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技術 二次電池の充電方法及び充電装置

出願人 株式会社リンクアップ
発明者 岩佐貞之影山雄一
出願日 1997年3月6日 (23年8ヶ月経過) 出願番号 1997-067498
公開日 1998年9月14日 (22年2ヶ月経過) 公開番号 1998-248175
状態 未査定
技術分野 電池の充放電回路 電池等の充放電回路
主要キーワード 最適値データ 運搬機器 致命的障害 可変直流電圧 電池類 制御用ソフトウエア 電圧対容量 ドライアップ現象
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

二次電池に対して障害を与える温度上昇をもたらすことなしに、常に適正充電を行うことが可能で、かつメモリ効果を生ずることなく繰り返し充放電が可能である二次電池の充電方法ならびに充電装置を提供することを課題とする。

解決手段

被充電電池端子電圧以上の最大値を有し、外部からの制御信号により低減可能な可変直流電圧を順極性となるように被充電電池正負端子間印加して対応する充電電流を供給しつつ、被充電電池の電池電圧時間曲線における変曲点を検出し、該変曲点の検出に応じて前記印加直流電圧順次制御することにより充電電流を低減せしめつつ充電を行うように構成される。

概要

背景

このような多くの特徴を有する小形二次電池ではあるが、電池メーカー推奨する標準充電条件によれば、0.1C程度の電流で10〜15時間程度が指定されている。このような長い充電時間は、実用上不便であることは明らかであり、多くの特徴を減殺させている。

そこで、充電電流を0.3C程度に高く設定することによって充電時間を短縮したり、特別に急速充電の可能な電池として、30分〜1時間としているものもあるが、特殊設計をしたものに限られる。さらに、充電時間を短縮すると、充電終期には極めて高温となり、電池寿命を損なう危険性がある。

さらに、この種の二次電池には、残容量に加えて不完全充電を繰り返す間に有効容量が次第に低下してしまう、いわゆるメモリ効果が生じ、遂には利用不可能になってしまうことがある。かかる二次電池を安易に廃棄することは、資源の浪費につながり、さらに土壌重金属汚染等に拍車をかけることになり望ましくない。

このようなメモリ効果は、小形二次電池容量を完全に使い切らない内に次の充電を、いわゆる継ぎ足し充電状態を行うことによって顕著となる。携帯用機器内蔵二次電池などでは、使用を再開するに先立ち、念のために追加充電または継ぎ足し充電を行なうような状態において発生する。

通常、携帯形情報処理装置通信装置類、例えばハンディターミナル携帯電話等の電源の場合、使用に先立つ二次電池の充電の都度、予め完全放電の手順を踏むことは所要時間、手数等の点から不可能に近い。

例えば、携帯電話内蔵の二次電池を外出の前に充電したり、または当日の使用終了後に、補充電を開始する度に、その都度、二次電池の残容量を確認し、あるいは完全放電を予め行うことは極めて困難である。したがって、確実にメモリ効果が生ずる条件下で補充電が行われることになる。

このようなメモリ効果の予防には、定期的に完全な放電操作を行った後に標準充電を繰り返し行う、いわゆるリフレッシュ法が有効である。図7は、NiCd電池およびNiMHニッケル水素)電池においてメモリ効果が発生した場合(実線)およびリフレッシュ後(破線)の電圧対容量特性を示すものである。

しかしながら、このようなリフレッシュを行うに当たり、過放電を避ける配慮が必要であり、手数および時間の点で煩瑣であることには変わりがない。

特に、単電池直並列接続した組電池の場合には、過放電状態にすると、個々のセル放電状態が異なり、先に放電を終了したセルが逆極性に充電され、回復不可能な状態になることがあり、格別の配慮が必要となる。

一方、これを避けるために、リフレッシュの放電を浅めに設定すると、構成電池バラツキにより一部ないしは大部分の電池がリフレッシュされずに放電を終えることになり、初期の効果が得られないことがある。

ここに示したような従来技術による充電方式では、過不足のない充電状態充電操作を終了することにも困難が伴う。小形二次電池の充電状態は現行では外部から確認することができない。したがって、必要かつ十分な充電終了時を決定することも容易ではない。

二次電池の充電終了時を決定する方法として、1.充電時間設定方式、2.端子電圧検出方式、3.電池温度検出方式、4.電池電圧変化率検出方式(基本的方式に加えて幾つかの改良方式がある)、が知られている。

1.充電時間設定方式は、充電回路投入状態タイマー制御するもので、最も簡易ではあるが、充電開始時の電池残容量が一律ではなく、一定時間で充電停止したとしても適正充電となる保証はなく、不足充電または過充電となることが多い。

2.端子電圧検出方式は、所定の充電電流で充電を行い、二次電池の端子電圧が予め定められた所定の電圧、すなわち充電末期最大電圧値に近い電圧値に達した際に充電を停止するものである。

しかしながら、充電末期電圧は電池の温度および充電電流によって変動する。充電末期検出のための設定電圧は、過充電を避けるため低めに設定せざるを得ない。したがって、検出された端子電圧は真の充電状態を示し得ず、一般に不足充電となることが多い。

3.電池温度検出方式は、電池内に予め組み込んだ温度検出素子により電池温度を監視し、所定温度に達した際に順次充電電流を低減し、最終的に充電を停止するものである。充電末期に発生するガス陰極に吸収される際の反応熱を検出するものであるが、周囲温度の影響を受け易く、低温時には過充電、高温時には不足充電となる傾向がある。基本的には、当該電池自体にとっては望ましくない過充電による温度上昇を検出していることになり、回数を重ねる毎に電池の劣化を招くこと否めない。

4−1.端子電圧変化率(ΔV/dt)検出方式は、図4に示すように、充電終末期における電池電圧上昇が終了して低下に転じた際(ΔV/dt≦0)の傾斜の変化率、すなわち−ΔVになったことを検出し、充電を終了するものである。基本的には、電池温度の上昇に起因する電圧低下を検出して充電を停止しようとするものであり、必然的に電池の温度上昇が生じている。なお、所定電圧に到達して、充電を完全に停止する場合と、状態保持のための微弱充電(トリクル充電)を持続する場合とがある。図4(B)の充電電流曲線はトリクル充電を行う状態を示している。

4−1.上記端子電圧変化率(ΔV/dt)検出方式は、図5(A)の電池電圧曲線に示すように、充電終末期における温度上昇が始まる電池電圧に到達した際の変化率を検出し、図5(B)のように充電電流を段階的に低減するものである。この場合には、電池の種類、大きさ等により設定電圧V1,V2,V3 ・・等を変更する必要がある。

4−2.改良された第2の端子電圧変化率検出方式は、図6(A)の電池電圧曲線において電池電圧上昇の傾斜の変化率、すなわち拡大図(C)のようにΔV/dtが所定値に到達したことを検出し、図6図(B)のように電流の制御を行うものである。しかしこの場合の所定値とは、基本的には、電池電圧変化を検出して充電をしようとするものであり、電池の種類や容量により設定値を変更する必要がある。

この方式においても、必然的に温度上昇を伴い、対象とする電池の種類や容量を案しつつ設定する必要があることから煩雑であり、誤操作等による不都合が生じやすい。

上述のような従来の各種充電方式において、不足充電であれば、電池性能が十分に発揮されず、搭載機器の性能を左右することになる。

逆に、密閉構造の二次電池が過充電になると、温度上昇を招来し、電解質の漏洩およびこれに起因する電解質不足現象、すなわちドライアップ現象を招き、二次電池にとって致命的障害被ることがある。

概要

二次電池に対して障害を与える温度上昇をもたらすことなしに、常に適正充電を行うことが可能で、かつメモリ効果を生ずることなく繰り返し充放電が可能である二次電池の充電方法ならびに充電装置を提供することを課題とする。

被充電電池端子電圧以上の最大値を有し、外部からの制御信号により低減可能な可変直流電圧を順極性となるように被充電電池正負端子間印加して対応する充電電流を供給しつつ、被充電電池の電池電圧・時間曲線における変曲点を検出し、該変曲点の検出に応じて前記印加直流電圧順次制御することにより充電電流を低減せしめつつ充電を行うように構成される。

目的

本発明は、二次電池に対して障害を与える温度上昇をもたらすことなしに、常に適正充電を行うことが可能で、かつメモリ効果を生ずることなく繰り返し充放電が可能である二次電池の充電方法ならびにこのような方法を実施するに適した充電装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
5件

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請求項1

被充電電池端子電圧以上の最大値を有し、外部からの制御信号により低減可能な可変直流電圧を順極性となるように被充電電池正負端子間印加して対応する充電電流を供給しつつ、被充電電池の電池電圧時間曲線における変曲点を検出し、該変曲点の検出に応じて前記印加直流電圧順次制御することにより充電電流を低減せしめつつ充電を行うこと、を特徴とする二次電池充電方法

請求項2

前記変曲点の検出が、被充電電池の電池電圧・時間曲線における電圧変化二重微分値監視し、該二重微分値が正から負に変化した際に発せられる信号により行われること、を特徴とする請求項1に記載の二次電池の充電方法。

請求項3

被充電電池の充電に際し電圧を印加するための直流電圧を発生する電源部と、該電源部からの電圧を受け、外部からの制御信号に応じて出力電圧および持続時間を制御する電力制御部と、前記被充電電池の電池電圧ならびに充電電流の時間変化を監視し、該電池電圧・時間曲線の変曲点を検出して出力信号を発生する監視部と、該監視部の出力信号を受けて前記電力制御部を駆動する演算・駆動部と、を具備することを特徴とする二次電池の充電装置

請求項4

前記監視部における変曲点検出部が、所定時間毎に前記被充電電池の電池電圧変化率を求める回路と、先に得られた電圧変化率を一旦蓄積する一時記憶回路と、該記憶回路に記憶された蓄積値と所定時間を経て発生せしめられる次続の電圧変化率とを順次比較するための比較回路と、を具備し、これら先後電圧変化率間の差異が正から負に変化した際に変曲点であることを判定し、該判定結果に応じて前記演算・駆動部の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の二次電池の充電装置。

技術分野

0001

本発明は、二次電池新規充電方法ならびにかかる充電方法を実施するための二次電池の充電装置に関する。

0002

近年、携帯式または移動式の各種電気電子機器類、例えば携帯電話ノートパソコンその他情報処理機器ハンディターミナルビデオカメラ充電式電動工具小形掃除機、各種運搬機器等多方面において広く普及し、駆動源としての電池が不可欠となっている。

0003

このような電池には、周知のように、ただ一度の放電のみ可能である一次電池と、多数回にわたる充電および放電が可能な二次電池とが存在する。

0004

マンガン電池アルカリマンガン電池として広く使用されている一次電池は、国際的にも規格化されており、手軽に入手でき使用できる利点があるが、完全な消耗品であるため不経済である。

0005

多数回にわたる充・放電が可能な二次電池であって、自動車エンジン用その他として古くから使用されている鉛蓄電池は、長い歴史の間に種々改良され、寸法および容量等も格段に進歩している。しかしながら、このような鉛蓄電池は重量が嵩むこと、電解液として希硫酸溶液を使用すること、などの理由から小形移動用、例えば携帯用機器類の電源としては適していない。

0006

このような歴史的に良く知られている鉛蓄電池を小形に形成した、小形シール鉛電池も一部採用されているが、単位重量当たりの電池容量が少ない。現在、小形二次電池としてはニッケルカドミウム(Ni−Cd)電池、ニッケル−水素(NiMH)電池、リチウムイオン(Li)電池等が広く採用されている。

0007

中でも、Ni−Cd電池は、1960年代商品化されており圧倒的なシェアを占めている。このNi−Cd電池の特徴は、(1)密閉形であり補液を必要としない、(2)軽量である、(3)小型化が可能であり、単1、単2、単3等の標準規格マンガン乾電池同形状としそのまま置換可能である、(4)電圧変動が少なく、大電流出力が可能である、(5)一次電池であるマンガン乾電池と比して、繰り返し使用が可能であるため、使用上のコストが格段に小さくなる、等が挙げられる。

背景技術

0008

このような多くの特徴を有する小形二次電池ではあるが、電池メーカー推奨する標準充電条件によれば、0.1C程度の電流で10〜15時間程度が指定されている。このような長い充電時間は、実用上不便であることは明らかであり、多くの特徴を減殺させている。

0009

そこで、充電電流を0.3C程度に高く設定することによって充電時間を短縮したり、特別に急速充電の可能な電池として、30分〜1時間としているものもあるが、特殊設計をしたものに限られる。さらに、充電時間を短縮すると、充電終期には極めて高温となり、電池寿命を損なう危険性がある。

0010

さらに、この種の二次電池には、残容量に加えて不完全充電を繰り返す間に有効容量が次第に低下してしまう、いわゆるメモリ効果が生じ、遂には利用不可能になってしまうことがある。かかる二次電池を安易に廃棄することは、資源の浪費につながり、さらに土壌重金属汚染等に拍車をかけることになり望ましくない。

0011

このようなメモリ効果は、小形二次電池容量を完全に使い切らない内に次の充電を、いわゆる継ぎ足し充電状態を行うことによって顕著となる。携帯用機器の内蔵二次電池などでは、使用を再開するに先立ち、念のために追加充電または継ぎ足し充電を行なうような状態において発生する。

0012

通常、携帯形情報処理装置通信装置類、例えばハンディターミナルや携帯電話等の電源の場合、使用に先立つ二次電池の充電の都度、予め完全放電の手順を踏むことは所要時間、手数等の点から不可能に近い。

0013

例えば、携帯電話内蔵の二次電池を外出の前に充電したり、または当日の使用終了後に、補充電を開始する度に、その都度、二次電池の残容量を確認し、あるいは完全放電を予め行うことは極めて困難である。したがって、確実にメモリ効果が生ずる条件下で補充電が行われることになる。

0014

このようなメモリ効果の予防には、定期的に完全な放電操作を行った後に標準充電を繰り返し行う、いわゆるリフレッシュ法が有効である。図7は、NiCd電池およびNiMH(ニッケル−水素)電池においてメモリ効果が発生した場合(実線)およびリフレッシュ後(破線)の電圧対容量特性を示すものである。

0015

しかしながら、このようなリフレッシュを行うに当たり、過放電を避ける配慮が必要であり、手数および時間の点で煩瑣であることには変わりがない。

0016

特に、単電池直並列接続した組電池の場合には、過放電状態にすると、個々のセル放電状態が異なり、先に放電を終了したセルが逆極性に充電され、回復不可能な状態になることがあり、格別の配慮が必要となる。

0017

一方、これを避けるために、リフレッシュの放電を浅めに設定すると、構成電池バラツキにより一部ないしは大部分の電池がリフレッシュされずに放電を終えることになり、初期の効果が得られないことがある。

0018

ここに示したような従来技術による充電方式では、過不足のない充電状態充電操作を終了することにも困難が伴う。小形二次電池の充電状態は現行では外部から確認することができない。したがって、必要かつ十分な充電終了時を決定することも容易ではない。

0019

二次電池の充電終了時を決定する方法として、1.充電時間設定方式、2.端子電圧検出方式、3.電池温度検出方式、4.電池電圧変化率検出方式(基本的方式に加えて幾つかの改良方式がある)、が知られている。

0020

1.充電時間設定方式は、充電回路投入状態タイマー制御するもので、最も簡易ではあるが、充電開始時の電池残容量が一律ではなく、一定時間で充電停止したとしても適正充電となる保証はなく、不足充電または過充電となることが多い。

0021

2.端子電圧検出方式は、所定の充電電流で充電を行い、二次電池の端子電圧が予め定められた所定の電圧、すなわち充電末期最大電圧値に近い電圧値に達した際に充電を停止するものである。

0022

しかしながら、充電末期電圧は電池の温度および充電電流によって変動する。充電末期検出のための設定電圧は、過充電を避けるため低めに設定せざるを得ない。したがって、検出された端子電圧は真の充電状態を示し得ず、一般に不足充電となることが多い。

0023

3.電池温度検出方式は、電池内に予め組み込んだ温度検出素子により電池温度を監視し、所定温度に達した際に順次充電電流を低減し、最終的に充電を停止するものである。充電末期に発生するガス陰極に吸収される際の反応熱を検出するものであるが、周囲温度の影響を受け易く、低温時には過充電、高温時には不足充電となる傾向がある。基本的には、当該電池自体にとっては望ましくない過充電による温度上昇を検出していることになり、回数を重ねる毎に電池の劣化を招くこと否めない。

0024

4−1.端子電圧変化率(ΔV/dt)検出方式は、図4に示すように、充電終末期における電池電圧上昇が終了して低下に転じた際(ΔV/dt≦0)の傾斜の変化率、すなわち−ΔVになったことを検出し、充電を終了するものである。基本的には、電池温度の上昇に起因する電圧低下を検出して充電を停止しようとするものであり、必然的に電池の温度上昇が生じている。なお、所定電圧に到達して、充電を完全に停止する場合と、状態保持のための微弱充電(トリクル充電)を持続する場合とがある。図4(B)の充電電流曲線はトリクル充電を行う状態を示している。

0025

4−1.上記端子電圧変化率(ΔV/dt)検出方式は、図5(A)の電池電圧曲線に示すように、充電終末期における温度上昇が始まる電池電圧に到達した際の変化率を検出し、図5(B)のように充電電流を段階的に低減するものである。この場合には、電池の種類、大きさ等により設定電圧V1,V2,V3 ・・等を変更する必要がある。

0026

4−2.改良された第2の端子電圧変化率検出方式は、図6(A)の電池電圧曲線において電池電圧上昇の傾斜の変化率、すなわち拡大図(C)のようにΔV/dtが所定値に到達したことを検出し、図6図(B)のように電流の制御を行うものである。しかしこの場合の所定値とは、基本的には、電池電圧変化を検出して充電をしようとするものであり、電池の種類や容量により設定値を変更する必要がある。

0027

この方式においても、必然的に温度上昇を伴い、対象とする電池の種類や容量を案しつつ設定する必要があることから煩雑であり、誤操作等による不都合が生じやすい。

0028

上述のような従来の各種充電方式において、不足充電であれば、電池性能が十分に発揮されず、搭載機器の性能を左右することになる。

0029

逆に、密閉構造の二次電池が過充電になると、温度上昇を招来し、電解質の漏洩およびこれに起因する電解質不足現象、すなわちドライアップ現象を招き、二次電池にとって致命的障害被ることがある。

発明が解決しようとする課題

0030

本発明は、二次電池に対して障害を与える温度上昇をもたらすことなしに、常に適正充電を行うことが可能で、かつメモリ効果を生ずることなく繰り返し充放電が可能である二次電池の充電方法ならびにこのような方法を実施するに適した充電装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0031

本発明の課題は、被充電電池端子電圧以上の最大値を有し、外部からの制御信号により低減可能な可変直流電圧を順極性となるように被充電電池正負端子間印加して対応する充電電流を供給しつつ、被充電電池の電池電圧・時間曲線における変曲点を検出し、該変曲点の検出に応じて前記印加直流電圧順次制御することにより充電電流を低減せしめつつ充電を行う、二次電池の充電方法によって解決される。

0032

さらに、本発明の課題は、図1に示すように、被充電電池20の充電に際し電圧を印加するための直流電圧を発生する電源部12と、該電源部12からの電圧を受け、外部からの制御信号に応じて出力電圧および持続時間を制御する電力制御部14と、前記被充電電池20の電池電圧ならびに充電電流の時間変化を監視し、該電池電圧・時間曲線の変曲点を検出して出力信号を発生する監視部16と、該監視部16の出力信号を受けて前記電力制御部14を駆動する演算・駆動部18と、を具備する二次電池の充電装置10によって解決される。

0033

本発明にかかる二次電池の充電方法では、二次電池の正負端子間に印加される直流電圧は、連続電圧またはパルス状電圧とすることができる。充電状態の間被充電二次電池の端子電圧を監視している。これらの監視にあたっては、予め監視部16に記憶せしめられている、所要特性データ、例えば電池の種類、端子電圧および要領、等に適合する特性データが参照される。

0034

このような充電電流の監視によって、被充電電池の状態、特に残容量が測定される。この監視結果に基づき演算処理を行い、その結果に従い、引き続く充電用電圧の大きさや印加時間を決定する。充電用電圧の印加態様は、断続的(パルス状)であっても連続的な可変電圧であってもよい。

0035

図2(A)の電池電圧−時間曲線およびその部分拡大図(C)に示すように、二重微分値が実質上の点(d2V/dt2=0)、すなわち変曲点に至ったことまたは実質上変曲点に至ったことを検出し、図(B)の充電電流曲線に示すように、I1,I2,I3,I4 のように、被充電電池電圧の各変曲点に従って充電電流を低減せしめるものである。

0036

このように決定された最適値データに従い、印加電圧を変化させつつ充電を継続することにより、過充電、過熱ならびにメモリ効果の発生を防止しつつ所望の充電を行うことができる。

0037

被充電電池に対して温度の急上昇をもたらす兆候は、前述のように充電電圧−時間曲線の電圧変化率が正から負に変化したか否か、すなわち変曲点を通過したか否かによって知ることができる。このように変曲点は、数学的に表現すれば電圧の時間変化を二重微分した値が零となる曲線上の点である。

0038

すなわち、下に凸の電圧−時間曲線が、上に凸の曲線に転位する状態、またはこれとは反対に変位する状態、すなわち、このような変曲点を超えた後には、電流が急変し、それに伴って温度の急上昇が起こることに着目したものである。

0039

なお、この充電電圧−時間曲線による変曲点の発生する現象は二次電池の種類や容量によっては、ほとんど差異が生じない。したがって、本発明にかかる充電方法ならびに該方法を実施するための充電装置にあっては、常に安全かつ高効率充電が実施可能である。

0040

被充電電池の端子電圧−時間曲線における変曲点は、厳密には電圧変化の二重微分値d2V/dt2の状態を監視することにより容易に検出することができる。実際上は、電池等によって決まる所定係数k(ここに、−1>k>1であり、厳密にはk=0が変曲点である)以下であることをもって変曲点とみなし、制御することができる。

0041

このような配慮を加えることにより、効率のよい充電が行われ、その間過度の温度上昇やメモリ効果も生じない。したがって、電池寿命を大幅に延長することができ、資源の有効利用、環境破壊の抑制を達成することができる。

0042

この場合の対象二次電池としては、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、ニッケル−亜鉛電池酸化銀−亜鉛電池、酸化銀−カドミウム電池、その他各種のリチウム二次電池等が挙げられる。本発明にかかる充電方法並びに充電装置は、前述のように、これら各二次電池に対して広く適用することができる。

発明を実施するための最良の形態

0043

以下、本発明の実施の形態について添付図を参照しながら開示する。図3は本発明にかかる充電方法を実施するに適した二次電池の充電装置10の構成例を示す概略ブロック図である。図1と同じ構成部には同じ参照符号を付している。

0044

図3は、図1基本要素の中で、監視部16および演算・駆動部18を具体的構成例に即して開示したものである。監視部16は、被充電電池20の端子電圧を検出する電圧検出部16Vと、充電電流を検出する電流検出部16Aとを有し、これら両検出結果によって被充電電池20の当該時点における充電容量その他の状態を総合的に監視するものである。

0045

また、監視部16は、一連の充電操作を実行するために必要なデータを記憶する主記憶部16Mを有している。主記憶部16Mに記憶されるデータには、被充電電池20の当該時点における充電容量を基礎として、充電電流の経時的関係および温度特性等が含まれる。

0046

監視部16には、変曲点検出部が設けられる。この変曲点検出部は、電圧変化率を検出する回路16d、一時記憶部16T、比較部16Cにより構成することができる。電圧検出部16Vにより所定時間間隔毎に検出される電圧信号は、電圧変化率検出回路16dにおいて二重微分値として検出される。

0047

このように検出された二重微分値は一時記憶部16T内に一旦蓄積される。このように蓄積された値と、引き続く所定時間間隔、例えば15秒毎に電圧値をサンプリングし、これを複数回継続して1〜2分間程度にわたる平均を求めることにより検出される電圧変化の二重微分値と、を順次比較回路16Cにおいて比較してゆき、その比較結果が所定係数値k以下になったことを検出するものである。すなわち、端子電圧−時間曲線の電圧変化の二重微分値が所定係数値k以下になった際(d2V/dt2≦k)に対応する出力信号を発生する。この場合の係数kは、二次電池の種類や容量等によって異なるが、前述のように−1>k>1であって、k=0の状態が厳密な変曲点である。

0048

監視部16において変曲点として検出された信号は、マイクロコンピュータ等から構成される演算・駆動部18に印加され、所望の演算処理を施された後、駆動信号として電力制御部14に供給される。その結果、電力制御部14からは、被充電電池20に対して最適の印加電圧が供給される。なお、演算・駆動部18は駆動部18D、演算部18Tを有している。

0049

電源部12は、上述のように被充電電池20の端子電圧より高い最大電圧を有し、被充電電池に適する直流電圧を発生するものである。この電圧は被充電電池の種類、電池構成、容量等に応じて変化可能なものとすることができる。

0050

電源部12の直流出力は、演算・駆動部18によって制御される電力制御部14において、被充電電池電圧以上の波高値を有する断続電圧または連続電圧として制御される。この直流電圧を断続電圧とする場合、この直流電圧の波高値を被充電電池の端子電圧の少なくとも1.3倍以上とすることが望ましい。これは、二次電池の急速充電を行うためと、メモリ効果を解消または防止するために重要である。

0051

ただし、かかる高電圧を長時間継続して印加すると二次電池に過酷な充電電流を与えることになり、電池の過熱や電極物理破壊等を招くことになるため取り扱い上留意が必要である。

0052

本発明に係る二次電池の充電装置では、当該技術分野において知られているマイクロコンピュータ、メモリレジスタセンサ等の組み合わせにより構成されるハードウエアと、これらに対する制御用ソフトウエアと、を適宜組み合わせることにより容易に構成することができる。

0053

本発明にかかる充電方法において充電可能な被充電電池の種類は、上述のようにニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、ニッケル−亜鉛電池、酸化銀−亜鉛電池、酸化銀−カドミウム電池、その他各種のリチウム二次電池等が挙げられる。

発明の効果

0054

本発明に係る二次電池の充電方法では、上述の電池の多くの充電作用吸熱反応であることに着目し、充電開始初期に大電流通流せしめ、電池電圧−時間曲線の変曲点を検出し、この変曲点を通過した後に充電電流を低減するように制御し、二次電池が温度上昇を来さない条件下において充電を行うことを特徴としている。

0055

したがって、本発明によれば短時間の充電が可能となり、さらに電池状態絶えず監視されているため、過度の温度上昇や過充電等は生ぜず、結果的に電池寿命を延長することができる。

0056

本発明にかかる二次電池の充電方法では、上述のように従来技術に比して、約1/3程度の充電所要時間で充電を行うことができる。そのため、携帯用機器類の充電にも有利となる。

0057

さらに、いわゆる継ぎ足し充電によってもメモリ効果は生じないから、緊急時には、上述の15〜20分の充電時間の数分の1の時間、例えば5分間の充電を行い、一段落した後に追加充電を行うこともできる。

0058

本発明にかかる充電方法の適用は、小形・携帯用二次電池のみに限定されるものではない。上述の各種二次電池は、バッテリーフォークリフト電動カート等の運輸装置電気自動車用電源等の大形二次電池にも十分に適用可能なものである。現状では、夜間等の不使用時に数時間掛けて充電している用途に対しても、数分の1の充電が可能となり、省エネルギー上も有用である。

0059

また、現時点において試作段階を超えていない電気自動車の最大の問題は、小形軽量電池が得られていないこと、電池容量に限界があり長距離走行ができないこと、充電時間が短縮できないこと、等にある。このような電気自動車等の大容量電池の分野で、容量対重量比および容量対容積比で従来の鉛電池よりも優れたアルカリ蓄電池の適用が期待されているが、本発明にかかる充電方法はこれら電池類充電技術としても有用な技術を提供するものである。したがって、電池スタンド等における急速充電に対する可能性も秘めている。

0060

本発明によれば、電池の寿命を大幅に延長することができ、資源の有効利用が促進され、電池の廃棄量が減少し環境破壊の防止に貢献することができる。

図面の簡単な説明

0061

図1本発明にかかる二次電池の充電装置の基本構成を示す概略ブロック図である。
図2本発明にかかる二次電池の充電方法の電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図であり、図(C)は部分拡大図である。
図3本発明にかかる二次電池の充電装置の実施例の構成を示すブロック図である。
図4従来技術にかかる第1の二次電池の充電方法の電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図である。
図5従来技術にかかる第2の二次電池の充電方法の電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図である。
図6従来技術にかかる第3の二次電池の充電方法の電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図であ、図(C)は部分拡大図である。
図7従来技術によるNiCd電池およびNiMH電池においてメモリ効果が発生した場合とリフレッシュ後の電圧対容量特性を示す図である。

--

0062

10充電装置
12電源部
14電力制御部
16監視部
16A電流検出部
16V電圧検出部
16d電圧変化率検出部(電圧変化率を求める回路)
16M 記憶部
16T一時記憶部(一時記憶回路
16C比較部(比較回路)
18演算・駆動部
18T 演算部
18D 駆動部
20 被充電電池

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