図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1998年6月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

眼を構成する上皮再生を促進する組成物の提供。

解決手段

上皮増殖因子と粘度を一定の範囲に保持できる重合体とを含有する眼科用組成物

概要

背景

概要

眼を構成する上皮再生を促進する組成物の提供。

上皮増殖因子と粘度を一定の範囲に保持できる重合体とを含有する眼科用組成物

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

a) 約1乃至約1000ミクログラム/mlの濃度における上皮増殖因子(EGF);及びb) 粘度を1〜5000cpsの範囲内に保つための水溶性眼科的適合する重合体を含有して成ることを特徴とする眼用医薬組成物

請求項2

重合体が約0.05%乃至約3.0%(W/V)の濃度で存在する特許請求の範囲第1項記載の組成物

請求項3

EGFの濃度が約10乃至約500ミクログラム/mlである特許請求の範囲第1項記載の組成物。

請求項4

重合体が多糖類ビニル重合体ポリアミノ酸ポリエチレングリコール及びヒアルロン酸より成る群から選択される特許請求の範囲第1項記載の組成物。

請求項5

多糖類がセルロース誘導体である特許請求の範囲第4項記載の組成物。

請求項6

ビニル重合体がポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンである特許請求の範囲第4項記載の組成物。

請求項7

防腐剤をさらに含有する特許請求の範囲第1項記載の組成物。

請求項8

防腐剤の濃度が約0.0002%乃至約2.5%(W/V)である特許請求の範囲第7項記載の組成物。

請求項9

防腐剤がチメロサル、ソルビン酸クロロブタノール及びEDTA並びにパラベン類より成る群から選択される特許請求の範囲第7項記載の組成物。

請求項10

張度調節剤をさらに含有する特許請求の範囲第1項記載の組成物。

請求項11

張度調節剤濃度が約1.8%(W/V)までである特許請求の範囲第10項記載の組成物。

請求項12

張度調節剤が塩化物塩である特許請求の範囲第10項記載の組成物。

請求項13

pHを約5.0乃至約8.0に保つための緩衝剤をさらに含有する特許請求の範囲第1項記載の組成物。

請求項14

緩衝剤がりん酸塩緩衝剤、くえん酸塩緩衝剤、ほう酸塩緩衝剤及び酢酸塩緩衝剤より成る群から選択される特許請求の範囲第13項記載の組成物。

--

0001

本発明は、上皮増殖因子を含有する眼科用組成物に関する。

0002

ヒトの上皮増殖因子(EGF)は、上皮及び間充組織細胞包含する、多くの種類の細胞に対する分裂促進(マイジエン性)活性を有する、53アミノ酸ポリペプチド増殖因子である。たとえば、52アミノ酸ガンマーウロガストロンのような、ヒトのEGFポリペプチド変種報告されている。上皮増殖因子は、上皮生長促進活性及び胃酸分泌抑制活性を示し、それ故、薬物として有用である。上皮増殖因子は、水分の存在において生物学的活性を失なうことが認められている。このような活性の低下は、上皮増殖因子の水性調製剤を長期間にわたって保存することを不可能ならしめることから、不利である。本発明は、上皮増殖因子を包含するポリペプチド増殖因子の水分の存在における活性の低下を減ずるための手段を提供する。

0003

本発明は、水分の存在における生物学的活性の低下に対して増殖因子含有医薬組成物を安定化するための方法を提供する。この方法は、該組成物中に水溶性多糖、たとえばセルロース誘導体、を混入することから成っている。

0004

セルロース誘導体を含有する製薬及び化学組成物は既に記載がある。たとえば、エレーデらは米国特許第4,373,519号中で、たとえばセルロース材料(これはカルボキシメチルセルロースとすることができる)のような吸収剤を包含する、傷の手当用品を開示しているが、この場合に傷の手当用品は、たとえば上皮増殖因子のような、種々の薬物を含有していてもよい。

0005

ヘスらは、米国特許第3,923,599号において、セルロース誘導体を含有していてもよい植物酵素配合剤を開示している。ストローブは、米国特許第3,927,209号において、分散剤としてメチルセルロースを含有していてもよいパラインフルエンザー3ーウイルス組成物を開示している。ドーシヤツクらは、米国特許第3,933,588号において、安定剤として第四アンモニウムを含有するセルロース誘導体(DEAEセルロース)上に固定化した酵素を開示している。デイールらは、米国特許第4,011,169号において、安定剤としてアミノ化殿粉又はセルロースを含有する酵素含有洗剤組成物を開示している。

0006

ストローブは、米国特許第4,188,375号において、分散剤としてメチルセルロースを含有することができる水性ワクチン製剤を開示している。“安定剤"として“多糖類"が開示されているが、どのような不安定性問題のために安定剤を添加しているかは、開示していない。

0007

アカギらは、ヨーロツパ特許公開第0150067号において、デキストラン又はヒドロキシエチル殿粉で安定化したガンマーインターエロンを開示している。

0008

ヤコブセンらは、米国特許第4,540,506号において、シツクナーとしてヒドロキシエチルセルロースを含有することができる、酵素含有排水浄化配合剤を開示している。

0009

アラカワ及びチマシエフは、ビオケミストリー、1982、第21巻、6536〜6544頁において、水性の媒体中の蛋白質の安定化のための糖の使用を開示している。ゲツコー,K.らは、ジヤーナルオブビオケミストリー(1981)90:30〜60中で、たとえば、グリセリンソルビトール及びマンニトールのような、糖アルコールが蛋白質のための安定剤であることを開示している。

0010

ヨーロツパ特許公開第140,998号は、ヒトの上皮増殖因子及び、たとえば、緩衝液又は軟膏基剤のような希釈剤を含有する眼科用製剤を記している。この製剤は角膜炎角膜ただれ、角膜の浸潤又は角膜の潰瘍治療のために有効であると記している。

0011

本発明は眼科用の製薬組成物をも提供する。この眼用組成物は約1.0乃至約1,000ミクログラム/mlの濃度の上皮増殖因子及び粘度を1〜5000センチポアズ(cps)内に保つための水溶性の、眼科的適合する重合体を包含している。粘度は1〜100cpsの範囲内であることが好ましい。患者の眼中の傷の回復の速度を増大させるための方法は、傷を効果的な傷治療量の本発明の眼用組成物と接触させることから成っている。

0012

本発明は、ポリペプチド増殖因子、好ましくは、ヒトの上皮増殖因子(hEGF)を含有する安定化組成物を提供するものである。上皮増殖因子(EGF)及びhEGFは、自然源から単離するか又は組換えDNA法を用いて製造される公知の組成物である。以下の文献は上皮増殖因子、hEGF、及び/又は自然源からそれらを単離するための方法、あるいはrDNA法によりそれらを製造するための方法を記している:
キヤンブルら、米国特許第3,917,824号。

0013

コーエンら、米国特許第3,948,875号。

0014

西ら、米国特許第4,528,186号。

0015

ベル、公開PCT特許明細書、WO85/00369。

0016

ウルデアら、プロシーデイング、ナシヨナルアカデミーオブサイエンスUSA80、7461〜7465(1983)。

0017

ホーレンバーグ、“上皮増殖因子−ウロガストロン、ポリペプチド獲得ホルモンの現状"アカデミープレス社、ニユーヨーク(1979)、90〜132頁。

0018

カーペンター、“上皮増殖因子"、実験薬理学ハンドブツク中、第57巻、バセルガ編。

0019

ローエンら、“セル"(1978)15:1157〜1174。

0020

サベージら、“ジヤーナルオブビオロジカルケミストリー"(1972)247:7612〜7621。

0021

明細書中で用いる場合には、“上皮増殖因子"とは、たとえば以下に記すEGF受容器結合検定法のような、認知された生物学的検定方法において測定するときに、天然のヒトの上皮増殖因子ポリペプチドが示すものと同様な生物学的活性を有し且つカーペンターらが“上皮増殖因子、その受容器及び関連蛋白質"、実験的細胞研究、164(1986)1〜10,中に記しているように、いくつかの保護したアミノ酸残基及び通常のジスルフイド結合の一般的な位置付けを有している、ポリペプチドの部類を包含するものとする。かくして、“上皮増殖因子"は、ベル(前記文献)によって記された組換えDNA法によって生じたhEGF、マウス顎下腺から単離したマウスEGF(“mEGF")(たとえば、コーエンら、前記文献参照)、ラツトEGF、及び西村ら(前記文献)が記すようにヒトの尿から単離することができる天然のヒトの上皮増殖因子、及び蛋白質加水分解処理によってその場で活性上皮増殖因子に変換させる前駆体を包含する、前記の何れかの生物活性誘導体及び関連するポリペプチドを包含する。組換えDNA法によって生じたhEGFを含む、ヒトの上皮増殖因子が、本発明における使用に対して好適である。

0022

本発明において使用することができる水溶性多糖類は、セルロース誘導体、殿粉、寒天アルギン酸アラビアゴム、デキストラン、フルクタンイヌリンマンナンキシランアラビナンキトサングリコーゲン及びグルカンを包含する。セルロース誘導体を使用することが好ましい。

0023

本発明において使用するセルロース誘導体は、たとえば、アルキルセルロースヒドロキシアルキルセルロース、及びアルキルヒドロキシアルキルセルロースのようなエーテル化セルロース誘導体、たとえば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースである。メチルセルロース及び、たとえばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのような、ヒドロキシアルキルセルロース誘導体が好適である。

0024

セルロース誘導体の溶解性エーテル基置換度(D.S.)によって決定され、本発明において有用な安定化誘導体は、その誘導体を水溶性ならしめるために十分な量のかかるエーテル基をセルロース鎖中のアンヒドログルコース単位当りに有していなければならない。アンヒドログルコース単位当りに少なくとも0.35のエーテル置換度(D.S.)が一般に十分である。その上、セルロース誘導体はアルカリ金属塩、たとえばLi、Na、K又はCs塩の形態であってもよい。

0025

本発明の安定化組成物及び眼科用処方剤は、EGFとの混合物として他の増殖因子を含有していてもよい。特に、EGFは、以下のものの一つ以上と併用することができる:塩基性線維芽細胞増殖因子酸性線維芽細胞増殖因子形質転換増殖因子−ベータ、形質転換増殖因子−アルフア、ワクシニア増殖因子、アンギオゲニン、神経増殖因子、インシユリン類似増殖因子及び血小板誘導増殖因子。また、組成物及び処方剤は、増殖因子を生物学的活性の低下に対して安定化するために一つ以上の水溶性多糖を含有することができる。

0026

本発明に従って安定化させる組成物は、効果的な量の、たとえばセルロース誘導体のような、水溶性多糖が溶解させてある、たとえば、ゲル溶液、懸濁液又は分散液のような、水性の医薬組成物中に、たとえばEGFのような、ポリペプチド増殖因子を含有する組成物である。特定の場合に使用すべき多糖の正確な量は、たとえば、処方剤中における他の物質の存在又は不在、使用する当該増殖因子の特定的な性質、増殖因子の濃度、処方剤の種類などのような要因に依存して変化する。

0027

EGF及びセルロース誘導体を含有する水性の処方剤(初期処方物又は脱水後にもどした処方物のいずれか)についていえば、セルロース誘導体の効果的な量は通常は、全組成物に基づいて、少なくとも0.05重量パーセントである。使用する最大量は全く限定的ではないが、部分的には処方物の種類によってきまる。たとえば、水性の点眼処方剤においては、通常は約0.05乃至約3重量パーセントの範囲内の量のセルロース誘導体を用いる。比較的小量の水が用いられるものと思われるゲル剤においては、セルロース誘導体は処方物の主成分であってもよく、場合によっては、たとえば、処方物の約90重量パーセントの程度の高率を占めることができる。ゲル処方物中のセルロース誘導体は重量で1〜20%の範囲であることが好ましい。重要な因子は安定化効果を有する少なくとも最低量のセルロース誘導体を使用することである。

0028

本発明の安定化組成物は、点眼処方剤、傷の治療のための軟膏、ゲル処方剤、フオーム剤などにおいて、有用である。緩衝剤防腐剤張度調節剤酸化防止剤、他の重合体(たとえば、粘度を調節するため又は増量剤として用いる)及び賦形剤のような追加の物質を、本発明の安定化組成物において使用することができる。このような他の物質の特定的な代表例は、りん酸塩、くえん酸塩又はほう酸塩緩衝剤、チメロサールソルビン酸メチル又はプロピルパラベン、及びクロロブタノール防腐剤、張度を調節するための塩化ナトリウム及び/又は糖類、ポリビニルアルコールポリ(アクリル酸)又はその塩、ポリビニルピロリドン、マンニトール、ラクトーススクロースエチレンジアミン四酢酸などを包含する。

0029

本発明の安定化組成物中の増殖因子の濃度は、水性の処方物(すなわち、最初の水性処方物又は脱水したのちにもどした処方物のいずれか)の1ミリリツトル当りに約0.01〜約1000ミクログラムの範囲内にある効果的な傷の治療量である。増殖因子濃度は1〜500ミクログラム/mlであることが好ましく、1〜100ミクログラム/mlの範囲が一層好ましい。

0030

増殖因子製剤を安定化するために本発明の多糖安定剤を包含することができる製品は、点眼薬眼用ゲル剤、眼用クリームリポソーム又はミセル処方剤、のための製品を包含する。

0031

本発明は安定なEGF含有眼用処方物を提供する。EGFは約1乃至約1000ミクログラム/mlの濃度で眼用処方物中に存在させる。EGF濃度は10〜500ミクログラム/mlの範囲であることが好ましく、1〜100ミクログラム/mlであることが一層好ましい。加うるに、処方物は処方物の粘度を1〜1000cpsの範囲内に保つために眼科的に適合する水溶性重合体をも含有する。処方物の粘度は重合体、重合体濃度溶剤系及び剪断速度に依存する。これらの因子の操作を行なって容易に望ましい粘度を達成することができる。粘度はブルツクフイールド粘度計によって測定することができるが、これは液体を“剪断"するために要する力を測定する。ブルツクフイールド法は重合体間相互作用(たとえば連鎖のからみ合い)を許し且つ通常は重合体間相互作用が測定すべき粘度に顕著な役割を果す粘稠重合体溶液の測定に対して用いられる。このような測定の結果は一般に、所定の剪断速度(sec-1)において報告される。速度が粘度値に対して特定してないときは、一般に速度がゼロに外挿してあるものと認められる。これは本明細書中で1〜1000cpsの値において行なわれる。本明細書中に記載の粘度値は室温、たとえば22〜25℃におけるものである。

0032

EGFを含有する単純な水溶液は患者の眼中に入れるときに鼻涙管を通じて急速に流れ去るから、眼用処方物中ではEGFの高い濃度を用いることが重要である。高濃度のEGFの使用は眼中の傷の部位におけるEGFの有効濃度滞留時間を増大させる。また、処方物の粘度を増大させるための重合体の使用は、排液速度を低下させることによって眼中のEGFの滞留時間又は接触時間を増大させる。粘度増大重合体は一種以上の本発明の安定化多糖でもよいし、あるいは粘度上昇性を有する他の水溶性の眼科的に適合する重合体であってもよい。セルロース誘導体を1〜5000cpsの範囲内の粘度を与えるために使用する場合には、分子量は80,000〜240,000の範囲でなければならない。

0033

重合体は処方物中で約0.05%乃至約3.0%(W/V)の濃度で存在させることができる。処方物の粘度を1〜1000cpsの範囲内に保つことができる任意の水溶性の眼科的に適合する重合体を使用することができる。適当な重合体は、たとえばセルロース誘導体のような多糖、たとえばポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンのようなビニル重合体、たとえばポリリジンのようなポリアミノ酸、及びポリエチレングリコールを包含する。重合体は本発明の安定化多糖の一つであることが好ましく、その上にポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンを含有することができる。しかしながら、処方物を生物学的活性の低下に対して安定化すべき場合には、重合体は本発明の安定化多糖の一つでなければならない。

0034

眼用処方物は、加うるに、約0.0002%乃至約2.5%(W/V)の濃度で、防腐剤をも含有することができる。適当な防腐剤はチメロサール(0.0002〜0.01%)、ソルビン酸(0.05〜2.5%)、クロロブタノール(0.05〜0.6%)及びEDTA(0.01〜0.1%)である。

0035

眼用処方物は、凍結乾燥のための一つ以上の増量剤をも、約0.1〜6.0%(W/V)の濃度で含有することができる。適当な増量剤はマンニトール、スクロース、ラクトース及びグリシンである。EGFは結晶化せず且つ凍結乾燥形態において、それ自体で十分に固まらないから、凍結乾燥したEGFの固体の“ケーキ"としての充填増進するために増量剤を添加することができる。

0036

眼用処方物は、約5.0乃至約8.0、好ましくは7.0〜8.0の点眼液のpHを保つために緩衝剤を含有することができる。適当な緩衝剤は、りん酸塩緩衝剤、くえん酸塩緩衝剤、ほう酸塩緩衝剤及び酢酸塩緩衝剤から選んだものである。

0037

眼用処方物に対する任意的な成分は、水溶液を等張性とするための張度調節剤である。張度調節剤は約1.8%(W/V)までの濃度で存在させることができる。適当な張度調節剤は、たとえば塩化ナトリウムと塩化カリウムのような、塩化物塩類である。たとえばマンニトールのような、前記の増量剤は、張度調節剤としても作用することができ、それ故、張度調節剤を処方から省いて、望ましい張度効果を達成するために増量剤の添加を増大させてもよい。

0038

患者の眼中の傷の回復速度を増大させるための方法は、傷を効果的な治療量の本発明の眼科用処方物と接触させることから成っている。適当な対象は、たとえばヒトのような霊長目である。眼用処方物は、点眼剤の形態で使用して角膜上皮細胞の回復と成熟の速度を増大させることができる。処方物は眼中の中皮細胞の生長促進のためにも使用することができる。点眼剤としての眼科用処方物の局所使用上角膜固着術、角膜潰瘍放射的角膜切開術角膜移植及びその他の手術によって生じる眼中の傷の治療のために用いることができる。

0039

後記実施例1において、安定化及び非安定化水性上皮増殖因子処方物の生物学的活性を、サベージら、アナリテイカルビオケミストリー、111,195頁以下(1981)の受容器結合分析法によって検定した。別法として、適当なHPLC法によって安定性をも測定した。略述すれば、受容器結合検定法は次のようなものである:受容器結合検定法は、ヒトの細胞上の結合部位に対して125I−標識付けマウス上皮増殖因子と競争するヒトのEGFの能力に基づいている。結合は、他の大部分の細胞種よりも10〜50倍も多くのEGF受容器を表面上に有しているホルマリン固定ヒト上皮癌腫A431細胞の融合性単分子層に対して行なわれる[参考文献−フアブリカントら、プロシージングナシヨナルアカデミーオブサイエンス、USA、第74巻、565頁(1977)、ハイグラーら、プロシージングナシヨナル アカデミー オブ サイエンス、USA、第75巻、3317頁(1978)、及びウルリツヒら、ネーチヤー、第309巻、418頁(1984)]。アマースハムから入手した標識付けマウス上皮増殖因子(125I−EGF)を用いた。

0040

多数のくぼみを有するマルチざらを用いた。各くぼみは底に付着させたホルマリン固定ヒト上皮癌腫A431細胞の融合性単分子層を有していた。最初に、各くぼみ中に既知標準上皮増殖因子、検定すべき試料、又は上皮増殖因子を含有しない対照試料の何れかを含有する80ミクロリツトルのPBS希釈剤(0.1重量パーセントのウシ血清アルブミン及び0.2Mのグリシンを含有するりん酸塩緩衝食塩水)を加えた。通常は標準及び試料試薬系列希釈物を使用した。次いで、PBS中の既知活性及び濃度の20ミクロリツトルの125I−EGFを各くぼみに加えた。(試薬の添加は所定の順序で行なうことが重要である)。くぼみにふたをして37℃において約1−1/4〜2−1/2時間温置した。

0041

各くぼみ中の反応混合物吸引して液体を捨て、各くぼみをPBSで2回洗い且つ洗液を捨てた。100ミクロリツトルの0.1N NaOH、1重量パーセントのドデシル硫酸ナトリウムを各くぼみに加えた。くぼみを37℃で10分間温置したのち、試料を個々にガンマ線計数瓶に移した。試料を含有する瓶をガンマ線計数器中に置き、ガンマ線量を1分間計数した。あるいは、取り除くことができるくぼみを有するマルチざらを使用することもでき、その場合には、洗浄段階後に、全くぼみを取り出して、計数のためにガンマ線計数器中に入れた。

0042

新しく調製した既知のEGF標準の系列的な希釈物からの計数値を、対数対数グラフ上に、1分当りの計数をY軸とし、濃度をX軸として、EGF濃度の関数としてプロツトした。1分当りの計数は既知上皮増殖因子の濃度に逆比例する。既知の希釈度における未知試料に対して得た曲線を新しく調製した標準に対する曲線と比較することによって、各未知試料中の活性EGFの濃度(ミクログラム/ミクロリツトルとして)を決定した。二回の反復と系列的な希釈によって得た値の平均をとることによって精度を向上させた。

0043

実施例1
安定性試験
下記の出所から医薬品級の重合体を入手した:
ポリ(ビニルアルコール)−ゲルバトール40/20−モンサント(“PVA")
メチルセルロース−メトセルA4M−ダウ(“MC")
ヒドロキシプロピルメチルセルロース−メトセルE4M−ダウ(“HPMC")
ポリ(ビニルピロリドン)−プラスドンC15−GAF(“PVP")
眼用の処方物において一般に用いられているものと同様な粘度を与えるように4重合体溶液を調製した。これらの溶液は細菌の生長を抑制するための0.01重量%のチメロサール及び等張とするための0.9重量%のNaClをも含有した。溶液を滅菌するために0.2ミクロンポリスルホンフイルターを用いて濾過した。濾過した溶液を無菌ガラス瓶中で保存した。ベル、WO85/00369に記すようにして製造した上皮増殖因子を各瓶中に加えて12ミクログラム/mlの溶液を与えた。2対照溶液をも用いた。その一つは純蒸留水中に上皮増殖因子を含有し、他方はチメロサールとNaClのみを含有する蒸留水中に上皮増殖因子を含有していた。第1表は4重合体溶液の濃度と25℃における固有粘度を示す。固有粘度は希薄溶液の粘度を規定するために用い、通常はウベローデ粘度計中で測定する。固有粘度は重合体の分子量と溶剤に依存する。

0044

0045

6溶液の上皮増殖因子活性を、調製したばかり、及び調製の6,21,48日後の溶液に対して、前記の受容器結合検定法によって測定した。溶液は試験の間に瓶中で37℃において保存した。

0046

下記第2表は、調製したばかり及びその後6,21,48日の間隔において、6溶液に対する活性(1ミリリツトル当りの活性上皮増殖因子のミリグラム数として表わす)及び48日後に残留する当初の活性の百分率を示す。

0047

0048

いくつかの重合体は、不自然に高い測定EGF濃度値を生じた。それ故、異なる重合体間で濃度値を比較すべきではない。濃度値を各重合体それぞれに対して0日と48日の間で比較しなければならない。上表の結果から明らかなように、2種のセルロース誘導体を含有する水性の上皮増殖因子溶液は、48日の保存後に、それらの生物学的活性を全く失なわない(実験誤差内で)のに対して、その他のものは同じ期間後に、それらの生物学的活性のほぼ半分を失なった。

0049

実施例2
霊長目における眼用EGF処方剤の評価
この実施例は霊長目の角膜の上皮再生の促進に対するヒトEGFの効果を実証する。使用した試験処方剤は組換え法によって製造したヒトEGF(チロン社、カリホルニア州、エマービル)を100ミクログラム/mlの濃度で含有していた。使用した処方剤は、防腐剤としてクロロブタノール(クロロブタノール8A)を用い、以下の処方によりpH5.5で調製した:
成分 %(W/V)
NaCl 0.46
クロロブタノール 0.50
くえん酸 0.26
くえん酸Na・H2O 0.57
マンニトール1.0
HPMC 0.25
水 100
体重5〜7kgの3匹の成熟しためすのサルマカカ フアシクラリス(Macacafascicularis)、を用いた。霊長目とヒトの角膜の解剖学上の構造はほぼ同一であり、霊長目は上皮再生の研究に対して十分に許容できるモデルである。

0050

動物ケタミン(5mg/lb)とロンパム(1mg/lb)で麻酔した。唾液過多を低下させるために硫酸アトロピン(0.5mg/lb)をも用いた。眼中に開眼器を挿入し、直径8mmのステンレス鋼真空トレフイン(trefine)を角膜に取り付けた。トレフインの中心をn−ヘプタノールで45秒間満して上皮を除去した。次いで吸引によってn−ヘプタノールを除いたのち、角膜を30mlのりん酸塩緩衝食塩水で洗った。表面を綿棒で穏やかにぬぐうことによって上皮を眼縁までずらした。上皮の除去をフルオレセイン染色で確認した。動物を1日に4回、すなわち、9時、12時、15時及び18時に、2滴の溶液で処理した。左眼対照として用い、賦形剤のみ(すなわち、EGFを除く全成分)を与えたのに対して、右眼はEGFを含有する賦形剤を投与した。霊長目に前記のようにして毎日麻酔をかけ、その角膜をフルオレセインで染色したのち、カラースライドフイルムを用いて写真をとった。

0051

シグマスキヤンプログラムを用いるカラースライドの拡大した投影計算機利用面積測定によって上皮再生の程度を測定して、上皮が再生した各角膜の百分率として表わした。その結果を、対−T試験(pair−Ttest)により統計的有意差について解析した。試験の終りに霊長目を人手により安楽死させて、角膜を通常のように組織学的に処理した。

0052

拡大したカラースライドの計算機利用面積測定の結果を第3表に示す。同表から明らかなように、処方剤は障害の24時間後に上皮再生の面積の増大を与えた。ワンテイルド対−T試験(one−tailed pair−Ttest)を用いる24時間の結果の統計的解析は0.10>p>0.05の小さなp−値を示した。No.11316の霊長目は48〜72時間に上皮再生面積の僅かな逆転を示したが、それは続く24時間の間に刺し傷程度まで回復した。

0053

EGF含有処方剤で処理したNo.11314と10668の霊長目動物からの角膜の組織学的評価は、約5〜7細胞層の厚さの、厚い連続的な上皮を示した。基底層を含む細胞は立方形で緻密であった。基底層の上にある細胞は扁平上皮への漸進的な層形成を示した。

0054

それに対して、これらの動物からの対照角膜は、広く間隔を置き且ついくらか平らになった基底及びその上の細胞の貧弱な層形成を伴なう、約2〜3細胞の厚さの、きわめて薄い上皮を有していた。No.11316の動物からの両角膜の外観はNo.11314と10668の動物の対照角膜と類似していた。

0055

かくして、EGF含有処方剤による角膜上皮損傷の処理は、賦形剤と比較して、上皮再生の初期速度を増大させることは明白である。さらに、再生した上皮の組織学的外観はEGFで処理した角膜のほうがすぐれていた。すなわち、EGF処方剤は、この霊長目動物モデルにおいて上皮再生の速度と質の両方を改善した。

0056

0057

実施例3
実施例2に記したクロロブタノール8A処方剤に加えて、他の2処方剤をも調製した。処方剤6は7.0のpHで調製し、防腐剤としてチメロサールを含有した。

0058

成分チメロサール6A
%(W/V)
NaCl 0.51%
チメロサール 0.004
EDTA0.1
NaHPO4・H2O 0.18
成分 チメロサール6A
%(W/V)
NaHPO4・H2O 0.54
マンニトール1.0
ヒドロキシプロピル0.25
メチルセルロースE4M
水 100
処方剤7はpH=6.65で調製し、防腐剤としてソルビン酸を含有した。

0059

ソルビン酸7A
%(W/V)
NaCl 0.50
ソルビン酸 0.20
EDTA0.1
くえん酸 0.26
くえん酸Na・2H2O 0.57
マンニトール1.0
HPMC 0.25
水 100
これらの3種の異なる処方剤の安定性を292日の期間にわたって異なる4温度において測定した。結果を第4表に示す。

0060

発明の効果

0061

本発明によれば、EGFと一定粘度を提供するための重合体とを含んでなる眼科用組成物が提供される。本発明の組成物は、かような構成を有することにより、特に、眼の角膜上皮の再生に著効を示す。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 国立大学法人金沢大学の「 ヌクレオチド除去修復阻害剤、それを含有する腫瘍治療の増強剤及び抗腫瘍剤」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】大量に入手し易く、簡素な化学構造であって、損傷を受けたヌクレオチドの除去修復を阻害する活性が強くて、毒性が低く安全性が高いヌクレオチド除去修復阻害剤、それを含有し原発巣の癌細胞のような腫瘍細胞... 詳細

  • 株式会社マンダムの「 口臭抑制剤」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】安全性が高く、経口摂取することが可能な口臭抑制剤を提供する。【解決手段】 ジュンサイ抽出物を含むことを特徴とする口臭抑制剤を提供する。前記の口臭抑制剤は、さらに、ルイボス抽出物及びリンゴンベ... 詳細

  • 伊那食品工業株式会社の「 錠剤用基材及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】従来より優れた崩壊性と十分な硬度とを錠剤に付与できる錠剤用基材、及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る錠剤用基材は、単一粒子の平均繊維長が20〜1000μmの繊維状ファイバー10... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ