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課題
解決手段
概要
背景
概要
作業者の手を煩わせず短時間で検査枠を設定できる半田付け外観検査における検査枠設定方法及び検査枠設定装置を提供することを目的とする。
基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータを記憶するランドデータ記憶部1と、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データを記憶する部品寸法データ記憶部2と、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データを記憶する部品搭載データ記憶部3と、決定された検査枠の位置及び形状を保存する検査枠データ記憶部5と、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い検査枠の位置及び形状を決定して前記検査枠データ記憶部に保存する処理部6とを備えている。
目的
そこで本発明は、作業者の手を煩わせず短時間で適切な検査枠を設定できる半田付け外観検査における検査枠設定方法及び検査枠設定装置を提供することを目的とする。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 2件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い、半田付け状態を検査するエリアを示す検査枠の位置及び形状を決定することを特徴とする半田付け外観検査における検査枠設定方法。
請求項2
検査枠の位置及び形状を決定する際に、予め設定される検査枠設定条件に適合するかどうか検討し、適合していなければ演算で求めた検査枠の位置及び形状を検査枠設定条件に適合するように修正することを特徴とする請求項1記載の半田付け外観検査における検査枠設定方法。
請求項3
基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータを記憶するランドデータ記憶部と、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データを記憶する部品寸法データ記憶部と、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データを記憶する部品搭載データ記憶部と、決定された検査枠の位置及び形状を保存する検査枠データ記憶部と、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い検査枠の位置及び形状を決定して前記検査枠データ記憶部に保存する処理部とを備えたことを特徴とする検査枠設定装置。
技術分野
背景技術
0004
ところで、このような半田付け外観検査を行うについては、検査に先立って、基板のうち、半田が付いているはずの狭い領域(基板のランド上)に検査枠が設定される。次に、この検査枠内の画像を取得し、画像処理を行って、検査枠内に十分な量の半田が存在しているかどうかチェックされる。そして、チェック結果に不良のものがあれば、半田付け不良と判定される。
発明が解決しようとする課題
0005
ここで、従来技術では、次のような要領で検査枠が設定されていた。即ち、外観検査装置そのものに、出来の良いマスター基板(半田付け済のもの)をセットする。次に、作業者が、マスター基板を拡大表示したモニター画面を見ながら、手作業で半田が存在する領域を探し、適当なサイズの検査枠を設定していた。
0006
しかしながら、このような要領によると、設定し終わるまでに膨大な時間と労力を要する。というのは、基板に数百以上の部品が実装されており、又、QPFなどの部品では、1つの部品だけで百前後の半田付け部が存在することも多いからである。
0007
又、作業者が設定を行うのであるから、作業者の経験や感覚の違いなどから、同じマスター基板を用いても、検査枠の設定結果がまちまちになりやすく、外観検査結果のばらつきの原因になるという問題点もある。
0008
そこで本発明は、作業者の手を煩わせず短時間で適切な検査枠を設定できる半田付け外観検査における検査枠設定方法及び検査枠設定装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0009
本発明の半田付け外観検査における検査枠設定方法では、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い、半田付け状態を検査するエリアを示す検査枠の位置及び形状を決定する。
0010
また本発明の検査枠設定装置は、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータを記憶するランドデータ記憶部と、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データを記憶する部品寸法データ記憶部と、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データを記憶する部品搭載データ記憶部と、決定された検査枠の位置及び形状を保存する検査枠データ記憶部と、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む部品寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い検査枠の位置及び形状を決定して前記検査枠データ記憶部に保存する処理部とを備えている。
発明を実施するための最良の形態
0011
請求項1記載の半田付け外観検査における検査枠設定方法では、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い、半田付状態を検査するエリアを示す検査枠の位置及び形状を決定する。
0012
また請求項3記載の検査枠設定装置は、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータを記憶するランドデータ記憶部と、部品の形状を示す寸法値を含む寸法データを記憶する部品寸法データ記憶部と、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データを記憶する部品搭載データ記憶部と、決定された検査枠の位置及び形状を保存する検査枠データ記憶部と、基板のランドの寸法及び位置の情報を含むランドデータと、部品の形状を示す寸法値を含む寸法データと、基板における部品の搭載位置及び角度の情報を含む部品搭載データとに基いて演算を行い検査枠の位置及び形状を決定して前記検査枠データ記憶部に保存する処理部とを備えている。
0013
したがって、通常既存のデータとしてライブラリ化して提供される部品寸法データと、基板の品種ごとに異なるランドデータ及び部品搭載データとを有効に利用して、電子計算機による演算のみで検査枠を自動設定できる。
0014
しかも、この設定には、外観検査装置そのものを利用する必要はなく、検査枠の設定のためだけに、外観検査装置を専有することがない。したがって、それだけ外観検査装置を本来の役割であるところの検査のために使用でき、稼働率を向上できる。
0016
即ち、ランドデータ記憶部1には、基板の品種ごとに異なるランドの寸法及び位置の値が含まれている。又、部品寸法データ記憶部2には、部品そのものの形状を示す寸法値が入っており、部品搭載データ記憶部3には、基板における部品の搭載位置及び角度の情報が入っている。
0018
リードなし部品には、図3(a)に示すような角チップがある。角チップは、抵抗、コンデンサ等機能上さらに細分できるが、外観検査上は、外形形状が同種であれば、同じように取扱えるので、角チップよりさらに細分化することはしていない。
0019
そして、角チップの場合、図3(a)のように、幅b、長さa及び厚さh1(図示せず)が重要な寸法値である。そこで、これらの寸法値を、部品名毎に図4(a)のようにまとめて、部品寸法データ記憶部2に記憶させておく。といっても、このデータは、通常、部品製造メーカーから、作業者に提供されるものであり、作業者自身が用意する必要はない。
0020
一方、リード付き部品には、形状により、図3(b)のようなトランジスタや図3(c)のようなQFP等に分けることができる。そして、これらについても、図4(b),(c)のように、代表的な寸法値c,d,e,f,g,h,i及びリード厚h2,h3を部品寸法データ記憶部2に準備する。
0022
この例では、部品名「P001」のうちの頭の「P」は角チップを示す分類情報であり、「001」の部分は識別番号である。同様に、「T」はトランジスタ、「Q」はQFPを、それぞれ示す分類情報である。
0024
さて、本例では、基板のランド1つ1つに、独立したランド番号(0001からMAXまで)が付されているものとする。そして、図5(a)に示すように、ランド番号ごとに、基板のXY座標系上におけるランドの中心座標(X1,Y1)、幅Lxと長さLy及びそのランドに搭載される部品名(例えばランド番号「0001」では角チップの「P001」)が入っている。
0025
この部品名が判れば、上述した部品寸法データ記憶部2を参照して部品寸法データ(図4)から必要な寸法値を得ることができる。
0026
さてリードなし部品のランド付近を拡大すると、図5(b)のようになる。このうち、10はランド、11は角チップである。リードなし部品の場合、角チップ11の先端部に半田付けがなされなければならないので、検査枠WNは幅Wx、長さWyとして、この位置に設定される。
0027
これら幅Wx、長さWyは次式で求めることができる。
0028
0030
ところで、幅Wx、長さWyは、ランドデータの一部である寸法Lx,Lyに依存する。また、例えば、アース部のように、基板のランドには、本来半田付けするために必要な面積に比べて、極端に寸法が大きいものもある。このような大きいランドに、半田付けするときには、ランドの周辺の部分に半田が広がっていなくとも、角チップ11の近傍に十分な量の半田があれば、半田付けは良好として差支えない。
0031
そこで本形態では、リードなし部品について、図6(a)のようなダイヤログボックスを用いて検査枠設定条件を付けられるようにした。即ち、幅Wxが部品の幅bの何倍の範囲とするかを定められるようにした。
0032
図6(a)の例では、1.06≦Wx≦1.5bかつ0.5h1≦Wy≦1.5h1の範囲を検査枠設定条件としている。そして、上述した式で単純に計算した幅Wx、長さWyが、この条件に適合していなければ、修正を加えることとしている。
0033
例えば、Wx>1.5bならばWx=1.5bとし、Wx<1.0bならばWx=1.0bとする。このようにすることにより、基板の回路構成上半田付け上必要なランドよりも極端にサイズが違うものについても、半田付け検査上適切なサイズの検査枠が設定されるようになっている。なお、リードなし/付きのいずれについても、長さWy,Wy1に高さh1,h3を用いて範囲を決めているのは、フィレットのY方向の広がりはリードなし部品の厚さh1等の高さによって異なるからである。
0034
さて、リード付き部品については、上述の内容と少し異なる。というのは、リード付き部品については、普通、リードの側部にもサイドフィレットと呼ばれる半田付部を形成するようにするからである。
0035
したがって、図6(b)に示すように、検査枠としては、ランド12上からリード13を除いた3つの検査枠WN1,WN2,WN3を設定可能である。このうち、検査枠WN2,WN3がサイドフィレットの検査用である。
0036
そこで本形態では、図6(c)に示すダイヤログボックスでリード付き部品の検査枠設定条件を決定できるようにした。ここで、サイドフィレットの検査をする又はしないの二者択一を指示するためのチェックボックスが追加されている。
0037
そして以上のように、検査枠設定条件が定まると、その情報は、図1の検査枠設定条件記憶部4に保持される。また、検査枠WN,WN1〜WN3等の幅Wx,・・・、長さWy,・・・は、図1(b)に示すように、検査枠番号を付けて、検査枠データ記憶部5に保持される。
0039
また図1において、処理部6は、図2のフローチャートに沿うプログラムを記憶するROMと、一次記憶用のRAMと、このプログラムを実行するCPUからなるものである。この処理部6は、リードなし部品について、上述した式による計算を行う。なお、表示部8は図6(a),(c)のダイヤログボックスを表示するディスプレイよりなり、操作部はこれらのダイヤログボックスに数値や指示を入力するためのキーボードやマウスからなる。
0040
本形態の検査枠設定装置は、以上のような構成よりなり、次に図2を用いてそれを用いた検査枠設定方法の各プロセスを説明する。
0042
そして、ランドデータの中心座標X1(=18.0)、Y1(20.0)、寸法Lx(=0.80)、Ly(=0.80)を読取って一次記憶する(ステップ2)。また、搭載部品名「P001」を読取り(ステップ3)、その頭の分類情報「P」から部品寸法データ記憶部2のうち、角チップの部品寸法データ(図4(a))を開く(ステップ4)。
0043
そして、開いたデータから、寸法値a(=1.6)、b(=0.8)、h1(=0.4)を読取って一次記憶する(ステップ5)。
0044
さらに、部品搭載データ記憶部3の部品搭載データ(図4(d))から、部品名「P001」に関する搭載座標X2(=18.0)、Y2(=20.8)、角度θ(=0°)を得る(ステップ6)。
0045
以上で上述した式の全パラメータが揃ったので、処理部6は、この式で演算を行い、幅Wx、長さWyを求める(ステップ7)。そして、これらの値Wx,Wyが、検査枠設定条件記憶部4の条件にあうかどうかチェックする(ステップ8)。
0046
チェックの結果、適合であれば、注目番号(0001)の頭に「W」をつけた検査枠番号「W0001」を付けて検査枠データ記憶部5に保存する(ステップ8,10)。一方、不適合であれば、上述したように修正して保存する(ステップ8,9,10)。
0047
そして、以上の処理を、注目番号が最大値MAXになるまで(ステップ11)、注目番号を「1」だけ進めながら(ステップ12)、くり返すものである。
発明の効果
0048
本発明は、以上のように構成したので、作業者がいちいち大量の検査枠を設定する必要がなく、簡単かつ短時間で設定を完了できる。また、外観検査装置外で設定できるから、外観検査装置の稼働率を向上できる。
図面の簡単な説明
0049
図1(a)本発明の一実施の形態における検査枠設定装置のブロック図
(b)本発明の一実施の形態における検査枠データの構成図
図2本発明の一実施の形態における検査枠設定装置のフローチャート
図3(a)本発明の一実施の形態における部品寸法データの説明図
(b)本発明の一実施の形態における部品寸法データの説明図(c)本発明の一実施の形態における部品寸法データの説明図
図4(a)本発明の一実施の形態における部品寸法データの構成図
(b)本発明の一実施の形態における部品寸法データの構成図(c)本発明の一実施の形態における部品寸法データの構成図(d)本発明の一実施の形態における部品搭載データの構成図
図5(a)本発明の一実施の形態におけるランドデータの構成図
(b)本発明の一実施の形態におけるランドデータの説明図
図6(a)本発明の一実施の形態における検査枠設定条件の説明図
(b)本発明の一実施の形態における検査枠設定条件の説明図(c)本発明の一実施の形態における検査枠設定条件の説明図
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0050
1ランドデータ記憶部
2部品寸法データ記憶部
3部品搭載データ記憶部
4検査枠設定条件記憶部
5検査枠データ記憶部
6 処理部