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技術 ダイヤフラム弁

出願人 株式会社本山製作所マイクロゼロ株式会社
発明者 内澤修千葉康広山崎繁和柄崎英夫家隆之
出願日 1997年1月24日 (22年6ヶ月経過) 出願番号 1997-011759
公開日 1998年8月4日 (21年0ヶ月経過) 公開番号 1998-205628
状態 特許登録済
技術分野 弁の細部(I)
主要キーワード 閉止圧力 金属補強部材 金属補強 エアー供給孔 フェイスシール コック弁 内側下面 接液側
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年8月4日)のものです。
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図面 (12)

課題

本発明は、ダイヤフラムの厚さが薄いにも拘わらず、外部リークと弁座リークが発生せず、熱サイクルに対する耐久性が高く、ダイヤフラムを上下にリフトさせるために要する駆動力が小さくコンパクト、かつ、ダイヤフラムのヒステリシスも小さなダイヤフラム弁を提供する。

解決手段

本発明のダイヤフラム弁は、ダイヤフラムの駆動部側外周端部上に、ゴム基材と、前記ゴム基材の前記ダイヤフラム側に一体化された補強層と、前記ゴム基材の前記駆動部側に埋設された補強布材と、から構成された円輪板を有することを特徴とする。また、前記ダイヤフラムは、ゴム基材と前記ゴム基材の前記弁座側に一体化された補強層とからなり、前記ゴム基材は、前記弁座側及び前記駆動部側にそれぞれ補強布材が埋設されていることを特徴とする。

概要

背景

上記の液配管系には、以前はボール弁プラグコック弁などが主に使用されていた。ところが、これらの液配管系における洗浄性無菌性などの要求の高まりに伴って内表面をバフ研磨したサニタリ弁が使用され、さらに最近ではダイヤフラム弁が主に使用されている。

この種の従来のダイヤフラム弁としては、ダイヤフラム外部シール部と弁座とが同芯円上にある形式フェイスシールタイプ)のものと、外部シール部と直交する弁座を持つ形式(米国サンダース社製ダイヤフラム弁の形式、以下サンダースタイプと称す)のものがある。ところが、フェイスシールタイプのダイヤフラム弁では、バッチ運転において液抜きが必要な場合には、対応できないという欠点がある。一方、サンダースタイプのダイヤフラム弁は、この弁を配管とともに傾斜させることで重力下において液抜きを行うことができるため、現在広く使われている。

サンダースタイプのダイヤフラム弁としては、例えば特開昭55−100475号公報に記載されたものが挙げられる。この概略的な構造は図11に示したとおり、弁座101を有するバルブ本体100、バルブ本体100に取付けられたシリンダ本体110、シリンダ本体110の内部においてロッド120と一体で上下にスライド移動するコンプレッサー130、コンプレッサー130により駆動されて弁座101を開閉するダイヤフラム140、並びにコンプレッサー130を図11において下側に押圧するバネ150を収容したアクチュエータハウジング160などで構成される。

図11に示した従来のダイヤフラムでは、図示した通常状態ではバネ150による押圧によりコンプレッサー130がダイヤフラム140を押圧して弁座101が閉じられた状態である。そして、アクチュエータハウジング160に形成されたエアー供給孔161から圧搾空気を導入することで、コンプレッサー130が図11において上方に移動し、これにより弁が開く。なお、ダイヤフラムはゴム基材PTFE膜補強層として弁座側に積層したものが使用されている。

ところで、上述した配管系において、高いレベル清浄性や無菌性が要求される場合、アルカリ減菌処理スチーム減菌処理などが1バッチ毎に行われることが多い。なお、この種のアルカリ減菌処理は例えば2%NaOH水により、またスチーム減菌は例えば121℃で30分間行われる。

しかしながら、図11に示した従来のダイヤフラム弁では、このようなスチーム減菌処理に耐えることができなかった。

本発明者は、以下に示すとおり、従来のサンダースタイプのダイヤフラム弁における不具合の原因は、ダイヤフラムが厚いためと考えた。

このタイプのダイヤフラム弁は、流路に直交した(せき)形状の弁座に対してコンプレッサーと称する押し部材でダイヤフラムを押し付ける構造を採っている。しかし、ダイヤフラム外周部とコンプレッサーの間に弁座を押さない部分(以後、未押部と称する)が存在する。この未押部のシール面圧を確保するためにダイヤフラムは、接液側に厚いPTFE膜を配し、その上にさらに厚いゴム膜をのせている。PTFE膜には、シール面圧を確保するためにシール部分に突起が設けられている。一方、コンプレッサーと弁座のミスアライメント緩和するためと未押部へのシール面圧伝達のために厚い補強用ゴム膜が設けられている。

上述した厚い2枚の膜、すなわちPTFE膜とゴム膜とが、以下の問題の原因となっている。

(1)スチーム減菌工程で外部リーク、弁座リークが発生する問題
第1には、高温時、ダイヤフラムの接液側のPTFE突起部がクリープを起こしたり、またダイヤフラム外周固定部の面圧も低下し、弁を作動させた時その部分にスベリが発生し、内側に引き込まれるため、外部リークが生じる。

第2には、この外周固定の不完全な状態で弁を閉止した場合、コンプレッサー直下の部分は閉止できても、未押部には十分な押し付け力が働かないため、弁座リークが生じる。

(2)必要駆動力が大きい問題
ダイヤフラムを構成するPTFE膜およびゴム膜が厚く、その剛性が高いため、ダイヤフラムを所定の位置までリフトさせるのに大きな力が必要となる。そのため、バルブアクチュエーター内圧対抗しながら弁座を締めきる駆動力の他に、ダイヤフラムを上下にリフトするための大きな駆動力が必要になる。その結果、アクチュエーターの大型化が必要になる。

(3)ヒステリシスが大きい問題
バルブを流量制御用コントロール弁として利用しようとしても、高剛性ダイヤフラムのためヒステリシスが大きくて精密な制御ができない。

なお、上記未押部の無いダイヤフラム弁が、特開平7−12246号公報に開示されている。本公報では、コンプレッサーを大型化し堰形状の弁座と外周部を同時にシールすることによって構造的に未押部を無くしている。しかし、弁閉止時のデットスペースが大きくなるため、無滞留性を要求される本発明の用途では好ましい構造ではない。

概要

本発明は、ダイヤフラムの厚さが薄いにも拘わらず、外部リークと弁座リークが発生せず、熱サイクルに対する耐久性が高く、ダイヤフラムを上下にリフトさせるために要する駆動力が小さくコンパクト、かつ、ダイヤフラムのヒステリシスも小さなダイヤフラム弁を提供する。

本発明のダイヤフラム弁は、ダイヤフラムの駆動部側外周端部上に、ゴム基材と、前記ゴム基材の前記ダイヤフラム側に一体化された補強層と、前記ゴム基材の前記駆動部側に埋設された補強布材と、から構成された円輪板を有することを特徴とする。また、前記ダイヤフラムは、ゴム基材と前記ゴム基材の前記弁座側に一体化された補強層とからなり、前記ゴム基材は、前記弁座側及び前記駆動部側にそれぞれ補強布材が埋設されていることを特徴とする。

目的

本発明は、ダイヤフラムの厚さが薄いにも拘わらず、外部リークと弁座リークが発生せず、熱サイクルに対する耐久性が高く、ダイヤフラムを上下にリフトさせるために要する駆動力が小さく形状をコンパクトにすることができ、かつ、ダイヤフラムのヒステリシスも小さなダイヤフラム弁を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

液体流入路流出路とを有するバルブ本体と、前記流入路と前記流出路との間に設けられた弁座と、前記弁座の上に配置されて前記流入路と前記流出路との間の開閉を行うダイヤフラムと、前記ダイヤフラムを駆動して前記弁座と前記ダイヤフラムとの間を開閉する駆動部と、前記駆動部と前記ダイヤフラムの中央部とを接続する取付け部材と、前記駆動部にその一端が接続されているロッドと、前記ロッドを支軸として前記駆動部及び前記ロッドと一体で上下運動するピストンと、前記ピストンを取り囲むアクチュエータハウジングと、を少なくとも有するダイヤフラム弁において、前記ダイヤフラムの前記駆動部側外周端部上に、ゴム基材と、前記ゴム基材の前記ダイヤフラム側に一体化された補強層と、前記ゴム基材の前記駆動部側に埋設された補強布材と、から構成された円輪板を有することを特徴とするダイヤフラム弁。

請求項2

前記ダイヤフラムは、ゴム基材と前記ゴム基材の前記弁座側に一体化された補強層とからなり、前記ゴム基材は、前記弁座側及び前記駆動部側にそれぞれ補強布材が埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム弁。

請求項3

前記ダイヤフラムの外周部は、前記バルブ本体と前記バルブ本体上に設けられたシリンダ本体との間で挟持されており、前記ダイヤフラムの外周部に金属補強部が埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイヤフラム弁。

請求項4

前記バルブ本体と前記シリンダ本体は、前記ダイヤフラムの外周部を挟持する部分に、互いに対応する凹凸形状を有しており、かつ、前記ダイヤフラムを構成するゴム基材は、前記ダイヤフラムの外周部が前記外周部以外より厚さが薄いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

請求項5

前記ダイヤフラムを構成するゴム基材には、前記弁座側に突出した突起成形されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

請求項6

前記取付け部材の側部にゴム基材を設け、前記取付け部材の側部と前記ゴム基材とが加硫接着で一体化されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

請求項7

前記取付け部材の側部に一体化された前記ゴム基材の外周に、金属製のブッシュが装着されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

請求項8

前記アクチュエータハウジングは、前記シリンダ本体にリベットを用いて締結されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

請求項9

前記補強層が、PTFE膜であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

請求項10

前記補強布材が、アラミド繊維であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のダイヤフラム弁。

技術分野

0001

本発明は、ダイヤフラム弁に係る。より詳細には、高い清浄性や無滞流性が要求される超純水医薬品、食品、などの液配管系に使用されるダイヤフラム弁に関する。

背景技術

0002

上記の液配管系には、以前はボール弁プラグコック弁などが主に使用されていた。ところが、これらの液配管系における洗浄性無菌性などの要求の高まりに伴って内表面をバフ研磨したサニタリ弁が使用され、さらに最近ではダイヤフラム弁が主に使用されている。

0003

この種の従来のダイヤフラム弁としては、ダイヤフラム外部シール部と弁座とが同芯円上にある形式フェイスシールタイプ)のものと、外部シール部と直交する弁座を持つ形式(米国サンダース社製ダイヤフラム弁の形式、以下サンダースタイプと称す)のものがある。ところが、フェイスシールタイプのダイヤフラム弁では、バッチ運転において液抜きが必要な場合には、対応できないという欠点がある。一方、サンダースタイプのダイヤフラム弁は、この弁を配管とともに傾斜させることで重力下において液抜きを行うことができるため、現在広く使われている。

0004

サンダースタイプのダイヤフラム弁としては、例えば特開昭55−100475号公報に記載されたものが挙げられる。この概略的な構造は図11に示したとおり、弁座101を有するバルブ本体100、バルブ本体100に取付けられたシリンダ本体110、シリンダ本体110の内部においてロッド120と一体で上下にスライド移動するコンプレッサー130、コンプレッサー130により駆動されて弁座101を開閉するダイヤフラム140、並びにコンプレッサー130を図11において下側に押圧するバネ150を収容したアクチュエータハウジング160などで構成される。

0005

図11に示した従来のダイヤフラムでは、図示した通常状態ではバネ150による押圧によりコンプレッサー130がダイヤフラム140を押圧して弁座101が閉じられた状態である。そして、アクチュエータハウジング160に形成されたエアー供給孔161から圧搾空気を導入することで、コンプレッサー130が図11において上方に移動し、これにより弁が開く。なお、ダイヤフラムはゴム基材PTFE膜補強層として弁座側に積層したものが使用されている。

0006

ところで、上述した配管系において、高いレベルの清浄性や無菌性が要求される場合、アルカリ減菌処理スチーム減菌処理などが1バッチ毎に行われることが多い。なお、この種のアルカリ減菌処理は例えば2%NaOH水により、またスチーム減菌は例えば121℃で30分間行われる。

0007

しかしながら、図11に示した従来のダイヤフラム弁では、このようなスチーム減菌処理に耐えることができなかった。

0008

本発明者は、以下に示すとおり、従来のサンダースタイプのダイヤフラム弁における不具合の原因は、ダイヤフラムが厚いためと考えた。

0009

このタイプのダイヤフラム弁は、流路に直交した(せき)形状の弁座に対してコンプレッサーと称する押し部材でダイヤフラムを押し付ける構造を採っている。しかし、ダイヤフラム外周部とコンプレッサーの間に弁座を押さない部分(以後、未押部と称する)が存在する。この未押部のシール面圧を確保するためにダイヤフラムは、接液側に厚いPTFE膜を配し、その上にさらに厚いゴム膜をのせている。PTFE膜には、シール面圧を確保するためにシール部分に突起が設けられている。一方、コンプレッサーと弁座のミスアライメント緩和するためと未押部へのシール面圧伝達のために厚い補強用ゴム膜が設けられている。

0010

上述した厚い2枚の膜、すなわちPTFE膜とゴム膜とが、以下の問題の原因となっている。

0011

(1)スチーム減菌工程で外部リーク、弁座リークが発生する問題
第1には、高温時、ダイヤフラムの接液側のPTFE突起部がクリープを起こしたり、またダイヤフラム外周固定部の面圧も低下し、弁を作動させた時その部分にスベリが発生し、内側に引き込まれるため、外部リークが生じる。

0012

第2には、この外周固定の不完全な状態で弁を閉止した場合、コンプレッサー直下の部分は閉止できても、未押部には十分な押し付け力が働かないため、弁座リークが生じる。

0013

(2)必要駆動力が大きい問題
ダイヤフラムを構成するPTFE膜およびゴム膜が厚く、その剛性が高いため、ダイヤフラムを所定の位置までリフトさせるのに大きな力が必要となる。そのため、バルブアクチュエーター内圧対抗しながら弁座を締めきる駆動力の他に、ダイヤフラムを上下にリフトするための大きな駆動力が必要になる。その結果、アクチュエーターの大型化が必要になる。

0014

(3)ヒステリシスが大きい問題
バルブを流量制御用コントロール弁として利用しようとしても、高剛性ダイヤフラムのためヒステリシスが大きくて精密な制御ができない。

0015

なお、上記未押部の無いダイヤフラム弁が、特開平7−12246号公報に開示されている。本公報では、コンプレッサーを大型化し堰形状の弁座と外周部を同時にシールすることによって構造的に未押部を無くしている。しかし、弁閉止時のデットスペースが大きくなるため、無滞留性を要求される本発明の用途では好ましい構造ではない。

発明が解決しようとする課題

0016

本発明は、ダイヤフラムの厚さが薄いにも拘わらず、外部リークと弁座リークが発生せず、熱サイクルに対する耐久性が高く、ダイヤフラムを上下にリフトさせるために要する駆動力が小さく形状をコンパクトにすることができ、かつ、ダイヤフラムのヒステリシスも小さなダイヤフラム弁を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0017

請求項1に係るダイヤフラム弁は、液体流入路流出路とを有するバルブ本体と、前記流入路と前記流出路との間に設けられた弁座と、前記弁座の上に配置されて前記流入路と前記流出路との間の開閉を行うダイヤフラムと、前記ダイヤフラムを駆動して前記弁座と前記ダイヤフラムとの間を開閉する駆動部と、前記駆動部と前記ダイヤフラムの中央部とを接続する取付け部材と、前記駆動部にその一端が接続されているロッドと、前記ロッドを支軸として前記駆動部及び前記ロッドと一体で上下運動するピストンと、前記ピストンを取り囲むアクチュエータハウジングと、を少なくとも有するダイヤフラム弁において、前記ダイヤフラムの前記駆動部側外周端部上に、ゴム基材と、前記ゴム基材の前記ダイヤフラム側に一体化された補強層と、前記ゴム基材の前記駆動部側に埋設された補強布材と、から構成された円輪板を有することを特徴とする。

0018

ここで、好ましい実施の形態においては、請求項9、10のように、前記補強層はPTFE膜であり、また前記補強布材がアラミド芳香族ポリアミド)繊維である。また、ゴム基材としては、公知の各種の天然ゴム合成ゴムあるいはプラスチックなどで構成されたものが使用される。

0019

このような構成からなる円輪板を有することにより、未押部のシール面圧を確保することができ、また弁開時においてもダイヤフラム外周部のPTFE膜に発生する屈曲疲労が防止できる。

0020

請求項2に係るダイヤフラム弁は、ダイヤフラムは、ゴム基材と前記ゴム基材の前記弁座側に一体化された補強層とからなり、前記ゴム基材は、前記弁座側及び前記駆動部側にそれぞれ補強布材が埋設されていることを特徴とする。

0021

ダイヤフラムを構成するゴム基材の弁座側に埋設された補強布材は弁内圧に耐えるため、また駆動部側に埋設された補強布材は弁開時において外周固定部の引裂防止のために、それぞれ使用される。

0022

そして、このような補強布材を設けることで、ゴム基材、およびPTFE膜のような補強層の厚さを従来に比べて薄くすることができるため、ダイヤフラムの薄肉化が実現する。また、ダイヤフラムを薄くしたにも拘わらず、未押部の確実なシールが達成され、加えて高温時におけるゴム反力の低下並びにクリープの発生を防止できることから、十分な高温耐久性も得られた。

0023

また、請求項3に係るダイヤフラム弁は、前記ダイヤフラムの外周部は、前記バルブ本体と前記バルブ本体上に設けられたシリンダ本体との間で挟持されており、前記ダイヤフラムの外周部に金属補強部材が埋設されていることを特徴とする。さらに、請求項4に係るダイヤフラム弁は、前記バルブ本体と前記シリンダ本体は、前記ダイヤフラムの外周部を挟持する部分に、互いに対応する凹凸形状を有しており、かつ、前記ダイヤフラムを構成するゴム基材は、前記ダイヤフラムの外周部が前記外周部以外より厚さが薄いことを特徴とする。

0024

このように、ダイヤフラムの外周部に金属補強部を設け、またこのダイヤフラム外周部をシリンダ本体とバルブ本体、ないしこれらに形成した凹凸部により挟むことで、さらにはシリンダ本体とバルブ本体で挟まれるダイヤフラム外周部の厚さを薄肉化(ゴム量の減少)することによって、ダイヤフラムの外周部を固定する強度を向上させることができる。

0025

さらに、請求項5に係るダイヤフラム弁は、前記ダイヤフラムを構成するゴム基材には、前記弁座側に突出した突起が成形されていることを特徴とする。このようにダイヤフラムを構成するゴム基材の弁座当接部分に突起を形成することで、ゴム基材上のPTFE膜などの補強層の厚さを均一にでき、PTFE膜の高温クリープが有効に防止されて、弁座シール性の安定化が図れる。

0026

また、請求項6に係るダイヤフラム弁は、前記取付け部材の側部にゴム基材を設け、前記取付け部材の側部と前記ゴム基材とが加硫接着で一体化されていることを特徴とする。このように加硫接着とすることで、取付け部材の側部とゴム基材との密着強度が向上し、ダイヤフラム弁により大きな柔軟性を付与することができる。

0027

また、請求項7に係るダイヤフラム弁は、前記取付け部材の側部に一体化された前記ゴム基材の外周に、金属製のブッシュが装着されていることを特徴とする。その結果、取付け部材の側部に一体化された前記ゴム基材と駆動部との粘着及びゴムの流動を防止することができる。

0028

さらに、請求項8に係るダイヤフラム弁は、前記アクチュエータハウジングは、前記シリンダ本体にリベットを用いて締結されていることを特徴とする。その結果、低コストで締結ができ、かつ、駆動部のコンパクト化を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0029

図1に、本発明の実施の形態である、空気圧作動式のダイヤフラム弁の構造を示した。この実施の形態のダイヤフラム弁は、バルブ本体10、バルブ本体10の上側に固着されたシリンダ本体20、シリンダ本体20の上側に固着されたアクチュエータハウジング60などから構成される。なお、このダイヤフラム弁は、通常状態において弁が閉じているNC(常閉)型の構造のものである。また、シリンダ本体20とアクチュエータハウジング60とは、図示した例ではリベット26により接合されている。

0030

バルブ本体10は、液体の流入路12、流出路13、並びに流入路12と流出路13の間に設けられた弁座11を有している。弁座11は、図示した例では、図1において紙面垂直方向に延在する凸状部である。

0031

バルブ本体10の中央部上側には、弁座11の上に配置されて流入路12と流出路13の間の開閉を行うダイヤフラム40、ダイヤフラム40を駆動して弁座11とダイヤフラム40との間を開閉する駆動部であるコンプレッサー30、ダイヤフラム40の駆動部側の外周端部上に設けられた円輪板50、コンプレッサー30にその一端が接続されたロッド70、ロッド70の中央部に固着されたピストン80、並びにアクチュエータハウジング60とピストン80の内側上面との間に配されたバネ61、などが設けられている。

0032

ダイヤフラム40とコンプレッサー30とは金属などで作られた取付け部材41により接続されている。また、コンプレッサー30、ロッド70、並びにピストン80は、後述するように、ロッド70を支軸として一体で上下運動し、この上下運動に伴い上記のように弁座11とダイヤフラム40との間が開閉して、流入路12と流出路13の間の液体の流動が制御される。なお、コンプレッサー30などを上移動させる場合には、シリンダ本体20に形成されたエアー供給孔21からアクチュエータハウジング60とピストン80の内側下面との間に圧搾空気を導入する。これにより、ピストン80がコンプレッサー30などとともに、バネの押圧力に抗しつつ上移動する。

0033

以下では、図2図8を参照して、ダイヤフラム40、コンプレッサー30及び円輪板50について詳細に説明する。

0034

図2は、図1のダイヤフラム弁に使用されるダイヤフラム40、コンプレッサー30及び円輪板50の斜視図である。図3は、図2に示したダイヤフラム40のA部分を拡大した断面図である。図4は、図2に示したダイヤフラム40のB部分を拡大した断面図である。図5は、図2に示した円輪板50のC部分を拡大した断面図である。図6は、図2に示したコンプレサ30のD部分を拡大した断面図である。

0035

図2及び図3に示すように、ダイヤフラム40は、フッ素ゴムなどで作られたゴム基材43、ゴム基材43の弁座側に一体化されたPTFE膜からなる補強層45、などで構成される。またゴム基材43の上下部分には、例えばアラミド(芳香族ポリアミド)繊維を織成してなる補強布材46、47がそれぞれ埋設されている。

0036

さらに、ダイヤフラム40の外周部には、ベリリウム銅などで作られた環状板からなる金属補強部材48が埋設されている。なお、ダイヤフラム40の厚さは例えば1mmであり、ゴム基材43の厚さは例えば0.7mmであり、補強層45の厚さは例えば0.3mmであり、補強板の厚さは例えば0.1mmである。

0037

また、ゴム基材43には、図2に示したような、弁座側に突出した突起44が成形されている。この突起44は、例えば図2の下面から見て略十字状のものである。そして、この突起44を含むゴム基材43の下側(弁座側)に、上記の補強層45が均一な厚さで一体化される。また、図4から明らかなように、ゴム基体43は、取付け部材41の側部43’まで延在して、この側部にも一体化されている。さらに、図2及び図4に示すように、取付け部材41の側部に一体化されたゴム基材43’の外周には、金属製のブッシュ42が装着されている。また、取付け部材41にはピン41’が設けられている。

0038

図2及び図5に示すように、円輪板50は、フッ素ゴムなどで作られたゴム基材51と、ゴム基材51のダイヤフラム40側に一体化されたPTFE膜からなる補強層52と、ゴム基材51の駆動部側に埋設された補強布材53と、から構成されている。補強布材53としては、例えばパラ型アラミド(芳香族ポリアミド)繊維を織成してなるものが好適に用いられる。

0039

図2及び図6に示すように、コンプレッサー30は、ダイヤフラム40の中央の突出部分を収容する凹部31、ロッド70の一端の螺着部32などを有している。

0040

図7は、弁閉時の状態を示す模式的な断面図である。また、図8は、弁開時の状態を示す模式的な断面図である。図7は、ダイヤフラム40の外周部および円輪板50の外周部が、バルブ本体10とシリンダ本体20との間で挟持されている状態を示している。また、円輪板50の外周部以外の領域は、ダイヤフラム40の外周部以外の領域とコンプレサ30とで挟まれている。しかし、シリンダ本体20とコンプレサ30との間には空間があり、この空間が円輪板50及びダイヤフラム40に対して面圧が加わらない未押部発生の原因となっている様子を示している。

0041

図9は、上記円輪板50を設けたダイヤフラム弁において、ダイヤフラムがバルブ本体10を押付ける力をシミュレーションした結果(曲線1)を示すグラフである。比較例として、上記円輪板50を設けなかったダイヤフラム弁の結果(曲線2)を示した。図9から、円輪板50を設けることにより、ダイヤフラム40に対する未押部の影響を軽減することができることが分かった。

0042

図10は、弁閉時の状態を示す他の模式的な断面図である。図10では、ダイヤフラム40の外周部および円輪板50の外周部を挟持する、バルブ本体10とシリンダ本体20と対向する面に、凹凸部14およびこの凹凸部14に対応する凸凹部27がそれぞれ設けられている。このため、ダイヤフラム40の外周はシリンダ本体10とバルブ本体20の凹凸部14と凸凹部27との間にジグザグに挟まれて確実に挟持されるようになる。なお、凹凸部14と凸凹部27とによる挟持に代えて、凹部と凸部とによる挟持としても良い。

0043

なお、以上の構成において、Oリングなどで作られたシール部材71、62、81、22、23や、DUブッシュ24などが、各摺動部分に設けられている。また、上記のゴム基材43、補強層45、並びに取付け部材41は、ゴム基材43としてゴム系の材料を用いた場合において、加硫接着により一体化される。

0044

この実施の形態のダイヤフラム弁では、弁が閉じている状態(図7)から弁を開いた状態(図8)とする場合は、上記のようにエアー供給孔21に圧搾空気を供給する。これにより、ピストン80が上方に押し上げられ、ピストン80とともにロッド70およびコンプレッサー30が上方に移動する結果、ダイヤフラム40と弁座11との間に間隙ができて弁が開く。また、弁を閉じる場合には、エアー供給孔21への圧搾空気供給を停止する。これにより、バネ61の押圧力によりピストン80、ロッド70、並びにコンプレッサー30が下降し、コンプレッサー30がダイヤフラム40を下に押圧する結果、弁が閉の状態となる。

0045

以上説明した実施の形態のダイヤフラム弁では、ダイヤフラムの周囲に金属補強部を設け、またPTFE膜などからなる補強層やダイヤフラムを薄肉化できるので、弁のシール部の確実性を高めることができる。つまり、金属補強部を設けることで、ダイヤフラム内の弁座側の補強布材をバルブ本体の段差に確実に押し当てることができて、ダイヤフラムの挟み込み部のシール効果が向上する。また、補強層であるPTFE膜の薄肉化により、PTFE膜のクリープが極小化される。さらに、ダイヤフラムの薄肉化により、弁作動時にダイヤフラム外周のシール部に作用する引張り力を極小化できる。この結果、シール性が向上する。

0046

さらに、駆動力の低減を図ることもできる。これは、ダイヤフラムの薄肉化と弁座シールの安定化によるものである。ダイヤフラムの薄肉化は、ダイヤフラムに補強布材を埋設したことによるもので、薄肉でも内圧に耐える強度を持たせることができる。また、弁座シールの安定化は、補強層(PTFE膜)の薄肉化、ダイヤフラムの弁座シール面突起形成、並びにコンプレッサーのクッション材の加硫接着によって得られる。

0047

なお、補強層であるPTFE層の薄肉化について、ゴムとPTFEとを比較した場合に液体のシール性(閉止圧力/面圧)はゴムが良いため、PTFE膜はゴムに加硫接着してできる限り薄肉したものである。また、弁座シール面の突起を設けることで、より少ない押付け力でダイヤフラムにより弁座を閉止することができる。

0048

アクチュエーターの出力は、ダイヤフラムを作動させる力(f1)、弁座を閉止するための押付け力(f2)、圧力に対抗する力(f3)、及び、余力で表すことができるが、上記のダイヤフラムの薄肉化により力f1が、また弁座シールの安定化により力f2を低減することができる。その結果、駆動力の低減を図ることができる。

発明の効果

0049

以上説明したように、本発明によれば、ダイヤフラムの駆動部側の外周端部上に、ゴム基材と、前記ゴム基材の前記ダイヤフラム側に一体化された補強層と、前記ゴム基材の前記駆動部側に埋設された補強布材と、から構成された円輪板を有するため、未押部のシール面圧を確保することができ、弁開時におけるダイヤフラム外周部のPTFE膜に発生する屈曲疲労が防止できる。

0050

また、ダイヤフラムを構成するゴム基材に補強布材を埋設する構成としたので、ゴム基材や補強層の厚さを従来に比べて薄くすることができるため、高温時におけるゴム反力の低下やクリープ発生が防止できる。その結果、高温耐久性が向上し、図11の従来のダイヤフラム弁では高温下(例えば121℃)では多数回(例えば500回)の作動に耐えられなかったのに対し、本発明の場合には2万回の耐久試験にも耐えることができる。

0051

さらに、ダイヤフラムの薄肉化や弁座シールの安定化により駆動部の駆動力を小さくできるため、駆動部をコンパクトとすることが可能になる。

図面の簡単な説明

0052

図1本発明の実施の形態のダイヤフラム弁を示した断面図である。
図2図1のダイヤフラム弁に使用されるコンプレッサーとダイヤフラムと円輪板の斜視図である。
図3図2におけるAの部分を拡大した断面図である。
図4図2におけるBの部分を拡大した断面図である。
図5図2におけるCの部分を拡大した断面図である。
図6図2におけるDの部分を拡大した断面図である。
図7図1のダイヤフラム弁の要部を説明した断面図である。
図8図1のダイヤフラム弁の要部を説明した他の断面図である。
図9ダイヤフラムがバルブ本体を押付ける力をシミュレーションした結果を示すグラフである。
図10図1のダイヤフラム弁の要部を説明した他の断面図である。
図11従来のダイヤフラム弁を示した断面図である。

--

0053

10バルブ本体、
11弁座、
12液体の流入路、
13 液体の流出路、
20シリンダ本体、
21エアー供給口
22、23、24、62、71、81シール部材、
26リベット、
30 駆動部であるコンプレッサー、
31 凹部、
32螺着部、
40ダイヤフラム、
41取付け部材、
41’ピン、
42 金属製のブッシュ、
43ゴム基材、
44突起、
45補強層、
46、47補強布材、
48金属補強部、
50 円輪板、
51 ゴム基材、
52 補強層、
53 補強布材、
60アクチュエータハウジング、
61バネ、
70ロッド、
80ピストン、
90開度制限器、
91リミットスイッチ、
100 バルブ本体、
101 弁座、
110 シリンダ本体、
120 ロッド、
130 コンプレッサー、
140 ダイヤフラム、
150 バネ、
160 アクチュエータハウジング。

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