図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
家庭等の需要者毎に設けられるガスメータは、その需要者が消費したガス量を計量すると共に、異常なガス流量が検出されたり地震を検出したりした時に、ガス配管内に設けた遮断弁を閉じる安全機能を有している。
従来から一般的にガスメータに設けられてきたガス遮断弁は、マイクロコンピュータからの遮断指令信号に応答して遮断弁を閉じる単方向の駆動しかできない。従って、遮断弁を復帰させるには手動で復帰ボタンを押す等の人為的な操作を必要とする。
そこで、近年において、このガス遮断弁を双方向に駆動可能にすることが提案されている。双方向に駆動可能であれば、例えば遮断した後にマイクロコンピュータによりガス漏れ検出を行いガス漏れが検出されない場合は、人為的な操作によらずにマイクロコンピュータからの復帰指令信号により遮断弁を復帰(開く)させることが出来るからである。
概要
首振り自在に取り付けられた弁体8が弁座24の角度に対応して押し当てられるので、高い気密性を保つことができる。揺れ自在に取り付ける構造例として、プランジャ7の上端にくぼみを介して頭部が設けられ、弁体を保持するパイロットピン10の下端部に設けられた係合爪をその頭部に係合させることにより、パイロットピンが揺動自在に前記プランジャの上端部に取り付けられる。また、弁体がパイロットピンに慴動自在に挿入され、パイロットピンに形成された段差部に乗せられたサブバルブシートと弁体の挿入部の弁座との間に形成されたパイロット弁とを有し、スプリングがパイロットピンに対して弾性力を与えることを特徴とする。
目的
そこで、本発明の目的は、遮断時の気密性を損なうことなく双方向の弁の駆動負荷を出来るだけ小さくできる双方向の遮断弁を提供することにある。
更に、本発明の目的は、双方向の弁体の駆動をできるだけ少ない電力消費で行うことができる双方向の遮断弁を提供することにある。
更に、本発明の目的は、遮断弁の取付け座と弁座との間の平行度が悪い場合でも、弁体が平行に弁座に押し付けられることができる双方向の遮断弁を提供することにある。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 1件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
コイル内に挿入されたプランジャに連結された弁体を該コイルに電流を供給することにより双方向に移動させる双方向遮断弁において、該弁体が該プランジャの先端に揺動自在に取り付けられ、該コイルを収納する磁極と該弁体との間に挿入され、該弁体にコイル側とは反対方向の弾性力を与えるスプリングを有することを特徴とする双方向遮断弁。
請求項2
請求項1記載の双方向遮断弁において、前記プランジャの上端にくぼみを介して頭部が設けられ、該弁体を保持するパイロットピンの下端部に設けられた係合爪を前記頭部に係合させることにより、該パイロットピンが揺動自在に前記プランジャの上端部に取り付けられたことを特徴とする。
請求項3
技術分野
背景技術
0002
家庭等の需要者毎に設けられるガスメータは、その需要者が消費したガス量を計量すると共に、異常なガス流量が検出されたり地震を検出したりした時に、ガス配管内に設けた遮断弁を閉じる安全機能を有している。
0003
従来から一般的にガスメータに設けられてきたガス遮断弁は、マイクロコンピュータからの遮断指令信号に応答して遮断弁を閉じる単方向の駆動しかできない。従って、遮断弁を復帰させるには手動で復帰ボタンを押す等の人為的な操作を必要とする。
0004
そこで、近年において、このガス遮断弁を双方向に駆動可能にすることが提案されている。双方向に駆動可能であれば、例えば遮断した後にマイクロコンピュータによりガス漏れ検出を行いガス漏れが検出されない場合は、人為的な操作によらずにマイクロコンピュータからの復帰指令信号により遮断弁を復帰(開く)させることが出来るからである。
発明が解決しようとする課題
0005
しかしながら、双方向に駆動可能な遮断弁を形成する為には、弁閉時の気密性を高く保ちつつ、駆動に要する電力を小さくしなければならない。即ち、遮断弁としての基本的な機能である遮断時の気密性を十分高くしなければならないが、一方で、双方向に駆動可能にするために、遮断時の弁体を弁座に押しつけるバネ力を出来るだけ弱くして、復帰時のコイルによる弁駆動負荷を小さくすることが単方向遮断弁にはない新たな要求である。従って、弁の復帰の為にバネ力を弱くした結果、弁体が弁座を押しつける力も小さくなり、気密性が低下することになる。よって、復帰時の駆動負荷を軽くしつつ遮断時の気密性は高いままに保つことが要求される。特に、遮断弁が取り付けられる取付け座と弁体のバブルシートが押し付けられる弁座との平行度が悪い場合には、弁体を押し付けるバネの弾性力が弱いとバブルシートと弁座との間に隙間ができて気密性の悪化を招く。
0006
第二に、遮断弁の省電力化の要求である。特にガスメータに取付けられる場合、ガスメータ自体が電池により長期間にわたり駆動されなければならず、遮断弁の駆動が少ない電力消費で可能であることも大切な要件である。従って、遮断弁の遮断方向の駆動と復帰方向の駆動とができるだけ少ない負荷で実現されることが要求される。
0007
上記の様に、省電力化と高い気密性とは相反する要件であり、双方向の遮断弁はこの相反する2つの要件を同時に満たす必要がある。
0008
そこで、本発明の目的は、遮断時の気密性を損なうことなく双方向の弁の駆動負荷を出来るだけ小さくできる双方向の遮断弁を提供することにある。
0009
更に、本発明の目的は、双方向の弁体の駆動をできるだけ少ない電力消費で行うことができる双方向の遮断弁を提供することにある。
0010
更に、本発明の目的は、遮断弁の取付け座と弁座との間の平行度が悪い場合でも、弁体が平行に弁座に押し付けられることができる双方向の遮断弁を提供することにある。
課題を解決するための手段
0011
上記の目的は、本発明によれば、コイル内に挿入されたプランジャに連結された弁体を該コイルに電流を供給することにより双方向に移動させる双方向遮断弁において、該弁体が該プランジャの先端に揺動自在に取り付けられ、該コイルを収納する磁極と該弁体との間に挿入され、該弁体にコイル側とは反対方向の弾性力を与えるスプリングを有することを特徴とする双方向遮断弁を提供することにより達成される。
0012
揺れ自在に取り付ける構造例として、前記プランジャの上端にくぼみを介して頭部が設けられ、該弁体を保持するパイロットピンの下端部に設けられた係合爪を前記頭部に係合させることにより、該パイロットピンが揺動自在に前記プランジャの上端部に取り付けられたことを特徴とする。
0013
更に、本発明は、前記弁体が該パイロットピンに慴動自在に挿入され、該パイロットピンに形成された段差部に乗せられたサブバルブシートと前記弁体の挿入部の弁座との間に形成されたパイロット弁とを有し、前記スプリングが該パイロットピンに対して前記弾性力を与えることを特徴とする。
0014
弁体が揺れ自在に取り付けられるので、遮断弁が取り付けられたガスメータ等の弁座の角度が多少直角からずれていても、その弁座に対応して弁体が当接されスプリングにより押し当てられる。従って、遮断時の気密性が高くなる。
発明を実施するための最良の形態
0016
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲はその実施の形態に限定されるものではない。
0017
図1は、本実施の形態例にかかるガスメータに取り付けられた遮断弁の弁が開いている状態を示す断面図である。図中、1はコイル9の磁極になるヨークであり、ガスメータ側の取付け座23にネジ等で固定される取付け板のフランジ2にかしめ止めされている。そして、磁極1の中にはコイル9が巻き付られたボビン6が納められている。コイル9の中央部には、固定鉄心4とその下に永久磁石18とが設けられていて、固定鉄心4の上には、可動鉄心であるプランジャ7が取付けられている。19、20はガス流路の気密性を得る為のOリングである。
0019
プランジャ7の上部には、パイロットピン10が揺動自在或いは首振り自在に取り付けられ、そのパイロットピン10に、弁構造部分が挿入されている。弁構造部分は、サポートディスク(弁体)8、そのディスク上に置かれたゴム性のバルブシート14、そのバルブシートを押さえる押さえディスク22からなるメインの弁構造部分と、パイロットピン10の段差部12に乗せられているサブバルブシート(パイロット弁用のゴム性のバルブシート)15と弁体8の中心部分に形成されたパイロット用弁座81からなるサブの弁構造部分で構成される。
0021
上記のメインの弁構造とサブの弁構造を構成するパイロットピン10は、プランジャ7のくびれ部分を有する頭部71にJ字型の係合爪11によって係合され、ガイド13と平ワッシャー12によって固定されている。その為、パイロットピン10は、プランジャ7の頭部に揺動自在に取り付けられる。
0022
フランジ2上には平ワッシャー12、ガイド13、サブバルブシート15を介して弁体8とバルブシート14をガスメータの弁座24に押しつける為のテーパスプリング16が設けられ、更にサポートディスク8とパイロットピン10の上端の平ワッシャー25との間にもサブスプリング(パイロット弁用のスプリング)17が設けられている。26は、平ワッシャー25の抜けを止めるEリングである。
0023
図2は、プランジャとパイロットピンとの関係を示す展開図である。プランジャ7の上端部にはくびれを介して頭部71が形成されている。また、パイロットピン10の下端には、一対のJ字状の係合爪11が形成され、頭部71に係合される。また、パイロットピン10の下端は一部その径が大きく加工され段差12が形成されている。パイロットピンの係合爪11が頭部71に係合され、それを保持するガイド13が横方向から挿入される。そして、ガイド13の下側の段差部131のところに平ワッシャー12が嵌め込まれる。
0024
パイロットピン10の段差12上にサブバルブ15が乗せられ、サポートディスク(弁体)8、バルブシート14、バルブシート押さえ22が順番にパイロットピン10に挿入され、更に、サブスプリング17が平ワッシャー25とEリング26によりパイロットピン10に取り付けられる。
0025
図3は、上記のプランジャ7にパイロットピン10を揺動自在に取付ける点を示す図である。プランジャ7の上端部の頭部71にパイロットピン10の下端部の1対のJ字型の係合爪11を図中の矢印の方向に装着し、更に、ガイド13を図中の矢印の方向から係合爪11をはさむ様に装着し、最後に平ワッシャー12を下側から矢印の方向に挿入して、ガイド13の下側の段差部131に装着することで、ガイド13を固定する。ガイド13のよってパイロットピン10の係合爪11は頭部71から抜けなくなり、平ワッシャー12によりガイド13も頭部71から抜けなくなる。
0026
図4(a)は、その様にしてパイロットピン10がプランジャ7に揺動自在に取付けられたところを示す部分斜視図であり、図4(b)はその断面図である。断面図から明らかな通り、ガイドパイプ5に挿入されて上下動するプランジャ7にパイロットピン10が係合爪11により揺動自在に取り付けられている。ガイド13の段差部131に下側から装着された平ワッシャー12は、テーパスプリング16により押えられて固定される。そして、パイロットピン10には、メインの弁体8とパイロット弁となるサブの弁構造15、81とが取り付けられている。
0027
この様に、メインの弁体8がプランジャ7に対して揺動自在に取り付けられているので、弁を遮断した時、例えガスメータの弁座24が取付け座23と平行でなくても、弁体8が弁座24に対して均一に当接されるのでテーパースプリング16の弾性力が小さくても気密性を高く保つことができる。
0029
[弁開の状態]図1に示される通り、永久磁石18の図中で下方向の磁力により、プランジャ(可動鉄心)7が固定鉄心4を介して吸着される。この下方向の磁力は、テーパスプリング16によるパイロットピン10を介してプランジャ7を上方向に押し上げる力に勝っている。逆に言えば、テーパスプリング16の押し上げる力だけでは、プランジャ7と固定鉄心4との吸着を引き離すことはできない。
0030
以上の様に、弁が開いた状態では永久磁石18の磁力のみで維持され、コイル9には電流が流れることはなく、無電力状態で使用されることになる。
0031
[弁遮断の動作]ガスメータに搭載されるマイクロコンピュータ(図示せず)がガス流量の異常や地震を感知すると、遮断指令信号を発し、コイル9に駆動電流を流し磁力を発生させ、プランジャ7に対して上向きの力Fxを与える。このコイルによる力Fxとテーパスプリング16による上向きの力F1との合計力がマグネット18による下向きの力Fmに勝って、プランジャ7が上方向に移動する。そして、テーパスプリング16による上向きの力F1によりバルブシート14が弁座24に押しつけられガス流が遮断される。
0032
本発明では、省電力で高気密性を実現する為に、テーパスプリング16とガイドパイプ5を設けている。テーパスプリング16は、弁体8の中心方向に傾いた上向き力F1を与える。従って、バルブシート14の円周端部に均一に上向きの力を与えることができると共に、弁体8が図4中の矢印A方向にずれて斜めに弁座24に当接することが防止される。更に、弁体8を保持するパイロットピン10が揺動自在に取り付けられているので、テーパスプリング16の力F1と相まって弁座24に均一に押し付けられる。従って、高い気密性を得ることができる。
0033
更に、図5の遮断時に弁座24と取付け座23との間の平行度が悪い場合、プランジャ7が弁座24に対して直角方向から傾いた方向にあっても、パイロット弁を構成するパイロットピン10に乗せられたサブバルブ15と弁体の挿入部の弁座81は、平行状態を維持するので、パイロット弁からガスが漏れることはない。
0034
上記の弁座24と取付け座23との平行度が悪い場合と同時に、フランジ2の取付け精度が悪くてプランジャ7が弁座24に対して直角からずれた角度に取り付けられた場合でも、上記の揺れ自在に取り付けたことで気密性が高く保たれる。
0035
更に、テーパスプリング16は、ガイドパイプ5に接することがないので、プランジャ7のピストン運動において無用の慴動抵抗の原因となることはない。また、平行スプリングを使用する場合に比較してサブバルブシート15を小さい直径のものにでき、後述する通り復帰動作の時にガス圧抵抗を小さくすることができる。このことは、コイル9に与える電流値を出来るだけ小さくすることができることを意味している。
0036
[弁開(復帰)動作]図6は、弁開動作の途中の状態を示す断面図である。弁の復帰動作は、コイル9に遮断時とは反対方向の電流を流すことにより、プランジャ7に対して図中で下方向の力Fyをかけてテーパスプリング16の上方向の力F1に打ち勝って、固定鉄心4に吸着させる。
0037
図5に示した様に、弁が遮断した状態では、弁体であるサポートディスク8に対して上向きのガス圧が印加されている。従って、弁を復帰させる為には、このガスの背圧に勝る下向きの力をコイル9によって発生させる必要がある。それでは、コイル9に非常に大きな電流を流す必要があり、省電力化の妨げとなる。
0038
そこで、パイロットピン10の構造を利用して、図6に示される様に、最初はコイル9による下向きの力Fyによってパイロットピン10のみを下向きに移動させ、弁体8に形成したパイロット弁座81とパイロット弁用のサブバルブシート15の密着を解く。その結果、パイロットピン10に乗せられたサブバルブシート15とサポートディスク8との間からガスを逃がして、サポートディスク8にかかるガス背圧を少なくする様にしている。その場合、本実施の形態ではテーパスプリング16を設けることにより、平行スプリングを利用するよりも弁台座であるパイロットピン10の下部の直径を小さくすることができ、上記したパイロットピン10による最初のストロークに必要なコイルの電流値を小さくすることができる様にしている。これが省電力化に寄与することになる。
0039
その後、パイロットピン10の頭部によりサポートディスク8も下側に引っ張られて、図1の弁開の状態になる。
0040
上記の弁の復帰動作時における省電力化の為の改良は、プランジャ7の下端部と固定鉄心4の上端部の形状にも施されている。即ち、図1に破線40で示される通り、両者の吸着形状は、略台形状に加工されている。これは、図5に示した通り、可動鉄心であるプランジャ7、固定鉄心4及び磁極であるヨーク1による閉磁束ループ中のギャップをできるだけ狭くして、漏れ磁束を減らして磁気効率を上げている。図5に示した様に、dはプランジャ7が上下にストロークする為に必要な距離であるのに対して、台形状に加工したことで、実質的なギャップはdxと狭くすることができる。その結果、磁束もれが少なくなり磁気効率を上げ、省電力化に寄与することができる。
0041
[バルブシートの形状]再び図1に戻り、高気密性の為のバルブシートの形状の改良について説明する。通常、遮断弁が図1の開いた状態で待機する時間が最も長い。その時、例えば図面の左方向から右方向に向かってガス流が発生する。このガス流により、弁体のバルブシート14が一部めくれ上がることになる。バルブシート14は、図5の様に遮断した状態で気密性をとることができる様に、サポートディスク8の上に載せただけで取り付けられている。こうすることで、バルブシート14とサポートディスク8との間の隙間が、円周端部での弁座24との均一な密着を確実にする。ところが、その隙間により、図3に示されるガス流によりバルブシート14の円周端14Bがめくれ上がることになる。その結果、バルブシート14の形状が変形して、遮断時に弁座24との密着性が悪くなる。これは高気密性の弊害となる。
0042
そこで、本発明では、図3の破線42に示される様にバルブシート14の円周端14Bに上向きのリブ構造を形成している。こうすることで、円周端の強度が強くなり、上記しためくれ上がりの現象を防止することができる。
0043
更に、バルブシート14が上向きのリブ構造になっているので、首振り自在に取り付けられている弁体8が弁座24の面に応じて傾いたとしても、リブ構造の峰部分により確実に弁座24に均一に押し付けられる。
0044
[取り替え可能なパイロットピン]省電力化の他の改良点として、パイロット弁座台であるサブバルブシート15を乗せた段差部12から下の径が大きくなっている部分の長さが異なるパイロットピン10を適宜取り替える点にある。
0045
図5に示した通り、ガスメータ内のガス流路に遮断弁を取り付けた時、遮断弁の取り付け座23からガスメータの弁座24までの長さHが、ガスメータの容量によって異なる。そのため、弁体8を支持するプランジャ7の上下動のストロークの長さdもその長さHに応じて異なる必要がある。そのため、図5に示した弁閉時においてプランジャ7と固定鉄心4との間のギャップdも同様に異なることになる。その結果、ガスメータの容量に応じて、弁を閉じる時のコイル9に流す駆動電流値を変えることが必要になる。そして、ガスメータの容量が大きい場合は、そのガス流路の径Hも大きくなり、上記ギャップdが大きく、プランジャ7の引き込みのためのコイル電流は大きくなる。これは省電力化の弊害になる。
0046
そこで、本発明ではガスメータ側の径Hが異なっても、弁体のストロークの長さ即ち上記ギャップdを同一の最小値にすることができる様に、パイロットピン10を適宜取り替えて対応するようにしている。そして、径Hが大きい場合は、パイロットピン10の下部の厚みW1(図5参照)を大きくし、径Hが小さい場合は小さくしている。その結果、弁体のストロークの長さdは常に一定であり、遮断時のプランジャ7と固定鉄心4とのギャップdを最小値に保つことができる。よって、プランジャの引き込み電流を最小値にすることができ、小電力化を図ることができる。
発明の効果
0047
以上説明した通り、本発明によれば、メインの弁構造とパイロット弁の構造を支えるパイロットピンをプランジャに対して揺動自在に取り付けているので、プランジャの角度と弁体及びパイロット弁座の角度が別々に決められる。従って、弁体8は弁座24に常に平行な角度で押し当てられ、気密性が向上する。また、その弁体8に対してサブバルブシート15も常に平行に保たれるので、パイロット弁の部分の気密性も高く保たれる。
図面の簡単な説明
0048
図1本実施の形態例にかかるガスメータに取り付けられた遮断弁の弁が開いている状態を示す断面図である。
図2プランジャとパイロットピンとの関係を示す展開図である。
図3プランジャにパイロットピンを揺動自在に取付ける点を示す図である。
図4パイロットピン10がプランジャ7に揺動自在に取付けられたところを示す部分詳細図である。
図5遮断弁が閉じた時の断面図である。
図6遮断弁を復帰(開く)させる途中の断面図である。
--
0049
1磁極
2フランジ
4固定鉄心
5ガイドパイプ
6ボビン
7プランジャ
8弁体
9コイル
10パイロットピン
14バルブシート
16テーパスプリング
18永久磁石
24 弁座
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