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課題

ブドウ球菌毒素ウェルチ菌毒素などの細菌毒素によって惹き起こされる病態の症状を、緩和消失あるいは予防することのできる薬剤を提供する。

解決手段

クレオソート133mgをショ糖メタケイ酸アルミノマグネシウムなどの賦形剤混和して最終的に糖衣錠の形となし、この糖衣錠を1回1錠1日3回(クレオソート400mg/日)成人に経口内服させる。これにより、約24時間後にブドウ球菌毒素による腹痛等の腹部愁訴が消失する。

概要

背景

概要

ブドウ球菌毒素ウェルチ菌毒素などの細菌毒素によって惹き起こされる病態の症状を、緩和消失あるいは予防することのできる薬剤を提供する。

クレオソート133mgをショ糖メタケイ酸アルミノマグネシウムなどの賦形剤混和して最終的に糖衣錠の形となし、この糖衣錠を1回1錠1日3回(クレオソート400mg/日)成人に経口内服させる。これにより、約24時間後にブドウ球菌毒素による腹痛等の腹部愁訴が消失する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

細菌が産生した毒素に起因する病態の症状を、緩和消失あるいは予防するための薬剤であって、クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを有効成分として含む混合物よりなることを特徴とする細菌毒素起因疾患用薬剤。

請求項2

細菌が産生した毒素に起因する腸液分泌亢進を、緩和、消失あるいは予防するための薬剤であって、クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを有効成分として含む混合物よりなることを特徴とする細菌毒素起因疾患用薬剤。

請求項3

ブドウ球菌毒素ウェルチ菌毒素、赤痢菌毒素、サルモネラ菌毒素、カンピロバクター菌毒素、大腸菌毒素またはエルシニア菌毒素に起因する腸液の分泌亢進を、緩和、消失あるいは予防するための薬剤であって、クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを有効成分として含む混合物よりなることを特徴とする細菌毒素起因疾患用薬剤。

技術分野

0001

本発明は細菌毒素起因疾患用薬剤(細菌が産生した毒素によって惹き起こされる疾患に用いる薬剤の意。)に関し、詳しくは細菌毒素により生ずる病的な状態、例えば腸液分泌亢進、を緩和消失あるいは予防するための細菌毒素起因疾患用薬剤に関し、さらに詳しくは、クレオソートまたはその構成成分あるいはそれを有効成分として含有する混合物よりなる細菌毒素起因疾患用薬剤に関する。

0002

細菌感染症においては多くの場合、その細菌が産生する毒素(主として蛋白質ペプチド)が生体組織に作用して病的な状態を惹起することが知られている。一般に、細菌感染症に対しこれを防ぐための手段として、細菌の増殖を抑制することを目的とした治療剤(例えば抗生物質抗菌剤など)が知られている。

0003

しかし、すでに産生された細菌毒素に対しては、もはや上記した治療薬を以てしても効きめはなく、細菌毒素そのものによって惹起される組織の病的な状態を解消するには至らず、細菌毒素起因性疾患の症状を止めたり、あるいは緩和することのできる満足いく治療剤は今だ見い出されていないというのが実情であった。なかでも、腸液の分泌の亢進や、その結果としての腹痛等の症状を惹き起こす幾つかの細菌毒素(例えば、ブドウ球菌毒素ウェルチ菌毒素等)に対しては、現在のところ治療剤が存在しないため、多くの人や他の動物がこれらの細菌毒素に大変苦しめられ、これを治療することのできる薬剤の研究開発が以前より切望されていた。

0004

[発明の目的]本発明は上記の実情に鑑みてなされものであり、その目的は、ブドウ球菌毒素やウェルチ菌毒素などの細菌毒素によって惹き起こされる病態の症状を、緩和、消失あるいは予防することのできる薬剤を提供するところにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、細菌毒素により病的状態が生じているか、あるいは近い将来に生ずるであろう動物(ヒトを含む)において、当該細菌毒素の悪影響(例えば、細胞破壊する等)を最小限に抑え得る薬物を探し求めるべく、膨大な数にのぼる化学物質スクリーニングした結果、ついに、細菌毒素による病態の症状がクレオソートにより緩和もしくは解消されることを見い出し、そして本発明に到達した。

0006

請求項1記載の細菌毒素起因疾患用薬剤は、細菌が産生した毒素に起因する病態の症状を、緩和、消失あるいは予防するための薬剤であって、クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを有効成分として含む混合物よりなるものである。

0007

請求項2記載の細菌毒素起因疾患用薬剤は、細菌が産生した毒素に起因する腸液の分泌亢進を、緩和、消失あるいは予防するための薬剤であって、クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを有効成分として含む混合物よりなるものである。

0008

請求項3記載の細菌毒素起因疾患用薬剤は、ブドウ球菌毒素、ウェルチ菌毒素、赤痢菌毒素、サルモネラ菌毒素、カンピロバクター菌毒素、大腸菌毒素またはエルシニア菌毒素に起因する腸液の分泌亢進を、緩和、消失あるいは予防するための薬剤であって、クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを有効成分として含む混合物よりなるものである。

0009

なお、クレオソートは、周知のように、防腐剤として広く使用されている。これは、クレオソートが「肉の保存」なる意味を持つギリシャ語であることからも分かるように、自身が持つ殺菌作用抗菌作用に基づくものである。そのため、例えば、綿球に浸し、う歯に挿入する適応方法も提案され、重宝されている。

0010

本発明の細菌毒素起因疾患用薬剤は、その主体が上記クレオソートと同じであるが、対象が「細菌」ではなく細菌が産生した「毒素」であることから、当該薬剤の作用機序を上記したような殺菌作用を以て説明することは一切できない。したがって、本発明の薬剤は、従来認識されていた作用機序からは到底予測のつかない薬理作用に基づいて効能効果を発揮するものといわざるを得ないが、詳細な作用機序については現在のところ不明である。

発明を実施するための最良の形態

0011

クレオソート(wood creosote, beechwood creosote) とは主として木タール分留により得られるもので、透明かつ室温において液体である(ザ・メルクインデックス,The Merck Index, S. Budavari著,Merck 社出版,1989)。

0012

これは特異な臭いを持ち、主としてグアヤコールクレオゾール等の芳香族化学物からなる混合物である(オガタら,N. Ogata, T. Baba, Res. Commun. Chem. Pathol. Pharmacol. 66, 411-423, 1989)。その他の成分としてクレゾールフェノール及びキシレノール等を含む。

0013

この「クレオソート」は同名のためしばしば混合されるが、コールタールから得られる「コールタール・クレオソート」とは全く別のものである。

0014

本発明者は、クレオソート、及びその構成成分を腸管投与すると、細菌毒素(例えば、ブドウ球菌毒素、ウェルチ菌毒素、赤痢菌毒素、サルモネラ菌毒素、カンピロバクター菌毒素、大腸菌毒素またはエルシニア菌毒素など)によって生ずる腸液分泌を顕著に抑制することを実験的に発見した。このことは、クレオソートを治療剤として用いれば、細菌毒素に由来する腸液分泌亢進およびこれに起因する腹痛等の腹部症状を解消または緩和できることを意味する。

0015

クレオソートまたはその構成成分、あるいはそれを含有する混合物は、医療用薬剤における一般的な形態で以て使用される。一般的な形態としては、例えば、錠剤丸剤散剤カプセル剤軟カプセル剤硬カプセル剤)、顆粒剤内服液剤や、注射剤(血管内投与、筋肉内投与皮下投与、皮内投与など)、あるいは坐剤などが挙げられる。

0016

クレオソートまたはその構成成分の投与量については、対象となる動物の種類あるいは性別年齢、症状の程度によって変わるので一概にはいえないが、経口投与あるいは直腸内投与(坐剤)の場合は、およそのところ1日当たり成人体重1kgに対して3〜10mgであり、好ましくは6〜8mgである。また、注射剤としての投与の場合には、1日当たり成人体重1kgに対して0.3〜1mgであり、好ましくは0.6〜0.8mgである。これらの1日量を2〜4回に分けて投与することもできる。

0017

以下、本発明に関する具体的な実施例を示すが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。また、対象とする細菌毒素、剤型投与方法、動物等についてもこの実施例に限定されない。

0018

実施例1
この実施例では、家兎( Oryctolagus cuniculus )において腸管局所に投与されたクレオソートが黄色ブドウ球菌のA型毒素により惹起された腸液分泌を抑制することを示す。

0019

週齢雄のNZW系統の兎(山ラベス社より入手、体重約2kg)を24時間絶食とした。ただし、水は自由に与えた。兎は保定器に入れ、静脈ペントバルビタールナトリウムアボット社製)を体重1kg当たり25〜30mgをゆっくり静脈注射することにより麻酔をかけた。麻酔後呼吸等のバイタルサインに充分注意し、麻酔のかけすぎによる全身状態の悪化に充分注意をした。次に、手術台の上に背臥位とし、素早く電気バリカンにより腹部を剃毛、イソジン液(明治製菓社製)にて消毒し、上腹部正中切開にて開腹した。途中の出血に対しては適宜小型の止血鉗子(例えばモスキート鉗子)にて止血大量出血を防いだ。なお、手術は可能な限り無菌的とした。開腹後、空腸起始部を見つけ、そこから10cmの位置に絹糸をかけ、空腸の結さつを行なった。必要に応じ、開創器またはにて開腹の状態を保つこととした。結さつは、3号絹糸を通した縫合用のわん針を持針器にて持ち、腸間膜の腸管への付着部へ通して行なった。このとき、弱すぎると腸内容が結さつ部を越える可能性があり、強すぎると組織を損傷する可能性があるので、結さつの程度には注意をはらった。また、腸間膜およびその血管はできるだけ傷つかないように注意した。また、全ての組織は護的に取扱うことによりその損傷を避けた。次に、さらに肛門側5cmの位置に同様の結さつを行い5cmの“小腸区分”を作った。同様の結さつを順次、肛門側へ5cmずつ行い、全部で8個の小腸区分を作った(よって結さつは9箇所となる)。手術中は兎の体温が下がる傾向があるため、例えば手術台の底を少し加温するとか、使い捨てカイロにて体のまわりを加温する等、何らかの方法にて保温することが必要であった。ただし加温のしすぎに充分注意した(やや温かい程度がよい)。

0020

次に、下記[表1]に示した溶液と細菌毒素とを、同表に示した割合で以て混合し、この混合物を前記した各小腸区分に2mlの注射器(27G針)を用いて1.5mlずつ注射した。このとき針の先端は必ず腸間内腔にあることとし、決して腸間壁に存在してはならない。全ての注射を終えたら、0.5gのペントリンピペラシリンナトリウム、富山化学工業(株))を含み37℃に加温した500mlの生理食塩水の適量にて腹腔洗浄し、結節縫合にて閉腹した。このとき縫合は筋層と皮膚をそれぞれ別に行なった。縫合後、創部はガーゼ絆創膏包袋等にて軽く覆うこととするが、腹部を圧迫しすぎないように注意をした。以後18時間、水のみを与えた。

0021

次にネンブタールの静脈注射にて麻酔をかけ開腹した。そして各小腸区分の中の液体を可能な限り全て、23G針(テルモKK)を付けた10mlの使い捨て注射器(テルモKK)にて吸引し、その体積を注射器の目盛から読み取り記録した。結果を[表1]に併記する。

0022

ID=000002HE=085 WI=106 LX=0520 LY=0300
以上の結果により、この毒素は腸液の分泌を亢進することが確認された。

0023

次に、このブドウ球菌A型毒素により誘発される腸液分泌亢進に対するクレオソートの効果を見るために次のような実験を行なった。すなわち、前述の溶液甲([表1]参照)1.5mlにブドウ球菌A型毒素0.033μg/mlを加えた溶液に対し、さらにクレオソート(日局)を下記[表2]の割合で以て配合した。この配合物を前述と同様に兎の各小腸区分に局所投与した。上記と同様にして各小腸区分における腸液量を測定した。結果を[表2]に併記する。

0024

ID=000003HE=090 WI=080 LX=0200 LY=1800
この結果より、ブドウ球菌A型毒素により生ずる腸液分泌亢進をクレオソートは著明に抑制することが判明した。これは、クレオソートが腸液分泌亢進により生ずる腹痛等の腹部症状を抑制することを意味する。

0025

実施例2
急性胃腸炎の症状を呈する21〜39年齢の雄のヒト(Homo sapiens )を、A,Bの2つのグループに分け、Aグループに属するヒトに対し、クレオソート133mgとメタケイ酸アルミノマグネシウム(富士化学(株))66mgとをゼラチン硬カプセルに入れて経口投与した(クレオソート133mgは1回の投与量である。投与回数は3回であり、1日の投与量は400mgである。因みに、このときのクレオソートの投与量は、体重1kg当たり6〜7.5mgとなる)。また、Bグループに属するヒトに対しては何も投与しなかった。

0026

一方、投与前後24時間以内に採取した便を使用し、細菌培養により急性胃腸炎の起因菌の同定を行った。その結果、起因菌としてウェルチ菌(ウェルシ菌ともいう)、ブドウ球菌、エルシニア菌、カンピロバクター菌が判明した(あるヒトからウェルチ菌が検出され、他のヒトからエルシニア菌が検出され、またある他のヒトからカンピロバクター菌が検出され、……という意味)。

0027

起因菌が判明したAグループの17人に関し、12例(つまり71%)においてクレオソート投与後24時間以内に腹痛が軽減もしくは消失した。また、起因菌が判明したBグループ16人に関し、24時間以内に腹痛が軽減もしくは消失したのは僅かに1例(つまり6%)であった。

0028

この結果はクレオソートが細菌毒素に起因する病態に対して有効であることを示す。

発明の効果

0029

本発明によれば、細菌毒素により惹起された病態に対し、クレオソートあるいはそれを主要成分として含む物質を常法に従い、何等かの剤形とならしめ、それを当該動物に対し投与すれば、例えば、一つの例としては、クレオソート133mgをショ糖あるいはメタケイ酸アルミノマグネシウム等の賦形剤混和し、最終的に糖衣錠の形としてヒトに経口内服させれば(1回1錠、1日3回)、約24時間後にブドウ球菌毒素による腹痛等の腹部愁訴が消失する。これは、投与されたクレオソートが腸管において、ブドウ球菌毒素が惹起した腸液の分泌を強力に抑制し、その結果、腸管内における腸液の総量が減少し、よって腹部愁訴が消失したことを示す。

0030

このように、本発明の細菌毒素起因疾患用薬剤によれば、ブドウ球菌毒素やウェルチ菌毒素などの細菌毒素によって惹き起こされる病態の症状を、緩和、消失あるいは予防することができる。

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