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技術 画情報の変換方法及び画像記録装置

出願人 富士写真フイルム株式会社
発明者 寺下隆章
出願日 1997年3月21日 (23年8ヶ月経過) 出願番号 1997-068617
公開日 1998年10月9日 (22年1ヶ月経過) 公開番号 1998-271316
状態 未査定
技術分野 焼付け、複写における露光制御 FAX原画の編集 FAX画像信号回路
主要キーワード 最小基準値 最大基準値 累積平均 一次変換式 濃度区間 代表濃度 再現条件 指数変換
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年10月9日)のものです。
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図面 (12)

課題

階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換する。

解決手段

プレスキャン画像データを濃度データと色データに分離し、個別基準濃度を設定し、個別基準濃度差を演算し、所定の基準を満たすフィルム画像であれば個別濃度差を記憶部に記憶する(254〜262)。次に、記憶部に記憶している多数のフィルム画像の個別濃度差の平均値Δを演算し、記録画像上で再現される濃度域が平均値Δで表される濃度域に一致するように、階調変換を行うフィルム画像の個別基準濃度を修正して階調変換条件を設定する(264〜270)。ファインスキャン画像データが入力されると、該画像データを濃度データと色データに分離し、濃度データを階調変換した後に色データと合成し記録用画像データを生成する(282〜290)。

概要

背景

従来より、写真フィルム等に記録されている原画像記録媒体複写記録するにあたり、撮像等によって得られた原画像の各画素各成分色から定まる階調値濃度値輝度値明度網点面積率等)を表す画像データに対し、記録材料に画像を記録するために階調変換を行い、階調変換によって得られた記録用データを用いて画素単位で記録材料に画像を記録することが行われている(所謂デジタル複写方式)。

このデジタル複写方式において、画像データに対する階調変換は、基本的には画像データが表す原画像の各画素の階調値を、記録材料上で画像として再現される階調値の範囲(以下、画像再現域と称する)内に割り当てることを目的としているが、記録画像画質は、画像データの階調値をどのように変換したかによって大きく左右されるので、以下で説明するように、従来より種々の階調変換方法が提案されている。

特開平2-157758号公報には、階調変換を行うための変換曲線を設定する際の基準値であるハイライト濃度及びシャドー濃度を自動的に設定する技術として、原画像の各画素毎に色成分別の濃度値の平均値を求め、各画素毎の平均濃度値画素数との関係を示す平均濃度値度数ヒストグラムを求め、平均濃度値度数ヒストグラムから累積平均濃度値度数ヒストグラムを求め、累積平均濃度値度数ヒストグラムにおいて所定の累積濃度出現率に対応する平均濃度値を見い出し、見い出した平均濃度値と平均濃度値度数ヒストグラムにおける発生限界濃度値とによって決定される濃度区間内において、色成分別の区間内平均濃度値を求め、該色成分別の区間内平均濃度に基づいて基準濃度点(ハイライト濃度、シャドー濃度)を設定することが開示されている。

また、特開平 5-91323号公報には、上記技術において、原画像中の局部的に明るい(例えば鏡面反射)部分や局部的に暗い部分の影響を軽減して基準濃度点を求めるようにした基準濃度点の設定方法が記載されている。

また、特開平6-242521号公報には、ネガ画像を多数個の領域に分割し各成分色毎に分解して測光し、各成分色毎に最大基準値及び最小基準値(濃度値)を定め、各成分色毎の最大基準値が記録画像上で白に再現され、最小基準値が記録画像上で黒に再現されるように階調変換を行う技術が開示されている。

更に、特開平4-285933号公報には、原画中の主要画像部ハイライト部、シャドー部を検出し、主要画像部とハイライト部及びシャドー部との濃度差を算出し、該濃度差を所定値と比較して階調補正量演算し、該階調補正量を用いて階調変換を行うハードコピー装置が記載されている。

また、特開昭60-37878号公報には、複数の標準トーンカーブを記憶しておき、該複数の標準トーンカーブを、原稿ハイライト点及びシャドー点を通るように各々修正し、所望の出力信号に対する偏差が最も小さいトーンカーブを階調変換テーブルとして用いる方式が開示されている。

また、特開昭 62-111569号公報には、ハイライト点、シャドー点等の特色点座標ディジタイザで指定させ、座標が指定された特色点の画素及びその近傍の画素のデータに基づいてノイズの影響を排除した特色点の代表濃度を求め、特色点の代表濃度から階調変換等の画像処理条件自動設定する技術が開示されている。

このように、画像毎に最大基準濃度、最小基準濃度、ハイライト濃度、シャドー濃度等の基準濃度を各種の手法により設定し、設定した基準濃度から階調変換条件を設定したり、設定した基準濃度に基づいて標準的な階調変換条件を修正して用いることは従来より知られている。また、機差カラー原稿発色特性補正する技術も従来より提案されている(特開平6-237373号公報、特開平5-344326号公報等参照) 。

概要

階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換する。

プレスキャン画像データを濃度データと色データに分離し、個別基準濃度を設定し、個別基準濃度差を演算し、所定の基準を満たすフィルム画像であれば個別濃度差を記憶部に記憶する(254〜262)。次に、記憶部に記憶している多数のフィルム画像の個別濃度差の平均値Δを演算し、記録画像上で再現される濃度域が平均値Δで表される濃度域に一致するように、階調変換を行うフィルム画像の個別基準濃度を修正して階調変換条件を設定する(264〜270)。ファインスキャン画像データが入力されると、該画像データを濃度データと色データに分離し、濃度データを階調変換した後に色データと合成し記録用画像データを生成する(282〜290)。

目的

本発明は上記事実を考慮して成されたもので、階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる画情報変換方法を得ることが目的である。

また本発明は、少なくとも主要画像部が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる画情報の変換方法を得ることが目的である。

また本発明は、原画像が表すシーンが適正に再現された記録画像が得られる画像記録装置を得ることが目的である。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

複数の原画像情報に基づき、各原画像情報が表す各原画像の階調値範囲のうち再現すべき階調値範囲を前記各原画像毎に設定し、前記各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が再現されるように、原画像情報が表す原画像階調を変換するための変換条件を定め、前記定めた変換条件に従って、原画像情報が表す原画像の階調を変換する画情報変換方法

請求項2

前記原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求め、前記定めた変換条件に従い前記階調値情報に対して階調変換を行い、変換した階調値情報と前記色情報を合成することを特徴とする請求項1記載の画情報の変換方法。

請求項3

前記各原画像毎に、前記再現すべき階調値範囲を表す高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を設定することで前記再現すべき階調値範囲を設定し、前記変換条件を、各原画像毎の高濃度側基準階調値と低濃度側基準階調値との差の平均に相当する階調値範囲が再現されるように定めることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画情報の変換方法。

請求項4

前記各原画像毎に、前記再現すべき階調値範囲を表す高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を設定することで前記再現すべき階調値範囲を設定すると共に、各原画像毎に画像代表階調値を求め、前記変換条件を、階調変換を行う原画像の画像代表階調値に対し、前記各原画像の画像代表階調値と高濃度側基準階調値との差の平均に相当する分だけ高濃度側に隔てた階調値、及び各原画像の画像代表階調値と低濃度側基準階調値との差の平均に相当する分だけ低濃度側に隔てた階調値が、各々所定の値に変換されるように定めることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画情報の変換方法。

請求項5

前記画像代表階調値は、前記再現すべき階調値範囲の中間値に相当する階調値又は原画像中の主要画像部の階調値であることを特徴とする請求項4記載の画情報の変換方法。

請求項6

原画像を表す原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求める共に、原画像中の主要画像部の階調値を求め、原画像の階調を変換するための変換条件として、前記階調値情報のうちの、主要画像部の階調値を含む主要画像部階調値域に対応する情報と、主要画像部の階調値を含まない非主要画像部階調値域に対応する情報と、の各々に対して互いに独立に変換特性を定めて作成した変換条件を用いて前記階調値情報が表す原画像の階調を変換し、変換した階調値情報と前記色情報とを合成する画情報の変換方法。

請求項7

前記非主要画像部階調値域は、主要画像部階調値域よりも高濃度側の高濃度側階調値域と、主要画像部階調値域よりも低濃度側の低濃度側階調値域と、から成り、主要画像部の階調値を求め、主要画像部階調値域よりも高濃度側の再現すべき高濃度側階調値範囲、及び主要画像部階調値域よりも低濃度側の再現すべき低濃度側階調値範囲を設定することを複数の原画像に対して各々行い、前記複数の原画像に対して各々設定した高濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、前記高濃度側階調値域に対応する情報に対する前記変換条件の変換特性を定めると共に、前記複数の原画像に対して各々設定した低濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、前記低濃度側階調値域に対応する情報に対する前記変換条件の変換特性を定めることを特徴とする請求項6記載の画情報の変換方法。

請求項8

原画像を表す原画像情報を入力する入力手段と、前記原画像情報から前記原画像の濃淡を表す階調値情報及び前記原画像の色を表す色情報を求める演算手段と、前記階調値情報から原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算する基準階調値演算手段と、前記演算された高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を記憶する記憶手段と、複数の原画像について演算されて前記記憶手段に記憶された高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値を演算する平均値演算手段と、前記高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値に基づいて、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算する個別基準階調値演算手段と、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値が各々所定の階調値に変換されるように変換条件を設定する変換条件設定手段と、前記設定された変換条件に従って前記階調変換を行う原画像の階調値情報が表す前記原画像の階調を変換する変換手段と、前記変換された階調値情報と前記色情報を合成して記録用画像情報を得る合成手段と、前記記録用画像情報に基づいて記録材料に画像を記録する記録手段と、を含む画像記録装置

請求項9

原画像中の主要画像部の階調値を求める主要画像部階調値決定手段を更に備え、前記個別基準階調値演算手段は、前記複数の原画像の高濃度側基準階調値の平均値及び前記低濃度側基準階調値の平均値に基づき、前記主要画像部階調値を基準として、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算することを特徴とする請求項8記載の画像記録装置。

技術分野

0001

本発明は画情報変換方法及び画像記録装置係り、特に、原画像を表す画情報の階調を変換する画情報の変換方法、及び該画情報の変換方法を適用可能な画像記録装置に関する。

背景技術

0002

従来より、写真フィルム等に記録されている原画像を記録媒体複写記録するにあたり、撮像等によって得られた原画像の各画素各成分色から定まる階調値濃度値輝度値明度網点面積率等)を表す画像データに対し、記録材料に画像を記録するために階調変換を行い、階調変換によって得られた記録用データを用いて画素単位で記録材料に画像を記録することが行われている(所謂デジタル複写方式)。

0003

このデジタル複写方式において、画像データに対する階調変換は、基本的には画像データが表す原画像の各画素の階調値を、記録材料上で画像として再現される階調値の範囲(以下、画像再現域と称する)内に割り当てることを目的としているが、記録画像画質は、画像データの階調値をどのように変換したかによって大きく左右されるので、以下で説明するように、従来より種々の階調変換方法が提案されている。

0004

特開平2-157758号公報には、階調変換を行うための変換曲線を設定する際の基準値であるハイライト濃度及びシャドー濃度を自動的に設定する技術として、原画像の各画素毎に色成分別の濃度値の平均値を求め、各画素毎の平均濃度値画素数との関係を示す平均濃度値度数ヒストグラムを求め、平均濃度値度数ヒストグラムから累積平均濃度値度数ヒストグラムを求め、累積平均濃度値度数ヒストグラムにおいて所定の累積濃度出現率に対応する平均濃度値を見い出し、見い出した平均濃度値と平均濃度値度数ヒストグラムにおける発生限界濃度値とによって決定される濃度区間内において、色成分別の区間内平均濃度値を求め、該色成分別の区間内平均濃度に基づいて基準濃度点(ハイライト濃度、シャドー濃度)を設定することが開示されている。

0005

また、特開平 5-91323号公報には、上記技術において、原画像中の局部的に明るい(例えば鏡面反射)部分や局部的に暗い部分の影響を軽減して基準濃度点を求めるようにした基準濃度点の設定方法が記載されている。

0006

また、特開平6-242521号公報には、ネガ画像を多数個の領域に分割し各成分色毎に分解して測光し、各成分色毎に最大基準値及び最小基準値(濃度値)を定め、各成分色毎の最大基準値が記録画像上で白に再現され、最小基準値が記録画像上で黒に再現されるように階調変換を行う技術が開示されている。

0007

更に、特開平4-285933号公報には、原画中の主要画像部ハイライト部、シャドー部を検出し、主要画像部とハイライト部及びシャドー部との濃度差を算出し、該濃度差を所定値と比較して階調補正量演算し、該階調補正量を用いて階調変換を行うハードコピー装置が記載されている。

0008

また、特開昭60-37878号公報には、複数の標準トーンカーブを記憶しておき、該複数の標準トーンカーブを、原稿ハイライト点及びシャドー点を通るように各々修正し、所望の出力信号に対する偏差が最も小さいトーンカーブを階調変換テーブルとして用いる方式が開示されている。

0009

また、特開昭 62-111569号公報には、ハイライト点、シャドー点等の特色点座標ディジタイザで指定させ、座標が指定された特色点の画素及びその近傍の画素のデータに基づいてノイズの影響を排除した特色点の代表濃度を求め、特色点の代表濃度から階調変換等の画像処理条件自動設定する技術が開示されている。

0010

このように、画像毎に最大基準濃度、最小基準濃度、ハイライト濃度、シャドー濃度等の基準濃度を各種の手法により設定し、設定した基準濃度から階調変換条件を設定したり、設定した基準濃度に基づいて標準的な階調変換条件を修正して用いることは従来より知られている。また、機差カラー原稿発色特性補正する技術も従来より提案されている(特開平6-237373号公報、特開平5-344326号公報等参照) 。

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、写真フィルムに記録されている原画像のコントラスト(濃度の最大値最小値との差)は例えば写真フィルムの特性によって変化するが、原画像として記録したシーンのコントラストによっても変化する。このシーンのコントラストは、被写体の種類、被写体に対する照明条件背景の種類等によって変化する。

0012

これに対し、上述した技術は、基本的には何れも、個々の原画像毎に基準濃度(例えば最大基準濃度と最小基準濃度、ハイライト濃度とシャドー濃度等)を設定し、設定した基準濃度が所定濃度となるように個々の原画像毎に階調変換条件を設定して階調変換を行うものであり、例えば低コントラストのシーンを写真フィルムに撮影記録して得られた原画像のデータが、コントラストが必要以上に高くなるように階調変換され、前記低コントラストのシーンが記録画像上で不自然に再現される等のように、原画像が表すシーンのコントラストに対して、各原画像から得られる記録画像の階調のばらつきが大きいという問題があった。

0013

また、先に挙げた殆どの技術は、原画像中の主要画像部と非主要画像部とを区別することなく階調変換条件を設定しているので、非主要画像部、すなわち背景の影響を受けて記録画像上での主要画像部の階調が不安定であり、記録画像上で主要画像部が適正に再現されない可能性が高い、という問題がある。これに対し、先に述べた特開平4-285933号公報に記載の技術では、主要画像部の濃度を求めて階調補正量を算出しているので、主要画像部の階調を大きく損なうことなく、他の部分も適度に階調を再現させることが可能である。

0014

しかし、背景画像部の影響を受けて主要画像部の階調が不安定であるという問題は解決されていない。更に、原画像中の主要画像部の色味中性色でないことが多い(例えば主要画像部が人物の顔に相当する部分の場合、その色味は肌色である)のに対し、前記公報には、主要画像部の色味を記録画像上で正確に再現するための方法について何ら記載されていない。このため、主要画像部の色味が非中性色の場合に、記録画像上で主要画像部等の多くの画像部の色味を適正に再現できない、という問題があった。

0015

本発明は上記事実を考慮して成されたもので、階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる画情報の変換方法を得ることが目的である。

0016

また本発明は、少なくとも主要画像部が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる画情報の変換方法を得ることが目的である。

0017

また本発明は、原画像が表すシーンが適正に再現された記録画像が得られる画像記録装置を得ることが目的である。

課題を解決するための手段

0018

上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る画情報の変換方法は、複数の原画像情報に基づき、各原画像情報が表す各原画像の階調値範囲のうち再現すべき階調値範囲を前記各原画像毎に設定し、前記各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が再現されるように、原画像情報が表す原画像の階調を変換するための変換条件を定め、前記定めた変換条件に従って、原画像情報が表す原画像の階調を変換する。

0019

請求項1記載の発明では、複数の原画像情報に基づき、各原画像情報が表す各原画像の階調値範囲のうち再現すべき階調値範囲を各原画像毎に設定する。なお、本発明における階調値は、濃度値、透過度、明度、輝度、網点面積率等、画像の濃淡を表す値である。再現すべき階調値範囲は、例えば請求項3や請求項4に記載したように、前記再現すべき階調値範囲を表す高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を定めることで設定することができる。また請求項1の発明では、前記各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が再現されるように、原画像情報が表す原画像の階調を変換するための変換条件を定めている。

0020

複数の原画像に対して各々設定した再現すべき階調値範囲の平均は、多数の原画像における標準的な階調値範囲である確率が高く、多数の原画像の殆どに対して適正な階調値範囲である可能性が高い。このため、前記再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が再現されるように共通の変換条件を定めることにより、多数の原画像に対し、各原画像が表すシーンのコントラストに対する階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を各々変換できる変換条件を高い得率で得ることができる。

0021

なお、本発明に係る階調値範囲の平均は、階調変換を行う原画像に対して設定した再現すべき階調値範囲も含めた平均であってもよい。また、本発明に係る階調値範囲の平均には、所謂単純平均以外に、重み付き平均等も含まれる。

0022

また、再現すべき階調値範囲を設定する原画像を選択するための基準を定め、該基準に従って選択した複数の原画像から再現すべき階調値範囲の平均を得るようにしてもよい。前記基準は、標準的な原画像との相違度が大きい原画像、例えば階調値の範囲が標準的な原画像における階調値の範囲と大きく異なっている原画像が除去されるように定めることができる。これにより、階調のばらつきをより高精度に抑制できる階調変換条件が得られる。

0023

そして請求項1の発明では、上記のようにして定めた変換条件に従って、原画像情報が表す原画像の階調を変換するので、色味については階調を変換した後も変化せず、階調については原画像が表すシーンが適正に再現されるように変換されることになる。従って、請求項1の発明によれば、階調のばらつきを抑制し、主要画像部や他の画像部の色味を含めて、原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる。また、変換後の原画像情報に基づいて記録材料に画像を記録したとすると、原画像が表すシーンが色味を含めて適正に再現された記録画像を得ることができる。

0024

なお本発明において、原画像情報は、例えば原画像の濃淡を表す階調値情報と原画像の色を表す色情報とに予め分離されている情報であってもよいが、原画像情報が、原画像の濃淡及び色の双方を表す単一の情報である場合には、請求項2に記載したように、原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求め、前記定めた変換条件に従い前記階調値情報に対して前記階調の変換を行い、変換した階調値情報と前記色情報を合成することが好ましい。請求項2の発明によれば、原画像情報が、原画像の濃淡及び色の双方を表す単一の情報であったとしても、原画像情報に対する階調変換を容易に実現できる。

0025

また本発明における変換条件の設定は、具体的には、例えば請求項3に記載したように、各原画像毎に、再現すべき階調値範囲を表す高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を設定することで前記再現すべき階調値範囲を設定し、前記変換条件を、各原画像毎の高濃度側基準階調値と低濃度側基準階調値との差の平均に相当する階調値範囲が再現されるように定めることにより実現できる。

0026

請求項3の発明において、高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値は、複数の原画像に対し各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲を表している。請求項3の発明によれば、各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が再現されるように原画像の階調を変換するための変換条件を、比較的簡単な演算によって得ることができる。

0027

また、本発明における変換条件の設定は、例えば請求項4に記載したように、各原画像毎に、前記再現すべき階調値範囲を表す高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を設定することで前記再現すべき階調値範囲を設定すると共に、各原画像毎に画像代表階調値を求め、前記変換条件を、階調変換を行う原画像の画像代表階調値に対し、前記各原画像の画像代表階調値と高濃度側基準階調値との差の平均に相当する分だけ高濃度側に隔てた階調値、及び各原画像の画像代表階調値と低濃度側基準階調値との差の平均に相当する分だけ低濃度側に隔てた階調値が、各々所定の値に変換されるように定めることによっても実現できる。

0028

なお、請求項4の発明における画像代表階調値としては、請求項5に記載したように、再現すべき階調値範囲の中間値に相当する階調値又は原画像中の主要画像部の階調値を適用することができる。請求項4の発明においては、各原画像毎の画像代表階調値と高濃度側基準階調値との差の平均値、及び各原画像毎の画像代表階調値と低濃度側基準階調値との差の平均値が、前記再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲を表している。請求項4の発明では、再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が画像代表階調値を基準として設定され、該階調値範囲が再現されるように原画像の階調が変換されることになるので、原画像中の画像代表階調値を基準として適正な階調値範囲が再現されるように、原画像の階調を変換することができる。

0029

特に、画像代表階調値として主要画像部の階調値を用いた場合には、階調変換を行う原画像における再現される階調値範囲が、階調変換を行う原画像の主要画像部の階調値を基準として定まり、主要画像部がより適正に再現されるように原画像の階調を変換できる変換条件を得ることができるので好ましい。

0030

請求項6記載の発明に係る画情報の変換方法は、原画像を表す原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求める共に、原画像中の主要画像部の階調値を求め、原画像の階調を変換するための変換条件として、前記階調値情報のうち、主要画像部の階調値を含む主要画像部階調値域に対応する情報と、主要画像部の階調値を含まない非主要画像部階調値域に対応する情報とに対し、互いに独立に変換特性を定めて作成した変換条件を用いて前記階調値情報が表す原画像の階調を変換し、変換した階調値情報と前記色情報とを合成する。

0031

請求項6記載の発明では、原画像情報から原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求め、階調値情報に対して階調の変換を行った後に色情報を合成するので、請求項1の発明と同様に、原画像の色味を変化させることなく原画像の階調を変換することができ、原画像の色味が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる。

0032

また請求項6の発明では、原画像中の主要画像部の階調値を求め、原画像の階調を変換するための変換条件として、階調値情報のうち、主要画像部の階調値を含む主要画像部階調値域に対応する情報と、主要画像部の階調値を含まない非主要画像部階調値域に対応する情報に対し、前記各情報に対して独立に変換特性を定めて作成した変換条件を用いて前記階調値情報に対する階調の変換を行う。これにより、例えば主要画像部階調値域に対応する情報に対しては、常に一定の変換特性により階調を変換したり、或いは原画像が表すシーンの種類毎等に一定の変換特性により階調を変換することができ、これにより少なくとも主要画像部階調値域に属する画像部(主要画像部を含む)の階調がばらつくことを抑制できる。従って、請求項6の発明によれば、少なくとも主要画像部の階調のばらつきを抑制し、主要画像部が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる。

0033

また、請求項6の発明では、非主要画像部階調値域に対応する情報に対する変換特性を、非主要画像部が適正に再現されるように、主要画像部階調値域に対応する情報に対する変換特性と独立に定めることもでき、非主要画像部が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することも可能である。非主要画像部階調値域に対応する情報に対する変換特性は、例えば以下のようにして定めることができる。

0034

すなわち請求項7記載の発明は、請求項6の発明において、非主要画像部階調値域が、主要画像部階調値域よりも高濃度側の高濃度側階調値域と、主要画像部階調値域よりも低濃度側の低濃度側階調値域と、から成り、主要画像部の階調値を求め、主要画像部階調値域よりも高濃度側の再現すべき高濃度側階調値範囲、及び主要画像部階調値域よりも低濃度側の再現すべき低濃度側階調値範囲を設定することを複数の原画像に対して各々行い、前記複数の原画像に対して各々設定した高濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、前記高濃度側階調値域に対応する情報に対する前記変換条件の変換特性を定めると共に、前記複数の原画像に対して各々設定した低濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、前記低濃度側階調値域に対応する情報に対する前記変換条件の変換特性を定めることを特徴としている。

0035

請求項7の発明では、主要画像部の階調値を求め、主要画像部階調値域よりも高濃度側の再現すべき高濃度側階調値範囲、及び主要画像部階調値域よりも低濃度側の再現すべき低濃度側階調値範囲を設定することを複数の原画像に対して各々行う。この各階調値範囲の設定は、各階調値範囲を表す高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を定めることで行うことができる。また請求項7の発明では、複数の原画像に対して各々設定した高濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、高濃度側階調値域に対応する情報に対する変換特性を定め、複数の原画像に対して各々設定した低濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、低濃度側階調値域に対応する情報に対する変換特性を定めている。

0036

複数の原画像に対して設定した前記階調値範囲の平均は、高濃度側及び低濃度側の標準的な階調値範囲である確率が高く、多数の原画像の殆どに対して適正な階調値範囲である可能性が高い。このため、設定した高濃度側階調値範囲に基づいて高濃度側階調値域に対応する情報に対する変換特性を定めると共に、設定した低濃度側階調値範囲に基づいて低濃度側階調値域に対応する情報に対する変換特性を定めることにより、高濃度側階調値域又は低濃度側階調値域に対応する非主要画像部についても、各画像が表すシーンのコントラストに対する階調のばらつきを抑制し、原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換できる変換条件を高い得率で得ることができる。

0037

なお、請求項1と同様に、再現すべき高濃度側階調値範囲及び低濃度側階調値範囲を設定する原画像を選択するための基準を定め、該基準に従って選択した複数の原画像から各階調値範囲の平均を得るようにしてもよい。これにより、階調のばらつきをより高精度に抑制できる階調変換条件が得られる。

0038

請求項8記載の発明に係る画像記録装置は、原画像を表す原画像情報を入力する入力手段と、前記原画像情報から前記原画像の濃淡を表す階調値情報及び前記原画像の色を表す色情報を求める演算手段と、前記階調値情報から原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算する基準階調値演算手段と、前記演算された高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を記憶する記憶手段と、複数の原画像について演算されて前記記憶手段に記憶された高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値を演算する平均値演算手段と、前記高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値に基づいて、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算する個別基準階調値演算手段と、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値が各々所定の階調値に変換されるように変換条件を設定する変換条件設定手段と、前記設定された変換条件に従って前記階調変換を行う原画像の階調値情報が表す前記原画像の階調値を変換する変換手段と、前記変換された階調値情報と前記色情報を合成して記録用画像情報を得る合成手段と、前記記録用画像情報に基づいて記録材料に画像を記録する記録手段と、を含んで構成している。

0039

請求項8記載の発明では、入力された原画像情報から、演算手段が原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求め、基準階調値演算手段は、階調値情報から原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算し、演算された高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値が記憶手段に記憶される。平均値演算手段では、複数の原画像について演算されて記憶手段に記憶された高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値を演算する。

0040

平均値演算手段によって演算された複数の原画像の高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値によって定まる階調値範囲は、多数の原画像における標準的な階調値範囲である確率が高く、多数の原画像の殆どに対して適正な階調値範囲である可能性が高い。個別基準階調値演算手段では、高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値に基づいて、階調変換を行うべき原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算するので、階調変換を行う原画像の基準階調値として、階調変換を行う原画像における再現すべき適正な階調値範囲を表す値を高い確率で得ることができる。

0041

変換条件設定手段では、上記のようにして演算された階調変換を行うべき原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値が各々所定の階調値になるように変換条件を設定するので、多数の原画像に対し、各原画像が表すシーンのコントラストに対する階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように各原画像情報の階調を各々変換できる変換条件を高い得率で得ることができる。そして、変換手段では、設定された変換条件に従って、階調変換を行う原画像の階調値情報が表す前記原画像の階調を変換し、変換された階調値情報は合成手段によって色情報と合成され、記録手段では、合成手段による合成によって得られた記録用画像情報に基づいて記録材料に画像を記録する。従って、請求項8の発明によれば、原画像が表すシーンが適正に再現された記録画像を得ることができる。

0042

請求項9記載の発明は、請求項8の発明において、原画像中の主要画像部の階調値を求める主要画像部階調値決定手段を更に備え、前記個別基準階調値演算手段は、前記複数の原画像の高濃度側基準階調値の平均値及び前記低濃度側基準階調値の平均値に基づき、前記主要画像部階調値を基準として、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算することを特徴としている。

0043

請求項9記載の発明では、主要画像部階調値を基準として、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算するので、再現される階調値範囲(高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値によって表される階調値範囲)が主要画像部の階調値を基準として定まることになり、記録画像上で主要画像部をより適正に再現することができる。

発明を実施するための最良の形態

0044

以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。

0045

〔第1実施形態〕図1には本実施形態に係る写真処理システム10が示されている。写真処理システム10には、図示しないカメラによって画像が撮影記録されたネガフィルム12が多数本持ち込まれる。持ち込まれた多数本のネガフィルム12は、スプライシングテープ等によって繋ぎ合わされ、図示しないフィルムプロセッサ現像等の処理が行われた後にフィルム画像読取装置16へセットされる。

0046

フィルム画像読取装置16の内部には、フィルム搬送路に沿ってプレスキャン部36、ファインスキャン部38が順次配置されている。各スキャン部36、38ではネガフィルム12に記録されているフィルム画像の走査読み取りを各々行う。図2に示すように、プレスキャン部36よりもフィルム搬送路の上流側にはバーコードリーダ40が設けられている。バーコードリーダ40は、発光素子40Aと受光素子40Bとの対がフィルム搬送路を挟んで対向配置されて構成されている。受光素子40Bは制御回路42に接続されている。制御回路42は、受光素子40Bから出力される信号のレベルの変化に基づいて、ネガフィルム12に光学的に記録されている、フィルム種等を表すバーコード読み取り、ネガフィルム12のフィルム種等を判断する。

0047

バーコードリーダ40とプレスキャン部36との間には、ネガフィルム12を挟持搬送する一対のローラ44、読取ヘッド46、画面検出センサ50が順次配置されている。読取ヘッド46及び画面検出センサ50は各々制御回路42に接続されている。フィルム画像読取装置16にセットされるネガフィルム12の中には、裏面に透明な磁性材料が塗布されて磁気層が形成され、この磁気層にコマ番号、フィルム種、撮影時の撮影条件等を表す情報が磁気記録されていることがある。読取ヘッド46は前記磁気層に磁気記録された情報を読取可能な位置に配置されており、前記情報を読み取って制御回路42へ出力する。

0048

また、画面検出センサ50は前述のバーコードリーダ40と同様に発光素子と受光素子の対で構成されている。制御回路42は画面検出センサ50の受光素子から出力される信号のレベルの変化に基づいて、ネガフィルム12上におけるフィルム画像の位置(及びサイズ)を判断する。

0049

一方、プレスキャン部36は、プレスキャン部36を通過するネガフィルム12へ向けて光を射出するように配置されたランプ52を備えている。ランプ52はドライバ54を介して制御回路42に接続されており、射出する光の光量が予め定められた所定値となるようにドライバ54から供給される電圧の大きさが制御回路42によって制御される。ランプ52の光射出側にはC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の3枚の調光フィルタから成る調光フィルタ群56、光拡散ボックス58が順に配置されており、さらにフィルム搬送路を挟んで結像レンズ60、CCDラインセンサ62が順に配置されている。

0050

調光フィルタ群56の各調光フィルタは、CCDラインセンサ62におけるR、G、Bの3色の感度のばらつきを補正するために、光路中への挿入量が予め調整されている。調光フィルタ群56、光拡散ボックス58、ネガフィルム12及び結像レンズ60を順次透過した光はCCDラインセンサ62の受光面に照射される。CCDラインセンサ62は、Rの光の光量を検出するセンサ、Gの光の光量を検出するセンサ及びBの光の光量を検出するセンサが隣接配置されて成る多数のセンサユニットが、ネガフィルム12の幅方向に沿って所定間隔隔てて配列されて構成されている。

0051

従って、CCDラインセンサ62は画像を、前記センサユニットの間隔を1辺の大きさとする多数個の画素に分割し、各画素毎に透過光量を検出する。前記結像レンズ60は、ネガフィルム12を透過した光のうち、ランプ52から射出された光の光軸と交差しかつネガフィルム12の幅方向に沿った1画素列(以下、この画素列に対応する位置を読取位置という)を透過した光を、CCDラインセンサ62の受光面に結像させる。

0052

CCDラインセンサ62の出力側には、増幅器64、LOG変換器66、A/D変換器68が順に接続されている。CCDラインセンサ62から出力された信号は、増幅器64で増幅され、LOG変換器66で対数変換され、A/D変換器68によってデジタルの画像データ(フィルム画像の各画素のR、G、B毎の濃度値を表すデータ)に変換される。A/D変換器68は制御回路42に接続されており、A/D変換器68から出力された画像データはプレスキャン画像データとして制御回路42に入力される。なお、プレスキャン画像データは本発明の原画像情報に対応しており、プレスキャン部36は本発明の入力手段に対応している。

0053

制御回路42は、図示は省略するがCPU、ROM、RAM、入出力ポートを備え、これらがバスを介して互いに接続されて構成されている。また制御回路42は、入力されたプレスキャン画像データ等を記憶するための不揮発性の記憶部70と、ファインスキャン画像データ(後述)を記録用画像データに変換するためのルックアップテーブル(LUT)71を備えている。更に、制御回路42にはCRTディスプレイ72が接続されており、入力されたプレスキャン画像データを用いて処理を行って、ポジ画像ディスプレイ72に表示することも可能とされている。

0054

また、プレスキャン部36とファインスキャン部38との間には、搬送ローラ対74と従動ローラ76とから成るローラ群と、従動ローラ78A、78B、78Cから成るローラ群と、が所定間隔隔てて配置されている。この2つのローラ群の間ではネガフィルム12のループが形成される。このループにより、プレスキャン部36におけるネガフィルム12の搬送速度と、ファインスキャン部38におけるネガフィルム12の搬送速度と、の差が吸収される。搬送ローラ対74にはパルスモータ80が連結されている。パルスモータ80はドライバ82を介して制御回路42に接続されている。制御回路42はドライバ82を介してパルスモータ80を駆動することにより、ネガフィルム12を搬送させる。

0055

一方、ファインスキャン部38はプレスキャン部36とほぼ同一の構成とされている。すなわち、ファインスキャン部38はネガフィルム12へ向けて光を射出するランプ84を備えている。ランプ84はドライバ86を介して制御回路42に接続されており、射出する光が所定の光量となるようにドライバ86からの供給電圧の大きさが制御回路42によって制御される。ランプ84の光射出側には3枚の調光フィルタから成る調光フィルタ群88、光拡散ボックス90が順次配置されており、さらにフィルム搬送路を挟んで結像レンズ92、CCDラインセンサ94が順次配置されている。

0056

調光フィルタ群88の各調光フィルタも、CCDラインセンサ94におけるR、G、Bの3色の感度のばらつきを補正するために、光路への挿入量が予め調整されている。結像レンズ92は、調光フィルタ群88、光拡散ボックス90、ネガフィルム12を透過した光のうち、読取位置に位置している画素列を透過した光をCCDラインセンサ94の受光面に結像させる。CCDラインセンサ94もCCDラインセンサ62と同様の構成とされているが、センサユニットの間隔がCCDラインセンサ62よりも小さくされている。従って、CCDラインセンサ94はCCDラインセンサ62と比較して、画像をさらに細かくさらに多数個の画素に分割し、各画素毎に透過光量を検出する。

0057

CCDラインセンサ94の出力側には、増幅器96、LOG変換器98、A/D変換器100が順に接続されている。CCDラインセンサ94から出力された信号は、増幅器96で増幅され、LOG変換器98で対数変換された後に、A/D変換器100によってデジタルの画像データに変換される。A/D変換器100は制御回路42に接続されており、変換された画像データはファインスキャン画像データとして制御回路42に入力される。なお、ファインスキャン画像データは本発明の原画像情報に対応しており、ファインスキャン部38も本発明の入力手段に対応している。

0058

制御回路42は、詳細は後述するが、プレスキャン部36から入力されたプレスキャン画像データに基づいてLUT71に設定する変換データを求め、変換データを設定したLUT71により、ファインスキャン部38から入力されたファインスキャン画像データを印画紙等の記録材料に画像を記録するための記録用画像データに変換する。制御回路42はプリンタプロセッサ18のプリントヘッド120(詳細は後述)と接続されており、前記変換により得られた記録用画像データを記録信号に変換してプリントヘッド120へ転送する。

0059

また、ファインスキャン部38の下流側には搬送ローラ対102が配置されている。搬送ローラ対102にもパルスモータ104が連結されている。パルスモータ104はドライバ106を介して制御回路42に接続されている。制御回路42はドライバ106を介してパルスモータ104を駆動することにより、ネガフィルム12を搬送させる。

0060

一方、図1に示すように、プリンタプロセッサ18には層状に巻き取られた印画紙等の記録材料112を収納するマガジン114がセットされている。記録材料112はマガジン114から引き出され、カッタ部116を介してプリンタ部110へ送り込まれる。プリンタ部110にはプリントヘッド120が設けられており、このプリントヘッド120はフィルム画像読取装置16の制御回路42に接続されている。プリントヘッド120は、制御回路42から記録信号が転送されると、該記録信号に基づいて記録材料112への画像の露光を行う。

0061

このプリントヘッド120としては、例えばR、G、Bの各成分色毎のレーザ光を前記記録信号に応じて変調すると共に、記録材料112の搬送方向と直交する方向に沿って走査させて記録材料112に照射することにより、記録材料112上に画像を露光記録する構成のプリントヘッドを用いることができる。また、これに代えて、CRT液晶パネル等の表示手段を備え、記録信号が表す画像を表示手段に表示させ、表示手段に表示された画像を記録材料112上に露光記録する構成(例えば表示手段としてCRTを用いた場合には、CRTから射出された光を直接又は空間光変調素子を介して記録材料112に照射することにより実現でき、表示手段として液晶パネルを用いた場合には、液晶パネルを透過した光を記録材料112に照射することにより実現できる)のプリントヘッドを用いてもよい。

0062

プリンタ部110を通過した記録材料112は、リザーバ部150へ送り込まれる。リザーバ部150は所定間隔隔てて一対のローラ152が設けられており、記録材料112はこの一対のローラ152間でループが形成される。このループによって、プリンタ部110と下流側のプロセッサ部154との搬送速度差が吸収される。プロセッサ部154には、発色現像槽156、漂白定着槽158、水洗槽160、162、164が順に配置されている。これら各処理槽内には各々所定の処理液貯留されている。記録材料112は各処理槽内へ順に送り込まれ、各処理液に浸漬されて処理される。

0063

プロセッサ部154の下流側には乾燥部166が設けられている。乾燥部166は図示しないファンヒータとによって生成した熱風を記録材料112に供給する。これにより、記録材料112の表面に付着した水分が乾燥される。乾燥部166を通過した記録材料112は、カッタ部168でプリント毎に切断された後にプリンタプロセッサ18の外部へ排出される。

0064

次に本第1実施形態の作用を説明する。図3は、本第1実施形態に係る制御回路42の作用を、機能毎にブロックに分けて示したものである。なお、図3ではプレスキャン部36から入力されるプレスキャン画像データを実線の矢印で、ファインスキャン部38から入力されるファインスキャン画像データを破線の矢印で各々示している。

0065

図3に示すように、制御回路42は、画像データ入力手段200、無彩色データ変換手段202、画像濃度域決定手段204、記憶手段206、階調変換条件作成手段208、階調変換手段210、無彩色データ逆変換手段212、画像信号変換手段214を備えている。各手段で実行される処理の詳細については、後にフローチャートを用いて詳述するが、画像データ入力手段200はプレスキャン部36及びファインスキャン部38に対応しており、プレスキャン画像データ及びファインスキャン画像データを各々入力する。

0066

無彩色データ変換手段202は、画像データ入力手段200から入力されたプレスキャン画像データを、フィルム画像の濃淡を表すプレスキャン濃度データと、フィルム画像の色を表すプレスキャン色データとに分離すると共に、画像データ入力手段200から入力されたファインスキャン画像データを、フィルム画像の濃淡を表すファインスキャン濃度データと、フィルム画像の色を表すファインスキャン色データとに分離する。

0067

画像濃度域決定手段204は、プレスキャン濃度データに基づき、記録画像上で再現すべき濃度域を表す基準濃度(個別最大基準濃度Dnx及び個別最小基準濃度Dni)を個々のフィルム画像に対して設定すると共に、所定の基準を満足しているフィルム画像の基準濃度を記憶手段206に記憶させる。また画像濃度域決定手段204では、記憶手段206に記憶されている多数のフィルム画像の基準濃度に基づき、階調変換を行うフィルム画像に対して階調変換条件作成用の基準濃度(平均最大基準濃度DNX及び平均最小基準濃度DNI)を設定する。

0068

階調変換条件作成手段208では、画像濃度域決定手段204によって設定された階調変換条件作成用の基準濃度に基づいて、階調変換条件の作成(具体的にはLUT71に設定する変換データの決定)を行う。階調変換手段210はLUT71を含んで構成されており、階調変換条件作成手段208によって決定された変換データをLUT71に設定し、該LUT71により、ファインスキャン濃度データに対して階調の変換(修正)を行う。

0069

無彩色データ逆変換手段212は、階調変換手段210で階調変換が行われたファインスキャン濃度データと、ファインスキャン色データとを合成することにより、画像データ(すなわち記録用画像データ)への逆変換を行う。画像信号変換手段212では記録用画像データを、プリントヘッド120で画像記録を行うための記録信号に変換し、記録信号をプリントヘッド120へ出力する。なお、フィルム画像がネガ画像の場合には、この記録信号への変換と同時にネガポジ変換も行われる。

0070

次に図4のフローチャートを参照し、制御回路42で実行される処理について説明する。ステップ250では、プレスキャン部36からプレスキャン画像データが入力されたか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ280へ移行し、ファインスキャン部38からファインスキャン画像データが入力されたか否か判定する。

0071

図2に示した構成からも明らかなように、フィルム画像読取装置16では各フィルム画像に対し、プレスキャン部36、ファインスキャン部38の順で、両スキャン部36、38において各々フィルム画像の読み取りを行うと共に、プレスキャン部36におけるフィルム画像の読み取りと、ファインスキャン部38におけるフィルム画像の読み取りとは非同期で行われる。このため、ステップ280の判定も否定された場合にはステップ250へ戻り、プレスキャン画像データ又はファインスキャン画像データが入力される迄、ステップ250、280を繰り返す。

0072

プレスキャン部36でフィルム画像の読み取りが行われてプレスキャン画像データが入力されると、ステップ250の判定が肯定されてステップ252へ移行し、入力されたプレスキャン画像データを取り込んで記憶部70に一旦記憶する。次のステップ254では、プレスキャン画像データを、フィルム画像の濃淡を表すプレスキャン濃度データと、フィルム画像の色を表すプレスキャン色データと、に分離する。

0073

なおプレスキャン濃度データは、例えばプレスキャン画像データが表す各画素の各成分色(R、G、B)毎の濃度値のうちの所定色の濃度値(例えばG濃度)とすることができ、この場合、プレスキャン色データは前記所定色を含む色差データ(R−G、B−G)を各画素毎に演算することによって得ることができる。また例えば、プレスキャン濃度データは各画素の各成分色毎の濃度値の平均値W(W=(R+G+B)/3)としてもよく、この場合、プレスキャン色データとしては平均値Wと各色との差(R−W、B−W)を用いることができる。また例えば、プレスキャン濃度データは各画素の各成分色毎の濃度値の最小値k(k=min(R、G、B))としてもよく、この場合、プレスキャン色データとしては最小値kと各色との差(R−k、B−k)を用いることができる。

0074

またプレスキャン濃度データとして、輝度や色彩学上の明度などを用いてもよい。例えばプレスキャン濃度データが輝度信号Y(Y=0.30・R+0.59・G+0.11・B)であるなら、プレスキャン色データは色差信号(R−Y、B−Y)や色差信号I、Qで表せる。プレスキャン濃度データを明度L* で表すなら、プレスキャン色データとしてはCIE1976L* a* b* 色空間におけるa* 、b* や、CIE1976L* u* v* 色空間におけるu* 、v* などを用いることができる。なお、上記均等色表色系以外の表色系の明度又は輝度と色度を用いてもよい。このステップ254は無彩色データ変換手段202(請求項8に記載の演算手段)に対応しており、請求項2に記載の階調値情報及び色情報を求めることに相当している。

0075

上記のように、濃淡を表す濃度データと、それに対応する色データとに画像データを分離するデータ変換としては、濃度データと色データから画像データへの逆変換が可能な関係をもつ様々な変換を適用可能である。例えば濃度データをDv、色データをCa、Cbとすると、下記のR濃度、G濃度、B濃度の一次変換式で表すことができる。

0076

0077

修正濃度データDv’(階調変換後の濃度データDv)、色データCa、Cbから記録画像データR’、G’、B’への変換は、上記変換式に基づく逆変換で容易に行うことができる。

0078

次のステップ256では、プレスキャン濃度データ及びプレスキャン色データに基づき、記録画像上で再現すべき濃度域を表す個別最大基準濃度Dnxa 及び個別最小基準濃度Dnia (但し、aは個々のフィルム画像を識別するための符号)を演算する。この個別最大基準濃度Dnxa は請求項3に記載の高濃度側基準階調値に対応しており、個別最小基準濃度Dnia は請求項3に記載の低濃度側基準階調値に対応している。また、このステップ256は、請求項8に記載の基準階調値演算手段に対応している。

0079

個別最大基準濃度Dnxa 及び個別最小基準濃度Dnia の演算には、従来より公知の種々の方法を適用することができ、具体的には、例えばフィルム画像中の最大中性色濃度を個別最大基準濃度Dnxa とし、最小中色濃度を個別最小基準濃度Dnia とすることができる。また、フィルム画像を主要画像領域背景画像領域とに分割し、背景画像領域内の最大中性色濃度と主要画像領域内の最大中性色濃度との重み付き平均値を個別最大基準濃度Dnxa とし、背景画像領域内の最小中性色濃度と主要画像領域内の最小中性色濃度との重み付き平均値を個別最小基準濃度Dnia としてもよいし、背景画像領域内の最大中性色濃度を個別最大基準濃度Dnxa とし、背景画像領域内の最小中性色濃度を個別最小基準濃度Dnia としてもよい。

0080

次のステップ258では、個別基準濃度差として、個別最大基準濃度Dnxaと個別最小基準濃度Dnia との差(Dnxa −Dnia )を演算する。次のステップ260では、プレスキャン部36から入力されたプレスキャン画像データに対応するフィルム画像が、所定の基準を満たすフィルム画像か否か判定する。前記所定の基準としては、個別基準濃度差が記録材料の画像再現域(記録材料において画像として再現されるための濃度域:以下では記録材料の画像再現域のハイライト部記録濃度及びシャドー部記録濃度から定めた高濃度側変換濃度値をDx、低濃度側変換濃度値をDiと称する)の幅以上か否か等の基準を用いることができる。

0081

ステップ260の判定が否定された場合には、何ら処理を行うことなくステップ264へ移行するが、ステップ260の判定が肯定された場合には、ステップ262において、先に演算した個別基準濃度差を記憶部70に記憶した後にステップ264へ移行する。上述した処理は、プレスキャン部36からプレスキャン画像データが入力される毎に実行されるので、記憶部70には、前記所定の基準を満たすフィルム画像のプレスキャン画像データが入力される毎に、該フィルム画像の個別基準濃度差が記憶され、所定の基準を満たす多数のフィルム画像の個別基準濃度差が蓄積されることになる。

0082

ステップ264では、記憶部70に既に記憶されている多数のフィルム画像の個別基準濃度差を取込み、多数のフィルム画像の個別基準濃度差の平均値(平均基準濃度差Δ:請求項3に記載の「各画像の高濃度側基準階調値と低濃度側基準階調値との差の平均」に相当)を演算する。このステップ264は、請求項8に記載の平均値演算手段に対応している。なおステップ264において、記憶部70に記憶されている全てのフィルム画像の個別基準濃度差を取り込んで平均基準濃度差Δを演算するようにしてもよいが、これに限定されるものではない。

0083

例えば個々のフィルム画像の個別基準濃度差を個々のフィルム画像が記録されているネガフィルム12のフィルム種と対応させて記憶部70に記憶しておき、階調変換を行うフィルム画像と同一フィルム種のネガフィルム12に記録されていたフィルム画像の個別基準濃度差のみを取り込んで平均基準濃度差Δを演算するようにしてもよい。また、例えば同一のネガフィルム12に記録されている各フィルム画像の個別基準濃度差を予め求めておき、同一のネガフィルム12に記録されている各フィルム画像の個別基準濃度差のみを用いて平均基準濃度差Δを演算するようにしてもよい。

0084

更に、例えば個々のフィルム画像の画像内容や個々のフィルム画像が表しているシーンを、フィルム画像の画像特徴量、或いは磁気層が形成されているネガフィルムに磁気記録されている撮影条件等を表す情報に基づいて分類し、分類結果を記憶部70等に記憶しておき、画像内容が類似しているフィルム画像、或いは類似したシーンを撮影記録したフィルム画像の個別基準濃度差のみを取り込んで平均基準濃度差Δを演算するようにしてもよい。

0085

また、個別基準濃度差の平均値に代えて、個別基準濃度差の重み付き平均値を用いてもよい。重み付き平均値を演算する際の重み係数は、例えば個々のフィルム画像の個別基準濃度差を記憶部70に記憶する際に、重み係数付与の判断の基準となる情報(例えばフィルム種、画像内容、フィルム画像が表すシーン等を表す情報)を個別基準濃度差と対応させて記憶部70等に記憶しておき、個別基準濃度差の重み付き平均値を演算する際に前記情報に基づいて決定することができる。

0086

次のステップ266では、ステップ264で演算した平均基準濃度差Δ、階調変換を行うフィルム画像の個別最大基準濃度Dnxa 、個別最小基準濃度Dnia 、個別基準濃度差Dnxa −Dnia 、係数Knx、Kniに基づき、以下の(1)式に従って、階調変換を行うフィルム画像に対する平均最大基準濃度DNXa 、平均最小基準濃度DNIa を演算する。

0087

0088

上記の(1)式において、係数Knx=Kni=1とした場合には、多数のフィルム画像の再現すべき濃度域の平均に相当する平均基準濃度差Δと、階調変換を行うフィルム画像の個別基準濃度差Dnxa −Dnia と、の差da 分だけ階調変換を行うフィルム画像の個別最大基準濃度Dnxa 及び個別最小基準濃度Dnia を修正して平均最大基準濃度DNXa 及び平均最小基準濃度DNIa を求めており(図5(A)も参照)、記録画像上で再現される濃度域((DNXa −DNIa ):請求項1に記載の「各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲」に相当)の広さは平均基準濃度差Δに一致することになる。

0089

なお、記録画像上で再現される濃度域(DNXa −DNIa )の広さが、平均基準濃度差Δと、階調変換を行うフィルム画像の個別基準濃度差Dnxa −Dnia と、の重み付き平均に相当する広さとなるように、係数Knx、Kniを定め平均最大基準濃度DNXa 及び平均最小基準濃度DNIa を求めてもよい。これは、例えば差da に係数Knx(但し、0<Knx<1)を乗じた値を個別最大基準濃度Dnxa に加算することで平均最大基準濃度DNXa を求め、同様に差da に係数Kni(但し、0<Knx<1)を乗じた値を個別最小基準濃度Dnia から減算することで平均最小基準濃度DNIa を求めることによって実現することができる。ステップ266は個別基準階調値演算手段に対応しており、上述したステップ256〜266は画像濃度域決定手段204に対応している。

0090

次のステップ268では、上記で演算した平均最大基準濃度DNXa 及び平均最小基準濃度DNIa に基づき、階調変換条件(具体的にはルックアップテーブル71を階調変換テーブルとして機能させるためにルックアップテーブル71に設定する階調変換データ)を作成する。ネガフィルム画像についての階調変換条件は、例として図5(B)に示すように、平均最大基準濃度DNXa が高濃度側変換濃度値Dxに変換され、平均最小基準濃度DNIa が低濃度側変換濃度値Diに変換される変換特性となるように作成することができる。上記のステップ268は、階調変換条件作成手段208(請求項8に記載の変換条件設定手段)に対応している。

0091

上記で作成された階調変換条件を用いて、ファインスキャン画像データから求めたファインスキャン濃度データを階調変換し、階調変換した濃度データに色データを合成して画像を記録することにより、フィルム画像が表すシーンが適正に再現された記録画像を得ることができる。なお、上記の濃度データに対する階調変換では、フィルム画像がネガ画像であればネガ画像のままで、フィルム画像がポジ画像であればポジ画像のままで、濃度データの階調のみが修正される。

0092

次のステップ270では、上記で決定した階調変換条件をフィルム画像のコマ番号と対応させてメモリ等に記憶し、ステップ250に一旦戻る。なお、上述したステップ252〜270の処理は、ファインスキャン画像データよりも解像度が低くデータ量の少ないプレスキャン画像データを対象として行われるので、ファインスキャン画像データを対象として処理を行う場合と比較して、より短時間で処理を完了させることができる。

0093

一方、ファインスキャン部38でフィルム画像の読み取りが行われてファインスキャン画像データが入力されると、ステップ280の判定が肯定されてステップ282へ移行し、入力されたファインスキャン画像データを取り込んで記憶部70に一旦記憶し、次のステップ284では、先に説明したステップ254と同様にしてファインスキャン画像データをファインスキャン濃度データとファインスキャン色データとに分離する。なお、このときには入力されたファインスキャン画像データが表すフィルム画像に対応する階調変換条件は、既に作成されてメモリ等に記憶されている。

0094

ステップ286では、先に取り込んだファインスキャン画像データが表すフィルム画像に対応する階調変換条件(ルックアップテーブル71に設定すべき階調変換データ)を、前記フィルム画像のコマ番号をキーにして検索して取り込み、取り込んだ階調変換データをルックアップテーブル71に設定する。ステップ288ではファインスキャン濃度データをルックアップテーブル71に入力する。これにより、ルックアップテーブル71からは、ステップ286で取り込んだ階調変換条件に応じて階調変換された画像データ(濃度データ)が出力される。

0095

このように、ステップ286は階調変換手段210(本発明の変換手段)に対応している。次のステップ290では、階調変換を行ったファインスキャン濃度データに、ファインスキャン色データを合成する(具体的にはステップ254、284と逆の処理を行う)ことによって記録用画像データを生成する。このステップ290は無彩色データ逆変換手段212に対応している。

0096

上記により、濃度範囲が記録材料の画像再現域内に収まり、主要画像部を含むフィルム画像中の各画像部の色味が変化することなく、かつフィルム画像が表すシーンが適正に再現されるように変換された記録用画像データが得られるが、ネガフィルムは各成分色(R、G、B)毎の発色濃度特性(露光量と発色濃度との関係)を表す曲線が互いに平行とは限らず、かつ発色濃度特性はフィルム種毎に異なっているので、上記の記録用画像データを用いて記録材料への画像の記録を行ったとしても、各成分色毎の発色濃度特性の相違等の影響を受けて、撮影時の被写体(フィルム画像が表すシーン)を正確に再現した画像を得ることはできない。またフィルム画像がネガ画像であれば、ネガ−ポジ変換も行う必要がある。このため、次のステップ298以降では、記録用画像データに対し、ネガフィルムの発色濃度特性に応じた補正を行う。

0097

すなわち、本実施形態では被写体がグレイのときのフィルム画像上での各成分色毎の濃度値の関係を表す階調バランス特性が、一連のフィルム画像から得られた画像データ、又はフィルム種毎に、同一フィルム種のネガフィルムに記録された多数のフィルム画像から得られた画像データに基づいて統計的に求められて記憶部70に記憶されており、ステップ298では、フィルム画像読取装置16にセットされているネガフィルム12の一連のフィルム、又はフィルム種に対応する階調バランス特性を記憶部70から取り込む。本実施形態では、階調バランス特性として、G濃度を基準としたときのR濃度の階調バランス特性及びG濃度を基準としたときのB濃度の階調バランス特性を用いており、G濃度を基準としたときのR濃度の階調バランス特性の一例を図6に示す。

0098

次のステップ300では、上記で取り込んだ階調バランス特性に基づいて、高濃度側基準値及び低濃度側基準値を各成分色毎に求める。具体的には、記録用画像データから各成分色毎の最大濃度値及び最小濃度値を求め、各成分色毎の最大濃度値の平均値をG濃度の高濃度側基準値DXGとし、各成分色毎の最小濃度値の平均値をG濃度の低濃度側基準値DNGとする。次に、先に取り込んだ階調バランス特性に基づいて、G濃度の高濃度側基準値DXG、低濃度側基準値DNGからR濃度の高濃度側基準値DXR、低濃度側基準値DNR、及びB濃度の高濃度側基準値DXB、低濃度側基準値DNBを求める。

0099

ステップ302では、上記で求めた高濃度側基準値DXi、低濃度側基準値DNi(但し、iはR、G、Bの何れかを表す)に対し、予め定められている記録材料のハイライト部記録濃度Dhi (記録画像(ポジ画像)上で最も明るい部分の濃度)及びシャドー部記録濃度Dsi (記録画像上で最も暗い部分の濃度)を取込む。そして、本実施形態では記録用画像データについてネガ−ポジ変換も同時に行うため、高濃度側基準値DXiがハイライト部記録濃度Dhiに変換され、低濃度側基準値DNiがシャドー部記録濃度Dsiに変換されるように、各成分色毎に階調バランス変換テーブルを作成する。そして、次のステップ304では、記録用画像データに対し、各成分色のデータ毎に対応する階調バランス変換テーブルを用いて階調変換する。これにより、ネガフィルムの階調バランス特性に応じて補正された画像データ(記録信号)が生成される。

0100

なお、フィルム画像がポジ画像である等のようにネガ−ポジ変換を行う必要がない場合には、高濃度側基準値DXiがシャドー部記録濃度Dsi に変換され、低濃度側基準値DNiがハイライト部記録濃度Dhi に変換されるように色バランス変換条件を定めればよい。

0101

次のステップ306では生成した記録信号をプリントヘッド120に出力してステップ250に戻る。これにより、プリンタプロセッサ18ではプリントヘッド120により、フィルム画像がポジ画像として記録材料に記録される。このように、ステップ298〜306の処理は、記録材料への画像の記録を実際に行うプリントヘッド120と共に、本発明の記録手段に対応している。

0102

上記処理が繰り返されることにより、ネガフィルム12に記録された各フィルム画像から、階調のばらつきが抑制され、各フィルム画像が表すシーンが各々適正に再現された記録画像を各々得ることができる。

0103

また、本実施形態では、フィルム画像読取装置16で多数のフィルム画像のデータを収集し、収集したデータに基づいて階調変換条件を作成するので、作成した階調変換条件には装置毎の各種特性のばらつき(所謂機差)の補正も含まれることになり、個々の装置毎に最適な階調変換条件が自動的に得られる。

0104

〔第2実施形態〕次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態は第1実施形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、以下では本第2実施形態の作用について説明する。

0105

図7は、本第2実施形態に係る制御回路42の作用を、機能毎にブロックに分けて示したものである。図7に示すように、本第2実施形態に係る制御回路42は、第1実施形態に係る制御回路(図3参照)と比較して、画像濃度域決定手段204に代えて、主要部濃度決定手段216及び基準濃度決定手段218を備えている。主要部濃度決定手段216は、無彩色データ変換手段202から出力されたプレスキャン濃度データ及びプレスキャン色データに基づいて、フィルム画像中の主要画像部の濃度DNFを求める。

0106

基準濃度決定手段218は、第1実施形態で説明した画像濃度域決定手段204と同様に、ファインスキャン濃度データに基づき、再現すべき濃度域を表す基準濃度(個別最大基準濃度Dnx及び個別最小基準濃度Dni)を個々のフィルム画像に対して設定する。また基準濃度決定手段218は、主要部濃度決定手段216で求められた主要画像部の濃度DNFに基づき、所定の基準を満足しているフィルム画像の個別最大基準濃度と主要画像部の濃度との濃度差(Dnx−DNF)、及び個別最小基準濃度と主要画像部の濃度との濃度差(DNF−Dni)を記憶手段206に記憶させる。更に基準濃度決定手段218は、記憶手段206に記憶されている多数のフィルム画像の濃度差(Dnx−DNF)及び(DNF−Dni)と、階調変換を行うフィルム画像の主要画像部の濃度DNFとに基づいて、階調変換を行うフィルム画像に対して階調変換条件作成用の基準濃度(平均最大基準濃度DNX及び平均最小基準濃度DNI)を設定する。

0107

本第2実施形態に係る制御回路42では、第1実施形態で説明した図4のフローチャートのステップ252〜270の処理に代えて、図8に示す階調変換条件作成処理を行う。この階調変換条件作成処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。ステップ350、352では、図4のフローチャートのステップ252、254と同様にして、プレスキャン部36からのプレスキャン画像データの取込み、プレスキャン画像データからプレスキャン濃度データ及びプレスキャン色データへの分離を行う。

0108

次のステップ354では、図4のフローチャートのステップ252、254と同様にして個別最大基準濃度Dnxa 及び個別最小基準濃度Dnia を演算する(基準濃度決定手段218に対応)と共に、フィルム画像中の主要画像部の濃度DNF(請求項4に記載の画像代表階調値に相当)を演算により推定する(主要部濃度決定手段216、請求項9に記載の主要画像部階調値決定手段に対応)。なお主要画像部濃度としては、R、G、Bの各成分色のうちの何れか1色、又は各成分色の重み付き平均値等の前記プレスキャン濃度データに対応した値を用いることができる。

0109

主要画像部濃度DNFの推定は、例えば入力されたプレスキャン画像データに基づいてディスプレイ72等にフィルム画像を表示し(ポジ画像に変換して表示することが好ましい)、ライトペン等によりフィルム画像中の主要画像部をオペレータに指定させることによりフィルム画像中の主要画像部の位置を特定し、位置を特定した領域の平均濃度等を主要画像部濃度DNFとすることができる。

0110

また、主要画像部濃度DNFは、上記のようにオペレータの手を煩わすことなく自動的に推定することも可能である。すなわち、主要画像部としてのフィルム画像中の人物の顔に相当する領域(顔領域)を抽出し、抽出した顔領域の濃度(例えば平均濃度等)を主要画像部濃度とする。顔領域の抽出方法としては、例えば特開昭 52-156624号公報、特開昭 52-156625号公報、特開昭53-12330号公報、特開昭 53-145620号公報、特開昭 53-145621号公報、特開昭 53-145622号公報等に記載されているように、フィルム画像の測光によって得られた測光データに基づき、各画素が色座標上で肌色の範囲内に含まれているか否か判定し、肌色の範囲内と判断した画素のクラスタ(群)が存在している領域を顔領域として抽出することができる。

0111

また、本願出願人が特開平4-346333号公報、特開平5-100328号公報、特開平5-165120号公報等で提案しているように、画像データに基づいて色相値(及び彩度値)についてのヒストグラムを求め、求めたヒストグラムを山毎に分割し、各測定点が分割した山の何れに属するかを判断して各測定点を分割した山に対応する群に分け、各群毎に画像を複数の領域に分割し(所謂クラスタリング)、該複数の領域のうち人物の顔に相当する領域を推定し、推定した領域を顔領域として抽出する抽出方式を適用するようにしてもよい。

0112

また、本願出願人が既に特開平8-122944号、特開平8-184925号で提案しているように、画像データに基づいて、画像中に存在する人物の各部に特有形状パターン(例えば頭部の輪郭、顔の輪郭、顔の内部構造胴体の輪郭等を表す形状パターン)の何れか1つを探索し、検出した形状パターンの大きさ、向き、検出した形状パターンが表す人物の所定部分と人物の顔との位置関係に応じて、人物の顔に相当すると推定される領域を設定すると共に、検出した形状パターンと異なる他の形状パターンを探索し、先に設定した領域の、人物の顔としての整合性を求め、顔領域を抽出する抽出方式を適用することも可能である。

0113

更に、フィルム画像中の背景に相当すると推定される領域(背景領域)を判断し、背景領域以外の領域を主要画像部に相当する領域として抽出するようにしてもよい。具体的には、画像データに基づいて各画素の色が、色座標上で明らかに背景に属する特定の色(例えば空や海の青、芝生や木の緑等)の範囲内に含まれているか否か判定し、前記特定の色範囲内と判断した画素のクラスタ(群)が存在している領域を背景領域と判断して除去し、残った領域を非背景領域(主要画像部)として抽出することができる。同様に、明らかに背景に属する特定濃度の範囲内に含まれるか否かを判定して背景領域を求め、残った領域を主要画像部として抽出するようにしてもよい。

0114

また、本願出願人が特開平8-122944号、特願平6-266598号で提案しているように、前記と同様にして画像を複数の領域に分割した後に、各領域毎に背景に相当する領域としての特徴量(輪郭に含まれる直線部分の比率線対称度、凹凸数、画像外縁との接触率、領域内の濃度コントラスト、領域内の濃度の変化パターンの有無等)を求め、求めた特徴量に基づいて各領域が背景領域か否か判定し背景部と判断した領域を除去し、残った領域を非背景領域(主要画像部)として抽出するようにしてもよい。

0115

また、上記のようにフィルム画像中に存在する主要画像部の位置を特定することなく、ネガフィルム12の磁気層から読取ヘッド46によって読み取った撮影条件を表す情報(例えば撮影時のストロボ発光の有無や撮影時に測定された被写体との距離)等に基づいて、フィルム画像中の主要画像部濃度を推定することも可能である。例えばフィルム画像が、ストロボ発光させて撮影された画像であり、かつ被写体との距離が近距離〜中距離程度の場合、主要画像部は高濃度〜中濃度の濃度範囲に存在(但しフィルム画像がネガ画像の場合)していると推定できる。また、撮影時に測定された被写体輝度等の撮影条件も考慮して主要画像部濃度を推定することも可能である。

0116

更に、フィルム画像中に、顔領域等のように明らかに主要画像部と判断できる画像部が存在していない場合には、例えばフィルム画像を、ハイライト画像部を重視すべき画像、シャドー画像部を重視すべき画像、中間濃度画像部を重視すべき画像等に分類し、主要画像部濃度として各分類毎に予め定められた濃度値を用いたり、フィルム画像中の予め定められた領域の濃度値を主要画像部濃度とすることができる。

0117

また、フィルム画像を面露光により記録材料に記録する場合の露光量は、フィルム画像の各種の画像特徴量に基づいて決定されることが一般的であるが、この露光量決定方法によって主要画像部を適正に再現できる露光量が得られるのであれば、前記露光量決定方法によりフィルム画像を面露光する際の露光量を演算し、得られた露光量に対応する濃度値を逆算して主要画像部濃度を求めることも可能である。

0118

上記のようにして、個別最大基準濃度Dnxa 、個別最小基準濃度Dnia 及び主要画像部濃度DNFを求めるとステップ356へ移行し、高濃度側個別基準濃度差として、個別最大基準濃度と主要画像部濃度DNFとの濃度差(Dnxa−DNF)を演算すると共に、低濃度側個別基準濃度差として、個別最小基準濃度と主要画像部濃度DNFとの濃度差(DNF−Dnia )を演算する。

0119

次のステップ358では、プレスキャン部36から入力されたプレスキャン画像データに対応するフィルム画像が、所定の基準を満たすフィルム画像か否か判定する。前記所定の基準としては、高濃度側個別基準濃度差と低濃度側個別基準濃度差との和が、記録材料の画像再現域の幅以上か否か等の基準を用いることができる。

0120

ステップ358の判定が否定された場合には、何ら処理を行うことなくステップ362へ移行するが、ステップ358の判定が肯定された場合には、ステップ360において、先に演算した高濃度側個別基準濃度差(Dnxa −DNF)及び低濃度側個別基準濃度差(DNF−Dnia )を記憶部70に記憶した後にステップ362へ移行する。これにより、記憶部70には所定の基準を満たす多数のフィルム画像の高濃度側個別基準濃度差及び低濃度側個別基準濃度差が記憶・蓄積されることになる。

0121

ステップ362では、記憶部70に既に記憶されている多数のフィルム画像の高濃度側個別基準濃度差及び低濃度側個別基準濃度差を取込み、多数のフィルム画像の各個別基準濃度差毎に平均値(平均高濃度側基準濃度差ΔH、平均低濃度側基準濃度差ΔL)を演算する。この平均高濃度側基準濃度差ΔHは、請求項4に記載の「各画像の画像代表階調値と高濃度側基準階調値との差の平均」に対応しており、平均低濃度側基準濃度差ΔLは、請求項4に記載の「各画像の画像代表階調値と低濃度側基準階調値との差の平均」に対応している。

0122

なお、このステップ362においても、第1実施形態で説明したステップ264と同様に、階調変換を行うフィルム画像と同一フィルム種のネガフィルム12に記録されていたフィルム画像のデータ、同一のネガフィルム12に記録されているフィルム画像のデータ、画像内容が類似しているフィルム画像や類似したシーンを撮影記録したフィルム画像のデータを用いて平均高濃度側基準濃度差ΔH及び平均低濃度側基準濃度差ΔLを演算するようにしてもよいし、高濃度側及び低濃度側の個別基準濃度差の平均値に代えて、個別基準濃度差の重み付き平均値を用いてもよい。

0123

次のステップ364では、平均高濃度側基準濃度差ΔH、平均低濃度側基準濃度差ΔL及び階調変換を行うフィルム画像の主要画像部濃度DNFに基づき、以下の(2)式に従って、階調変換を行うフィルム画像に対する平均最大基準濃度DNXa 、平均最小基準濃度DNIa を演算する。

0124

DNXa =DNF+ΔH , DNIa =DNF−ΔL …(2)
上記の(2)式では、主要画像部濃度DNFから、多数のフィルム画像における主要画像部濃度DNFと個別最大基準濃度Dnxとの差の平均である平均高濃度側基準濃度差ΔHだけ高濃度側に隔てた濃度を平均最大基準濃度DNXa とし、主要画像部濃度DNFから、多数のフィルム画像における主要画像部濃度DNFと個別最小基準濃度Dniとの差の平均である平均低濃度側基準濃度差ΔLだけ低濃度側に隔てた濃度を平均最小基準濃度DNIa としており、記録画像上で再現される濃度域((DNXa −DNIa ):これも請求項1に記載の「各原画像毎に設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲」に相当)の広さは平均高濃度側基準濃度差ΔHと平均低濃度側基準濃度差ΔLとの和に一致することになる。上述したステップ356〜364も基準濃度決定手段218に対応している。

0125

なお、記録画像上で再現される濃度域(DNXa −DNIa )の広さが、平均高濃度側基準濃度差ΔHと平均低濃度側基準濃度差ΔLの和と、階調変換を行うフィルム画像の個別基準濃度差Dnxa −Dnia と、の重み付き平均に相当する広さとなるように、平均最大基準濃度DNXa 及び平均最小基準濃度DNIaを演算するようにしてもよい。

0126

これは、例えば平均高濃度側基準濃度差ΔHに係数k1 (但し、0<k1 ≦1)を乗じた値と、階調変換を行うフィルム画像の個別高濃度側濃度差(Dnxa−DNF)に係数k2 (但し、0<k2 ≦1)を乗じた値とを加算した値を、階調変換を行うフィルム画像の主要画像部濃度DNFに加算することで平均最大基準濃度DNXa を求め、同様に、平均低濃度側基準濃度差ΔLに係数k3 (但し、0<k3 ≦1)を乗じた値と、階調変換を行うフィルム画像の個別低濃度側濃度差(DNF−Dnia )に係数k4 (但し、0<k4 ≦1)を乗じた値とを加算した値を、階調変換を行うフィルム画像の主要画像部濃度DNFから減算することで平均最小基準濃度DNIa を求めることによって実現することができる。

0127

ステップ366では上記で演算した平均最大基準濃度DNXa 及び平均最小基準濃度DNIa に基づき、第1実施形態で説明したステップ268と同様にして階調変換条件を作成する。これにより、請求項4に記載したように、階調変換を行うフィルム画像の主要画像部濃度DNF(画像代表階調値)に対し、複数のフィルム画像の主要画像部濃度DNFと個別最大基準濃度Dnx(高濃度側基準階調値)との差の平均に相当する分だけ高濃度側に隔てた濃度値(平均最大基準濃度DNXa )、及び複数のフィルム画像の主要画像部濃度DNFと個別最小基準濃度Dni(低濃度側基準階調値)との差の平均に相当する分だけ低濃度側に隔てた濃度値(平均最小基準濃度DNIa )が各々所定の値に変換されるように、階調変換条件が作成されることになる。

0128

上記のステップ366は階調変換条件作成手段208(請求項8に記載の変換条件設定手段)に対応している。次のステップ368では、上記で決定した階調変換条件をフィルム画像のコマ番号と対応させてメモリ等に記憶し、階調変換条件作成処理を終了する。

0129

本第2実施形態では、主要画像部濃度DNFを基準として平均最大基準濃度DNXa 及び平均最小基準濃度DNIa を定め、階調変換条件を作成しているので、上記で作成された階調変換条件を用いて、ファインスキャン画像データから求めたファインスキャン濃度データを階調変換し、階調変換した濃度データに色データを合成して画像を記録することにより、階調のばらつきが抑制され、フィルム画像が表すシーンが適正に再現され、かつ特に主要画像部が適正に再現された記録画像を得ることができる。

0130

〔第3実施形態〕次に本発明の第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態は第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、以下では本第3実施形態の作用について説明する。

0131

図9は、本第3実施形態に係る制御回路42の作用を、機能毎にブロックに分けて示したものである。図9に示すように、本第3実施形態に係る制御回路42は、第2実施形態に係る制御回路(図7参照)と比較して、主要部濃度決定手段216に代えて主要部濃度域決定手段220を備えており、基準濃度決定手段218に代えて基準濃度域決定手段222を備えている。主要部濃度域決定手段220は、無彩色データ変換手段202から出力されたプレスキャン濃度データ及びプレスキャン色データに基づいて、フィルム画像中の主要画像部濃度DNFを求めると共に、主要部濃度域として、主要画像部濃度DNFを含む濃度域を設定する。

0132

基準濃度域決定手段222は、第2実施形態で説明した基準濃度決定手段218と同様に、ファインスキャン濃度データに基づき、再現すべき濃度域を表す基準濃度(個別最大基準濃度Dnx及び個別最小基準濃度Dni)を個々のフィルム画像に対して設定する。また基準濃度域決定手段222は、主要部濃度域決定手段220で求められた主要画像部の濃度DNFに基づき、所定の基準を満足しているフィルム画像の個別最大基準濃度と主要画像部の濃度との濃度差(Dnx−DNF)、及び個別最小基準濃度と主要画像部の濃度との濃度差(DNF−Dni)を記憶手段206に記憶させる。更に基準濃度域決定手段222は、記憶手段206に記憶されている多数のフィルム画像の濃度差(Dnx−DNF)及び(DNF−Dni)と、階調変換を行うフィルム画像の主要画像部の濃度DNFとに基づいて、階調変換を行うフィルム画像に対して階調変換条件作成用の基準濃度(平均最大基準濃度DNX及び平均最小基準濃度DNI)を設定することにより、主要部濃度域外(主要部濃度域よりも高濃度側及び低濃度側)の再現すべき濃度域(高濃度側再現濃度域及び低濃度側再現濃度域)を設定する。

0133

また、本第3実施形態に係る階調変換手段210は、主要部濃度域決定手段220によって設定された主要部濃度域、基準濃度域決定手段222によって設定された高濃度側再現濃度域及び低濃度側再現濃度域に対して独立に変換特性を定めて階調変換条件を設定する。

0134

次に本第3実施形態に係る階調変換条件作成処理について、図10のフローチャートを参照し、第2実施形態で説明した階調変換条件作成処理と異なる部分についてのみ説明する。

0135

本第3実施形態に係る階調変換条件作成処理では、ステップ350、352でプレスキャン部36からのプレスキャン画像データの取込み、プレスキャン画像データからプレスキャン濃度データ及びプレスキャン色データへの分離を行った後に、ステップ353でプレスキャン濃度データ及びプレスキャン色データに基づいてフィルム画像中の主要画像部の濃度DNFを演算により推定し、推定した主要画像部濃度DNFを基準として主要部濃度域を設定する。

0136

この主要部画像濃度域としては、例えば主要画像部濃度DNFを基準とし、主要画像部濃度DNFよりも所定値α低い濃度から、主要画像部濃度DNFよりも所定値β高い濃度迄の濃度範囲を設定することができる(例として図11参照)。このステップ353は主要部濃度域決定手段220に対応しており、請求項6に記載の「主要画像部の階調値を求め」ることに相当する。ステップ355では、図4のフローチャートのステップ252、254や図8のフローチャートのステップ354と同様にして個別最大基準濃度Dnxa 及び個別最小基準濃度Dnia を演算する。

0137

次のステップ356以降では、第2実施形態で説明した階調変換条件作成処理と同様の処理を行う。すなわち、ステップ356では、高濃度側個別基準濃度差として、個別最大基準濃度と主要画像部濃度DNFとの濃度差(Dnxa −DNF)を演算すると共に、低濃度側個別基準濃度差として、個別最小基準濃度と主要画像部濃度DNFとの濃度差(DNF−Dnia )を演算する。

0138

ステップ358では、プレスキャン部36から入力されたプレスキャン画像データに対応するフィルム画像が、所定の基準を満たすフィルム画像か否か判定する。判定が否定された場合には、何ら処理を行うことなくステップ362へ移行するが、前記判定が肯定された場合にはステップ360へ移行し、先に演算した高濃度側個別基準濃度差(Dnxa −DNF)及び低濃度側個別基準濃度差(DNF−Dnia )を記憶部70に記憶した後にステップ362へ移行する。そしてステップ362では、記憶部70に既に記憶されている多数のフィルム画像の高濃度側個別基準濃度差及び低濃度側個別基準濃度差を取込み、多数のフィルム画像の各個別基準濃度差毎に平均値(平均高濃度側基準濃度差ΔH、平均低濃度側基準濃度差ΔL)を演算する。

0139

次のステップ364では、平均高濃度側基準濃度差ΔH、平均低濃度側基準濃度差ΔL及び階調変換を行うフィルム画像の主要画像部濃度DNFに基づき、第2実施形態と同様にして、階調変換を行うフィルム画像に対する平均最大基準濃度DNXa 、平均最小基準濃度DNIa を演算する。これにより、主要部濃度域よりも高濃度側に存在する再現すべき非主要部濃度域(DNF+βからDNXaに至る濃度域)、及び主要部濃度域よりも低濃度側に存在する再現すべき非主要部濃度域(DNF−βからDNIa に至る濃度域)が決定されることになる。前記各非主要部濃度域は、請求項7に記載の「高濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲」又は「低濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲」に対応している。また、上述したステップ355〜364は基準濃度域決定手段222に対応している。

0140

次のステップ365では主要部濃度域に対する階調変換カーブを設定する。この階調変換カーブは、例えば主要部濃度域に対する変換特性(具体的には、例えば変換特性の傾き)を予め固定的に定めておき、主要画像部濃度DNFが所定濃度DTFに変換され、かつ主要部濃度域に属する濃度データが前記予め定めた変換特性で変換されるように設定することができる。これにより、例として図11において、主要部濃度域内に太線で示すような階調変換カーブが設定されることになる。

0141

なお、主要部濃度域に対する階調変換カーブは、予めフィルム種毎に変換特性を定めておき、対応するフィルム種の変換特性を取り込んで設定するようにしてもよい。また、個々のフィルム画像の画像内容や個々のフィルム画像が表しているシーンを、フィルム画像の画像特徴量、或いは磁気層が形成されているネガフィルムに磁気記録されている撮影条件等を表す情報に基づいて分類すると共に、各種シーン毎に変換特性を定めておき、階調変換を行うフィルム画像に対する分類結果に基づき、対応するシーン種の変換特性を取り込んで主要部濃度域に対する階調変換カーブを設定するようにしてもよい。

0142

次のステップ367では、主要部濃度域の高濃度側及び低濃度側に存在する非主要部濃度域に対する階調変換カーブを設定する。この階調変換カーブは、先のステップ365で設定した主要部濃度域に対する階調変換カーブに繋がり、かつ基準濃度(主要画像部濃度DNFから平均高濃度側基準濃度差ΔHだけ隔てた濃度及び主要画像部濃度DNFから平均低濃度側基準濃度差ΔLだけ隔てた濃度)が所定濃度(高濃度側変換濃度値Dx、低濃度側変換濃度値Di)に変換されるように定めることができる。

0143

これにより、図11に示す例では、高濃度側非主要部濃度域に対する階調変換カーブとして図11に太線で示す変換特性の階調変換カーブが設定され、低濃度側非主要部濃度域に対する階調変換カーブとして図11細線a1 で示す変換特性の階調変換カーブが設定されることになる。そしてステップ367では、上記で設定された各濃度域に対する階調変換カーブに基づき、階調変換条件(ルックアップテーブル71に設定する階調変換データ)を作成し、次のステップ368で、作成した階調変換条件をフィルム画像のコマ番号と対応させてメモリ等に記憶し、本第3実施形態に係る階調変換条件作成処理を終了する。

0144

上述したように本第3実施形態では、主要部濃度域に対する階調変換特性が、予め定めた変換特性となるように主要部濃度域に対する階調変換カーブを設定するので、記録画像上の主要部濃度域に相当する画像部(主要画像部等)の階調が略一定となるように画像データ(詳しくはファインスキャン濃度データ)の階調を変換することができ、記録画像上での主要画像部の階調のばらつきを抑制し、主要画像部を適正かつ安定して再現させることができる。

0145

また本第3実施形態では、非主要部濃度域に対する変換特性を、主要部濃度域に対する変換特性と独立に定めて階調変換カーブとして設定しているので、非主要部濃度域を主要部濃度域と独立して軟調化することも硬調化することも可能であり、記録画像上で非主要部濃度域に相当する画像部が適正に再現されるように、非主要部濃度域に対する階調変換特性を適正に定めることができる。

0146

例えば、図11に太線で示す主要部濃度域に対する階調変換カーブを延長して非主要部濃度域に対する階調変換カーブを作成したとすると、図11より明らかなように、主要部濃度域よりも低濃度側において、平均最小基準濃度DNIa に対する変換後の濃度がシャドー部変換濃度値Dsを大きく上回り、主要部濃度域よりも低濃度側の比較的広い濃度域が記録画像上で再現されないことになる。これに対し、本第3実施形態では低濃度側非主要部濃度域に対する階調変換カーブを、主要部濃度域に対する階調変換カーブと独立に、階調変換特性が軟調化するように定めることが可能であり(例として細線a1 、a2 参照)、このように階調変換カーブを設定することで、主要部濃度域よりも低濃度側の濃度域に対応する多くの画像部を記録画像上で再現させることができる。これは、主要部濃度域よりも高濃度側の非主要部濃度域についても同様である。また、非主要部濃度域に対する階調変換条件は非線形な変換特性を有する変換条件であってもよい。

0147

なお、上記では画像代表階調値として主要画像部濃度DNFを用いた例を説明したが、これに限定されるものではなく、個別最大基準濃度Dnxと個別最小基準濃度Dniの中間値や、その他の、フィルム画像の再現すべき濃度域を代表する濃度値を画像代表階調値として用いることができる。

0148

また、個別最大基準濃度Dnx及び個別最小基準濃度Dniの設定において、記録材料の画像再現域を逸脱している濃度範囲hを抽出し、濃度範囲hに相当するフィルム画像上の領域の画像特徴量に基づいて濃度範囲hの再現条件を決定し、決定した再現条件に基づいて個別基準濃度Dnx、Dniの設定を行うようにしてもよい。濃度範囲hの再現条件を決定するための画像特徴量としては、例えば濃度範囲hに相当する領域内の画素間のコントラストの平均値や画素間の色差の平均値、画素サイズの変化に対する前記平均値の変化、背景領域内の所定コントラスト以上の領域の面積、色や濃度に基づくクラスタリングによるクラスタ数、各クラスタ間の濃度差や色差、背景領域内の中性色の領域と非中性色の領域の面積比分布、背景領域に対する空間周波数分析結果等を用いることができる。

0149

また、上記では請求項2の発明の実施形態として、画像データを濃度データと色データとに分離し、濃度データに対して階調変換を行った後に色データと合成して記録用画像データを得るようにした態様を説明したが、これに限定されるものではなく、入力された画像データそのものに対して階調変換を行うようにしてもよい。この場合、画像データから記録用画像データへの階調変換と、記録用画像データから記録信号への階調変換とを統合し、1回の階調変換により画像データから記録信号へ変換することも可能になる。但し、画像データから分離した濃度データに対して階調変換を行った方が、記録画像上において、原画像中の主要画像部を含む各画像部の色味を適正に再現することができるので好ましい。

0150

また、上記では2つのスキャン部(プレスキャン部36及びファインスキャン部38)を設けていたが、これに限定されるものではなく、例えば上記実施形態におけるファインスキャン部に相当する単一のスキャン部を設け、該スキャン部から入力された画像データに対し、画素を結合させて画素数を少なくする画素密度変換一定間隔で画素を抽出する方法等の画像処理を行い、画素数を少なくした画像データを、上記実施形態で説明したプレスキャン画像データとして同様に用いてもよい。

0151

また、上記では原画像としてネガフィルム12に記録されているフィルム画像を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えばリバーサルフィルム等の他の写真フィルムに記録されているフィルム画像等の他の透過原稿や、紙等に記録された画像(反射原稿の画像)、或いはコンピュータ等で作成された画像データが表す画像を原画像として適用することも可能である。また記録媒体についても、印画紙等の感光材料以外に、普通紙、感熱材料OHPシート等の記録材料を適用可能である。

0152

更に、本発明はR、G、Bの3色により画像を記録する色再現系に適用することに限定されるものではなく、例えばR、G、B、K(黒)の4色により画像を記録する色再現系に適用することも可能である。

0153

また、上記では原画像の濃淡を表す物理量として濃度値(光学濃度)を例に説明したが、これに限定されるものではなく、輝度値、色彩学上の明度に相当する変換値、原画像に対する測光値、網点面積率、濃度値を指数変換した値等の各種の物理量を適用できる。

0154

また、上記では原画像の各画素の各成分色毎の濃度値を表す画像データが入力される形態を説明したが、本発明は、原画像の各画素毎の濃淡を表す濃度データ及び原画像の各画素毎の色味を表す色データが入力される場合にも適用可能であり、この場合、入力された画像データから濃度データ及び色データを分離する手段(無彩色信号変換手段202)を省略できる。

0155

また、上記では所望の階調変換条件に対応する階調変換データをルックアップテーブルに設定し、該ルックアップテーブルを用いて階調変換を行うようにしていたが、これに代えて、関数式等で表された階調変換条件に従って階調変換を行うと共に、関数式等を直接変更することにより所望の階調変換条件を得るようにしてもよい。

発明の効果

0156

以上説明したように請求項1記載の発明は、複数の原画像に対して設定した再現すべき階調値範囲の平均に相当する階調値範囲が再現されるように、原画像の階調を変換するための変換条件を定め、定めた変換条件に従って原画像の階調を変換するので、階調のばらつきを抑制し原画像が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる、という優れた効果を有する。

0157

請求項2記載の発明は、請求項1の発明において、原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求め、階調値情報に対して階調の変換を行い、変換した階調値情報と色情報を合成するようにしたので、上記効果に加え、原画像情報が、原画像の濃淡及び色の双方を表す単一の情報であったとしても、原画像情報に対する階調の変換を容易に実現できる、という効果を有する。

0158

請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、再現すべき階調値範囲を規定する高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を各原画像毎に設定し、各原画像毎の高濃度側基準階調値と低濃度側基準階調値との差の平均に相当する階調値範囲が再現されるように変換条件を定めるようにしたので、上記効果に加え、比較的簡単な演算によって変換条件を得ることができる、という効果を有する。

0159

請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、各原画像毎に、再現すべき階調値範囲を規定する高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を設定すると共に、画像代表階調値を求め、階調変換を行う原画像の画像代表階調値に対し、各原画像の画像代表階調値と高濃度側基準階調値との差の平均に相当する分だけ高濃度側に隔てた階調値、及び各原画像の画像代表階調値と低濃度側基準階調値との差の平均に相当する分だけ低濃度側に隔てた階調値が、各々所定の値に変換されるように変換条件を定めるようにしたので、上記効果に加え、原画像中の画像代表階調値を基準として適正な階調値範囲が再現されるように原画像の階調を変換できる、という効果を有する。

0160

請求項6記載の発明は、原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調値情報及び原画像の色を表す色情報を求める共に、原画像中の主要画像部の階調値を求め、階調値情報のうちの、主要画像部の階調値を含む主要画像部階調値域に対応する情報と、主要画像部の階調値を含まない非主要画像部階調値域に対応する情報と、の各々に対して互いに独立に変換特性を定めて作成した変換条件を用いて階調を変換し、変換した階調値情報と前記色情報とを合成するので、少なくとも主要画像部が適正に再現されるように原画像情報の階調を変換することができる、という優れた効果を有する。

0161

請求項7記載の発明は、請求項6の発明において、主要画像部の階調値を求め、主要画像部階調値域よりも高濃度側の再現すべき高濃度側階調値範囲、及び主要画像部階調値域よりも低濃度側の再現すべき低濃度側階調値範囲を設定することを複数の原画像に対して各々行い、高濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、高濃度側階調値域に対応する情報に対する変換条件の変換特性を定めると共に、低濃度側階調値範囲の平均に相当する階調値範囲に基づいて、低濃度側階調値域に対応する情報に対する変換条件の変換特性を定めるようにしたので、上記効果に加え、主要画像部以外の画像部についても、階調のばらつきを抑制し適正に再現されるように原画像情報の階調を変換できる、という効果を有する。

0162

請求項8記載の発明は、原画像情報から前記原画像の濃淡を表す階調値情報及び前記原画像の色を表す色情報を求め、複数の原画像の階調値情報から各々演算された高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値を演算し、高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値に基づいて、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算し、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値が各々所定の階調値に変換されるように変換条件を設定し、該変換条件に従って階調値情報を変換し、変換した階調値情報と色情報を合成して記録用画像情報を得て、記録材料に画像を記録するので、原画像が表すシーンが適正に再現された記録画像が得ることができる、という優れた効果を有する。

0163

請求項9記載の発明は、請求項8の発明において、原画像中の主要画像部の階調値を求め、複数の原画像の高濃度側基準階調値の平均値及び低濃度側基準階調値の平均値に基づき、主要画像部階調値を基準として、階調変換を行う原画像の高濃度側基準階調値及び低濃度側基準階調値を演算するので、上記効果に加え、記録画像上で主要画像部をより適正に再現することができる、という効果を有する。

図面の簡単な説明

0164

図1本実施形態に係る写真処理システムの概略構成図である。
図2フィルム画像読取装置の概略構成図である。
図3第1実施形態に係る制御回路の機能ブロック図である。
図4第1実施形態に係る制御回路で実行される階調変換条件の設定・階調変換処理を示すフローチャートである。
図5(A)は多数のフィルム画像から求めた平均基準濃度差、階調変換を行うフィルム画像に対して設定した濃度域、記録画像上で再現すべき濃度域の一例を各々示す線図、(B)は階調変換条件の一例を示す線図である。
図6多数の画像の画像データから求めたネガフィルムの階調バランス特性の一例を示す線図である。
図7第2実施形態に係る制御回路の機能ブロック図である。
図8第2実施形態に係る階調変換条件作成処理を示すフローチャートである。
図9第3実施形態に係る制御回路の機能ブロック図である。
図10第3実施形態に係る階調変換条件作成処理を示すフローチャートである。
図11第3実施形態に係る階調変換条件作成処理によって作成される階調変換条件の一例を示す線図である。

--

0165

10写真処理システム
12ネガフィルム
36プレスキャン部
38ファインスキャン部
42制御回路
71 LUT
112記録材料
120 プリントヘッド

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