図面 (/)

技術 液体燃料組成物の製造方法および製造装置

出願人 アミタ株式会社
発明者 熊野英介
出願日 1996年10月31日 (23年5ヶ月経過) 出願番号 1996-290324
公開日 1998年5月19日 (21年11ヶ月経過) 公開番号 1998-130670
状態 特許登録済
技術分野 液体炭素質燃料
主要キーワード 空気コンベア 可燃性粉体 腐蝕性物質 粉体輸送装置 植物性廃油 金属くず 粉体分散装置 可燃性固形物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年5月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

固体状廃棄物等を液体廃棄物中に容易に且つ均一に溶解又は分散させる。

解決手段

廃プラスチック類ゴムくず、木くず動植物性残渣ばいじん汚泥などの可燃性粉体を空気などのガスに分散させ、これを液体廃棄物中に導入し、前記可燃性粉体を液体廃棄物に溶解又は分散させる。前記可燃性粉体の平均粒径は0.0001〜1mm程度である。前記液体廃棄物には、液体成分として、水不溶性廃油水可溶性溶媒および水の三種の成分を含有する油中水型又は水中油型エマルジョンが含まれる。不活性ガスと可燃性粉体の割合は、前者/後者(重量比)=0.01〜15程度である。

概要

背景

廃油汚泥などの油分を含んだ産業廃棄物等のほとんどは焼却処分されている。しかし、産業廃棄物等の焼却には多額の費用がかかると共に、昨今の産業廃棄物等の著しい増加に伴い、焼却処理能力不足している。

そこで、このような産業廃棄物等を液体燃料として再資源化する提案がなされている。例えば、特開昭59−74187号公報には、アスファルトなどの高粘度の重質油又は前記重質油と各種廃液中有機物質との混合物に、水又は水と低級アルコールとの混合物、およびポリ酢酸ビニル部分ケン化物を添加して得られるペースト状の分散構成物を、高温高圧状態より急激に常圧状態噴出させることにより前記重質油などを微粒化する方法が開示されている。また、特公平5−47596号公報には、産業廃棄物の油分を10〜90%に、水分を10〜60%にそれぞれ調整し、水と油を油中水型乳化し、20℃における粘度を2300〜6200センチポイズ発熱量を3000kcal/kg以上に調整して、セメント焼成用液体補助燃料として利用する産業廃棄物の再資源化方法が開示されている。なお、これらの公報に記載されている再生燃料組成物は高粘度であるため、流動性が悪く、送液する際に詰りなどのトラブルが発生し易い。そのため、噴霧燃焼させる際には、組成物の温度を高めるなどの措置を講ずる必要が生じる(特公昭53−7072号公報参照)。また、燃料組成物を低粘度化すると、分散安定性が低下する。そのため、コロイド性乳化剤や分散安定剤を必要とする場合が多い(特開昭57−90095号公報、前記特開昭59−74187号公報等参照)。さらに、特開平7−166178号公報には、低粘度であっても安定性の高い液体燃料組成物として、廃棄物を含む液体燃料組成物であって、液体成分として、水不溶性廃油、水可溶性溶媒および水を含む液体燃料組成物が開示されている。

一方、廃油などの液体廃棄物だけでなく、固形廃棄物の量も著しく増加している。固形廃棄物のうち液体廃棄物中に既に溶解または分散しているものは、上記方法により液体燃料組成物として再資源化できる。ところが、固形廃棄物の中でも、粉末塊状物など固体状態で排出される固形廃棄物は、通常、そのまま焼却処理又は埋立て処理に付されている。しかし、焼却処理能力や埋立て処理能力にも限度があるとともに、後者の場合には公害環境問題も生じ得る。そのため、このような固形廃棄物についても、液体燃料組成物の構成成分として再資源化することが求められている。

前記特公平5−47596号公報には、セメント焼成用液体補助燃料に、高発熱量固形産業廃棄物粉末又は破砕物を混合することにより発熱量を調整できることが開示されており、実施例では、固形廃棄物粉末を廃油などの液体廃棄物に添加し撹拌機撹拌することにより液体補助燃料を調製している。また、前記特開平7−166178号公報には、液体廃棄物と廃ポリエチレン粉末とを混合撹拌して液体燃料組成物を製造している。しかし、固形廃棄物の粉末と液体廃棄物とを単に撹拌機で撹拌しても、前記粉末が液体廃棄物中に均一に分散せず、継粉(ままこ)ができやすい。また、粉末を液体廃棄物に投入したり撹拌する際に、粉塵が発生しやすく労働安全上好ましくない。

概要

固体状の廃棄物等を液体廃棄物中に容易に且つ均一に溶解又は分散させる。

廃プラスチック類ゴムくず、木くず動植物性残渣ばいじん、汚泥などの可燃性粉体を空気などのガスに分散させ、これを液体廃棄物中に導入し、前記可燃性粉体を液体廃棄物に溶解又は分散させる。前記可燃性粉体の平均粒径は0.0001〜1mm程度である。前記液体廃棄物には、液体成分として、水不溶性廃油、水可溶性廃溶媒および水の三種の成分を含有する油中水型又は水中油型エマルジョンが含まれる。不活性ガスと可燃性粉体の割合は、前者/後者(重量比)=0.01〜15程度である。

目的

したがって、本発明の目的は、固体状の廃棄物等を用いても、液体廃棄物中に容易に且つ均一に溶解又は分散できる液体燃料組成物の製造方法および製造装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、固体状の廃棄物等を用いても、粉塵の発生を抑制しつつ、短時間に固形物を含む液体燃料組成物を製造できる方法および装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

可燃性固形物を含む液体燃料組成物の製造方法であって、可燃性粉体を分散させたガス液体廃棄物中に導入し、前記可燃性粉体を液体廃棄物に溶解又は分散させる液体燃料組成物の製造方法。

請求項2

液体廃棄物が、水不溶性廃油水可溶性溶媒及び水を含む請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項3

液体廃棄物の液状が、油中水型又は水中油型エマルジョンである請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項4

可燃性粉体を分散させたガスを粘度0.1〜6000センチポイズの液体廃棄物中に導入する請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項5

可燃性粉体が、廃プラスチック類ゴムくず、木くず動植物性残渣ばいじん及び汚泥からなる群から選択された少なくとも一種の可燃性固形物の粉体である請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項6

可燃性粉体の平均粒径が0.0001〜1mmである請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項7

液体廃棄物に対して不溶性の可燃性粉体を用いる請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項8

ガスが、空気、窒素又は炭酸ガスである請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項9

ガスと可燃性粉体の割合が、前者/後者(重量比)=0.01〜15である請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項10

可燃性粉体を分散させたガスを、液体廃棄物のうち液深2〜10mの部位に導入する請求項1記載の液体燃料組成物の製造方法。

請求項11

可燃性固形物が分散した液体燃料組成物の製造方法であって、液体成分組成が、水不溶性廃油10〜90重量%、水可溶性廃溶媒5〜85重量%および水5〜85重量%であり、且つ液状がエマルジョンである液体廃棄物中に、この液体廃棄物に対して不溶性の可燃性粉体を分散させたガスを導入し、前記可燃性粉体を液体廃棄物に分散させる液体燃料組成物の製造方法。

請求項12

可燃性固形物を含む液体燃料組成物の製造装置であって、可燃性粉体をガスに分散させるための粉体分散手段と、可燃性粉体を分散させたガスを液体廃棄物中に導入して前記ガスの気泡と液体廃棄物とを接触させるガス導入手段とを有する液体燃料組成物製造装置。

請求項13

粉体分散手段が、可燃性粉体をガス中に分散させるための分散容器と、この分散容器にガスを供給して気流により可燃性粉体を分散させるガス供給手段とを備えている請求項12記載の液体燃料組成物製造装置。

技術分野

0001

本発明は、産業廃棄物等を再資源化し、液体補助燃料等として利用できる液体燃料組成物、より詳細には可燃性固形物を含む液体燃料組成物の製造方法および製造装置に関する。

背景技術

0002

廃油汚泥などの油分を含んだ産業廃棄物等のほとんどは焼却処分されている。しかし、産業廃棄物等の焼却には多額の費用がかかると共に、昨今の産業廃棄物等の著しい増加に伴い、焼却処理能力不足している。

0003

そこで、このような産業廃棄物等を液体燃料として再資源化する提案がなされている。例えば、特開昭59−74187号公報には、アスファルトなどの高粘度の重質油又は前記重質油と各種廃液中有機物質との混合物に、水又は水と低級アルコールとの混合物、およびポリ酢酸ビニル部分ケン化物を添加して得られるペースト状の分散構成物を、高温高圧状態より急激に常圧状態噴出させることにより前記重質油などを微粒化する方法が開示されている。また、特公平5−47596号公報には、産業廃棄物の油分を10〜90%に、水分を10〜60%にそれぞれ調整し、水と油を油中水型乳化し、20℃における粘度を2300〜6200センチポイズ発熱量を3000kcal/kg以上に調整して、セメント焼成用液体補助燃料として利用する産業廃棄物の再資源化方法が開示されている。なお、これらの公報に記載されている再生燃料組成物は高粘度であるため、流動性が悪く、送液する際に詰りなどのトラブルが発生し易い。そのため、噴霧燃焼させる際には、組成物の温度を高めるなどの措置を講ずる必要が生じる(特公昭53−7072号公報参照)。また、燃料組成物を低粘度化すると、分散安定性が低下する。そのため、コロイド性乳化剤や分散安定剤を必要とする場合が多い(特開昭57−90095号公報、前記特開昭59−74187号公報等参照)。さらに、特開平7−166178号公報には、低粘度であっても安定性の高い液体燃料組成物として、廃棄物を含む液体燃料組成物であって、液体成分として、水不溶性廃油、水可溶性溶媒および水を含む液体燃料組成物が開示されている。

0004

一方、廃油などの液体廃棄物だけでなく、固形廃棄物の量も著しく増加している。固形廃棄物のうち液体廃棄物中に既に溶解または分散しているものは、上記方法により液体燃料組成物として再資源化できる。ところが、固形廃棄物の中でも、粉末塊状物など固体状態で排出される固形廃棄物は、通常、そのまま焼却処理又は埋立て処理に付されている。しかし、焼却処理能力や埋立て処理能力にも限度があるとともに、後者の場合には公害環境問題も生じ得る。そのため、このような固形廃棄物についても、液体燃料組成物の構成成分として再資源化することが求められている。

0005

前記特公平5−47596号公報には、セメント焼成用液体補助燃料に、高発熱量固形産業廃棄物粉末又は破砕物を混合することにより発熱量を調整できることが開示されており、実施例では、固形廃棄物粉末を廃油などの液体廃棄物に添加し撹拌機撹拌することにより液体補助燃料を調製している。また、前記特開平7−166178号公報には、液体廃棄物と廃ポリエチレン粉末とを混合撹拌して液体燃料組成物を製造している。しかし、固形廃棄物の粉末と液体廃棄物とを単に撹拌機で撹拌しても、前記粉末が液体廃棄物中に均一に分散せず、継粉(ままこ)ができやすい。また、粉末を液体廃棄物に投入したり撹拌する際に、粉塵が発生しやすく労働安全上好ましくない。

発明が解決しようとする課題

0006

したがって、本発明の目的は、固体状の廃棄物等を用いても、液体廃棄物中に容易に且つ均一に溶解又は分散できる液体燃料組成物の製造方法および製造装置を提供することにある。

0007

本発明の他の目的は、固体状の廃棄物等を用いても、粉塵の発生を抑制しつつ、短時間に固形物を含む液体燃料組成物を製造できる方法および装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、可燃性粉体ガス浮遊分散させた状態で液体廃棄物中に導入すると、継粉の発生を顕著に抑制でき、可燃性粉体が液体廃棄物中に均一に溶解又は分散することを見出だし、本発明を完成した。

0009

すなわち、本発明は、可燃性固形物を含む液体燃料組成物の製造方法であって、可燃性粉体を分散させたガスを液体廃棄物中に導入し、前記可燃性粉体を液体廃棄物に溶解又は分散させる液体燃料組成物の製造方法を提供する。前記液体廃棄物は、水不溶性廃油、水可溶性廃溶媒および水の三種の成分を含んでいてもよく、液状は油中水型又は水中油型エマルジョンであってもよい。液体廃棄物の粘度は、例えば0.1〜6000センチポイズ程度である。可燃性粉体としては、廃プラスチック類ゴムくず、木くず動植物性残渣ばいじん、汚泥などを使用でき、その平均粒径は、例えば0.0001〜1mm程度である。ガスには、空気、窒素炭酸ガスなどが含まれる。ガスと可燃性粉体の割合は、前者/後者(重量比)=0.01〜15程度である。可燃性粉体を分散させたガスは、液体廃棄物のうち液深2〜10m程度の部位に導入してもよい。

0010

本発明は、また、可燃性固形物を含む液体燃料組成物の製造装置であって、可燃性粉体をガスに分散させるための粉体分散手段と、可燃性粉体を分散させたガスを液体廃棄物中に導入して前記ガスの気泡と液体廃棄物とを接触させるガス導入手段とを有する液体燃料組成物製造装置を提供する。前記粉体分散手段は、可燃性粉体をガス中に分散させるための分散容器と、この分散容器にガスを供給して気流により可燃性粉体を分散させるガス供給手段とを備えていてもよい。

0011

なお、本明細書における廃棄物には、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物及び一般廃棄物が含まれる。前記産業廃棄物には、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」及びその施行令に規定されている対象物質が含まれ、例えば、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸廃アルカリ、廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残渣、ゴムくず、金属くずガラスくず及び陶磁器くず鉱さい建設廃材動物ふん尿、動物の死体、ばいじん等が例示される。固形物とは常温固体のものを意味し、固形廃棄物などが含まれる。また、液体廃棄物とは液状の廃棄物を意味し、液体成分のほかに固形物や半固形状のアスファルトなどを含有していてもよい。「ppm」は重量百万分率を示す。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の実施の形態を、必要に応じて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の液体燃料組成物製造装置の一例を示す概略図である。

0013

この製造装置は、可燃性粉体をガスに浮遊分散させるための粉体分散装置(粉体分散手段)1と、可燃性粉体を浮遊分散させたガスを液体廃棄物中に導入して前記ガスの気泡と液体廃棄物とを接触させるガス導入装置(ガス導入手段)11とから構成されている。

0014

前記粉体分散装置1は、分散装置本体を構成する分散容器4、この分散容器4に可燃性粉体7を投入するための投入機2、前記分散容器4にガスを供給して気流により可燃性粉体7を分散させるガス供給手段5、および可燃性粉体7が分散したガスを吐出するための吐出口10を備えている。投入機2と分散容器4との間、ガス供給手段5から投入機2にガスを供給するガス供給ラインの途中、ガス供給手段5から分散容器4にガスを供給するガス供給ラインの途中、および吐出口10の端部には、それぞれ、バルブ3,6,8および9が備えられている。

0015

ガス導入装置11は、ガスの気泡と液体廃棄物とを接触させるための容器14、容器14内に供給された液体廃棄物16に、可燃性粉体7が分散したガス流を導入するための導入管12、撹拌機15、および調製された液体燃料組成物を取出すための取出し口18を備えている。前記導入管12の一方の端部は前記バルブ9を介して吐出口10に接続され、他方の端部(ガス流吹込み口)13は液体廃棄物16の液面下に位置するように配されている。また、取出し口18と混合容器14との間にはバルブ17が備えられている。

0016

この液体燃料組成物製造装置を用いて、液体燃料組成物を以下のようにして製造できる。可燃性粉体7を投入機2を通じて分散容器4内に導入する。可燃性粉体7としては、可燃性固形物の粉末状物であればよく、塊状、板状などの粉末状以外の固形物は慣用粉砕手段により粉末化して使用できる。

0017

可燃性固形物には、例えば、廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残渣、ゴムくず、建設廃材、ばいじん、汚泥などの可燃性の固形廃棄物が含まれる。廃プラスチック類としては、例えば、オレフィン系樹脂ポリエチレンポリプロピレンエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体など)、ポリカーボネートポリエステルポリアミドポリビニルアルコールポリ酢酸ビニルアクリル系樹脂ポリメタアクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステルなど)、スチレン系樹脂ポリスチレンスチレンアクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリルブタジエン共重合体など)、ポリアクリロニトリルセルロース系樹脂セルロースアセテートなど)などの廃熱可塑性樹脂尿素樹脂メラミン樹脂フェノール樹脂不飽和ポリエステルポリウレタンなどの廃熱硬化性樹脂が挙げられる。前記廃プラスチック類には、可塑剤、安定剤、充填材等の添加物が含まれていてもよい。なお、廃プラスチック類としては、塩素などのハロゲン原子を含まないものが好ましい。また、可燃性固形物としては、固形廃棄物のほか、未使用の固形物を用いてもよい。ゴムくずには、天然ゴム合成ゴムジエン系ゴムオレフィン系ゴムウレタンゴムなど)等の廃ゴムが含まれる。動植物性残渣には、例えば、小麦粉、米、大豆などの穀類植物性油、大豆等の絞り粕、毛、皮、乾燥血、ゼラチン脱脂乳などが含まれれる。ばいじんには、コークス粉炭素粉炭素分を含む電炉、コークス炉ボイラーなどの灰塵などが含まれる。可燃性固形物の中でも、廃プラスチック類、ゴムくず、木くず、動植物性残渣、ばいじんなどが好ましい。

0018

可燃性粉体7の粒径は、液体廃棄物16への溶解性又は分散性を損なわない範囲であればよく、可燃性粉体7の平均粒径は、通常1mm以下(例えば、0.0001〜1mm)、好ましくは0.1mm以下(例えば、0.0001〜0.1mm)、さらに好ましくは0.02mm以下(例えば、0.0001〜0.02mm)、特に0.01mm以下(例えば、0.0001〜0.01mm)程度である。可燃性粉体7としては、粒径が6.5メッシュ(3ミリ)以下、好ましくは100メッシュ(0.15ミリ)以下、さらに好ましくは300メッシュ(0.05ミリ)以下の粉体を用いる場合が多い。粒径が小さいほど、液体廃棄物中への溶解又は分散時間を短縮できると共に、得られる液体燃料組成物の分散安定性も向上する。

0019

可燃性粉体7の比重真比重)は、分散性の点から、液体廃棄物16の比重と近いほど好ましい。例えば、可燃性粉体7の比重d1 と液体廃棄物16の比重d2 との比d1 /d2 は、0.7〜2程度、好ましくは0.8〜1.7、さらに好ましくは0.9〜1.6程度(特に0.95〜1.55程度)である。

0020

可燃性粉体7を分散容器4内に導入した後、系を密閉し、バルブ8(又は6)を開け、ガス供給手段5から分散容器4内に(又は、投入機2を通じて分散容器4内に)ガスを導入して、気流により可燃性粉体7を浮遊、流動させながらガス中に分散させる。なお、可燃性粉体7を投入機2に仕込み、系を密閉し、バルブ3及び6を開として、投入機2内の可燃性粉体7をガス供給手段5からのガスと共に分散容器4内に供給してもよい。ガスとしては、可燃性粉体7および液体廃棄物16に対して常温で顕著な化学反応(例えば、中和反応酸化反応など)を起こさないガス(不活性ガス)であればよく、可燃性粉体および液体廃棄物の種類により異なるが、通常、空気、窒素、炭酸ガスなどを使用できる。

0021

ガス供給手段5としては、ガスを供給可能であればよく、例えば、コンプレッサーボンベなどの圧縮ガス充填された圧力容器などを使用できる。分散容器4内に導入するガスの圧力は、可燃性粉体7の分散性等を損なわない範囲で適当に選択できるが、例えば0.2〜20Kg/cm2 G程度、好ましくは0.3〜10Kg/cm2 G程度である。

0022

ガスと可燃性粉体7との供給比は、可燃性粉体7のガス中への分散性を損なわない範囲で適宜設定できる。前記供給比は、例えば、前者/後者(重量比)=0.01〜15程度、好ましくは0.015〜10程度、さらに好ましくは0.02〜2程度である。本発明の方法では、前記供給比が1未満(例えば0.01〜0.9程度、好ましくは0.02〜0.5程度)の高濃度であっても、分散性の良好な液体燃料組成物を得ることができる。

0023

なお、前記粉体分散装置において、ガス供給手段5からのガス供給ラインの取付位置は可燃性粉体7を浮遊流動可能な位置であればよく、例えば、投入機2の側部、分散容器4の底部のほか、分散容器4の側部などであってもよい。また、吐出口10の取付位置は、可燃性粉体7が分散したガスを排出可能な位置であればよく、分散容器4の底部、側部などの何れであってもよい。なお、粉体分散装置には、分散容器内のガスを排出するため、フィルタを介してブロア取付けられていてもよい。

0024

可燃性粉体をガスに分散させるための粉体分散手段としては、上記の装置のほか、ガスを利用して粉体を輸送する際に用いる慣用の粉体輸送装置、例えば、連続流動装置、圧送式空気コンベア鉄鋼業などの分野で用いられるカーボン投入器などを使用できる。

0025

次いで、可燃性粉体7を分散させたガスを導入管12を通じて容器14内の液体廃棄物16中に導入し、必要に応じて撹拌機15により撹拌して、前記ガスの気泡と液体廃棄物16とを接触させることにより、可燃性粉体7を液体廃棄物16に溶解又は分散させる。導入管12としては、可燃性粉体7をガスに浮遊分散させた状態で輸送可能であればよく、慣用の輸送管材を使用できる。導入管12の内径は、可燃性粉体の導入量によっても異なるが、例えば10〜700mmφ程度、好ましくは20〜500mmφ程度である。導入管12の端部(ガス流吹込み口)13は、吹込みガスによる撹拌効率を高めるため、先端部の管径を小さくしたノズル状に形成されていてもよい。導入管12は、可燃性粉体7を含むガス流を粉体7の分散性を保持しつつ円滑に液体廃棄物16中に導入するため、分散容器4の吐出口10から混合容器14に向かって下方に傾斜しているのが好ましい。

0026

可燃性粉体7を浮遊分散させたガスを導入する位置は液体廃棄物16中であればよいが、可燃性粉体7が分散したガスと液体廃棄物16との接触を充分に行わせるため、液体廃棄物16の液深1m以上(例えば1〜10m)、中でも2m以上(例えば2〜10m)程度の部位であるのが好ましい。特に液深2m以上の部位に可燃性粉体7を含むガス流を導入すると、ショートパスを防止でき、ガスと液体廃棄物16、従って可燃性粉体7と液体廃棄物16との接触効率が高まり、可燃性粉体7の液体廃棄物16に対する分散性を向上できるだけでなく、粉塵の発生をほぼ完全に抑制できる。

0027

液体廃棄物16は液状の廃棄物であれば特に限定されない。液体廃棄物中に含まれる液体成分は、水不溶性廃油、水可溶性廃溶媒および水の三種の成分に分類できる。前記液体成分は、常温において流動性を有する液体を意味し、半固体状のアスファルトなどは含まない。

0028

前記水不溶性廃油は、主に、鉱物性廃油、植物性廃油動物性廃油などに含まれている場合が多い。前記鉱物性廃油は、例えば、石油タンクスラッジ軽油灯油ガソリンナフサなどのスラッジ;機械油潤滑油切削油などの廃油等に含まれている。前記植物性廃油は、ナタネ油大豆油米ぬか油綿実油トウモロコシ油パーム油ヒマワリ油などの植物油脂搾油残滓植物油滓);前記植物油脂を食品加工に使用した後の廃油;松脂などのテルペン類の廃油などに含まれている。前記動物性廃油は、、鶏、などの動物性油脂廃液などに含まれている。これらの動物性油脂廃液には、タンパク質も含まれていることが多い。また、水不溶性廃油は、上記のほか、アジピン酸誘導体グリコール誘導体フタル酸誘導体などの水不溶性可塑剤を含有する廃可塑剤や、石油精製業、石油化学産業食品産業などのプロセス廃油などにも含まれている。

0030

前記水可溶性廃溶媒は、例えば、廃塗料、廃ドープ、機械電子材料の処理廃油および洗浄廃液船舶タンクビルジの廃液、精製、抽出、反応、洗浄などの各種プロセスから排出されるプロセス廃液などに含まれている。

0031

前記水可溶性廃溶媒を構成する水可溶性溶媒成分の水に対する溶解度は、水100g当り5g程度以上である場合が多い。前記水可溶性溶媒成分として、例えば、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノールブタノールイソブタノール、t−ブタノールなどの炭素数1〜4の一価の脂肪族アルコール[低級アルコール];エチレングリコールプロピレングリコールグリセリンなどの多価アルコールジエチレングリコールトリエチレングリコールポリエチレングリコールジプロピレングリコールポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールテトラヒドロフランジオキサンなどの環状エーテルエチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールジメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルなどの(ポリ)アルキレングリコールモノ(又はジ)アルキルエーテルグリコールエーテル];ギ酸酢酸プロピオン酸などの低級脂肪酸乳酸などのヒドロキシ酸ギ酸メチル酢酸メチル酢酸エチルなどの炭素数2〜4程度の脂肪酸アルキルエステルアセトンメチルエチルケトンなどの炭素数3〜4程度のケトン;アセトアルデヒドプロピオンアルデヒドなどの低級脂肪族アルデヒドエチルアミンジエチルアミントリエチルアミンプロピルアミンブチルアミンピペラジンエチレンジアミンプロピレンジアミンジエチレントリアミンなどのアミンモノエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミン、モノプロパノールアミンなどのアルカノールアミンピリジンピコリンキノリンなどの含窒素複素環化合物などが挙げられる。

0032

好ましい水可溶性廃溶媒としては、前記炭素数1〜4の一価の脂肪族アルコール[低級アルコール]、多価アルコール、ポリアルキレングリコール、(ポリ)アルキレングリコールモノ(又はジ)アルキルエーテル[グリコールエーテル]、炭素数2〜4程度の脂肪酸アルキルエステル、炭素数3〜4程度のケトン、アミンおよびアルカノールアミンから選ばれた少なくとも一種の水可溶性溶媒成分を含む廃溶媒が挙げられる。

0033

前記水は、植物油脂の搾油残滓、廃塗料、プロセス廃液、石油タンクスラッジ、排水スラッジ工業廃水、およびその他の多くの廃棄物中に含まれている。そのため、広範囲の廃棄物を利用することができる。また、前記水は、工業用水などの未使用の水であってもよい。

0034

本発明における液体廃棄物は、前記水不溶性廃油、水可溶性廃溶媒および水の三種の液体成分のうち、少なくとも二種以上の成分を含んでいるのが好ましく、特に前記三種の成分を含んでいるのが好ましい。このように、二種以上、特に三種の液体成分を含む液体廃棄物を用いると、粉体の表面特性親水性又は親油性)の如何に拘らず液体廃棄物に親和性を示すためか、粉体を液体廃棄物中に均一に溶解又は分散させることが容易である。

0035

また、前記三種の液体成分のうち、少なくとも水可溶性廃溶媒を含む二種以上の液体成分、特に前記三種の液体成分を含む液体廃棄物では、上記のように粉体の溶解性又は分散性を向上できるだけでなく、水可溶性廃溶媒が水不溶性廃油および水の双方に対して親和性を有するためか、二層に分離しにくく、低粘度のエマルジョンであっても高い分散安定性が得られる。

0036

好ましい液体廃棄物には、(a)(a1)鉱物性廃油、(a2)植物性廃油および(a3)動物性廃油からなる群から選択された少なくとも一種の廃棄物と、(b)(b1)低級アルコール廃液、(b2)多価アルコール廃液、(b3)ポリアルキレングリコール廃液、(b4)グリコールエーテル廃液、(b5)炭素数2〜4の脂肪酸アルキルエステル廃液、(b6)炭素数3〜4のケトン廃液、(b7)アミン廃液および(b8)アルカノールアミン廃液からなる群から選択された少なくとも1種の廃棄物とを含む液体廃棄物が含まれる。

0037

前記液体廃棄物において、前記水不溶性廃油、水可溶性廃溶媒及び水の各液体成分の量は広い範囲で選択できるが、好ましくは、液体成分全量に対して、水不溶性廃油10〜90重量%、水可溶性廃溶媒5〜85重量%および水5〜85重量%であり、より好ましくは、水不溶性廃油10〜75重量%、水可溶性廃溶媒5〜70重量%および水20〜85重量%であり、さらに好ましくは、水不溶性廃油10〜70重量%程度、水可溶性廃溶媒5〜65重量%程度および水25〜85重量%程度である。また、特に好ましい液体廃棄物では、液体成分全量に対する水不溶性廃油の割合は10〜60重量%程度、水可溶性廃溶媒の割合は5〜55重量%程度(なかでも12〜55重量%程度)、水の割合は25〜65重量%程度である。

0038

上記各液体成分の割合を上記範囲に設定すると、分散安定剤を用いなくても二層に分離しにくく、極めて高い安定性を有するとともに、低粘度で、高い発熱量を有し、しかも燃焼時の燃焼安定性に優れた液状燃料組成物が得られる。なお、水不溶性廃油の量が10重量%未満では、発熱量が低下しやすく、固形分が多いと分散性が低下し、固形分が沈降する場合が生じる。水不溶性廃油の量が90重量%を越えると、高粘度化し流動性が低下しやすい。水可溶性廃溶媒の量が5重量%未満では、高粘度化し流動性が低下しやすく、また、分散安定性が低下しやすくなる。水の量が5重量%未満では、粘度が増大して流動性が低下しやすい。また、水の量が85重量%を越えると、発熱量が低下しやすい。

0039

前記液体廃棄物の液状は、均一溶液、油中水型又は水中油型のエマルジョンなどの何れであってもよいが、固形分含有量が高くても低粘度の組成物が得られる油中水型又は水中油型のエマルジョン(撹拌、振盪バブリングなどによりエマンジョン化が可能な液状組成物を含む)が好ましい。なかでも、低粘度化が容易な水中油型のエマルジョンが繁用される。

0040

前記液体廃棄物は、液体成分として、前記水不溶性成分を含む未使用の水不溶性油(例えば、原油重油動植物油など)および/または前記水可溶性成分を含む未使用の水可溶性溶媒を含んでいてもよい。また、必要に応じて、乳化剤や分散安定剤などの添加剤を含んでいてもよい。前記乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤アルキルベンゼンスルホン酸塩等の陰イオン界面活性剤アルキルトリメチルアンモニウムクロリド等の陽イオン界面活性剤などの界面活性剤などが挙げられる。

0041

液体廃棄物の調製は、前記水不溶性廃油、水可溶性廃溶媒および水のうち少なくとも一種以上含有する廃棄物を一種又は二種以上混合することによって容易に得ることができる。廃棄物の混合は、慣用の撹拌機、振盪機分散機などにより行うことができる。

0042

液体廃棄物の粘度は、可燃性廃粉体の分散性を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常、25℃における粘度は6000センチポイズ以下(例えば0.2〜6000センチポイズ)、好ましくは0.2〜3000センチポイズ、より好ましくは0.3〜2000センチポイズ、さらに好ましくは0.5〜500センチポイズ、特に好ましくは1〜200センチポイズ程度である。液体廃棄物の粘度が高すぎると、可燃性粉体が合一し、継粉ができやすくなる。

0043

可燃性粉体7を浮遊分散させたガス流の供給速度、撹拌機15の撹拌速度、供給したガスと液体廃棄物16の接触時間などは、粉体および液体廃棄物の種類、物性、装置の規模等を考慮して適宜選択できる。前記ガス流の供給速度は、例えば0.05〜40m3 /分、好ましくは0.2〜20m3 /分程度である。撹拌機15の撹拌速度は、例えば1〜100rpm、好ましくは10〜50rpm程度であり、供給したガスと液体廃棄物16の接触時間は、例えば0.2〜30秒、好ましくは0.5〜15秒程度である。

0044

可燃性粉体7の液体廃棄物16に対する割合は、分散性および流動性を損なわない範囲で適宜選択できるが、例えば、可燃性粉体の量は、液体廃棄物100重量部に対して、0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜40重量部、さらに好ましくは1〜30重量部程度である。なお、液体廃棄物中に既に固形分が含まれている場合には、全固形分が前記範囲となるように可燃性廃粉体の量を調整するのが好ましい。

0045

なお、容器14の内壁などには、撹拌効率を高めるため、タービン翼邪魔板などが設けられていてもよい。また、ガスの気泡の大きさを調整するため、導入管12の端部13に多孔板を取付けてもよい。本発明の方法においては、通常、ガス流による撹拌のみで粉体を液体廃棄物中に充分均一に溶解または分散できるため、撹拌機15は必ずしも必要ではないが、撹拌機15による撹拌により可燃性粉体の分散効率を一層向上できる。

0046

本発明の方法によれば、可燃性粉体をガスに浮遊分散させた状態で液体廃棄物中に導入するので、粉体の各粒子が分散した状態で液体廃棄物のうち親和性を有する成分に接触するためか、粉体同士が集合した継粉が生成しにくく、粉体が均一に溶解又は分散した液体燃料組成物が得られる。特に、可燃性粉体として、液体廃棄物に対して不溶性の粉体を用いる場合は、粉体同士の合一を顕著に防止できる。なお、可燃性粉体として、液体廃棄物に可溶性の粉体を用いる場合には粉体が溶解した液体燃料組成物が得られ、液体廃棄物に不溶性の粉体を用いる場合には粉体が分散した液体燃料組成物が得られる。また、液体廃棄物の液状が水中油型又は油中水型のエマルジョンである場合には、粉体側だけでなく液体側も界面の面積を大きくできるためか、分散に必要な濡れが迅速に行われる。そのため、粉体の分散性に優れた液体燃料組成物を極めて容易に得ることができる。また、特にエマルジョン粒子に親和性を有する粉体を用いる場合には、粉体がエマルジョン粒子内に取り込まれるためか、粉体の再凝集が起こりにくく、高い分散安定性が得られる。また、可燃性粉体のガスへの分散操作、および可燃性粉体と液体廃棄物の接触、混合操作密閉系で行うことができるので、粉体を用いるのにも拘らず、粉塵を発生させることなく粉体を含む液体燃料組成物を得ることができるとともに、ガス流を用いるので、粉体を短時間に液体廃棄物中に溶解または分散させることができる。さらに、(廃)プラスチックなどの高発熱量の固形物(固形廃棄物)を使用することにより、液体燃料組成物の発熱量を簡易に増大させることができる。

0047

本発明の方法により得られる液体燃料組成物は、セメント焼成を始め、高炉非鉄製錬(例えば銅製錬)の転炉や自溶炉等の補助燃料発電、ボイラーなどの燃料用として広範に使用することができる。例えば、発熱量が2500kcal/kg以上(特に3000kcal/kg〜12000kcal/kg程度)の液体燃料組成物は、セメント焼成用の液体補助燃料として好適に使用できる。また、発熱量が3000kcal/kg以上の液体燃料組成物は、流動床式ボイラー用の補助燃料として使用することができる。発熱量の調整は、液体廃棄物中の各液体成分および廃粉体の種類、混合割合などを適宜選択することにより行うことができる。

0048

液体燃料組成物の粘度(25℃)は、好ましくは2000センチポイズ以下、より好ましくは0.3〜1000センチポイズ、さらに好ましくは0.5〜500センチポイズ、特に好ましくは1〜200センチポイズ程度である。前記粘度が2000センチポイズ以下の液体燃料組成物は、流動性に著しく優れるため、送液の際に詰り等のトラブルが生じ難く、作業効率が向上する。また、期における高粘度化を回避することができる。さらに、石炭などの主燃料の燃焼に悪影響を及ぼさず、高い燃焼安定性が得られる。また、前記粘度が500センチポイズ以下の前記組成物は、流動床ボイラー用の補助燃料として好適に使用できる。

0049

また、液体燃料組成物においては、腐蝕性物質有害物質を形成する元素、例えば、塩素(Cl)、フッ素(F)、臭素(Br)等のハロゲン元素ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、ニオブ(Nb)、カドミウム(Cd)、スズ(Sn)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)等の金属元素リン(P);イオウ(S);セレン(Se);ヒ素(As)などの元素の含有量の少ないものが好ましい。

0050

好ましい液体燃料組成物には、例えば、Cl含有量5000ppm以下(好ましくは3000ppm以下、さらに好ましくは2000ppm程度以下)、F含有量5000ppm以下(好ましくは1000ppm以下、さらに好ましくは400ppm程度以下)、P含有量3000ppm以下(好ましくは2000ppm以下、さらに好ましくは400ppm程度以下)、S含有量10000ppm以下(好ましくは5000ppm以下、さらに好ましくは500ppm程度以下)、As含有量500ppm以下(好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは15ppm程度以下)、Pb含有量15000ppm以下(好ましくは200ppm以下、さらに好ましくは30ppm程度以下)、またはCd含有量2000ppm以下(好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは3ppm程度以下)の液体燃料組成物が含まれる。

0051

また、Cl含有量が、3000ppm以下、好ましくは2000ppm以下の液体燃料組成物は、セメント焼成用補助燃料として使用できる。ClおよびF含有量がそれぞれ5000ppm以下、Pb含有量が15000ppm以下、Cd含有量が2000ppm以下の液体燃料組成物は、非鉄製錬の転炉又は自溶炉用の補助燃料として使用することができる。また、製鉄高炉用の補助燃料としては、P含有量400ppm以下、S含有量500ppm以下、As含有量500ppm以下、Pb含有量200ppm以下の前記組成物を用いることができる。さらに、Cl含有量500ppm以下、F含有量400ppm以下、S含有量5000ppm以下、As含有量15ppm以下、Pb含有量30ppm以下、Cd含有量3ppm以下の前記組成物は、流動床式ボイラー用の補助燃料として好適に使用することができる。これらの各用途に適合した液体燃料組成物は、原料として用いる廃棄物を適宜選択することにより調製することができる。

発明の効果

0052

本発明の液体燃料組成物の製造方法および製造装置によれば、固体状の廃棄物等を用いても、液体廃棄物中に容易に且つ均一に溶解又は分散できる。また、固体状の廃棄物等を用いても、粉塵の発生を抑制しつつ、短時間で固形物を含む液体燃料組成物を得ることができる。

0053

以下に、実施例に基いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、各実施例では、図1に示した装置を用いて液体燃料組成物を調製した。分散容器4の容量は1.3m3 、導入管12の内径は30mmφ、容器14の容量は80m3 である。

0054

実施例1
表1に示すa〜eの廃棄物を容器14に仕込み、撹拌して水中油型のエマルジョンを調製した。なお、このエマルジョンの発熱量は3770cal/gである。

0055

ID=000003HE=055 WI=145 LX=0325 LY=1450
一方、高級脂肪酸金属塩の廃粉体(発熱量7000cal/g;主成分:ステアリン酸カルシウム;平均粒径5μm)330kgを投入機2から分散容器4に仕込んだ。系を密閉した後、バルブ8を開け、空気ボンベ5から空気を0.7MPaの圧力で分散容器4に導入して前記廃粉体を浮遊、流動させ、バルブ9を開けて、導入管12を通じて、前記エマルジョン内の液深3mの位置に配した吹込み口13より5分間かけて吹込んだ。要した空気量は10Nm3 であった。廃粉体の空気への分散状態は良好であった。

0056

この操作を10回繰り返し、合計3300kgの廃粉体をエマルジョン中に導入した。得られた液体燃料組成物の粘度(25℃)は60センチポイズ(cp)、発熱量は3950cal/gであった。液状は水中油型のエマルジョンと、廃粉体導入前と変わらず、廃粉体のほとんどが油滴中に分散していた。また、粉体の合一や二層分離は起こらず、分散安定性に優れていた。

0057

実施例2
高級脂肪酸金属塩の廃粉体3300kgに代えて、電気集塵器で使用されたカーボン粉末(平均粒径20μm)2400kgを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた液体燃料組成物の液状は水中油型のエマルジョンであり、油滴中に粉体が分散していた。この組成物は良好な分散安定性を示した。また、得られた液体燃料組成物の発熱量および粘度は、それぞれ3800cal/g、100センチポイズ(cp)であった。

0058

実施例3
高級脂肪酸金属塩の廃粉体3300kgに代えて、乾式転写機に使用した廃黒色トナー(平均粒径2μm)2200kgを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた液体燃料組成物の液状は、油滴中に粉体が分散した水中油型のエマルジョンであり、分散安定性も良好であった。また、得られた液体燃料組成物の発熱量および粘度は、それぞれ3850cal/g、50センチポイズ(cp)であった。

0059

実施例4
表1に示すa〜eの廃棄物から調製したエマルジョン57tに代えて表2に示す廃棄物f(油中水型エマルジョン)を50t用いた点、廃粉体を分散させた空気をエマルジョン中に吹込む際の吹込み時間を10分とした点、その間に空気を20Nm3 使用した点、廃粉体の空気への分散操作及び前記空気のエマルジョン中への導入操作を9回繰り返した点以外は、実施例1と同様の操作を行い、合計3000kgの廃粉体をエマルジョン中へ導入した。

0060

得られた液体燃料組成物の粘度(25℃)は5900センチポイズ(cp)、発熱量は3860cal/gであった。液状は油中水型のエマルジョンと廃粉体導入前と変わらず、廃粉体のほとんどが油中に分散していた。また、粉体の合一や二層分離は起こらず、分散安定性は良好であった。塩素含有量は470ppmであった。

0061

実施例5
表1に示すa〜eの廃棄物から調製したエマルジョン57tに代えて表2に示す廃棄物g(油中水型エマルジョン)を50t用いた点、高級脂肪酸金属塩の廃粉体330kgを分散させた空気をエマルジョンに吹込む操作を10回繰返すのに代えて、実施例1と同様の高級脂肪酸金属塩の廃粉体400kgを分散させた空気をエマルジョンに吹込む操作を2回(計800kg)、実施例2と同様のカーボン粉末330kgを分散させた空気をエマルジョンに吹込む操作を5回(計1650kg)行った点以外は、実施例1と同様の操作を行い、合計2450kgの廃粉体をエマルジョン中へ導入した。

0062

得られた液体燃料組成物の液状は油中水型のエマルジョンであって、油中に粉体が分散していた。この組成物は良好な安定性を示した。また、得られた液体燃料組成物の発熱量、粘度(25℃)及び塩素含有量は、それぞれ、2600cal/g、1880センチポイズ(cp)及び400ppmであった。

0063

実施例6
表1に示すa〜eの廃棄物から調製したエマルジョン57tに代えて表2に示す廃棄物i(水中油型エマルジョン)を50t用いた点、高級脂肪酸金属塩の廃粉体330kgを分散させた空気をエマルジョンに吹込む操作を10回繰返すのに代えて、実施例1と同様の高級脂肪酸金属塩の廃粉体320kgを分散させた空気をエマルジョンに吹込む操作を11回(計3500kg)、実施例2と同様のカーボン粉末330kgを分散させた空気をエマルジョンに吹込む操作を27回(計8800kg)行った点以外は、実施例1と同様の操作を行い、合計12300kgの廃粉体をエマルジョン中へ導入した。

0064

なお、廃棄物iは、表2に示す廃棄物f、g及びhを等量(重量基準)ずつ混合し、撹拌して調製した。

0065

得られた液体燃料組成物の液状は水中油型のエマルジョンと廃粉体導入前と変わらず、廃粉体はほとんどが油中に分散していた。また、粉体の合一や二層分離は起こらず、分散安定性に優れていた。発熱量、粘度(25℃)及び塩素含有量は、それぞれ、3750cal/g、550センチポイズ(cp)及び450ppmであった。

0066

図面の簡単な説明

0067

図1図1は本発明の液体燃料組成物製造装置の一例を示す概略図である。

--

0068

1…粉体分散装置
4…分散容器
5…ガス供給手段
7…可燃性粉体
11…ガス導入装置
12…導入管
14…容器
16…液体廃棄物

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • アフトン・ケミカル・コーポレーションの「 燃料用潤滑性添加剤」が 公開されました。( 2020/02/06)

    【課題】摩耗および/または摩擦の低減を提供するための1つ以上の中性潤滑性添加剤と1つ以上のモノ酸潤滑性添加剤との相乗的混合物を燃料中に含む、燃料添加剤組成物の提供。【解決手段】ガソリン添加剤は、(i)... 詳細

  • 国立大学法人東京農工大学の「 バイオ燃料の製造方法」が 公開されました。( 2020/01/30)

    【課題】固体酸触媒の存在下で遊離脂肪酸を含む動植物油脂原料と低級アルコールを反応させるバイオ燃料の製造方法において、低級アルコールの使用量を抑え、且つ動植物油脂を改質するバイオ燃料の製造方法の提供。【... 詳細

  • いすゞ自動車株式会社の「 燃料組成物およびその製造方法」が 公開されました。( 2020/01/23)

    【課題】腐食抑制剤を添加した燃料組成物であって、腐食抑制効果がより高い燃料組成物を提供すること。【解決手段】燃料油と、沈殿皮膜型の腐食抑制剤または吸着皮膜型の腐食抑制剤と、を含む、燃料組成物。上記腐食... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ