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技術 健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金

出願人 三菱マテリアル株式会社三菱重工業株式会社
発明者 三橋章松葉美知脇田三郎河合久孝高橋孝二岡田郁生
出願日 1997年3月31日 (23年8ヶ月経過) 出願番号 1997-096526
公開日 1998年10月13日 (22年2ヶ月経過) 公開番号 1998-273747
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード マイクロポロシティ クリープ疲労 凹部欠陥 チルリング 精密鋳造鋳型 引き下げ速度 要求強度 中子型
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課題

健全鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金を提供する。

解決手段

Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金。

概要

背景

ガスタービンタービン動・靜高温ブロアー動翼Ni基耐熱合金鋳物で構成されることは知られているところであり、例えば、特開平6−57395号公報には、ガスタービンのタービン動・靜翼、高温ブロアーの動翼を作るためのNi基耐熱合金として、重量%(以下、%は、重量%を示す)で、(a)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、(b)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、さらに、Hf:0.2〜1.5%を含有し、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、(c)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、さらに、Hf:0.2〜1.5%を含有し、さらに、Pt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、(d)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、さらにHf:0.2〜1.5%を含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、などが記載されている。

一方、ガスタービンのタービン動・靜翼および高温ブロアーの動翼は柱状晶Ni基耐熱合金鋳物で構成されることも知られている。この柱状晶Ni基耐熱合金鋳物を製造するには、一方向凝固装置において、真空溶解で溶解されたNi基合金溶湯鋳型注入した後、鋳型加熱温度:1480〜1530℃、チル板の引き下げ速度:200〜350mm/hでチル板上の鋳型を水冷チルリングを通して下方に下げ、チル板に形成された柱状晶を成長させることにより長尺の柱状晶Ni基耐熱合金大型鋳物または大型タービン翼を製造する。

概要

健全鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金を提供する。

Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金。

目的

効果

実績

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請求項1

重量%で、Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有することを特徴とする健全鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金

請求項2

重量%で、Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有することを特徴とする健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金。

請求項3

重量%で、Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有することを特徴とする健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金。

請求項4

重量%で、Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有することを特徴とする健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金。

請求項5

請求項1、2、3または4記載のNi基耐熱合金からなることを特徴とする健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物。

請求項6

請求項1、2、3または4記載のNi基耐熱合金からなることを特徴とする健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼

技術分野

0001

この発明は、健全鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に関するものであり、特に、このNi基耐熱合金で作られた健全な鋳肌および鋳物内部組織を有する柱状晶大型鋳物および健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物製タービン翼に関するものである。

背景技術

0002

ガスタービンタービン動・靜高温ブロアー動翼はNi基耐熱合金鋳物で構成されることは知られているところであり、例えば、特開平6−57395号公報には、ガスタービンのタービン動・靜翼、高温ブロアーの動翼を作るためのNi基耐熱合金として、重量%(以下、%は、重量%を示す)で、(a)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、(b)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、さらに、Hf:0.2〜1.5%を含有し、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、(c)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、さらに、Hf:0.2〜1.5%を含有し、さらに、Pt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、(d)Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、さらにHf:0.2〜1.5%を含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金、などが記載されている。

0003

一方、ガスタービンのタービン動・靜翼および高温ブロアーの動翼は柱状晶Ni基耐熱合金鋳物で構成されることも知られている。この柱状晶Ni基耐熱合金鋳物を製造するには、一方向凝固装置において、真空溶解で溶解されたNi基合金溶湯鋳型注入した後、鋳型加熱温度:1480〜1530℃、チル板の引き下げ速度:200〜350mm/hでチル板上の鋳型を水冷チルリングを通して下方に下げ、チル板に形成された柱状晶を成長させることにより長尺の柱状晶Ni基耐熱合金大型鋳物または大型タービン翼を製造する。

発明が解決しようとする課題

0004

近年、ガスタービンの大型化に伴って、そこに据え付けられるタービン翼も大型化している。しかし、従来のNi基耐熱合金で、柱状晶Ni基耐熱合金鋳物からなる大型のタービン翼を製造すると、得られる大型タービン翼の柱状晶Ni基耐熱合金鋳物の鋳肌表面が粗くなりかつ鋳肌に部分的に凹部欠陥ができて健全な鋳肌を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物を得ることができず、従って、健全な鋳肌を有するNi基耐熱合金鋳物からなる大型のタービン翼を得ることができない。大型タービン翼の外面の鋳肌表面が粗くなったり鋳肌に部分的に凹部欠陥が多数発生しても、これらは研削除去して仕上げることができるが、中子鋳型により形成された大型タービン翼の内面の鋳肌表面が粗い部分または部分的に発生した凹部欠陥は除去することができず、大型タービン翼の内面に鋳肌表面が粗い部分または部分的凹部欠陥が存在すると、これを起点として破壊したり、クリープ疲労強度が低下したりするところから大型タービン翼の信頼性と寿命が低下していた。さらにタービン翼の大型化にともない、製造された大型タービン翼の柱状晶Ni基耐熱合金鋳物の内部組織にマイクロポロシティーが多数発生し、内部欠陥の少ない柱状晶Ni基耐熱合金鋳物からなる大型のタービン翼を得ることができなくなる。マイクロポロシティーは、従来、熱間静水圧プレスHIP)処理によって軽減していたが、HIP処理を施しても大型タービン翼の柱状晶Ni基耐熱合金鋳物内部に発生したマイクロポロシティーは完全に除去することはできず、除去されずに残ったマイクロポロシティーを起点として破壊が起きたり、クリープ疲労強度が低下したりするなどして大型タービン翼の信頼性を損なうこともあった。

0005

そこで本発明者等は、従来よりも一層健全な鋳肌を得ることができると共に鋳物内部にマイクロポロシティーが発生することの少ないNi基耐熱合金を開発し、このNi基耐熱合金を鋳込んで信頼性のある長寿命の大型タービン翼鋳物を得るべく鋭意研究した結果、Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金を溶解して得られた溶湯を一方向凝固装置の鋳型に注入したのち、従来よりも高温の1480〜1650℃で引き下げ速度:100〜350mm/hのゆっくりとした引き下げ速度でチル板を引き下げることにより柱状晶Ni基耐熱合金鋳物を製造したところ、得られた柱状晶Ni基耐熱合金鋳物の鋳肌は滑らかであり、さらに部分的な凹部欠陥およびマイクロポロシティーが存在せず、存在しても極めて少ないので破壊の起点となることは極めて少ない、という知見を得たたのである。

0006

この発明は、かかる知見に基づいてなされたものであって、
(1)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金、に特徴を有するものである。

0007

この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金は、前記(1)記載のNi基耐熱合金に、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有してもよく、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有してもよく、これら双方を含有してもよい。従って、この発明は、(2)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金、(3)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金、(4)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金、に特徴を有するものである。

0008

この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金を溶解して得られた溶湯を一方向凝固装置の鋳型に注入したのち、1480〜1650℃で引き下げ速度:100〜350mm/hの引き下げ速度でチル板を引き下げることにより健全な鋳肌および鋳物内部組織を有する柱状晶Ni基耐熱合金大型鋳物を製造することができる。従って、この発明は、(5)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物、(6)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物、(7)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物、(8)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物、に特徴を有するものである。

0009

さらに、この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金を溶解して得られた溶湯を一方向凝固装置の鋳型に注入したのち、1480〜1650℃で引き下げ速度:100〜350mm/hの引き下げ速度でチル板を引き下げることにより健全な鋳肌および鋳物内部組織を有する柱状晶Ni基耐熱合金大型鋳物からなる大型タービン翼を製造することができる。従って、この発明は、(9)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼、(10)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼、(11)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼、(12)Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成のNi基合金からなる健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼、に特徴を有するものである。

0010

前記(1)、(2)、(3)または(4)記載の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金、前記(5)、(6)、(7)または(8)記載の健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物、および前記(9)、(10)、(11)または(12)記載の健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼に、温度:1180〜1265℃、900〜1600気圧、2〜5時間保持の条件でHIPを施した後、温度:1200〜1265℃で溶体化熱処理を施し、さらに950〜1080℃で2〜10時間保持したのち750〜880℃で16〜24時間保持の二段時効熱処理を施すと、強度を一層向上させるので一層好ましい。

0011

次に、この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金、健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶大型鋳物および健全な鋳肌および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金柱状晶鋳物製大型タービン翼において、その成分組成を前記のごとく限定した理由を説明する。

0012

Cr
産業用ガスタービンでは、燃焼によって生じた酸化性および腐食性物質を含有する燃焼ガスと接触するため、高温における耐酸化性及び耐蝕性が要求される。Crは合金に耐酸化性、耐蝕性を付与する元素であり、合金中におけるCr量を多くする程、その効果は顕著である。しかし、Cr量が12.0%未満ではその効果は少なく、一方、この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金では、他にCo、Mo、W、Ta等も添加されるため、これらとのバランスをとるため14.3%を越えて含有することは好ましくない。よって、Cr含有量は12.0〜14.3%に定めた。上述のように、この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるCr含有量は12.5〜13.5%であることが一層好ましい。

0013

Co
Coは、Ti、Al、Ta等を高温で素地に固溶させる限度固溶限)を大きくさせ、熱処理によってγ´相(Ni3 (Ti,Al,Ta))を微細分散析出させて健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金の強度を向上させる作用があるところからCo量は8.5%以上であることが必要であり、一方、Co含有量が11.0%を越えると、Cr、Mo、W、Ta、Al、Ti等の他の元素とのバランスが崩れ、有害相の析出による延性低下をもたらすことからCo含有量は8.5〜11.0%に定めた。この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるCo含有量は9.4〜10.6%であることが一層好ましい。

0014

Mo
Moは、素地中に固溶して、高温強度を上昇させる作用があると同時に、析出硬化によって高温強度に寄与する効果があるが、その含有量が、1.0%未満では不十分であり、一方、3.5%を越えて添加し過ぎると有害相の析出による延性阻害するのでMo:1.0〜3.5%に定めた。この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるMo含有量は1.2〜2.0%であることが一層好ましい。

0015


WはMoと同様に固溶強化と析出硬化の作用があり、高温強度の付与に寄与する効果があるが、その量は3.5%以上必要であり、また、あまり多くし過ぎると、有害相を析出するとともにW自身比重が大きい元素であるため合金全体の比重が大きくなり、遠心力の働くタービン動翼では不利であり、柱状晶大型鋳物の製造方法を鋳造するときにフレックル欠陥が発生するようになり、さらにコスト的にも高くなるところから、その含有量は、3.5〜6.2%とした。この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるW含有量は4.2〜5.8%であることが一層好ましい。

0016

Ti
Tiはγ´析出硬化型Ni基合金の高温強度を上げるためのγ´相の析出に必要な元素であり、2.0%未満ではγ´相の析出強化が不十分で、要求強度満足することができず、また、3.2%よりも多量に添加し過ぎると析出量が多くなり過ぎて延性を阻害するとともに、柱状晶大型鋳物を鋳造するときに鋳型との反応が激しくなり、鋳肌を悪くするので好ましくない。従って、Ti含有量は2.0〜3.2%に定めた。上述のように、この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるTi含有量は2.2〜3.0%であることが一層好ましい。

0017

Al
AlはTiと同様の効果を発揮する元素で、γ´相を生成し、高温強度を上げると共に、高温での耐酸化性、耐蝕性の付与に寄与する作用を有するが、その量は3.5%以上であることが必要であり、一方、4.5%を越えてあまり多量に添加し過ぎると延性を阻害するためにAl含有量は3.5〜4.5%に定めた。この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるAl含有量は3.8〜4.4%であることが一層好ましい。

0018

Ta
Taは固溶強化及びγ´相析出硬化により高温強度の向上に寄与し、3.0%以上で効果がある。一方、添加し過ぎると延性を低下するので5.5%以下とした。従って、この発明の健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできるNi基耐熱合金に含まれるTa含有量は3.0〜5.5%に定めたが、4.2〜5.4%であることが一層好ましい。

0019


Cは炭化物を形成し、特に結晶粒界樹枝状晶境界に析出して粒界や樹枝状晶境界を強化し、高温強度の向上に寄与するので0.04%以上必要であるが、一方、0.12%を越えて添加し過ぎると延性を阻害するのでその含有量を0.04〜0.12%とした。Cの含有量の一層好ましい範囲は0.05〜0.09%である。

0020


Bは結晶粒界における結合力増して結晶粒界を強化し、高温強度を上昇させるので必要な成分であるが、その含有量が0.005%未満では所望の効果が得られず、一方、あまり多く添加すると延性を阻害する恐れがあるため0.05%以下とした。Bの含有量の一層好ましい範囲は0.006〜0.03%である。

0021

Mgおよび/またはCa
Mgおよび/またはCaは酸素硫黄等の不純物との結合力が強く、さらに酸素、硫黄等の不純物による延性低下を防止する作用があるが、1ppm未満では十分な作用が得られず、一方、100ppmを越えて含有するとかえって結晶粒界の結合を弱めて割れの原因になるところからMgおよび/またはCaは1〜100ppmと定めた。

0022

Pt、Rh、Re
Pt、Rh、Reは耐食性向上作用があるが、その含有量がそれぞれ0.02%未満では所望の効果が得られず、一方、その含有量がそれぞれ0.5%を越えて含有すると、なお一層の効果が望めないほか、貴金属であるために価格が高くなるので好ましくない。したがって、Pt、Rh、Reの内の1種または2種以上はそれぞれ0.02〜0.5%に定めた。

発明を実施するための最良の形態

0023

表1〜表4に示される成分組成を有する本発明Ni基耐熱合金1〜24および従来Ni基耐熱合金1〜4を用意した。さらにシリカ:97%以上の鋳型材からなる中子型およびバインダーにシリカを用いたアルミナ外周鋳型を組み合わせて、翼長:250mmの寸法を有するガスタービン用動翼の精密鋳造鋳型を作製した。

0024

0025

0026

0027

0028

表1〜表4に示される成分組成を有する本発明Ni基耐熱合金1〜24および従来Ni基耐熱合金1〜4をそれぞれ真空溶解し、Ni基耐熱合金の溶湯の温度を1570℃に保持した。一方、バインダーにシリカを用いたアルミナ鋳型およびシリカ:97%以上のシリカ中子を用意し、これらを用いてガスタービン用動翼鋳型を作製した。このガスタービン用動翼鋳型を温度:1520℃に加熱し、一方向凝固装置のチル板の上に設置し、ガスタービン用動翼鋳型にNi基耐熱合金の溶湯を鋳込み、チル板を引き下げ速度:220mm/hの条件で引き下げながら一方向凝固鋳造を行い、ガスタービン用動翼柱状晶鋳物を作製した。ガスタービン用動翼柱状晶鋳物を鋳造後ばらして、翼長:250mmの寸法を有するガスタービン用動翼柱状晶鋳物を取り出し、サンドブラストを行って鋳物外面の鋳型材を除去した後リーチング(鋳物をアルカリ溶液漬け圧力釜にいれ、中子を溶かし出す操作)を1昼夜行った。

0029

得られた本発明Ni基耐熱合金1〜24および従来Ni基耐熱合金1〜4のガスタービン用動翼柱状晶鋳物の外表面の蛍光傷試験を行って直径:0.2mm以上の凹欠陥の数を測定し、その結果を表5〜表8に示した。さらに、本発明Ni基耐熱合金1〜24および従来Ni基耐熱合金1〜4のガスタービン用動翼柱状晶鋳物の中央部をそれぞれ切断し、ガスタービン用動翼柱状晶鋳物のアルミナ鋳型に接する鋳物外面の鋳肌およびシリカ中子に接する鋳物内面の鋳肌の25倍および100倍の拡大写真を撮り、25倍の拡大写真により最大凹凸の大きさを測定し、さらに100倍の拡大写真により1mm2 の面積内に存在する鋳物内部のマイクロポロシティの数を数え、その結果を表5〜表8に示した。

0030

0031

0032

0033

0034

表1〜表8に示される結果から、本発明Ni基耐熱合金1〜24で作製したガスタービン用動翼柱状晶鋳物は、従来Ni基耐熱合金1〜4で作製したガスタービン用動翼柱状晶鋳物に比べて、蛍光探傷試験による凹欠陥数が少なく、最大凹凸の大きさが小さく、さらに鋳物内部のマイクロポロシティの数が小さいところから、本発明Ni基耐熱合金1〜24で作製したガスタービン用動翼柱状晶鋳物は、従来Ni基耐熱合金1〜4で作製したガスタービン用動翼柱状晶鋳物よりも健全な鋳肌を有しかつ健全な鋳物内部組織を有することが分かる。

発明の効果

0035

上述のように、この発明のNi基耐熱合金は、従来よりも健全な鋳肌表面および鋳物内部組織を有するNi基耐熱合金大型鋳物またはタービン翼を提供することができるので、その信頼性が向上し、使用寿命も延びるなど産業上すぐれた効果を奏するものである。

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