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技術 シュ−クリ−ム系菓子

出願人 株式会社マスダック
発明者 那須康行萩原政文鈴木博之
出願日 1997年1月10日 (24年4ヶ月経過) 出願番号 1997-014593
公開日 1998年7月28日 (22年9ヶ月経過) 公開番号 1998-191872
状態 未査定
技術分野 ベイキング用装置 ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード 外観的特徴 膨脹材 立体形 形状的特徴 花咲き 小豆あん 生地組織 保存材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年7月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

中味収納される菓子皮の内部はほとんど中空状であり、しかも、皮の表面が所望の型に仕上げられているシュ−クリ−ム系菓子を提案する。

解決手段

シュ−クリ−ムの皮に供する原料生地組成からなる生地焼成して成る皮21を内部が中空な中空体から構成する一方、この皮の表面には、所望の一定形状成形された表皮を設け、内部に中味3を具えて成る。

概要

背景

従来から知られている菓子の一つとしてシュ−クリ−ムがあり、このシュ−クリ−ム(Chou Cream)はフランスの原語から転じた日本名でもある。

すなわち、フランス語ではシュウ・ア・ラ・クレム(Chou a la Cream)、米語ではクリ−ム・パフ(Cream Puff)、英語ではクリ−ム・バンズ(Cream Buns)と云われ、シュ−クリ−ムは我が国以外では使用されていない。

いずれにしても、シュ−クリ−ムのシュ−(Chou)はフランス語であり、フランス語のシュ−(Chou)は英語のカリフラワ−(Calli Flower)に対応し、花キャベツである。このところから云って、シュ−クリ−ムは、その皮を花キャベツ若しくはそれに似た形状に成型するところに特徴があり、このような皮の中にクリ−ムを詰めた菓子がシュ−クリ−ムと云われている。

したがって、シュ−クリ−ムと云われると、クリ−ムをつつむ皮が花キャベツ状に破れて拡いたものから成るものから成っている特徴があるところから、この皮の形状的特徴中味のクリ−ムの味や風味と相まって美味しく固有食感を与える菓子として普及されている。

すなわち、シュ−クリ−ムの皮の焼成にあたってその原料生地を調整する際に、加熱した水の中にバタ−などの油脂をとかし、このところに小麦粉を加えてこの小麦粉を糊化(α化)する一方、これに鶏卵を添加してねり混ぜて原料生地の硬さを調節する。この原料生地の調節は、所望に応じて、このときの鶏卵の添加量を調整して行なわれる。

このように調節した原料生地を天板上に絞って20分間程度焼成すると、この焼成によって皮の表面が花咲き状に破れて、表面が花咲き状の皮が製造できる。

更に詳しく説明すると、原料生地中には小麦粉とともに鶏卵、所望に応じて膨脹材が添加されているために、この原料生地を加熱すると、はじめに生地表面の温度が上昇し生地表面が固まる。このように原料生地全体が加熱されると、原料生地中の小麦粉の糊化(α化)が進行するとともに膨化し、なかでも内部の多量水分の蒸発によって、一旦固められた表面が破られて細い線割れが生成し、所謂花咲きが形成され、皮の表面が花咲き状になる。

このような形状のシュ−クリ−ムの皮では、主として、鶏卵中卵白の加熱による凝固と小麦粉中の澱粉の糊化、膨化ならびに固化とによって皮の骨格が形成される。また、このように形成される骨格内に介在するバタ−などの油脂によってこの骨格に滑らかな柔軟性が与えられ、骨格の一部として形成される硬化表面を破って所謂花咲きが形成される。

このような骨格を有し皮の表面が花咲き状に形成されていることから、シュ−クリ−ムは特有の風味を有し、きわめて美味しく相当普及されている菓子であって、一定の外観を有するものとして固定されている。

しかしながら、シュ−クリ−ムの美味さは、外観的特徴のほかに、皮が卵白の凝固と小麦粉中の澱粉の糊化、膨化などによって形成される骨格そのものが特有な風味を持っており、更に、皮の表面形状が固定化されている花咲き形状以外に所望の形状に仕上げられていると、視覚的な新しい風味が与えることができるが、このようなシュ−クリ−ム系の菓子は提案されていない。

概要

中味が収納される菓子皮の内部はほとんど中空状であり、しかも、皮の表面が所望の型に仕上げられているシュ−クリ−ム系菓子を提案する。

シュ−クリ−ムの皮に供する原料生地の組成からなる生地を焼成して成る皮21を内部が中空な中空体から構成する一方、この皮の表面には、所望の一定形状成形された表皮を設け、内部に中味3を具えて成る。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シュ−クリ−ムの皮に供する原料生地組成からなる生地焼成して成る皮の中に中味注入されるシュ−クリ−ム系菓子であって、この皮は内部に中空部を具える中空体から構成する一方、この皮の表面には、所望の一定形状成形して焼成された表皮を設けて成ることを特徴とするシュ−クリ−ム系菓子。

請求項2

前記皮においてその原材料は少なくとも小麦粉鶏卵バタ−などの油脂、食塩、さとうおよび膨脹材を含んで成ることを特徴とする請求項1記載のシュ−クリ−ム系菓子。

請求項3

前記皮においてその原料着色材香料または保存材を含んで成ることを特徴とする請求項1または2記載のシュ−クリ−ム系菓子。

技術分野

0001

本発明はシュ−クリ−ム系菓子係り、詳しくは、シュ−クリ−ムの皮に供する原料生地またはこの原料生地に近い組成生地から焼成された皮の中にクリ−ムその他の中味収納されているシュ−クリ−ム系菓子であって、その皮の内部はほとんど中空状をなす一方、皮は膨脹して多孔質であって、とくに皮の表面はシュ−クリ−ムの皮と相違して所望の型に仕上げられている新規かつ新しい風味を有するシュ−クリ−ム系菓子に係る。

背景技術

0002

従来から知られている菓子の一つとしてシュ−クリ−ムがあり、このシュ−クリ−ム(Chou Cream)はフランスの原語から転じた日本名でもある。

0003

すなわち、フランス語ではシュウ・ア・ラ・クレム(Chou a la Cream)、米語ではクリ−ム・パフ(Cream Puff)、英語ではクリ−ム・バンズ(Cream Buns)と云われ、シュ−クリ−ムは我が国以外では使用されていない。

0004

いずれにしても、シュ−クリ−ムのシュ−(Chou)はフランス語であり、フランス語のシュ−(Chou)は英語のカリフラワ−(Calli Flower)に対応し、花キャベツである。このところから云って、シュ−クリ−ムは、その皮を花キャベツ若しくはそれに似た形状に成型するところに特徴があり、このような皮の中にクリ−ムを詰めた菓子がシュ−クリ−ムと云われている。

0005

したがって、シュ−クリ−ムと云われると、クリ−ムをつつむ皮が花キャベツ状に破れて拡いたものから成るものから成っている特徴があるところから、この皮の形状的特徴と中味のクリ−ムの味や風味と相まって美味しく固有食感を与える菓子として普及されている。

0006

すなわち、シュ−クリ−ムの皮の焼成にあたってその原料生地を調整する際に、加熱した水の中にバタ−などの油脂をとかし、このところに小麦粉を加えてこの小麦粉を糊化(α化)する一方、これに鶏卵を添加してねり混ぜて原料生地の硬さを調節する。この原料生地の調節は、所望に応じて、このときの鶏卵の添加量を調整して行なわれる。

0007

このように調節した原料生地を天板上に絞って20分間程度焼成すると、この焼成によって皮の表面が花咲き状に破れて、表面が花咲き状の皮が製造できる。

0008

更に詳しく説明すると、原料生地中には小麦粉とともに鶏卵、所望に応じて膨脹材が添加されているために、この原料生地を加熱すると、はじめに生地表面の温度が上昇し生地表面が固まる。このように原料生地全体が加熱されると、原料生地中の小麦粉の糊化(α化)が進行するとともに膨化し、なかでも内部の多量水分の蒸発によって、一旦固められた表面が破られて細い線割れが生成し、所謂花咲きが形成され、皮の表面が花咲き状になる。

0009

このような形状のシュ−クリ−ムの皮では、主として、鶏卵中卵白の加熱による凝固と小麦粉中の澱粉の糊化、膨化ならびに固化とによって皮の骨格が形成される。また、このように形成される骨格内に介在するバタ−などの油脂によってこの骨格に滑らかな柔軟性が与えられ、骨格の一部として形成される硬化表面を破って所謂花咲きが形成される。

0010

このような骨格を有し皮の表面が花咲き状に形成されていることから、シュ−クリ−ムは特有の風味を有し、きわめて美味しく相当普及されている菓子であって、一定の外観を有するものとして固定されている。

0011

しかしながら、シュ−クリ−ムの美味さは、外観的特徴のほかに、皮が卵白の凝固と小麦粉中の澱粉の糊化、膨化などによって形成される骨格そのものが特有な風味を持っており、更に、皮の表面形状が固定化されている花咲き形状以外に所望の形状に仕上げられていると、視覚的な新しい風味が与えることができるが、このようなシュ−クリ−ム系の菓子は提案されていない。

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的には、ちなみに、所望に応じて合わせ型などを用いると、それに対応する表面が皮に形成でき、皮そのものはシュ−クリ−ムの特性が十分にいかすことができる上に、全く新規な外観を有するシュ−クリ−ム系菓子を提案する。

課題を解決するための手段

0013

すなわち、本発明に係る菓子は、シュ−クリ−ムの皮に供する原料生地やこの原料生地に近い組成からなる生地を焼成して成る皮の中に、中味が注入されたシュ−クリ−ム系菓子であって、この皮は内部に中空部を具える中空体から構成する一方、この皮に表皮を所望の一定形状成形する。

0014

この皮の原材料には、少なくとも小麦粉、鶏卵、バタ−などの油脂、食塩、さとうおよび膨脹材を含ませる。

0015

更に、皮の原料には、着色材香料または保存材を含ませる。

0016

次に、図面によってこれら手段に係る構成ならびにその作用について更に詳しく説明すると、次の通りである。

0017

なお、図1ならびに図2は本発明の一つの実施例に係るシュ−クリ−ム系菓子を斜視図又は断面図として示す説明図であり、図3図4ならびに図5図1ならびに図2に示す菓子の皮を製造する方法の一例を工程別に示す説明図である。

0018

図1は本発明の一つの実施例に係るシュ−クリ−ム系菓子の斜視図である。

0019

図2図1の矢視A−A方向からの断面図である。

0020

図3図1ならびに図2に示す菓子を一対の合わせ型によって製造する際の合わせ型の一例の断面図である。

0021

図4図3に示す合わせ型内で生地が加熱膨脹されて生成されるときの一例の説明図である。

0022

図5図3に示す合わせ型内で生地の焼成が進行して菓子皮が形成されるときの一例の説明図である。

0023

なお、図3図4ならびに図5に示すように合わせ型を用いなくとも、焼成のときに生地の膨脹を他の手段(つまり、生地表面を規制する手段)、例えば一つの型のみで規制すれば容易に焼成できる。

0024

まず、図1ならびに図2において、符号1は本発明に係るシュ−クリ−ム系菓子の一例を示す。このシュ−クリ−ム系菓子1は表面を包囲する皮21とこの皮21の中に注入された中味3とから構成されている。なお、中味3は通常カスタ−ドクリ−ム、小豆あんその他から成るが、これ以外のものであっても、可食性の中味であれば所望に応じていずれのものでも用いることができる。

0025

この皮21の表面は、図1ならびに図2に示す通り表面に割れ目が形成されることなく連続した面を成し、しかも、所望の一定形状に形成されている

0026

すなわち、皮21はシュ−クリ−ムの皮に供する原料生地の組成またはその組成と同等の生地を調製されオ−ブンで焼成されるため、焼成のときには割れ目が生成し、表面は通常のシュ−クリ−ムの通り花咲き状になる。これに対し、後記のように、一対の合わせ型を用いて焼成すると、一対の合わせ型で定められた表面の形状に製造できる。

0027

更に詳しく説明すると、生地はシュ−クリ−ムの皮に用いられるものと同等の組成から成って、小麦粉、バタ−などの油脂、鶏卵などを必須成分として含んである。このため、この組成の生地であると、天板などを介してオ−ブン中で焼成すると、はじめに生地表面が硬化してから、内部の生地が加熱膨化することもあってもシュ−クリ−ム状に構成される。これに対し、図1ならびに図2に示す菓子1の皮21は、シュ−クリ−ムの皮の組成か又は組成に近いものから構成されているが、生地は一対の合わせ型で包囲された状態で焼成され、しかも、合わせ型内で後記の通り生地が内部から加熱膨脹して表面部分から成る表皮が形成される。このため、表面部分から成る表皮は所望形状に規制されて形成される一方、皮21の焼成が相当進行するために、多孔質に形成される。したがって、シュ−クリ−ムの皮に比べると、図1ならびに図2に示す菓子1の皮は乾燥が進行した新規の風味のある皮として構成される。

0028

また、皮21の表面が一定形状に規制されて花咲き状に割れることがなく、内部は中空状をなし、全体にわたって皮21は花咲き状などに割れることなくその表面が連続した面として形成されている。また、皮21は焼成が相当進行し相当な硬さを持っているため、それ自体で強度があり、内部は中空に保持されているが、場合によっては、中空状内部は図2に示すように皮21は支持部22で支持される構造に構成されることがある。この構造であっても支持部22は僅かであって内部は実質的に中空状に保持される。したがって、このように形成される中空部分に中味3(図2において点線で示される。)が注入される。このような形態に構成されると、外部から完全に密閉されていることから、外部から細菌などが侵入することもなく日持ちがきわめて良好になる。

0029

この点、図2に示すように、皮21の内部に大きな空間が形成され、その中に中味3が入れられると、一見最中などの菓子に近いようにみえる。しかし、最中などの皮は、澱粉などを主成分とする生地から構成される。これに対し、図1ならびに図2に示す菓子1の皮21はシュ−クリ−ムと同等にバタ−などの油脂分、小麦粉、卵白から成って、主として、小麦粉中で園化された固化澱粉と凝固卵白とによって皮21の生地組織が形成され、この生地組織はバタ−などの油脂の介在によって柔軟性が与えられる。

0030

要するに、図1ならびに図2に示す菓子1はシュ−クリ−ムに近い菓子であるが、通常のシュ−クリ−ムと相違して皮21の表面が所望の一定形状に成型されて、この点でも相違する。しかし、最中などの菓子とは、皮そのものの組成や構造が全く異なっているため、最中などの菓子にないソフトさを持っており、これらが含まれる中味とよく合って融合し、美味しい菓子となっている。

0031

また、図1ならびに図2に示す構造の菓子を一対の合わせ型を用いて製造する場合には、次の通りに製造するのが好適である。

0032

まず、図3に示すように、一対の合わせ型10を用意する。一対の合わせ型は上型11と下型12とから成って、上型11と下型12とを合わせると、内部に焼成室13が形成できる。合わせ型10の上型11ならびに下型12の内面又は内壁面は焼成室13の外周面となり、これら上型11ならびに下型12の各内面111、121が合わされて焼成すべき菓子の外形が形成される。このように一対の合わせ型10を介して焼成すると、生地としてはシュ−クリ−ムの皮と同等の生地を用いるのにも拘らず、生地は内部の焼成室13の外周面に規制されて焼成されるため、通常のシュ−クリ−ムなどのように皮の表面が花咲き状になることなく、所望の立体形状に成型できる。

0033

次に、一対の合わせ型10内の一部、つまり、焼成室13の一部に菓子生地14を挿入し焼成する。

0034

すなわち、菓子生地14は焼成室13の全体にわたって挿入することなく、一部に挿入し、焼成のときに、菓子生地14が十分に膨脹し、焼成を十分に進行させて通気性にすぐれる多孔質の菓子皮が得られるようにする。

0035

なお、菓子生地14はシュ−クリ−ムの皮に対応する組成の菓子生地を用い、小麦粉、バタ−などの油脂、鶏卵などが含まれ、所望に応じて塩、さとう、膨脹材などを添加し、シュ−クリ−ムの皮などの生地の調製と同様に調製する。

0036

すなわち、通常は、まず水を加熱し、水を加熱しながらその中にバタ−などを添加撹拌しながら溶かす。その後、この上に小麦粉をふるいにかけつつ均一に混入させ、小麦粉中の澱粉の糊化(α化)をはかってから、鶏卵を適量ずつ添加して菓子生地を調製する。このように調製された生地であると、焼成するときにシュ−クリ−ムの皮の焼成と同様に、小麦粉、鶏卵中の卵白などによってテキスチャ−または組織が形成でき、硬さなどはバタ−などの油脂分によって調製される。

0037

続いて、一部に生地が挿入された合わせ型10は例えば焼成炉焼成装置の中に入れられて、この状態で合わせ型10に熱をかけて焼成する。このように焼成すると、図4に示すように、合わせ型10内の一部に挿入された菓子生地14は合わせ型10内の封鎖された焼成室13内で加熱される。その加熱にともなって菓子生地14は膨脹するが、焼成室13内にとどめられるため、合わせ型10内全体にわたって菓子生地14がゆきわたり、合わせ型10の内壁面111、121に沿って菓子皮21が形成される。

0038

すなわち、合わせ型10内の内壁面111、121に付着した生地、つまり、皮21は合わせ型10を介して加熱され、この熱によって順次に焼成される。この場合、菓子生地14の内部に含まれる水分は加熱されて多量の水蒸気が発生するが、この水蒸気は合わせ型10内の焼成室13が封鎖されていることから、水蒸気の蒸気圧が上昇し、その上昇により菓子生地14は合わせ型10の各内壁面111、121上に押しつけられ、このようにして菓子1の皮21が形成され、その内部はほぼ中空になる。なお、一部の生地によって細い支持部22で皮21の内部に形成される構造となることもある。一方、合わせ型10は上下型11、12から成ってそれを合わせて一体化するため、内部の水蒸気が高圧化すると、合わせ部から高圧蒸気となって外部に逃げ、焼成室13内の圧力は均一に保たれて皮21は均一に押上げられる。

0039

また、上記の通り、合わせ型10内の一部に菓子生地14を挿入し、この菓子生地を膨化させて合わせ型10内の焼成室13の全体にいきわたらせると、挿入された菓子生地はほとんど合わせ型10の内壁面に付着できて薄い層をなし、内部は中空状に構成できる。

0040

この状態で生地の焼成が続けられると、皮21は微細孔隙211が均一に形成され、相当に水分を失なうとともにやや硬化して多孔質となる。

0041

更に詳しく説明すると、合わせ型10の内壁面111、121に付着した生地は層状をなしている。このため、合わせ型10を介して加熱されると、その部分はほとんど水分を失ないある程度硬化され、水分が相当失なわれることもあって、微細な孔隙が形成される。また、生地そのものはシュ−クリ−ムの皮の生地またはそれと同等に近い生地であって、その内部には少なくとも卵白、所望に応じて膨脹材などを含むため、この加熱によって皮21には孔隙が形成され、これによっても通気性が高められ、きわめて通気性のある皮21によって内部空間が囲まれた菓子皮が調製できる。

0042

なお、以上の通り、菓子皮21が多孔質に構成されるところで焼成を停止し、上型11を外すと、焼成室13内は大気中に開放される(図4参照)。このように上型11を開いたときに、焼成室13内の水蒸気は大気中に放散されるが、皮21には孔隙が均一に分布して形成されているため、水蒸気は孔隙を通って放散され、皮21の形状は全く損なわれることがない。

0043

つまり、皮21は通常のシュ−クリ−ムの皮のように花咲き状態になることがない。このほかに、このように上型11をあけたときでも、合わせ型10の内壁面111、121に密着しているため、内壁面111、121の形状や模様が皮21にそのまま転写されて、所望の形状などの菓子皮が得られる。

0044

また、生地としては、バタ−などの油脂、小麦粉、鶏卵などのほかに、所望に応じて塩、さとう、膨脹材を添加配合することができる。

0045

したがって、生地の中の小麦粉はその中に含まれる澱粉の糊化、膨化、固化を経てテキスチャ−または組織の形成に関与し、併せて鶏卵中の卵白の凝固によってその組織は強化され、更に、バタ−などの油脂が介在によって流動性が与えられて硬さが調整され、これにより菓子皮そのものの所謂テキスチャ−が構成できる。このため、このような生地であるから上記のように焼成したときに、生地のうちの小麦粉や卵白などの流動性が十分に確保できるため、焼成のときに容易に皮21が形成でき、この皮21は上述の如く多孔質になり、更に、卵白などが含まれていることから多孔質となり、焼成後合わせ型を開いてもそれによって菓子皮の組織が破壊されることがなく、所望の形状に成型できる。

0046

要するに、一対の合わせ型を介して焼成する場合、その焼成は合わせ型の内面に付着した生地、つまり、菓子皮の表皮の表層部が多孔質化する程度まで焼成にとどめると、上記構造の菓子皮が容易に得られる。

0047

また、図1ならびに図2に示す皮21の中に注入される中味はカスタ−ドクリ−ムなどのほかに、可食性のものは何れも注入でき、その注入法は、インジェクションその他の注入方式を用いることができた。

0048

次に、実施例を通じて更に具体的に説明する。

0049

菓子生地を下記の通りに小麦粉100重量部に対し配合して常法のシュ−クリ−ム皮の調製法と同様に調製した。
菓子生地配合比率
バタ− 50重量部
水 130 〃
小麦粉(薄力粉) 100 〃
鶏卵130 〃

0050

この菓子生地をハ−ト型をした合わせ型の一方にシュ−生地を12〜13g絞り、上型、下型を合わせてネジで固定し、オ−ブンに入れて220℃、13分で焼成後、固定ネジをはずして、型を開くと、外形は型の形状に合った中空のシュ−パフが焼成できた。菓子生地の量は内容積と、一定の関係があり多くても少なくても良好な形状が得られない。

0051

また、上型を下型に対して重くし、2.0kgから順次にふやして焼成したところ、4.5kgから4.7kg程度又はそれ以上にすると、上型は浮上らずに良好に焼成できた。

0052

このように型の外形に合った皮をつくり、この中にカスタ−ドクリ−ムを注入してシュ−クリ−ム系菓子をつくった。

0053

比較のために、従来法の通り、同じ組成の生地で表面が花咲きの皮をつくって、これに同じカスタ−ドクリ−ムを入れてシュ−クリ−ムをつくった。これら2つの菓子を目かくしした人に食べさせたところ、50人中43人の人が、本発明に係るものが新規な風味があり、皮においても両者をはっきりと区別することができた。

発明の効果

0054

以上詳しく説明した通り、本発明は、シュ−クリ−ムの皮に供する原料生地の組成からなる生地を焼成して成る皮の中に中味が注入されるシュ−クリ−ム系菓子であって、この皮は内部に中空部を具える中空体から構成する一方、この皮の表面には、所望の一定形状に成形して焼成された表皮を設けて成るものであるから、中空状の菓子皮は多孔質であって水分量がきわめて少ない。このため、この菓子皮に中味を挿入又は注入すると、新しい風味や食感を持った菓子が得られ、更に、菓子生地をシュ−クリ−ム系のものから構成すると、これにシュ−クリ−ムの風味が加味された菓子が得られる。

図面の簡単な説明

0055

図1本発明の一つの実施例に係るシュ−クリ−ム系菓子の斜視図である。
図2図1の矢視A−A方向からの断面図である。
図3図1ならびに図2に示す菓子を一対の合わせ型によって製造する際の合わせ型の一例の断面図である。
図4図3に示す合わせ型内で生地が加熱膨脹されて生成されるときの一例の説明図である。
図5図3に示す合わせ型内で生地の焼成が進行して菓子皮が形成されるときの一例の説明図である。

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0056

1菓子
3中味
21 皮

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