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技術 給紙装置

出願人 株式会社リコー
発明者 三木克彦山岸勝
出願日 1997年4月7日 (23年8ヶ月経過) 出願番号 1997-088308
公開日 1998年6月9日 (22年6ヶ月経過) 公開番号 1998-152239
状態 拒絶査定
技術分野 電子写真における紙送り シート、マガジン及び分離
主要キーワード 弾性ガイド部材 干渉動作 補助弾性部材 先端折 手差給紙装置 凸部材 紙ファイル マイラ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年6月9日)のものです。
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図面 (15)

課題

厚手紙の給紙に関し、用紙に損傷を与えることなく、また、構造を複雑化させることなく、分離給紙可能な用紙の許容範囲を広げる。

解決手段

給紙ローラ5によって送り出された用紙Pが干渉する位置に、用紙Pの送り出し方向に可撓自在な弾性部材7によって支持された摩擦部材8を位置させる。用紙Pは摩擦部材8に当接し、弾性部材7を撓ませて直進する。この際、摩擦部材8が最上位紙PPに連れ送りされた重送紙を捌くため、最上位紙PPだけが分離給紙される。このような給紙装置によれば、分離給紙することができる用紙Pの許容範囲が広がる。また、用紙Pはほぼ直線上に給紙搬送されるので、先端折れ等の損傷が与えられない。さらに、弾性部材7で摩擦部材8を支持するだけという極めて簡単な構造なので、製造が容易化し部品製造コストが安くなる。

概要

背景

画像形成装置として複写機静電複写機)を想定した場合、従来、複写機の対応紙種は重量52〜157g/m2 程度の普通紙であるのが一般的であり、それ以上の厚手の用紙に対しては特殊な専用機によって画像形成がなされている。これに対し、近年、製本用の表紙や紙ファイル等の厚手紙、例えば重量210〜465g/m2 程度で紙厚0.22〜0.55mm程度の用紙に対し、従来の複写機を利用して手軽に複写したいという要望が高まっている。この場合、厚手紙は普通紙と極端に紙厚やの強さが異なるため、給紙、転写定着等の各電子写真プロセスにおいて、要求される最適条件が普通紙とは異なる。

ここで、給紙過程に着目すると、従来から用いられている分離給紙機構のうち、比較的厚手の紙にまで対応可能な機構として、分離パッド方式(例えば、特開平7−117882号参照)、紙の腰を利用する土手分離方式(例えば、特開平1−129146号公報、特開平3−13436号公報参照)、スリットを利用するゲート分離方式(例えば、特開平3−13437号公報、特開平3−13436号公報参照)、リバースローラを用いるFRR給紙方式等がある。

概要

厚手紙の給紙に関し、用紙に損傷を与えることなく、また、構造を複雑化させることなく、分離給紙可能な用紙の許容範囲を広げる。

給紙ローラ5によって送り出された用紙Pが干渉する位置に、用紙Pの送り出し方向に可撓自在な弾性部材7によって支持された摩擦部材8を位置させる。用紙Pは摩擦部材8に当接し、弾性部材7を撓ませて直進する。この際、摩擦部材8が最上位紙PPに連れ送りされた重送紙を捌くため、最上位紙PPだけが分離給紙される。このような給紙装置によれば、分離給紙することができる用紙Pの許容範囲が広がる。また、用紙Pはほぼ直線上に給紙搬送されるので、先端折れ等の損傷が与えられない。さらに、弾性部材7で摩擦部材8を支持するだけという極めて簡単な構造なので、製造が容易化し部品製造コストが安くなる。

目的

効果

実績

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牽制数
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請求項1

用紙保持部に積載された用紙中最上位紙送り出す用紙送出手段と、この用紙送出手段によって送り出された用紙が干渉する位置に位置付けられる摩擦部材と、この摩擦部材を支持し用紙の送り出し方向に可撓自在な弾性を有する弾性部材と、を備えることを特徴とする給紙装置

請求項2

弾性部材の弾性力が調整自在であることを特徴とする請求項1記載の給紙装置。

請求項3

弾性部材に対して摩擦部材を可撓させる方向に重ね合わされた一又は二以上の補助弾性部材を設けることによって前記弾性部材の弾性力を調整自在としたことを特徴とする請求項2記載の給紙装置。

請求項4

補助弾性部材は、弾性部材の弾性力を変化させる方向にスライド自在であることを特徴とする請求項3記載の給紙装置。

請求項5

用紙送出手段によって送り出された用紙を摩擦部材と干渉しない方向に案内する厚手紙に対して規制力を持たない弾性ガイド部材を備えることを特徴とする請求項1記載の給紙装置。

請求項6

弾性ガイド部材は、用紙の幅方向に摩擦部材と略同等かそれ以上の幅を持つことを特徴とする請求項5記載の給紙装置。

請求項7

用紙搬送手段としてローラ状の部材が用いられ、弾性ガイド部材はその用紙搬送手段に圧接していることを特徴とする請求項5または6記載の給紙装置。

請求項8

弾性ガイド部材には、用紙が当接する位置に第二の摩擦部材が固定されていることを特徴とする請求項7記載の給紙装置。

請求項9

用紙送出手段によって送り出された重送用紙が摩擦部材に当接する前に重送用紙の一部を干渉動作により塞止める用紙ガイドを備えることを特徴とする請求項1記載の給紙装置。

技術分野

0001

本発明は、複写機プリンタ等の画像形成装置に用いられ、厚手の用紙にも対応可能な給紙装置に関する。

背景技術

0002

画像形成装置として複写機(静電複写機)を想定した場合、従来、複写機の対応紙種は重量52〜157g/m2 程度の普通紙であるのが一般的であり、それ以上の厚手の用紙に対しては特殊な専用機によって画像形成がなされている。これに対し、近年、製本用の表紙や紙ファイル等の厚手紙、例えば重量210〜465g/m2 程度で紙厚0.22〜0.55mm程度の用紙に対し、従来の複写機を利用して手軽に複写したいという要望が高まっている。この場合、厚手紙は普通紙と極端に紙厚やの強さが異なるため、給紙、転写定着等の各電子写真プロセスにおいて、要求される最適条件が普通紙とは異なる。

0003

ここで、給紙過程に着目すると、従来から用いられている分離給紙機構のうち、比較的厚手の紙にまで対応可能な機構として、分離パッド方式(例えば、特開平7−117882号参照)、紙の腰を利用する土手分離方式(例えば、特開平1−129146号公報、特開平3−13436号公報参照)、スリットを利用するゲート分離方式(例えば、特開平3−13437号公報、特開平3−13436号公報参照)、リバースローラを用いるFRR給紙方式等がある。

発明が解決しようとする課題

0004

ところが、分離パッド方式、土手分離方式、及びスリット分離方式は、いずれの方式も用紙の撓みを利用して分離給紙を行う方式である。このため、例えば重量350g/m2 以上程度の厚手紙をそれらの分離給紙方式を利用して分離給紙すると、先折れや折れ曲がり等の損傷が用紙に与えられ、後続する転写工程や定着工程で悪影響が出たり、用紙ジャムの原因になったりしてしまう。このため、それらの三つの分離給紙方式は、厚手紙の分離給紙には対応しておらず、厚手の紙といっても精々157g/m2 未満程度の普通紙やはがき、封筒等を分離給紙の対象とするに過ぎない。また、仮りにそれらの三つの分離給紙方式を利用してセッティングにより厚手紙対応可能としたとしても、対応可能紙が極めて狭い範囲に限定されてしまうため、実用的でない。

0005

一方、FRR給紙方式によれば、普通紙から厚手紙まで幅広い種類の用紙を分離給紙可能であるが、この方式の装置は構造が複雑で製造及び部品コストが高くなってしまうという問題がある。このため、一般的な複写機における例えば手差給紙装置への適用には不向きである。

0006

なお、ゲート分離方式の分離給紙原理を利用し、スリット状をしたゲートのスリット幅を用紙の厚さに応じて可変自在とし、分離給紙可能な紙種の範囲を拡大するようにした発明が特開昭60−12428号公報に記載されている。このような発明によれば、普通紙から厚手紙まで幅広い種類の用紙を分離給紙可能である。しかし、FRR給紙方式と同様、構造が複雑で製造及び部品コストが高くなってしまうという問題がある。

課題を解決するための手段

0007

請求項1記載の給紙装置の発明は、用紙保持部に積載された用紙中最上位紙送り出す用紙送出手段と、この用紙送出手段によって送り出された用紙が干渉する位置に位置付けられる摩擦部材と、この摩擦部材を支持し用紙の送り出し方向に可撓自在な弾性を有する弾性部材とを備える。ここで、請求項1記載の給紙装置は、例えば重量210〜465g/m2 程度の厚手紙を給紙対象としている。そこで、このような厚手紙が用紙保持部にセットされている場合、用紙送出手段によって用紙保持部から送り出された用紙は摩擦部材に当接し、その腰の強さによって摩擦部材を退避させる。つまり、用紙が摩擦部材を押すことによって摩擦部材を支持する弾性部材がその弾性変形によって撓み、これによって摩擦部材が用紙から退避する。この際、用紙の重送が生じると、最上位紙に連れ送りされた用紙は摩擦部材に当接して捌かれる。これにより、最上位紙が他の用紙から分離給紙される。この場合、最上位紙はほぼ直線上を給紙搬送され、先端折れ等の損傷を受けることもない。

0008

請求項2記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、弾性部材の弾性力が調整自在である。したがって、給紙する用紙の厚みに応じて弾性部材の弾性力を調整することで、給送可能な用紙の許容範囲が広がる。ここで、弾性部材の弾性力を調整自在とする構造としては、例えば、請求項3記載の発明のように、弾性部材に対して摩擦部材を可撓させる方向に重ね合わされた一又は二以上の補助弾性部材を設ける。この場合、補助弾性部材が弾性部材の剛性を増加させるため、補助弾性部材の有無やその種類のバリエーションによって弾性部材に所望の弾性力が得られる。また、請求項4記載の発明のように、補助弾性部材を弾性部材の弾性力を変化させる方向にスライド自在とした場合には、補助弾性部材のスライド位置に応じて弾性部材の弾性力が変化するため、弾性部材の弾性力が容易に可変される。なお、ここでいう「弾性部材の弾性力」というのは、弾性部材自体が持つ弾性力ではなく、給紙装置に組み込まれた弾性部材がその機能を発揮する際の弾性力を意味する。

0009

請求項5記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、用紙送出手段によって送り出された用紙を摩擦部材と干渉しない方向に案内する厚手紙に対して規制力を持たない弾性ガイド部材を備える。したがって、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙が用紙送出手段によって用紙保持部から送り出された場合、普通紙は弾性ガイド部材によって摩擦部材と干渉しない方向に案内されて給紙される。この際、最上位紙に連れ送りされた重送紙は弾性ガイド部材に当接して捌かれる。これにより、最上位紙が他の用紙から分離給紙される。一方、用紙として厚手紙が用いられると、厚手紙は弾性ガイド部材を撓ませて直進し、請求項1記載の発明と同様の作用で最上位紙が他の用紙から分離給紙される。

0010

請求項6記載の発明は、請求項5記載の給紙装置において、弾性ガイド部材は、用紙の幅方向に摩擦部材と略同等かそれ以上の幅を持つ。請求項5記載の発明によれば、弾性ガイド部材は、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙に対して規制力を持ち、例えば重量157〜465g/m2 程度の厚手紙に対しては規制力を持たない。しかし、157g/m2 前後の、例えば100〜200g/m2 程度の用紙に対して弾性ガイド部材が規制力を持つか持たないかは微妙である。このため、157g/m2 前後の用紙は、弾性ガイド部材によってある程度は規制されるが、摩擦部材と干渉することも起こり得る。この場合、弾性部材の弾性力が厚手紙の分離給紙に適した弾性力に設定されているとすると、157g/m2 前後の用紙が摩擦部材に干渉すると用紙の先端部が摩擦部材に引っ掛かって用紙ジャム、先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等が発生してしまうことが予想される。これに対し、弾性ガイド部材が用紙の幅方向に摩擦部材と略同等かそれ以上の幅を持つ請求項6記載の発明によれば、例えば重量157g/m2 程度の用紙が弾性ガイド部材の規制力を越えて摩擦部材に干渉しようとしても、弾性ガイド部材によって摩擦部材には干渉せず、弾性ガイド部材によって確実に捌かれる。これにより、用紙が摩擦部材に引っ掛かることによる用紙ジャム、用紙の先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等の発生が防止される。その一方、例えば重量200g/m2 を越えるような厚手紙は、その腰の強さにより弾性ガイド部材を大きく撓ませて直進するため、摩擦部材に当接して請求項1記載の発明と同様の作用で最上位紙が他の用紙から分離給紙される。

0011

請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の給紙装置において、用紙搬送手段としてローラ状の部材が用いられ、弾性ガイド部材はその用紙搬送手段に圧接している。したがって、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙は、最上位紙の先端が弾性ガイド部材を乗り越えるまで給紙搬送手段による給送力を受けることになる。このため、摩擦部材に干渉しない方向により搬送されやすくなり、摩擦部材に引っ掛かることによる用紙ジャム、用紙の先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等の発生が防止される。

0012

請求項8記載の発明は、請求項7記載の給紙装置において、弾性ガイド部材には、用紙が当接する位置に第二の摩擦部材が固定されている。したがって、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙は、第二の摩擦部材を利用するフリクションパッド方式によって最上位紙が他の用紙から分離給紙されることになる。このため、分離給紙性能が向上する。

0013

請求項9記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、用紙送出手段によって送り出された重送用紙が摩擦部材に当接する前に重送用紙の一部を干渉動作により塞止める用紙ガイドを備える。したがって、用紙の重送が生じた場合、重送された用紙の一部が用紙ガイドに塞止められ、重送枚数が制限される。これにより、摩擦部材に過大な力がかからず、最上位紙だけが他の用紙から確実に分離給紙される。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の第一の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本発明の第一の実施の形態を示す給紙機構部分の縦断側面図、図2は厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図、図3は比較的薄い厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。本実施の形態は、手差給紙装置への適用例である。

0015

まず、用紙Pを積層状態収納保持可能な用紙保持部としての手差給紙トレイ1が設けられている。この手差給紙トレイ1では、用紙Pは加圧底板2に載置され加圧スプリング3によって上方に付勢されている。手差給紙トレイ1の給紙口4の近傍には用紙送出手段としての給紙ローラ5が設けられ、この給紙ローラ5に対して最上位の用紙である最上位紙PPが加圧スプリング3の力で押し付けられている。

0016

次いで、手差給紙トレイ1には、その給紙口4の近傍に垂直な用紙ガイド6が設けられ、この用紙ガイド6には弾性部材7を介して摩擦部材8が取り付けられている。つまり、用紙ガイド6には凸部材9を介在させることにより用紙ガイド6から離反させて弾性を備えた平板状の弾性部材7が取り付けられている。この弾性部材7は、用紙の送り出し方向に可撓自在な部材であり、例えば、マイラにより形成されている。そして、弾性部材7の上部に摩擦部材8が固定されている。この摩擦部材8は、送り出される最上位紙PPに干渉する位置であって、上端が最上位紙PPの給紙搬送軌跡よりも僅かに突出する位置となるよう位置付けられている。摩擦部材8としては、表面がある程度滑らかである程度摩擦係数が低いものが用いられている。

0017

このような構成において、本実施の形態の手差給紙装置は、例えば、重量が210〜465g/m2 で紙厚が0.22〜0.55mm程度の厚手の用紙Pの手差給紙に適用される。厚手の用紙Pを手差給紙トレイ1に載置し、給紙動作の開始を指示すると、給紙ローラ5が回転し、最上位紙PPが手差給紙トレイ1の給紙口4より向けて送り出される。送り出された用紙Pは摩擦部材8に当接し、弾性部材7をその弾性によって撓ませながら直進又はほぼ直進する。したがって、この時には摩擦部材8が最上位紙PPの給紙搬送経路から退避している。ここで、比較的厚い厚手紙、例えば重量350g/m2 以上の用紙Pが用いられている場合、図2に例示するように、用紙Pは直進する。これに対し、比較的薄い厚手紙、例えば重量350g/m2 未満の用紙Pが用いられている場合、図3に例示するように、用紙Pは僅かに上方に撓んでほぼ直進する。もっとも、用紙Pの損傷や円滑な給紙動作等の観点からすると、比較的薄い厚手紙の用紙Pの場合も、直進するとみなすことができる。

0018

ここで、下方の用紙Pが最上位紙PPに連れ送りされる重送が生じた場合、連れ送りされた用紙Pは摩擦部材8に当接し、摩擦部材8によって捌かれる。これにより、用紙Pの重送が防止される。ここで、用紙ガイド6の上端と通過する最上位紙PPの上面との間のギャップxは、給送可能な最も厚い用紙Pの厚みの2倍程度に設定されている(図1参照)。本実施の形態では、給送可能な最も厚い用紙Pは、重量が465g/m2 、紙厚が0.55mmである。このようなギャップxの寸法設定により、例えば重量350g/m2 以上の比較的厚い用紙Pの給紙動作に際しては、用紙ガイド6によって用紙Pの多重送が防止される(図2参照)。このため、多くの用紙Pが摩擦部材8に過度な力をかけず、これによって用紙Pの分離給紙が確実となる。これに対し、重量350g/m2 未満の比較的薄い用紙Pの給紙動作に際しては、図3に示すように、ある程度の用紙Pの多重送が発生しうるが、この場合には用紙Pの腰が弱いので、最上位紙PPが土手分離の原理で分離給紙される。いずれにしても、用紙ガイド6は、重送される用紙Pの一部を規制し、極めて多くの用紙Pが多重送されて分離給紙の確実性を損なうことを防止する。

0019

したがって、本実施の形態の手差給紙装置では、厚手紙のうち比較的厚い用紙Pから比較的薄い用紙Pまで対応可能であり、分離給紙することができる用紙の許容範囲が広い。また、用紙Pは直線上又はほぼ直線上に給紙搬送されるため、用紙Pに先端折れ等の損傷が与えられず、用紙Pの損傷やこれに伴う用紙ジャムの発生が防止される。さらに、弾性部材7で摩擦部材8を支持するだけという極めて簡単な構造なので、その製造が容易で部品製造コストも安くなる。

0020

なお、摩擦部材8は、表面がある程度滑らかであるために最上位紙PPの通過が円滑となり、また、ある程度摩擦係数が低いために摩擦部材8に用紙Pが突き当たった際の異音の発生が防止される。

0021

本発明の第二の実施の形態を図4に基づいて説明する。図4は給紙部分の縦断側面図である。第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。

0022

本実施の形態では、弾性部材7に沿わせて補助弾性部材21が設けられている。この補助弾性部材21は、弾性部材7と同一の材料でほぼ同一の形状に形成されたものである。弾性部材7及び補助弾性部材21は、凸部材9とスペンサ22とを介してネジ23によって用紙ガイド6に固定されている。ここで、補助弾性部材21は、様々な弾性力のものが複数種類容易されており、しかも、一枚に限らず二枚以上重ねられて装着されても良い。

0023

このような構成において、弾性部材7それ自体の弾性力は補助弾性部材21の有無によって変化するものではないが、手差給紙装置に組み込まれた弾性部材7がその機能を発揮する際の弾性力は補助弾性部材21によって変更可能となる。これにより、用紙Pの種類に応じて補助弾性部材21を設けたりその種類や枚数を調整することで、給紙可能な用紙Pの許容範囲がより広がる。つまり、腰の強さや厚さ、表面性やサイズ等が異なる多種類の用紙Pに対し、幅広い対応が可能となる。

0024

本発明の第三の実施の形態を図5及び図6に基づいて説明する。図5は給紙部分の縦断側面図、図6用紙分離機構の分解斜視図である。第二の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。

0025

本実施の形態では、補助弾性部材21が上下方向にスライド自在に取り付けられている。つまり、補助弾性部材21には、ネジ23を通すネジ孔として縦長の長孔31が形成されている。

0026

このような構成において、ネジ23を緩めることで補助弾性部材21が上下方向にスライド自在となる。そこで、補助弾性部材21を所望の位置に固定することで、手差給紙装置に組み込まれた弾性部材7がその機能を発揮する際の弾性力を適宜変更することができる。これにより、簡単な操作で給紙可能な用紙Pの許容範囲を広げることができる。

0027

本発明の第四の実施の形態を図7ないし図10に基づいて説明する。図7は給紙部分の縦断側面図、図8はその斜視図、図9は普通紙の給紙動作を示す縦断側面図、図10は厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。

0028

本実施の形態では、用紙ガイド6に、給紙ローラ5によって送り出された用紙Pを摩擦部材8と干渉しない方向に案内する弾性ガイド部材41が固定されている。この弾性ガイド部材41は、例えばマイラによって形成されて給紙ローラ5に当接し、例えば重量60g/m2 程度の普通紙に対して案内機能を果たし、例えば重量210〜465g/m2 程度の厚手紙に対しては規制力を持たない。図8に示すように、用紙ガイド6にはその中央部に切欠部42が形成されており、弾性ガイド部材41は切欠部42に位置付けられている。そして、弾性ガイド部材41の上端近傍に位置させて、給紙トレイ1の給紙口4の近傍に連絡する搬送ガイド43が設けられている。この搬送ガイド43は、手差給紙装置が用いられる画像形成装置内の図示しない用紙搬送経路に連絡している。

0029

このような構成において、本実施の形態の手差給紙装置によれば、給紙可能な用紙Pとして厚手紙だけでなく普通紙をも用いることができる。つまり、図9に示すように、用紙Pとして、例えば重量60g/m2 程度の普通紙が用いられている場合、用紙Pは弾性ガイド部材41の腰の強さに屈して摩擦部材8と干渉しない方向に案内され、搬送ガイド43によって画像形成装置内の用紙搬送経路に案内される。この際、用紙Pの重送が発生した場合、土手分離の原理で、最上位紙PPだけが他の用紙から分離されて分離給紙される。この際、弾性ガイド部材41は給紙ローラ5に圧接しているため、最上位紙PPはその先端が弾性ガイド部材41を乗り越えるまで給紙ローラ5による給送力を受けることになる。このため、摩擦部材8に干渉しない方向に搬送されやすくなり、摩擦部材8への引っ掛かりが防止される。その結果、摩擦部材8に用紙Pが引っ掛かることにより生ずる可能性がある用紙ジャム、用紙の先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等の発生が防止される。

0030

これに対し、図10に示すように、用紙Pとして、例えば重量210〜465g/m2 程度の厚手紙が用いられている場合、用紙Pはその腰の強さによって弾性ガイド部材41を撓ませて摩擦部材8に突き当たり、第一の実施の形態で説明した原理によって最上位紙PPだけが分離給紙される。

0031

このように、本実施の形態の分離給紙構造によれば、普通紙に対しても厚手紙に対しても分離給紙可能である。したがって、給送可能な用紙Pの許容範囲を普通紙まで広げることができる。

0032

本発明の第五の実施の形態を図11に基づいて説明する。図11は給紙部分の斜視図である。第四の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。

0033

本実施の形態の弾性ガイド部材41は、用紙Pの幅方向に摩擦部材8と略同等の幅を持って給紙ローラ5に圧接している。したがって、重量60〜210g/m2 程度の用紙Pの確実な分離給紙が可能となる。その理由を次に説明する。

0034

前述した第四の実施の形態の給紙装置では、弾性ガイド部材41は、例えば重量60g/m2 程度の普通紙に対して規制力を持ち、例えば重量210〜465g/m2 程度の厚手紙に対しては規制力を持たない。このため、例えば重量60g/m2 を越えるが210g/m2 まで到らない用紙Pに対しては、弾性ガイド部材41が規制力を持つか持たないかは微妙である。このため、重量60〜210g/m2 程度の用紙Pは、弾性ガイド部材41によってある程度は規制されるが、摩擦部材8と干渉することも起こり得る。この場合、弾性部材7の弾性力は重量210〜465g/m2 程度の厚手紙の分離給紙に適した弾性力に設定されているため、重量60〜210g/m2 程度の用紙Pが摩擦部材8に干渉すると用紙Pの先端部が摩擦部材8に引っ掛かって用紙ジャム、先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等が発生してしまうことが予想される。これに対し、弾性ガイド部材41が用紙Pの幅方向に摩擦部材8と略同等の幅を持つ本実施の形態の給紙装置では、例えば重量60〜210g/m2 程度の用紙Pが弾性ガイド部材41の規制力を越えて摩擦部材8に干渉しようとしても、弾性ガイド部材41は摩擦部材8と略同一の幅で形成されているために摩擦部材8には干渉せず、弾性ガイド部材41によって確実に捌かれる。したがって、用紙Pが摩擦部材8に引っ掛かることによる用紙ジャム、用紙の先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等の発生が防止される。その一方、例えば重量210g/m2 を越えるような厚手紙は、その腰の強さにより弾性ガイド部材41を大きく撓ませて直進するため、摩擦部材8に当接して第一の実施の形態で説明した原理によって最上位紙PPだけが分離給紙される。

0035

本発明の第六の実施の形態を図12ないし図14に基づいて説明する。図12は給紙部分の縦断側面図、図13は普通紙の給紙動作を示す縦断側面図、図14は厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。第五の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。

0036

本実施の形態では、弾性ガイド部材41の先端部に第二の摩擦部材51が固定されている。また、凸部材9も、第一の実施の形態等で用いられているものより厚いものが用いられ、第二の摩擦部材51と摩擦部材8との間の距離が幾分離されている。

0037

このような構成において、例えば重量60〜210g/m2 程度の普通紙は、第二の摩擦部材51を利用するフリクションパッド方式によって最上位紙PPが他の用紙Pから分離給紙されることになる(図13参照)。このため、重量60〜210g/m2 程度の普通紙の分離給紙性能が向上する。そして、例えば重量210〜465g/m2 程度の厚手紙は、その腰の強さにより弾性ガイド部材41を大きく撓ませて直進するため、摩擦部材8に当接して第一の実施の形態で説明した原理によって最上位紙PPだけが分離給紙される(図14参照)。

0038

なお、第一から第六までの実施の各形態において、用紙Pの重量は単なる例示であり、弾性部材7や弾性ガイド部材41の弾性力等の違いに応じて分離給送に適する用紙Pの重量も変化する。

発明の効果

0039

請求項1記載の給紙装置の発明は、用紙送出手段によって送り出された用紙を弾性部材に支持された摩擦部材で分離給紙するようにしたので、用紙として例えば重量210〜465g/m2 程度の厚手紙を用いた場合、分離給紙することができる用紙の許容範囲を広げることができる。また、用紙をほぼ直線上に給紙搬送することができるので、先端折れ等の損傷を用紙に与えず、用紙の損傷やジャムを防止することができる。さらに、弾性部材で摩擦部材を支持するだけという極めて簡単な構造なので、製造の容易化を実現させて部品・製造コストを安くすることができる。

0040

請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の弾性部材の弾性力を調整自在としたので、給紙する用紙の厚みに応じて弾性部材の弾性力を調整することで、給送可能な用紙の許容範囲をより広げることができる。この場合、弾性部材の弾性力は、例えば請求項3記載の発明のように、弾性部材に対して摩擦部材を可撓させる方向に重ね合わされた一又は二以上の補助弾性部材を設ける等の簡単な構造で容易に調整することができる。また、請求項4記載の発明のように、請求項3記載の発明の補助弾性部材を弾性部材の弾性力を変化させる方向にスライド自在とした場合には、補助弾性部材のスライド位置に応じて弾性部材の弾性力を変化させることができ、したがって、弾性部材の弾性力を容易かつ簡単な作業で可変することができる。

0041

請求項5記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、用紙送出手段によって送り出された用紙を摩擦部材と干渉しない方向に案内する厚手紙に対して規制力を持たない弾性ガイド部材をさらに設けたので、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙を弾性ガイド部材によって分離給紙することができ、給送可能な用紙の許容範囲を普通紙まで広げることができる。

0042

請求項6記載の発明は、請求項5記載の給紙装置において、弾性ガイド部材における用紙の幅方向の幅を摩擦部材と略同等かそれ以上の幅に設定したので、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙が弾性ガイド部材の規制力を越えたとしてもそのような普通紙が摩擦部材に干渉してしまうようなことをなくすことができ、したがって、用紙の先端部が摩擦部材に引っ掛かることにより生ずる用紙ジャム、先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等の発生を防止することができる。

0043

請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の給紙装置において、用紙搬送手段としてローラ状の部材を用い、弾性ガイド部材をその用紙搬送手段に圧接させたので、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙を摩擦部材に干渉しない方向により搬送しやすくすることができ、したがって、用紙の先端部が摩擦部材に引っ掛かることにより生ずる用紙ジャム、先端折れ、先端折れを原因とする先端皺等の発生を防止することができる。

0044

請求項8記載の発明は、請求項7記載の給紙装置において、弾性ガイド部材の用紙が当接する位置に第二の摩擦部材を固定したので、例えば重量52〜157g/m2 程度の普通紙を第二の摩擦部材を利用するフリクションパッド方式によって分離給紙することができ、したがって、最上位紙の分離給紙性能を向上させることができる。

0045

請求項9記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、用紙送出手段によって送り出された重送用紙が摩擦部材に当接する前に重送用紙の一部を干渉動作により塞止める用紙ガイドをさらに設けたので、用紙の重送が生じた場合にその重送枚数を制限することができ、したがって、摩擦部材に過大な力をかけずに最上位紙だけを他の用紙から確実に分離給紙することができる。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明の第一の実施の形態を示す給紙機構部分の縦断側面図である。
図2厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。
図3比較的薄い厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。
図4本発明の第二の実施の形態を示す給紙部分の縦断側面図である。
図5本発明の第三の実施の形態を示す給紙部分の縦断側面図である。
図6用紙分離機構の分解斜視図である。
図7本発明の第四の実施の形態を示す給紙部分の縦断側面図である。
図8その斜視図である。
図9普通紙の給紙動作を示す縦断側面図である。
図10厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。
図11本発明の第五の実施の形態を示す給紙部分の斜視図である。
図12本発明の第六の実施の形態を示す給紙部分の縦断側面図である。
図13普通紙の給紙動作を示す縦断側面図である。
図14厚手紙の給紙動作を示す縦断側面図である。

--

0047

1 用紙保持部
5用紙送出手段
6用紙ガイド
7弾性部材
8摩擦部材
21補助弾性部材
41弾性ガイド部材
51 第二の摩擦部材
P 用紙
PP 最上位紙

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