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技術 振動型アクチュエータの駆動装置および振動型アクチュエータを駆動源とする装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 熱田暁生林禎
出願日 1997年4月21日 (22年2ヶ月経過) 出願番号 1997-103387
公開日 1998年11月13日 (20年8ヶ月経過) 公開番号 1998-304687
状態 特許登録済
技術分野 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ
主要キーワード プラス入力側 ギア伝達機構 フローティング式 機械運動 差動コンパレータ フローティング構造 位置的位相 マイナス入力
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

振動型アクチュエータ駆動装置の構成の改善を図る。

解決手段

振動型アクチュエータをその駆動用圧電素子振動検出用圧電素子に共通の電位部分を持たない構造とし、前記振動検出用圧電素子の出力と前記駆動用圧電素子へ印加される交番信号に基づいて前記駆動用圧電素子へ印加する交番信号を制御する振動型アクチュエータの駆動装置において、前記振動検出用圧電素子Sおよび前記駆動用圧電素子Aの出力電圧をある電圧レベル以下の範囲で検出できる電圧検出手段(R1〜R8)を有する。

概要

背景

最近、振動波モータ等の振動型アクチュエータが開発され、本出願人等によって実用化されている。この振動型アクチュエータは、既によく知られているように、圧電素子もしくは電歪素子などの電気機械エネルギー変換素子交番信号印加することにより、該素子に高周波振動を発生させ、その振動エネルギーを連続的な機械運動として取り出すように構成されている。なお、この動作原理は公知であるため省略する。

図9は振動型アクチュエータとしての従来の棒状振動波モータの側面図およびそこに構成されている圧電素子の電圧供給および出力電圧の取り出しの配線図である。101は該棒状振動波モータを構成する振動体で、圧電素子もしくは電歪素子と弾性体との結合体から成る。

振動子部101の圧電素子部は、駆動用のA相圧電素子a1,a2およびB相圧電素子b1,b2と振動検出圧電素子S1から構成されている。このときA相圧電素子a1,a2に挟まれた部分の電極板A−dにA相印加電圧,B相圧電素子b1,b2に挟まれた部分の電極板B−dにB相印加電圧を加えることで、該圧電素子が駆動される。

また、このときA相圧電素子a1,a2およびB相圧電素子b1,b2の裏側はグランド電極板GND−dが配置されてGND電位になっている。

振動検出圧電素子S1は、同様に一方(図9のB相側)はGND電位になっており、その反対側の電極板S−dから信号を取り出すように構成されている。またこのとき振動検出圧電素子Sの信号取り出し面側(電極板S−d側)は、金属ブロックと接しているが、そのブロックは絶縁シートによりGND電位から絶縁されている。よって振動検出圧電素子Sからその振動に応じた出力電圧がそのまま得られる。そして、この電圧の大きさや駆動電圧との位相差などにより共振周波数などを求める。

図10はこのような振動波モータを用いたときの駆動回路を示し、2は交番電圧を発生する発振器、3は90°移相器、4,5は該発振器2および移相器3からの交番電圧(信号)を電源電圧スイッチングするスイッチング回路、6,7はスイッチング回路4,5でスイッチングされたパルス電圧増幅する昇圧コイルである。

8はA相駆動電極振動検出電極Sの信号位相差を検出する位相差検出器である。10は制御用マイコンである。制御用マイコン10は、振動波モータが駆動すべきある周波数の交番信号を与えるように発振器2に指令を与える。このとき駆動電極Aと振動検出電極Sの信号はきれいな正弦波である。この信号は高圧コンパレータ11,12によって方形波になり、位相差検出器8はそのときの位相差に相当する信号をマイコン10に出力することが可能である。マイコン10はこの信号から現在共振周波数に対しどの程度ずれているかを判断し最適な周波数で駆動するよう制御する。このようにして、駆動周波数の制御を行うことができる。

また、振動波モータは圧電素子を使うため駆動電圧が高くなるという問題がある。この対策として図11のようなフローティング構造にして従来の電圧の半分で駆動できるという方法が考えられている。この構成は公知なので簡単に説明すると、圧電素子a1と圧電素子b1とはその両面に電極板A−d,A’−d、B−d,B’−dにそれぞれ挟持された状態でこれらの電極板と接触しているが、隣接する電極板A’−dとB−dとは絶縁シートにより絶縁されている。

図12はこのような振動波モータを用いたときの駆動回路を示し、A,A’およびB,B’は該圧電素子もしくは電歪素子に交番電圧を印加するための駆動電極、2は交番電圧を発生する発振器、3は90°移相器、4A,4A’,5B,5B’は、該発振器2および移相器3からの交番電圧を電源電圧でスイッチングするスイッチング回路、6,7はスイッチング回路4A,4A’,5B,5B’でスイッチングされたパルス電圧を増幅する昇圧コイルである。

10は制御用マイコンで、振動波モータが駆動すべきである周波数の交番電圧を与えるように発振器2に指令を与える。このときスイッチング回路4A,4A’および5B,5B’位相の180度ずれた信号が入力されそのタイミングでスイッチングされる。このとき振動体の駆動電極A,A’およびB,B’には見かけ上電源電圧の2倍の電圧がコイルを介して印加されているかのようになる。よって、従来の電圧の半分で駆動できるようになる。

また、このような構造のときの振動状態検出手段として、図12に示すように駆動用および振動検出用圧電素子の両端の電圧差から位相情報を得る差動コンパレータを用いて波形を方形波にし、それらの位相差を検出することで共振周波数からどの程度離れているかがわかるようになる。

概要

振動型アクチュエータの駆動装置の構成の改善を図る。

振動型アクチュエータをその駆動用圧電素子と振動検出用圧電素子に共通の電位部分を持たない構造とし、前記振動検出用圧電素子の出力と前記駆動用圧電素子へ印加される交番信号に基づいて前記駆動用圧電素子へ印加する交番信号を制御する振動型アクチュエータの駆動装置において、前記振動検出用圧電素子Sおよび前記駆動用圧電素子Aの出力電圧をある電圧レベル以下の範囲で検出できる電圧検出手段(R1〜R8)を有する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

弾性体駆動用電気機械エネルギー変換素子部と振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部とを配置し、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部と前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部に共通の電位部分を持たない構造の振動体を有する振動型アクチュエータ駆動対象とし、前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部の出力と前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部へ印加される交番信号に基づいて前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部へ印加する交番信号を制御する振動型アクチュエータの駆動装置において、前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部および前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部の出力電圧をある電圧レベル以下の範囲で検出できる電圧検出手段を有することを特徴とする振動型アクチュエータの駆動装置。

請求項2

請求項1において、前記電圧検出手段は、分圧手段であることを特徴とする振動型アクチュエータの駆動装置。

請求項3

請求項2において、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部のための分圧手段と、前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部の分圧手段の分圧比を等しくしたことを特徴とする振動型アクチュエータの駆動装置。

請求項4

請求項1において、前記電圧検出手段は、ある電圧レベルより大きい成分をクリップして削除する手段であることを特徴とする振動型アクチュエータの駆動装置。

請求項5

請求項1または2において、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部の両端の電極に対してインピーダンス素子を介して交番信号を印加し、振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部および、駆動用電気−機械エネルギー変換素子部の一端の出力電圧を分圧手段により分圧したことを特徴とする振動型アクチュエータの駆動装置。

請求項6

請求項1ないし5のいずれか一つに記載の振動型アクチュエータの駆動装置を制御装置に有し、前記振動型アクチュエータを駆動源として被駆動体駆動制御することを特徴とする振動型アクチュエータを駆動源とする装置。

技術分野

0001

本発明は振動波モータ等の振動型アクチュエータ駆動装置係り、特に振動状態を検出して、駆動用電気機械エネルギー変換素子部としての圧電素子印加する交番信号を制御する駆動装置に関するものである。

背景技術

0002

最近、振動波モータ等の振動型アクチュエータが開発され、本出願人等によって実用化されている。この振動型アクチュエータは、既によく知られているように、圧電素子もしくは電歪素子などの電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を印加することにより、該素子に高周波振動を発生させ、その振動エネルギーを連続的な機械運動として取り出すように構成されている。なお、この動作原理は公知であるため省略する。

0003

図9は振動型アクチュエータとしての従来の棒状振動波モータの側面図およびそこに構成されている圧電素子の電圧供給および出力電圧の取り出しの配線図である。101は該棒状振動波モータを構成する振動体で、圧電素子もしくは電歪素子と弾性体との結合体から成る。

0004

振動子部101の圧電素子部は、駆動用のA相圧電素子a1,a2およびB相圧電素子b1,b2と振動検出圧電素子S1から構成されている。このときA相圧電素子a1,a2に挟まれた部分の電極板A−dにA相印加電圧,B相圧電素子b1,b2に挟まれた部分の電極板B−dにB相印加電圧を加えることで、該圧電素子が駆動される。

0005

また、このときA相圧電素子a1,a2およびB相圧電素子b1,b2の裏側はグランド電極板GND−dが配置されてGND電位になっている。

0006

振動検出圧電素子S1は、同様に一方(図9のB相側)はGND電位になっており、その反対側の電極板S−dから信号を取り出すように構成されている。またこのとき振動検出圧電素子Sの信号取り出し面側(電極板S−d側)は、金属ブロックと接しているが、そのブロックは絶縁シートによりGND電位から絶縁されている。よって振動検出圧電素子Sからその振動に応じた出力電圧がそのまま得られる。そして、この電圧の大きさや駆動電圧との位相差などにより共振周波数などを求める。

0007

図10はこのような振動波モータを用いたときの駆動回路を示し、2は交番電圧を発生する発振器、3は90°移相器、4,5は該発振器2および移相器3からの交番電圧(信号)を電源電圧スイッチングするスイッチング回路、6,7はスイッチング回路4,5でスイッチングされたパルス電圧増幅する昇圧コイルである。

0008

8はA相駆動電極振動検出電極Sの信号位相差を検出する位相差検出器である。10は制御用マイコンである。制御用マイコン10は、振動波モータが駆動すべきある周波数の交番信号を与えるように発振器2に指令を与える。このとき駆動電極Aと振動検出電極Sの信号はきれいな正弦波である。この信号は高圧コンパレータ11,12によって方形波になり、位相差検出器8はそのときの位相差に相当する信号をマイコン10に出力することが可能である。マイコン10はこの信号から現在共振周波数に対しどの程度ずれているかを判断し最適な周波数で駆動するよう制御する。このようにして、駆動周波数の制御を行うことができる。

0009

また、振動波モータは圧電素子を使うため駆動電圧が高くなるという問題がある。この対策として図11のようなフローティング構造にして従来の電圧の半分で駆動できるという方法が考えられている。この構成は公知なので簡単に説明すると、圧電素子a1と圧電素子b1とはその両面に電極板A−d,A’−d、B−d,B’−dにそれぞれ挟持された状態でこれらの電極板と接触しているが、隣接する電極板A’−dとB−dとは絶縁シートにより絶縁されている。

0010

図12はこのような振動波モータを用いたときの駆動回路を示し、A,A’およびB,B’は該圧電素子もしくは電歪素子に交番電圧を印加するための駆動電極、2は交番電圧を発生する発振器、3は90°移相器、4A,4A’,5B,5B’は、該発振器2および移相器3からの交番電圧を電源電圧でスイッチングするスイッチング回路、6,7はスイッチング回路4A,4A’,5B,5B’でスイッチングされたパルス電圧を増幅する昇圧コイルである。

0011

10は制御用マイコンで、振動波モータが駆動すべきである周波数の交番電圧を与えるように発振器2に指令を与える。このときスイッチング回路4A,4A’および5B,5B’位相の180度ずれた信号が入力されそのタイミングでスイッチングされる。このとき振動体の駆動電極A,A’およびB,B’には見かけ上電源電圧の2倍の電圧がコイルを介して印加されているかのようになる。よって、従来の電圧の半分で駆動できるようになる。

0012

また、このような構造のときの振動状態検出手段として、図12に示すように駆動用および振動検出用圧電素子の両端の電圧差から位相情報を得る差動コンパレータを用いて波形を方形波にし、それらの位相差を検出することで共振周波数からどの程度離れているかがわかるようになる。

発明が解決しようとする課題

0013

このように上記従来例でフローティング駆動における共振検出法を得ることができたが、そのときに処理する電圧が通常のTTLベルより大きいため、高圧コンパレータのような高電圧を処理できる手段が必要であった。

0014

本出願に係る第1の発明の目的は、振動型アクチュエータの駆動装置の構成の改善を図ろうとするものである。

0015

本出願に係る第2の発明の目的は、振動型アクチュエータを駆動源として被駆動体を駆動する装置の改善を図ろうとするものである。

課題を解決するための手段

0016

本出願に係る第1の発明の目的を実現する第1の構成は、弾性体に駆動用電気−機械エネルギー変換素子部と振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部とを配置し、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部と前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部に共通の電位部分を持たない構造の振動体を有する振動型アクチュエータを駆動対象とし、前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部の出力と前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部へ印加される交番信号に基づいて前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部へ印加する交番信号を制御する振動型アクチュエータの駆動装置において、前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部および前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部の出力電圧をある電圧レベル以下の範囲で検出できる電圧検出手段を有するものである。本出願に係る第1の発明の目的を実現する第2の構成は、前記電圧検出手段は、分圧手段とするものである。

0017

本出願に係る第1の発明の目的を実現する第3の構成は、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部のための分圧手段と、前記振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部の分圧手段の分圧比を等しくしたものである。

0018

本出願に係る第1の発明の目的を実現する第4の構成は、前記電圧検出手段は、ある電圧レベルより大きい成分をクリップして削除する手段とするものである。

0019

本出願に係る第1の発明の目的を実現する第5の構成は、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子部の両端の電極に対してインピーダンス素子を介して交番信号を印加し、振動検出用電気−機械エネルギー変換素子部および、駆動用電気−機械エネルギー変換素子部の一端の出力電圧を分圧手段により分圧したものである。

0020

本出願に係る第2の発明の目的を実現する構成は、上記した振動型アクチュエータの駆動装置を制御装置に有し、前記振動型アクチュエータを駆動源として被駆動体を駆動制御するものである。

0021

(第1の実施の形態)図1は第1の実施の形態を示す。

0022

図1は本発明による振動型アクチュエータの駆動装置を適用した第1の実施の形態の振動波モータの駆動装置の概略回路図で、図中、図12に示す従来の回路図に示す回路構成部と同じ回路構成部には同じ符号を付してその説明を省略する。

0023

従来例では、駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧を直接高圧コンパレータ11、12に繋いでいたが、本実施の形態では、駆動用のA相圧電素子の一端の出力を抵抗R1と抵抗R2により分圧し、他端の出力を抵抗R3とR4により分圧し、A相圧電素子の各端の分圧出力をコンパレータ12’の+−の各端子に入力させている。

0024

また、振動検出用圧電素子Sについても、一端の出力を抵抗R5と抵抗R6により分圧し、他端の出力を抵抗R7とR8により分圧し、振動検出用圧電素子の各分圧出力をコンパレータ11’の+−の各端子に入力させている。

0025

これらのコンパレータ11’,12’は高圧用ではなく普通のタイプのものであり、これらのコンパレータ11’,12’の出力は、位相差検出器8に入力され、駆動制御に供されることになる。

0026

図2の(a)に本実施の形態における振動波モータの駆動用圧電素子がフローティング式の構成のときの駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧波形図2の(b)に上記分圧回路の出力電圧波形、図2の(c)にコンパレータの出力波形を示す。

0027

図2の(a)に示すように、駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧波形には、A相およびB相駆動用圧電素子の他端にそれぞれA’およびB’の電圧が印加され、振動検出用圧電素子Sの一端にB’の電圧が印加されているため、駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧波形は上記印加電圧が重畳された波形になっている。

0028

しかも、電圧レベルが大きく通常のTTLレベルまででしか動作しないコンパレータでは処理が不可能であることがわかる。ここで、TTLレベルとはデジタル回路で処理できる信号レベルのことで、本実施の形態では0V〜5Vのアナログ信号とし、0Vと5Vの電圧で0と1のレベルとしている。

0029

しかし本実施の形態では、A相駆動用圧電素子と振動検出用圧電素子Sの出力を分圧する分圧回路では、その電圧をTTLレベルより小さい範囲になるように分圧してコンパレータに入力される。このときA,B相駆動用の両圧電素子の他端のA’およびB’の電圧もコンパレータのプラス入力側マイナス入力側の両方とも同じ分圧比になるように分圧されていなければならない。

0030

図2の(c)は駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧を上記のように処理した後、コンパレータを通した後の出力波形である。ここでは、実線で示した駆動用圧電素子の出力電圧の波形および破線で示した振動検出用圧電素子の出力電圧の波形をそれぞれ方形波にしたもので、互いの位相関係が正確に検出されている。

0031

以上のように、駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧を分圧した後にコンパレートすることで、大きな電圧であっても正確に位相情報を得ることができる。

0032

(第2の実施の形態)図3は本発明による振動型アクチュエータの駆動装置を適用した第2の実施の形態の振動波モータの駆動装置の概略回路図である。

0033

本実施の形態では、駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の他端を同じ印加電圧になるようにするため、信号を取り出す駆動用の圧電素子をA相駆動用圧電素子からB相駆動用圧電素子に変更している。

0034

第1の実施の形態のようにA相駆動用圧電素子を振動検出のための比較対象にした場合と、本実施の形態のようにB相駆動用圧電素子振動検出のための比較対象にした場合では、振動検出用圧電素子の出力電圧との位相差の関係は変わってしまうが、A相駆動用圧電素子を検出対象とした場合と同様に共振周波数に対してどの辺の周波数で駆動されているかは判断できる。また、このような構成にし、しかも分圧比を同じくすることで分圧回路を共通化できる。

0035

その結果、第1の実施の形態では4つ必要であった分圧回路を3つに減らすことが可能となり、回路を削減することができる。

0036

(第3の実施の形態)図4は本発明の振動型アクチュエータを適用した第3の実施の形態における振動波モータの圧電素子部の構造を示す分解斜視図を示す。

0037

本実施の形態は圧電素子を積層構造にしたもので、各層の圧電体片面側に電極が形成された圧電素子部における圧電体の上下に対向する電極にそれぞれ交流電圧を印加することにより、上記したフローティング構造と同様の効果が得られるようにしたものである。

0038

図4において、15−1〜15−nは駆動および振動検出圧電素子部で、スルーホールなどを用いて積層化したものである。

0039

圧電素子部15−2は、駆動用電極A,A’、B,B’および振動検出用電極Sの5つの領域に分けられている。圧電素子部15−3〜15−nに対しては、貫通穴(スルーホール)を用いて給電が成される。また、圧電素子部15−3〜15−nにおける一方の面は、略十字の絶縁部を隔ててパターンが描かれ、4つの領域に分かれている。これらの4つの領域の電極において、対向している領域がA相駆動用およびB相駆動用にそれぞれ用いられる電極である。

0040

またこれらの圧電素子部の電極が4つの領域に分けられているのは、モータ駆動力を有効に使うためのものであるが詳しい説明は略す。また、向かい合う電極は互いに逆方向に分極されている。

0041

これらの積層状態の圧電素子部は、フレキシブル基板16から最上層の圧電素子部15−1のスルーホールを介して、各電極A,A’及びB,B’に位相の異なる交流電圧が印加される。これにより、振動波モータとしての駆動がなされることとなる。なお、電極Aと電極Bは位置的位相が90°ずれており、また電極A’および電極B’に印加される交流電圧は、はそれぞれ電極A,Bに対して印加される交流電圧に対して位相が180°ずれている。

0042

このような積層構造において、圧電素子部15−1〜15−nまでが一体で焼成されて一つの部品になるので、圧電素子を電極板を介しながら重ねる必要がなくなり、しかも振動検出用電極Sの大きさや位置をある程度調整できるので、出力電圧の大きさもコントロールできる。

0043

よって、振動検出用電極Sの出力電圧を駆動電圧と等しい程度にすれば、同じ比率で分圧してもどちらかのS/Nが悪くなると言うことは防げる。

0044

(第4の実施の形態)図5図6は第4の実施の形態を示す。

0045

図5は振動波モータの駆動装置の概略回路図で、コンパレータ11’およびコンパレータ12’の入力側に例えばダイオードによるクリップ回路が設けられている。ここで、クリップ回路とは、ある電圧レベル以上や電圧レベル以下になったときにそれ以上行かないようにする回路で、図6では(a)の波形の点線の範囲より大きかったり小さかったりしている信号成分をその電圧範囲内になすようにしている。

0046

また片電源のコンパレータでも使用できるようにオフセット回路が設けられている。コンパレータは上述したように、0〜5Vのアナログ信号を「0」,「1」(5V)にする回路であり、このコンパレータを使用する場合、ある電圧より高いか低いかで「0」,「1」(5V)にするかを決める。これをスレッショルド電圧といい、電圧範囲が0〜5Vのアナログ信号であれば、通常2.5Vにする。本実施の形態で用いている信号はゼロを中心にプラスマイナスになるサイン状の波形である。それをデジタル信号にするためにはスレッショルド電圧を0Vにしたい。そのためには、両電源(プラスマイナスの範囲の電圧範囲で動作する)のコンパレータが必要になる。それを片電源(0V以上の電圧範囲で動作する)のコンパレータでできるようにするために、入力信号をプラス側に動かせば良く、本実施の形態ではオフセット回路(抵抗R11,12,13、抵抗R19,20,21、抵抗R15,16,17)により行っている。

0047

図6の(a)に図5におけるA相駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子Sの出力電圧波形、図6の(b)に上記クリップ回路の出力電圧波形、図6の(c)にコンパレータの出力波形を示す。

0048

A相駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子Sの出力電圧波形は、図6の(a)のようになる。クリップ回路ではその電圧をTTLレベルより大きい成分をクリップさせて小さい範囲になるようにして、コンパレータに入力される。このとき圧電素子の他端のA’およびB’の電圧も同様にクリップさせている。ただし、通常はA’,B’の電圧はTTLレベルより小さい場合が多いので、クリップ回路を省略する事が可能にできる。

0049

図6の(c)は駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子Sの出力電圧を以上のように処理した後にコンパレータを通した後の出力波形である。ここでは、駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子Sの出力電圧の波形を方形波にし、互いの位相関係が正確に検出されている。

0050

以上のように駆動用圧電素子および振動検出用圧電素子の出力電圧をクリップさせた後にコンパレートすることで大きな電圧であっても正確に位相情報を得ることができる。

0051

(第5の実施の形態)図7は第5の実施の形態を示す。

0052

図7は振動波モータの駆動装置の概略回路図で、A相圧電素子の一端の出力を抵抗R1とR2により分圧し、振動検出用圧電素子Sの他端の出力を抵抗R5とR6で分圧しており、A相圧電素子の分圧出力をコンパレータ12’の+入力側へ、また振動検出用圧電素子Sの分圧出力をコンパレータ11’の+入力側へそれぞれ入力させている。

0053

また、図10に示す従来の駆動回路では、インダクタンス素子(コイル)をA相及びB相の駆動用圧電素子の一端にそれぞれ接続していたが、本実施の形態ではA相駆動用圧電素子の両端にインダクタンス素子6,6’、B相駆動用圧電素子の両端にインダクタンス素子7,7’をそれぞれ接続している。

0054

このときのインダクタンスの値は従来の一端だったときの値のほぼ半分にしている。このようにすると駆動用圧電素子の一端Aに印加している電圧の波形はきれいなSin波になり、他端の電圧を差し引かなくても正確な位相情報が得られる。上記した第1の実施の形態のように、圧電素子の片側にインダクタンス素子を付けるのと、本実施の形態のように圧電素子の両側に半分の値のインダクタンス素子を付けるのとは、インピーダンスマッチングという意味において等価である。ただ、そのときに圧電素子の両端にインダクタンス素子を付けた場合は圧電素子の容量値とインダクタンスによるフィルタ効果矩形波高調波成分が除去されてきれいなサイン波となる。

0055

よって、コンパレータ11’,12’のマイナス入力に入れる電圧もGNDレベルDC電圧で良く、分圧回路を減らすことが可能となる。

0056

(第6の実施の形態)図8は第6の実施の形態を示す。

0057

図8は上記した実施の形態における駆動装置あるいは振動波モータにより駆動される振動波モータを駆動源として用いたレンズ駆動装置を示す。

0058

振動波モータと一体的に組みつけられているギアfは、ギア伝達機構Gの入力ギアGIに噛合し、その出力ギアGOはレンズL1を保持するレンズ保持部材Hに形成されたギアHIに噛合している。このレンズ保持部材Hは固定筒Kにヘリコイド結合し、振動波モータの駆動力によりギア伝達機構Gを介して回転駆動されて合焦動作が行われる。

0059

上記した各実施の形態は、振動型アクチュエータとして棒状振動波モータについて述べてきたが、他の円環などの形状のものでもフローティング構造で検出用圧電素子部を持つものであれば、どのような振動型アクチュエータであってもよい。

発明の効果

0060

以上説明したように、第1の発明によれば、振動を検出するときに、高価で複雑な高圧コンパレータを不要とし、安価な汎用コンパレータを使用することができるようになり、しかも回路構成が簡単にできるようになり、駆動装置に関する大きなコストダウンを達成することができる。

0061

また、第2の発明によれば、被駆動体を駆動する装置を安価に提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明の第1の実施の形態を示す振動波モータの駆動装置の概略回路図。
図2図1の回路における波形図で、(a)は分圧回路の入力側の電圧波形図、(b)は分圧後の電圧波形図、(c)はコンパレータの出力波形図。
図3本発明の第2の実施の形態を示す振動波モータの駆動装置の概略回路図。
図4本発明の第3の実施の形態における振動波モータの圧電素子の分解斜視図。
図5本発明の第4の実施の形態を示す振動波モータの駆動装置の概略回路図。
図6図5の回路図における波形図で、(a)はクリップ回路の入力側の電圧波形図、(b)はクリップ回路の出力側の電圧波形図、(c)はコンパレータの出力波形図。
図7本発明の第5の実施の形態を示す振動波モータの駆動装置の概略回路図。
図8本発明の第6の実施の形態を示すレンズ駆動装置の断面図。
図9従来例の振動波モータの概略構成図。
図10図9の振動波モータの駆動装置の概略回路図。
図11従来の他の棒状振動波モータの概略構成図。
図12図11の振動波モータの駆動装置の概略回路図。

--

0063

1…弾性体
2…発振器
3…移相器
4,5,4A,4A’,5B,5B’…スイッチング回路
6,7…昇圧コイル
8…位相比較器
10…制御用マイコン
11,12…高圧コンパレータ
11’,12’…コンパレータ
15…積層型圧電素子
16…フレキシブル基板
17,18…昇圧コイル
R1〜R22…抵抗素子
A,A’,B,B’…駆動用電極
S…振動検出用電極

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