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技術 スピ−カ

出願人 有限会社ベルテックフォスター電機株式会社
発明者 井坂隆志
出願日 1997年5月6日 (23年7ヶ月経過) 出願番号 1997-131753
公開日 1998年8月25日 (22年4ヶ月経過) 公開番号 1998-229595
状態 特許登録済
技術分野 電気機械変換器用振動板
主要キーワード 等分領域 双曲放物面 ロールエッジ 等分点 ホビン 境界ライン フラット形状 分割タイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年8月25日)のものです。
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図面 (20)

課題

コーン分割振動を抑え、良質な音を得ること

解決手段

コーン2を周方向に4等分し、各分割領域は同一の形状である。コーン2の大径側口縁部21は円形とし、この円21の分割領域の一つである円弧状の線分をACとし、その中点をBとする。円21の中心軸Lにおいて円21の中心Oから離れた線分をP1、P2とし、BとP1を結ぶ直線を線分P1P2及びBCに沿ってCとP2とを結ぶ位置まで移動させ、この移動によって形成される曲面がコーン2の8等分の一つとなる。BからAに至る領域においても同様にして曲面を形成する。この曲面は双曲放物面であり、強度が大きく、分割振動が抑えられる。

概要

背景

スピーカは、図18の略解図に示すようにコーン11の基端側(小径側)にボイスコイル12を設け、ボイスコイル12の周り磁界音声信号に応じて変化させ、これにより図示しないマグネットとボイスコイル12との間の磁力を変えてコーン11を振動させるものである。コーン11は通常紙材を用いて円錐状に成形され、大径側口縁部(外周縁)が弾性リングにより保持されて前後方向に振動できるように構成される。コーン11の振動状態再生周波数特性高周波ひずみ周波数特性などを支配しているため、スピーカの性能はコーン11によって概ね決定される。

概要

コーンの分割振動を抑え、良質な音を得ること

コーン2を周方向に4等分し、各分割領域は同一の形状である。コーン2の大径側口縁部21は円形とし、この円21の分割領域の一つである円弧状の線分をACとし、その中点をBとする。円21の中心軸Lにおいて円21の中心Oから離れた線分をP1、P2とし、BとP1を結ぶ直線を線分P1P2及びBCに沿ってCとP2とを結ぶ位置まで移動させ、この移動によって形成される曲面がコーン2の8等分の一つとなる。BからAに至る領域においても同様にして曲面を形成する。この曲面は双曲放物面であり、強度が大きく、分割振動が抑えられる。

目的

コーン11の理想的な振動は、本来の円錐形状を維持したまま前後に動作することであるが、実際には理想的な振動から外れ動きを示す。最近において振動状態の観測手法やコンピュータ処理発達してきているため、実際の振動状態がかなり判明されてきており、図19(イ)に示すようにコーン11がねじれて外周縁が波を打ったような格好になったり、図19(ロ)に示すように軸対称の形状ではあるが、周面の途中で波を打って振動の節を形成する状態になることが分かっている。このような挙動は分割振動と呼ばれている。

本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は分割振動を抑えることができ、良質な音を得ることができるスピーカを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

2本の線分を結ぶ直線を当該2本の線分に沿って移動させることにより形成される双曲放物面によりコ−ンを構成したことを特徴とするスピ−カ。

請求項2

コ−ンを周方向に分割し、各分割領域が以下のように構成されたことを特徴とするスピ−カ。a.周縁部をなす線分を第1の線分とする。b.前記第1の線分と、この第1の線分よりも内方側に位置しかつ第1の線分に対して同一平面上に存在しない第2の線分と、を結ぶ直線を第1の線分及び第2の線分に沿って移動させることにより形成される双曲放物面によりコ−ンの分割領域が構成される。

請求項3

コ−ンを周方向に分割し、各分割領域が以下のように構成されたことを特徴とするスピ−カ。a.周縁部をなす線分を第1の線分とする。b.前記第1の線分の中点とコ−ンの中心軸とを含む面上に存在し、第1の線分に対して同一平面上に存在しない線分を第2の線分とする。c.前記第1の線分と第2の線分とを結ぶ直線を第1の線分の中点から第1の線分の左端または右端に沿って、かつ第2の線分の一端から他端に沿って移動させ、その移動によって形成される双曲放物面の一部により前記コ−ンの分割領域が構成される。

請求項4

コ−ンを周方向に分割する分割数は、奇数であることを特徴とする請求項3記載のスピ−カ。

技術分野

0001

本発明は、例えばオ−ディオのスピ−カに係り、特にコ−ンの構造に特徴を持つものである。

背景技術

0002

スピーカは、図18の略解図に示すようにコーン11の基端側(小径側)にボイスコイル12を設け、ボイスコイル12の周り磁界音声信号に応じて変化させ、これにより図示しないマグネットとボイスコイル12との間の磁力を変えてコーン11を振動させるものである。コーン11は通常紙材を用いて円錐状に成形され、大径側口縁部(外周縁)が弾性リングにより保持されて前後方向に振動できるように構成される。コーン11の振動状態再生周波数特性高周波ひずみ周波数特性などを支配しているため、スピーカの性能はコーン11によって概ね決定される。

発明が解決しようとする課題

0003

コーン11の理想的な振動は、本来の円錐形状を維持したまま前後に動作することであるが、実際には理想的な振動から外れ動きを示す。最近において振動状態の観測手法やコンピュータ処理発達してきているため、実際の振動状態がかなり判明されてきており、図19(イ)に示すようにコーン11がねじれて外周縁が波を打ったような格好になったり、図19(ロ)に示すように軸対称の形状ではあるが、周面の途中で波を打って振動の節を形成する状態になることが分かっている。このような挙動分割振動と呼ばれている。

0004

その理由については次のように考えられる。例えばコーン11が後退した瞬間を考えると、コーン11の大径側口縁部13は慣性によりその位置にとどまろうとするため結果的に中心軸に向かって収縮しようとし、このため図20に示すように周方向のどの部位においても圧縮力が発生する。またコーン11が前方側に押し出された瞬間を考えると、逆に周方向のどの部位においても引張り力が作用する。

0005

従って上述のように非軸対称の振動が起こったり、節点が発生し、理想的な挙動から外れ、この結果音質が悪くなってしまう。スピーカはこのような基本的な課題を背負っており、このため次のような問題がある。

0006

先ず低周波域において十分な音圧を確保するためには、厚くて大型のコーン11が要求されるが、この場合コーン11の重量が大きくなり慣性モーメントが大きくなる。分割振動は慣性モーメントが大きい程、また振動数が高い程(コーン11の面の山谷発生回数が多い程)大きくなるため、結局低周波域でしか使用できなくなる。

0007

一方高周波域で使用する場合には、分割振動の影響が大きいため、慣性モーメントを小さくする必要があり、そのため薄くて強度の大きいものが要求される。コーン11が薄くても高域では十分な音圧を確保することができる。しかしながらこの場合には低周波域で使用することができないし、材質としてチタンベリリウムなど高価なものを用いなければならない。

0008

本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は分割振動を抑えることができ、良質な音を得ることができるスピーカを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、コ−ンの形状に工夫を凝らしたものであって、建築構造物などに用いられている双曲放物面と呼ばれる形状をコ−ンに適用したものである。

0010

請求項1の発明は、2本の線分を結ぶ直線を当該2本の線分に沿って移動させることにより形成される双曲放物面によりコ−ンを構成したことを特徴とする。双曲放物面とは双曲線放物線とが含まれる面であり、双曲放物面によりコ−ンを構成したとは双曲放物面の一部を用いてコ−ンを構成する場合も含む。双曲放物面とは、完全な双曲放物面のみならず、これに近似した曲面も本発明でいう双曲放物面に含まれる。

0011

請求項2の発明は、コ−ンを周方向に分割し、各分割領域が以下のように構成されたことを特徴とする。
a.周縁部をなす線分を第1の線分とする。
b.前記第1の線分と、この第1の線分よりも内方側に位置しかつ第1の線分に対して同一平面上に存在しない第2の線分と、を結ぶ直線を第1の線分及び第2の線分に沿って移動させることにより形成される双曲放物面によりコ−ンの分割領域が構成される。

0012

請求項3の発明は、コ−ンを周方向に分割し、各分割領域が以下のように構成されたことを特徴とする。
a.周縁部をなす線分を第1の線分とする。
b.前記第1の線分の中点とコ−ンの中心軸とを含む面上に存在し、第1の線分に対して同一平面上に存在しない線分を第2の線分とする。
c.前記第1の線分と第2の線分とを結ぶ直線を第1の線分の中点から第1の線分の左端または右端に沿って、かつ第2の線分の一端から他端に沿って移動させ、その移動によって形成される双曲放物面の一部により前記コ−ンの分割領域が形成される。なお第2の線分は直線であっても円弧状の線分であってもよい。コ−ンを周方向に分割する分割数は、奇数であることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0013

図1は本発明のスピーカに用いられるコーン2を示す概略斜視図である。このコーン2は従来のような円錐形状ではなく双曲放物面により作られている。コーン2を周方向に等分に4分割して、各分割領域をS1〜S4とすると、S1〜S4は同一の形状をしている。大径側口縁部21は円形状に形成されており、この口縁部21を線分として捉えると、S1(S2〜S4)の口縁部21は1/4円の線分(円弧状の線分)により形成されていることになる。

0014

分割領域S1〜S4は同一形状であるため、S1を代表してその構造について述べる。図2(イ)に示すように大径側口縁部である円21の中心点Oを通り、この円21を含む面に直交する中心軸LにおいてOから同一方向に偏位した位置にある2点をP1、P2とする。一方円21の一部をなす円弧状線分をA、B、Cとし、Bは線分ACの中点とする。BとP1とを結ぶ直線を直線P1P2及び曲線BCに沿って移動させることにより、B、P1、P2、Cで囲まれる領域に曲面が形成される。この例ではBとP1とを結ぶ直線の外端側をBからCに等速で移動させながら、当該直線の内端側をP1からP2に等速で移動させることにより曲面が形成される。

0015

言い換えれば曲線BCをk(kは整数)個に等分割すると共に、直線P1P2をk個に等分割し、対応する等分割点同士を結ぶことにより前記曲面が形成されている。即ちこの曲面は直線群から形成されるもので双曲放物面と呼ばれ、図2(ロ)に示すように双曲線と放物線とが内在する。同様にBとP1とを結ぶ直線を直線P1P2及び曲線BAに沿って移動させることによりB、P1、P2、Aで囲まれる領域に双曲放物面が形成される。他の分割領域S2〜S4についても同様にして双曲放物面が形成される。即ちBと中心軸Lとを結ぶ線分の両側に双曲放物面が広がり、全体としては山(BとP1を結ぶ領域)と谷(AあるいはCとP1とを結ぶ領域)とが周方向に交互に形成される格好となっている。そして前記中心軸Lを中心軸とし、その半径が円21の半径に比べて例えば1/4程度の円筒体3により図3に示すように前記双曲放物面を貫通させ、この円筒体3の周面の部分から円21に至るまでの面が図1に示すコーン2の形状である。

0016

図4は、分割領域S1を中心軸L側から見た断面図とコーン2の全体を上から見た上面図とを示すものであり、小径側口縁部(内周縁)22は中心軸L側から見ると山形(abc)の形状をしている。このような形状のコーン2は、例えばコンピュータグラフィックにより設計され、紙材カーボンあるいは金属などで作ることができる。

0017

上記コーン2を組み込んだスピーカ全体を図5に示す。本発明の実施の形態ではコーン2の構造に特徴があり、その他の部分に関しては従来の構成をそのまま適用することができる。図5中4はフレームであり、コーン2の大径側口縁部21は、弾性のあるロールエッジ41を介してフレーム4の先端に取り付けられている。コーン2の小径側口縁部22は円筒体42(既述の円筒体3に対応している)の周面に固定されている。

0018

円筒体42の基端側の周面にはボイスコイル43が巻装されると共に、円筒体42のまわりには、ボイスコイル43と対向するようにヨーク5が設けられている。51はマグネット、52はセンターポール、53はダンパ、54はキャップである。このスピーカは内周駆動タイプのものであり、音声信号に応じてボイスコイル43の周囲の磁界が変化し、ヨーク5との間の磁力が変化してコーン21が前後に振動する。

0019

このような実施の形態によれば次のような作用効果がある。コーン2を構成している双曲放物面は、圧縮力と引張力とがバランスよく働き、また理論上は表裏両面の表面積が等しいので、極めて強度の大きい構造として建築構造物に用いられているものであり、従ってコーン2が変形しにくく分割振動を起こしにくい。ここでコーン2の振動時に発生する応力について考察してみると、コーン2が後退位置から前方側へ押し出される場合、コーン2の小径側口縁部22が円筒体42により押し出されるが、このとき大径側口縁部21は慣性によりその位置にとどまろうとするため、当該口縁部21は相対的に後方側への力を受けることになる。このときコーン2が従来の円錐形であれば既述のようにどの面においても引張り応力が働くが、本実施の形態のコーン2では圧縮応力と引張り応力とが同時に作用する。

0020

図6はこの様子を示す図であり、前記分割領域S1(S2〜S4)の一つのうちの半分の領域(図2で示せば例えばAからBまでの領域)を示している。コーン2を形成する面は、曲線ABから内側に向かうにつれて徐々にねじれているため口縁部21が相対的に後方側への力を受けたとき、面の前縁(山の部分)61に近い領域は引張り応力が、また後縁(谷の部分)62に近い領域は圧縮応力が夫々発生する。即ちコーン2の面全体についてみれば既述のように山、谷が周方向に交互に現われており、引張り応力と圧縮応力とが交互に発生していることになる。そして面がねじれていることから振動の方向が各位置によってまちまちであり、こうしたことからコーンの変形が抑えられ、分割振動が起こりにくくなる。

0021

更に図7に示すようにコーン2の中心軸Lと直交する面Qでコーン2を切って考えると、円錐形の場合には切欠された周縁と中心軸Lとの距離は、周縁のどの位置においても同じであり、このため「発明が解決しようとする課題」の項で図11(ロ)により説明したように節が発生する。これに対し本実施の形態の場合には、面がねじれているため、つまりミクロ的にみれば外から内側に向かう直線群のとなり合うもの同士がねじれの位置にあるため、面Qで切欠された部位と中心軸Lとの距離はその部位の位置によって異なり、従って節とはなり得ない。以上述べたことから双曲放物面によりコーン2を構成すれば分割振動の発生が抑えられ、良質な音を得ることができる。

0022

そしてこのように分割振動が発生しにくい構造であるため、周波数が低周波域の音圧を確保するために厚くて大型のコーンを構成した場合、このコーンは高周波域においても分割振動が発生しにくく、この結果広い周波数帯域で使用することができ、しかも材質の選定の自由度が広がるため安価に製造することができる。

0023

また本発明は、コーン2に深さを持たせない、横に広がったいわばフラット形状とすることができる。図8はその一例を示す図であり、図2に示した直線P1P2を、P1が円21の中心Oにくるまで引き上げると共に、中央部側においては円筒体3で切欠せずに中心軸Lに至るまで面を形成したものである。即ちコーン21の面の山の部分(BとP1を結ぶ線)が円21を含む平面上に存在することになる。なお図の便宜上コーン2の1/4の領域のみ直線群を記載してあるが、他の3/4の領域も同様の構造である。

0024

ここでコーン2を周方向に分割して各分割領域毎に双曲放物面を形成するにあたっては、上述のように4等分に分割されることに限られるものではない。図9に示すコーン2は、周方向に3等分に分割して各分割領域毎に、図8に示すコーンと同様にして双曲放物面を形成したものであり、円弧状線分ACは円21を3等分した線分に相当する。この場合もAP2を結ぶ領域及びCP2を結ぶ領域は谷の部分であり、BP1を結ぶ領域は山の部分である。図10は、図9に示すコーン2を用いて内方駆動型として構成したスピーカを示すものである。

0025

図11に示すコーン2は、周方向に2等分に分割して各分割領域毎に図8に示すコーンと同様にして双曲放物面を形成したものであり、円弧状線分ACは円21を2等分した線分に相当する。図8に示すコーンを4分割タイプ図11に示すコーンを2分割タイプと呼ぶことにすると、n分割タイプのコーンを構成する場合、nを奇数にすれば、径方向に対向する面の形状が互に同一でなくなるので強度が大きくなる共に、対向する部分の曲げの状態が同一でないため共鳴音が発生しにくくなるという利点がある。

0026

またnの値は、少ない方がコーンを軽量にすることができるので有利であり、10以下であることが好ましい。更に図8図9及び図11に示すコーンを裏返しにして使用してもよい。そして双曲放物面を形成するにあたっては、例えば図12に示すように線分P1P2を、長さ1:1/2:1:1/2の比率に分け、こうして分けた各領域と線分ABを4等分した各領域との間で双曲放物面を形成してもよい。つまりこの場合には、線分P1P2の長さ「1」の領域をk等分し、円弧状線分ABの4等分領域をk等分し、互いの等分点同士を直線で結び、これらの直線群により双曲放物面を形成する。また線分P1P2の長さ「1/2」の領域についてもk等分し、同様にして双曲放物面を形成する。このようなコーンにおいては、各分割領域に対応する双曲放物面の境界が山になる(図12中○印を付した境界ライン)。

0027

次に本発明のスピーカに用いるコーンの他の例を図13に示すと、図13(a)、(b)、(c)は夫々コーンを示す斜視図、側面図及び平面図である。即ち周縁部をなす円21を含む面よりも高い位置(前方側の位置)にあり、中心軸Lから放射状に、円21を含む面と平行な面に沿って伸び互に120度の角度をなす3本の直線をX1、X2、X3とし、これら直線X1、X2、X3の内端をP1、外端をP2とする。AとP1とを結ぶ直線を曲線AB及び直線P1P2に沿って移動させると共に、CとP1とを結ぶ直線についても曲線CB及び直線P1p2に沿って移動させ、双曲放物面を形成する。つまり例えばABをk等分し、P1P2をk等分し、これら等分点同士を直線で結ぶことにより双曲放物面を形成する。ただしACは円21の3等分線、Bはその中点であり、X1(X2、X3)とBとは、図13(a)において上から見ると一直線上にある。

0028

図13の例では、直線X1(X2、X3)の両端P1、P2は周縁部に対して同じ高さに設定してあるが、P2をP1に対して上下することで特性を変化させるようにしてもよい。図14図13に示すコーンにおいてP1よりもP2を高くした場合のコーンを示す図である。図13及び図14に示すコーンは、表向き(図に示した向き)、裏向きのどちらにおいても使用することができる。

0029

図15に示すスピーカは、外方駆動型のものであり、コーン2としては図13に示したコーンを用いている。コーン2はコイルボビンである円筒体81の一端に設けられており、この円筒体81には、ボイスコイル82が巻装されると共に、円筒体81の他端側にはポールピース83が挿入されている。マグネット84はボイスコイル82を囲むようにリング状に形成されている。85は波状のダンパであり、コーン2はこのダンパ85を介して支持部86に支持されている。コーン2をこのような構造とすれば、プレス加工にて容易に軽量なものを作成することができ、またこの場合コーン2とボビン81とを例えばチタン等の金属板を用いて同時に一体に作成することもできる。

0030

更に本発明では双曲放物面の形状としては上述の例に限られるものではなく、例えば円弧状の曲線とこの曲線の弦に平行な直線との間に形成されるコノイド双曲放物面と呼ばれるものであってもよい。図16はこのような実施の形態を示す図であり、大径側の口縁部21をなす円を例えば4等分とすると共に、この円の中心軸を中心軸とする正方形7を用い、円21の4等分の一つの線分DEとこの線分DEに平行な正方形7の一辺deとの間において、直線70を線分DE及びdEに沿って一端から他端まで移動させることにより双曲放物面が形成される。円21の4等分の他の3つの線分においても同様にして双曲放物面が形成され、この場合にも双曲放物面の強度が大きく、円21の中心軸に直交する面で切ったときの周縁部の各点について、中心軸までの距離が異なることから、分割振動を抑えることができる。

0031

またコーンの大径側口縁部は円であることに限られず、三角形四角形あるいは多角形であってもよく、この場合例えば小径側口縁部を円としてコノイド双曲放物面を形成するようにしてもよい。

0032

ここで従来の図18に示すスピーカと、図9及び図10に示す構造のスピーカとを作成し、周波数と音圧との関係を調べたところ図17(a)、(b)に示す結果が得られた。ただし縦軸レコ−ダの目盛りであり、dBを直接表わしたものではないが、音圧に対応するものである。図17(a)は従来のスピーカ、図17(b)は本願のスピーカに夫々対応する。具体的な構造を示すと、いずれのスピーカもコーンの材質としてカ−ボンファイバを用い、従来のスピーカについては、コーンの直径が320mm、深さが65mmであり、本願のスピーカについてはコーンの外縁部の直径が320mm、深さが55mmである。この結果から分かるように本願のスピーカにおいては従来のスピーカよりも周波数の変化に対して音圧の変化が緩やかであり、良質な音を得ることができる。

発明の効果

0033

以上のように本発明のスピーカによれば、コーンに双曲放物面を用いているので分割振動を抑えることができる。

図面の簡単な説明

0034

図1本発明の実施の形態に係るスピーカのコーンを示す概略斜視図である。
図2上記実施の形態のコーンの曲面を示す説明図である。
図3コーンと円筒体の接合部分を示す斜視図である。
図4上記実施の形態のコーンを示す説明図である。
図5上記実施の形態の全体構成を示す縦断側面図である。
図6コーンに作用する応力を説明するための説明図である。
図7コーンと中心軸に直交する切断面との関係を示す説明図である。
図8本発明の他の実施の形態におけるコーンを示す説明図である。
図9本発明の更に他の実施の形態におけるコーンを示す説明図である。
図10図9に示すコーンを用いたスピーカの一例を示す断面図である。
図11図9に示すコーンの変形例を示す説明図である。
図12コーンの作成方法の一例を示す説明図である。
図13本発明の更にまた他の実施の形態におけるコーンを示す説明図である。
図14上記以外の実施の形態におけるコーンを示す説明図である。
図15図13に示すコーンを用いたスピーカのの一例を示す断面図である。
図16上記以外の実施の形態におけるコーンを示す説明図である。
図17本発明のスピーカと従来のスピーカとについて、音圧と周波数との関係を調べた結果を示す特性図である。
図18従来のスピーカを略解して示す縦断側面図である。
図19従来のコーンに分割振動が発生する様子を示す説明図である。
図20従来のコーンに発生する応力を示す説明図である。

--

0035

2コーン
21 大径側口縁部(円)
22小径側口縁部
S1〜S4 分割領域
3円筒体
L中心軸
4フレーム
41ロールエッジ
43ボイスコイル
5ヨーク
51マグネット
81 円筒体(コイルホビン
82 ボイスコイル
83 マグネット
84 ポールピース

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