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技術 高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法および該方法により得られた高圧流体用部材の分岐孔部

出願人 臼井国際産業株式会社
発明者 浅田菊雄臼井正佳渡辺栄司滝川一儀
出願日 1998年3月2日 (22年9ヶ月経過) 出願番号 1998-066246
公開日 1998年11月24日 (22年1ヶ月経過) 公開番号 1998-309641
状態 拒絶査定
技術分野 分岐管・ベンド等 金属の他の加工と複合作業
主要キーワード 断面真円形 押圧力付与 押圧範囲 高圧流体用 繰返し圧力 分岐孔 出口位置 プレス方式
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年11月24日)のものです。
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図面 (10)

課題

分岐孔下端内周縁部における引張応力の発生を圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制することができ、分岐孔部における内圧疲労強度を向上できるので、耐久性に優れ、亀裂の発生による流体洩れをなくして確実にして安定した機能を発揮でき、また通常の製造工程に押圧力付与工程を付加するだけで済み、かつ複雑な設備を必要とするものではないから、工程増による設備コストアップ生産性の低下等の問題はほとんどなく、高品質高圧流体用部材を安価に提供できる。

解決手段

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて圧縮応力残留した変形部を形成する工程の前後、もしくは同時に、該変形部に前記中空部に開口する分岐孔を穿設する工程を実施し、少なくとも該分岐孔周縁に前記圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とし、また前記した方法により得られた高圧流体用部材の分岐孔部を特徴とする。

概要

背景

従来、この種の高圧流体用部材の中空部分岐孔部材の流路とを連通するために、高圧流体用部材の肉厚部に形成された分岐孔により構成される分岐孔部は、断面円形内周面からなる中空部に分岐孔を穿設して分岐孔部材の流路と連通せしめるものであった。

概要

分岐孔の下端内周縁部における引張応力の発生を圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制することができ、分岐孔部における内圧疲労強度を向上できるので、耐久性に優れ、亀裂の発生による流体洩れをなくして確実にして安定した機能を発揮でき、また通常の製造工程に押圧力付与工程を付加するだけで済み、かつ複雑な設備を必要とするものではないから、工程増による設備コストアップ生産性の低下等の問題はほとんどなく、高品質の高圧流体用部材を安価に提供できる。

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて圧縮応力残留した変形部を形成する工程の前後、もしくは同時に、該変形部に前記中空部に開口する分岐孔を穿設する工程を実施し、少なくとも該分岐孔周縁に前記圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とし、また前記した方法により得られた高圧流体用部材の分岐孔部を特徴とする。

目的

本発明は、従来の高圧流体用部材の分岐孔部の有する前記問題を解決するためになされたものであり、高圧流体用部材の中空部側における分岐孔の出口開口端部に発生する最大引応力値下げて内圧疲労強度をより向上させることが可能な、高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法および該方法により得られた高圧流体用部材の分岐孔部を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて圧縮応力残留した変形部を形成し、ついで該変形部に前記中空部に開口する分岐孔を穿設して少なくとも該分岐孔周縁に前記圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とする高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法。

請求項2

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材にその内周面に開口する分岐孔を穿設し、ついで該高圧流体用部材の分岐孔部を外部より内方に押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて少なくとも該分岐孔周縁の一部に圧縮応力を残留させてなることを特徴とする高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法。

請求項3

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方に押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて圧縮応力が残留した変形部を形成すると同時に、該変形部に前記中空部に開口する分岐孔を打抜き、該分岐孔周縁に前記圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とする高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法。

請求項4

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、該分岐孔を設ける箇所からやや偏心して前記高圧流体用部材を外部より内方に押圧し、該分岐孔周縁部に圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とする高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法。

請求項5

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、該分岐孔を設ける箇所からやや偏心して前記高圧流体用部材を外部より内方に少なくとも直径方向の2箇所押圧し、該分岐孔周縁部の少なくとも直径方向の2箇所に圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とする高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法。

請求項6

中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方に押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて該分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が残留した変形部を形成し、該変形部の中央部に分岐孔を穿設してなることを特徴とする高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法。

請求項7

中空部を有する高圧流体用部材に、前記中空部に連通する分岐孔を穿設した分岐孔部であって、該分岐孔内周縁部に圧縮残留応力を有することを特徴とする高圧流体用部材の分岐孔部。

技術分野

0001

本発明は、ディーゼルエンジン用燃料噴射システムを構成する燃料噴射系部品、例えば燃料噴射ポンプ燃料噴射ノズル燃料噴射管、および燃料蓄圧システム用のコモンレール噴射ポンプ噴射ノズル噴射管フィードバックパイプなどや圧力容器などの高圧流体用部材の分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法および該方法により得られた高圧流体用部材の分岐孔部に関するものである。

背景技術

0002

従来、この種の高圧流体用部材の中空部と分岐孔部材の流路とを連通するために、高圧流体用部材の肉厚部に形成された分岐孔により構成される分岐孔部は、断面円形内周面からなる中空部に分岐孔を穿設して分岐孔部材の流路と連通せしめるものであった。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、断面真円形の高圧流体用部材の断面真円形の中空部に単に分岐孔を穿設して、分岐孔部材の流路と連通させる構成では、高圧流体用部材の中空部に高い繰返し内圧が作用したとき、高圧流体用部材の中空部における分岐孔の出口開口端部に最も大きな引張応力が発生し、該開口端部が起点となって繰返し圧力による金属疲労に基づく亀裂が生じ易く、流体の洩れを招く可能性があった。

0004

このような繰返し圧力による疲労強度を向上する方法として、分岐孔の出口位置を含む前記中空部の内周面に環状の溝を形成したり、あるいは前記分岐孔の出口においてポケットを形成することが試みられていたが、前者の場合は、分岐孔の出口を含む環状の溝の形成を正確に実施するには機械的加工を採用せざるを得ずその作業に極めて手間がかかり、近年の大量生産方式には全く不適当であるとともに、機械加工を要する箇所のみならず他の内周面に傷や損傷などを与える可能性があり、また後者の場合は前記ポケットの形成を電気化学的に実施するため前記大量生産方式には合致するものの、実際には高圧流体用部材の中空部における分岐孔の出口の開口端部に引張応力が集中するためにかかる処理を実施しても疲労強度の向上にはあまり効果がなかった。

0005

本発明は、従来の高圧流体用部材の分岐孔部の有する前記問題を解決するためになされたものであり、高圧流体用部材の中空部側における分岐孔の出口の開口端部に発生する最大引応力値下げ内圧疲労強度をより向上させることが可能な、高圧流体用部材における分岐孔部での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法および該方法により得られた高圧流体用部材の分岐孔部を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を達成するため本発明の第1の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて圧縮応力残留した変形部を形成し、ついで該変形部に前記中空部に開口する分岐孔を穿設して少なくとも該分岐孔周縁に前記圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とするものである。

0007

本発明の第2の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材にその内周面に開口する分岐孔を穿設し、ついで該高圧流体用部材の分岐孔部を外部より内方に押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて少なくとも該分岐孔周縁の一部に圧縮応力を残留させてなることを特徴とするものである。

0008

本発明の第3の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方に押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて圧縮応力が残留した変形部を形成すると同時に、該変形部に前記中空部に開口する分岐孔を打抜き、該分岐孔周縁に前記圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とするものである。

0009

本発明の第4の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、該分岐孔を設ける箇所からやや偏心して前記高圧流体用部材を外部より内方に押圧し、該分岐孔周縁部に圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とするものである。

0010

本発明の第5の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、該分岐孔を設ける箇所からやや偏心して前記高圧流体用部材を外部より内方に少なくとも直径方向の2箇所押圧し、該分岐孔周縁部の少なくとも直径方向の2箇所に圧縮残留応力を存在せしめてなることを特徴とするものである。

0011

本発明の第6の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、前記高圧流体用部材を外部より内方に押圧して前記中空部側内周面を変形せしめて該分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が残留した変形部を形成し、該変形部の中央部に分岐孔を穿設してなることを特徴とするものである。

0012

本発明の第7の実施態様は、中空部を有する高圧流体用部材に、前記中空部に連通する分岐孔を穿設した分岐孔部であって、該分岐孔内周縁部に圧縮残留応力を有することを特徴とするものである。

0013

すなわち、本発明は高圧流体用部材の中空部における分岐孔部材の流路と連通する分岐孔の出口の開口端部周辺に圧縮残留応力を存在させることにより、高圧流体用部材の中空部の高い内圧を、場合によっては分岐孔部材の接続に際して前記高圧流体用部材の肉厚部にかかる径方向の力により分岐孔の下端内周縁部に発生する引張応力をも前記圧縮残留応力にて相殺して、分岐孔の下端内周縁部に発生する最大引張応力値を下げるもので、高圧流体用部材の中空部における分岐孔の出口の開口端部周辺に圧縮残留応力を発生させる方法として、前記第1〜第7の実施態様に示す方法を用いたものである。

0014

ここで、高圧流体用部材に対し外部より押圧力を付与する方法としては、例えば高圧流体用部材を下型に固定した状態で、前記高圧流体用部材の外部より径方向に内方に向けてポンチまたはロッドを用いて加圧する方法を用いることができる。

0015

上記のごとく、本発明では高圧流体用部材の中空部側の分岐孔部における分岐孔の開口端部周辺に圧縮残留応力を存在させることにより、分岐孔の下端内周縁部における引張応力の発生を前記圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制することができ、高圧流体用部材の分岐孔部における内圧疲労強度を向上できることとなる。

発明を実施するための最良の形態

0016

図1は本発明に係る分岐孔を有する高圧流体用部材の一実施例の一部拡大横断面図、図2は本発明に係る疲労強度を向上させる方法の一実施例を説明する横断面図で、(a)は押圧力付与後の分岐孔を穿設する前の図、(b)は分岐孔を穿設した後の図、図3は本発明に係る疲労強度を向上させる方法の他の実施例を説明する横断面図で、(a)は分岐孔を穿設した後の図、(b)は分岐孔を穿設した後押圧力を付与した状態の図、図4図1の縦断面図、図5図8は本発明に係る疲労強度を向上させる方法の別の実施例を説明する図で、図5は分岐孔を設ける箇所からやや偏心して押圧力を付与する方法を示す概略平面図、図6は分岐孔を設ける箇所からやや偏心して直径方向の2箇所に押圧力を付与する方法を示す概略平面図、図7は分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が発生するごとく押圧力を付与する方法を示す概略平面図、図8は分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が発生するごとく押圧力を付与する方法の他の実施例を示す概略平面図、図9は本発明に係る高圧流体用部材の他の実施例を示す縦断面図であって、1は高圧流体用部材であって、ディーゼルエンジン用燃料噴射システムを構成する燃料噴射系部品、例えば燃料噴射ポンプ、燃料噴射ノズル、燃料噴射管、および燃料蓄圧システム用のコモンレール、噴射ポンプ、噴射ノズル、噴射管、フィードバックパイプ等や圧力容器等からなるものである。

0017

上記高圧流体用部材1の内部にはほぼ円形の内周面からなる中空部1−1を有し、分岐孔部材(図示せず)の流路と前記中空部1−1を連通するための分岐孔1−2が該高圧流体用部材の肉厚部を貫通して穿設され、該分岐孔1−2の出口をほぼ中心としてその開口端部周辺において中空部1−1側をほぼ円形で、かつ少なくともほぼ偏平状となるよう突出せしめて圧縮残留応力が発生した分岐孔部2が形成されている。

0018

次に、本発明による高圧流体用部材1における分岐孔部2での繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法を図2に基づいて説明する。

0019

図2に示す工程によれば、本発明に係る高圧流体用部材1は内部にボーリングなどの機械加工によって中空部1−1が形成され、比較的厚肉の肉厚部を有するものである。そして該肉厚部を外部より径方向に内方に向かってポンチまたはロッドなどを用いてプレス方式で押圧して前記中空部1−1側をほぼ円形でかつ少なくともほぼ偏平状になるよう突出せしめて圧縮残留応力が発生した分岐孔部2を形成する(図2(a)参照)。

0020

この時の押圧力としては、特に限定するものではないが、少なくとも高圧流体用部材1の中空部1−1の内周面が僅かに偏平化する程度は必要である。このポンチ等のプレス方式による押圧力により、中空部1−1の内周面が僅かに偏平化するとともに、その押圧力を加えた時に塑性変形部と弾性変形部を生じ、押圧力を除去した時の戻り量の差により生じた変形のために分岐孔部2の周辺に圧縮残留応力が発生する。

0021

次に、形成された分岐孔部2のほぼ中央部に出口を有するように分岐孔1−2を例えばドリル等にて切削して穿設する(図2(b)参照)。

0022

上記の実施例では、まずポンチなどによるプレス方式によって前記高圧流体用部材の肉厚部を外部より径方向に内方に向けて押圧することにより、のちに形成される分岐孔1−2部分に対応する高圧流体用部材1の中空部1−1側をほぼ円形で、かつ少なくともほぼ偏平状になるよう突出せしめて分岐孔部2を形成し、圧縮残留応力を発生させる。次に該分岐孔部2のほぼ中央部に出口を有するよう分岐孔1−2を、前記高圧流体用部材1の肉厚部を貫通するよう穿設したため、高圧流体用部材の中空部1−1の高い内圧を、場合によっては分岐孔部材の接続に際して前記高圧流体用部材1の肉厚部にかかる径方向の力により分岐孔1−2の下端内周縁部に発生する引張応力をも前記圧縮残留応力にて相殺して、該分岐孔1−2の下端内周縁部に発生する最大引張応力値を大幅に下げるものである。

0023

本発明における繰返し圧力による疲労強度を向上させる方法は、図2に示す工程のみならず、図3の工程によっても実施することもできる。図3によれば、前記したように中空部1−1を有する高圧流体用部材1の肉厚部を貫通するよう例えばドリル等にてまず分岐孔1−2を穿設する(図3(a)参照)。

0024

次に、前記肉厚部を外部より径方向に内方に向かって前記と同様にプレス方式で押圧して前記分岐孔1−2の出口がほぼ中心となるように前記中空部1−1側をほぼ円形でかつ少なくともほぼ偏平状になるよう突出せしめて圧縮残留応力が発生した分岐孔部2を形成する(図3(b)および図4参照)。

0025

図3のような方法によっても、前記と同様に高圧流体用部材の中空部1−1の高い内圧を、場合によっては分岐孔部材の接続に際して前記高圧流体用部材1の肉厚部にかかる径方向の力により分岐孔1−2の下端内周縁部に発生する引張応力をも前記圧縮残留応力にて相殺して、該分岐孔1−2の下端内周縁部に発生する最大引張応力値を大幅に下げることができる。

0026

上記図2に示す実施例では、まずポンチなどによるプレス方式によって前記高圧流体用部材の肉厚部を外部より径方向に内方に向けて押圧することによって分岐孔部2を形成した後、分岐孔1−2を穿設する方法をとり、図3に示す実施例では、ドリル等にてまず分岐孔1−2を穿設し、しかる後当該部分をプレス方式で押圧する方法をとっているが、分岐孔1−2はポンチ等による押圧と同時に打抜くこともできる。この場合は、分岐孔1−2とほぼ同一径のポンチ部あるいはロッド部と圧縮残留応力を発生させるための変形部を形成するための大径のポンチ部あるいはロッド部を有するポンチあるいはロッドを用いることにより実施できる。

0027

また、ポンチ等によるプレス方式によって前記高圧流体用部材の肉厚部を外部より径方向に内方に向けて押圧することにより、圧縮残留応力が発生した分岐孔部2を形成する手段としては、前記実施例の他に図5図8に示す方法を用いることもできる。

0028

すなわち、図5は中空部1−1を有する高圧流体用部材1に、該中空部に連通する分岐孔1−2を形成するに際し、該分岐孔1−2を設ける箇所からやや偏心してポンチまたはロッド等を用いてプレス方式で高圧流体用部材1を押圧し、分岐孔1−2の周縁部の一部(特に亀裂発生の起点となり易い部分)に圧縮残留応力を発生させるもので、1−3はポンチまたはロッド等による押圧範囲、1−4は圧縮残留応力の発生した範囲を示す。

0029

図6は高圧流体用部材1を外部よりポンチまたはロッド等を用いてプレス方式で中空部を有する高圧流体用部材1に、該中空部に連通する分岐孔を形成するに際し、該分岐孔1−2を設ける箇所からやや偏心して前記高圧流体用部材1を外部より内方に少なくとも直径方向の2箇所押圧し、該分岐孔周縁部の少なくとも直径方向の2箇所に圧縮残留応力を発生させる方法を示したものである。ここで直径方向の2箇所とは、前記と同様亀裂発生の起点となり易い部分を指す。

0030

図7は高圧流体用部材1を外部よりポンチまたはロッド等を用いてプレス方式で中空部1−1を有する高圧流体用部材1に、該中空部に連通する分岐孔1−2を形成するに際し、分岐孔1−2より小径のポンチまたはロッド等を用いて該分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が残留した変形部を形成し、該変形部の中央部に分岐孔を穿設する方法を示したものである。

0031

図8は高圧流体用部材1を外部よりポンチまたはロッド等を用いてプレス方式で中空部1−1を有する高圧流体用部材1に、該中空部に連通する分岐孔1−2を形成するに際し、分岐孔1−2より大径のポンチまたはロッド等を用いて該分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が残留した変形部を形成し、該変形部の中央部に分岐孔1−2を穿設する方法を示したものである。

0032

以上述べた実施例では分岐孔1−2を中空部1−1の中心軸線に対してほぼ直交する方向に穿設した例を説明したが、本発明はこれに限らず図9に示すように分岐孔1−2を該中空部1−1の中心軸線に対してある角度を持って設けることもできる。この場合はポンチなどにより所望の角度を持って高圧流体用部材1の肉厚部を押圧すればよく、分岐孔部2の表面も前記中心軸線に対して角度を持つことになる。

発明の効果

0033

以上説明したごとく本発明によれば、分岐孔の下端内周縁部における引張応力の発生を圧縮残留応力により相殺して効果的に抑制することができ、分岐孔部における内圧疲労強度を向上できるので、耐久性に優れ、亀裂の発生による流体洩れをなくして確実にして安定した機能を発揮することができるという優れた効果を有する。また通常の製造工程に押圧力付与工程を付加するだけで済み、かつ複雑な設備を必要とするものではないから、工程増による設備コストアップ生産性の低下等の問題はほとんどなく、高品質の高圧流体用部材を安価に提供できるという大きな効果を奏する。

図面の簡単な説明

0034

図1本発明に係る分岐孔を有する高圧流体用部材の一実施例の一部拡大横断面図である。
図2本発明に係る疲労強度を向上させる方法の一実施例を説明する横断面図で、(a)は押圧力付与後の分岐孔を穿設する前の図、(b)は分岐孔を穿設した後の図である。
図3本発明に係る疲労強度を向上させる方法の他の実施例を説明する横断面図で、(a)は分岐孔を穿設した後の図、(b)は分岐孔を穿設した後押圧力を付与した状態の図である。
図4図1の縦断面図である。
図5本発明に係る疲労強度を向上させる方法の他の実施例を説明する図で、分岐孔を設ける箇所からやや偏心して押圧力を付与する方法を示す概略平面図である。
図6本発明に係る疲労強度を向上させる方法の他の実施例を説明する図で、分岐孔を設ける箇所からやや偏心して直径方向の2箇所に押圧力を付与する方法を示す概略平面図である。
図7本発明に係る疲労強度を向上させる方法の他の実施例を説明する図で、分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が発生するごとく押圧力を付与する方法を示す概略平面図である。
図8本発明に係る疲労強度を向上させる方法の他の実施例を説明する図で、分岐孔を設ける領域より広範囲に圧縮応力が発生するごとく押圧力を付与する方法の他の実施例を示す概略平面図である。
図9本発明に係る高圧流体用部材の他の実施例の縦断面図である。

--

0035

1高圧流体用部材
1−1中空部
1−2分岐孔
1−3押圧範囲
1−4圧縮残留応力の発生した範囲
2 分岐孔部

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