図面 (/)
課題
解決手段
技術分野
背景技術
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図3に丸形記録紙を使用する自動平衡記録計の一般的な例を示す。この種の自動平衡記録計は良く知られているように、例えば電位差計(ポテンショメータ)の零位法を利用して、センサ等からの入力電圧を指示・記録するもので、1はセンサ、2は入力電圧とポテンショメータ電圧との偏差を増幅する増幅器(アンプ)、3はその偏差をなくすようポテンショメータ接点を駆動するサーボモータ、4は図示されない回転機構により、その中心軸Oの周りに一定速度で回転させられる記録紙、5は記録ペン、6は結合機構、7は歯車、8はポテンショメータである。
発明が解決しようとする課題
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ところで、海上用または陸上用のコンテナのうち、特に冷凍機を搭載したコンテナが2つの部屋に分割されているようなコンテナでは、その各部屋毎に温度を記録したり、または吸い込み温度と吹き出し温度を同時に記録したい、などの要求が生じることがある。このような場合、従来は上記の如き自動平衡記録計を2台用いるのが一般的である。このため、広い設置スペースが必要になるという問題がある。
0004
また、円形記録紙は1回転/7日,1回転/1月の如く定型のものが多く、使い勝手の点で改良の余地が残されている。したがって、この発明の課題は、設置スペースを節約すること、さらには、記録紙の使用効率を向上させることにある。
課題を解決するための手段
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このような課題を解決すべく、請求項1の発明では、丸形記録紙を使用する自動平衡記録計において、同一ケース内に1ペン式自動平衡記録計を2つ、各ペンアームが共有する丸形記録紙の中心点に関して互いに対称となるように設けている。上記請求項1に記載の自動平衡記録計で用いる丸形記録紙としては、その丸形記録紙をほぼ2分割する部分と中心から所定半径の同心円状部分にそれぞれミシン目を形成し、記録計に取り付けたままの状態で切り離し可能にすることができる(請求項2の発明)。
発明を実施するための最良の形態
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図1はこの発明の実施の形態を示す構成図である。図からも明らかなように、これは図3に示す従来の1ペン式自動平衡記録計を2つ設けたもので、センサを除いて1つのケース(図示なし)内に収容することで、省スペース化を実現したものである。このとき、各記録ペン5A,5Bは共有される丸形記録紙の中心Oに対して互いに対称となるように配置し、基本的には同じ物理量を対象物(荷物)や場所に応じて記録するようにする。なお、1回転/7日の記録紙は1回転/3日、1回転/1月のものは1回転/15日のように変更されることになる。
0007
図2にこの発明で用いる記録紙の例を示す。図示のものは温度記録計の例を示し、丸形記録紙の径方向は温度(−20℃〜0℃20〜℃)を示し、矢印で示す周方向は週(7日),月(31日)などの時間軸を示す。ここで、記録紙には点線で示すような記録紙を2分割する部分と、中心から所定半径の同心円状部分にそれぞれミシン目を形成する。なお、径方向のミシン目が直線状でなく波形となっているのは、記録ペンの軌跡が円弧状であるためである。
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このようにすれば、記録紙を半分ずつに分けて使用することができ、その片方を記録計に取り付けたままの状態で切り離すことが可能となる。つまり、記録紙を1枚単位で使用するときは、その交換時には記録計に装着するためのつまみを外して行なうのは従来と同様であるが、半分ずつに分けて使うときは、つまみを外すことなく、記録計に取り付けたままの状態で切り離すことが可能となる。
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その結果、例えばコンテナが2つの部屋に分割されている場合の各部屋の荷物を同じ顧客に納入する場合は、つまみを外してそのまま記録紙を渡せば良いし、顧客が異なる場合は、記録紙をミシン目に沿って切り離して渡すことが可能となり、残りの半分の記録紙では記録を継続することができるなど、その使用効率を向上させることが可能となる。
発明の効果
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この発明によれば、2台の記録計を1つのケース内に収納することで、省スペース化を図りつつ適用範囲を拡大することが可能になるという利点が得られる。また、記録紙にミシン目を形成することにより、記録紙を半分ずつに分けて使用することができ、その使用効率が向上する。また、記録紙を記録計に取り付けたままの状態で切り離せるので、使い勝手が良くなるという利点もある。
図面の簡単な説明
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1,1A,1B…センサ、2,2A,2B…増幅器(アンプ)、3,3A,3B…サーボモータ、4…記録紙、5,5A,5B…記録ペン、6,6A,6B…結合機構、7,7A,7B…歯車、8,8A,8B…ポテンショメータ。