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技術 画像形成装置用中間転写体

出願人 キヤノン株式会社
発明者 仲沢明彦草場隆高森俊夫
出願日 1997年5月16日 (23年5ヶ月経過) 出願番号 1997-126795
公開日 1998年12月4日 (21年10ヶ月経過) 公開番号 1998-319727
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における転写・分離 電子写真における帯電・転写・分離
主要キーワード 結果初期 高架橋化 球状グラファイト 実行行 表面層膜 帯電電界 本体価格 室温領域
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年12月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

画像形成装置に使用される中間転写体において、一次転写時クリーニングを行うためには、中間転写体は転写残トナーの逆帯電量を最適にコントロールでき、同時にクリーニングローラーによって表面電位が変動しない特性が要求されるが、従来の中間転写体はこのような特性を満足するものではなかった。

解決手段

第1の画像担持体から中間転写体に画像を転写する行程と、中間転写体から第1の画像担持体に現像剤を戻す行程とが同時に行われる画像形成装置に使用される中間転写体において、中間転写体が複数の層からなり、その表面層に、下記(1)〜(3)を原材料とするウレア結合を有する数平均分子量10,000〜30,000のポリエステルポリウレタンを含有させる。

(1)縮合系脂肪族ポリエステルポリオール

(2)脂環族イソシアネートまたは芳香族イソシアネート

(3)脂環族アミンまたは芳香族アミン

概要

背景

中間転写体を使用した画像形成装置は、カラー画像情報多色画像情報の複数の成分色画像を順次積層転写して、カラー画像多色画像を合成再現した画像形成物を出力するカラー画像形成装置多色画像形成装置、もしくはカラー画像形成機能多色形成機能を具備する画像形成装置として有効であり、各成分色画像の重ね合わせズレ色ズレ)のない画像を得ることが可能である。

中間転写体を用いた画像形成装置を有するカラー電子写真装置は、従来の技術である転写ドラム上に第2の画像支持体張り付けまたは吸着させ、そこへ第1の画像支持体上から画像を転写する画像形成装置を有するカラー電子写真装置は、たとえば特開昭63−301960号公報中で述べられているような転写方法より、以下の点で勝っている。すなわち、各色のトナー画像の重ね合わせ時の色ズレが少ない。次に、第2の画像支持体になんらの加工、制御(たとえばグリッパー把持する、吸着する、曲率をもたせる等)を必要とせずに中間転写体から画像を転写することができるため、第2の画像支持体を多種多様に選択することができる。

たとえば薄い紙(40g/m2 紙)から厚い紙(200g/m2 紙)までの選択が可能で、第2の画像支持体の幅の広狭、厚さの長短によらず転写可能であり、さらには封筒ハガキラベル紙などまでの対応が可能である。

概要

画像形成装置に使用される中間転写体において、一次転写時クリーニングを行うためには、中間転写体は転写残トナーの逆帯電量を最適にコントロールでき、同時にクリーニングローラーによって表面電位が変動しない特性が要求されるが、従来の中間転写体はこのような特性を満足するものではなかった。

第1の画像担持体から中間転写体に画像を転写する行程と、中間転写体から第1の画像担持体に現像剤を戻す行程とが同時に行われる画像形成装置に使用される中間転写体において、中間転写体が複数の層からなり、その表面層に、下記(1)〜(3)を原材料とするウレア結合を有する数平均分子量10,000〜30,000のポリエステルポリウレタンを含有させる。

(1)縮合系脂肪族ポリエステルポリオール

(2)脂環族イソシアネートまたは芳香族イソシアネート

(3)脂環族アミンまたは芳香族アミン

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

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請求項1

第1の画像担持体上に現像剤により形成された可視画像中間転写体転写後、さらに第2の画像担持体に転写する機構と、前記第2の画像担持体に転写した後に、前記中間転写体上に残留した現像剤に電荷を付与する帯電手段を用いて再び前記第1の画像担持体に戻す機構とを備え、前記第1の画像担持体から前記中間転写体に画像を転写する工程と、前記中間転写体から前記第1の画像担持体に現像剤を戻す工程とが同時に行われる画像形成装置に使用される中間転写体において、前記中間転写体が複数の層からなり、その表面層が、少なくとも下記(1)〜(3)を原材料とするウレア結合を有する数平均分子量10,000〜30,000のポリエステルポリウレタンを含有することを特徴とする中間転写体。(1)縮合脂肪族ポリエステルポリオール(2)脂環族イソシアネートまたは芳香族イソシアネート(3)脂環族アミンまたは芳香族アミン

請求項2

前記脂環族イソシアネートがイソホロンジイソシアネートであり、脂環族アミンがイソホロンジアミンであり、脂肪族ポリエステルポリブチレンアジペートである請求項1に記載の中間転写体。

請求項3

前記中間転写体の表面層が20質量%以上の滑剤を含有する請求項1に記載の中間転写体。

請求項4

前記滑剤がフッ素含有樹脂粒子である請求項3に記載の中間転写体。

請求項5

前記表面層が、前記ポリエステルポリウレタンにさらに架橋剤としてウレア結合を有する2官能以上のイソシアネートを反応させることにより形成されている請求項3に記載の中間転写体。

請求項6

前記帯電手段が接触帯電手段である請求項1に記載の中間転写体。

技術分野

0001

本発明は電子写真方式を用いた画像形成装置、特に第1の画像担持体上に形成されたトナー像を、一旦中間転写体上に転写させた後に第2の画像担持体上にさらに転写させて画像形成物を得る複写機プリンターファックス等の画像形成装置に用いられる中間転写体に関する。

背景技術

0002

中間転写体を使用した画像形成装置は、カラー画像情報多色画像情報の複数の成分色画像を順次積層転写して、カラー画像多色画像を合成再現した画像形成物を出力するカラー画像形成装置多色画像形成装置、もしくはカラー画像形成機能多色形成機能を具備する画像形成装置として有効であり、各成分色画像の重ね合わせズレ色ズレ)のない画像を得ることが可能である。

0003

中間転写体を用いた画像形成装置を有するカラー電子写真装置は、従来の技術である転写ドラム上に第2の画像支持体張り付けまたは吸着させ、そこへ第1の画像支持体上から画像を転写する画像形成装置を有するカラー電子写真装置は、たとえば特開昭63−301960号公報中で述べられているような転写方法より、以下の点で勝っている。すなわち、各色のトナー画像の重ね合わせ時の色ズレが少ない。次に、第2の画像支持体になんらの加工、制御(たとえばグリッパー把持する、吸着する、曲率をもたせる等)を必要とせずに中間転写体から画像を転写することができるため、第2の画像支持体を多種多様に選択することができる。

0004

たとえば薄い紙(40g/m2 紙)から厚い紙(200g/m2 紙)までの選択が可能で、第2の画像支持体の幅の広狭、厚さの長短によらず転写可能であり、さらには封筒ハガキラベル紙などまでの対応が可能である。

発明が解決しようとする課題

0005

前述のように、中間転写方式は様々な利点を有している。しかし近年、パーソナルコンピュータおよびデジタルカメライメージスキャナー等の画像入力装置の急速な普及により、フルカラープリンターや複写機の使用範囲は大幅に拡大している。これに伴って白黒機に比較して構造が複雑であり、装置が大きく本体価格維持費も高価であるフルカラー機の欠点がクローズアップされてきている。これらを改善することが今後の非常に重要な課題になっている。

0006

中間転写方式のフルカラー機における前記のような課題を解決し、装置の小型化、低コスト化メンテナンスの軽減を図るためには、中間転写体から第2の画像担持体である紙などの転写材への転写(以下二次転写)で転写されずに中間転写体に残留した現像剤(トナー)の除去手段(クリーニング)が非常に重要となる。

0007

中間転写体のクリーニング方法には、たとえば中間転写体に弾性ブレードを当接・離間させ、中間転写体上のトナーを掻き取るタイプの、特開昭56−153357号、特開平5−303310号等に記載されたものがある。

0008

また中間転写体に当接・離間するファーブラシを設け、中間転写体上の二次転写残トナー逆極性バイアス印加して残トナー回収し、一旦金属ローラー等のバイアスローラーに付着させてから、ブレードで掻き取る、といった構成のものもある。

0009

また、ブレードクリーニング負荷を軽減させる補助手段として、中間転写体上の残留トナー感光体上の電位と逆極性に帯電させて感光体に電界で戻す方法が、たとえば特開平4−340564号、特開平5−297739号等で提案されている。

0010

さらに特開平1−105980号では、中間転写体、感光体の双方に同じようなクリーニング装置を設ける無駄の排除と、クリーニング構成の簡略化のために、以下のようなクリーニング手段を用いている。

0011

すなわち、中間転写体上の残トナーを感光体の帯電電位と逆極性に帯電させる帯電器を設け、帯電器だけで中間転写体上の二次転写残トナーを感光体に戻す構成としている。

0012

上記構成においては、中間転写体上の残留物の帯電、転写の行程は、1回(1枚)の複写プロセス中に1回行えばよいが、複数回行うことにより、中間転写体をよりクリーンな状態にすることができる、という記載となっている。

0013

クリーニングブレードのような機械的に中間転写体上のトナーを掻き落とすタイプのクリーニング装置では、異なるパターン連続プリントは可能であるが、ブレードが離間した際にブレード部分堆積したトナーが中間転写体上に残留し、次プリントプロセスの画像上にブレード跡を発生させるという問題が生じる。また長期間の使用により、ブレードとブレードが対向する中間転写体が摩耗し、中間転写体の表面の磨耗またはトナーの融着といった問題が発生し、中間転写体の寿命が短くなる。さらに、回収した二次転写トナーを溜める容器が必要になり、コストアップや装置の大型化さらにはメンテナンス性が悪化する。

0014

またファーブラシを用いて中間転写体上の残トナーを回収する装置は、ファーブラシの駆動装置が必要な上にファーブラシからトナーをさらに回収する手段や、そのトナーをためる容器も必要になるなど、クリーニング装置がさらに大型、複雑化し、上記の欠点がより一層顕著なものとなる。

0015

ブレードクリーニングの補助手段に、コロナ帯電器やバイアスローラーを用いて、残トナーを感光体ドラムに戻してクリーニングする装置は、上記のように機械的な手段とは異なるので有効であるが、通常のプリントステップとは別に中間転写体のクリーニングステップが必要となり、異なるパターンの連続プリントができず、スループットを著しく低下させる、という欠点がある。

0016

また特開平1−105980号に記載されているような、中間転写体上の残トナーを感光体の帯電電位と逆極性に帯電させる帯電器を設け、帯電器だけで中間転写体上の二次転写残トナーを感光体に戻す構成は、非常にシンプルで、有効な手段と考えられる。

0017

しかしながら、上記提案の中では、1回(1枚)のプリントステップで1回もしくは複数回のクリーニングステップを行う、という記載があるだけで、異なるパターンの連続プリントが行われたときのシーケンス、つまり一次転写同時中間転写体クリーニングについては言及されておらず、この提案においても順次クリーニングであるため、スループットの低下が問題となる。

0018

したがって、スループットを低下させずにこれらの問題点を改善するためには、転写残トナーに逆の電荷を与えた後、感光体上に戻すクリーニング工程と、感光体上に形成されたトナー画像を中間転写体に転写する一次転写工程とを同時に行う方法が非常に有効である。この手段は、基本的には二次転写残トナーを逆極性に帯電する手段を設けるだけでよく、二次転写残トナーの回収は感光体のクリーニング装置で行われるため、廃トナー廃棄は一次転写残トナーと同時に一括で行うことができ、メンテナンス性も良好である。また中間転写体回りに廃トナーの回収、搬送装置廃トナー容器などを設ける必要がなく、装置の小型化やコストダウンの効果も高い。さらに中間転写体表面に摺擦が加わることも少ないので、中間転写体の寿命が延び、この点でも中間転写体を交換する手間とランニングコストの低減が可能となる。この場合、二次転写残トナーを逆極性に帯電する手段として、オゾンの発生の少ない接触帯電方式が好ましく、帯電ローラー(以下「クリーニングローラー」)を用いる方法が好適である。

0019

しかしながら、一次転写同時クリーニングを安定的に行うためには、転写残トナーに本来とは逆の電荷を適正量与え、同時に中間転写体表面電位の変動を抑える必要があり、中間転写体表面の抵抗制御が非常に重要となる。

0020

表面層抵抗が高すぎる場合は、クリーニングローラーからの放電量が大きくなり、トナーの帯電量が過剰になったり、中間転写体の表面に電荷が残留する等の様々な問題が発生する。

0021

転写残トナーの帯電量が過剰になると、感光体に戻る際に一次転写画像干渉し、連続プリント時に前の画像に対応した部位が白く抜けるネガゴーストが発生したり、転写残トナーが中間転写体上に静電的に強固に付着して感光体に戻らないクリーニング不良が発生する。前者のネガゴーストは、過剰に逆帯電した前画像の二次転写残トナーが感光体に移動する際に、トナーの周囲に正規に帯電した一次転写トナーを静電的に吸着して行くためと考えられる。

0022

さらにクリーニングローラーの逆帯電電界によって中間転写体の表面に電荷が残ると、一次転写部の転写電界に影響して問題となる。すなわち中間転写体上の残留電位(トナーとは逆極性)は一次転写電圧加算された形で作用し、一次転写ニップ部で過剰な電位差となって放電を引き起こし、一次転写効率の低下や中間転写体のクリーニング不良が発生する。

0023

逆に表面層の抵抗が低いと、クリーニングローラーとのニップ部で電荷注入が起き、二次転写残トナーを十分に逆帯電できず、やはりクリーニング不良が発生する。

0024

このように、一次転写同時クリーニングを行うためには、中間転写体は転写残トナーの逆帯電量を最適にコントロールでき、同時にクリーニングローラーによって表面電位が変動しない特性が要求される。

0025

中間転写体表面の抵抗を制御する手段として、たとえば中間転写体の表面層に含まれるバインダー中にカーボンブラックなどの高導電物質を混合する方法がある。しかし、一般的に高抵抗のバインダー中にカーボンブラック等の高導電物質を混合していくと、最初は全く抵抗が下がらず、ある程度の量に達すると急激に抵抗が低下し、その後はさらに添加をつづけても変化しないという特性を示す。これは、カーボンブラックの密度一定値に達し、隣接するカーボンストラクチャーがつながった際に電子の移動が可能となって、急激に電流が流れるようになるためであると考えられる。

0026

また、特に高導電性のカーボンブラックなどで導電粒子間のトンネル効果による電子の移動を利用して導電性を示すものもあるが、これらの場合も、粒子間距離が一定値を下回った時に電子の移動が始まるために、やはり同様の傾向を示す。前述の所望の抵抗値は、この急激に変化する領域にほとんどの場合含まれるため、これらの手段では、必要な抵抗に安定的に調整することが非常に困難である。

0027

他の方法として、粒径が0.1μm〜10μm程度の、カーボンブラックよりやや大きい導電性金属酸化物粒子や、吸油量の低いカーボンブラック等の、導電剤添加量に対する抵抗の変化が少ない導電剤もある。これらは、細心の注意を払って抵抗調整を行えば、所望の特性を発揮できるものもあるが、安定性という面で問題が大きく、導電剤添加量の増加による表面層の柔軟性の低下など、他の面で弊害が発生する。

0028

さらに、これらの導電剤は分散が難しいために均一な層が作りにくく、凝集粒子によるリークや部分的な抵抗のばらつきの発生などの問題も常に含んでいる。

0029

一方で、頻繁な中間転写体の交換の必要性をなくし、メンテナンスフリーとランニングコストを低減するために、中間転写体には長い寿命が要求されており、表面の耐磨耗性や高い離型性がさらに必要である。

0030

このように、一次転写同時の中間転写体クリーニングに使用できる耐久性の高い中間転写体は未だ得られてはいない。

課題を解決するための手段

0031

本発明は、前述の課題を解決し、安定した一次転写同時中間転写体クリーニングを可能にするとともに、中間転写体の長寿命化画質の向上を可能とするものである。その特徴とするところは、第1の画像担持体上に現像剤により形成された可視画像を中間転写体に転写後、さらに第2の画像担持体に転写する機構と、前記第2の画像担持体に転写した後に、前記中間転写体上に残留した現像剤に電荷を付与する帯電手段を用いて再び前記第1の画像担持体に戻す機構とを備え、前記第1の画像担持体から前記中間転写体に画像を転写する工程と、前記中間転写体から前記第1の画像担持体に現像剤を戻す工程とが同時に行われる画像形成装置に使用される中間転写体において、前記中間転写体が複数の層からなり、その表面層が、少なくとも下記(1)〜(3)を原材料とするウレア結合を有する数平均分子量10,000〜30,000のポリエステルポリウレタンを含有することを特徴とする中間転写体である。

0032

(1)縮合脂肪族ポリエステルポリオール
(2)脂環族イソシアネートまたは芳香族イソシアネート
(3)脂環族アミンまたは芳香族アミン
転写性が良好で中抜けのない画像を得るためには安定したニップで感光体および転写材と接する必要があり、中間転写体に弾性を持たせる必要がある。しかし、弾性体だけでは表面平滑性や離型性の面で問題が大きく転写性能が著しく不足する。したがってその表面に転写層として1層以上の被覆層を設ける方法がよい。

0033

また中間転写体抵抗は、表面層と基層を合わせた抵抗であり、実抵抗として1E+5Ωから1E+8Ω程度に調整することで、一次転写同時クリーニングが可能となる。

0034

具体的には、実抵抗1E+5Ω〜5E+7Ωcm程度の基層に1E+10Ωcmから1E+15Ωcm程度、好ましくは1E+11Ωcmから1E+14Ωcm程度の体積抵抗率を有する表面層を3μm〜40μm程度の厚さで形成することが有効である。表面層の抵抗は、残トナーの帯電量を最適範囲に制御でき、かつ中間転写体表面に電荷が残留して一次転写電位に干渉しないように制御することで良好な性能が得られる。

0035

また耐久性を向上するためには、中間転写体表面の磨耗やトナーの融着等による転写性能の低下を防ぐことが重要である。

0036

そのためには、様々な問題を引き起こす導電性フィラーを使用せず、最適範囲に表面層の抵抗を調整する手段が必要となる。さらに、耐磨耗性、表面離型性が良好な表面層が要求される。これらの目標を達成する方法として、抵抗調整が可能で耐磨耗性が高く、滑剤等の充填剤を強固に結着できるバインダーを使用することが有効である。

0037

これに対してポリウレタンは、結着力と耐磨耗性が高く、耐久性の面では優れていたが、ポリウレタンでは通常は転写同時クリーニングが不可能であり、本発明に適したバインダーではなかった。

0038

しかし、本発明者らは鋭意検討の結果、ウレタン分子内の官能基の種類および配置と分子量、さらに好ましくは架橋密度を調整することで、転写同時クリーニングが可能で、かつ十分な強度と耐磨耗性を有する表面層が得られることが判明した。

0039

以下に本発明のポリウレタンバインダーについて説明する。

0040

ポリウレタンは、一般にポリエーテルポリウレタンとポリエステルポリウレタンに大別されるが、本発明においては、機械的強度が高く、塗膜粘着性タック)の小さいポリエステルポリウレタンが特に好ましい。

0041

ポリエステルポリウレタンの抵抗調整には、バインダー分子内に極性基を配し、分子の対象性によってその双極子モーメント打ち消されることのない配置とすることで、分子全体の極性が大きくなる構造とすることが必要である。その結果、誘電率、親水性とも高くなり、電場中で分子の配向や吸着した水分によるイオンの移動などによって導電性を示す。したがって、特定の材料の選択だけではなく、主な構成材料すべての選択とその組み合わせにより分子全体の構造を設計することが転写同時クリーニングには必要であり、具体的には以下の材料を組み合わせることで本発明の効果が発揮される。

0042

ポリエステルポリオール成分は、電子の片寄りを大きくするために、アルキル鎖電子吸引性の高いエステルを配した縮合系脂肪族ポリエステルポリオールを使用し、ビスフェノール系などの芳香族系のものは好ましくない。また逆に、イソシアネート成分と鎖伸長剤は、バインダー分子内の対象性を阻害する構造とするために、脂環族、芳香族のいずれかまたは両方を使用する方が良い。さらに、鎖伸長剤はアミン類が望ましい。アミンとイソシアネートから生成するウレア基は強い極性を有し、バインダーの低抵抗化を促進する効果がある。使用するアミン類はイソシアネートと同様の理由で、芳香族または脂環族アミンが良い。

0043

また本発明において、ポリエステルポリウレタンからなるバインダーの分子量も抵抗に関与し、一定値以上に高分子量になるとイオンの移動や分子の動きが抑制され抵抗が高くなり、クリーニング不良またはネガゴーストが発生する。しかし、低分子量化すると表面層の機械的強度が低下し、耐久性が悪化する。両者を満たす範囲としてバインダーの数平均分子量は10,000〜30,000の範囲に調整する必要がある。

0044

このようなバインダーの組成によって抵抗調整を行う手段は、本発明で必要とされる領域に安定して調整でき、導電剤を添加する方法に比較して、不用意に抵抗が下がり過ぎるといった問題や、膜の中でのばらつきおよび部分的なリークなどが発生しない。

0045

また本発明において、中間転写体の表面離型性を向上し、トナーの融着や埋め込みによる寿命の低下を防止するために、20質量%以上の滑剤粒子を表面層中に分散する手段が適用できる。滑剤はバインダーとの密着性が悪く膜の柔軟性も低下するため、長期の使用において表面層の割れ剥離が発生する。これを防止する方法として、中間転写体の分子量や架橋密度を大きくすることでバインダーの機械強度を高くし、強い表面層にすることができる。しかし、前述のように高分子量、高架橋化はバインダー抵抗の上昇を伴い、また滑剤も通常は抵抗が高く導電性を阻害することがあるので注意を要する。

0046

強度を向上し、同時に抵抗の上昇を防止する手段として、ウレア結合を分子内に有するイソシアネートを、架橋剤として前記ウレタンバインダーに添加することが有効である。架橋による抵抗の上昇を、親水性の高いウレア基を導入することで緩和することができる。この時、イソシアネートは架橋剤として働く最低限度である2官能以上のものであれば使用でき、またウレタンバインダーにはイソシアネートと反応する水酸基を含有する構成とすることが望ましい。

0047

以下に本発明に使用できる材料を示すが、前述の材料であればかならずしもこの中にはいるものでなくても良く、複数を混合して使用することもできる。

0048

ポリエステルポリオールとしては、エチレンアジペート、ジエチレンアジペート、ブチレンアジペート等の縮合系ポリエステルポリオール。

0049

イソシアネート成分としてはトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネートMDI)、水添MDI、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トランスシクロヘキサン1,4−ジイソシアネートトリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、トリフェニルメタントリイソシアネート等であり必要に応じて室温領域での反応を抑えたブロックイソシアネートとしても良い。

0051

また、中間転写体クリーニングローラーからの放電や微量ながら発生するオゾンによるバインダーの劣化を防止するためには、分子内に二重結合を有していないものが望ましく、芳香族よりも脂環族イソシアネートおよびアミンを使用することが良い。脂環族イソシアネートおよびアミンとしては、イソホロンジイソシアネート、イソホロンジアミンを使用することが抵抗調整と強度維持の点で特に好ましい。

0052

また表面層は、弾性層追従する柔軟性と高い機械強度が必要であるが、そのためにはポリエステルポリオールの炭素鎖をある程度の範囲に調整した方が良く、ポリブチレンアジペートが特に好ましい。

0053

本発明における目標の効果を発揮するためには、前述の材料を使用することが必要であるが、表面層の各種物性の調整やウレタン合成時の触媒など、必要に応じて目標効果を阻害しない範囲で、他のアミン類、ポリオール類を加えても良い。触媒としては、有機金属類なども用いることができる。

0054

本発明の中間転写体は、たとえば円筒状の導電性支持体上に、少なくともゴムエラストマー樹脂よりなる弾性層を設け、その上に1層以上の被覆層を設けた構造を有するもので、その最表面層は前記のウレタンを使用した、図1および図2に示すローラー状、または図3に示されるような、ベルト状で表面に被覆層を有するものなど、種々の態様を目的、必要に応じて選択することができる。

0055

各図において、51は剛体である円筒状導電性支持体、52は弾性層、54はウレタンを使用した被覆層、53は中間層、また5はローラー状の中間転写体、55はベルト状の中間転写体を示す。

0056

円筒状導電性支持体としては、アルミニウム、鉄、銅およびステンレス等の金属や合金、カーボンや金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることができ、その形状としては上述したような円筒状や、円筒の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施したものなどが挙げられる。

0057

本発明に用いる中間転写体の弾性層に使用されるゴム、エラストマー、樹脂として、たとえばエラストマーやゴムとしては、スチレンブタジエンゴムハイスチレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムエチレン−プロピレン共重合体ニトリルブタジエンゴムクロロプレンゴムブチルゴムシリコンゴムフッ素ゴムニトリルゴムウレタンゴムアクリルゴムエピクロロヒドリンゴムおよびノルボルネンゴム等が挙げられる。また、樹脂類としてはポリスチレンクロロポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチ共重合体およびスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂フェノール樹脂エポキシ樹脂ポリエステル樹脂低分子量ポリエチレン低分子量ポリプロピレンアイオノマー樹脂ポリウレタン樹脂シリコーン樹脂ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体キシレン樹脂フッ素樹脂ポリカーボネートポリアミド樹脂ポリビニルブチラール樹脂およびこれらの共重合体や混合物が挙げられる。

0058

弾性層の膜厚は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。本発明に用いる中間転写体の実抵抗は1E+5Ω〜1E+8であることが好ましい。この抵抗を制御するために、本発明の目的を妨げない範囲で、弾性層には導電剤を適時添加することができる。たとえば、各種の導電性無機粒子およびカーボンブラック、イオン系導電剤、導電性樹脂、導電性粒子分散樹脂等が挙げられる。具体的には、導電性無機粒子として酸化チタン酸化スズ硫酸バリウム酸化アルミニウムチタン酸ストロンチウム酸化マグネシウム酸化ケイ素炭化ケイ素窒化ケイ素等の粒子に必要に応じて酸化スズ、酸化アンチモン、カーボン等で表面処理を行ったものでこれらの形状も球状、繊維状、板状、不定型などどのような形状でもよい。イオン系導電剤はアンモニウム塩アルキルスルホン酸塩リン酸エステル塩過塩素酸塩等であり、導電性樹脂としては、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチルポリビニルアニリン、ポリビニルピロールポリジアセチレンおよびポリエチレンイミン等が挙げられる。また、導電性粒子分散樹脂としてはカーボン、アルミニウム、ニッケル等の導電性粒子をウレタン、ポリエステル酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体およびポリメタクリル酸メチル等の樹脂中に分散したものが挙げられる。

0059

また、前述のように中間転写体表面の滑り性を改善し、耐久性と転写性を向上するために必要に応じて添加される滑剤は、滑り性が向上するものであれば特に制限はなく、たとえば下記のようなものが用いられ、特に離型性が高いフッ素含有樹脂粒子が好ましい。

0060

各種フッ素ゴム、フッ素エラストマー黒鉛グラファイトフッ素を結合したフッ化炭素および、PTFE、PVDF、ETFE、PFA等の樹脂のようなフッ素化合物粉体シリコーン樹脂粒子シリコーンゴムシリコーンエラストマーなどのシリコーン系の粉体、PE、PP、PS、アクリル樹脂ナイロン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂およびこれらの化合物、混合物の粉体、球状グラファイト等の粒状炭素シリカアルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化鉄などの無機粉体などであり、これらを単独または複数混合して使用することもできる。また、粒子の形状や粒径も特に限定されるものではなく、球状、繊維状、板状、不定型など潤滑性が得られればどのような形状でも使用でき、粒径も制限はないものの、分散性表面性を考慮すると0.02μm〜50μmの範囲が望ましい。これらの粉体には必要に応じて潤滑性を阻害しない範囲で表面処理を行っても良い。また、諸特性に問題を与えない範囲で分散剤を使用することもできる。

0061

このような滑剤を各種樹脂バインダー中に混合、分散する方法も、適宜公知のものを用いることができる。バインダー成分がエラストマーの場合にはロールミルニーダーバンバリーミキサーなどの装置が用いられ、液状の場合にはボールミルビーズミルホモジナイザーペイントシェイカーナノマイザーもしくはそれに類する装置を使用して分散できる。

0062

次に本発明に使用される装置の構造について述べる。

0063

図4は、本発明の中間転写体を装備する、電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置(複写機あるいはレーザプリンタ)の概略断面図である。中間転写体として中抵抗の弾性ローラー5を、二次接触転写手段として転写ベルト6を使用している。

0064

図4において符号1は、第1の画像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型電子写真感光体(以下感光体ドラムと記す)であり、矢示の反時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。

0065

感光体ドラム1は回転過程で、一次帯電ローラー2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手段(カラー原稿画像色分解結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受けることにより、目的のカラー画像の第1の色成分像(たとえばイエロー成分像)に対応した静電潜像が形成される。

0066

次いで、その静電潜像が、第1現像器41(イエロー現像器)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。現像器41,42,43,44(イエローマゼンタシアンブラック)の各現像器は不図示の回転駆動装置によって図中矢印の方向に回転し、各々の現像器が現像過程感光ドラム1と対向するように配設されている。

0067

中間転写体5は、矢示の時計方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。

0068

感光ドラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像は、感光ドラム1と中間転写体5とのニップ部を通過する過程で、中間転写体5に印加される電界と圧力により、中間転写体5の外周面中間転写されていく。感光ドラム1上の残存トナーは、クリーニング装置12により除去される。以下、この行程を一次転写という。

0069

以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写体5上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。

0070

転写ベルト6は、中間転写体5と同じ速度で走行するようにその下面部に接触させて配設してある。転写ベルト6はバイアスローラー62とテンションローラー61とによって支持され、バイアスローラー62には、二次転写バイアス源7によって所望の二次転写バイアスが印加され、テンションローラー61は接地されている。

0071

感光ドラム1から中間転写体5への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源14から印加される。

0072

感光ドラム1から中間転写体5への第1〜第4色のトナー画像の順次転写実行行程において、転写ベルト6および中間転写体クリーニングローラー8は中間転写体5から接離可能になされている。

0073

中間転写体5上に重畳転写された合成カラートナー画像の転写材Pへの転写は、転写ベルト6が中間転写体5に当接されるとともに、不図示の給紙カセットからレジストローラー11、転写前ガイド10を通過して中間転写体5と転写ベルト6との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送され、同時に二次転写バイアスが中間転写体5から転写材Pへ合成カラートナー画像の転写を行なわせる。以下、この行程を二次転写という。

0074

トナー画像転写を受けた転写材Pは定着器13へ導入され、加熱定着される。

0075

転写材Pへの画像転写終了後、中間転写体5上の転写残トナーは、中間転写体クリーナローラー8が当接されることによりクリーニングされる。

0076

図5は、図4に示したカラー画像形成装置において、中間転写体としての弾性ローラー5に代えて、図3に示したようなベルト状中間転写体55を使用し、またこのベルト状中間転写体55に接触して回転する転写体として、転写ロール6を用いている。他の構成は図4のものと同じである。

0077

本発明の中間転写体のためのクリーニング手段について、以下に説明する。

0078

中間転写体クリーニング手段は、感光体ドラムから中間転写体への一次転写と同時に、中間転写体上の二次転写残トナーを、感光体ドラムに転写して戻すことが可能なのが特徴である。

0079

そのメカニズムを説明する。二次転写残トナーは、中間転写体から転写ベルトによってトナーが紙に転写される際に、トナーとは逆極性の電界を受けて、正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性(正)に帯電されて中間転写体5上に残っているトナーが多い。しかし、全てのトナーが正極性反転しているわけではなく、部分的には中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナーも存在しているため、完全には感光体ドラムに戻らず、連続プリント時の次プリント画像ゴーストとして現れる。また最適転写バイアスよりも高い方に外れて使用すると、転写電流過剰による画像劣化が生じ、高精細な画像が得られない。

0080

このような問題を解消するためには、部分的には中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナーをも逆極性に反転させる帯電手段を、転写後に設け、転写残トナーを逆極性に均一に帯電させ、一次転写と同時に感光体へ戻す構成とするのが有効である。このような一次転写部位の模式図を図6に示す。

0081

本実施例においては、中間転写体上の二次転写残トナー帯電手段として、接触型の帯電手段、具体的には複数層を有する弾性ローラーを中間転写体クリーニングローラーとして用いた。このローラーの実抵抗は5E+8Ωであった。

0082

本実施例では、二次転写手段として転写ベルト6を用いている。転写ベルト6を支持しているバイアスローラー62とテンションローラー61は、同じ材質で構成しても、他の材質で構成していてもよい。本実施例では、体積抵抗率6E+7Ωcm(1kV印加時)のNBRを用いた。硬度はJIS Aで30〜35度である。両ローラーはφ8mmのSUS芯金上に外径φ20mmになるように構成した。

0083

上記ローラーの材質としては、体積抵抗率が1E+6Ωcm〜1E+10Ωcm(1kV印加時)で制御され、電圧依存性高電圧を印加すると抵抗が下がる)が著しく悪いものでなければよい。他に挙げられる材質としては、EPDM、ウレタンゴム、CR等適当な導電剤が分散可能なもので有ればよい。

0084

次に転写ベルト6であるが、その外径寸法はφ80×300mmのチューブ形状で、厚さは100μm、体積抵抗率は1E+8から1E+15Ωcm(1kV印加時)である。

0085

本実施例では、シリコン変性ポリカーボにカーボンを分散し、体積抵抗率1.2E11Ωcmの樹脂ベルトを用いた。

0086

その他の条件は、中間転写体5の感光体ドラム1に対する当接圧は8kgf、中間転写体クリーニングローラー8の中間転写体5に対する当接圧1kgf、転写ベルト6の中間転写体5に対する当接圧は3.5kgfである。

0087

感光体ドラム上
暗電位(一次帯電による非画像部電位):Vd=−580V
明電位レーザ露光による画像部電位):Vl=−150V
現像方法非磁性1成分ジャンピング現像
現像バイアス:Vdc=−400V Vac=1600Vpp
周波数=1800Hz
プロセススピード:120mm/sec
一次転写バイアス:+150V
である。

0088

以上詳述した条件を、図4に示す構成を持つレーザプリンタに組み込んだ。

0089

本発明の中間転写体は、たとえば以下のようにして製造される。

0090

まず、円筒状導電性支持体としての金属ロールを用意する。ゴム、エラストマー、樹脂などを金属ロール上に溶融成型注入成型、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により成型することによって弾性層を設ける。次に、被覆層の材料を弾性層の上に溶融成型、注入成型、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により成型することによって被覆層を設ける。

0091

また、本発明で参考的に用いられる抵抗値の測定方法は下記の通りである。

0092

表面層または樹脂抵抗の測定はアルミニウムシート上にバーコートし、十分に加熱硬化させて約30μmの膜を形成する。その後1日の間23℃/65%RHの環境下に放置し、アドバンテスト社製高抵抗計R8340AおよびR12704を使用して200Vの電圧を120秒間連続印加した後に測定した体積抵抗率である。

0093

また中間転写体および基層の実抵抗は、図7のように駆動回転するアルミニウムシリンダー200に当接させて従動回転し、直流電源202によって1kVの電圧を印加したときに流れる電流Iを、既知の抵抗203の前後の電位差を電圧計201で読んで算出し、この電流Iと1kVの電圧から中間転写体または基層の抵抗を求める。

0094

また本発明で用いられるバインダー分子量は、反応前の原材料の分子量から計算した値であり、反応後のイソシアネート濃度を測定して反応が完全に行われているか確認している。

0095

中間転写体がベルト状の場合は、ベルトサイズに合わせたアルミニウムシリンダーを芯金としてベルト内に通して測定する。

0096

以下に実施例をもって本発明を詳細に説明する。

0097

(実施例1)下記配合のゴムコンパウンド押し出し成型した後、直径182mm、長さ320mm、厚み3mmのアルミニウム製円筒ローラー表面接着させることにより、厚さ5mmの弾性層を有するローラーを得た。数値はすべて重量部である。

0098

ゴム配合
NBR 40部
エピクロルヒドリンゴム60部
導電性カーボンブラック2部
パラフィン系オイル2部
炭酸カルシウム10部
加硫剤2部
加硫助剤2部
加硫促進剤3部
このゴムローラーの1kV印加時の実抵抗は2E+6Ωであった。

0099

次に下記のような処方の表面層塗料を作製した。

0100

〔ポリエステルポリウレタンバインダーの組成〕
ポリオール成分:ポリブチレンアジペート
イソシアネート成分:イソホロンジイソシアネート
鎖伸長剤:イソホロンジアミン、アルカノールアミン
数平均分子量16000
塗料配合
上記ポリエステルポリウレタンのDMFジメチルホルムアミド溶液
固形分20%)) 100部
ウレア基含有ヘキサメチレンジイソシアネート量体酢酸エチル溶液
(固形分75%) 4部
ジブチル錫ジラウレート0.04部
PTFE粒子(粒径0.3μm) 46部
分散助剤2.5部
DMF 120部
この塗料を前記ローラー表面へスプレー塗布し、その後、80℃で1時間加熱した後120℃でさらに2時間加熱して残存溶剤を除去し、かつ硬化剤を十分に反応させて厚み15μmの被覆層を形成し、表面層を有する中間転写体を作製した。

0101

この中間転写体を図1に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、23℃/65%RHの環境で有機感光ドラムと非磁性1成分トナーを用いてプリント試験を行った。この時クリーニングローラーに印加するバイアスは可変として最適となるように調整し、DC電流にAC電流を重畳したものを使用した。プリント試験は画像パターンの異なるフルカラー画像を10枚連続プリントし、画像を目視で確認した。その結果中間転写体のクリーニングに起因するネガゴーストおよびクリーニング不良は認められなかった。この中間転写体を使用してさらにフルカラー画像で3万枚の連続プリント試験を行った。その結果、中間転写体の表面の割れや剥離およびトナーの融着は発生せず、耐久前と同様のプリント試験でも中間転写体クリーニング不良やネガゴーストのない良好な結果が得られた。

0102

(実施例2)表面層の塗料処方を下記の構成に変更し表面層塗料を作製した。

0103

〔ポリエステルポリウレタンバインダーの組成〕
ポリオール成分:ポリブチレンアジペート
イソシアネート成分:ジフェニルメタンジイソシアネート
鎖伸長剤:ジフェニルメタン4,4ジアミン、アルカノールアミン
数平均分子量17000
〔塗料配合〕
上記ポリエステルポリウレタンのn−メチルピロリドン、MEK混合溶媒
溶液(固形分20%) 100部
ウレア基含有ヘキサメチレンジイソシアネート3量体の酢酸エチル溶液
(固形分75%) 4部
PTFE粒子(粒径0.3μm) 60部
分散助剤3部
DMF120部
この塗料を使用して実施例1と同様の方法で中間転写体を作成し、同様の方法でプリントテストを行ったところやはり良好な結果が得られた。結果を表1に示す。

0104

(実施例3)処方を下記の構成に変更し表面層塗料を作製した。

0105

〔ポリエステルポリウレタンバインダーの組成〕
ポリオール成分:ポリブチレンアジペート
イソシアネート成分:ジフェニルメタンジイソシアネート
鎖伸長剤:イソホロンジアミン
数平均分子量18000
〔塗料配合〕
上記ポリエステルポリウレタンのTHF(テトラヒドロフラン)溶液
(固形分40%) 100部
PTFE粒子(粒径0.3μm) 60部
分散助剤3部
THF 180部
この塗料を使用して実施例1と同様の方法で中間転写体を作成し、同様の方法でプリントテストを行ったところやはり良好な結果が得られた。結果を表1に示す。

0106

(実施例4)下記のゴムコンパウンドを直径185mm、長さ320mm、厚さ1.2mmのシームレスベルト状に押し出し成型し、ベルト状中間転写体の弾性層を得た。数値はすべて重量部である。

0107

〔ゴム配合〕
NBR 50部
EPDM50部
導電性カーボンブラック8部
パラフィン系オイル5部
炭酸カルシウム8部
加硫剤2部
加硫助剤2部
加硫促進剤3部
このベルト状弾性層に実施例1の塗料をディッピングにより表面層を塗装し、80℃で30分加熱後120℃で2時間加熱して乾燥硬化し、膜厚15μmの表面層を有するベルト状中間転写体を得た。この中間転写体を図5に示す装置に装着し、プリント試験を行った。なおこの装置の中間転写ベルト駆動ローラー、テンションローラー、転写ローラー等のローラー屈曲による中間転写体へのダメージを抑えるために直径60mm以上に設計されている。その結果初期の画像にクリーニング不良やネガゴーストは認められず、良好な結果であった。さらに2枚の連続フルカラープリント試験を行ったが、中間転写体表面層の割れや剥離はなく、画像も中間転写体クリーニングに起因する問題は認められず、良好なものであった。結果を表1に示す。

0108

〔塗料配合〕
実施例1のポリエステルポリウレタンのDMF(ジメチルホルムアミド)
溶液(固形分20%) 100部
ウレア基含有ヘキサメチレンジイソシアネート3量体の酢酸エチル溶液
(固形分75%) 4部
触媒:ジブチル錫ジラウレート0.04部
PTFE粒子(粒径0.3μm) 20部
分散助剤1部
DMF 100部
(比較例1)処方を下記の構成に変更し表面層塗料を作製した。

0109

〔ポリエステルポリウレタンバインダーの組成〕
ポリオール成分:ポリカプロラクトン
イソシアネート成分:ジフェニルメタンジイソシアネート
鎖伸長剤:エチレングリコール
数平均分子量25000
〔塗料配合〕
上記ポリエステルポリウレタンのDMF溶液(固形分20%) 100部
ウレア基含有ヘキサメチレンジイソシアネート3量体の固形分70%の
酢酸エチル溶液4部
PTFE粒子(粒径0.3μm) 50部
分散助剤2.5部
DMF120部
この塗料を使用して実施例1と同様の方法で中間転写体を作成した。この表面層膜の抵抗値は7E+15Ωcmと高いものだった。この中間転写体を使用して実施例1同様の方法でプリントテストを行ったところ初期より中間転写体クリーニング性が悪く、クリーニング電流を変えてもクリーニング不良またはネガゴーストが発生し、良好な画像を得ることができる条件は無かった。このために耐久試験は行わなかった。結果を表1に示す。

0110

(比較例2)比較例1の処方の表面層の抵抗を調整するために高導電性カーボンブラックを混合した。

0111

〔塗料配合〕
比較例1のポリエステルポリウレタンのDMF溶液
(固形分20%) 100部
ウレア基含有ヘキサメチレンジイソシアネート3量体の酢酸エチル溶液
(固形分75%) 4部
高導電性カーボンブラックケッチェン ECP600 3部
PTFE粒子(粒径0.3μm) 50部
分散助剤2.5部
DMF200部
この塗料を使用してディッピングにより塗装し、実施例1と同様の加熱条件で乾燥させ、膜厚15μmの表面層を有する中間転写体を得た。この塗料膜の体積抵抗率は5E8Ωと低めであり、カーボンブラックの量を微妙に変えて数回の試作をしたが、E11〜E15程度に調整することは困難であった。この中間転写体を使用して実施例1と同様の方法でプリントテストを行ったところ、初期より中間転写体クリーニング不良が発生し、クリーニング電流を変えても変化しなかった。このために耐久試験は行わなかった。結果を表1に示す。

0112

発明の効果

0113

以上のように本発明によれば、安定した一次転写同時クリーニング性能を有し、転写性能および画質が良好で寿命が長い中間転写体が得られ、スループットの低下を伴わずに装置の小型化とコストダウンおよびメンテナンス性を向上することが可能となる。

図面の簡単な説明

0114

図1本発明のローラー状中間転写体を示す断面図。
図2本発明の他のローラー状中間転写体を示す断面図。
図3本発明のベルト状の中間転写体を示す断面図。
図4本発明のローラー状中間転写体を使用したレーザプリンタの概略断面図。
図5本発明のベルト状中間転写体を使用したレーザプリンタの概略断面図。
図6中間転写体の抵抗測定に用いた装置の概略構成図。
図7一次転写同時中間転写体をクリーニングする作用を示す説明図。

--

0115

1感光体ドラム
2帯電ローラー
3画像露光
41〜44現像器
5,55中間転写体
51円筒状導電性支持体
52弾性層
53 中間層
54被覆層
6転写ベルト
8中間転写体クリーニングローラー
P転写材
10転写前ガイド
11レジストローラー
13 定着器

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