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技術 ホーム網探索装置、それを備えた移動局及び移動局のホーム網探索方法

出願人 シャープ株式会社シャープ・マイクロエレクトロニクス・テクノロジー・インコーポレイテッド
発明者 バークサァアール.ケシャバシャージェラルドダブリュ.マリゾフスキーピータージェイ.セブィク
出願日 1997年2月17日 (23年4ヶ月経過) 出願番号 1997-032447
公開日 1998年6月26日 (22年0ヶ月経過) 公開番号 1998-174155
状態 特許登録済
技術分野 移動無線通信システム
主要キーワード スタートアップ状態 平均時間間隔 線型関数 算術関数 C言語 加重関数 通信用セル ユーザ間通信
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年6月26日)のものです。
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図面 (9)

課題

移動局によるホーム網の探索頻度を最適化する。

解決手段

あるセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔平均値演算する(S10)。セル選択平均時間間隔演算値が、所定の第1の値(例えば、30分)以下の場合、S10で演算したセル選択の平均時間間隔に対応したホーム網探索頻度を決定する(S14)。一方、セル選択の平均時間間隔が第1の値よりも大きい場合、第1の値に対応したホーム網探索頻度を決定する(S16)。

概要

背景

欧州のセルラー電話システムなどでは、地理的な範囲が、公衆移動体通信網PLMN:Public Land Mobile Network)と呼称される隣接する複数のセクションに分割されている。そして、各セクションの境界は、範囲の広さ、地勢人口密度、或いは国境などによってしばしば決定される。

欧州に限らず、日本を含むその他の地域のセルラー方式移動体通信システムでは、独自のサービスエリアを有する複数の事業者の移動体通信網(PLMN)が存在している場合が多い(それぞれの事業者の移動体通信網のサービスエリアは部分的に重なりあっている場合が多い)。

全てのPLMNの範囲は、さらに、複数のセルに分割されている。即ち、セルは、PLMNのサービスエリアをカバーするための地理的な小領域として見ることができる。これらの小領域(複数のセル)は、部分的に重なり合ってPLMNのサービスエリアを完全に覆い尽くしている。各セルには、移動局との通信を行う基地局が配置されている。換言すれば、PLMNを構成する各基地局の通信エリアがセルに相当する。

各セルには、移動局との通信のために、個別に周波数割り当てられている。また、隣接する複数のセル内での移動局ユーザ間での電波干渉を回避するために、隣接関係にあるセルには、互いに異なった周波数が割り当てられている。

上記の移動局は、通常、歩行者又は自動車で移動している者によって使用されるハンドヘルド電話機である。この移動局は、他の移動局、又は固定された通信網上の常設の電話機(公衆電話網の電話機等)と連絡をとることができる。この場合、移動局のユーザは、セルでの通信を介して、他のユーザと連絡をすることになる。

また、移動体通信システムがローミングサービス加入区域外で他の移動体通信事業者の通信網に接続するサービス)を提供している場合、移動局は自由にローミングを行うこともできる。これにより、移動局は、移動体通信システムのエリア内であれば、様々な場所を通って移動しながらも動作可能となっている。そして、良好な通信状態を確保するために(セル間を移動しても通信を可能とするために)、移動局は、移動中に隣接するセルと通信しながらセルを変更して行く。

ところで、移動局のユーザが他の電話ユーザと通信するための専用のチャネルを有している場合、その通信を中継するセルの選択についての決定は、移動局が行うのではなくネットワークレベルで行われる。しかしながら、移動局が専用のチャネルを持っていない場合、移動局は自らがセルの位置を確認してセルを決定することになる。そこで、移動局は、近隣のセルから送信される無線信号パワーレベルを頻繁に監視している。そして、監視しているパワーレベル及びセルから受信した情報に基づいて、移動局は、近隣のセルとの位置関係を確認して最適(電波搬送状態が良好な)なセルを決定する。そして、移動局は、このようにして特定のセルを選ぶことによって、当該セルが属しているPLMNも同時に選択したことになる。

ところで、ローミング・サービスを受けることができる場合、移動局は、近隣の最適なセルを探索することに加えて、ホーム公衆陸上移動体通信網(HPLMN:Home Public Land Mobile Network )を探索することになる。このHPLMNはホーム網とも称され、移動局のユーザが加入者契約している移動体通信事業者の通信網であり、利用するには最も都合のよい通信網である。

自動通信網選択モードに設定されている場合、移動局は、自動的にHPLMNを選択し且つ登録することを試みる。一方、手動通信網選択モードでは、通常、HPLMNは、選択可能な複数のPLMNの中の一つであり、ユーザが選択可能なPLMNの中から任意のPLMNを選択することができる。

HPLMNのサーチを必要とするセルラー電話システムを例示すれば、GSM( Global System for Mobile Communications)システムPCS1900(Personal Communications Service at 1900 Mhz )、及びDCS 1800(Digital Cellular System at 1800 Mhz )などがある。上記のGSMシステムの詳細については、「The GSM System for Mobile Communications」というテキスト(Michel Mouly and Marie-Bernadette Paulet, Mouly and Paulet, 1992)に記載されている。

例えば、上記のGSMセルラー電話システムは、一式包括的な仕様書に基づいて運用されている。そして、GSMセルラー電話についての記載は、欧州電気通信標準(European Telecommunications Standard)のGSM02.11にあり、そこには、移動局が他のPLMNへ移動したとき、自局のHPLMNに戻るための試みを行うべきことが明記されている。そして、この仕様書には、ホーム網を探索する時間間隔を30分とする旨が記載されている。さらに、この仕様書には、ホーム網を探索する時間間隔として30分より短い値を使用すれば、過度バッテリを消耗する結果になる旨の警告の記載も含まれている。

ここで、従来から行われているHPLMNの探索を開始するときの移動局の動作を、図1のフローチャートを参照して説明する。

先ず、HPLMN探索ルーチンの開始とともにタイマを30分に設定する(S51)。次に、タイマに設定した期間が満了するまで待機する(S52)。次に、タイマに設定した期間が満了すれば、HPLMNの探索を行う(S53)。そして、HPLMNを検出することができたか否か(すなわち、HPLMN内のセルに配置された基地局からの電波を受信できたか否か)を判断する(S54)。ここで、もしHPLMNを検出(HPLMNに属するセルからの電波を良好な状態で受信)することができたならば、このHPLMN探索ルーチンを終了する。一方、もしHPLMNを検出できなかった場合は、上記S51に移行し、再度、タイマを30分に設定して上記の処理を繰り返す。

上記のように、移動局がHPLMNを探索することによって、他のPLMN(すなわち、自分が加入していない事業者の通信網であり、ローミング先網)ではなく、出来るだけ自分のHPLMNを介して通信しようとするのは、以下の理由による。その一つは、移動局がHPLMNを介して他のユーザと通話するときは、HPLMNで定められた予め分かっている所定の通話料金で済むということである。これに対して、移動局が様々な料金体系を持つ他のPLMNを使用した場合、通話料金が予想外に高くなっていることに気づかない場合もある。その他にも、HPLMNでは、他のPLMNでは利用することができない通話転送(callforwarding )や通話規制(call barring)などの特別なサービスをその加入者に提供しており、HPLMNを利用することの利点は多い。

概要

移動局によるホーム網の探索頻度を最適化する。

あるセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔の平均値演算する(S10)。セル選択平均時間間隔演算値が、所定の第1の値(例えば、30分)以下の場合、S10で演算したセル選択の平均時間間隔に対応したホーム網探索頻度を決定する(S14)。一方、セル選択の平均時間間隔が第1の値よりも大きい場合、第1の値に対応したホーム網探索頻度を決定する(S16)。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、出来るだけ自分のHPLMNを介した通信の機会を多くすることと省電力化という相反する2つの目的間の調和を図り、移動局によるHPLMNの探索頻度を最適化することができる装置及び方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動局に設けられ、ホーム網を間欠的に探索するホーム網探索装置において、複数のセルからなる移動体通信網のセルを移動局が選択する頻度を検出するセル選択頻度検出手段と、上記セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報に応じてホーム網の探索頻度を決定するホーム網探索頻度決定手段とを備えていることを特徴とするホーム網探索装置。

請求項2

上記セル選択頻度検出手段は、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔を測定するセル選択時間間隔測定手段を備え、最新のセル選択の時間間隔をセル選択頻度情報としてホーム網探索頻度決定手段へ出力することを特徴とする請求項1記載のホーム網探索装置。

請求項3

上記セル選択頻度検出手段は、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔を測定するセル選択時間間隔測定手段と、最新のセル選択の時間間隔測定値を含むより新しいセル選択の時間間隔測定値をn個(nは2以上の整数)記憶する記憶手段と、上記記憶手段が記憶しているn個のセル選択の時間間隔測定値の平均値演算する平均化手段とを備え、平均化手段が求めたセル選択の平均時間間隔をセル選択頻度情報としてホーム網探索頻度決定手段へ出力することを特徴とする請求項1記載のホーム網探索装置。

請求項4

上記平均化手段は、最新のセル選択の時間間隔測定値の重みが最大になるように各測定値に重み付けをして加重平均を演算することによって、セル選択の平均時間間隔を求めることを特徴とする請求項3記載のホーム網探索装置。

請求項5

移動局の起動時に、上記記憶手段にn個の初期値を記憶させる初期値設定手段を含み、上記記憶手段は、上記全ての初期値が実際のセル選択の時間間隔測定値と置き換わるまで、実際のセル選択の時間間隔が測定される毎に、記憶している初期値を実際のセル選択の時間間隔測定値と置き換えることを特徴とする請求項3又は4記載のホーム網探索装置。

請求項6

上記ホーム網探索頻度決定手段は、ホーム網探索頻度決定手段へ出力する前のセル選択頻度情報を補正する補正手段を備え、補正されたセル選択頻度情報をホーム網探索頻度決定手段へ出力することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のホーム網探索装置。

請求項7

上記ホーム網探索頻度決定手段は、セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報と所定の基準値とを比較する比較手段を備え、セル選択頻度情報が基準値以上の頻度を示す場合には、セル選択頻度情報に応じたホーム網探索の時間間隔を設定する一方、セル選択頻度情報が基準値より低い頻度を示す場合には、ホーム網探索の時間間隔を所定の上限値に設定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のホーム網探索装置。

請求項8

ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動体通信システムの移動局であって、上記請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のホーム網探索装置を備えていることを特徴とする移動局。

請求項9

ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動局がホーム網を間欠的に探索する方法であって、複数のセルからなる移動体通信網のセルを移動局が選択する頻度を検出するステップと、上記ステップで検出したセル選択頻度情報に応じたホーム網の探索頻度でホーム網の探索を行うステップとを含んでいることを特徴とする移動局のホーム網探索方法

技術分野

0001

本発明は、移動体通信システムに供される移動局ホーム網探索装置及び方法に関し、より詳しくは、ローミングが可能な移動体通信システムにおいて、移動局がホーム網の探索を実行する頻度を最適化するための装置及び方法に関するものである。

背景技術

0002

欧州のセルラー電話システムなどでは、地理的な範囲が、公衆移動体通信網PLMN:Public Land Mobile Network)と呼称される隣接する複数のセクションに分割されている。そして、各セクションの境界は、範囲の広さ、地勢人口密度、或いは国境などによってしばしば決定される。

0003

欧州に限らず、日本を含むその他の地域のセルラー方式の移動体通信システムでは、独自のサービスエリアを有する複数の事業者の移動体通信網(PLMN)が存在している場合が多い(それぞれの事業者の移動体通信網のサービスエリアは部分的に重なりあっている場合が多い)。

0004

全てのPLMNの範囲は、さらに、複数のセルに分割されている。即ち、セルは、PLMNのサービスエリアをカバーするための地理的な小領域として見ることができる。これらの小領域(複数のセル)は、部分的に重なり合ってPLMNのサービスエリアを完全に覆い尽くしている。各セルには、移動局との通信を行う基地局が配置されている。換言すれば、PLMNを構成する各基地局の通信エリアがセルに相当する。

0005

各セルには、移動局との通信のために、個別に周波数割り当てられている。また、隣接する複数のセル内での移動局ユーザ間での電波干渉を回避するために、隣接関係にあるセルには、互いに異なった周波数が割り当てられている。

0006

上記の移動局は、通常、歩行者又は自動車で移動している者によって使用されるハンドヘルド電話機である。この移動局は、他の移動局、又は固定された通信網上の常設の電話機(公衆電話網の電話機等)と連絡をとることができる。この場合、移動局のユーザは、セルでの通信を介して、他のユーザと連絡をすることになる。

0007

また、移動体通信システムがローミング・サービス加入区域外で他の移動体通信事業者の通信網に接続するサービス)を提供している場合、移動局は自由にローミングを行うこともできる。これにより、移動局は、移動体通信システムのエリア内であれば、様々な場所を通って移動しながらも動作可能となっている。そして、良好な通信状態を確保するために(セル間を移動しても通信を可能とするために)、移動局は、移動中に隣接するセルと通信しながらセルを変更して行く。

0008

ところで、移動局のユーザが他の電話ユーザと通信するための専用のチャネルを有している場合、その通信を中継するセルの選択についての決定は、移動局が行うのではなくネットワークレベルで行われる。しかしながら、移動局が専用のチャネルを持っていない場合、移動局は自らがセルの位置を確認してセルを決定することになる。そこで、移動局は、近隣のセルから送信される無線信号パワーレベルを頻繁に監視している。そして、監視しているパワーレベル及びセルから受信した情報に基づいて、移動局は、近隣のセルとの位置関係を確認して最適(電波搬送状態が良好な)なセルを決定する。そして、移動局は、このようにして特定のセルを選ぶことによって、当該セルが属しているPLMNも同時に選択したことになる。

0009

ところで、ローミング・サービスを受けることができる場合、移動局は、近隣の最適なセルを探索することに加えて、ホーム公衆陸上移動体通信網(HPLMN:Home Public Land Mobile Network )を探索することになる。このHPLMNはホーム網とも称され、移動局のユーザが加入者契約している移動体通信事業者の通信網であり、利用するには最も都合のよい通信網である。

0010

自動通信網選択モードに設定されている場合、移動局は、自動的にHPLMNを選択し且つ登録することを試みる。一方、手動通信網選択モードでは、通常、HPLMNは、選択可能な複数のPLMNの中の一つであり、ユーザが選択可能なPLMNの中から任意のPLMNを選択することができる。

0011

HPLMNのサーチを必要とするセルラー電話システムを例示すれば、GSM( Global System for Mobile Communications)システムPCS1900(Personal Communications Service at 1900 Mhz )、及びDCS 1800(Digital Cellular System at 1800 Mhz )などがある。上記のGSMシステムの詳細については、「The GSM System for Mobile Communications」というテキスト(Michel Mouly and Marie-Bernadette Paulet, Mouly and Paulet, 1992)に記載されている。

0012

例えば、上記のGSMセルラー電話システムは、一式包括的な仕様書に基づいて運用されている。そして、GSMセルラー電話についての記載は、欧州電気通信標準(European Telecommunications Standard)のGSM02.11にあり、そこには、移動局が他のPLMNへ移動したとき、自局のHPLMNに戻るための試みを行うべきことが明記されている。そして、この仕様書には、ホーム網を探索する時間間隔を30分とする旨が記載されている。さらに、この仕様書には、ホーム網を探索する時間間隔として30分より短い値を使用すれば、過度バッテリを消耗する結果になる旨の警告の記載も含まれている。

0013

ここで、従来から行われているHPLMNの探索を開始するときの移動局の動作を、図1フローチャートを参照して説明する。

0014

先ず、HPLMN探索ルーチンの開始とともにタイマを30分に設定する(S51)。次に、タイマに設定した期間が満了するまで待機する(S52)。次に、タイマに設定した期間が満了すれば、HPLMNの探索を行う(S53)。そして、HPLMNを検出することができたか否か(すなわち、HPLMN内のセルに配置された基地局からの電波を受信できたか否か)を判断する(S54)。ここで、もしHPLMNを検出(HPLMNに属するセルからの電波を良好な状態で受信)することができたならば、このHPLMN探索ルーチンを終了する。一方、もしHPLMNを検出できなかった場合は、上記S51に移行し、再度、タイマを30分に設定して上記の処理を繰り返す。

0015

上記のように、移動局がHPLMNを探索することによって、他のPLMN(すなわち、自分が加入していない事業者の通信網であり、ローミング先網)ではなく、出来るだけ自分のHPLMNを介して通信しようとするのは、以下の理由による。その一つは、移動局がHPLMNを介して他のユーザと通話するときは、HPLMNで定められた予め分かっている所定の通話料金で済むということである。これに対して、移動局が様々な料金体系を持つ他のPLMNを使用した場合、通話料金が予想外に高くなっていることに気づかない場合もある。その他にも、HPLMNでは、他のPLMNでは利用することができない通話転送(callforwarding )や通話規制(call barring)などの特別なサービスをその加入者に提供しており、HPLMNを利用することの利点は多い。

発明が解決しようとする課題

0016

上記のように、自分のHPLMNを介して通信することが望ましいにもかかわらず、上記従来の構成では、HPLMNを探索する時間間隔が所定値(例えば上記のように30分)に固定されており、比較的HPLMNの探索頻度が低いので、移動中の移動局が、ローミング先網からHPLMNの領域内に戻ってきた後に長時間が過ぎても、当該移動局が他のPLMN(HPLMN以外のPLMN)の電波を捕捉し続けることがある。この結果、移動局は必要以上に頻繁にHPLMN以外の他のPLMNに滞在することになる。

0017

しかしながら、上記の不都合を解消するためにHPLMNを絶えず探索するというのは、移動局にとっては必ずしも望ましいとは言えない。それは、移動局が探索ルーチンを実行するには、電源電力消費を伴うからである。すなわち、頻繁な探索動作によって電源電力が大幅に消耗し、移動局の動作可能時間が減少してしまうのである。

0018

そこで、移動局が、過度に多くのHPLMNの探索処理を行って電源電力を不必要に消耗することなく、HPLMNの探索頻度を増大させる(HPLMNを探索する時間間隔として実用的と考えられている30分よりも短い時間間隔でHPLMNの探索を行う)ことができれば、非常に有益である。

0019

本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、出来るだけ自分のHPLMNを介した通信の機会を多くすることと省電力化という相反する2つの目的間の調和を図り、移動局によるHPLMNの探索頻度を最適化することができる装置及び方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0020

請求項1の発明に係るホーム網探索装置は、ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動局に設けられ、ホーム網を間欠的に探索するものであって、上記の課題を解決するために、複数のセルからなる移動体通信網のセルを移動局が選択する頻度を検出するセル選択頻度検出手段と、上記セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報に応じてホーム網の探索頻度を決定するホーム網探索頻度決定手段とを備えていることを特徴としている。

0021

上記セル選択頻度検出手段が出力するセル選択頻度情報としては、請求項2ないし4に記載のように移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔(時間間隔の平均値)を用いることができる。その他に、セル選択頻度を表すものとして、所定期間(期間の長さは任意)内に発生したセル選択の回数がある。

0022

上記の構成によれば、ホーム網探索頻度を決定する前に、先ず、セル選択頻度検出手段がセル選択頻度を検出する。このセル選択頻度は、移動局の移動速度の指針となるものである。すなわち、移動局の移動速度が速いほど、移動局はセルのサービス範囲内をより速く抜け出して他のセルのサービス範囲へと移るので、セル選択の頻度がより高くなることから、セル選択頻度と移動局の移動速度との間には比較的強い相関関係があるのである。

0023

そして、移動局の移動速度が速いほど、移動局はローミング先の移動体通信網から自分のホーム網へ早く戻る可能性が高く、セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報に応じてホーム網の探索頻度を決定すれば、移動局が、過度に多くのホーム網の探索処理を行って電源電力を不必要に消耗することなく、ホーム網の探索頻度を最適化することができる。

0024

請求項2の発明に係るホーム網探索装置は、請求項1に記載の発明の構成において、上記セル選択頻度検出手段が、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔を測定するセル選択時間間隔測定手段を備え、最新のセル選択の時間間隔をセル選択頻度情報としてホーム網探索頻度決定手段へ出力することを特徴としている。

0025

上記の構成によれば、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔(セル選択の時間間隔)の最新の測定値をセル選択頻度情報としている。移動局の現在の移動速度が速いほど、あるセルを選択してから当該セルの端に到達して別のセルを再選択するまでの時間間隔は短くなる(すなわち、セル選択頻度は高くなる)。このように、最新のセル選択の時間間隔測定値は、移動局の移動速度の指針となるセル選択頻度情報として使用可能である。最新のセル選択の時間間隔測定値をセル選択頻度情報として使用することによって、セルの選択が行われる毎にセル選択頻度情報が得られ、例えば所定期間内に発生したセル選択の回数をカウントしてセル選択頻度を求める場合よりも細かくホーム網の探索頻度を変更(微調整)することができる。

0026

請求項3の発明に係るホーム網探索装置は、請求項1に記載の発明の構成において、上記セル選択頻度検出手段が、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔を測定するセル選択時間間隔測定手段と、最新のセル選択の時間間隔測定値を含むより新しいセル選択の時間間隔測定値をn個(nは2以上の整数)記憶する記憶手段と、上記記憶手段が記憶しているn個のセル選択の時間間隔測定値の平均値を演算する平均化手段とを備え、平均化手段が求めたセル選択の平均時間間隔をセル選択頻度情報としてホーム網探索頻度決定手段へ出力することを特徴としている。

0027

上記の構成によれば、セル選択の時間間隔測定値を最新のものからn個まで記憶手段に記憶しておき、セル選択の時間間隔の移動平均をとるようになっており、上記請求項2の発明と同様に、セルの選択が行われる毎にセル選択頻度情報が得られ、且つ、請求項2の発明よりもセル選択の頻度をより正確に求めることができる。

0028

請求項4の発明に係るホーム網探索装置は、請求項3に記載の発明の構成において、上記平均化手段が、最新のセル選択の時間間隔測定値の重みが最大になるように各測定値に重み付けをして加重平均を演算することによって、セル選択の平均時間間隔を求めることを特徴としている。

0029

上記の構成によれば、現在の移動速度と最も関連の強い最新のセル選択の時間間隔測定値に最大のウエイトを与えてセル選択の平均時間間隔を加重平均値とすることで、請求項3の発明よりもセル選択の頻度をより正確に求めることができる。

0030

請求項5の発明に係るホーム網探索装置は、請求項3又は4に記載の発明の構成において、さらに、移動局の起動時に、上記記憶手段にn個の初期値を記憶させる初期値設定手段を含み、上記記憶手段は、上記全ての初期値が実際のセル選択の時間間隔測定値と置き換わるまで、実際のセル選択の時間間隔が測定される毎に、記憶している初期値を実際のセル選択の時間間隔測定値と置き換えることを特徴としている。

0031

上記の構成によれば、移動局の起動時には、セル選択の時間間隔測定値が存在しないが、その代わりに初期値(例えば、従来よりホーム網探索の時間間隔の標準となっている30分)を記憶手段に記憶させている。そして、起動後、移動局がセルの再選択の動作を行うことによって実際のセル選択の時間間隔測定値が得られるようになれば、最新のセル選択の時間間隔測定値が得られる毎に、初期値が実際のセル選択の時間間隔測定値に置き換えられる。これにより、セル選択の時間間隔が実測されるまで、所定の初期値がセル選択の平均時間間隔の計算に使用され、起動直後においても動作の正常化が図れる。

0032

請求項6の発明に係るホーム網探索装置は、請求項1、2、3、4又は5に記載の発明の構成において、上記ホーム網探索頻度決定手段が、ホーム網探索頻度決定手段へ出力する前のセル選択頻度情報を補正する補正手段を備え、補正されたセル選択頻度情報をホーム網探索頻度決定手段へ出力することを特徴としている。上記補正手段としては、例えばホーム網探索頻度決定手段へ出力する前のセル選択頻度情報に倍率減率)を与えるために、セル選択頻度情報を所定の値で割るような構成が考えられる。

0033

上記の構成によれば、ホーム網探索頻度決定手段へ出力される前にセル選択頻度情報を補正(変更)しており、これによって、ホーム網の探索頻度を補正(調整)することができる。

0034

請求項7の発明に係るホーム網探索装置は、請求項1、2、3、4、5又は6に記載の発明の構成において、上記ホーム網探索頻度決定手段が、セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報と所定の基準値とを比較する比較手段を備え、セル選択頻度情報が基準値以上の頻度を示す場合には、セル選択頻度情報に応じたホーム網探索の時間間隔を設定する一方、セル選択頻度情報が基準値より低い頻度を示す場合には、ホーム網探索の時間間隔を所定の上限値に設定することを特徴としている。

0035

上記の構成によれば、ホーム網探索頻度(ホーム網探索の時間間隔)を決定するに際し、セル選択頻度情報と所定の基準値とを比較し、もし、セル選択頻度情報が基準値より低い頻度を示すならば、ホーム網探索の時間間隔を予め定められた上限値(例えば、従来よりホーム網探索の時間間隔の標準となっている30分)とする。これによって、セル選択頻度が基準値より低い場合でも、一定のホーム網探索頻度を確保することができる。

0036

請求項8の発明に係る移動局は、ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動体通信システムの移動局であって、上記請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のホーム網探索装置を備えていることを特徴としている。これにより、移動局は、過度に多くのホーム網の探索処理を行って電源電力を不必要に消耗するようなこともなく、従来よりも高い確率でホーム網を発見することができる。

0037

請求項9の発明に係る移動局のホーム網探索方法は、ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動局がホーム網を間欠的に探索する方法であって、上記の課題を解決するために、複数のセルからなる移動体通信網のセルを移動局が選択する頻度を検出するステップと、上記ステップで検出したセル選択頻度情報に応じたホーム網の探索頻度でホーム網の探索を行うステップとを含んでいることを特徴としている。

0038

上記の構成によれば、上記請求項1の発明と同様に、移動局は、過度に多くのホーム網の探索処理を行って電源電力を不必要に消耗することなく、ホーム網の探索頻度を最適化することができる。

発明を実施するための最良の形態

0039

本発明の実施の一形態について、図2ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。

0040

移動局がHPLMN(ホーム網)を探索する頻度を決定するための本実施形態に係る方法を、図2フローチャートを参照して説明する。

0041

先ず、HPLMN探索ルーチンの開始とともに、移動局は、あるセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔(以下、セル選択の時間間隔と称する)の平均値を演算する(S10)。次に、以下の処理でなされるホーム網の探索頻度を決定するために、上記S10で求めたセル選択の平均時間間隔の演算値が、所定の第1の値(例えば、30分)よりも小さいか否かを判断する(S12)。尚、この第1の値が、特許請求の範囲に記載の基準値及び上限値に対応する。

0042

ここで、セル選択の平均時間間隔が第1の値以下の場合、S10で演算したセル選択の平均時間間隔に対応したホーム網探索頻度を決定する(S14)。すなわち、ホーム網を探索してから次にホーム網を探索するまでの時間間隔(以下、ホーム網探索の時間間隔と称する)を、S10で演算したセル選択の平均時間間隔と同じ値に設定する(又はS10で演算した平均時間間隔に所定の補正を加えた値に設定してもよい)。一方、S10で演算したセル選択の平均時間間隔が第1の値よりも大きい場合、第1の値に対応したホーム網探索頻度を決定する(S16)。すなわち、ホーム網探索の時間間隔を、所定の第1の値(例えば、30分)に設定する。

0043

尚、上記S12及び16を省略して処理を単純化してもよい。すなわち、S10において上記のセル選択の平均時間間隔を演算した後は、常にS14に移行し、ホーム網の探索頻度をセル選択の平均時間間隔に対応した頻度に設定するのである。

0044

このように、本実施形態に係る移動局のホーム網探索方法は、セルが移動局によって選択される頻度を決定するステップと、当該セル選択頻度に応じたホーム網探索頻度でホーム網を探索するするステップとを含んでいる。

0045

図3は、移動局がホーム網を探索する頻度を決定するための本実施形態に係るシステム構成を示すブロック図である。移動局に具備されるHPLMN探索頻度ジェネレータ(セル選択頻度検出手段、ホーム網探索頻度決定手段)18は、移動局がセルを選択する頻度を検知するため、及びセル選択頻度に対応したホーム網探索頻度の情報(ライン22を介して出力される)を生成するために、ライン20を介してセル選択の時間間隔測定値を入力する。

0046

より詳細に説明すると、移動局がホーム網を探索する頻度を決定するシステムは、図示しないセル選択時間間隔測定手段が測定したセル選択の時間間隔の測定値を記憶するための記憶レジスタ(記憶手段)24を含んでいる。この記憶レジスタ24は、ライン20を介して最も新しいセル選択の時間間隔測定値を入力するための入力部と、現在記憶しているセル選択の時間間隔測定値をライン25を介して供給するための出力部とを有している。

0047

上記図3のシステムは、さらに、セル選択の時間間隔測定値と所定の第1の値とを比較するための比較回路(比較手段)26を含んでいる。この比較回路26は、上記の記憶レジスタ24の出力部と機能的に結合してライン28を介してセル選択の時間間隔測定値を入力するための第1の入力部と、ライン30を介して所定の第1の値(例えば30分)を入力するための第2の入力部と、ライン22を介して以下の1)及び2)に示すようにしてHPLMN探索頻度の情報を供給するための出力部とを有している。

0048

1)上記のセル選択の時間間隔測定値が上記の第1の値よりも小さい場合に、比較回路26は、当該セル選択の時間間隔測定値に応じた探索頻度の情報を出力する。

0049

2)上記のセル選択の時間間隔測定値が上記の第1の値よりも大きい場合に、比較回路26は、当該第1の値に応じた探索頻度の情報を出力する。

0050

このように、本実施の形態に係る移動局のホーム網探索装置は、最も新しいセル選択の時間間隔測定値を記憶する記憶レジスタ24と、当該最も新しいセル選択の時間間隔測定値と所定の第1の値とを比較して、上記1)及び2)に示すようなHPLMN探索頻度の情報を出力する比較回路26とを具備している。

0051

尚、図3には、記憶レジスタ24が後述するn個のレジスタからなる構成、及び、記憶レジスタ24及び比較回路26以外のその他の部材32・36・40が図示されているが、記憶レジスタ24の構成を単純化し、上記その他の部材32・36・40を省略した構成でもよい。また、さらに構成を単純化するには、上記比較回路26の代わりに、第1の値との比較を行わずに記憶レジスタ24の記憶内容のみに基づいてHPLMN探索頻度の情報を出力する回路を用いればよい。

0052

記憶レジスタ24が記憶する最新のセル選択の時間間隔測定値は、セルが移動局によって選択される頻度を表すものである。移動局の現在の移動速度が速いほど、あるセルを選択してから当該セルの端に到達して別のセルを再選択するまでの時間間隔は短くなる。すなわち、最新のセル選択の時間間隔測定値は、移動局の移動速度の指針となるものである。移動局の移動速度が速ければ、ローミング先のPLMNから自分のHPLMNへ早く戻る可能性が高く、上記のように、最新のセル選択の時間間隔測定値に基づいてホーム網探索頻度を決定すれば、移動局が、過度に多くのHPLMNの探索処理を行って電源電力を不必要に消耗することなく、HPLMNの探索頻度を最適化することができる。

0053

ところで、上記のように、最新のセル選択の時間間隔測定値は、セルが移動局によって選択される頻度を表すものであるが、複数のセル選択の時間間隔測定値の平均値を計算した方が、セル選択の頻度をより正確に求めることができる。そこで、最新の測定値を含むn個のセル選択の時間間隔測定値の移動平均をとる構成を、次に説明する。

0054

上記図3に記載のシステムは、さらに、記憶レジスタ24が記憶している複数のセル選択の時間間隔測定値を加算するための加算回路32を含んでいる。この加算回路32は、記憶レジスタ24の出力部と機能的に結合してライン25を介してセル選択の時間間隔測定値を入力するための入力部と、ライン34を介してセル選択の時間間隔の加算値を出力するための出力部とを有している。

0055

本システムは、さらに、セル選択の時間間隔の加算値を平均化する値(例えば加算回路32で加算されるセル選択の時間間隔測定値の数n)で割る第1の除算回路36を含んでいる。この第1の除算回路36は、上記の加算回路32の出力部と機能的に結合してライン34を介してセル選択の時間間隔の加算値を入力するための入力部と、ライン38を介してセル選択の平均時間間隔を出力するための出力部とを有している。

0056

尚、この例では、上記の加算回路32及び第1の除算回路36によって、特許請求の範囲に記載の平均化手段が構成されている。

0057

本システムは、さらに、第1の値(例えば30分)と比較するために、上記の第1の除算回路36の出力部と機能的に結合してライン25及びライン28を介してセル選択の平均時間間隔を入力するための第1の入力部を有する比較回路26を含んでいる。

0058

上記の構成における好適な実施の一形態としては、第1の除算回路36における平均化する値(除数)を、加算回路32で加算されるセル選択の時間間隔測定値の数と同じ「n」とし、当該第1の除算回路36がセル選択の時間間隔の加算値を「n」で割ることによって平均時間間隔を求める構成が考えられる。

0059

本システムは、さらに、上記のセル選択の平均時間間隔を所定の第2の値(例えば、値「m」)で割る第2の除算回路(補正手段)40を含んでいる。この第2の除算回路40は、上記の第1の除算回路36の出力部と機能的に結合してライン38を介してセル選択の平均時間間隔を入力するための入力部と、比較回路26の第1の入力部と機能的に結合してライン28を介して上記第1の値と比較される補正された平均時間間隔を供給する出力部を有している。これにより、上記のセル選択の平均時間間隔は、第1の値と比較される前に第2の除算回路40によって変更(補正)される。

0060

上記の構成において、好適な実施の一形態としては、上記記憶レジスタ24がn個の逐次記憶レジスタ(シフトレジスタ)からなるシステムであり、当該システム内の個々のレジスタが記憶しているセル選択の時間間隔測定値を読み出した値が、ライン25を介して加算回路32の入力部へ供給されるようにする構成が考えられる。

0061

上記記憶レジスタ24の初段に位置する第1の記憶レジスタ42は、ライン20を介してセル選択の時間間隔の最新値を入力するための入力部を有している。この第1の記憶レジスタ42は、後段の第nの記憶レジスタの入力部と機能的に結合しており、記憶しているセル選択の時間間隔測定値を後段へシフトするための出力部を有している。この第1の記憶レジスタ42の出力部は、加算回路32の入力部にも機能的に結合している。また、記憶レジスタ24が有するn個の記憶レジスタは順次接続されており、最新のn個のセル選択の時間間隔測定値を格納すると共に、加算回路32の各入力部へ最新のn個のセル選択の時間間隔測定値を供給するようになっている。

0062

上記記憶レジスタ24は、タップ付きのファーストインファーストアウト(FIFO)記憶システムとすることも可能である。第1の記憶レジスタ42は、ライン44を介して第2の記憶レジスタ48の入力部と機能的に結合している出力部を有する。また、第2の記憶レジスタ48は、ライン50へ記憶内容を出力する上記第2の記憶レジスタ48を介して、ライン54へ記憶内容を出力する第3の記憶レジスタ52にも機能的に結合してる。そして、第1の記憶レジスタ42は、最終的に、ライン56へ記憶内容を出力する第nの記憶レジスタ46にも結合している。これにより、最新のn個のセル選択の時間間隔測定値が、ライン44・50・54・56を介して加算回路32へ供給されることになる。尚、記憶レジスタ24を構成するレジスタの数nは任意に設定することができ、図3では5個以上のレジスタを必要とする場合において第3の記憶レジスタ52と第nの記憶レジスタ46との間に必要数のレジスタが設けられる。

0063

上記の構成では、セル選択の時間間隔の算術平均を求めているが、複数のセル選択の時間間隔測定値の中でも、より新しい測定値ほど、移動局の現在の移動速度との関連性が強いので、測定値の持つ経時要素を考慮して重み付けをして加重平均(重み付き平均)をとった方が、セル選択の頻度をより正確に求めることができる。そこで、次に、セル選択の時間間隔測定値の加重平均をとる構成を、次に説明する。

0064

図4は、図3のシステムに加重平均を行うための増幅器を追加した構成を示す詳細図である。HPLMN探索頻度ジェネレータ18によって感知されたセル選択の時間間隔の最新の測定値には、ホーム網探索頻度を生成する上で最も高いプライオリティ(最大の重み)が付けられる。本システムでは、所定のゲインG1・G2・G3・…・Gnをそれぞれ有するn個の増幅器を含んでいる。

0065

ライン44上の信号を入力とする第1の増幅器58は、第1の記憶レジスタ42の出力部と機能的に結合している。また、この第1の増幅器58は、ライン60を介して加算回路32の入力部と機能的に結合しており、セル選択の時間間隔測定値を増幅して加算回路32へ出力する。

0066

上記と同様に、第2の増幅器62は、第2の記憶レジスタ48からの出力をライン50を介して入力するための入力部と、増幅信号をライン64を介して加算回路32へ出力するための出力部とを有している。また、第3の増幅器66は、第3の記憶レジスタ52からの出力をライン54を介して入力するための入力部と、増幅信号をライン68を介して加算回路32へ出力するための出力部とを有している。また、第nの増幅器70は、第nの記憶レジスタ46からの出力をライン56を介して入力するための入力部と、増幅信号をライン72を介して加算回路32へ出力するための出力部とを有している。

0067

すなわち、上記の記憶レジスタの数と同じ数の増幅器が設けられている。記憶レジスタと増幅器とのn個のペアを形成するために、ライン44・50・54・56にそれぞれ接続されたn個の増幅器は、n個の記憶レジスタの各出力部と加算回路32の入力部との間に機能的に結合している。これにより、セル選択の時間間隔の加重平均を求めるために、最新のセル選択の時間間隔測定値を強調することができる。

0068

図4のシステムの好適な実施の一形態は、移動局に電源投入したときのスタートアップ状態(起動時)において、次の動作を行うものである。すなわち、移動局が、自局のスタートアップ時にアクセス可能な少なくともn個の初期値を格納している図示しない永久記憶装置を有しており、スタートアップのときに、n個の記憶レジスタ42・48・52・46の各々に、上記の初期値を記憶するのである。

0069

尚、この例では、上記の永久記憶装置と、この永久記憶装置から初期値を読みだして記憶レジスタ24に記憶させる図示しないコントローラとによって、特許請求の範囲に記載の初期値設定手段が構成されている。

0070

その後、移動局がセルの再選択の動作を行うことによって実際のセル選択の時間間隔測定値が得られるようになれば、第1の記憶レジスタ42が最新のセル選択の時間間隔測定値を入力する毎に、第nの記憶レジスタ46から初期値を除去する。そして、初期値を実際のセル選択の時間間隔測定値に置き換える動作を、n個の記憶レジスタ42・48・52・46内に記憶された初期値がなくなるまで繰り返す。これにより、セル選択の時間間隔が実測されるまで、所定の初期値がセル選択の平均時間間隔の計算に使用され、スタートアップの直後においても動作の正常化が図れる。

0071

上記の構成において、図4の加算回路32は、直列接続された(n−1)段の順次加算回路とすることもできる。この場合、第1の記憶レジスタ42及び第2の記憶レジスタ48の出力は、初段に位置する第1の加算回路で加算され、当該第1の加算回路の出力は、第3の記憶レジスタ52の出力と加算される。このようにして、それまでの記憶レジスタの全出力は、第nの記憶レジスタ46の出力と加算された上で、最終的に、ライン34を介してセル選択の時間間隔の加算値として出力される。

0072

次に、図2のルーチンをより詳細に示した図5のフローチャートを参照して、本実施形態の移動局のホーム網探索方法を詳細に説明する。

0073

HPLMNの探索ルーチンの開始後に行われるS76は、セル選択の平均時間間隔の演算を行うステップである。本発明の実施の一形態において移動局がHPLMNを探索する頻度を決定する方法は、セル選択の時間間隔の加算値を得るためにn個の測定された時間間隔を加算するステップと、セル選択の平均時間間隔を求めるために上記の時間間隔の加算値をnで割るステップとを含んでいる(S76)。

0074

次に実行されるS78は、セル選択の平均時間間隔に倍率を与えるための処理であり、ホーム網探索頻度を決定する前にセル選択の平均時間間隔を補正するために、上記S76で計算されたセル選択の平均時間間隔を所定の第2の値で割るステップである。尚、この補正処理は、セル選択の平均時間間隔に重み付けを行う方法としても利用可能である。例えば、第2の値である除数mを大きくすれば、mが小さい場合よりもHPLMNの探索の開始タンミングが早められ、検索頻度を増大させることができる。

0075

次に実行されるS80は、S78で得られたセル選択の平均時間間隔が第1の値よりも小さいか否かを判断するステップである。上記の第1の値は、典型的な値としてはGSM仕様書のGSM 2.11 に基づいた30分であるが、これに限定されるものではなく、特に上記S78でmを大きな値に設定している場合などは、30分以外の値を使用することも可能である。

0076

ここで、セル選択の平均時間間隔が第1の値よりも小さい場合は、S82に移行する。このS82は、上記のS76で計算されたセル選択の平均時間間隔に対応したホーム網探索頻度を選択するステップである。一方、S80においてセル選択の平均時間間隔が第1の値よりも大きい場合は、S84に移行する。このS84は、第1の値に対応したホーム網探索頻度を選択するステップである。

0077

上記のS82又はS84によって最適なホーム網探索の時間間隔が設定された後に実行されるS86は、当該設定期間が経過したか否かを判断するステップである。ここで、設定期間が満了していなければ、次にS88に移行する。このS88は、新しいセルを選択したか否か(換言すれば、最新のセル選択の時間間隔測定値が新たに生成されたか否か)を判断するステップである。このS88の判断でYESの場合、次にS90に移行する。このS90は、記憶している最も古いセル選択の時間間隔測定値を削除するステップである。このS90の後はS92に移行し、最新のセル選択の時間間隔測定値を記憶することになる。

0078

好適な実施の一形態は、n個までのセル選択の時間間隔測定値を記憶レジスタ24内に保持するものであって、各測定値が得られてからの経過時間に応じて、これらの測定値を時系列的体系化するステップを含んでいる。すなわち、好適な実施形態は、測定されてからの経過時間に応じて時系列的に体系化された最新のn個の時間間隔を記憶する(最新のn個の時間間隔に対して時系列的に体系化した記憶管理を行う)ステップと、S92において記憶されたn個のセル選択の時間間隔測定値に基づいて、S76においてセル選択の平均時間間隔を計算するステップとを含んでいる。

0079

上記のS88において、新しいセルの選択が行われなかった場合は、S86に戻り、再度、ホーム網探索の時間間隔として設定した期間が満了したか否かを判断する。このS86において、もし設定期間が満了したと判断すれば、S94へ移行し、HPLMNの探索処理を開始する。この場合、次にS96に移行し、HPLMNを検出できたか否かを判断する。このS96において、もしHPLMNを検出できなかった場合はS76に戻り、再度、セル選択の平均時間間隔の演算を行う。一方、S96において、もしHPLMNを検出できた場合には、当該ルーチンを終了する。

0080

図6ないし図8は、図2のルーチンをさらに詳細に示したフローチャートである。これらのフローチャートを参照して、本実施形態の移動局のホーム網探索方法をさらに詳細に説明する。

0081

本ルーチンは、移動局の電源投入(スタートアップ)によって開始され(図6のS98)。これによって移動局は、電力が供給されるスタートアップ状態に遷移する。また、移動局は、このスタートアップの間にアクセス可能な少なくともn個の初期値を格納している図示しない永久記憶装置を有している。そして、移動局は、スタートアップ時に、上記の永久記憶装置に格納されているn個の初期値を読みだし、セル選択の時間間隔の初期値として記憶するステップを含む初期化処理を実行する。

0082

その後、S100に移行し、必要な通信条件を満たす適格な移動体通信網の探索を実行する(すなわち、自分のHPLMN及びルーミング可能なPLMNの電波の受信を試みる)。この探索処理は、移動局が、無線周波数受信レベル強度を監視することにより、近隣に位置するセルを検出する処理を含む。必要な通信条件を満たす適格な全てのセルを検出すれば、次に、移動体通信網を選択するS102へと移行する。すなわち、移動局は、S100で検出した近隣のセルに属する移動体通信網を選択する。

0083

次に実行されるS104は、移動体通信網への位置登録(網のデータベースに移動局の位置情報を登録する処理)が必要か否かを判断するステップである。例えば、GSMシステムのPLMNは、移動局に位置登録機能を持たせている。このGSM電話システムでは、未だ専用チャネルを使用していない移動局の位置を認識するために、移動局は、選択したセルに自局の位置を示さなければならない。このような事態は、システム(網)が移動局の現在位置を登録していないうちに移動局の電源が切られたときに、しばしば生じる。移動体通信網は、他の電話ユーザから移動局のユーザへの通信(呼出し)も出来るようにする必要があるので、上記の位置情報の登録は重要である。もし位置登録が必要な場合は、S106に移行し、選択した移動体通信網に対して位置情報の更新登録を行う。

0084

S104又はS106の次に、移動局は、選択した移動体通信網がHPLMNであるか否かを判断する(S108)。このS108において、もし移動体通信網がHPLMNであれば、S110に移行する。このS110は、選択したPLMNの電波を捕捉するステップである。この場合、移動局は、PLMNからの受信信号消失するまで(S112でYESとなるまで)選択した特定のPLMNの電波を捕捉し続ける。移動局が選択したPLMNに属するどのセルを介しても正常に通信できなくなった場合に、受信信号の消失が発生する。この受信信号の消失が発生したときは、S100に戻り、再度必要な通信条件を満たす適格な移動体通信網の探索を行う。

0085

上記S108において、選択された移動体通信網がHPLMNでなければ、次に、移動局が手動モードに設定されているか否かを判断するS114に移行する。手動モードでは、移動局のユーザは、移動体通信網の選択を手動で行うことができる。そこで、もし手動モードが選択されていれば、S110に移行し、ユーザが選択したPLMNの電波を捕捉することになる。

0086

上記S114において、移動局が手動モードに設定されていないと判断した場合は、次に、S116に移行する。このS116は、探索によって検出した移動体通信網と同じ地域内に、ホーム網(HPLMN)があるか否かを判断するステップである。もしなければ、移動局は、ホーム網を検出するには離れすぎているとみなし、S110に移行し、現在検出しているPLMNの電波を捕捉することになる。

0087

上記S106において、現在検出しているPLMNがHPLMNと同じ地域に存在する場合、次に、セル選択の時間間隔の加重平均を演算するS118(図7)に移行する。実施の一形態としては、ホーム網探索頻度を決定する場合に、セル選択の時間間隔の最新の測定値には、ホーム網探索頻度を生成する上で最も高いプライオリティ(最大の重み)を割り当てるステップを実行することが望ましい。そこで、セル選択の平均時間間隔を演算する上で、複数あるセル選択の時間間隔測定値の中でもより新しい測定値ほど高いプライオリティ(大きな重み)を持たせることにより、セル選択の時間間隔の平均を加重平均として計算する。

0088

また、好適な実施の形態は、最も新しく測定されたセル選択の時間間隔が最も高いプライオリティを持つようなセル選択の時間間隔の加重平均を求めるために、次のステップを含んでいる。すなわち、測定されてからの経過時間に応じて時系列的に体系化して記憶されたセル選択の時間間隔測定値にプライオリティを付ける(重み付けをする)ことによって、セル選択の平均時間間隔を演算するステップを含んでいる。

0089

加重平均は、個々のセル選択の時間間隔測定値に、セル選択の時間間隔測定値がどのくらい新しいかという経時的要素に関する線型算術関数掛けて重み付けをした後、平均化の演算をすることによって計算することができる。また、非線型加重平均は、セル選択の時間間隔測定値に、上記の経時的要素に関する非線型関数指数関数)を掛けることによって、同様に計算することができる。

0090

上記S118の次に実行されるS120は、セル選択の平均時間間隔に倍率を与えて補正するステップであり、このステップは、セル選択の平均時間間隔の補正処理を行うために、S118で演算されたセル選択の平均時間間隔を所定の第2の値で割るステップを含んでいる。

0091

次に実行されるS122は、上記で補正されたセル選択の平均時間間隔が所定の第1の値よりも小さいか否かを判断するステップである。上記の第1の値は、典型的には30分であり、これに限定されないが、ここではこの値を使用するものとする。もし、上記で補正されたセル選択の平均時間間隔が30分よりも小さい場合は、次にS124に移行する。このS124は、上記の補正されたセル選択の平均時間間隔に対応する値を、ホーム網探索の時間間隔(サーチレート)として設定するステップである。S122において、もし上記で補正されたセル選択の平均時間間隔が30分よりも大きい場合は、S126に移行する。このS126は、ホーム網探索の時間間隔(サーチレート)を30分に設定するステップである。

0092

上記S124又はS126の次に実行されるS128(図8)は、S124又はS126で設定されたホーム網探索のインターバル時間が経過したか否かを判断するステップである。もし、設定されたインターバル時間が既に経過している場合は、図6のS100に移行し、再度、必要な通信条件を満たす適格な移動体通信網の探索を行う。一方、S128において設定されたインターバル時間に達していない場合は、図8のS130に移行し、セル選択の時間間隔測定値が新しく生成されたか否か(すなわち、新たなセルが選択された否か)を判断する。

0093

上記S130において、セル選択の時間間隔が新たに測定されている場合、S132に移行し、現在記憶中のセル選択の時間間隔測定値で最も古い測定値を除去する。その後、S134に移行し、記憶レジスタ24内に最新のセル選択の時間間隔測定値を記憶する。その後、S136に移行し、上記S118と同様にしてセル選択の時間間隔の加重平均を演算する。尚、実施の一形態としては、移動局の近隣のセルを選択してから別の近隣のセルを選択するまでの時間間隔を測定するステップと、測定したセル選択の時間間隔を記憶するステップと、測定後の経過時間に応じて記憶しているセル選択の時間間隔を時系列的に体系化する(測定後の経過時間に応じた記憶管理を行う)ステップとを含んでいることが望ましい。

0094

その他の好適な実施の形態は、セル選択の時間間隔が測定される毎に、記憶レジスタ24内の初期値をセル選択の時間間隔測定値に置換するステップを含み、これにより、n個のセル選択の時間間隔測定値が得られると、初期値は全てセル選択の時間間隔測定値に置き代わり、そして、当該n個のセル選択の時間間隔測定値は、測定後の経過時間に応じて時系列的に体系化された上で記憶される。また、この実施の形態の方法は、さらに、新しいセル選択の時間間隔測定値が生成される毎に当該最新の測定値を記憶レジスタ24に記憶するために、記憶レジスタ24から最も古いセル選択の時間間隔測定値を除去するステップと共に、最新のセル選択の時間間隔測定値を記憶レジスタ24に追加記憶するステップとを含んでいる。これにより、移動局のスタートアップ時において初期値をセル選択の平均時間間隔を演算するために使用していても、当該初期値は実際の測定により得られたセル選択の時間間隔に置き代えられる。さらに、その後も、セル選択の時間間隔の最新のn個の測定値が、平均時間間隔の演算に使用されるように、より古いセル選択の時間間隔測定値は、順次、より新しい時間間隔測定値に置き代えられる。

0095

上記S136の次に実行されるS138は、S120と同様にして、セル選択の平均時間間隔に倍率を与えて補正するステップである。その後、S140に移行し、上記S136及びS138にて求められた新たな平均時間間隔(補正値)が、上記S118及びS120にて先に計算された平均時間間隔(補正値)よりも大きいか否かを判断する。このS140において、新たな平均時間間隔(補正値)が前回の値よりも大きければ、次にS142に移行する。このS142は、前回のホーム網探索からの経過時間が、新たに得られたセル選択の平均時間間隔(補正値)よりも大きいか否かを判断するステップである。もし、上記の経過時間が新たに得られたセル選択の平均時間間隔(補正値)よりも大きい場合、S144に移行し、前回のホーム網探索からの経過時間を計時しているタイマを停止させる。このS144を実行した後、S100(図6)に戻り、再度必要な通信条件を満たす適格な移動体通信網の探索を開始する。

0096

上記S142において、上記の経過時間が新たに得られたセル選択の平均時間間隔(補正値)以下の場合は、次にS146に移行する。このS146は、新たに求められたセル選択の平均時間間隔(補正値)と前回のホーム網探索からの経過時間との差に等しい時間に設定し直して上記タイマを再始動させるステップである。このステップの後、S148に移行し、移動局が現在選択している移動体通信網内の全てのセルからの信号を受信できなくなったか否かを判断する。

0097

また、上記S140において、新たな平均時間間隔(補正値)が前回の値以下の場合にも、S148に移行し、上記と同様の判断を行う。さらに、上記S130において、セル選択の時間間隔測定値が新しく生成されていない場合もS148に移行する。

0098

上記S148において、もし移動局が現在の移動体通信網内の何れのセルとも通信できないような場合、S144に移行して上記タイマを停止させた後、S100(図6)に戻り、再度必要な通信条件を満たす適格な移動体通信網の探索を開始する。

0099

上記S148において、もし受信信号を消失しなければ(移動局が現在の移動体通信網内の何れかのセルからの信号を受信できれば)、次にS150へ移行し、移動局とセルとの間に呼が設定されているか否かを判断する。このS150において、呼の設定がなされていなければ、S128に移行し、タイマに設定した時間の経過を待つことになる。

0100

一方、上記S150において、呼の設定がなされていれば、図7のS152に移行し、タイマを停止させる。S152の後、S154に移行し、移動局が専用(チャネル)モードになっているか否かを判断する。専用(チャネル)モードにおいては、移動局はユーザ間通信のためのチャネルが割り当てられている。

0101

上記S154において、もし移動局が専用(チャネル)モードになっていれば、S156に移行し、ハンドオーバが必要か否かを判断する。上記ハンドオーバとは、現在通信しているセルの領域端に近づいたために当該セルとの通信品質劣化したとき、通信状態を改善するために他のセルとの通信に切り換えることである。もし、ハンドオーバが必要であれば、S158に移行し、ハンドオーバを実行する。ハンドオーバにより、移動局は、通信を中継するセルを変更することになるので、新たなセル選択の時間間隔測定値が生成される。その後、S160に移行し、S132と同様にして、記憶レジスタ24に記憶されている最も古いセル選択の時間間隔測定値を除去する。さらにその後、S162に移行し、S134と同様にして、記憶レジスタ24内に最新のセル選択の時間間隔測定値を記憶する。

0102

S162の後は、再びS154へ移行し、移動局が未だ専用(チャネル)モードになっているか否かを判断する。このS154で、移動局がもはや専用(チャネル)モードではない場合、次にS118に移行し、再度、セル選択の時間間隔の加重平均を演算する。また、上記S156においてハンドオーバが不要であれば、移動局がもはや専用(チャネル)モードではなくなって新たな加重平均を演算するために最終的にS118へ移行するまで、S154及びS156のループ処理を繰り返す。

0103

下記の表1ないし表4は、加重平均の計算を実行するためにC言語で記載されたソフトウェアプログラムである。

0104

表1は、セル選択の時間間隔の最新の測定値を記憶レジスタ24に書き込む処理、及びセル選択の時間間隔の最も古い測定値を消去する処理を示している。

0105

0106

表1の上半分は、ソフトウェアプロセス注釈であり、一方、同表の下半分は、実際のコードである。図3を参照して、上記のコードは、(n−1)番目の記憶レジスタの記憶内容をn番目の記憶レジスタへシフトさせるための命令である。これにより、第(n−1)の記憶レジスタの記憶内容が第nの記憶レジスタ46へ、また、第(n−2)の記憶レジスタの記憶内容が第(n−1)の記憶レジスタ46へ、以下同様にして、第1の記憶レジスタ42の記憶内容が第2の記憶レジスタ48へシフトされるまで、順次、各記憶レジスタの記憶内容が次段の記憶レジスタへとシフトする。そして、最終的に、ライン20を介して入力される最も新しいセル選択の時間間隔測定値が、第1の記憶レジスタ42に記憶される。

0107

表2は、記憶レジスタ24に保持されている複数のセル選択の時間間隔測定値から加重平均を計算するためのプログラムを示している。

0108

0109

第nの記憶レジスタ46の記憶内容には、当該記憶内容を変化させる関数が掛けられる。各記憶レジスタの記憶内容には、異なるプライオリティ(重み)が与えられる。そして、各記憶レジスタの記憶内容には、順次、重み関数が掛けられると共に、平均を出すために加算される。n個の全ての記憶レジスタの記憶内容に重み関数が乗算され、平均を出すために加算された後、当該加算値は、平均時間間隔を求めるためにnで割られ、さらに倍率を与える(補正する)ためにmで割られる。

0110

表3は、上表2に示される加重平均処理に使用するための線型加重関数を生成するための命令を示している。

0111

0112

関数f(n)は、nの値に応じて変化する。K及びCは定数であり、定数Kには(−(n+1))が掛けられる。この関数f(n)は、nの値が最小のときに最大になる。そして、nの値が小さいほど、上記の関数式のとる値は大きくなる。これにより、最も新しいセル選択の時間間隔測定値が記憶されている記憶レジスタの記憶内容には、最も大きい数値(重み)が掛けられることになり、セル選択の平均時間間隔の計算で最大の重み付けがなされる。

0113

表4は、非線型加重関数を生成するための命令を示している。

0114

0115

表4中のKは定数であり、値nの指数式で割られる。表3と同様に、nの値が小さいほど上記の関数式は大きくなる。この非線型加重関数は、加重平均時間間隔を計算する上で最も新しいセル選択の時間間隔測定値に対して、線型関数よりもさらに高いプライオリティ(重み)を与える。

0116

上記のように、本実施の形態に係る装置及び方法は、移動局がホーム網を探索すべき頻度を決定するための改良技術を提供するものである。本実施の形態に係る装置及び方法を適用する移動局は、ホーム網の探索を開始するために、もはや常時30分も待つ必要はない。それにもかかわらず、ホーム網の探索は、電源電力を過度に消費するような頻度で開始されることもない。上述のように、移動局は、セルを再選択する頻度によって自局の移動状態(速度)を評価している。そして、このセル選択頻度を、ホーム網探索頻度を決定するために使用している。すなわち、セルを選択する頻度が高くなるほど、ホーム網を探索する頻度も高くしている。これにより、移動局の移動速度に応じた最適なホーム網探索の時間間隔の設定が可能となる。

0117

本実施の形態に係る方法は、地理的なエリアにサービスを提供し、当該地理的なエリアに複数の移動体通信網を含んでいる次の様な無線通信システムに適用される。上記の各移動体通信網は、複数の通信用セルを含み、また、上記無線通信システムは、上記セルを介してユーザ情報送受信を行うための複数の移動局を含み、各移動局は、通信用の近隣の1つのセルを選択するために、移動体通信網内のセルを識別し、このとき、各移動局は、選択することが望ましい所定のホーム網からのセルであるか否かも識別する。この様なシステムにおいて移動局がホーム網を探索する(その探索頻度を決定する)本実施の形態の方法は、
a)移動局によってセルが選択される頻度を決定するステップと、
b)上記で決定したセル選択頻度に応じたホーム網探索頻度でホーム網を探索するステップとを含んでいることを第1の特徴としている。

0118

また、本実施の形態の方法は、上記第1の特徴の構成において、さらに、
c)セル選択の平均時間間隔を計算するステップと、
d)以下のi)及びii)に示す様にホーム網探索頻度を決定するために、上記ステップc)で計算された平均時間間隔が所定の第1の値より小さいか否かを決定するステップとを含んでいることを第2の特徴としている。

0119

i)上記の平均時間間隔が第1の値以下の場合、上記ステップc)で計算された平均時間間隔に応じたホーム網探索頻度とする。

0120

ii)上記の平均時間間隔が第1の値よりも大きい場合、第1の値に応じたホーム網探索頻度とする。

0121

また、本実施の形態の方法は、上記第2の特徴の構成において、さらに、
e)上記ステップd)で行われるホーム網探索頻度の決定の前に、上記のセル選択の平均時間間隔を補正するために、上記ステップc)で計算された平均時間間隔を所定の第2の値で割るステップを含んでいることを第3の特徴としている。

0122

また、本実施の形態の方法は、上記第3の特徴の構成において、さらに、
f)移動局によってセルが選択される時間間隔を測定するステップと、
g)上記ステップf)で測定された時間間隔を記憶するステップと、
h)上記ステップg)で記憶されたセル選択の時間間隔測定値を、測定された後の経過時間に応じて時系列的に体系化する(管理する)ステップとを含んでいることを第4の特徴としている。

0123

また、本実施の形態の方法は、上記第4の特徴の構成において、さらに、
i)最も新しいセル選択の時間間隔測定値のプライオリティ(重み)を最も高くしてなる時間間隔の加重平均を求めるために、ステップh)で時系列的に体系化されたセル選択の時間間隔測定値にプライオリティを付与する(重みを付ける)ことによって、上記ステップc)においてセル選択の平均時間間隔を計算するステップを含んでいることを第5の特徴としている。

0124

また、本実施の形態の方法は、上記第4の特徴の構成において、
j)ステップf)の測定で得られた最も新しいn個のセル選択の時間間隔測定値を、ステップh)で時系列的に体系化した上で記憶するステップと、
k)上記ステップj)で記憶したn個のセル選択の時間間隔測定値を用いて、ステップc)においてセル選択の平均時間間隔を計算するステップとを含んでいることを第6の特徴としている。

0125

また、本実施の形態の方法は、上記移動局が、先ず電力が供給されるスタートアップ状態となり得るものであり、この移動局が、スタートアップ時にアクセス可能な少なくともn個の初期値を格納している永久記憶装置を有している場合に適用され、上記第6の特徴の構成において、さらに、
l)セル選択の初期の時間間隔を与えるために、スタートアップの際にn個の初期値を記憶装置に記憶するステップと、
m)n個のセル選択の時間間隔測定値が得られた後は、初期値が全て測定値に置き換えられ、そして、n個のセル選択の時間間隔測定値がステップh)で時系列的に体系化されるように、ステップf)によってセル選択の時間間隔が測定される毎に、記憶している初期値を測定された時間間隔に置き換えるステップと、
n)ステップf)で得られた新しい測定値が常に記憶されるように、最も古いセル選択の時間間隔測定値を記憶装置から除くと共に、最も新しいセル選択の時間間隔測定値を記憶装置に追加するステップとを含んでいることを第7の特徴としている。これにより、移動局のスタートアップ時にはセル選択の時間間隔の平均を計算するために初期値が使用され、セル選択の時間間隔が測定されたときには初期値が実際の時間間隔測定値と置き換えられ、そして、最も新しいn個のセル選択の時間間隔測定値が平均時間間隔の計算に使用されるように、より古いセル選択の時間間隔測定値はより新しい時間間隔測定値と置き換えられることになる。

0126

また、本実施の形態の方法は、上記第1の特徴の構成において、さらに、最も新しいセル選択の時間間隔測定値に、ホーム網探索頻度を決定するにあたって最も高いプライオリティを付与するステップを含んでいることを第8の特徴としている。

0127

また、本実施の形態の方法は、上記第2の特徴の構成において、さらに、セル選択の時間間隔の加算値を得るために、n個のセル選択の時間間隔測定値を加算するステップと、ステップc)においてセル選択の平均時間間隔を得るために、上記のセル選択の時間間隔の加算値をnで割るステップとを含んでいることを第9の特徴としている。

0128

本実施の形態に係る装置は、地理的なエリアにサービスを提供し、当該地理的なエリアに複数の移動体通信網を含んでいる次の様な無線通信システムに適用される。上記の各移動体通信網は、複数の通信用セルを含み、また、上記無線通信システムは、上記セルを介してユーザ情報の送受信を行うための複数の移動局を含み、各移動局は、通信用の近隣の1つのセルを選択するために、移動体通信網内のセルを識別し、このとき、各移動局は、選択することが望ましい所定のホーム網からのセルであるか否かも識別する。この様なシステムにおいて移動局がホーム網を探索する(その探索頻度を決定する)ための本実施の形態の装置は、図3に示すように、移動局がセルを選択する頻度を検知し、且つ、当該セル選択頻度に応じてホーム網の探索頻度を決定するためのHPLMN探索頻度ジェネレータ18を含んでいることを第10の特徴としている。

0129

また、本実施の形態の装置は、上記第10の特徴の構成において、さらに、セル選択の時間間隔の測定値を記憶するものであって、最も新しいセル選択の時間間隔測定値を受け入れるための入力部と、記憶しているセル選択の時間間隔測定値を供給するための出力部とを有する記憶レジスタ24と、上記のセル選択の時間間隔測定値と所定の第1の値とを比較する比較回路26とを含み、上記の比較回路26は、上記セル選択の時間間隔測定値を受け入れるために上記記憶レジスタの出力部に機能的に結合された第1の入力部と、上記第1の値を受け入れるための第2の入力部と、以下に示す様にホーム網探索頻度の情報を出力するための出力部とを有することを第11の特徴としている。

0130

i)上記の時間間隔が第1の値以下の場合、上記の測定された時間間隔に応じたホーム網探索頻度の情報を出力する。

0131

ii)上記の時間間隔が第1の値よりも大きい場合、第1の値に応じたホーム網探索頻度の情報を出力する。

0132

また、本実施の形態の装置は、上記第11の特徴の構成において、さらに、複数のセル選択の時間間隔測定値を加算するものであって、複数のセル選択の時間間隔測定値を受け入れるために上記記憶レジスタ24の出力部に機能的に結合された入力部と、時間間隔の加算値を出力するための出力部とを有する加算回路32と、上記の時間間隔の加算値を、平均化するための値(アベレージングバリュー)で割るものであって、上記時間間隔の加算値を受け入れるために上記加算回路32の出力部に機能的に結合された入力部と、セル選択の平均時間間隔を出力するための出力部とを有する第1の除算回路36とを含み、第1の値と比較される平均時間間隔を受け入れるために、上記比較回路26の第1の入力部は、上記第1の除算回路36の出力部と機能的に結合されていることを第12の特徴としている。

0133

また、本実施の形態の装置は、上記第12の特徴の構成において、さらに、セル選択の平均時間間隔を所定の第2の値で割るためのものであって、セル選択の平均時間間隔を受け入れるために上記第1の除算回路36の出力部と機能的に結合されている入力部と、第1の値と比較される補正された平均時間間隔を比較回路26へ供給するために比較回路26の第1の入力部と機能的に結合されている出力部とを有する第2の除算回路40とを含んでいることを第13の特徴としている。これにより、上記セル選択の平均時間間隔は、比較回路26で所定の第1の値と比較される前に、変更(補正)される。

0134

また、本実施の形態の装置は、上記第12の特徴の構成において、上記記憶レジスタ24は、第1ないし第nのn個の逐次記憶レジスタ42・48・52・46からなり、第1の記憶レジスタ42は最も新しいセル選択の時間間隔測定値を受け入れる入力部を有し、且つ、この第1の記憶レジスタ42は、記憶しているセル選択の時間間隔測定値をシフトするために、後段の記憶レジスタの入力部に機能的に結合されている出力部を有し、この第1の記憶レジスタ42の出力部は、上記加算回路32の入力部にも機能的に結合されており、さらに、上記のn個の記憶レジスタ42・48・52・46は、最新のn個のセル選択の時間間隔測定値を記憶するために、順次接続されており、最新のn個のセル選択の時間間隔測定値を上記加算回路32の入力部へ供給することを第14の特徴としている。

0135

また、本実施の形態の装置は、上記第14の特徴の構成において、さらに、図4に示すように、n個の所定のゲインG1・G2・G3・…・Gnを有するn個の増幅器58・62・66・70を含み、第1の増幅器58は、セル選択の時間間隔測定値を増幅するために、上記第1の記憶レジスタ42の出力部と機能的に結合している入力部と、上記加算回路32の入力部と機能的に結合している出力部とを有し、n個の記憶レジスタと増幅器とのペアを形成するために、上記のn個の増幅器58・62・66・70の入力部の各々は、上記のn個の記憶レジスタ42・48・52・46の各々及び加算回路32に機能的に結合されていることを第15の特徴としている。これにより、セル選択の時間間隔の加重平均を得るために、最も新しいセル選択の時間間隔測定値を強調することができる。

0136

また、本実施の形態の装置は、上記第12の特徴又は第14の特徴の構成において、平均化するための値(除数)がセル選択の時間間隔の個数nと等しく、n個のセル選択の時間間隔測定値は、上記加算回路32によって加算され、セル選択の平均時間間隔を得るために、上記第1の除算回路36は、時間間隔の加算値をnで割ることを第16の特徴としている。

0137

また、本実施の形態の装置は、上記第16の特徴の構成において、さらに、セル選択の平均時間間隔を所定の第2の値で割る第2の除算回路40を含み、この第2の除算回路40は、セル選択の平均時間間隔を受け入れるために上記第1の除算回路36の出力部と機能的に結合している入力部と、第1の値と比較される補正された平均時間間隔を供給するために上記比較回路26の第1の入力部と機能的に結合している出力部とを有していることを第17の特徴としている。これにより、上記セル選択の平均時間間隔は、所定の第1の値と比較される前に、変更(補正)される。

0138

また、本実施の形態の装置は、上記移動局が、先ず電力が供給されるスタートアップ状態となり得るものであり、この移動局が、スタートアップ時にアクセス可能な少なくともn個の初期値を格納している永久記憶装置を有している場合に適用され、上記第14の特徴の構成において、スタートアップの際にn個の初期値が上記のn個の記憶レジスタ42・48・52・46のそれぞれに記憶され、上記の記憶レジスタ42・48・52・46内に記憶されている初期値がなくなるまで、第1の記憶レジスタ42によって最新のセル選択の時間間隔測定値が受け入れられる毎に、上記初期値を実際に測定されたセル選択の時間間隔と置き換えながら、初期値の1つを第nの記憶レジスタ46から除去することを第18の特徴としている。これによって、実際のセル選択の時間間隔が測定されるまで、セル選択の平均時間間隔の計算のために初期値が使用される。

0139

また、本実施の形態の装置は、上記第10の特徴の構成において、上記HPLMN探索頻度ジェネレータ18によって感知された最も新しいセル選択の時間間隔測定値は、ホーム網探索頻度を決定する上で最も高いプライオリティが付与されることを第19の特徴としている。

0140

上述の本実施の形態は、ソフトウェアプログラムを実行するマイクロプロセッサを用いることによって、容易に実現可能である。勿論、本実施の形態は、ハードウェアでも確実に実現可能である。

0141

本実施の形態に係る装置及び方法は、GSM、DCS 1800(Digital Cellular System at 1800 Mhz )、及びPCS1900(Personal Communications Service at 1900 Mhz )を含む種々のセルラー電話システムや、第二世代ディジタルコードレス電話システムパーソナルハンディホン・システム)等のセル方式(又はマイクロセル方式)の移動体通信システム全般に適用可能である。

0142

上記の説明は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。

発明の効果

0143

請求項1の発明に係るホーム網探索装置は、ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動局に設けられ、ホーム網を間欠的に探索するものであって、以上のように、複数のセルからなる移動体通信網のセルを移動局が選択する頻度を検出するセル選択頻度検出手段と、上記セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報に応じてホーム網の探索頻度を決定するホーム網探索頻度決定手段とを備えている構成である。

0144

それゆえ、移動局の移動速度を反映してホーム網の探索頻度を最適化することができるので、過度に多くのホーム網の探索処理を行って電源電力を不必要に消耗するようなこともなく、ホーム網を発見する確率を従来よりも高くすることができるという効果を奏する。

0145

請求項2の発明に係るホーム網探索装置は、以上のように、請求項1に記載の発明の構成において、上記セル選択頻度検出手段が、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔を測定するセル選択時間間隔測定手段を備え、最新のセル選択の時間間隔をセル選択頻度情報としてホーム網探索頻度決定手段へ出力する構成である。

0146

それゆえ、上記請求項1の発明の効果に加えて、セルの選択が行われる毎にセル選択頻度情報が得られ、移動局の移動速度に応じて細かくホーム網の探索頻度を変更(微調整)することができるという効果を併せて奏する。

0147

請求項3の発明に係るホーム網探索装置は、以上のように、請求項1に記載の発明の構成において、上記セル選択頻度検出手段が、移動局がセルを選択してから次に別のセルを再選択するまでの時間間隔を測定するセル選択時間間隔測定手段と、最新のセル選択の時間間隔測定値を含むより新しいセル選択の時間間隔測定値をn個(nは2以上の整数)記憶する記憶手段と、上記記憶手段が記憶しているn個のセル選択の時間間隔測定値の平均値を演算する平均化手段とを備え、平均化手段が求めたセル選択の平均時間間隔をセル選択頻度情報としてホーム網探索頻度決定手段へ出力する構成である。

0148

それゆえ、上記請求項1の発明の効果に加えて、セルの選択が行われる毎にセル選択頻度情報が得られ、移動局の移動速度に応じて細かくホーム網の探索頻度を変更(微調整)することができるという効果を併せて奏する。また、上記請求項2の発明よりもセル選択の頻度をより正確に求めることができる。

0149

請求項4の発明に係るホーム網探索装置は、以上のように、請求項3に記載の発明の構成において、上記平均化手段が、最新のセル選択の時間間隔測定値の重みが最大になるように各測定値に重み付けをして加重平均を演算することによって、セル選択の平均時間間隔を求める構成である。

0150

それゆえ、上記請求項3の発明と同様の効果を奏すると共に、請求項3の発明よりも移動局の現在速度を十分反映してホーム網の探索頻度を最適化することができる。

0151

請求項5の発明に係るホーム網探索装置は、以上のように、請求項3又は4に記載の発明の構成において、さらに、移動局の起動時に、上記記憶手段にn個の初期値を記憶させる初期値設定手段を含み、上記記憶手段は、上記全ての初期値が実際のセル選択の時間間隔測定値と置き換わるまで、実際のセル選択の時間間隔が測定される毎に、記憶している初期値を実際のセル選択の時間間隔測定値と置き換える構成である。

0152

それゆえ、請求項3又は4の発明の効果に加えて、セル選択の時間間隔が実測されるまで、所定の初期値がセル選択の平均時間間隔の計算に使用されることにより、移動局の起動直後においても動作の正常化が図れるという効果を併せて奏する。

0153

請求項6の発明に係るホーム網探索装置は、以上のように、請求項1、2、3、4又は5に記載の発明の構成において、上記ホーム網探索頻度決定手段が、ホーム網探索頻度決定手段へ出力する前のセル選択頻度情報を補正する補正手段を備え、補正されたセル選択頻度情報をホーム網探索頻度決定手段へ出力する構成である。

0154

それゆえ、請求項1、2、3、4又は5の発明の効果に加えて、セル選択頻度情報の補正(変更)により、容易にホーム網の探索頻度を補正(調整)を行うことができるという効果を併せて奏する。

0155

請求項7の発明に係るホーム網探索装置は、以上のように、請求項1、2、3、4、5又は6に記載の発明の構成において、上記ホーム網探索頻度決定手段が、セル選択頻度検出手段からのセル選択頻度情報と所定の基準値とを比較する比較手段を備え、セル選択頻度情報が基準値以上の頻度を示す場合には、セル選択頻度情報に応じたホーム網探索の時間間隔を設定する一方、セル選択頻度情報が基準値より低い頻度を示す場合には、ホーム網探索の時間間隔を所定の上限値に設定する構成である。

0156

それゆえ、請求項1、2、3、4、5又は6の発明の効果に加えて、セル選択頻度が基準値より低い場合でも、一定のホーム網探索頻度を確保することができるという効果を併せて奏する。

0157

請求項8の発明に係る移動局は、以上のように、上記請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のホーム網探索装置を備えている構成である。それゆえ、過度に多くのホーム網の探索処理を行って電源電力を不必要に消耗するようなこともなく、従来よりも高い確率でホーム網を発見することができるという効果を奏する。

0158

請求項9の発明に係る移動局のホーム網探索方法は、以上のように、ホーム網だけでなくホーム網以外の移動体通信網を介しても通信可能な移動局がホーム網を間欠的に探索する方法であって、複数のセルからなる移動体通信網のセルを移動局が選択する頻度を検出するステップと、上記ステップで検出したセル選択頻度情報に応じたホーム網の探索頻度でホーム網の探索を行うステップとを含んでいる構成である。

0159

それゆえ、移動局の移動速度を反映してホーム網の探索頻度を最適化することができるので、過度に多くのホーム網の探索処理を行って電源電力を不必要に消耗するようなこともなく、ホーム網を発見する確率を従来よりも高くすることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0160

図1従来例を示すものであり、移動局がホーム網の探索を開始するときの処理手順を示すフローチャートである。
図2本発明の実施の一形態を示すものであり、移動局がホーム網を探索する頻度を決定するための処理手順を示すフローチャートである。
図3本発明の実施の一形態を示すものであり、移動局がホーム網を探索する頻度を決定するためのシステム構成を示す概略のブロック図である。
図4本発明のその他の実施の一形態を示すものであり、図3のシステムに加重平均を行うための増幅器を追加した構成を示すブロック図である。
図5図2に示すホーム網の探索頻度を決定する処理をより詳細に示すフローチャートである。
図6図2に示すホーム網の探索頻度を決定する処理をさらに詳細に示すものであり、詳細な処理手順の一部を示すフローチャートである。
図7図2に示すホーム網の探索頻度を決定する処理をさらに詳細に示すものであり、詳細な処理手順の一部を示すフローチャートである。
図8図2に示すホーム網の探索頻度を決定する処理をさらに詳細に示すものであり、詳細な処理手順の一部を示すフローチャートである。

--

0161

18 HPLMN探索頻度ジェネレータ(セル選択頻度検出手段、ホーム網探索頻度決定手段)
24記憶レジスタ(記憶手段)
26比較回路(比較手段)
32加算回路(平均化手段)
36 第1の除算回路(平均化手段)
40 第2の除算回路(補正手段)
42・46・48・52 第1ないし第nの記憶レジスタ
58・62・66・70 第1ないし第nの増幅器

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