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技術 有機EL発光装置

出願人 出光興産株式会社
発明者 栄田暢
出願日 1997年5月8日 (22年7ヶ月経過) 出願番号 1997-134358
公開日 1998年11月17日 (21年1ヶ月経過) 公開番号 1998-308286
状態 未査定
技術分野 電場発光光源(EL) エレクトロルミネッセンス光源
主要キーワード 画素集合体 mライン 膜面反射率 陰極パターン 陽極パターン 酒石酸アンモニウム水溶液 通常発光 テープ研磨
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年11月17日)のものです。
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図面 (9)

課題

発光効率に優れるとともに、光のにじみや発光欠陥の発生が少なく視認性に優れた有機EL発光装置を提供する。

解決手段

透光性基板1上に、下部電極パターン2と、発光層を含む有機物層3と、上記電極4とを順次積層してなる有機EL発光装置において、下部電極パターン2の少なくとも側面に波長400〜700nmの可視領域の光の反射層5が配設されてなることを特徴とする有機EL発光装置。

概要

背景

EL素子は、自己発光のため、視認性が高く、また完全固体のため耐衝撃性に優れるという特徴を有しており、また、薄膜面発光素子であるため薄型軽量の発光装置として開発が進められている。EL素子は、無機有機化合物発光層として用いているが、特に有機化合物を二つの電極に挟んでなる有機EL素子は有機化合物の種類が豊富で様々な色の光を高効率、高輝度発光するので、次世代の発光装置としての期待は大きい。

有機EL発光装置としては、二つの電極すなわち上部電極と下部電極との間に発光層を含む有機化合物を挟み、各電極にそれぞれ極性の異なる電圧印加することによって発光層を中心に発光するが、例えば、ストライプ状の上部電極パターンおよび下部電極パターンを直交させることによりその交差部分が発光し、(X−Yドットマトリックス型、図6)、各ストライプ電極に任意に電圧を印加することによって任意な表示が可能となることは一般によく知られている。

この際、上部電極または下部電極のいずれかを透明とすることによって、有機EL素子の発光を外部へ取出すことができる。特に、透光性基板上の下部電極を透明とすれば、ELの発光を透光性基板側から取出すことができるが、図7に示すように下部電極が透明であれば発光層を含む有機物層からの光が下部電極の側面から漏れ損失し、効率よく光を装置の外部にいる人間の視覚に届けることができなかった。また、光のにじみが発生して、コントラストのよい表示が得られず、視認性のよい有機EL発光装置とはいえなかった(特開平3−233891号公報、同5−275172号公報等)。

なお、発光層を無機物とした無機EL(薄膜EL)において、下部電極(透明電極)間に、下部電極と同様の厚さの黒色絶縁層酸素欠乏型Ta2 O5 )を有する例が開示されている(特開平3−4484号公報)。黒色の絶縁層を有するので、光のにじみを防止し、コントラストのよい表示が得られるが、EL素子の発光を吸収するだけなので、効率よく光を外部に取出すことはできなかった(図8)。

概要

発光効率に優れるとともに、光のにじみや発光欠陥の発生が少なく視認性に優れた有機EL発光装置を提供する。

透光性基板1上に、下部電極パターン2と、発光層を含む有機物層3と、上記電極4とを順次積層してなる有機EL発光装置において、下部電極パターン2の少なくとも側面に波長400〜700nmの可視領域の光の反射層5が配設されてなることを特徴とする有機EL発光装置。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
10件

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請求項1

透光性基板上に、下部電極パターンと、発光層を含む有機物層と、上部電極パターンとを順次積層してなる有機EL発光装置において、下部電極パターンの少なくとも側面に波長400〜700nmの可視領域の光の反射層が配設されてなることを特徴とする有機EL発光装置。

請求項2

前記下部電極パターンの断面形状が、透光性基板側に向って、漸次または段階的に拡大されてなることを特徴とする請求項1記載の有機EL発光装置。

請求項3

前記下部電極パターン間の間隙に、下部電極パターンによる凹凸平坦化するように平坦化層充填されてなることを特徴とする請求項1または2記載の有機EL発光装置。

請求項4

前記反射層および/または平坦化層の、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率が、10%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の有機EL発光装置。

請求項5

前記下部電極パターンの膜厚が、0.2μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の有機EL発光装置。

技術分野

0001

本発明は有機EL発光装置に関する。さらに詳しくは、民生用、工業用表示機器カラーディスプレイ等に好適に用いられる有機EL発光装置に関する。

背景技術

0002

EL素子は、自己発光のため、視認性が高く、また完全固体のため耐衝撃性に優れるという特徴を有しており、また、薄膜面発光素子であるため薄型軽量の発光装置として開発が進められている。EL素子は、無機有機化合物発光層として用いているが、特に有機化合物を二つの電極に挟んでなる有機EL素子は有機化合物の種類が豊富で様々な色の光を高効率、高輝度発光するので、次世代の発光装置としての期待は大きい。

0003

有機EL発光装置としては、二つの電極すなわち上部電極と下部電極との間に発光層を含む有機化合物を挟み、各電極にそれぞれ極性の異なる電圧印加することによって発光層を中心に発光するが、例えば、ストライプ状の上部電極パターンおよび下部電極パターンを直交させることによりその交差部分が発光し、(X−Yドットマトリックス型図6)、各ストライプ電極に任意に電圧を印加することによって任意な表示が可能となることは一般によく知られている。

0004

この際、上部電極または下部電極のいずれかを透明とすることによって、有機EL素子の発光を外部へ取出すことができる。特に、透光性基板上の下部電極を透明とすれば、ELの発光を透光性基板側から取出すことができるが、図7に示すように下部電極が透明であれば発光層を含む有機物層からの光が下部電極の側面から漏れ損失し、効率よく光を装置の外部にいる人間の視覚に届けることができなかった。また、光のにじみが発生して、コントラストのよい表示が得られず、視認性のよい有機EL発光装置とはいえなかった(特開平3−233891号公報、同5−275172号公報等)。

0005

なお、発光層を無機物とした無機EL(薄膜EL)において、下部電極(透明電極)間に、下部電極と同様の厚さの黒色絶縁層酸素欠乏型Ta2 O5 )を有する例が開示されている(特開平3−4484号公報)。黒色の絶縁層を有するので、光のにじみを防止し、コントラストのよい表示が得られるが、EL素子の発光を吸収するだけなので、効率よく光を外部に取出すことはできなかった(図8)。

0006

本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、発光効率に優れるとともに、光のにじみや発光欠陥の発生が少なく、視認性に優れた有機EL発光装置を提供することを目的とする。

0007

上記目的を達成するため本発明によれば、下記の有機EL発光装置が提供される。
[1]透光性基板上に、下部電極パターンと、発光層を含む有機物層と、上部電極パターンとを順次積層してなる有機EL発光装置において、下部電極パターンの少なくとも側面に波長400〜700nmの可視領域の光の反射層が配設されてなることを特徴とする有機EL発光装置。
[2]前記下部電極パターンの断面形状が、透光性基板側に向って、漸次または段階的に拡大されてなることを特徴とする[1]記載の有機EL発光装置。
[3]前記下部電極パターン間の間隙に、下部電極パターンによる凹凸平坦化するように平坦化層充填されてなることを特徴とする[1]または[2]記載の有機EL発光装置。
[4]前記反射層および/または平坦化層の、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率が、10%以下であることを特徴とする「1」〜[3]のいずれかに記載の有機EL発光装置。
[5]前記下部電極パターンの膜厚が、0.2μm以上であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の有機EL発光装置。

0008

以下、本発明の有機EL発光素子の実施の形態を図面を参照しつつ具体的に説明する。
1.第一の実施形態
図1は、本発明の有機EL発光装置の第一の実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本発明の有機EL発光装置は、透光性基板1上に、下部電極パターン2と発光層を含む有機物層3と、上部電極パターン4とを順次積層してなり、下部電極パターン2の少なくとも側面に波長400〜700nmの可視領域の光の反射層5が配設されている。ここで、下部電極パターン2の少なくとも側面とは、下部電極パターンの側面に必ず反射層が存在し、必要に応じて下部電極パターン間の間隙の全てに充填されていてもよいことを意味する。このように構成することによって、発光層を含む有機物層3からの光が下部電極パターン2の側面で反射して、効率よく光を外部の人間の視覚に届けることができる。すなわち、発光効率を高めることができる。また、光のにじみを防止し、コントラストのよい表示が得られ、視認性のよい有機EL発光装置が得られる。

0009

2.第二の実施形態
図2は、本発明の有機EL発光装置の第二の実施形態を模式的に示す断面図である。図2に示すように、この実施形態では、前記下部電極パターン2の断面形状が、透光性基板1に向かって、漸次(図2(a))または段階的(図2(b))に拡大されている。従って、下部電極パターン2の側面に配設された反射層5は、透光性基板1に向かって傾斜することになる。このように構成することによって、有機物層3のP点からの発光は直接的な光透過方向Lを中心にL1 〜L2 の範囲に広げられる。このため、より効率よく光を外部へ取出せる上、下部電極パターン2上に積層した薄膜の有機物層3および上部電極パターン4のひずみを低減し、上部電極パターン4の断線、下部電極パターン2と上部電極パターン4との短絡を防ぎ、クロストーク(所望の発光部分以外が電極間の短絡により発光すること)等の発光欠陥を防ぐことができる。

0010

3.第三の実施形態
図3は、本発明の有機EL発光装置の第三の実施形態を示す断面図である。図3に示すように、この実施形態では、前記下部電極パターン2間の間隙に、下部電極パターン2による凹凸を平坦化するように平坦化層6が充填されている。このように構成することによって、前記と同じように、下部電極2上に積層した薄膜の有機物層3および上部電極パターン4のひずみを低減し、発光欠陥を防ぐことができる。

0011

4.第四の実施形態
図4は、本発明の有機EL発光装置の第四の実施形態を示す断面図である。図4に示すように、この実施形態では、前記反射層5および/または平坦化層6の、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率を10%以下に特定している。ここで、光の透過率とは前記反射層および/または平坦化層に入射する光のエネルギーに対して、前記層を透過して出てくる光のエネルギーの比率百分率)を意味する。このように構成することによって、隣接する下部電極パターン2間への有機物層3からの光の漏れ、および上部電極パターン4の間隙からの外光をほぼ完全に遮断して、光のにじみのない、よりコントラストのよい表示が得られる。

0012

5.第五の実施形態
さらに、本発明の第五の実施形態が提案される。この実施形態では、前記下部電極パターン2の膜厚を0.2μm以上に特定している。このように構成することによって、下部電極パターン2の電気抵抗が小さくなるので、有機EL発光表示の電圧降下による発光むらが低減するが、さらに、下部電極パターン2が厚膜になるので、パターン側面の反射層5の効果が増大する。

0013

なお、本発明の有機EL発光装置を応用して、各有機物層の発光層を異なる層として、多色発光させてもよいし、透光性基板と下部電極パターンとの間に異なる蛍光体層カラーフィルタ層を配置して多色発光させてもよい。

0014

6.構成要素
以下、本発明の有機EL発光装置に用いられる構成要素を具体的に説明する。
(1)透光性基板
透光性基板は、有機EL発光装置を支持できる平滑で電気絶縁性基板であり、透光性すなわち波長が400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上のものが好ましい。具体的には、ガラス板、より具体的には、ソーダ石灰ガラスバリウムストロンチウム含有ガラス鉛ガラスアルミノケイ酸塩ガラスホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英ガラス等を挙げることができる。また、ポリマー板としては、ポリカーボネートアクリルポリエーテルサルファイドポリサルフォンポリイミド等を挙げることができる。

0015

(2)有機EL素子
本発明では、その構成を有機EL発光装置として記載しているが、これは表示部の個々の画素集合体すなわち有機EL素子の集合体を意味する。ここでは基本単位の有機EL素子の説明をする。また、本発明では、下部電極は透明な電極であり、以下で記載する陽極陰極のいずれか一方が透明で有れば、それを下部電極として選ぶことができ、もう一方を上部電極として選ぶことができる。

0016

本発明に用いられる有機EL素子においては、有機物層として、再結合領域および発光領域を少なくとも有するものが用いられる。この再結合領域および発光領域は、通常発光層に存在するため、本発明においては、有機物層として発光層のみを用いてもよいが、必要に応じ、発光層以外に、例えば正孔注入層電子注入層有機半導体層電子障壁層,付着改善層なども用いることができる。

0017

次に本発明に用いられる有機EL素子の代表的な構成例を示す。もちろん、これに限定されるものではない。
陽極/発光層/陰極
陽極/正孔注入層/発光層/陰極
陽極/発光層/電子注入層/陰極
陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
陽極/有機半導体層/発光層/陰極
陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
陽極/正孔注入層/発光層/付着改善層/陰極
などの構造を挙げることができる。これらの中で、通常の構成が好ましく用いられる。

0018

(2)−1.陽極
陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属,合金電気伝導性化合物またはこれらの混合物電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI,ITO,SnO2 ,ZnO等の導電性材料が挙げられる。陽極は、これらの電極物質を蒸着法,スパッタリング法CVP法,イオンプレーティング法電析法,電気メッキ法化学メッキ法等の方法で、薄膜を形成させることにより作製することができる。このように発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、本発明では通常10nm〜100μm、好ましくは100nm〜10μm、さらに好ましくは200nm(0.2μm)〜5μmの範囲で選択される。この際の上限は、陽極パターン精細度が増すにつれて加工上小さくする方が容易であるが、有機EL発光装置の低消費電力化(電極の低抵抗化)を鑑みると、上限を特に限定せず、0.2μm以上とすることがより好ましい。

0019

(2)−2.発光層
有機EL素子の発光材料は主に有機化合物であり、具体的には所望の色調により次のような化合物が挙げられる。まず、紫外域から紫色の発光を得る場合には、下記の一般式であらわされる化合物が挙げられる。

0020

0021

この一般式において、Xは下記化合物を示す。

0022

0023

ここでnは、2,3,4または5である。また、Yは下記化合物を示す。

0024

0025

上記化合物のフェニル基フェニレン基ナフチル基炭素数1〜4のアルキル基アルコキシ基水酸基スルホニル基カルボニル基アミノ基,ジメチルアミノ基またはジフェニルアミノ基等が単独または複数置換したものであってもよい。また、これらは互いに結合し、飽和員環,6員環を形成してもよ。また、フェニル基,フェニレン基,ナフチル基にパラ位で結合したものが、結合性がよく平滑な蒸着膜の形成のために好ましい。具体的には以下の化合物である。特に、p−クォーターフェニル誘導体,p−クィンクフェニル誘導体が好ましい。

0026

0027

0028

0029

0030

次に、青色から緑色の発光を得るためには、例えば、ベンゾチアゾール系,ベンゾイミダゾール系,ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤金属キレートオキシノイド化合物,スチリルベンゼン系化合物を挙げることができる。

0031

具体的に化合物名を示せば、例えば、特開昭59−194393号公報に開示されているものを挙げることができる。その代表例としては、ベンゾオキサゾール系、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤を挙げることができる。さらに、他の有用な化合物は、ケミストリーオブシンセティックダイズ1971,628〜637頁および640頁に列挙されている。

0032

前記キレート化オキシノイド化合物としては、例えば特開昭63−295695号公報に開示されているものを用いることができる。その代表例としては、トリス(8−キノリノールアルミニウム(以下Alqと略記する)等の8−ヒドロキシキノリン金属錯体やジリチウムエピントリジオン等を挙げることができる。

0033

また、前記スチリルベンゼン系化合物としては、例えば欧州特許第0319881号明細書や欧州特許第0373582号明細書に開示されているものを用いることができる。

0034

また、特開平2−252793号公報に開示されているジスチリルピラジン誘導体も発光層の材料として用いることができる。その他のものとして、例えば欧州特許第0387715号明細書に開示されているポリフェニル系化合物も発光層の材料として用いることもできる。

0035

さらに、上述した蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物、およびスチリルベンゼン系化合物等以外に、例えば12−フタペリノン(J. Appl. Phys., 第27巻,L713(1988年))、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3ブタジエン(以上Appl. Phys. Lett.,第56巻,L799(1990年))、ナフタルイミド誘導体(特開平2−305886号公報)、ペリレン誘導体(特開平2−189890号公報)、オキサジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報、または第38回応用物理学関係連合講演会で田らによって開示されたオキサジアゾール誘導体)、アルジン誘導体(特開平2−220393号公報)、ピラジリン誘導体(特開平2−220394号公報)、シクロペンタジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、ピロロピロール誘導体(特開平2−296891号公報)、スチリルアミン誘導体(Appl. Phys. Lett.,第56巻,L799(1990年))、クマリン系化合物(特開平2−191694号公報)、国際公開公報WO90/13148やAppl. Phys. Lett.,vol 58,18,P1982(1991) に記載されているような高分子化合物等も、発光層の材料として用いることができる。

0036

本発明では、特に発光層の材料として、芳香族ジメチリディン系化合物(欧州特許第0388768号明細書や特開平3−231970号公報に開示のもの)を用いることが好ましい。具体例としては、4,4’−ビス(2,2−ジ−t−ブチルフェニルビニルビフェニル、(以下、DTBPBBiと略記する)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下DPVBiと略記する)等、およびそれらの誘導体を挙げることができる。

0037

さらに、特開平5−258862号公報等に記載されている一般式(RS −Q)2 −AL−O−Lであらわされる化合物も挙げられる。(上記式中、Lはフェニル部分を含んでなる炭素原子6〜24個の炭化水素であり、O−Lはフェノラート配位子であり、Qは置換8−キノリノラート配位子を表し、RS はアルミニウム原子に置換8−キノリノラート配位子が2個を上回り結合するのを立体的に妨害するように選ばれた8−キノリノラート環置換基を表す) 具体的には、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(パラ−フェニルフェノラート)アルミニウム(III )(以下PC−7)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム(III )(以下PC−17)等が挙げられる。その他、特開平6−9953号公報等によるドーピングを用いた高効率の青色と緑色の混合発光を得る方法が挙げられる。この場合、ホストとしては上記に記載した発光材料、ドーパントとしては、青色から緑色にまでの強い蛍光色素、例えばクマリン系あるいは上記記載のホストとして用いられているものと同様な蛍光色素を挙げることができる。具体的には、ホストとしてジスチリルアリーレン骨格の発光材料、特に好ましくは例えばDPVBi、ドーパントとしてはジフェニルアミノビニルアリーレン、特に好ましくは例えばN,N−ジフェニルアミノビニルベンゼンDPAVB)を挙げることができる。

0038

白色の発光を得る発光層としては、特に制限はないが下記のものを挙げることができる。
有機EL積層構造体の各層のエネルギー準位を規定し、トンネル注入を利用して発光させるもの(ヨーロッパ公開特許第0390551号公報)
と同じくトンネル注入を利用する素子で実施例として白色発光素子が記載されているもの(特開平3−230584号公報)
二層構造の発光層が記載されているもの(特開平2−220390号公報および特開平2−216790号公報)
発光層を複数に分割してそれぞれ発光波長の異なる材料で構成されたもの(特開平4−51491号公報)
青色発光体蛍光ピーク380nm〜480nm)と緑色発光体(480nm〜580nm)とを積層させ、さらに赤色蛍光体を含有させた構成のもの(特開平6−207170号公報)
青色発光層青色蛍光色素を含有し、緑色発光層赤色蛍光色素を含有した領域を有し、さらに緑色蛍光体を含有する構成のもの(特開平7−142169号公報)
中でも、の構成のものが好ましく用いられる。ここで、赤色の発光を得る赤色蛍光体の例を[化8]に示す。

0039

0040

前記材料を用いて、発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法,スピンコート法,LB法等の公知の方法を適用することができる。発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造高次構造相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。このようにして、形成される発光層の膜厚については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるた、通常5nm〜5μmの範囲が好ましい。有機EL素子の発光層は以下の機能を併せ持つものである。すなわち、注入機能;電界印加時に陽極または正孔注入層より正孔注入することができ、陰極または電子注入層より電子を注入することができる機能、輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能、発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能、がある。但し、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また正孔と電子の移動度であらわされる輸送能に大小があてもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。

0041

(2)−3.正孔注入層
次に、正孔注入層は、必ずしも本発明に用いられる素子に必要なものではないが、発光性能の向上のために用いた方が好ましいものである。この正孔注入層は発光層への正孔注入を助ける層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが、通常5.5eV以下と小さい。このような正孔注入層としては、より低い電界で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば104 〜106 V/cmの電界印加時に、少なくとも10-6cm2 /V・秒であればなお好ましい。このような正孔注入材料については、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において、正孔の電荷輸送材として慣用されているものや、EL素子の正孔注入層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。

0042

具体例としては、例えばトリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリルアカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93445号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。正孔注入層の材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。また、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下NPDと略記する)、また、特開平4−308688号公報で記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記する)等を挙げることができる。また、発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物の他、p型−Si,p型SiC等の無機化合物も正孔注入層の材料として使用することができる。正孔注入層は、上述した化合物を、例えば真空蒸着法,スピンコート法,キャスト法,LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔注入層としての膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入層は、上述した材料の一種または二種以上からなる一層で構成されていてもよいし、または、前記正孔注入層とは別種の化合物からなる正孔注入層を積層したものであってもよい。また、有機半導体層は、発光層への正孔注入または電子注入を助ける層であって、10-10 S/cm以上の導電率を有するものが好適である。このような有機半導体層の材料としては、含チオフェンオリゴマーや含アリールアミンオリゴマーなどの導電性オリゴマー、含アリールアミンデンドリマーなどの導電性デンドリマーなどを用いることができる。

0043

(2)−4電子注入層
一方電子注入層は、発光層への電子の注入を助ける層であって、電子移動度が大きく、また付着改善層は、この電子注入層の中で、特に陰極との付着が良い材料からなる層である。電子注入層に用いられる材料としては、例えば8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、あるいはオキサジアゾール誘導体が好ましく挙げられる。また、付着改善層に用いられる材料としては、特に8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノールまたは8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物が挙げられる。たとえば、発光層で記載したAlqを使用することもできる。一方、オキサジアゾール誘導体としては、一般式(II),(III) および(IV)

0044

0045

(式中Ar10〜Ar13はそれぞれ置換または無置換のアリール基を示し、Ar10とAr11およびAr12とAr13はそれぞれにおいて互いに同一であっても異なっていてもよく、Ar14置換または無置換のアリレーン基を示す。)で表わされる電子伝達化合物が挙げられる。ここで、アリール基としてはフェニル基,ビフェニル基アントラニル基ペリレニル基ピレニル基などが挙げられ、アリレーン基としてはフェニレン基,ナフチレン基ビフェニレン基アントラニレン基,ペニレニレン基,ピレニレン基などが挙げられる。また、置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基またはシアノ基などが挙げられる。この電子伝達化合物は、薄膜形成性のものが好ましい。上記電子伝達化合物の具体例としては、下記のものを挙げることができる。

0046

0047

(2)−5.陰極
陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属,合金,電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる.このような電極物質の具体例としては、ナトリウムナトリウム−カリウム合金マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2 O3 )、アルミニウム・リチウム合金インジウム希土類金属などが挙げられる。この陰極は、これらの電極物質を蒸着法,スパッタリング法,CVP法,イオンプレーティング法,電析法,電気メッキ法,化学メッキ法などの方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は本発明では通常10nm〜100μm、好ましくは100nm〜10μm、さらに好ましくは200nm(0.2μm)〜2μmの範囲で選択される。この際の上限は、陰極パターンの精細度が増すにつれて加工上小さくする方が容易であるが、有機EL発光装置の低消費電力化(電極の低抵抗化)を鑑みると、上限を特に限定せず、0.2μm以上とすることがより好ましい。なお、本発明に用いられるEL素子においては、該陽極または陰極のいずれか一方が透明または半透明であることが、発光を透過するため、発光の取り出し効率がよいので好ましい。

0048

(2)−6.有機EL素子の作製(例)
以上例示した材料および方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入層、および必要に応じて電子注入層を形成し、さらに陰極を形成することにより、有機EL素子を作製することができる。また、陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。

0049

以下に支持基板上に陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例を記載する。まず、適当な基板上に、陽極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して、陽極を作製する。次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入層の形成は、前述したように真空蒸着法,スピンコート法,キャスト法,LB法等の方法により行なうことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から、真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は、使用する化合物(正孔注入層の材料)、目的とする正孔注入層の結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度50〜450℃、真空度10-7〜10-3torr、蒸着速度0.01〜50nm/sec、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。

0050

次に正孔注入層上に発光層を設ける発光層の形成も、所望の有機発光材料を用いて、真空蒸着法,スパッタリング,スピンコート法,キャスト法等の方法により有機発光材料を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は、使用する化合物により異なるが、一般的に正孔注入層と同じ様な条件範囲の中から選択することができる。

0051

次に、この発光層上に電子注入層を設ける。正孔注入層、発光層と同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましい。蒸着条件は、正孔注入層、発光層と同様条件範囲から選択することができる。

0052

最後に、陰極を積層して有機EL素子を得ることができる。陰極は、金属から構成されるもので、蒸着法,スパッタリングを用いることができる。しかし、下地の有機物層を成膜時の損傷から守るためには、真空蒸着法が好ましい。

0053

これまで記載してきた有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して陽極から陰極まで作製することが好ましい。

0054

なお、有機EL素子に直流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にして、5〜40Vの電圧を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合には、陽極が+、陰極が−の極性になったときのみ均一な発光が観測される。印加する交流波形は任意でよい。ここで、平面的に分離配置して発光する有機EL素子を作製するには、ストライプ状の陽極パターンおよび陰極パターンを交差させ、それぞれの電極に直流電圧を印加し、交差部分を発光させるX−Yドットマトリックス方式と陽極または陰極のいずれかをドット状に形成し、TFT(Thin Film Transister)のようなスイッチング素子にて特定のドット部分だけに直流電圧を印加して発光させるアクティブマトリックス方式が挙げられる。ストライプ状またはドット状の陽極パターンおよび陰極パターンはフォトリソグラフィー法にてエッチングするかリフトオフするか、またはマスキング蒸着等の方法にて形成することができる。

0055

特に、陽極または陰極の電極パターン(下部電極パターン)の側面を透光性基板側に向って漸次または段階的に傾斜させるには特開平5−299176号公報,特開平5−217676号公報等によって開示されるように、電極のエッチング条件を制御するか、マスキング蒸着する際に透光性基板とマスクとの距離をとって、電極物質を廻り込ませるようにして形成できる。

0056

(3)反射層
本発明の反射層は、少なくとも下部電極パターンの側面に配設され、波長400〜700nmの可視領域の光を反射する層であればよい。反射率は、通常10%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは80%以上である。反射層の材料としては、Ag,Al,Au,Cu,Fe,Ge,In,K,Mg,Ba,Na,Ni,Pb,Pt,Si,Sn,W,Zn,Cr,Ti,Mo,ステンレス等の一種以上の金属または合金が挙げられる。また、上記金属の酸化物化物硫化物硝酸塩硫酸塩等を用いてもよく、必要に応じて炭素が含有されてもよい。例えばMgO,TiO2 ,BaSO4 等が挙げられる。前記材料は、そのままの膜として反射層としてもよいし、前記材料を微粒子化して、適当なバインダー樹脂に分散された状態で反射層としてもよい。ここで主な材料の膜面反射率を表1に示す。

0057

───────────────────────────────────
金属反射率(波長/nm) 金属 反射率(波長/nm)
───────────────────────────────────
Ag 97.9%(500) Na 98.2%(546)
Al 91.6%(546) Ni 54.6%(440)
Au 50.4%(500) Ni 60.7%(540)
Cu 62.5%(500) Pb 67.5%(700)
Fe 60.7%(570) Pt 59.1%(589)
Ge 46.6%(516) Si 37.5%(515)
In 51.5%(500) W 43.1%(472)
K 88.6%(546) Zn 82.5%(545)
Mg 84.3%(546)
───────────────────────────────────

0058

これらの金属の反射率は、ある波長に限定しているが、波長400〜700nmの領域で大きく変化するものでもない。なお、下部電極の膜厚が大きくなるほど反射層の効果が大きくなり、好ましくは0.2μm以上、より好ましくは0.5μm以上の時である。反射層の膜厚は、波長400〜700nmの可視領域の光を所望の反射率で反射する機能を損なわないならば、特に制限はない。

0059

(4)平坦化層
本発明の平坦化層は、側面に反射層を有する下部電極パターン間の間隙に充填され、下部電極とその間隙により形成される凹凸を緩和して、平坦化する。平坦化層の材料としては、反射層で記載した材料でもよいし、以下の樹脂層でもよい。樹脂層としては、例えば、光硬化型樹脂および/または熱硬化型樹脂のように、アクリレート系、メタクリレート系の反応性ビニル基を有するものの硬化物を挙げることができる。また、メラミン樹脂フェノール樹脂アルキド樹脂エポキシ樹脂ポリウレタン樹脂ポリエステル樹脂マレイン酸樹脂ポリアミド樹脂モノマー,オリゴマー,ポリマーポリメチルメタクリレートポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコールポリビニルピロリドンヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を挙げることができる。また、各種フッ素ポリマーも挙げることができる。これらの樹脂は前記反射性としても、また後述する遮光性の材料のバインダー樹脂としても用いることができる。

0060

また、金属酸化物層とする場合、具体的には、酸化ケイ素(SiO2 )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化チタン(Tio2 )、酸化イットリウム(Y2 O3 )、酸化ゲルマニウム(GeO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、ほう酸(B2 O3 )、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)、酸化鉛(PbO)、ジルコニア(ZrO2 )、酸化ナトリウム(Na2 O)、酸化リチウム(Li2 O)、酸化カリウム(K2 O)、酸化タリウム(Ta2 O5 )等を挙げることができる。また、窒化物層としては窒化ケイ素(Si3 N4 )等が挙げられる。

0061

なお、以上の反射層または平坦化層はどちらか少なくとも一方が電気的に絶縁性である必要がある。抵抗率は、106 Ω・cm以上、好ましくは109 Ω・cm以上である。106 Ω・cm未満では、下部電極間に電気的な導通(短絡)が起こり、有機EL発光装置の表示欠陥の原因となる。

0062

また、前記反射層および/または平坦化層の波長400〜700nmの可視領域における光の透過率が10%以下であれば好ましく、1%以下であればさらに好ましい。10%を超えると有機物層からの光および上部電極パターンの間の間隙からの光を十分に遮断できず、コントラストのよい表示を得るという面では不十分となる。

0063

具体的な材料としては、前記材料の他に、カーボンブラックチタンブラックアニリンブラック等の種々の顔料を、前記反射層又は絶縁層の材料に含ませるか、単に、バインダー樹脂中に分散させてもよく、前記機能を満たすものならば、特に制限はない。

0064

前記反射層又は平坦化層は、金属、金属酸化物金属窒化物等の材料の場合は、下部電極と同じように、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、電析法、電気メッキ法、化学メッキ法によって成膜し、フォトリソグラフィー法にて、エッチング又はリフトオフして所望のパターンで選択的に下部電極パターンの側面に配置したり、下部電極パターンの間隙に充填することができる。

0065

また、樹脂顔料の場合は、スピンコートロールコート、キャスティング等の方法で成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング又はエッチングして、所望のパターンで選択的に下部電極パターンの側面に配置したり、下部電極パターンの間隙に充填することができる。また、フォトリソグラフィー法の代わりにスクリーン印刷オフセット印刷等の印刷手法にて、直接反射層又は平坦化層が形成できる。特に、反射層と平坦化層を形成する簡便な方法として、下部電極パターンの間の間隙に導電性の反射層5を形成する場合において、下部電極パターン2の間の絶縁を取るために、反射層の中間部分を選択的に電気化学的な陽極酸化を行ったり、酸素プラズマ等の方法を行って金属を絶縁化する方法が挙げられる(図5)。この際、反射層が導電性であるので、その反射層は、下部電極の抵抗値下げ補助電極にもなりうる。下部電極パターンとその間隙の凹凸をさらに平坦化するために、反射層又は平坦化層が充填された後、表面を研磨する方法が挙げられる。

0066

以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。

0067

[実施例1]透光性基板として100mm×100mm×1.1mm厚のガラス基板コーニング7059)上に、スパッタリングにより0.20μm膜厚、表面抵抗15Ω/□のITO(インジウム錫酸化物)の下部電極(陽極)を成膜した。次に、ポジ型フォトレジスト(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製HPR204)をITO上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、250μmライン50μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAHテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にてレジスト現像し、130℃にてポストベークし、レジストパターンを形成した。次に、基板を47%臭化水素酸水溶液に浸漬し、露出したITOをエッチングした。次に、Ag(銀)を蒸着により0.20μm膜厚で成膜して積層し、レジストを剥離液(長産業社製N303)にて剥離して、下部電極上のAgをリフトオフした。その結果、下部電極パターン間の間隙に銀が充填された基板を得た。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)を基板上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、280μmライン20μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、下部電極パターンに位置合わせして、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像し、130℃にてポストベークし、レジストパターンを形成した。次に、無水クロム酸40g、濃硫酸20ml、純水2リットル組成からなるエッチャントに基板を浸漬して、露出しているAgをエッチングし、前と同様にレジストを剥離した。ここで、同条件で作製した基板を断面SEM(Scanning Electron Microscopy)にて観察したところ、下部電極のパターンの側面は、ほぼ垂直であり、下部電極パターンの両側の側面に15μm幅で反射層のAgが配置されていた。また、このAg膜は、0.20μm膜厚でも分光光度計によると波長400〜700nmの可視領域における光の透過率は10%以下であった。次に、この基板をIPA洗浄UV洗浄した後、蒸着装置(日本真空技術製)の基板ホルダーに固定した。蒸着源は、モリブテン製の抵抗加熱ボートに正孔注入材料としてMTDATA及びNPD、発光材料としてDPVBi、ドーパントとしてDPAVB、電子注入材料としてAlqをそれぞれ仕込み、陰極の第二金属としてAgをタングステン製フィラメントに、陰極の電子注入性金属としてMgをモリブテン製ボートに装着した。その後、真空槽を5×10-7torrまで減圧後、以下の順序で順次積層していった。正孔注入層から陰極まで途中で真空を破らず一回の真空引きで行った。まず正孔注入層としては、MTDATAを蒸着速度0.1〜0.3nm/s,膜厚200nm、NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚20nm、発光層としてはDPVBiを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、DPAVBを蒸着速度0.05nm/sで同時蒸着して併せて膜厚40nm(ホスト材料に対するドーパントの重量比は1.2〜1.6)とし、電子注入層としては、Alqを蒸着速度0.1〜0.3nm/s,膜厚20nm、上部電極(陰極)としては、下部電極(陽極)ストライプパターンに対し垂直とし、600μmライン、100μmギャップのストライプパターンになるようなマスクを介して、MgとAgを同時蒸着した。すなわち、Mgは、蒸着速度1.3〜1.4nm/s、Agは、蒸着速度0.1nm/sで膜厚を200nmとした。このようにして、有機EL発光装置を作製し(図1)、直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ100±10cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が得られ、光のにじみの少ない有機EL発光装置を得ることができた。

0068

[実施例2]透光性基板として100mm×100mm×1.1mm厚のガラス基板(コーニング7059)上に、スパッタリングにより0.20μm膜厚、表面抵抗15Ω/□のITO(インジウム錫酸化物)の下部電極(陽極)を成膜した。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)をITO上にスピンコートし、室温で風乾した後、露光機にて、250μmライン50μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像して、レジストパターンを形成した。以下、実施例1と同一の条件で、ITOをエッチングし、Ag成膜、リフトオフ、レジストパターニング、Agエッチング、レジスト剥離を行った。ここで、同条件で作製した基板を断面SEMにて観察したところ、下部電極のパターンの両側の側面は、透光性基板に向って漸次又は段階的に拡大しており(テーパー状になっており)、テーパー角は、10.5度であった。また、下部電極パターンの側面に15μm幅で反射層のAgが配置されていた。また、このAg膜は、0.20μm膜厚でも分光光度計によると、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率は10%以下であった。以下、実施例1と同一の条件で有機EL発光装置を作製し(図2)、直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体の輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ120±10cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が実施例1より高輝度で得られ、光のにじみの少ない有機EL発光装置を得ることができた。また、クロストーク等の発光欠陥は、実施例1に比べて少なくなった。

0069

[実施例3]透光性基板として100mm×100mm×1.1mm厚のガラス基板(コーニング7059)上に、スパッタリングにより0.20μm膜厚、表面抵抗15Ω/□のITO(インジウム錫酸化物)の下部電極(陽極)を成膜した。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)をITO上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、250μmライン50μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像して、レジストパターンを形成した。次に、基板を47%臭化水素酸水溶液に浸漬し、露出したITOをエッチングした。次に、Al(アルミニウム)を蒸着により0.20μm膜厚で成膜して積層し、下部電極パターン上のアルミニウムをリフトオフした。その結果、下部電極パターンの間の間隙にAlが充填された基板を得た。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)を基板上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、280μmライン20μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、下部電極パターンに位置合わせして、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像し、130℃にてポストベークし、レジストパターンを形成した。次に、0.1モル/lの酒石酸アンモニウム水溶液エチレングリコールを1:9の容量比で混合し、それに少量のアンモニア水溶液を添加してpHを7.0に調節した化成液を調製し、基板を陽極に、白金メッシュを陰極として化成液に浸漬し、露出しているアルミニウムの陽極酸化を行った。なお、200Vまで電圧を1mA/cm2 の定電流制御しつつ徐々に印加し化成液の温度は、40〜50℃に保った。電流がほとんど流れなくなったことを確認してから、レジストを剥離液(前出)にて剥離した。ここで、同条件で作製した基板を断面SEMにて観察したところ、下部電極のパターンの側面は、ほぼ垂直であり、下部電極パターンの両側の側面に15μm幅で反射層のアルミニウムが配置され、反射層の間には、Al2 O3 (酸化アルミニウム)の平坦化層が充填された。その結果、下部電極パターンと、その間隙による凹凸が平坦化された(図5)。また、このAl膜は、0.20μm膜厚でも分光光度計によると、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率は10%以下であった。以下、実施例1と同一の条件で有機EL発光装置を作製し(図3)、直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体の輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ100±10cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が得られ、光のにじみの少ない有機EL発光装置を得ることができた。また、クロストーク等の発光欠陥は、実施例1に比べて少なくなった。

0070

[実施例4]透光性基板として100mm×100mm×1.1mm厚のガラス基板(コーニング7059)上に、スパッタリングにより0.20μm膜厚、表面抵抗15Ω/□のITO(インジウム錫酸化物)の下部電極(陽極)を成膜した。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)をITO上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、250μmライン50μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像して、レジストパターンを形成した。次に、基板を47%臭化水素酸水溶液に浸漬し、露出したITOをエッチングし、レジストを剥離液(長瀬産業社製N303)にて剥離した。次に、スパッタリングにより0.20μm膜厚のCr(クロム)を成膜した。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)をCr上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、30μmライン270μmギャップのストライプ状のレジストパターンが下部電極パターンの間に得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像して、レジストパターンを形成した。次に、基板を硝酸第二セリウムアンモニウム165g、70重量%過塩素酸42ml、純水1リットルの組成からなるエッチャントに浸漬し、露出したCrをエッチングし、レジストを剥離液(前出)にて剥離した。その結果、下部電極パターン間の間隙に平坦化層のCrが充填された基板を得たが、下部電極と平坦化層の間に10μm程度の間隙が開いている。次に、30重量%(対固形分)のAl粉末を分散したアクリレート系光硬化型レジスト(新日鐵科学社製V259PA)を用いて、スピンコートし80℃でベークした。次に、基板を、高圧水銀灯光源とする露光機にセットし、下部電極と平坦化層の間の位置をマスクを用いて選択的に600mJ/cm2 (365nm)で露光した。次に、1%炭酸ナトリウム水溶液で2分間室温現像後、200℃でベークして下部電極と平坦化層の間隙にアルミニウムを分散したアクリル樹脂の反射層を形成した。さらに、基板表面をテープ研磨機(サンシンSSP−400)にセットし、20000番(メッシュ)の研磨テープ(住友スリエム社製ラッピングフィルム)にて研磨した。ここで、同条件で作製した基板を断面SEMにて観察したところ、下部電極のパターンの側面は、ほぼ垂直であり、また、下部電極パターンの両側の側面に10μm幅で反射層のAlを分散したアクリル樹脂が配置され、反射層の間には、Crの平坦化層が充填された。その結果、下部電極パターンと、その間隙による凹凸が平坦化された。また、このCr膜は、0.20μm膜厚でも分光光度計によると、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率は10%以下であった。以下、実施例1と同一の条件で有機EL発光装置を作製し(図4)、直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体の輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ100±10cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が得られ、ここで、遮光性の平坦化層を配置したため、光のにじみのない有機EL発光装置を得ることができた。また、クロストーク等の発光欠陥は、実施例1に比べて少なくなった。

0071

[実施例5]透光性基板として100mm×100mm×1.1mm厚のガラス基板(コーニング7059)上に、スパッタリングにより0.50μm膜厚、表面抵抗5Ω/□のITO(インジウム錫酸化物)の下部電極(陽極)を成膜した。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)をITO上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、250μmライン50μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像し、130℃にてポストベークし、レジストパターンを形成した。次に、基板を47%臭化水素酸水溶液に浸漬し、露出したITOをエッチングした。次に、Agを蒸着により0.50μm膜厚で成膜して積層し、レジストを剥離液(前出)にて剥離して、下部電極上のAgをリフトオフした。その結果、下部電極パターンの間隙にAgが充填された基板を得た。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)を基板上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、280μmライン20μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、下部電極パターンに位置合わせして、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像し、130℃にてポストベークし、レジストパターンを形成した。次に、無水クロム酸40g、濃硫酸20ml、純水2リットルの組成からなるエッチャントに基板を浸漬して、露出しているAgをエッチングし、前と同様にレジストを剥離した。ここで、同条件で作製した基板を断面SEMにて観察したところ、下部電極のパターンの側面は、ほぼ垂直であり、下部電極パターンの両側の側面に15μm幅で反射層のAgが配置されていた。以下実施例1と同一の条件で有機EL発光装置を作製し(図1)、直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体の輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ110±5cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が得られ、光のにじみの少ない有機EL発光装置を得ることができた。また、ITOの膜厚を厚くして抵抗値を下げたため、実施例1よりも、輝度が上昇し、さらに輝度むらの少ない有機EL発光装置を得ることができた。

0072

[比較例1]実施例1において、反射層を形成しなかったこと以外は同一の条件で有機EL発光装置(図7)を作製した。この有機EL発光装置に直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体の輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ80±10cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が得られた。但し、反射層がないため、実施例1に比べて輝度が小さくなり、かつ、光のにじみが発生し、実施例1に比べてコントラストの悪い表示となった。

0073

[比較例2]透光性基板として100mm×100mm×1.1mm厚のガラス基板(コーニング7059)上に、スパッタリングにより0.20μm膜厚、表面抵抗15Ω/□のITO(インジウム錫酸化物)の下部電極(陽極)を成膜した。次に、ポジ型のフォトレジスト(前出)をITO上にスピンコートし、80℃でベークした後、露光機にて、250μmライン50μmギャップのストライプ状のレジストパターンが得られるマスクを介し、100mJ/cm2 で露光した。次に、2.38%TMAH水溶液にてレジストを現像し、130℃にてポストベークし、レジストパターンを形成した。次に、基板を47%臭化水素酸水溶液に浸漬し、露出したITOをエッチングした。次に、遮光性のTa2 O5 (酸化タリウム)をスパッタリングにより0.20μm膜厚で成膜して積層し、レジストを剥離液(長瀬産業社製N303)にて剥離して、下部電極上のTa2 O5 をリフトオフした。その結果、下部電極パターンの間隙にTa2 O5 が充填された基板を得た。ここで、Ta2 O5 膜は、0.20μm膜厚でも分光光度計によると、波長400〜700nmの可視領域における光の透過率は10%以下であった。以下実施例1と同一の条件で、有機EL発光装置を作製した。この有機EL発光装置に直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した陽極と陰極の交差部分が発光し、発光装置全体の輝度分布およびCIE色度座標(JIS Z 8701)はそれぞれ80±10cd/m2 、色度はx=0.16、y=0.24前後で青色の発光が得られた。Ta2 O5 は遮光性はあるため、光のにじみは少ないが、反射層がないため、実施例1に比べて輝度が小さくなった。

図面の簡単な説明

0074

図1本発明の第一の実施の形態を模式的に示す断面図である。
図2本発明の第二の実施の形態を模式的に示す断面図である。
図3本発明の第三の実施の形態を模式的に示す断面図である。
図4本発明の第四の実施の形態を模式的に示す断面図である。
図5本発明に用いられる反射層および平坦化層を形成する方法を段階的に示す断面図である。
図6従来の有機EL発光装置(X−Yドットマトリックス型)を示す説明図である。
図7従来の有機EL発光装置(下部電極として透明電極を使用)を示す断面図である。
図8従来の無機EL発光装置の一例を示す断面図である。

--

0075

1透光性基板
2 下部電極(パターン)
3有機物層(発光層)
4 上部電極(パターン)
5反射層
6平坦化層
反射性金属(導電性)
8 フォトレジスト

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