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技術 捕捉性及び硫黄許容度を改良したジルコニア及び硫酸塩使用NOxトラップ

出願人 フォードグローバルテクノロジーズ、エルエルシー
発明者 ダグラスエイ.ドブソンカロリンパークスハバードウィリアムルイスヘンダーソンワトキンス
出願日 1997年11月4日 (21年9ヶ月経過) 出願番号 1997-302121
公開日 1998年6月16日 (21年1ヶ月経過) 公開番号 1998-156145
状態 特許登録済
技術分野 触媒による排ガス処理 固体収着剤及びろ過助剤 触媒 触媒
主要キーワード 水素含有溶液 前駆物質混合物 低温エンジン 可溶性硫酸塩 トラップ材料 塗膜材 硝酸塩化合物 前駆物質材料
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図面 (3)

課題

向上したNOx吸収効率及び硫黄被毒を受けにくい性質の両方を示す内燃機関用NOxトラップのための新規組成物を提供する。

解決手段

6〜15重量%の酸化ストロンチウムを付着させた多孔質支持体で、0.5〜5重量%の、白金パラジウムロジウム、それらの混合物から選択された貴金属、3.5〜15重量%のジルコニウム、及び15〜30重量%の硫酸イオン(各重量%は夫々支持体の重量に基づいている)を、好ましくはジルコニウム対硫酸イオンの重量比が約1:1〜1:7であるように、一緒に付着させた多孔質支持体を含む窒素酸化物トラップ

概要

背景

自動車排気ガス系統には、エンジン作動中に発生した一酸化炭素炭化水素、及び窒素酸化物(NOx)を一層望ましいガス転化するために触媒が用いられている。エンジン化学量論的、又は僅かに燃料富む空気/燃料比、即ち約14.7〜14.4の比で作動している時、パラジウム白金及びロジウム、又はパラジウム及びロジウムを含有する触媒は、効果的にこれら三種類のガスを全て同時に転化することができる。従って、そのような触媒は「三元(three-way)」触媒と屡々呼ばれている。エンジンは、A/F比が14.7より大きく、一般に19〜27である「希薄混合気燃焼(lean-burn)」条件で作動させるのが燃費をよくするために望ましい。そのような三元触媒は一酸化炭素及び炭化水素を転化することはできるが、希薄混合気燃焼(酸素過剰)作動中のNOx を効果的に減少させることはできない。

希薄混合気燃焼エンジンからの排気ガス中のNOx を処理するための、現在かなりの注目を集めている一つの方法は、一般に白金及びアルカリ又はアルカリ土類金属を含む所謂NOxトラップを用いることを含んでいる。カトウ(Katoh)その他による米国特許第5,402,641号明細書に記載されているように、この吸着現象の広く支持されている機構は、白金が先ずNOをNO2 へ酸化し、次にそのNO2 が他の金属、例えば、カリウム又はストロンチウム硝酸塩化合物を形成すると言うことである。化学量論的又は燃料に富む状況では、硝酸塩熱力学的に不安定であり、保存されたNOx が放出される。次にNOx は排気ガス中の還元性物質と触媒により反応し、N2 を形成する。一般にNOx トラップは、白金及びカリウムのような他の物質の両方を多孔質担体、例えば、アルミナ含浸させることにより製造している。

概要

向上したNOx吸収効率及び硫黄被毒を受けにくい性質の両方を示す内燃機関用NOxトラップのための新規組成物を提供する。

6〜15重量%の酸化ストロンチウムを付着させた多孔質支持体で、0.5〜5重量%の、白金、パラジウム、ロジウム、それらの混合物から選択された貴金属、3.5〜15重量%のジルコニウム、及び15〜30重量%の硫酸イオン(各重量%は夫々支持体の重量に基づいている)を、好ましくはジルコニウム対硫酸イオンの重量比が約1:1〜1:7であるように、一緒に付着させた多孔質支持体を含む窒素酸化物トラップ

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

内燃機関希薄混合気燃焼作動中に発生した排気ガス中に存在する窒素酸化物捕捉し、排気ガス中の酸素濃度が低下した時、前記吸収した窒素酸化物を放出するのに用いられる窒素酸化物トラップにおいて、6〜15重量%の酸化ストロンチウムを付着させた多孔質支持体で、(a) 0.5〜5重量%の、白金パラジウムロジウム、それらの混合物から選択された貴金属、(b) 3.5〜15重量%のジルコニウム、及び(c) 15〜30重量%の硫酸イオン、(各重量%は夫々支持体の重量に基づいている)を一緒に付着させた多孔質支持体を含む窒素酸化物トラップ。

請求項2

支持体がアルミナを含む、請求項1に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項3

アルミナが少なくとも50%のγ−アルミナを含む、請求項2に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項4

酸化ストロンチウムが、支持体上に、ストロンチウム可溶性塩含浸させ、次いでその含浸させた支持体を酸素の存在下でか焼することにより与えられる、請求項1に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項5

(a)、(b)、及び(c)が、酸化ストロンチウム付着支持体上に、ジルコニウム、貴金属、硫酸塩の化合物水溶性前駆物質の混合物の溶液から含浸により与えられている、請求項1に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項6

(a)、(b)、及び(c)が、酸化ストロンチウム付着支持体上に、(i)前記貴金属の可溶性酸又は酸塩、(ii)ジルコニウムの可溶性塩、及び(iii)硫酸、可溶性硫酸塩、及び硫黄酸素含有化合物、の各々の少なくとも一つの溶液から含浸により与えられている、請求項5に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項7

ジルコニウム対硫酸イオンの重量比が、約1:1〜1:7である、請求項1に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項8

ジルコニウム対硫酸イオンの重量比が、約1:3である、請求項7に記載の窒素酸化物トラップ。

請求項9

排気系統に配置された窒素酸化物トラップで、そのトラップ中へ流れる排気ガスの空気/燃料比燃料希薄になる時窒素酸化物を吸収し、前記排気ガス中の酸素濃度が低くなった時前記吸収した窒素酸化物を放出する窒素酸化物トラップを有する内燃機関排気ガス触媒装置において、前記窒素酸化物トラップが、6〜15重量%の酸化ストロンチウムを付着させた多孔質支持体で、更に、(a) 0.5〜5重量%の、白金、パラジウム、ロジウム、それらの混合物から選択された貴金属、(b) 3.5〜15重量%のジルコニウム、及び(c) 15〜30重量%の硫酸イオン、(各重量%は夫々支持体の重量に基づいている)を一緒に付着させた多孔質支持体を含む、内燃機関排気ガス触媒装置。

請求項10

ジルコニウム対硫酸イオンの重量比が、約1:1〜1:7である、請求項9に記載の装置。

請求項11

窒素酸化物トラップの上流に配置された三元触媒と排気ガスとを接触させる工程を更に有する、請求項9に記載の装置。

請求項12

窒素酸化物トラップの下流に配置された三元触媒を更に有する、請求項9に記載の装置。

請求項13

内燃機関の希薄混合気燃焼作動中に発生した排気ガス中に存在する窒素酸化物を捕捉し、排気ガス中の酸素濃度が低下した時前記吸収したNOx を放出するのに用いられるNOxトラップを製造する方法において、6〜15重量%の酸化ストロンチウムを付着させた多孔質支持体を与え、(a)0.5〜5重量%の、白金、パラジウム、ロジウム、又はそれらの混合物から選択された貴金属、(b)3.5〜15重量%のジルコニウム、及び(c)15〜30重量%の硫酸イオン、(各重量%は夫々支持体の重量に基づいている)の可溶性前駆物質の混合物を含む溶液により前記多孔質支持体/酸化ストロンチウムに付着させる、諸工程からなる窒素酸化物トラップ製造方法。

請求項14

ジルコニウム対硫酸イオンの重量比が、約1:1〜1:7である、請求項13に記載の方法。

技術分野

アルミナ被覆した一体化物を前の例に従って製造し、そのアルミナ塗膜材に12重量%の酸化ストロンチウムを与えるように調節した硝酸ストロンチウム含有水溶液含浸させた。含浸に続き、塗膜材を上述のように乾燥し、か焼した。次に酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材にヘキサクロロ白金酸水素、及び塩化ジルコニウムを含有する溶液を含浸させた。濃度は、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に4重量%の白金及び7重量%のZrを与えるように調節した。含浸に続き、その一体化物を90℃で5時間乾燥し、次に550℃で5時間か焼した。擬似排気ガス流露出すると、この比較例のNOxトラップは、白金単独の場合よりも改良されたNOx捕捉効率を有することを示していた。

背景技術

0001

本発明は、希薄混合気燃焼作動中、窒素酸化物を吸収する内燃機関排気ガス系に用いられる窒素酸化物トラップに関する。

0002

自動車排気ガス系統には、エンジン作動中に発生した一酸化炭素炭化水素、及び窒素酸化物(NOx)を一層望ましいガス転化するために触媒が用いられている。エンジン化学量論的、又は僅かに燃料富む空気/燃料比、即ち約14.7〜14.4の比で作動している時、パラジウム、白金及びロジウム、又はパラジウム及びロジウムを含有する触媒は、効果的にこれら三種類のガスを全て同時に転化することができる。従って、そのような触媒は「三元(three-way)」触媒と屡々呼ばれている。エンジンは、A/F比が14.7より大きく、一般に19〜27である「希薄混合気燃焼(lean-burn)」条件で作動させるのが燃費をよくするために望ましい。そのような三元触媒は一酸化炭素及び炭化水素を転化することはできるが、希薄混合気燃焼(酸素過剰)作動中のNOx を効果的に減少させることはできない。

発明が解決しようとする課題

0003

希薄混合気燃焼エンジンからの排気ガス中のNOx を処理するための、現在かなりの注目を集めている一つの方法は、一般に白金及びアルカリ又はアルカリ土類金属を含む所謂NOxトラップを用いることを含んでいる。カトウ(Katoh)その他による米国特許第5,402,641号明細書に記載されているように、この吸着現象の広く支持されている機構は、白金が先ずNOをNO2 へ酸化し、次にそのNO2 が他の金属、例えば、カリウム又はストロンチウム硝酸塩化合物を形成すると言うことである。化学量論的又は燃料に富む状況では、硝酸塩熱力学的に不安定であり、保存されたNOx が放出される。次にNOx は排気ガス中の還元性物質と触媒により反応し、N2 を形成する。一般にNOx トラップは、白金及びカリウムのような他の物質の両方を多孔質担体、例えば、アルミナに含浸させることにより製造している。

課題を解決するための手段

0004

そのようなNOxトラップは適切な捕捉効率を有するが、それらは硫黄被毒を非常に受け易いと言う大きな欠点を有する。自動車のための殆どの燃料は硫黄を含み、燃焼すると、硫黄がSO2 のような硫黄化合物へ転化される。時間と共に、硫黄化合物はカリウムのようなトラップ材料と反応して硫酸塩を形成し、それは吸収性物質へ戻らない。これらの硫酸塩はNOx 吸収に対し不活性である。その結果、典型的なNOx トラップは、燃料の硫黄によって強く不活性化される。全く思いがけないことに、向上したNOx吸収効率及び硫黄被毒を受けにくい性質の両方を示すNOx トラップのための新規組成物発見された。

0005

本発明は、内燃機関の希薄混合気燃焼作動中の窒素酸化物を捕捉するのに有用な窒素酸化物(NOx)トラップに関する。NOx トラップは、最初に6〜15重量%の酸化ストロンチウムを付着させ、次いで(a)0.5〜5重量%の、白金、パラジウム、ロジウム、それらの混合物から選択された貴金属、(b)3.5〜15重量%のジルコニウム、及び(c)15〜30重量%の硫酸イオン(sulfate)を付着させた多孔質支持体を含み、成分(a)、(b)、及び(c)は酸化ストロンチウムを付着した支持体上に一緒に付着させ、全ての重量%は夫々支持体の重量に基づいている。好ましくは、ジルコニウム対硫酸イオンの比は、約1:1〜1:7である。貴金属、ジルコニウム、及び硫酸イオンを一緒に酸化ストロンチウム付着支持体へ付着させる一つの便利な方法は、それらの前駆物質の可溶性混合物により行うことである。本発明の別の態様によれば、それは、上に記載したNOx トラップの製造方法、及び開示したNOx トラップを有する内燃機関排気ガス触媒装置からなる。

0006

エンジンは、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジンでもよい。トラップは排気系中に配置され、そのトラップ中へ流れ込む排気ガスの空気/燃料比が燃料希薄の時NOx を吸収し、エンジンの化学量論的又は燃料に富む作動時のように排気ガス中の酸素濃度が低下すると、その吸収したNOx を放出する。本発明の別の態様によれば、開示したトラップを用いた窒素酸化物の捕捉方法が与えられる。

発明を実施するための最良の形態

0007

特定の製造方法で、酸化ストロンチウム及び貴金属と共に本発明の配合物中にジルコニアを含有させると、NOx吸収効率が著しく増大して有利であることが発見された。更に、上に記載した配合物に硫酸イオンを添加すると、NOx 吸収効率を更に増大し、一層重要なことには、NOx吸着性物質の硫黄に対する抵抗性を増大する。即ち、これにより酸化ストロンチウムをNOx 吸収に利用できる状態のままにすることができ、ストロンチウム及び白金のような貴金属だけが用いられた慣用的NOxトラップの場合よりも、硫黄被毒を遥かに受けにくくなると考えられる。

0008

本発明は、一つの態様として、窒素酸化物トラップを有する内燃機関排気ガス触媒装置に関する。NOxトラップは、特定の順序で種々の材料を含浸させた多孔質支持体からなる。即ち、支持体は、先ずストロンチウム化合物を与え、それを酸素中でか焼してその酸化物へ転化することによるなどして、ストロンチウムをその酸化物形で付着させなければならない。然る後、この支持体に、貴金属、ジルコニウム、及び硫酸イオンを与える。更に詳細な点は次の記述で述べる。

0009

支持体材料の重量に基づきこれら材料の各々についての好ましい重量%範囲は次の通りである〔最も好ましい範囲は()の中に記載してある〕:酸化ストロンチウム9〜15重量%(10〜13重量%);貴金属0.8〜3.5重量%(1.5〜2.5重量%);ジルコニウム3.5〜11重量%(6〜9重量%);及び酸性硫酸イオン18〜27重量%(20.5〜25重量%)。ジルコニウム対硫酸イオン重量比(即ち、これらの材料の各々の重量の比)は、約1:1〜1:7にすることができ、最も好ましい比は約1:3である。貴金属は、貴金属の混合物にしてもよい。もし貴金属の混合物を用いるならば、白金とロジウムを最も好ましくは約5:1の重量比で含むのが最適である。

0010

触媒を付着した多孔質支持体〔塗膜材(washcoat)〕の材料は、アルミナ、好ましくは少なくとも50重量%がγ−アルミナになっているアルミナのような高比表面積塗膜材料であるのが好ましい。最も好ましくは、それは100%γ−アルミナである。内燃機関排気ガス装置に伴われる高い作動温度で用いることができる更に別の塗膜材の材料には、ゼオライトセリア、及びジルコニアが含まれるが、それらに限定されるものではない。触媒材料担体として有用なそのような塗膜材の材料は、当業者によく知られている。特定の多孔質支持体(塗膜材)の材料の選択は、本発明にとって必須の条件ではない。支持体材料は、約5〜300m2 /gの比表面積を有するのが望ましい。

0011

例えば、ガソリン又はディーゼルエンジンの排気ガス装置に適用するのに有用であるには、塗膜材は高温で安定な電気絶縁性材料基体上に保持させる。そのような基体材料の典型的なものは、コージーライトムライト等である。基体はどのような適当な形状をしていてもよく、屡々一体的蜂の巣状構造紡糸繊維波状箔、又は層状物体として用いられている。排気ガス装置に適した本発明で有用な更に別の材料及び形状は、本明細書を見ることにより当業者には明らかになるであろう。

0012

アルミナのような支持体材料を、先ず基体に適用し、次に他の材料をその上に付着するか、又は材料を支持体材料上に付着し、次にこの生成物を基体上に付着させてもよく、その方法は触媒製造の当業者にとっては簡単に分かることである。支持体材料(塗膜材)は、最初にスラリーとして基体に加え、次にそれを乾燥し、か焼するのが好ましい。次にその支持体上に酸化ストロンチウムを与え、次にその酸化ストロンチウム/支持体上に貴金属、ジルコニウム、及び硫酸イオンを一緒に与え、好ましくはそれらの可溶性塩の混合物により与える。例1及び図2から分かるように、本発明の予期しなかった性質を与えるためには、ジルコニウムは酸化ストロンチウム/支持体上に、貴金属及び硫酸イオンと一緒の混合物としてのみ与え、支持体上に別々に与えてはならない。即ち、図面から分かるように、本発明の予期せざるNOx 吸収の改良及び硫黄許容性を達成するためには、ジルコニウムは酸化ストロンチウム相とは別に保たれなければならない。

0013

支持体上に酸化ストロンチウムを簡単に与えるのに有用な一つの方法には、支持体例えばアルミナに、ストロンチウムの可溶性塩、例えば硝酸ストロンチウムのような塩を水性又は有機溶媒溶液中に入れた溶液を含浸させることが含まれる。ストロンチウムのための他の可溶性前駆物質の例には、塩化ストロンチウム及び炭酸ストロンチウムが含まれるが、それらに限定されるものではない。酸化ストロンチウム前駆物質を含浸させた後、支持体を一般に約90℃で数時間乾燥し、次に約550℃で数時間か焼する。含浸した酸化ストロンチウム前駆物質材料を酸素(例えば、空気)の存在下で乾燥及びか焼することにより、その前駆物質をその酸化物へ転化する。他の材料の混合物を支持体に付着させる前に、支持体上のストロンチウムを酸化ストロンチウムへ転化することは本発明にとって必須であることが見出されている。乾燥及びか焼工程の特定の条件は本発明にとって必須ではないが、最適時間及び温度の選択は、本発明の開示を見た当業者の技術範囲内に入るものである。

0014

他の材料、即ち、貴金属、ジルコニウム及び硫酸イオンは、当業者によく知られた上記含浸法によるなどして、酸化ストロンチウム/支持体上に付着させることができる。そのような方法によれば、ジルコニウム、貴金属、及び硫酸イオンの前駆物質の混合物を酸化ストロンチウム/支持体に含浸させ、然る後、乾燥及びか焼を行う。か焼は一般に酸素の存在下で上昇させた温度で加熱する。ジルコニウム及び硫酸イオンは殆ど硫酸ジルコニウムとして存在すると思われる。なぜなら、硫酸イオンはジルコニウムと反応するからである。硫酸イオンは、か焼されたアルミナのアルミニウムとよりも、溶液中のジルコニウムイオンとかなり一層よく化学的に反応する。従って、せいぜい非常に僅かな量の硫酸イオンのみがアルミニウムと反応して硫酸アルミニウムを形成する。同様に、ストロンチウムはか焼された酸化ストロンチウムとして存在し、アルミナに比較して遥かに少ない量で存在するので、ストロンチウムと硫酸イオンとの間に行われる反応は殆ど又は全くないと思われる。このことの証拠図3によって確認されており、この場合、二酸化硫黄を含有する擬似排気ガス流に500時間露出した後でもNOx吸収効率に本質的な損失は観察されていない。酸化ストロンチウムはNOx を吸収する成分であることが知られている。

0015

貴金属のための可溶性前駆物質の例は、ヘキサクロロ白金酸二水素、クロ白金酸アンモニウム、及び塩化白金が含まれるが、それらに限定されるものではない。ジルコニウムの可溶性前駆物質の例には、塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、及び炭酸ジルコニウムが含まれるが、それらに限定されるものではない。酸性硫酸イオン前駆物質には、硫酸、二酸化硫黄(ガス)、及び塩化スルフリルが含まれるが、それらに限定されるものではない。溶媒と同様、用いられる特定の前駆物質塩は、本発明にとって特に限定する必要はない。用いることができる他の前駆物質材料は、本明細書の開示を見て当業者には明らかになるであろう。

0016

本発明によれば、これらの材料は上で詳細に述べた特定の量で支持体に付着させる。硫酸ジルコニウムが形成されるように、酸化ストロンチウム/支持体に適用された前駆物質混合物中にジルコニウムと共に硫酸イオンを含有させることは、本発明にとって必須である。硫酸ジルコニウムがNOxトラップの吸収効率をさらに向上し、トラップ材料の酸化ストロンチウムの硫黄被毒に対する抵抗性を増大することは最も重要な点であることが見出されている。

0017

本発明の内燃機関触媒装置は、例えば、パラジウム等を含んだ慣用的三元触媒を用いた触媒コンバーターのような別の触媒装置を含んでいてもよい。三元触媒は、NOxトラップよりも上流に、従ってエンジンに一層近く配置することができる。そのような構成では、エンジンに近く取付けられた三元触媒は早く暖められ、低温エンジン始動放出物の効果的な制御を与える。一度びエンジンが暖められたならば、三元触媒は化学量論的作動中の排気ガスから炭化水素、一酸化炭素、及び窒素酸化物を除去し、燃料希薄作動中に炭化水素及び一酸化炭素を除去する。

0018

NOxトラップは三元触媒より下流で、排気ガス温度が最大のNOxトラップ効率を可能にする位置に配置する。また、三元触媒の下流の遠い位置にNOx トラップを配置することにより、それに損傷を与える可能性のある非常に高い排気ガス温度に対して保護する。希薄混合気燃焼エンジン作動期間中、NOx が三元触媒を通過すると、NOx はトラップに保存される。僅かに燃料に富むエンジン作動の短い期間又は間隔によりNOx トラップが周期的に再生される。その時保存されていたNOx は捕捉用材料であるアルカリ金属から放出され、排気ガス中に存在する過剰のCO、H2 、及びHCsにより白金上で接触還元される。しかし、これに関して更に補助を与えるため、NOx トラップの下流に第二の三元触媒を置くことも可能である。

0019

本発明の触媒は、希薄混合気燃焼エンジンで用いた時、特に有用性を有する。希薄混合気燃焼エンジンは、少なくともそれらの作動の一部分中、化学量論的比率に対し過剰の酸素を含有する空気/燃料比で作動するエンジンである。ガソリンエンジンの場合、その範囲は通常19〜27であり、ディーゼルエンジンの場合、その範囲は通常19〜40である。次の例及び図面によって示されているように、特に互いに接触した状態で酸化ストロンチウム、貴金属、ジルコニウム、及び酸性硫酸イオンを用いることにより、硫黄被毒に対する優れた抵抗性を与え、NOx 吸収を増大する。理論によって拘束されたくはないが、この優秀性は、白金、アルミナ、ジルコニア、及び酸性硫酸イオンの間の相互作用から生ずるNOx吸着部位密度の増大によると考えられる。特に、本発明のトラップ材料の硫黄被毒に対する抵抗性は、特定のNOxトラップ製造方法の結果であると考えられる。即ち、最初に酸化ストロンチウムを製造し、その酸化ストロンチウム配合物に後で貴金属、ジルコニウム、酸性硫酸イオンを添加するこの製造方法が、安定なジルコニウム及びアルミニウムの硫酸塩の形成に都合がよいものと思われる。従って、排気ガス中に存在することがある硫黄によるトラップの一層の硫酸塩化は、熱力学的に行われにくくなる。このことがNOx捕捉材料として酸化ストロンチウムが作用するのに有効な状態を維持することを可能にしていると思われる。従って、この配合はNOx吸収効率を不活性化するよりも向上させている。しかし、この理論の有効性も理解も、本発明の実施には不必要である。しかし、本発明のトラップにNOx捕捉効率の顕著な損失がないことが、硫黄に曝した時でも観察されていることが明らかになっている。このことは全く思いがけないことである。なぜなら、貴金属及びカリウム又はストロンチウムのような材料だけしか含まない従来法のNOx トラップ配合物では、硫黄による被毒を非常に受け易いからである。

0020

例1
本発明の一態様による窒素酸化物トラップを、次のようにして製造した。γ−アルミナ(100m2 /g)をボールミルにかけ、蒸留水と混合してスラリーを形成した。そのスラリーをコージーライト一体化物(400気孔/in2)に加え、30重量%のアルミナ付着量を得た。次にその一体化物を120℃で乾燥して水を除去し、空気中500℃で6時間か焼した。

0021

アルミナを被覆した一体化物を、先ずそのアルミナ塗膜材に12重量%の酸化ストロンチウムを与えるように調節した硝酸ストロンチウム含有水溶液を含浸させた。その溶液による含浸に続き、アルミナを90℃で5時間乾燥して水を除去し、次に550℃で5時間か焼して、ストロンチウムを酸化ストロンチウムへ転化した。次に酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に、三種類の材料、ヘキサクロロ白金酸二水素、塩化ジルコニウム及び硫酸(この塗膜材に1重量%のPt/7重量%のZr/23重量%の硫酸イオンを与えるように調節したもの)を含有する水溶液を含浸させた。得られたNOxトラップを上述のようにして炉乾燥し、か焼した。本発明の態様のNOx吸収効率〔図1(c)〕は、下の例2に記述するように製造した図1の比較トラップ(a)及び(b)の効率よりも著しく増大していることが分かる。

0022

上のようにして製造した本発明のトラップの具体例のSO2 にかけた時のNOx吸収効率を試験するために、酸化ストロンチウム/白金/ジルコニウム/酸性硫酸イオントラップを、1000ppmのNO、10%のCO2 、10%のH2O、0.1%のCO、0.03%のH2 、50ppmのC3 H6 、20ppmのSO2 、及び6%のO2 を含有する擬似排気ガスにかけた。全排気ガス流量は3リットル/分であり、空間時速は20,000/時であった。この擬似排気ガス流に500時間曝した後に、NOx捕捉効率の損失は本質的に観察されなかったことが図3から分かる。これは全く予期せざることであった。なぜなら、上で述べたように、以前に作られていたNOx トラップは、硫黄に曝した後、ひどく不活性化されていたからである。

0023

例2
例1に記載した手順に全体的に従って、三つの他のNOxトラップ配合物を製造した。但しそれらは比較例(本発明によらないもの)である。どの場合でも、酸化ストロンチウム/アルミナは例1のようにして作った。第一配合物では、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に、ヘキサクロロ白金酸二水素含有溶液(この塗膜材に1重量%のPtを与えるように調節したもの)を含浸した。第二の場合には、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に、ヘキサクロロ白金酸二水素と塩化ジルコニウムとの混合物を含む溶液(この塗膜材に1重量%のPt/7重量%のZrを与えるように調節したもの)を含浸した。これら二つの窒素酸化物トラップを上述のように乾燥し、か焼した。最後に第三の場合には、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に、塩化ジルコニウムだけを含有する溶液(塗膜材に3.5重量%のZrを与えるように調節したもの)を含浸させた塗膜材を製造し、上述のように乾燥し、か焼した。次にこの酸化ストロンチウム/ジルコニウム/アルミナ塗膜材に、ヘキサクロロ白金酸二水素及び塩化ジルコニウムを含有する溶液(この塗膜材に1重量%のPt/3.5重量%のZrを与えるように調節したもの)を含浸し、上述のように乾燥し、か焼した。これら比較NOx トラップのNOx捕捉効率を図1及び図2に示す。特に、第一比較配合物についてのNOx吸収率図1(a)に示されており、第二比較例のそれは図1(b)に示されており、第三配合例は図2(A)に示されている。例1で論じたように、図1から約250〜400℃の望ましい適用温度範囲内でのNOx 吸収は、ジルコニウム、白金、硫酸イオンを含有する本発明の態様のトラップでは著しく増大していることが分かる。図2から、酸化ストロンチウムから分離してジルコニウムを配置することが本発明にとって必要であることが分かる。

0024

例3
前の例に従い、アルミナを被覆した一体化物を作り、そのアルミナ塗膜材に6重量%の酸化ストロンチウムを与えるように調節した硝酸ストロンチウム含有水溶液を含浸させた。含浸に続き、その一体化物を90℃で5時間乾燥し、次に550℃で5時間か焼した。次に得られた生成物に、ヘキサクロロ白金酸二水素、塩化ジルコニウム、硫酸を含有する水溶液を含浸させ、上述のように乾燥し、か焼した。ヘキサクロロ白金酸二水素、塩化ジルコニウム、硫酸の濃度は、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に1重量%のPt、7重量%のZr、及び23重量%の硫酸イオンを与えるように調節した。本発明の態様のトラップを硫黄含有擬似排気ガスに露出すると、触媒によってNOx が効果的に捕捉され、最も重要なことは、このNOx トラップ配合物は、硫黄被毒に対し優れた抵抗性を与えることを示していた。

0025

例4
アルミナを被覆した一体化物を前の例に従って製造し、そのアルミナ塗膜材に12重量%の酸化ストロンチウムを与えるように調節した硝酸ストロンチウム含有水溶液を含浸させた。含浸に続き、その一体化物を90℃で5時間乾燥し、次に550℃で5時間か焼した。得られた生成物に、次にヘキサクロロ白金酸二水素及び塩化ジルコニウムを含有する水溶液を含浸させた。ヘキサクロロ白金酸二水素及び塩化ジルコニウムの濃度は、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に1.0重量%の白金及び11重量%のジルコニウムを与えるように調節した。次にその一体化物を前と同様に乾燥し、か焼した。これは本発明によらない比較例であるが、白金と一緒にジルコニウムを用いることは、触媒のNOx捕捉効率を増大することを示している。

0026

例5
アルミナを被覆した一体化物を前の例に従って製造し、そのアルミナ塗膜材に12重量%の酸化ストロンチウムを与えるように調節した硝酸ストロンチウム含有水溶液を含浸させた。含浸に続き、その一体化物を90℃で5時間乾燥し、次に550℃で5時間か焼した。次に得られた生成物に、ヘキサクロロ白金酸二水素、塩化ジルコニウム、及び硫酸を含有する水溶液を含浸させた。ヘキサクロロ白金酸二水素、塩化ジルコニウム、及び硫酸の濃度は、酸化ストロンチウム/アルミナ塗膜材に1重量%のPt、7重量%のZr、及び10重量%の硫酸イオンを与えるように調節した。次にその一体化物を前と同様に乾燥し、か焼した。硫黄を含有する擬似排気ガスでの試験は、本発明の態様のNOx触媒によりNOxが効率的に捕捉されたことを示していた。一層重要なことは、このNOxトラップ配合物が、硫黄被毒に対し優れた抵抗性を示していることである。

図面の簡単な説明

0027

例6

0028

図1NOx吸収効率に対するジルコニア及び硫酸イオンの効果を示すグラフであり、(a)及び(b)は比較例NOxトラップについてのグラフであり、(c)は本発明の態様のグラフである。
図2NOx 吸収効率に対するジルコニア配合の効果を示すグラフであり、(b)は本発明によらない比較例である。
図3本発明の態様によるNOxトラップ材料の硫黄への露出の影響を示す、温度に対する吸収率を示すグラフである。

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