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技術 熱伝導制御装置及びこの装置を用いた樹脂成形金型装置

出願人 パナソニック株式会社
発明者 光明寺大道川島勉西木直巳井上孝夫前田幸男
出願日 1996年11月28日 (23年7ヶ月経過) 出願番号 1996-317372
公開日 1998年6月16日 (22年0ヶ月経過) 公開番号 1998-156832
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の射出成形
主要キーワード いれこ 高分子化合物フィルム グラフィックシート 炭素質シート 挟着状態 熱伝導装置 電子部品基板 耐熱性テープ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

均一に、応答性がよく、しかも装置の小型化が図れる熱伝導方法及び装置を提供するものである。

解決手段

加熱源3と被加熱材2との間との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シート1を挟着し、加熱源3の温度を制御する制御手段5とを備えた熱伝導制御装置を用いる。

概要

背景

加熱源被加熱材といった温度差を有する物体の一方から他方へ熱伝導により温度を伝える場合に、この物体を接触させたり、離したりすることにより熱の伝わりをON−OFF制御したり、あるいは、温度差を有する物体を接触させた状態で、一方をヒータ等の加熱手段と冷却水等の冷却手段を用い、この加熱手段、冷却手段を制御することにより温度制御を行ってきた。

このような熱伝導の制御を用いたものに樹脂成形金型装置がある。図18は樹脂成形金型装置を示すものであり、取付板36に固定側型板35が固定されており、金型は固定側型板35と可動側型板36とで構成されている。固定側型板35にはスプルー37を有するスプルーブッシュ38がはめ込まれており、スプルー37は金型内部への樹脂注入及び高圧ガス39の充填注入口となる。また、40はスプルー37を介して金型内部への樹脂注入及び高圧ガスの充填を行う成形機ノズルである。一方、可動側型板36には、その型板の一部を構成する可動入子41が設けられており、可動入子41は、高圧ガス39充填後、後退移動して成型品42内部に中空部分を形成する。

この金型装置において、ヒータ等を備えた加熱源を固定側型板に接触させたり、離したりして熱の伝わりをON−OFF制御したり、あるいは図19に示すように固定側型板35にヒータ等の加熱手段43と冷却水等の冷却手段44を備え、この加熱手段、冷却手段を制御することにより温度制御を行ってきた。

次に、上記金型装置を用いた成形方法について説明する。まず、固定側型板35、可動側型板36及び可動入子41によって金型を形成する。そして、ヒータ等のヒータブロック43により固定側型板35を予熱する。

次に前記金型内にスプルー37を通して成形機ノズル40から樹脂を注入する。樹脂注入後、スプルー37を通して成形機ノズル40から高圧ガスを金型内に充填する。

次に可動入子41を所定位置まで後退させて、成形品42内部に中空部分を形成し、高圧ガス39の圧力を保った状態で成形品42を水冷などの冷却ブロック44により冷却する。

その後、成形機ノズル40をスプルー37から後退させ、大気中に高圧ガス39を放出した後、可動側型板36及び可動入子41を後退させ、成形品42を取り出す。

概要

均一に、応答性がよく、しかも装置の小型化が図れる熱伝導方法及び装置を提供するものである。

加熱源3と被加熱材2との間との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シート1を挟着し、加熱源3の温度を制御する制御手段5とを備えた熱伝導制御装置を用いる。

目的

このような問題に対して本発明は均一に、応答性がよく、しかも装置の小型化が図れる熱伝導方法及び装置を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
8件

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請求項1

加熱源被加熱材との間に柔軟性及び熱伝導方性を有する炭素質シート挟着し、前記加熱源の温度を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置

請求項2

加熱源と被加熱材との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シートを挟着し、前記炭素質シートを加圧するように加熱源と被加熱材とを押圧する手段を備え、前記押圧手段の押圧力を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置。

請求項3

炭素質シートは高配向性グラファイトシートである請求項1または2記載の熱伝導制御装置。

請求項4

固定側型板と、前記固定側型板とで金型を構成する移動可能な可動側型板と、前記固定側型板にはめ込まれ、金型内部への樹脂注入及び高圧ガス充填注入口であるスプルーを有するスプルーブッシュと、前記スプルーを介して金型内へのガラスセラミック、金属、樹脂などの成形材料の注入及び高圧ガス充填を行う成形機ノズルと、前記可動側型板の一部を構成し、ガス注入後、後退移動して成形品内部に中空部を形成する可動入子とを備えた樹脂成形金型装置において、前記固定側型板あるいは可動側型板の一方に柔軟性及び熱伝導異邦性を有する炭素質シートを介してヒータ等の熱源を有する熱供給手段を接着さした樹脂成形金型装置。

請求項5

熱供給手段は、温度を制御する制御装置を備えた請求項3記載の樹脂成形金型装置。

請求項6

炭素質シートを加圧するように固定側型板あるいは可動側型板と熱供給手段とを押圧する手段を備え、前記押圧手段の押圧力を制御する制御手段を備えた請求項4または5記載の樹脂成形金型装置。

請求項7

炭素質シートは高配向性グラファイトシートである請求項4〜6のいづれか1項に記載の樹脂成形金型装置。

技術分野

0001

本発明は、電子機器生産設備等の温度差を有する物体間熱伝導制御方法、特に熱の伝わり、熱量の制御に関する。

背景技術

0002

加熱源被加熱材といった温度差を有する物体の一方から他方へ熱伝導により温度を伝える場合に、この物体を接触させたり、離したりすることにより熱の伝わりをON−OFF制御したり、あるいは、温度差を有する物体を接触させた状態で、一方をヒータ等の加熱手段と冷却水等の冷却手段を用い、この加熱手段、冷却手段を制御することにより温度制御を行ってきた。

0003

このような熱伝導の制御を用いたものに樹脂成形金型装置がある。図18は樹脂成形金型装置を示すものであり、取付板36に固定側型板35が固定されており、金型は固定側型板35と可動側型板36とで構成されている。固定側型板35にはスプルー37を有するスプルーブッシュ38がはめ込まれており、スプルー37は金型内部への樹脂注入及び高圧ガス39の充填注入口となる。また、40はスプルー37を介して金型内部への樹脂注入及び高圧ガスの充填を行う成形機ノズルである。一方、可動側型板36には、その型板の一部を構成する可動入子41が設けられており、可動入子41は、高圧ガス39充填後、後退移動して成型品42内部に中空部分を形成する。

0004

この金型装置において、ヒータ等を備えた加熱源を固定側型板に接触させたり、離したりして熱の伝わりをON−OFF制御したり、あるいは図19に示すように固定側型板35にヒータ等の加熱手段43と冷却水等の冷却手段44を備え、この加熱手段、冷却手段を制御することにより温度制御を行ってきた。

0005

次に、上記金型装置を用いた成形方法について説明する。まず、固定側型板35、可動側型板36及び可動入子41によって金型を形成する。そして、ヒータ等のヒータブロック43により固定側型板35を予熱する。

0006

次に前記金型内にスプルー37を通して成形機ノズル40から樹脂を注入する。樹脂注入後、スプルー37を通して成形機ノズル40から高圧ガスを金型内に充填する。

0007

次に可動入子41を所定位置まで後退させて、成形品42内部に中空部分を形成し、高圧ガス39の圧力を保った状態で成形品42を水冷などの冷却ブロック44により冷却する。

0008

その後、成形機ノズル40をスプルー37から後退させ、大気中に高圧ガス39を放出した後、可動側型板36及び可動入子41を後退させ、成形品42を取り出す。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、従来の加熱源を接触させたり、離したりする方法は、接触面の状態により熱伝導状態が変化し、温度が安定して伝わらなかった。これは、固定側型板と加熱源との接触表面の精度が粗いこと、固定側型板と加熱源との間に空気層ができること等、固定側型板と加熱源との密着性がなく、熱が均一に伝わらないためである。

0010

これに対して上述した加熱、冷却手段を制御して温度制御を行うものは温度制御の応答性をよく行うために加熱、冷却手段等の付属装置が大きくなり、装置の大型化、あるいは装置の熱容量が大きくなり効率よい温度制御が困難である。

0011

このような問題の一例として上述した樹脂成型品を挙げて説明する。樹脂成形品を製造する際に、上述したように固定側型板を加熱手段により加熱し、その後、樹脂を充填し、冷却手段により金型を冷却して成形品を製造するが、これは、固定側型板を予熱しておくことにより、成形品が急冷されムラ、われを生じるのを防ぐと共に、早く樹脂を金型内に充填できるものである。また、固定側型板を急冷することにより、ひけ等の成形品の不良を防止することができる。特に、近年の複雑な樹脂成形品については、上記要求が多かった。

0012

このような要求に考慮しながら成形品を効率よく製造するために熱を均一に伝えるとともに、加熱、冷却を早く繰り返すことにが必要であり温度制御の高速性、高応答性が求められている。

0013

これに対して、従来の固定側型板に加熱手段等を備え温度制御を行うものは、熱伝達の応答性を高めるために加熱手段、冷却手段が大型化し、このため金型装置の大型化を生じた。

0014

このような問題に対して本発明は均一に、応答性がよく、しかも装置の小型化が図れる熱伝導方法及び装置を提供するものである。

0015

上記課題を解決するために本発明は、加熱源と被加熱材との間との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シート挟着し、前記加熱源の温度を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置を用いる。

0016

ここで、炭素質シートは熱伝導性が高く、また高温部低温部とを密着してつなぐことができるので、素早く、均一に温度が伝達でき、応答性の高い熱伝導制御装置を提供できる。

0017

加えて炭素質シート内の空気層をも密着により排除できるので、より高い熱伝導性が得られる。

0018

また、炭素質シートとして高配向性グラファイトシートを用いると、より高い熱伝導性が得られる。

0019

また、加熱源と被加熱材との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シートを挟着し、前記炭素質シートを加圧するように加熱源と被加熱材とを押圧する手段を備え、前記押圧手段の押圧力を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置を用いることにより、押圧手段の押圧力を制御することにより温度の伝わりを制御できる。

0020

そして、この熱伝導制御装置を金型の温度制御装置に用いると均一な温度で熱伝達でき、また応答性良い温度制御ができるので、効率よく良質な樹脂成形品を提供できる。

0021

ここで被加熱材としては鉄、銅、アルミニウムなどの金属系が主なものとなるが、ガラスセラミックカーボン等も適用可能である。

発明を実施するための最良の形態

0022

本発明の請求項1記載の発明は、加熱源と被加熱材との物体間の熱伝導装置であって、加熱源と被加熱材との間に炭素質シートを挟着し、加熱源の温度を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置である。

0023

ここで、炭素質シートは熱伝導性が高く、また高温部と低温部とを密着してつなぐことができるので、早く、均一に温度が伝達でき、応答性の高い伝熱装置を提供できる。

0024

本発明の炭素質シートは、熱伝導性が面方向に早く、厚さ方向に遅い熱伝導異方性を有し、あkつ厚さ方向に弾性を有したものを用いる。具体的にはグラファイト繊維グラファイト結晶粉末を加熱結着したものや、グラファイト繊維やグラファイト結晶粉末をバインダーで結着処理したものがある。しかし、グラファイト繊維やグラファイト結晶粉末を加熱結着処理したものは、シートとして炭素純度が100%であっても、繊維や粉末同士の接触点が限られているためにグラファイト本来の熱伝導性に比較して低いものとなってしまう。また90度から180度の曲げひび割れをおこし、機械的強度が弱いものである。またバインダーで結着したものは機械的強度は向上するもののバインダーの熱伝導性がグラファイトより低く、グラファイトシートとしての熱伝導性は低いものとなる。

0025

これに対し、より適した材料として特開昭3−72511号公報に記載されているグラファイトシートがあり、これはグラファイト結晶の配向方向が揃った高結晶グラファイトであり、特に特定の高分子化合物フィルムグラファイト化したものはシート面方向の熱伝導性が高いので、高効率の温度制御が可能となる。

0026

前記特定の高分子化合物として、各種ポリオキサジアゾール(POD)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、ポリベンゾビスチアゾール(PBBT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBBO)、各種ポリイミド(PI)、各種ポリアミド(PA)、ポリフェニレンベンゾイミダゾールPBI)、ポリフェニレンベンゾビスイミダゾール(PPBI)、ポリチアゾール(PT)、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリアミドイミド(PAI)からなる群の中から選ばれる少なくとも1つを使用することができる。

0027

上記各種ポリオキサジアゾールとしては、ポリパラフェニレン−1,3,4−オキサジアゾールおよびそれらの異性体がある。

0028

上記各種ポリイミドには下記の一般式(1)で表される芳香族ポリイミドがある。

0029

0030

0031

0032

上記各種ポリアミドには下記一般式(2)で表される芳香族ポリアミドがある。

0033

0034

使用されるポリイミド、ポリアミドはこれらの構造を有するものに限定されない。

0035

前記高分子化合物のフィルムをグラファイト化する焼成条件は、特に限定されないが2000℃以上、好ましくは3000℃近辺温度域に達するように焼成すると、より高配向性が優れたものができるために好ましい。焼成は普通、不活性ガス中で行われる。最高温度が2000℃未満で焼成する場合は、得られたグラファイトは硬くて脆くなる傾向がある。焼成後、更に必要に応じて圧延処理するようにしてもよい。

0036

前記高分子化合物のフィルムのグラファイト化は。例えば高分子化合物のフィルムを適当な大きさに切断し、3000℃に昇温してグラファイト化するプロセスで製造される。焼成後、さらに必要に応じて圧延処理される。

0037

このようにして得られる高配向性グラファイト素材は、プレート状、シート状、フィルム状のいずれの形態でもよい。

0038

また高配向性グラファイトは柔軟性があり、挟着状態において破損することがなく密着性もよい。

0039

本発明の請求項2記載のものは加熱源と鉄、銅、アルミニウムなどの金属系の被加熱材との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シートを挟着し、前記炭素質シートを加圧するように加熱源と被加熱材とを押圧する手段を備え、前記押圧手段の押圧力を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置であり、押圧手段の押圧力を制御することにより伝達温度を制御することができ、精度良い制御が可能となる。

0040

本発明の請求項4記載のものは固定側型板と、前記固定側型板とで金型を構成する移動可能な可動側型板と、前記固定側型板にはめ込まれ、金型内部への樹脂注入及び高圧ガス充填の注入口であるスプルーを有するスプルーブッシュと、前記スプルーを介して金型内へのガラス、セラミック、金属、樹脂などの成形材料の注入及び高圧ガスの充填を行う成形機ノズルと、前記可動側型板の一部を構成し、ガス注入後、後退移動して成形品内部に中空部を形成する可動入子とを備えた(樹脂)成形金型装置において、前記固定側型板あるいは可動側型板の一方に柔軟性及び熱伝導異邦性を有する炭素質シートを介してヒータ等の熱源を有する熱供給手段を接着さした樹脂成形金型装置であり、短い工程サイクルで樹脂成型品を成形でき、効率よく樹脂成形品を成形できる。

0041

更に熱の伝わりが早いので応答性が良く、温度制御の応答性も良くなる。このように本実施の形態の熱伝導制御装置は応答性が良く、樹脂成形品を作る際の温度を均一に素早く変化できるので、樹脂成形品の品質向上にもなる。

0042

特に炭素質シートが高配向性グラフィックシートであればより効果がある。

0043

(実施の形態1)本発明の第1の実施の形態は、図1に示すように加熱源3と被加熱源2との間に高配向性グラファイトシート1を設けたものであり、特に高配向性グラファイトを加熱源と被加熱材との間に加圧手段4により挟着し、加熱源の温度を制御する制御手段5を設けたものである。ここで具体的に被加熱材とは銅、アルミニウム、セラミック、鉄等の金属系のものであり、あるいはヒートパイプ匡体ペルチェ素子フィン冷却ファンなどである。また加熱源は電子部品ヒーターユニットなどである。

0044

この高配向性グラファイトシートは横方向の熱伝導性が銅以上であり、厚み方向の熱伝導性が上記横方向に比べて2桁低い熱伝導異方性を有する。そのため高温部と低温部の接触面の熱を、面内方向に分散させ、面全体から低温部に効率よく熱を伝えることができる。

0045

ここで高配向性グラファイトシートを単に加熱源と被加熱材に接着させた場合(図2参照)と、挟着した場合(図1)とを比較すると図3図4に示すように被加熱材2の表面温度分布は挟着した場合の方がより均一な温度分布となる。図3(a)、図4(a)は被加熱材の表面温度分布を分布領域を用いて示したものであり、図3(b)、図4(b)は被加熱材の表面温度分布を各位置の表面温度を用いて示したものである。

0046

これは以下の理由による。高配向性グラファイトシートは内部に空気層6を有しており、この空気層6が熱伝導を阻害する要因となり、高配向性グラファイトシートを加熱源と被加熱材とで挟着したものは高配向性グラファイトが押圧され空気層が存在せず、より均一な温度伝達が可能となるからである。

0047

また、高配向性グラフィックは柔軟性があるので挟着した場合、加熱源、被加熱材との密着性がよく熱伝導性が更に高まる。

0048

このように、本願発明は加熱源と被加熱材との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シートを挟着し、前記加熱源の温度を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置であって、従来の金属系に比べて熱伝導性が高く、熱伝導性異方性を有し、また高温部(加熱源)と低温部(被加熱源)とを密着してつなぐことができるので、早く、均一に温度が伝達できる。このため、加熱源の温度制御手段からの指令に対し、応答性の高い伝熱達が可能となる。

0049

0050

表1は高配向性グラファイトシートの圧縮率と被加熱材の表面温度の関係を示すものであり、加熱源の温度を100℃とし、圧縮率を変化させながら温度変化を測定したものである。ここで被加熱材はS45Cの鉄材である。表より圧縮率が大きくなると温度の伝達性が良くなることがわかる。

0051

更に加熱源と被加熱材との間に柔軟性及び熱伝導異方性を有する炭素質シートを挟着し、前記炭素質シートを加圧するように加熱源と被加熱材とを押圧する手段を備え、前記押圧手段の押圧力を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置は押圧手段の押圧力を制御することにより、被加熱材に伝える熱を制御できる。

0052

(実施の形態2)図5図6は本発明の一実施の形態であるパネルヒータであり、高配向性グラファイトシート7を加熱源8を断熱材9表面に組み込んだもの加熱箇所となるパネル10との間に挟着(図6)、接着(図5)したものである。

0053

ここで高配向性グラファイトシート7の挟着にはパネル10と断熱材9の外面をコの字状の枠11で挟着することにより行う。

0054

また、高配向性グラファイトシート7と加熱源8との間に電機絶縁材であるマイカシート12を設けてある。

0055

図7図8はそれぞれ接着した場合、挟着した場合の表面温度分布を示すものであり、実施の形態1で説明したものと同じである。ここで加熱源の温度は110℃である。図より挟着した方がパネルヒータの温度分布が100℃と全面でほぼ一定であり、熱効率もよい、均一な加熱が可能となる。

0056

このパネルヒータはプラズマディスプレイパネル液晶パネルスパッタリング装置カソードCVD装置基板等の均熱、冷却、放熱にも使用できる。

0057

(実施の形態3)図9は金属中に高配向性グラフィックシート13を内蔵したものであり、上下一方からの熱を均一化し、他の方向に伝えることができる。例えば与えられる熱が点や線状であっても高配向性グラファイトシートを通ることで横方向に広がる。

0058

圧縮せずに金属中に内蔵したものを図10(a)に示す。これは空気層6が存在し、熱効率および均熱性がおちる。

0059

下部に100℃の熱源を接続された時の図9(a)と図10(a)の表面温度分布を図9(b)と図10(b)に示す。図より挟着した方が100℃と温度分布が全面でほぼ一定であり、熱効率もよい、均一な加熱が可能となる。

0060

この実施の形態の製造は、高結晶性グラファイトシート13をローラーで圧縮し密度1.5g/cm3以上にし、復元しなくなるようにし、図11のように銅の板11に接着する。その後、銅の溶融液を流し固めることで製造する。グラファイトは銅と合金を作らず、密度が小さいため、接着する必要がある。

0061

実施の形態2を型に用いた実施の形態を図12に示す。高配向性のグラファイトシート13を、銅製の下金型16に圧縮し内蔵している。スタンパ18を有する金型のへこんでいる部分に、樹脂を射出成形し、下金型16と上金型15で金型を構成しDVDやCD基板等の精密な製品を成形できる。高配向性のグラファイトシート13を圧縮せずに、いれこんだ場合と比較すると、温度分布が改善され、作製されるCD基板等が、成形サイクルの短縮が可能となり、歩留りよく製造することができた。この構造は、スタンパー側だけでなく対向型側34にも用いることにより、さらに好ましい結果を得ることができる。

0062

例としては図19に示す従来の金型装置について固定側型板35とヒータ等の熱源を有する加熱源43との間に高配向性グラファイト45を挟着したものがあり、従来のものと同様の構成は同番号を付し説明は省略する。また、樹脂成形方法も従来と同様であるので、説明は省略する。ここで固定側金型には鉄材(S45C)のものを用いた。

0063

この構成により、加熱源43で発生した熱は、熱伝導性のよい高配向性グラファイト45を通して被加熱材(固定側型板35)に、加熱源からの熱を均一に、かつ素早く伝えることができるの。このため本実施の形態の方が短い工程サイクルで樹脂成型品を成形でき、効率よく樹脂成形品を成形できる。

0064

更に熱の伝わりが早いので応答性が良く、温度制御の応答性も良くなる。このように本実施の形態の熱伝導制御装置は応答性が良く、樹脂成形品を作る際の温度を均一に素早く変化できるので、樹脂成形品の品質向上にもなる。

0065

本実施の形態では固定側型板に高配向性グラファイトを設けたものであるが、可動側型板だけ、あるいは両方に設けても同様の効果が得られる。

0066

このように本実施の形態の熱伝導制御装置は、均一で、素早く熱を伝達でき、その制御性、応答性もよいので、この熱伝導制御装置を樹脂成形金型装置に用いた場合には効率よく、良質の樹脂成型品を得ることができる。

0067

(実施の形態4)図13(a)は本発明の一実施の形態を示すもので、耐熱性テープであるポリイミドテープ19で圧縮した高配向性グラファイトシート20を保護した構造である。

0068

この様な構造にすれば、上下の一方からの熱を均熱化して、他の方向へ伝えることができる。

0069

また、実施の形態1、2と違い柔軟であり、その上、小さなスペースで熱を伝達できる。

0070

これに対して図14(a)に示すように圧縮していない高配向性グラファイトシート20をポリイミドテープ19でカバーすれば空気層21が、シート中に残り、熱伝導にむらがおこる。

0071

上記それぞれに熱源22を接触させて、温度分布を測定した結果を図13(b)、図14(b)に示す。図より、圧縮した高配向性グラファイトシートの方が、より熱を伝達できる。実施の形態3の熱伝導装置を電子部品の放熱に用いた実施の形態を図15に示す。筐体である基板23に設けた電子部品24で発生した熱をポリイミドテープ19で圧縮しカバーした高配向性グラファイトシート25が吸収し、放熱板26に伝えることで電子部品24を冷却する。電子部品としてトランジスタコンデンサLSIパッケージレーザー素子等が考えられる。ポリイミドテープは断熱性だけでなく強度アップにも寄与し、周りの電子部品27、28の温度を上げないものである。また、ポリイミドテープは、グラファイトシートの絶縁性をもたせることにも寄与している。更に粉の発生も防いでいる。

0072

(実施の形態5)図16は本発明の一実施の形態を示すもので、高配向性グラファイトシート29を発熱源(高温部)30と被発熱材(低温部)31に熱伝導性両面テープ(住友スリエム社製)32で密着させたものである。低温部31は、ヒートパイプ、匡体、ペルチェ素子、フィン、ファン等である。高温部30は、電子部品、ヒーターユニット、ペルチェ素子である。一方、図17に、従来の例を示す。図17は、高配向性グラファイトシート1を高温部30と低温部31に物理的に(今回は抑え板33による固定)接触させたものである。この場合は、グラファイトシートを高密度に圧縮していず、密度1g/cm3程度である。両者の場合の熱の伝わりを比較すると、高温部を100℃にした場合、6cm離れた地点での定常状態に関して、図16の場合50℃、図17の場合45℃であった。熱伝導性両面テープによるグラファイトシートと熱源の密着性が高いため、熱がよく伝達されたと考えられる。図16の方法を用いれば、効率よく、伝熱できる。また、熱伝導性テープの代わりに、信越シリコン社製のシリコングリスでも同様の結果が得られる。伝熱量は、グラファイトの断面積に比例するので、グラファイトシートの枚数、厚みを必要な伝熱量に合わせて用いればよい。シートとシートの間も、密着させる為、熱伝導性テープもしくわシリコングリスを用いると、熱効率がよくなる。ヒートパイプのような使用ができる。

0073

以上、第2から5の実施の形態は発熱源の温度制御については記載していないが熱を発生する箇所の温度制御を行うものであり説明を省略する。

0074

このように高配向性グラファイトの方が他の炭素質シートに比べて熱の均一性、応答性が優れ、加工性もよいので好ましい。

発明の効果

0075

以上のように本発明は、加熱源と被加熱材との間に高配向性グラファイトを挟着し、加熱源の温度を制御する制御手段とを備えた熱伝導制御装置であり、素早く、均一に温度が伝達でき、応答性の高い伝熱装置を提供できる。そして、この伝熱装置を金型の温度制御装置に用いると均一な温度で熱伝達でき、また応答性良い温度制御ができるので、効率よく良質な樹脂成型品を提供できる。

0076

更に本発明を電子部品や電気製品、生産設備の熱プロセス工程に用いることで、冷却、加熱の効率を向上させたり、均熱化することができるなど、従来になかった高速加熱冷却のプロセスを確立できるという点で工業的価値は大なるものがある。

図面の簡単な説明

0077

図1本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
図2本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
図3図1の表面温度分布を示す図
図4図2の表面温度分布を示す図
図5本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
図6本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
図7図5の表面温度分布を示す図
図8図6の表面温度分布を示す図
図9(a)本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
(b)同実施の形態の表面温度分布を示す図
図10(a)本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
(b)同実施の形態の表面温度分布を示す図
図11同実施の形態の製造工程を説明する図
図12本実施の形態を用いた金型装置を示す図
図13(a)本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
(b)同実施の形態の表面温度分布を示す図
図14(a)本発明の一実施の形態である熱伝導制御装置を示す図
(b)同実施の形態の表面温度分布を示す図
図15同実施の形態を用いた電子部品基板を示す図
図16本実施の一実施の形態である熱伝導装置を示す図
図17本発明の一実施の形態である熱伝導装置を示す図
図18樹脂成形金型装置を示す図
図19従来の金型装置を示す図
図20本発明の一実施の形態を用いた金型装置を示す図

--

0078

1、7、13、20高配向性グラファイトシート
2被加熱材
3加熱源
4加圧手段
5温度制御手段
6空気層
ヒーター線
9断熱材
10パネル
11 枠
12マイカシート
14金属体
15上金型
16下金型
17ヒータ
18 スタンパ

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