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技術 陰極線管の分割装置とその分割方法

出願人 ソニー株式会社財団法人家電製品協会
発明者 小林繁雄宮下丈人福谷亮人
出願日 1996年11月11日 (24年7ヶ月経過) 出願番号 1996-314180
公開日 1998年5月29日 (23年0ヶ月経過) 公開番号 1998-144224
状態 特許登録済
技術分野 電子管、放電灯のうつわ、導入線等の製造
主要キーワード 各回転カッター 出口角度θ 溝形成位置 溝形成加工 各対角線 中心出し 出口角度 吸引作動
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年5月29日)のものです。
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図面 (13)

課題

寸法の異なる多種類の陰極線管を短時間で確実に分割することができる陰極線管の分割装置と陰極線管の分割方法を提供すること。

解決手段

陰極線管200をパネル部210とファンネル部211に分割するための陰極線管200の分割装置であり、陰極線管200を支持する支持手段10と、陰極線管200を支持手段10上で位置決めする際に陰極線管200の寸法を決定する位置決め及び寸法決定手段90と、支持手段10により支持された陰極線管200の側面周囲220〜223に、陰極線管200の寸法に基いてその陰極線管200の寸法に合った分割用の溝を形成するための溝形成手段50と、その溝形成手段50と陰極線管200との相対的な回転を制御する制御装置と、を備える。

概要

背景

近年、資源リサイクルや、環境破壊の防止がクローズアップされている。この要求に答えて、使用済みのテレビジョンセット陰極線管ブラウン管)の再利用化の研究が各方面で進められている。更に、増加する一方の廃棄テレビジョンセットを、敏速に且つ効率的に再利用化することが急務となっている。陰極線管は、テレビジョンセットやその他の受像機として用いられており、パネル部(フェース部とも言う。)とファンネル部(パネルスカート部とも言う。)のガラス構造体である。パネル部は、光透過性を向上させるため、ほぼ透明なガラス材で作られており、ファンネル部は、高加速電圧電子ビーム物質との衝突で発生するX線漏洩防止のため、鉛を混入されたガラス材で作られている。ファンネル部とパネル部は、フリットガラス半田ガラス)で溶着させて管状に形成されている。

陰極線管には、外観的にはその背面側に電子銃偏向ヨーク等が取り付けられている。陰極線管の内部には、シャドウマスク(あるいはアパチャーグリル)が設けられており、パネル部の内面側の蛍光面には、赤、緑、青の3色の蛍光体規則正しく塗布されている。パネル部とファンネル部が溶着されている部分には、防爆爆裂または爆縮防止)用のテープを介して、防爆バンドが強固に締結、装着されている。陰極線管のパネル部とファンネル部、特にパネル部は、ガラス材で構成されているので、比較的再利用がしやすい。このために、陰極線管を再利用する場合には、特にパネル部を陰極線管から分離して、再利用する試みがある。たとえば、陰極線管の側面の四隅部分コーナ部)に傷を付けて、その部分を加熱することで、熱応力を発生させ、クラックひび割れ)を発生させると同時に機械的手段を用いて、パネル部とファンネル部を分離、分割する方法が提案されている。

概要

寸法の異なる多種類の陰極線管を短時間で確実に分割することができる陰極線管の分割装置と陰極線管の分割方法を提供すること。

陰極線管200をパネル部210とファンネル部211に分割するための陰極線管200の分割装置であり、陰極線管200を支持する支持手段10と、陰極線管200を支持手段10上で位置決めする際に陰極線管200の寸法を決定する位置決め及び寸法決定手段90と、支持手段10により支持された陰極線管200の側面周囲220〜223に、陰極線管200の寸法に基いてその陰極線管200の寸法に合った分割用の溝を形成するための溝形成手段50と、その溝形成手段50と陰極線管200との相対的な回転を制御する制御装置と、を備える。

目的

しかし、この分割方式にはつぎのような問題がある。陰極線管の四隅部分に付ける傷が微少であるために、加熱したとしても、熱応力が発生するのに時間がかかる。また、傷を正確につけないと、クラックが正常に発生しないで、分割不良となる、などの問題がある。また、陰極線管には、規格に応じて大きさが様々であることと、同一インチサイズであっても、メーカ間のばらつきがあり、このように大きさにばらつきのある陰極線管に対して、傷を正確に付けようとすると、加工装置の構造が複雑になるなどの問題もある。そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、異なる寸法の多種類の陰極線管を短時間で確実に分割することができる陰極線管の分割装置と陰極線管の分割方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

陰極線管パネル部とファンネル部に分割するための陰極線管の分割装置であり、陰極線管を支持する支持手段と、陰極線管を支持手段上で位置決めする際に陰極線管の寸法を決定する位置決め及び寸法決定手段と、支持手段により支持された陰極線管の側面周囲に、陰極線管の寸法に基いてその陰極線管の寸法に合った分割用の溝を形成するための溝形成手段と、その溝形成手段と陰極線管との相対的な回転を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする陰極線管の分割装置。

請求項2

支持手段は、陰極線管の任意の方向、速度で回転位置決めさせるための回転手段を備える請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項3

溝形成手段は、回転型砥石を任意の方向、速度で回転位置決めさせるための回転手段を備える請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項4

加熱手段は、溝を形成している部分に配置されているヒータ線を備え、各ヒータ線は、陰極線管の四辺の側面周囲に対応して配置されている請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項5

溝形成手段は、陰極線管の四隅部に溝を形成する請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項6

位置決め及び寸法決定手段は、陰極線管の四辺部を押しつける請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項7

位置決め及び寸法決定手段は、位置決めをするための移動部の移動量に応じてパルス信号を発生させて、そのパルス信号に基いて、陰極線管のインチサイズを決定する請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項8

溝形成手段は、陰極線管のインチサイズに応じて、陰極線管、回転カッター型回転手段の回転位置決めを実行する請求項7に記載の陰極線管の分割装置。

請求項9

陰極線管の四隅部の溝幅は、加熱手段のヒータ線の直径よりも大きい請求項1に記載の陰極線管の分割装置。

請求項10

陰極線管をパネル部とファンネル部に分割するための陰極線管の分割方法であり、陰極線管を支持して、陰極線管を位置決めするとともに陰極線管の寸法を決定し、その寸法に基いて溝形成手段が陰極線管に分割用の溝を形成し、溝形成手段により形成された分割用の溝を画成している部分の全体を加熱して熱応力を発生させてパネル部とファンネル部に分割することを特徴とする陰極線管の分割方法。

請求項11

分割用の溝は、陰極線管の四隅部に形成されている請求項10に記載の陰極線管の分割方法。

技術分野

0001

本発明は、陰極線管ブラウン管)を解体して処理する際に用いて最適な、陰極線管の分割装置と陰極線管の分割方法に関するものである。

背景技術

0002

近年、資源リサイクルや、環境破壊の防止がクローズアップされている。この要求に答えて、使用済みのテレビジョンセットの陰極線管(ブラウン管)の再利用化の研究が各方面で進められている。更に、増加する一方の廃棄テレビジョンセットを、敏速に且つ効率的に再利用化することが急務となっている。陰極線管は、テレビジョンセットやその他の受像機として用いられており、パネル部(フェース部とも言う。)とファンネル部(パネルスカート部とも言う。)のガラス構造体である。パネル部は、光透過性を向上させるため、ほぼ透明なガラス材で作られており、ファンネル部は、高加速電圧電子ビーム物質との衝突で発生するX線漏洩防止のため、鉛を混入されたガラス材で作られている。ファンネル部とパネル部は、フリットガラス半田ガラス)で溶着させて管状に形成されている。

0003

陰極線管には、外観的にはその背面側に電子銃偏向ヨーク等が取り付けられている。陰極線管の内部には、シャドウマスク(あるいはアパチャーグリル)が設けられており、パネル部の内面側の蛍光面には、赤、緑、青の3色の蛍光体規則正しく塗布されている。パネル部とファンネル部が溶着されている部分には、防爆爆裂または爆縮防止)用のテープを介して、防爆バンドが強固に締結、装着されている。陰極線管のパネル部とファンネル部、特にパネル部は、ガラス材で構成されているので、比較的再利用がしやすい。このために、陰極線管を再利用する場合には、特にパネル部を陰極線管から分離して、再利用する試みがある。たとえば、陰極線管の側面の四隅部分コーナ部)に傷を付けて、その部分を加熱することで、熱応力を発生させ、クラックひび割れ)を発生させると同時に機械的手段を用いて、パネル部とファンネル部を分離、分割する方法が提案されている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、この分割方式にはつぎのような問題がある。陰極線管の四隅部分に付ける傷が微少であるために、加熱したとしても、熱応力が発生するのに時間がかかる。また、傷を正確につけないと、クラックが正常に発生しないで、分割不良となる、などの問題がある。また、陰極線管には、規格に応じて大きさが様々であることと、同一インチサイズであっても、メーカ間のばらつきがあり、このように大きさにばらつきのある陰極線管に対して、傷を正確に付けようとすると、加工装置の構造が複雑になるなどの問題もある。そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、異なる寸法の多種類の陰極線管を短時間で確実に分割することができる陰極線管の分割装置と陰極線管の分割方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

上記目的は、本発明にあっては、陰極線管をパネル部とファンネル部に分割するための陰極線管の分割装置であり、陰極線管を支持する支持手段と、陰極線管を支持手段上で位置決めする際に陰極線管の寸法を決定する位置決め及び寸法決定手段と、支持手段により支持された陰極線管の側面周囲に、陰極線管の寸法に基いてその陰極線管の寸法に合った分割用の溝を形成するための溝形成手段と、その溝形成手段と陰極線管との相対的な回転を制御する制御装置と、を備える陰極線管の分割装置により、達成される。本発明では、支持手段によって支持された陰極線管に対し、陰極線管と溝形成手段の動作を正確且つ柔軟に制御すると共に、陰極線管の大きさ(種類)に応じて、最適な動作形態を実行させることで、陰極線管をパネル部とファンネル部との分割工程における、分割の成功率を上げて、その歩留まりを向上させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。

0007

図1は、本発明の陰極線管の分割装置の好ましい実施の形態を示す全体図である。図2は、図1の陰極線管の分割装置を示す斜視図である。図1図2において、陰極線管の分割装置は、支持手段10、溝形成手段50、加熱手段70、位置決め及び寸法決定手段90、制御部(制御装置)100等を備える。支持手段10は、上下動機構部11、回転手段12、吸引部13及び支持板24等を備えている。

0008

上下動機構部11は、固定部15に対して固定された固定板16と、支持板17と、ガイドバー18,18を備えている。固定板16は固定部15に対して固定されており、固定板16の軸受け16a,16aは、ガイドバー18,18を矢印Z方向に上下動可能に案内することができる。支持板17は、ガイドバー18,18の上端に固定されている。支持板17は、回転手段12のロータ内蔵タイプモータ19を支持している。操作手段20は、上下軸21の矢印Z方向に支持板17を上下動可能であり、上下軸21の上端は支持板17の中心17の位置に固定されている。従って、制御部100が操作手段20を操作することで、支持板17は矢印Z方向に上下動及び位置決め可能である。

0009

回転手段12は、支持板17の上に搭載されており、回転手段12は、支持板24とともに陰極線管200を矢印R方向に回転することができるようになっている。この回転手段12は、制御部100の指令により陰極線管200の回転速度を可変できる。この回転手段12は、ロータ12aがステータ12bの内側に配置されたモータであり、ロータ12aは、軸22に連結されている。このモータ19のステータ12bのコイルの発する磁束が相互作用して、ロータ12aが軸22とともに回転する。この軸22には、好ましくは弾性部材が作られた真空吸着パッド23が取り付けられている。この真空吸着パッド23は、吸引手段24aの吸引作用により、陰極線管200のパネル部210の表面を支持する部材であり、好ましくは滑りのよいプラスチックや金属(例えば鉄)を用いて、パネル部210に傷が付かないようにする。

0010

次に、位置決め及び寸法決定手段90について説明する。図2の位置決め手段90は、4つのパッド91,92,93,94を備えている。これらのパッド91,92,93,94は、たとえば鉄製で陰極線管200の四辺の側面周囲220,221,222,223をそれぞれ押すことができるようになっている。つまり、各パッド91,92,93,94は、シリンダ95,96,97,98により、たとえば四辺の側面周囲220,221,222,223から離したりする事ができる。たとえば、図2のシリンダ95,97を作動してパッド91,93を陰極線管200側に押し出すと、バッド91,93は陰極線管200の四辺部分のうちの長辺の側面周囲220,222を押しつけて、陰極線管200が支持手段10の上で矢印X方向に関して位置決めされることになる。同様にして、シリンダ96,98を作動すると、パッド92,94が陰極線管200の短辺の側面周囲221,223に押し付けられるので、陰極線管200は矢印Y方向に沿って支持手段10の上で位置決めされることになる。このようにして、陰極線管200は、支持手段10の上で中心出しセンタリング)が行われ、図1の吸引部13の真空吸着パッド23は陰極線管200のパネル部210の中央部を正確に吸引することができる。

0011

次に陰極線管200の寸法(インチサイズ)の検出について説明する。前述した位置決め及び寸法決定手段90のシリンダ95,96,97,98には、図12のようにシリンダロッド95a,96a,97a,98aの移動量検出手段95c,96c,97c,98cが組み込んであり、この検出手段95c,96c,97c,98cはシリンダロッド95a,96a,97a,98aの移動に応じてパルス信号PSを発生することができる。移動量検出手段95c,96c,97c,98cとしては、図12(F)のような方式のものを採用できる。この移動量検出手段95c〜98cは、シリンダロッド95a〜98aと磁気スケール789で構成されている。この磁気スケール789は、磁性材料で構成されており、そのスケール目盛を読み取る磁気ヘッド788を有する。磁気ヘッド788で読み取った電気信号増幅部を通してパルス信号PSとして出力する。これらのパルス信号PSは、パルス信号計数手段(カウンタ)500でカウントされて、制御部100のCPUへ伝達される。陰極線管200の寸法は通常、インチサイズで表され、陰極線管200の対角線の長さを示している。そこで、従来機種のテレビジョンセットでは縦横比3:4であるので、インチサイズから陰極線管200の縦寸法と横寸法を予め算出しておき、制御部100のCPUのメモリ内に陰極線管200のインチ別寸法データとして格納しておく。そして、位置決め及び寸法決定手段90の作動と同時に、シリンダ95,96,97,98のシリンダロッド95c,96c,97c,98cの移動量から陰極線管200の縦及び横寸法を算出し、制御部100のCPUのメモリに格納されたインチ別寸法データを参照して、陰極線管200の寸法検出を実行する。この際、陰極線管200はたとえインチサイズが同じでも、メーカによって寸法が異なることがあるので、CPUが寸法データを参照してインチサイズを割り出すときは許容差を持って判定する。

0012

次に、加熱手段70について説明する。加熱手段70は、図1図2に示すように4本のヒータ線71,72,73,74及び加熱用電源75等を備えている。各ヒータ線71〜74は、加熱用電源75からの電流の供給により発熱する。これらのヒータ線71は、たとえば複数のニクロム線を撚って作られており、各ヒータ線71は絶縁被覆を有する。このようにすることで、ヒータ線の短絡を防止すると同時に、ヒータ線に型が付くのを防ぐことができる。ヒータ線は加熱、自然放熱を繰り返されるので、型が付き易く、一度、型が付くと応力のため切断し易くなる。ヒータの型を防止することは、陰極線管200の側面部でのヒータ線の浮きを防ぎ、熱効率を向上させて陰極線管200の分割時間の短縮化を図る事ができる。ヒータ線71は、陰極線管200の長辺の側面周囲200の短辺の側面周囲221に対応し、ヒータ線73は陰極線管200の短辺の側面周囲222に対応し、そしてヒータ線74は陰極線管200の短辺の側面周囲223に対応している。つまり、これら4本のヒータ線71〜74は、平面方向から見て、ほぼ長方形状に配置されている。

0013

次に、溝形成手段50について説明する。溝形成手段50,50は、図3に示すように陰極線管200の対角位置、2カ所に配置されている。陰極線管200は、反時計回転方向Tに回転し、回転カッター55は矢印方向C1に回転させる。溝形成手段50は、図4に示すようにモータ51とモータ52及びアーム53,54そして回転カッター55等を備えている。このモータ51は、図1のように固定部56に取り付けられている。図4のモータ51の出力軸は、アーム53の一端側に取り付けられている。アーム53の他端側は、もう一つのアーム54の一端側に回転可能に連結されている。アーム54の他端側にはモータ52が設けられており、モータ52の出力軸が回転カッター55に連結されている。モータ52を作動すると、回転カッター55はC1方向に連続回転する。なお、アーム53とアーム54の間には、スプリング57が取り付けられている。これにより、モータ51を回転すると、アーム53とアーム54が矢印C3方向に回転し、モータ52が回転すると回転カッター55が回転する。しかも、回転カッター55が図5のように陰極線管200の長辺の側面220,222あるいは短辺の側面周囲221,223に当たっている場合には、このスプリング57が作用して回転カッター55の接触圧力を調整するために、アーム54は、アーム53に対して矢印C2の方向に回転する。なお、図1の吸引手段24a、モータ19、操作手段20、加熱用電源75、モータ51,52等は、制御部100が制御する。

0014

次に、上述した陰極線管の分割装置を用いた陰極線管の分割方法について説明する。まず、図1の制御部100の指令により、たとえば吸引上下動手段300aの搬送部310が、図1のようにして陰極線管の分割装置まで陰極線管200を搬送してくる。この吸引上下動手段300a及び搬送部310は、陰極線管200を支持手段10の支持ピン14の上に、ほぼ位置決めして陰極線管200を載せ、かつ吸引上下動手段300aの吸引作動を停止して、吸引上下動手段300aと搬送部310が陰極線管200から離れる。搬送されてきた陰極線管200は、予め電子銃や偏向ヨーク、防爆バンド等が取り除かれている状態にある。従って、陰極線管200は、ファンネル部211を上にして、パネル部210が支持ピン14及び吸引部13の真空吸着パッド23により支持されている。

0015

次に制御部100の指令により、図1のモータ19のロータ12aが低速回転することにより、支持手段10とその上に載った陰極線管200が低速で、矢印R方向に回転する。この時、図2中心位置出し用ロッド91,92,93,94がシリンダ95,96,97,98の操作により、図2の長辺の側面周囲220,222あるいは短辺の側面周囲221,223に断続的に挟むようにして突き当たる。この動作を繰り返すことによって、陰極線管200は、支持手段10に対して中心位置出し、即ち、センタリングがされる。また、このセンタリング動作と同時に、陰極線管200の寸法検出が行われる。このセンタリング操作から、陰極線管200の回転中心と、支持板24の回転中心が一致することになる。この時点で、真空吸着パッド23の吸着手段24aが作動して、真空吸着パッド23が陰極線管200の表面を真空吸着して確実に固定する。

0016

次に制御部100の指令により、図1の上下動機構部11の操作手段20が作動することにより、上下軸21の支持手段10が上昇する。これにより陰極線管200が上昇して溝形成位置である第1の位置PL1で停止する。この第1の位置PL1は、分割後、ピン231がパネル部に含まれないようにするための位置で、本分割工程の前工程にて計測されて、制御部100のCPUに伝達、格納されている。図1図3の溝形成手段50の回転カッター55が図1の陰極線管200の矢印L−Lで示す分割線に対応する位置まで上昇する。このL−L線の位置は、シャドウマスク230よりもパネル部210の表面側に寄った位置である。このL−L線で陰極線管200を分割することにより、陰極線管200はシャドウマスク230とそのピン231を含むファンネル部211と、シャドウマスク及びピンを含まないパネル部210に完全に分割することができる。

0017

本発明で記す陰極線管の分割工程で、前述したように、陰極線管200をシャドウマスク230とそのピン231を含むファンネル部211と、シャドウマスク及びピンを含まないパネル部210に完全に分割する理由として分割後の工程による。分離されたファンネル部には、シャドウマスク230、ピン231が含まれており、これを作業者手作業で分離して、その後ガラス部のみ破砕して、ファンネル部内面に塗布されている塗料等を剥離するために洗浄する。洗浄後は、ガラスと金属片が混在した形態となっているので、ガラスと金属を分離する工程を必要とする。これに対し、パネル部210においては、パネル部裏側の蛍光塗料を剥離するだけでガラス材料となる。このように、陰極線管200の分割形態が決定される。

0018

ここで、陰極線管200を確実に分割するため、制御部100が図3に示す回転カッター55と図1に示す回転手段12を用いて、図6図8に示すような溝300の形成をするための制御方法について説明する。図9は、初回溝形成時の、回転手段12による陰極線管200の回転位置決め角度と回転カッター55の切り込み角度を示した模式図である。図9において、θ1Bは陰極線管200の回転中心位置、θ1Cは回転カッターアームの回転中心位置を示している。また、θ1Bは陰極線管の入り回転角度、θ1B1は陰極線管の出口回転角度、θ1Cはカッターを支持するアームの回転角度を言い、これをカッターの入り口角度とし、θ1C1は同様に、1カッターの出口回転角度を表していて、アーム53を回転させて達成させている。ここで、入り口角度とは、溝形成動作における回転カッター55の陰極線管200に対する切り込み角度を表す。出口角度とは溝入れ動作終了時、即ち、回転カッター55が陰極線管200から離れるときの回転角度を言う。溝形成中は、陰極線管200と回転カッター55とも、入り口角度から出口角度まで定速回転させる。また、溝形成動作中は、回転カッター55自身の刃物の回転速度は一定としている。

0019

本発明の実施の形態では、陰極線管200の溝形成は、同時に四隅のコーナ部の対角に位置する2つのコーナ部を行うため、初回の2つのコーナ部の溝形成が終了すると、回転カッター55を1度原点位置へ戻している。これは、陰極線管200の残りの2つのコーナ部の溝形成を行うために、陰極線管200を回転させる時に、陰極線管200と回転カッター55との機械的干渉を避けるためである。2回目の溝形成の時の陰極線管200の位置決め回転が終了すると、制御部100は回転カッター55を高速度で入り口角度θ2Bへ移動させる指令を出す。これは、工程時間を可能な限り短縮するためであり、2回目の溝形成開始のみならず、初回溝形成時においても同様に、回転手段12による陰極線管200の回転位置決め時、及び回転カッター55の溝形成中以外の回転位置決めにおいても同様に高速位置決め制御が行われる。

0020

上記、入り口角度θ1B,θ2B,θ1C,θ2C及び出口角度θ1B1,θ2B1,θ1C1,θ2C1は、前述の陰極線管200のインチサイズ判定時に、制御部100のCPUがメモリより呼び出す。これら、入り口角度θ1B,θ2B,θ1C,θ2C及び出口角度θ1B1,θ2B1,θ1C1,θ2C1は、インチサイズのみ対応するデータを制御部100に格納させているが、より溝形成精度を向上させる目的で、メーカ別インチサイズ対応、あるいはロット番号別というように、データを細分化させてデータを格納することも可能である。

0021

図10は、本発明を用いた回転カッター55と陰極線管200の溝形成、分割における動作シーケンス例を示したフローチャートである。
(ステップ1)まず、図1の陰極線管200が上下動機構部11に投入され、支持手段10に搭載される。
(ステップ2)続いて、位置決め及び寸法決定手段90によって、陰極線管200がセンタリングされる。
(ステップ3)同時に、制御部100は、図12のシリンダロッド95a,96a,97a,98aの移動量検出手段95c,96c,97c,98cからのパルス数を計測し、陰極線管200のインチサイズを算出する。

0022

(ステップ4)図1の制御部100が上下動機構部11に対し、陰極線管200をL−L線と回転カッター55の刃物部が一致する位置まで上昇するよう制御する。
(ステップ5)回転カッター55を回転を起動させる。
(ステップ6)図9のように回転カッター55のアームを、初回溝形成のコーナ部用入り口角度θ1C手前まで高速回転位置決めさせる。
(ステップ7)次に、図9のように陰極線管200を初回溝形成のコーナ部用入り口角度θ1B手前まで高速回転位置決めさせる。なお、ステップ6及び7のシーケンスは、回転カッター55の刃物が、陰極線管200との衝突による破損を避けるために実行しているものである。

0023

(ステップ8)回転カッター55、陰極線管200は高速回転位置決めを実行すると、慣性モーメントにより振動する。この振動により回転カッター55の刃物と陰極線管200の衝突によって破損を招くので、タイマ監視することで振動が減衰するまで待機する。
(ステップ9)次に、図9のように低速度で回転カッター55と陰極線管200を入り口角度θ1C,θ1Bまで回転位置決めさせる。この動作により、溝形成加工が開始する。
(ステップ10)そして、一定速度で、回転カッター55と陰極線管200を出口角度θ1C1,θ1B1まで回転位置決めさせる。この位置決め動作により、2つのコーナ部を同時に溝形成加工が終了する。
(ステップ11)次に、陰極線管200を回転させるために、一度回転カッター55を原点位置まで高速度で移動させ、待避させる。

0024

(ステップ12)回転カッター55のアームを、2回目溝形成のコーナ部用入り口角度θ2C手前まで高速回転位置決めさせる。
(ステップ13)次に、陰極線管200を2回目溝形成のコーナ部用入り口角度θ2B手前まで高速回転位置決めさせる。
(ステップ14)ステップ8と同様に、タイマ監視することで振動が減衰するまで待機する。
(ステップ15)次に、図9のように低速度で回転カッター55と陰極線管200を入り口角度θ2C,θ2Bまで回転位置決めさせる。この動作により、溝形成加工が開始する。
(ステップ16)そして、図9のように一定速度で、回転カッター55と陰極線管200を出口角度θ2C1,θ2B1まで回転位置決めさせる。この位置決め動作により、最後の2つのコーナ部を同時に溝形成加工が終了する。

0025

(ステップ17)次に、陰極線管200を回転して排出させるために、回転カッター55を原点位置まで高速度で移動させて、待避させる。
(ステップ18)回転カッター55の刃物を停止する。
(ステップ19)図1の加熱手段70にて陰極線管200を加熱し、分割させる。
(ステップ20)図1の支持手段10より陰極線管200を排出する。
(ステップ21)次回分割用の陰極線管200があれば、再度、上述のシーケンスのステップ1より開始する。

0026

以上のように陰極線管200を分割するために、回転カッター55が、まず図1のL−L線上の陰極線管200の四隅部に溝をつけていくことになる。具体的には、図3に示すように各回転カッター55は、矢印C1方向にモータ52の作動により回転しながら、かつ、スプリング57により陰極線管200の側面周囲に付勢されている。従って、各回転カッター55は、前述したように、陰極線管200のL−L線上の四隅部に正確に当てることができ、かつ回転手段12のモータ19のロータ12aを回転することによって図3のように陰極線管200の側面周囲220〜223には、図1のL−L線に沿って図6に示すように四隅に分割用の溝300が形成できる。

0027

図7のように、この溝300の幅Dは、ヒータ線71〜74の直径dよりも大きく形成される。このようにすることで、ヒータ線71〜74が確実に溝300内に挿入できるからである。しかもこの溝300は、陰極線管200の4つのコーナ部(四隅部)250においても、同様にして溝300が形成されている。このコーナ部250の一例を図8に示している。尚、回転カッター55で陰極線管200に対して溝300を形成する場合には、研削油を用いずに、いわゆる乾式切削を行う。このようにして回転カッター55は、回転を始めた陰極線管200の長辺の側面周囲と短辺の側面周囲に対してスプリング57の力により所定の圧力で当接して、少なくとも陰極線管200を回転させることにより、陰極線管200の四隅部に溝300が確実に施せる。

0028

そして、図1に示すように溝形成手段50の回転カッター55が原点位置に戻り、陰極線管200の回転も停止する。図1の上下動機構部11の操作手段20が作動して、陰極線管200は第1の位置PL1から第2の位置PL2に下がって位置決めされる。この状態では、陰極線管200が図2に示すような状態に方向付けられている。つまり、長辺の側面周囲220,222がヒータ線71,73に向かい合っており、かつ短辺の側面周囲221,223がヒータ線72,74に向かい合っている。ここで、図2の各ヒータ線71,72,73,74は、ヒータ移動手段400の作動により、それぞれ対応する長辺の側面周囲220,222あるいは、短辺の側面周囲221,223に近寄り、各長辺の側面周囲、及び、短辺の側面周囲の溝部にはまり込んで停止する。

0029

次に加熱用電源75が作動して各ヒータ線71〜74に所定の電流が付加されて、ヒータ線71〜74が発熱し、陰極線管200の内部と外部との間に温度差が生じて、陰極線管200のガラス部分には内部応力が発生する。これにより、歪の多い陰極線管200の四隅部250(図6参照)からクラック(ひび)が入り始めて、陰極線管200の長辺の側面周囲220,222及び短辺の側面周囲221,223の溝300に沿ってクラックが入る。これにより、陰極線管200は、パネル部210とファンネル部211に図1のL−L(分割線)に沿って分割されることになる。本発明の実施の形態では、陰極線管の四隅部に溝を形成し、かつ、その溝300を画成する部分の全部に対応してヒータ線71,72,73,74を全てはめ込むことにより、一度に溝の画成する部分付近に熱応力を発生させて、陰極線管200はパネル部210とファンネル部211に短時間で確実に分割することができる。

0030

本発明の形態では、ワークである陰極線管と、溝形成手段である回転カッターアームを陰極線管のインチサイズに応じて、回転角度を可変制御させて位置決めを行い、陰極線管のコーナ部に溝を形成する。ところで、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。たとえば、上述した実施の形態では、四隅のコーナ部250を含む短辺の側面周囲の一部分及び長辺の側面周囲の一部分に渡って溝を形成し、これら溝にヒータ線をはめ込んで分割する。また、これに限らず、短辺の側面周囲及び長辺の側面周囲の全周に渡って溝を形成し、この溝にヒータ線をはめ込むようにして分割することも可能である。また、溝形成手段は、回転砥石を用いており、この回転砥石としては、たとえば電鋳タイプ、または電着タイプの人工ダイヤモンド砥石を用いることができる。

0031

また、これに限らずその他の種類のカッター砥石を用いて陰極線管の側面周囲に溝を形成する事も可能である。カッター砥石の配置方法においては図3に示すように、陰極線管の各対角線上に一台ずつ設け、溝形成を行うことができる。また、図3の実施の形態において、陰極線管を両側から挟んで、一度に溝を形成するために2つの溝形成手段50,50を配置しているが、これに限らず溝形成手段は、一つあるいは3つ以上配置することも可能である。陰極線管としては、テレビジョンセット用の陰極線管に限らず、ワイド式テレビジョンセット、コンピュータ用ディスプレイモニタ測定器用の陰極線管等の分割においても本発明にも適用できる。本発明の陰極線管の分割装置においては、ワークである陰極線管と、溝形成手段である回転カッターアームを陰極線管のインチサイズに応じて、回転角度を可変制御させて位置決めを行い、陰極線管のコーナ部に溝を形成することができる。

0032

本発明の実施の形態では、従来技術のように陰極線管の四隅を4台のカッターで同時に、且つカッター回転速度も一定にして溝形成を行う方法と比較して、四隅のコーナ部に、陰極線管とアームの回転速度、回転角度を制御して溝を形成できる。陰極線管に不要な亀裂を発生させることなく、陰極線管に溝形成することができるので、短時間にパネル部とファンネル部に分割することができ、分割の確実性も向上させることができる。また、陰極線管を固定支持し、4つのカッターを同時に陰極線管の対角線上のみの移動で溝形成を行っていた方式と比較して、本発明では、2つの溝形成手段50,50のみの構成で済むので、装置構造縮小化、単純化を図る事ができる。

発明の効果

0033

以上説明したように、本発明によれば、異なる寸法の多種類の陰極線管を短時間で確実に分割することができる。

図面の簡単な説明

0034

図1本発明の陰極線管の分割装置の好ましい実施の形態を示す正面図。
図2図1の陰極線管の分割装置を示す斜視図。
図3陰極線管の側面周囲に溝を形成する状態を示す平面図。
図4陰極線管の側面周囲に溝を形成するための溝形成手段の一例を示す斜視図。
図5溝形成手段の回転カッターが陰極線管の側面周囲に溝を形成しようとする図。
図6側面周囲に溝が形成された陰極線管の一例を示す斜視図。
図7陰極線管の溝にヒータ線をはめ込んだ状態を示す断面図。
図8陰極線管のコーナ部を示す断面図。
図9初回溝形成における陰極線管のコーナ部と回転カッターのアームの回転角度を示す平面図。
図10溝形成における陰極線管と回転カッターアームの動作シーケンスの一部を示すフロー図。
図11図10の溝形成における陰極線管と回転カッターアームの動作シーケンスの残部を示すフロー図。
図12位置決め及び寸法決定手段の一例を示す図。

--

0035

10・・・支持手段、11・・・上下動機構部、12・・・回転手段、13・・・吸引部、50・・・溝形成手段、70・・・加熱手段、71〜74・・・ヒータ線、90・・・位置決め及び寸法決定手段、100・・・制御部、200・・・陰極線管、210・・・パネル部、211・・・ファンネル部、220〜223・・・側面周囲、OB・・・陰極線管の回転中心位置、OC・・・回転カッターアームの回転中心位置、θ1B・・・初回溝形成時の陰極線管の入り口回転角度、θ1B1・・・初回溝形成時の陰極線管の出口回転角度、θ1C・・・初回溝形成時のカッターの入り口回転角度、θ1C1・・・初回溝形成時のカッターの出口回転角度

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