可能であることを指す。なお、紫外光の照射によるゲル膜の結晶化のメカニズムは明確ではないが、波長360nm以下の紫外光は、インジウムや錫金属、さらにはゲル膜中に残存する酸アミドまたはβ−ジケトン官能基により吸収され、In2O3−SnO2の緻密化や結晶化のためのエネルギーに変換されると考えられる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、この発明の好適な実施形態について説明する。この発明に係るIn2O3−SnO2前駆体ゾルの製造方法では、InアルコキシドおよびSnアルコキシドを出発原料とし、それらを含む溶液を加水分解および重合させる。

0016

ここで、高濃度化が可能で、安定性および成膜性に優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを得るための各種の検討を行った結果、Inアルコキシドとしてトリ-s-ブトキシインジウムまたはトリ-t-ブトキシインジウム用い、そのInアルコキシドとSnアルコキシドとを含む溶液を加水分解するようにすれば、目的の特性を有するIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られることを見出した。

0017

Snアルコキシドは、Snプロポキシド、SnブトキシドおよびSnペントキシドであり、これらのうちSnブトキシドが最適に用いられるが、特に、テトラ-n-ブトキシ錫、テトラ-s-ブトキシ錫およびテトラ-t-ブトキシ錫のうちの1種のSnアルコキシドを用い、或いはそれらのうちの2種以上のものを組み合わせて用いるときに、より高濃度化が可能で、安定性および成膜性に優れたIn2O3−SnO2前駆体ゾルを調製することが可能である。

0018

In2O3−SnO2ゾルを調製する際に用いられる溶剤としては、上記したアルコキシドおよびInアルコキシドとSnアルコキシドとの反応生成物が可溶であれば特に限定されず、アルコール類炭化水素芳香族テトラヒドロキシフラン(THF)やジオキサン酢酸メチル酢酸エチルなどの有機酸エステルアセトニトリルアセトンエチルメチルケトンなどのケトン類などが使用される。

0019

アルコキシドを含む溶液に、酸アミド(RCONR’R'';R、R’R''はアルキル基)が含まれることが好ましい。酸アミドは、5重量%以上の濃度で含まれることが望ましい。酸アミドとしては、ホルムアミドFA)、アセトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドDMF)、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが使用される。アルコキシドを含む溶液に酸アミドが含まれることにより、ゾルの高濃度化、安定性および成膜性が向上する。また、アルコキシドを含む溶液に、β−ジケトン(RCOCH2COR’;R、R’はアルキル基またはアルコキシル基)が含まれることも好ましい。β−ジケトンは、InアルコキシドおよびSnアルコキシドの0.1モル倍〜1.5モル倍の量が含まれることが望ましい。β−ジケトンとしては、アセチルアセトン(acac)、アセト酢酸エチル(etac)やアセト酢酸メチル(meac)などのアセト酢酸エステルマロン酸ジエチルなどのマロン酸エステルなどが使用される。アルコキシドを含む溶液にβ−ジケトンが含まれることにより、β−ジケトンがアルコキシドのアルコキシル基の置換体を形成することによってアルコキシドが安定化され、このため、ゾルの成膜性がさらに向上してより均質な成膜が可能になる。

0020

また、アルコキシドを含む溶液の加水分解には、アルコキシドの0.05モル倍〜2モル倍の水が用いられ、より好ましくは、0.5モル倍〜1.5モル倍の水が用いられる。この加水分解には、酸触媒および/または塩基触媒を用いるようにしてもよく、好ましくは、塩酸などの鉱酸酢酸などの有機酸が用いられる。

0021

InアルコキシドおよびSnアルコキシドを含む溶液の加水分解によって得られたIn2O3−SnO2前駆体ゾルは、基体上に塗布され、これにより、基体の表面にIn2O3−SnO2ゲル膜が形成される。前駆体ゾル塗布方法は、特に限定されず、通常行われるディップコート法スピンコート法フローコート法などが用いられる。なお、得られたゾルによっては、塗布時の雰囲気温度を制御することもある。

0022

基体表面にIn2O3−SnO2ゲル膜が形成されると、そのゲル膜に対して波長が360nm以下である紫外光を照射することにより、ゲル膜を形成しているIn2O3−SnO2が結晶化され、In2O3−SnO2薄膜に導電性が付与される。紫外光の光源としては、波長が360nm以下である紫外光を照射可能なものであれば特に限定されないが、例えば、高圧水銀ランプ低圧水銀ランプエキシマランプArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザシンクロトロン放射光などが使用される。

0023

次に、この発明を具体的に適用した実施例について説明する。

0024

[実施例1〜26]In2O3およびSnO2の固形分濃度が5重量%となるように、InアルコキシドおよびSnアルコキシドを所定の比率で含む溶液を、加水分解することによってIn2O3−SnO2前駆体ゾルを得た。InアルコキシドおよびSnアルコキシドの種類、インジウムInと錫Snとの比率(SnO2重量%)、溶剤の種類および加水分解に用いる水の量を表1および表2に、後述する比較例1〜3も併せまとめて示す。表1および表2中、酸アミドの「量」は、重量%で示し、また、β−ジケトンの「量」は、(In+Sn)に対するモル比で示している。また、「水」の「添加量」は、H2O/(In+Sn)のモル比で示しており、「水」の「pH」は、塩酸(HCl)により調整した。

0025

0026

0027

次に、得られたIn2O3−SnO2前駆体ゾルをシリカガラス基板上へディップコートした後、In2O3−SnO2ゲル膜を所定の温度で1時間焼成して、ゲル膜の結晶化させた。上記実施例で得られたIn2O3−SnO2前駆体ゾルの状態、シリカガラス基板上へのディップコート後のゲル膜の状態、および、ゲル膜の結晶化温度を表3に、後述する比較例1〜3の結果も併せまとめて示す。表3中の「ゾルの状態」の欄の「○」は、透明な均質ゾルが調製されたことを示している。また、表3中の「膜の状態」の欄の「○」は、均質な透明膜が形成されたことを示し、「×」は、成膜できなかったことを示している。

0027

0028

表3に示した結果から明らかなように、実施例1〜26の全ての系で透明なIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られ、成膜性にも全く問題が無かった。また、250〜300℃の温度で結晶相が認められた。また、錫Snの添加量が多いほど、またDMFの添加量が多いほど、結晶化温度が高くなる傾向にあった。さらに、実施例3の結晶化開始温度を詳細に検討したところ、230℃の温度で12時間焼成することにより、結晶相が確認された。

0029

[比較例1〜3]表1に示した組成でIn2O3−SnO2前駆体ゾルの調製を行った。しかしながら、表3に示した結果から分かるように、均質なIn2O3−SnO2前駆体ゾルを得ることはできなかった。また、沈殿物やゲル化物を用い、乾燥後加熱処理して結晶化温度を調査したが、この発明の実施例に比べて結晶化温度が400〜420℃というように高かった。

発明の効果

0030

[実施例27〜33]上記した実施例2、実施例3、実施例16〜19のIn2O3−SnO2前駆体ゾルを用いて、シリカガラスシリコン(Si)基板およびパイレックスガラス上にそれぞれ成膜したゲル膜に、ArFエキシマレーザ光(20mJ/cm2で100ショット)を照射した。この結果、いずれの場合にも、結晶性のIn2O3−SnO2(ITO)薄膜となり、透明導電性膜が得られた。

0031

請求項1に係る発明の製造方法によると、安定性および成膜性に優れた高濃度のIn2O3−SnO2前駆体ゾルを調製することができ、その前駆体ゾルを使用すれば、均質で所望の厚みを有するIn2O3−SnO2薄膜を得ることが可能になる。

0032

請求項2に係る発明の製造方法では、より安定性および成膜性に優れ、より高濃度化が可能であるIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られる。

0033

請求項3に係る発明の製造方法では、さらに成膜性が向上してより均質な成膜が可能であるIn2O3−SnO2前駆体ゾルが得られる。

0034

請求項4に係る発明の製造方法によると、均質で所望の厚みを有し、低抵抗値の優れた特性を持ったIn2O3−SnO2薄膜を形成することができる。また、この製造方法によれば、プラスチックスなどの耐熱性の低い基板上へのIn2O3−SnO2薄膜の形成も可能になる。

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