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技術 壁紙原紙及びその製造方法

出願人 紀州製紙株式会社
発明者 山内昭西森敏夫
出願日 1996年11月22日 (24年1ヶ月経過) 出願番号 1996-327616
公開日 1998年6月16日 (22年6ヶ月経過) 公開番号 1998-159000
状態 拒絶査定
技術分野 紙(4)
主要キーワード カッティング作業 壁張り 表装紙 クローダジャパン製 混合糊 塩ビペースト 布壁紙 現場作業員
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年6月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

紙壁紙織物壁紙ビニル壁紙等に於いて、相剥ぎ性が少なくて、オープンタイムの長くとれる壁紙原紙経済的に提供することを目的とする。

解決手段

本発明にかかる壁紙原紙は、紙の繊維成分100重量部に対してラノリンおよび/またはラノリン誘導体固形分として0.3〜1.0重量部含有させ、繊維に抱水性を付与した。

概要

背景

壁紙の貼り作業は、施工時に水系のを付けてから、糊面を内側にして折り畳み、壁に貼るまで暫く放置し、その後に、壁貼り作業を行うのであるが、この貼り上げ完了までにはかなりの時間を必要とする。

放置時における養生時間オープンタイムと言い、このオープンタイムを越えて放置した場合には、相剥ぎと呼ばれる現象が生じやすい。この相剥ぎは、糊が乾くことにより、折り畳んだ壁紙の裏打紙同士がくっつき、紙層はがれる現象をいい、壁貼り作業にとって大きな障害となる。

なお、壁紙は大別してビニル壁紙紙壁紙織物壁紙のほぼ三種類があるが、特に紙壁紙ではビニル壁紙に比べて、糊が速く乾きやすいため、相剥ぎが発生し易く、オープンタイムが短くなり、施工性に劣る。つまり、ビニル壁紙では表面の塩ビ層がバリヤー層となり、糊の水分が蒸散しにくくなるが、紙壁紙ではこのようなバリヤー層がないために、紙の繊維中に浸透した水分がその表面全体から蒸散しやすいためである。

例えば十数メートルにもおよぶ壁紙を糊付し、貼り上げを完了するまでにはかなりの時間がかかるため、最近のユーザニーズとして、オープンタイムを最低60分以上取ること、言換えれば60分程度放置しても相剥ぎが生じない、ことが要求されている。

この種の問題を解決するため、特に紙壁紙の場合には、従来から樹脂ラテックスなどで原紙の表面又は裏面にトップコートを施し、バリヤー層を設けるなどの物性の改善が行われ、ビニル壁紙と同様に、表面からの水分蒸散を防止し、オープンタイムを確保しようとしていた。

概要

紙壁紙、織物壁紙、ビニル壁紙等に於いて、相剥ぎ性が少なくて、オープンタイムの長くとれる壁紙原紙経済的に提供することを目的とする。

本発明にかかる壁紙原紙は、紙の繊維成分100重量部に対してラノリンおよび/またはラノリン誘導体固形分として0.3〜1.0重量部含有させ、繊維に抱水性を付与した。

目的

本発明は、以上の知見に基づきなされたものであって、その目的は、ビニル壁紙、紙壁紙、織物壁紙などの壁貼り作業時のオープンタイムが長く、作業性の改善された壁紙原紙を提供するものである。

また、本発明の他の目的は以上の壁紙原紙を簡単かつ安価に製造できる方法を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

紙の繊維成分100重量部に対してラノリンおよび/またはラノリン誘導体固形分として0.3〜1.0重量部含有させたことを特徴とする壁紙原紙

請求項2

ラノリンおよび/またはラノリン誘導体を、原料スラリーに内部添加して抄紙するか若しくは塗工液添加配合してオンマシンコートすることにより、紙の繊維成分100重量部(固形分)に対して、該ラノリン又は/及びラノリン誘導体を0.3〜1.0重量部(固形分)を含有させることを特徴とする壁紙原紙の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ビニル壁紙紙壁紙織物壁紙などに用いられる壁紙原紙係り、より詳しくは塗工時の相剥ぎ性が少なくて、オープンタイムが長くとれる壁紙原紙およびその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

壁紙の貼り作業は、施工時に水系のを付けてから、糊面を内側にして折り畳み、壁に貼るまで暫く放置し、その後に、壁貼り作業を行うのであるが、この貼り上げ完了までにはかなりの時間を必要とする。

0003

放置時における養生時間をオープンタイムと言い、このオープンタイムを越えて放置した場合には、相剥ぎと呼ばれる現象が生じやすい。この相剥ぎは、糊が乾くことにより、折り畳んだ壁紙の裏打紙同士がくっつき、紙層はがれる現象をいい、壁貼り作業にとって大きな障害となる。

0004

なお、壁紙は大別してビニル壁紙、紙壁紙、織物壁紙のほぼ三種類があるが、特に紙壁紙ではビニル壁紙に比べて、糊が速く乾きやすいため、相剥ぎが発生し易く、オープンタイムが短くなり、施工性に劣る。つまり、ビニル壁紙では表面の塩ビ層がバリヤー層となり、糊の水分が蒸散しにくくなるが、紙壁紙ではこのようなバリヤー層がないために、紙の繊維中に浸透した水分がその表面全体から蒸散しやすいためである。

0005

例えば十数メートルにもおよぶ壁紙を糊付し、貼り上げを完了するまでにはかなりの時間がかかるため、最近のユーザニーズとして、オープンタイムを最低60分以上取ること、言換えれば60分程度放置しても相剥ぎが生じない、ことが要求されている。

0006

この種の問題を解決するため、特に紙壁紙の場合には、従来から樹脂ラテックスなどで原紙の表面又は裏面にトップコートを施し、バリヤー層を設けるなどの物性の改善が行われ、ビニル壁紙と同様に、表面からの水分蒸散を防止し、オープンタイムを確保しようとしていた。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、この種の物性改善を行ったとしても、実際には施工現場温湿度日射通風などの作業環境と、施工する糊の組成、付着量によりオープンタイムに与える影響が大きいことが確認されており、必ずしも十分な効果をあげられていなかった。

0008

つまり、ビニル壁紙を含むいずれの種類の壁紙であっても、実際のオープンタイムの確保のためには、現場作業員による糊の付着量調整や、湿度調整などによる面倒な工夫にゆだねられているのが現状であり、更なる改善が要求されていた。

0009

また、紙壁紙におけるバリヤー層の加工は、オフマシン工程で行われるのが普通であり、抄紙機抄造し、一旦巻取った壁紙原紙を、再度コーティング処理工程に回すため、工程増になり、製造コストが高くなる原因となっていた。

0010

そこで、本発明者らは、糊中の水分を紙の繊維内部に取込んで抱水することによって、糊の表面層の水分が蒸発して皮膜が形成されてもその抱水状態が維持されるようにすれば、オープンタイムを長く取れることに着目して、そのような特性を満足する素材およびその配合を検討すべく種々実験を繰返した結果、ラノリンおよび/またはその誘導体を紙に含有させることによって、以上の課題に対して卓越した効果をもたらし、しかも人体無害であることを知見し、本発明を完成するに至った。

0011

本発明は、以上の知見に基づきなされたものであって、その目的は、ビニル壁紙、紙壁紙、織物壁紙などの壁貼り作業時のオープンタイムが長く、作業性の改善された壁紙原紙を提供するものである。

0012

また、本発明の他の目的は以上の壁紙原紙を簡単かつ安価に製造できる方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0013

上記目的を達成するため、本発明のうち請求項1記載の発明は、紙の繊維成分100重量部に対してラノリンおよび/またはラノリン誘導体固形分として0.3〜1.0重量部含有させたことを特徴とするものである。

0014

本発明で言うラノリンおよび/またはラノリン誘導体とは、例えば、羊毛洗滌時の廃液から回収されるウールグリースを精製したものを言い、化粧品医療用テープなどに広く知られており、人の皮膚に馴染みやすく、肌にしっとりとした潤いを与えるための潤滑性添加剤として一般に知られているものである。

0015

また、本発明のうち請求項2記載の発明方法は、ラノリンおよび/またはラノリン誘導体を、原料スラリーに内部添加して抄紙するか若しくは塗工液添加配合してオンマシンコートすることにより、紙の繊維成分100重量部(固形分)に対して、該ラノリン又は/及びラノリン誘導体を0.3〜1.0重量部(固形分)を含有させることを特徴とするものである。

0016

本発明で言う、オンマシンコートとは、原料スラリ−を抄造し塗工するまでの工程を一台の抄紙機により行うものである。したがって、本発明では抄紙機により製造され、巻取られた壁紙原紙中にラノリンおよび/またはラノリン誘導体が含有されることになる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。

0018

本発明の壁紙原紙は、請求項に記載のごとく、紙の繊維成分100重量部に対してラノリンおよび/またはラノリン誘導体を固形分として0.3〜1.0重量部含有させたものである。

0019

本発明に使用する原紙は、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)などの木材パルプ主体に必要に応じて合成繊維無機繊維合成パルプなどを添加したものが使用される。

0020

本発明に使用されるラノリンおよび/またはラノリン誘導体としては、ポリオキシエチレンラノリンラノリン脂肪酸ポリエチレングリコールなどが挙げられ、いずれもこれらは、羊毛洗滌時の廃液から回収されるウールグリースを精製したものの中から得られる。

0021

以上のラノリンおよび/またはラノリン誘導体を含有させた壁紙原紙にあっては、糊中の水分を紙の繊維内部に取込んで抱水し、糊の表面層の水分が蒸発して皮膜が形成されてもその抱水状態が維持されることになり、オープンタイムを長く取れることになる。

0022

なお、抱水性とは、紙の繊維成分であるパルプ親水基中に水分子が取込まれ、この状態に保持されることを言い、これによって糊の表面が乾いても相互の接着性、すなわち相剥ぎ性が防止される。

0023

また、ラノリンおよび/またはその誘導体の含有量を限定した理由は、配合量が0.3重量部を下回る場合には前述の抱水性による効果を十分に発現するに至らないからであり、逆に配合量が1.0重量部を越えても抱水性による効果が増加が見られず、経済的でなく好ましくない。それ故、以上の範囲内に限定される。

0024

具体的なラノリン含有紙の製造方法は、次の手順に従って行われる。

0025

通常の抄紙機において、ミキシングチェストなどで原料を調製する時、前記各種パルプを含む原料スラリーに、通常用いられる填料および/または顔料内添サイズ剤を添加した後、ラノリンおよび/またはラノリン誘導体を添加し、更に定着剤メラミン樹脂又はエポキシ樹脂と順次添加し、後工程のセーブオールサイロなどで歩留向上剤消泡剤等を添加して抄紙する。

0026

若しくは、抄紙工程から連続する塗工工程に使用されるサイズプレスロール或いはゲートロールなどにおいて、でんぷん又は/及びポリビニルアルコールバインダーとして表面サイズ剤表面紙増強剤などを配合し、含浸塗工して紙を製造しているが、この塗工液にラノリン又は/及びラノリン誘導体を配合する。

0027

この塗工液には、壁紙原紙に機能性を付与するために、アクリルエマルジョン湿潤強度剤難燃剤防腐防カビ剤、消泡剤なども必要に応じて、添加可能である。

0028

なお、オンマシンコーティングする塗工方式としては、他にバー塗工、ブレード塗工エアーナイフ塗工等があるが、特に限定されるものではない。

0029

いずれの方法においても、添加されるラノリンおよび/またはラノリン誘導体は、水の存在下では他の原料スラリーに混合する物質、あるいは塗工液混合物質に対して親和性があり、抄紙、塗工作業時における阻害要因とはならない。

0030

さらに、ロール状に巻取った原紙そのものは、通常の原紙と同様にブロッキングがなく、以後通常の原紙と同様な加工工程を経て壁紙に加工され、製品として出荷される。

0031

例えば、図1(a)は、塩ビ壁紙を示すもので、表面にエンボス加工が施された塩ビシート1の裏面に前記原紙からなる裏打紙2をラミネートしたものである。 また、図1(b)は布壁紙を示すもので、織布3の裏面に前記原紙からなる裏打紙2をラミネートしたものである。さらに、図1(c)は表面に印刷が施された表装紙4の裏面に前記原紙からなる裏打紙2をラミネートしたものである。

0032

いずれも、これらはその裏打紙2に糊5を介して下地壁6に壁貼りされる。なお、この他には皮革製品を用いた特殊壁紙もあるが、その説明は割愛する。

0033

以上の加工を施した壁紙は、施工業者により、次のような作業手順によって壁貼りされる。

0034

壁紙の裁断・・・壁紙の寸法、貼り付け面積などに応じた寸法に裁断。

0035

糊の希釈、混合・・・希釈には水を用いる。希釈率は、湿度などの施工条件によって異なるものの、50〜80%である。施工糊は、でんぷん糊だけでは接着力が低いので、一般に酢酸ビニル樹脂を混合して使用している。施工業者にとっては、糊代の節約及び仕上げスピードアップポイントで、これらは糊の調合法と糊の付着量にかかっている。糊の付着量が多いほど相剥ぎ性は少なくなり、オープンタイムは長くなる。又、でんぷん糊100%に配合する酢酸ビルニ樹脂の割合が増すにつれ、相剥ぎ性は大きくなり、オープンタイムは短くなる。水希釈率70%の糊の場合、付着量160〜180g/m2でオープンタイムを60分以上とるには、酢酸ビニル樹脂の配合比は10%を限度とすることが好ましい。

0036

塗布・・・ロールコータなどを用いて塗布。

0037

壁張り作業・・・、脱泡修正張りおこし、隣り合う壁紙同士のカッティング作業を含む。

0038

養生・・・該当する施工箇所換気暖房などの作業を含む。

0039

後片づけ
以上の作業のうち、塗布作業終了後から壁張り作業までの養生時間がオープンタイムであり、この間の作業によって仕上がり外観が左右されるが、裏打紙中に含有されているラノリン及び/またはその誘導体により裏打紙には抱水性が付与され、これによって十分なオープンタイムを確保でき、安定した施工及び仕上がり外観を確保できる。また、抱水性を付与することによるカッティング性に与える影響はない。

0040

以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。また、例中の濃度は、夫々商品濃度(%)で示す。

0041

実施例1:基紙は、LBKP60%、NBKP40%のパルプ配合で抄紙した灰分6%の坪量60g/m2のサイズプレス塗り紙を使用した。以下の各実施例、比較例とも基紙は同じ。酸化でんぷん3%(商品名:SK−20,日本コーンスターチ製)、スチレンアクリルエステル共重合物の表面サイズ剤3%(商品名:ハマコートS−900G,ミサワセラミックケミカル製)、ポリオキシエチレンラノリン1.0%(商品名:ソーランA50/50(固形分50%),クローダジャパン製)を配合して成るサイズプレス液を基紙に塗工量57g/m2で含浸塗工し、オートドライヤーにて乾燥し、壁紙原紙を得た。

0042

実施例2:酸化でんぷん3%(商品名:SK−20,日本コーンスターチ製)、スチレン−アクリルエステル共重合物の表面サイズ剤3%(商品名:ハマコートS−900G,ミサワセラミックケミカル製)、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール0.5%(商品名:スクリレート1000(固形分100%)、クローダジャパン製)を配合して成るサイズプレス液を基紙に含浸塗工し、オートドライヤーにて乾燥し、壁紙原紙を得た。

0043

実施例3:酸化でんぷん3%(商品名:SK−20,日本コーンスターチ製)、スチレン−アクリルエステル共重合物の表面サイズ剤3%(商品名:ハマコートS−900G,ミサワセラミックケミカル製)、ポリオキシエチレンラノリン1.0%(商品名:ソーランA50/50(固形分50%),クローダジャパン製)、アニオン性のアクリルエマルジョン10%(商品名:プライマHA−24,日本アクリル化学製)とからなるサイズプレス液を含浸塗工し、壁紙原紙を得た。

0044

実施例4:酸化でんぷん3%(商品名:SK−20,日本コーンスターチ製)、スチレン−アクリルエステル共重合物の表面サイズ剤3%(商品名:ハマコートS−900G,ミサワセラミックケミカル製)、ポリオキシエチレンラノリン1.0%(商品名:ソーランA50/50(固形分50%),クローダジャパン製)、難燃剤10%(商品名:CSG、チッソ製)とから成るサイズプレス液を含浸塗工し、壁紙原紙を得た。

0045

実施例5:NBKP40%,LBKP60%のパルプスラリー酸化チタンKD(チタン工業製)を10%(対パルプ風乾、以下同じ)、表面サイズ剤3%(商品名:サイズパインE,荒川化学工業製)、ポリオキシエチレンラノリン(商品名:ソーランA50/50(固形分50%),クローダジャパン製)を2.0%、アルミン酸ソーダを1.0%、硫酸バンドを3%、スミレズレジンAC−8%(住友化学工業製)を10%を順次添加・攪拌して調製した原料を0.6%濃度に希釈した後PHを5.0〜5.2に調整して、パールフロックFR−C(星光化学工業(株)製)を0.5%添加して完成紙料を調製した。

0046

PH5.0〜5.2に調整した工業水を用い、タッピシートマシンにて常法により、70g/m2の手抄シートを作成した。次に、酸化でんぷんSK−20(日本コーンスターチ(株)製)3%、ハマコートS−900G(ミサワセラミックケミカル(株)製)2%、XコートP−180S(星光化学工業製)2%とから成るサイズプレス液を含浸塗工し、オートドライヤーで乾燥して手抄きの壁紙原紙を得た。

0047

比較例1:酸化でんぷんSK−20(日本コーンスターチ製)3%、ハマコートS−900G(ミサワセラミックケミカル製)3%とからなるサイズプレス液を含浸塗工し、壁紙原紙を得た。

0048

比較例2:実施例3において、ポリオキシエチレンラノリンを使用しないサイズプレス液を含浸塗工し、壁紙原紙を得た。

0049

比較例3:実施例4において、ポリオキシエチレンラノリンを使用しないサイズプレス液を含浸塗工し、壁紙原紙を得た。

0050

比較例4:実施例5において、ポリオキシエチレンラノリンを添加しない原料で、実施例5同様に手抄シートを作成し、サイズプレス液を含浸塗工し、壁紙原紙を得た。

0051

以上の実施例、比較例に従って製作した壁紙原紙について実施した相剥ぎ性、湿潤強度層間強度水中伸度サイズ度などの紙の物性、塩ビ発泡性、刃切れ適性、接着性を比較したところ、図2に示す結果を得た。

0052

なお、各性能試験の方法と評価方法を以下に説明する。

0053

(1)相剥ぎ性
施工糊Aは、でんぷん糊(商品名:シンコール糊、シンコール製)100重量部に対し、水70重量部を混合調製する。更にこの糊85重量部に対し、酢酸ビニル重合体エマルジョン(商品名:エスダイン#1500W,積水化学工業製)15重量部を混合して調製した。施工糊Bは、でんぷん・酢酸ビニル樹脂混合糊(商品名:アミノールUP,ヤヨイ化学工業製)100重量部に対し、水70重量部を混合して施工糊Bを調製した。この施工糊A又はBをアプリケータを用い、所定寸法の壁紙原紙(幅150mm×長さ250mm)の表面に160〜180g/m2塗工した後、糊面を内側にして折り畳み、室温で放置して所定時間後に約30mm剥がすが、この時に紙層の剥がれの有無を観察する。

0054

相剥ぎ性の評価は、◎は両部に紙層の剥がれが全くない場合、○はいずれかの片耳部に一部剥がれがあるが問題ないもの、△はいずれかの片耳部に半分以上剥がれがある場合、×は両耳部とも全面に紙層の剥がれがある場合を示す。この相剥ぎが起こらない養生時間(オープンタイム)の3倍の時間をビニル壁紙製品に相当するオープンタイムとした。

0055

(2)紙の湿潤強度、層間強度、水中伸度、サイズ度の物性評価
壁紙原紙を20℃、65%RH室で24時間調湿した後、夫々JIS法に従い測定した。

0056

(3)塩ビ発泡性
あるコンバーターが使用している塩ビペーストをアプリケータで塗工する。150℃、25秒でゲル化させ、次に215℃、60秒で発泡させる。この発泡層の表面の肌の状態を観察する。良好、普通、不良の3段階で評価した。

0057

(4)刃切れ適性
塩ビペーストを塗工し、発泡させた壁紙に施工糊Aを160〜180g/m2塗工し、30分のオープンタイムを取った後、ベニヤ合板に2枚重ねで貼り付ける。その後、金尺を当てカッターナイフ垂直方向に、5箇所一文字に切る。裏打ち紙パルプ繊維がつづれていないか観察する。良好、普通、不良の3段階で評価した。

0058

(5)接着性
JIS A6921『壁紙』の4.4.4「施工性試験」の方法に準拠して試験片に施工糊Aを160〜180g/m2塗工し、30分のオープンタイムを取った後、下地材(厚さ20mmのベニヤ合板)に張り付ける。張り付け後、2時間・4時間及び24時間後の接着状態を観察する。評価は、良好、普通、不良の3段階で実施した。

0059

この結果、本発明の壁紙原紙は、図2に示す結果からも明らかなように、塩ビ発泡性、刃切れ適性、接着性などを損なうことなく、オープンタイムが長く取れることが判明した。

発明の効果

0060

以上のように本発明による壁紙原紙にあっては、ラノリン又はラノリン誘導体を通常の抄紙機に於いてミキシングチェストなどに内添するか、又はサイズプレスロール液に添加して抄紙することにより、オープンタイムが長く、施工性に優れた壁紙原紙を安全に、経済的に提供する。

図面の簡単な説明

0061

図1(a)〜(c)は本発明の原紙を裏打紙とした各種壁紙の断面図である。
図2実施例と比較例における紙面結果を表にして示す図である。

--

0062

1塩ビシート
2裏打紙
3 織布
4表装紙
5糊
6 下地壁

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