図面 (/)

技術 光学素子の成形方法および成形装置

出願人 東洋製罐株式会社
発明者 中谷典雄
出願日 1997年3月14日 (23年11ヶ月経過) 出願番号 1997-060975
公開日 1998年9月22日 (22年5ヶ月経過) 公開番号 1998-251034
状態 未査定
技術分野 光学要素・レンズ ガラスの成形
主要キーワード 抵抗線ヒータ コイルヒーター 流出槽 成形工程終了後 流出ノズル 移動終了後 冷却位置 受け型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年9月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

溶融ガラスから得られたガラス塊を直接プレ成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑えた光学ガラス素子の製造を目的とする。

解決手段

流出ノズル2より流出するガラス流4を受け型10にて受けてガラスゴブ12を得るとともにこれを冷却室7内にて所定温度まで降温させ、かつ、この降温後のガラスゴブ12を加熱炉8内にて再度成形可能温度まで昇温後、成形室15の上型14および受け型10にてプレス成形することによりガラスレンズ13を成形する。

概要

背景

従来、溶融ガラス押圧成形にてガラスレンズ等の光学ガラス素子成形する公知例としては、溶融状態ガラスノズルを介して受け型上に所定重量滴下してガラスコブを得るとともにこのガラスゴブを押圧成形用の成形室搬入して、ガラスゴブの粘度が107.5 dpa・s以下であるうちに押圧成形する成形方法が特開平7−300319号公報に開示されている。

概要

溶融ガラスから得られたガラス塊を直接プレス成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑えた光学ガラス素子の製造を目的とする。

流出ノズル2より流出するガラス流4を受け型10にて受けてガラスゴブ12を得るとともにこれを冷却室7内にて所定温度まで降温させ、かつ、この降温後のガラスゴブ12を加熱炉8内にて再度成形可能温度まで昇温後、成形室15の上型14および受け型10にてプレス成形することによりガラスレンズ13を成形する。

目的

因て、本発明は、かかる従来の光学素子の成形方法における問題点を解決すべく開発されたもので、特に、本発明における請求項1の発明の目的は、溶融ガラスから得られたガラス塊を押圧成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑え高精度な光学ガラス素子を製造し得る方法の提供を目的とするものである。

そして、請求項2の発明の目的は、溶融ガラスから得られたガラス塊を直接押圧成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑え、高精度な光学ガラス素子を製造し得る装置の提供を目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ノズルから流出する溶融ガラス成形型などの受け部材にて受けるとともにこの受け部材にて受けた一定重量ガラス塊を成形型を介して押圧成形する光学素子成形方法において、前記受け部材にて溶融ガラスを受ける溶融ガラス受け工程の終了後、前記受け部材にて受けた一定重量のガラス塊の温度を所定温度まで降温させる工程と、この降温後のガラス塊を再度成形可能温度まで昇温させる工程と、この昇温後のガラス塊を成形型にて押圧成形する工程とを有することを特徴とする光学素子の成形方法。

請求項2

ノズルから流出する溶融ガラスを成形型などの受け部材にて受けるとともにこの受け部材にて受けた一定重量のガラス塊を成形型を介して押圧成形する光学素子の成形装置において、前記ガラス塊を成形位置まで搬送する工程間に、前記ガラス塊を所定温度まで降温する冷却部と、前記冷却部にて所定温度まで降温した前記ガラス塊を再度成形可能温度まで昇温する加熱部を設けることにより構成したことを特徴とする光学素子の成形装置。

技術分野

0001

本発明は溶融ガラス押圧成形にてガラスレンズ等の光学素子成形する光学素子の成形方法および成形装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、溶融ガラスを押圧成形にてガラスレンズ等の光学ガラス素子を成形する公知例としては、溶融状態ガラスノズルを介して受け型上に所定重量滴下してガラスコブを得るとともにこのガラスゴブを押圧成形用の成形室搬入して、ガラスゴブの粘度が107.5 dpa・s以下であるうちに押圧成形する成形方法が特開平7−300319号公報に開示されている。

発明が解決しようとする課題

0003

さて、前記特開平7−300319号公報に開示される成形方法によれば、溶融ガラスを受け型にて受けるとともにその受け型により押圧成形を行う工程におけるガラス塊は、その雰囲気および受け型自体によって表面から冷却されていくため、成形されるタイミングまでに、表面と中心部との間に、大きな温度差が生じてしまうことになる。

0004

その結果、前記表面と中心部間に温度差を有するガラス塊がそのままの状態で押圧成形されると成形後の冷却過程で、中心部に大きな熱だまりが発生することになり、成形された光学素子には、ヒケによるうねりがでてしまい、高精度な光学素子を製造できないという問題点がある。

0005

因て、本発明は、かかる従来の光学素子の成形方法における問題点を解決すべく開発されたもので、特に、本発明における請求項1の発明の目的は、溶融ガラスから得られたガラス塊を押圧成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑え高精度な光学ガラス素子を製造し得る方法の提供を目的とするものである。

0006

そして、請求項2の発明の目的は、溶融ガラスから得られたガラス塊を直接押圧成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑え、高精度な光学ガラス素子を製造し得る装置の提供を目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

すなわち、本発明の上記目的を達成するための請求項1の発明は、ノズルから流出する溶融ガラスを成形型などの受け部材にて受けるとともにこの受け部材にて受けた一定重量のガラス塊を成形型を介して押圧成形する光学素子の成形方法において、前記受け部材にて溶融ガラスを受ける溶融ガラス受け工程の終了後、前記受け部材にて受けた一定重量のガラス塊の温度を所定温度まで降温させる工程と、この降温後のガラス塊を再度成形可能温度まで昇温させる工程と、この昇温後のガラス塊を成形型にて押圧成形する工程とを有することを特徴とする。

0008

また、請求項2の発明は、ノズルから流出する溶融ガラスを成形型などの受け部材にて受けるとともにこの受け部材にて受けた一定重量のガラス塊を成形型を介して押圧成形する光学素子の成形装置において、前記ガラス塊を成形位置まで搬送する工程間に、前記ガラス塊を所定温度まで降温する冷却部と、前記冷却部にて所定温度まで降温した前記ガラス塊を再度成形可能温度まで昇温する加熱部を設けることにより構成したことを特徴とする。

0009

前記請求項1の成形方法によれば、溶融ガラスを受け部材で受け、ガラス塊を製造した後、所定温度までガラス塊を冷却することで、ガラス塊の温度分布において、表面の温度<中心部の温度、なる温度分布を得ることができるとともにその後の成形可能温度までの昇温により前記ガラス塊の温度分布を、表面の温度>中心部の温度、なる温度分布にすることができ、成形後の冷却過程での光学素子の表面部と中心部の温度差を抑え、均等な冷却を可能ならしめ、ヒケによるうねり等の発生を阻止し、成形精度の低下をなくしている。

0010

同様にして、請求項2の成形装置においては、溶融ガラスを受け部材で受け、ガラス塊を製造した後の成形型による押圧成形までの成形工程間に、前記ガラス塊を所定の温度まで降温する冷却部と、降温後のガラス塊を再度成形可能状態まで、加熱軟化する加熱部を備え、前記成形前のガラス塊の温度分布を、ガラス塊の製造後の冷却時の温度分布において、表面の温度<中心部の温度、再度の昇温時の温度分布において、表面の温度>中心部の温度とすることにより、成形後の冷却過程での光学素子の表面部と中心部の温度差を抑え、均等な冷却を可能ならしめヒケによるうねり等の発生を阻止し、成形精度の低下をなくしている。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明の実施の形態を図面とともに説明する。

0012

(実施の形態1)図1図3は本発明の実施の形態1を示すもので、図1は成形装置の側面図、図2は溶融ガラスを受け型にて受ける状態を示す側断面図、図3は成形型による成形状態を示す側断面図である。図1に示す成形装置は、溶融ガラスの供給部20,冷却部21,加熱部22,成形部23および排出部24を成形工程に沿って、配設するとともに前記各部の各ポイント間に受け型を搬送する搬送部25を配設して成るものである。

0013

以下には、前記成形装置の各部の構成について説明する。まず、前記溶融ガラスの供給部20は、図1において、左側部に配設した溶融ガラス3の流出槽1と、この流出槽1により供給される溶融ガラスの受け型10と、前記流出槽1の下側に対向して配設した搬送皿5の昇降装置11とから構成されている。

0014

そして、前記流出槽1の下部には流出ノズル2が一体に突設されるとともに流出槽1自体がガラス溶融炉(図示省略)の一部としての構成をなし、白金あるいは白金合金により形成されている。

0015

また、前記流出槽1は、その外周に図示しない加熱用ヒーターおよびこれを被覆する保温用断熱部材を備え、流出槽1内の溶融ガラスの温度を所定の温度に制御し得るように構成されるとともに前記流出ノズル2は、前記流出槽1の外周を被覆する保温用の断熱部材を貫通して、その外部に突出し、かつこの流出ノズル2の温度についても、その温度をコントロールするための図示しない加熱装置を備えることにより構成されている。

0016

前記構成から成る溶融ガラスの供給部20は、図2に示す如く、流出槽1内には、ガラス溶融炉内に供給される成形材料としてのガラス材(例えば、後述するBaK2等の材料)が溶融されて、同流出槽1に充填されるとともにこの流出槽1内の溶融ガラス3は、流出ノズル2の先端2aよりガラス流4となって流下し得るように構成されている。

0017

さらに、前記流出槽1の下側に配設した搬送皿5の昇降装置11は、図示しない駆動装置昇降軸11aの上端部に受け型10を載置する載置部11bを備え、前記流出槽1の流出ノズル2の軸心線上を上下方向に昇降し得るように構成されている。

0018

また、前記受け型10は、前記流出槽1の流出ノズル2から流下されるガラス流4を受けるとともに後述する成形部23の上型14(図1参照)と対をなす下型としての構成を備えるもので、成形部23によってプレス成形しようとするガラスレンズ等の光学素子の片面に対応する形状に研磨仕上げされた成形面10aが形成されている。

0019

次に、図1に示す通り、冷却部21は、前記供給部20の右側に隣接して配設した冷却室7により構成されている。この冷却室7は、前記供給部20にて、受け型10上に供給形成されたガラスゴブ12を所定の温度まで冷却させる為のもので、本実施の形態においては、搬入口7aより冷却室7の冷却位置(ロ)に搬入されたガラスゴブ12を、同位置(ロ)にて室温(常温)により一定時間待機させることで冷却するものである。

0020

また、加熱部22は、前記冷却部21の右側に隣接せしめて配設された加熱炉8により構成されており、前記冷却室7の搬出口7bより加熱炉8の搬入口8bより、加熱位置(ハ)に搬入されたガラスゴブ12を、再度、成形可能温度まで加熱させるためのものである。

0021

この加熱炉8は、搬入および搬出口8a,8bを除く、外周を断熱材にて被覆するとともに抵抗線ヒーター9および図示しない制御装置装備することにより炉内を所定の温度にコントロールすることができるように構成されている。さらに、前記成形部23は、前記加熱部22の右側に隣接して配設された成形室15により構成され、この成形室15には、前記加熱炉8内にて成形可能温度に加熱され、搬入口15aより成形位置(ニ)に搬入されたガラスゴブ12を、受け型10の成形面10aとともに所定形状にプレス成形する上型14が図示しない駆動手段を介して上下動自在に保持されている。

0022

前記上型14には、受け型10の成形面10aと対をなす成形面14aを備えるとともに、外周には、コイルヒーター16が捲装されており、このコイルヒーター16によって上型14を任意の温度に制御し得るように構成されている。さらに、前記搬出部24は、前記成形部23の右側に隣接して配設された搬出アーム18と図示しないこれの駆動装置により構成されている。

0023

そして、前記搬出アーム18は、前記成形部23の成形室15内にて上型14および受け型10のプレス成形にて成形されかつ充分に冷却されたガラスレンズ13等の光学素子を吸着する吸着パット17を備えている。すなわち、前記成形室15内にてプレス成形並びに充分な冷却工程を経た後、同成形室15内より搬出口15bを介して搬出される受け型10上に保持されるガラスレンズ13を吸着パット17にて吸着保持するとともに搬出アーム18を旋回駆動し、図示しない所定の搬出部にガラスレンズ13を搬出することができるように構成されている。

0024

加えて、前記搬送部25は、前記受け型10を載置した搬送皿5を、前記供給部20、冷却部21、加熱部22、成形部23および搬出部24の各ポイント、すなわち図1の各部のガラス供給位置(イ)、ゴブ冷却位置(ロ)、ゴブ加熱位置(ハ)、成形位置(ニ)および搬出位置(ホ)に順次搬送するとともに各位置にて位置決めすることができるように構成された搬送レール6および搬送レール6上を搬送皿5を移送する駆動装置(図示省略)により構成されている。すなわち、図示の前記搬送レール6は、この搬送レール6上に乗載される搬送皿5を前記各ポイント((イ)〜(ホ))に位置決めしつつ搬送レール6上を摺動させて順次移送する図示しない搬送アームを装備することにより構成したものである。

0025

但し、この搬送アームによる移送に換えて、搬送レール6自体を走行するとともに各ポイント((イ〜ホ))に搬送皿5を順次位置決めしつつ搬送することも勿論可能である。尚、搬送レール6の供給部20のガラス供給位置(イ)には、昇降軸11aと載置部11bが通過し得る内径通孔6aを開孔してある。

0026

(作用)次に、以上の構成から成る成形装置におけるガラスレンズの製造工程にてBak2(Tg478℃、SP627℃)、外径16mm、肉厚3mmの両凸レンズを成形する場合について説明する。

0027

溶融ガラスの供給部20の流出槽1内には1100℃に保たれた溶融ガラス3が満たされており、流出ノズル2は920℃(ガラスが切れ最低温度付近)に保たれている。そして、受け型10は搬送レール6によって供給位置(イ)に搬送される搬送皿5を介して流出ノズル2の下方で搬送皿5の載置部5a上に載置された状態で溶融ガラス3の流出タイミングまで待機している。溶融ガラス3の流出タイミングになったら、受け型10は図示しない駆動装置の作動により駆動軸11の上昇に伴って載置部11aに受け型10が載置されつつ上昇し、受け型10の成形面10aが流出ノズル2の先端から8mmの位置まで上昇する(この受け型10の上昇位置はゴブのサイズにより任意に設定される)。

0028

また、前記受け型10は溶融ガラス3を成形面10aにて受けるのに先立って、受けた溶融ガラス3がしわになったり、あるいは溶融ガラス3が成形面10aに融着したりしない温度に受け型10が加温されている。通常、ガラスの転移点より少し低い温度(TgからTg−60℃ぐらい)であるが、ガラス塊の大きさ、受け型の材質、形状により異なる。

0029

さて、前記受け型10の上昇後、図2に示すように流出ノズル2から溶融ガラス3を受け型10の成形面10a上に1.8g流出させ、溶融ガラス3が切れるまで待って、ガラスゴブ12を作る。ガラスゴブ12作成後、受け型10は図示しない駆動装置11の作動により昇降軸11aが下降することで再度搬送皿5の載置部5a上に載置される。また、昇降軸11aは、搬送レール6の通孔6aを介して搬送レール6の下側に下降し、搬送皿5aの移動を妨げない位置まで退避する。

0030

その後、受け型10は図示されない駆動手段の駆動により搬送皿5が搬送レール6上を移動することにより、冷却部21の冷却室7内に移送されて、冷却位置(ロ)にて停止し、同位置(ロ)にて20秒間待機し、ガラスゴブ12の中心温度が転移点もしくは転移点温度付近になるまで冷却する。この冷却時間はガラスの種類、ガラスゴブ12の形状、プレス成形するレンズの形状により設定される。

0031

その後、搬送皿5がさらに搬送レール6上を移動することで受け型10は加熱部22の加熱炉8内に搬送されて加熱位置(ハ)に停止され900℃に設定された加熱炉8内で25秒間加熱されることにより、ガラスゴブ12の表面を軟化点もしくは軟化点付近の成形可能温度に加熱する。この加熱温度と時間はガラスの種類、ゴブの形状、プレス成形するレンズの形状により設定される。

0032

加熱終了後、搬送皿5がさらに搬送レール6上を移動することで受け型10は成形部23の成形室15内に搬送され成形位置(ニ)に停止する。受け型10が成形位置(ニ)に搬入された後、図3に示すように460℃(ガラス転移点より若干低い温度)に加熱された上型14が下降し受け型10の成形面10aと上型14の成形面14aによりガラスゴブ12は30kgf/mmの圧力で10秒間プレス成形される、この工程でプレス成形されるガラスレンズ13は上下型3,4から熱を奪われ、全体が転移点以下になるまで冷却される。プレス成形を終えた後、上型14は上昇して、受け型10にガラスレンズ13が成形される。

0033

この成形工程終了後、受け型10は搬送皿5の移送によりガラスレンズ13の搬出部24の搬出位置(ホ)まで搬送され、受け型10上のガラスレンズ13は搬出部24のアーム18の吸着パット17により吸着され受け型10から取り出されて、図示しない搬出ケース等に収納される。そして、ガラスレンズ13が取り出された後、受け型10は再度搬送レール6上を移動する搬送皿5により前記流出ノズルに下側まで搬送されて、前記供給位置(イ)に至り、再び前述したガラス成形工程を繰り返す。

0034

(効果)以上の成形装置によるガラスレンスの成形には、溶融ガラス3の供給部20におけるガラスゴブ12の製造後、特に次順の冷却部21の冷却室7内にての冷却工程によって受け型10のガラスゴブ12の中心温度が転移点温度付近の温度となるまで冷却されることで、同ガラスゴブ12の温度分布を、表面の温度<中心部の温度、とするとともにその後の加熱部22の加熱炉8内にて、ガラスゴブ12の表面を軟化点付近の成形可能温度に加熱することにより、その温度分布を、表面の温度>中心部の温度、とすることができる。従って、前記冷却部20および加熱部21における冷却工程と加熱工程によって成形前のガラスゴブ12の表面と中心部間の温度差が是正される結果、成形後の冷却過程で発生していたヒケによるうねり等の発生を解消することができ、成形ガラスレンズ13の成形精度を向上かつ安定し得るものである。すなわち、前述の各工程を経て成形されたガラスレンズ13の面精度形状誤差0.3μm以内にでき上がり、非常に良好なものであり、連続的に安定した成形レンズが得られた。

0035

(実施の形態2)
(構成)図4は本実施の形態2の成形装置における冷却部を示す正面図である。図4の冷却部30は受け型10に供給された直後のガラスゴブ12の上面に先端が向けられたノズル19が冷却室7内に設置されるとともに、各ノズル19はN2などの非酸化性ガス発生装置(図示省略)に接続されていて、ガラスゴブ12の上面に非酸化性ガスを噴出することにより強制的にガラスゴブ12を冷却できるようになっている。これ以外は前記第1の実施の形態と同一の構成から成る成形装置を用いるもので、図4中の構成中の同一構成部分は、同一番号を付し、その他の構成の説明を省略する。

0036

(作用)上記構成の成形装置を用いての成形は前記実施の形態1と同様であるが、冷却部30でのガラスゴブ12の冷却方法のみが異なり、他は同様の成形方法でガラスレンズ13が製造される。次に本実施の形態におけるガラスレンズの製造工程にてBak2(Tg478℃、SP627℃)、外径21mm、肉厚5mmの両凸レンズを成形する場合について説明する。

0037

流出槽1内には1100℃に保たれた溶融ガラス3が満たされており、流出ノズル2は920℃に保たれている。受け型10は流出ノズル2の下方で搬送皿5の載置部5a上に載置された状態で溶融ガラス3の流出タイミングまで供給位置(イ)にて待機している。溶融ガラス3の流出タイミングになったら、受け型10は図示しない駆動装置の作動により昇降軸11aの上昇することで載置部11aに受け型10が載置され、成形面10aが流出ノズル2の先端から10mmの位置まで上昇する(この受け型10の上昇位置はゴブのサイズにより任意に設定される)。なお、受け型10は前記第1の実施の形態と同様、所要の温度に加温されている。

0038

受け型10の上昇後、図2に示すように流出ノズル2から溶融ガラス3を受け型10の成形面10a上に2.7g流出させ、溶融ガラス3が切れるまで待って、ガラスゴブ12を作る。ガラスゴブ12作成後、受け型10は図示しない駆動装置の作動により昇降軸11aが下降することで搬送皿5の載置部5a上に載置される。

0039

その後、受け型10は図示されない駆動手段の駆動により搬送皿5が搬送レール6上を移動することにより、冷却部30の冷却位置(ロ)まで移動する。受け型10の移動終了後、ノズル19から室温(25℃程度)に設定されたN2ガスをガラスゴブ12の上面に7秒間噴出させてガラスゴブ12の中心温度を転移点もしくは転移点付近の温度まで冷却させる。(この冷却時間はガラスの種類、ゴブの形状、プレス成形するレンズの形状により設定される。)

0040

その後、搬送皿5の移動することで受け型10は加熱部21の加熱炉8内に搬送され、900℃に設定された加熱炉8内で25秒間加熱して、ガラスゴブ12の表面を軟化点もしくは軟化点付近の成形可能温度にする。この加熱温度はガラスの種類、ゴブの形状、プレス成形するレンズの形状により設定される。

0041

加熱終了後、搬送皿5が移動することで受け型10は成形部23の成形室15内に搬送される。受け型10が成形位置(ニ)に搬入された後、図3に示すように460℃(ガラス転移点より若干低い温度)に加熱された上型14が下降し受け型10の成形面10aと上型14の成形面14aによりガラスゴブ12は45kgf/mmの圧力で12秒間プレス成形される、この工程でガラスレンズ13は型から熱を奪われ、全体が転移点以下になるまで冷却される。プレスを終えた後、上型14は上昇して、受け型10にガラスレンズ13ができる。

0042

この成形工程終了後、受け型10はガラスレンズ13の搬出部24まで搬送され、ガラスレンズ13は搬出部24のアーム18の吸着パット17に吸着され、受け型10から取り出され、図示しない搬出ケース等に収納される。ガラスレンズ13が取り出された後、受け型10は流出ノズル2の下の供給位置(イ)まで搬送され、再びガラス成形工程を繰り返す。

0043

(効果)また、特に本実施の形態によれば、実施の形態1に比し強制的な冷却によりガラスレンズの成形工程にかかる時間も短時間で行え、しかも、ガラスの種類、ゴブの形状並びにプレス成形レンズの形状に対応した適切な冷却条件選定し得る利点を有する。

0044

以上の説明から明らかな通り、本実施の形態においても実施の形態1と同様にして、成形前のガラスゴブ12を冷却部30および加熱部24により冷却および加熱することによってその温度分布を是正し、成形後の冷却工程に発生するヒケによるうねり等の発生を解消し、高精度なガラスレンズの成形を実現することができるものである。すなわち、前述の各成形工程により成形されたガラスレンズ13の面精度は形状誤差0.3μm以内にでき上がり、非常に良好なもので連続的に安定した成形レンズが得られた。

発明の効果

0045

本発明の請求項1の光学素子の成形方法によれば、ガラス塊のプレス成形後の冷却過程できる表面部と中心部との間に発生する温度差を低減することができる為、成形された光学素子の面精度がヒケによって悪化することがなく、高精度な光学素子を製造することがてきる。

0046

また、本発明の請求項2の光学素子の成形装置によれば、ガラス塊のプレス成形後の冷却過程でできる表面部と中心部との間に発生する温度差を低減することができる為、成形された光学素子の面精度がヒケによって悪化することがない、高精度な光学素子を安定して連続的に製造することができる。

図面の簡単な説明

0047

図1成形装置の側面図。
図2溶融ガラスの供給状態を示す断面図。
図3成形状態を示す断面図。
図4冷却部の正面図。

--

0048

1流出槽
2流出ノズル
3溶融ガラス
4ガラス流
6搬送レール
7冷却室
8加熱炉
9抵抗線ヒータ
10受け型
11昇降装置
12ガラスゴブ
14上型
15成形室
16コイルヒーター
17吸着パット
18搬出アーム
19ノズル
20 溶融ガラスの供給部
21 冷却部
22 加熱部
23成形部
24搬出部
25 搬送部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 富士フイルム株式会社の「 レンズ用接着剤、接合レンズ、および撮像モジュール」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】本発明により、一般式1で表される化合物を含む、レンズ用接着剤が提供される。式中、Arは一般式2−2等で表される芳香環基であり、式中、Z1及びZ2は、水素原子又はメチル基等を表し、A1... 詳細

  • 株式会社ニコンの「 光学ガラス、光学ガラスを用いた光学素子、光学装置」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】カチオンのモル%表示で、Al3+が30〜40%、P5+が1〜15%であり、かつ、アニオンのモル%表示で、O2−が5〜16%、F−が84〜95%であり、かつ、リン原子の数に対する酸素原... 詳細

  • 三井化学株式会社の「 アイウェア」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】本発明のアイウェアは、電気素子を有するレンズと、レンズを保持し、中空に形成されたテンプルと、電気素子の制御を行う制御部と、制御部と配線を介して電気的に接続される電子部品と、配線を内部... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ