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技術 溶融金属の連続鋳造用鋳型構造

出願人 三菱製鋼株式会社
発明者 佐藤均福田方勝伊藤大悟
出願日 1996年9月30日 (23年9ヶ月経過) 出願番号 1996-259416
公開日 1998年4月21日 (22年2ヶ月経過) 公開番号 1998-099944
状態 未査定
技術分野 連続鋳造
主要キーワード 鋳型周囲 渦電流密度 凝固開始点 体積力 磁気シールド構造 磁気シールド板 ピンチ力 鋳型構造
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この項目の情報は公開日時点(1998年4月21日)のものです。
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図面 (9)

課題

鋳型の周囲に電磁コイルを配置して、溶融金属電磁力を付与して行う電磁鋳造において、溶融金属メニスカス近傍での湯面の乱れを抑制する鋳型構造を提供する。

解決手段

角鋳型(1)の周囲に電磁コイル(2)との間の空間に、幅が角鋳型内面の寸法との比で0.6〜1.1、高さが電磁コイルの高さとの比で0.7〜1.3である導電性強磁性材料からなる磁気シールド板(3)を設置したもの、又は磁気シールド構造の高さと電磁コイルの高さの比が0.1〜1.3である導電性の材質の磁気シールド板を配置し、その各々を鋳型の周囲で下方において電気的に接続してなるものである。

概要

背景

鋼やアルミニウムなどの連続鋳造プロセスにおいては、水冷構造鋳型内に溶融金属注入し、鋳型に上下方向の振動を付与しながらその周辺から凝固させつつ溶融金属を下方に引き抜いている。この連続鋳造において、表面性状の良好な鋳片を得るために、鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、交流磁場印加して鋳型内の溶融金属に電磁力によるピンチ力を付与し、溶融金属表面盛り上げることによって、凝固開始点を鋳型から引離し、鋳型振動による表面欠陥オシレーションマーク)を低減させることが試みられている。

ところで鋳型に磁束密度Bの交流磁場を印加すると、それにより誘導される渦電流Jeが溶融金属に流れる。その結果、F=Je×Bで表されるローレンツ力電磁気体積力)が溶融金属に働く。角鋳型においては、溶融金属に作用する磁場および溶融金属に誘導される渦電流が鋳型内の各部において異なるために、結果として溶融金属に働く電磁気力も異なることになる。

電磁コイルに高周波の交流磁場を印加する場合には、鋳型角部に電磁気力が集中する。これを解決するためには、鋳型角部の鋳型と電磁コイルとの間の空間に磁気シールド構造を配置して鋳型角部の磁束密度を弱める方法、また、鋳型角部の溶融金属のメニスカス上方に導電性材質シールド構造を配置して鋳型角部の溶融金属に誘導される渦電流を抑制する方法などが提案されている。

概要

角鋳型の周囲に電磁コイルを配置して、溶融金属に電磁力を付与して行う電磁鋳造において、溶融金属メニスカス近傍での湯面の乱れを抑制する鋳型構造を提供する。

角鋳型(1)の周囲に電磁コイル(2)との間の空間に、幅が角鋳型内面の寸法との比で0.6〜1.1、高さが電磁コイルの高さとの比で0.7〜1.3である導電性の強磁性材料からなる磁気シールド板(3)を設置したもの、又は磁気シールド構造の高さと電磁コイルの高さの比が0.1〜1.3である導電性の材質の磁気シールド板を配置し、その各々を鋳型の周囲で下方において電気的に接続してなるものである。

目的

本発明は上述の角鋳型内の溶融金属に働く電磁気力をできるだけ均一にし、その結果、溶融金属表面の湯面の乱れを抑制し、表面性状が良好な鋳片を得るための鋳型構造を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、低周波交流磁場印加して鋳型内の溶融金属電磁力を付与して鋳造を行う電磁鋳造において、角鋳型と電磁コイルとの間のコーナー部を除く空間に、幅が鋳型内面の寸法との比で0.6〜1.1、高さが電磁コイルの高さとの比で0.7〜1.3である導電性強磁性材料からなる磁気シールド板を設置したことを特徴とする連続鋳造用鋳型構造。

請求項2

角鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、低周波交流磁場を印加して鋳型内の溶融金属に電磁力を付与して鋳造を行う電磁鋳造において、角鋳型と電磁コイルとの間の空間に、幅が鋳型内面の寸法との比で0.6〜1.1、高さが電磁コイルの高さとの比で0.1〜1.3である導電性の材質の磁気シールド板を配置し、その各々を角鋳型の周囲で下方において電気的に接続したことを特徴とする連続鋳造用鋳型構造。

技術分野

0001

本発明は主として鋼などを連続鋳造する際に、鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、鋳型内の溶融金属電磁力を付与して鋳造を行う電磁鋳造において、溶融金属に働く電磁力を均一にし、溶融金属メニスカス近傍での湯面の乱れを抑制するための連続鋳造用鋳型構造に関するものである。

背景技術

0002

鋼やアルミニウムなどの連続鋳造プロセスにおいては、水冷構造の鋳型内に溶融金属を注入し、鋳型に上下方向の振動を付与しながらその周辺から凝固させつつ溶融金属を下方に引き抜いている。この連続鋳造において、表面性状の良好な鋳片を得るために、鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、交流磁場印加して鋳型内の溶融金属に電磁力によるピンチ力を付与し、溶融金属表面盛り上げることによって、凝固開始点を鋳型から引離し、鋳型振動による表面欠陥オシレーションマーク)を低減させることが試みられている。

0003

ところで鋳型に磁束密度Bの交流磁場を印加すると、それにより誘導される渦電流Jeが溶融金属に流れる。その結果、F=Je×Bで表されるローレンツ力電磁気体積力)が溶融金属に働く。角鋳型においては、溶融金属に作用する磁場および溶融金属に誘導される渦電流が鋳型内の各部において異なるために、結果として溶融金属に働く電磁気力も異なることになる。

0004

電磁コイルに高周波の交流磁場を印加する場合には、鋳型角部に電磁気力が集中する。これを解決するためには、鋳型角部の鋳型と電磁コイルとの間の空間に磁気シールド構造を配置して鋳型角部の磁束密度を弱める方法、また、鋳型角部の溶融金属のメニスカス上方に導電性材質シールド構造を配置して鋳型角部の溶融金属に誘導される渦電流を抑制する方法などが提案されている。

発明が解決しようとする課題

0005

一方、図7に示すように電磁コイルに20Hz〜2kHzの低周波の交流磁場を印加して角鋳型1を用いて鋳造する場合、溶融金属の角鋳型(1)内の角部付近に働く電磁気力が、角鋳型内の辺中央付近に働く電磁気力に比べて小さくなるため、ピンチ力が不均一になり、角鋳型内における溶融金属表面の乱れが生じるという問題がある。

0006

すなわち、図7に示すように、内寸160mm角、外付200mm角、長さ450mmの厚さ3mmのステンレスを二重にした水冷鋳型(鋳型の厚さとしては19mm)の周囲に、内寸260mm角、外寸292mm角、高さ100mm、巻き数90ターンの電磁コイル2を配置した角鋳型1内にSn−10%Pbの溶融合金を供給し、溶融金属の自由表面と電磁コイル2上端を一致させた。電磁コイル2に波高値180アンペア電流を流し、角鋳型1の内側の位置における磁束密度B、渦電流密度Je、ローレンツ力Fxyを求めた。角鋳型1の内側1.5mmの位置の溶融金属における結果を図8に示す。溶融金属に働く電磁気力は、角鋳型の辺中央部から角部に向かって大きく減衰している。

0007

本発明は上述の角鋳型内の溶融金属に働く電磁気力をできるだけ均一にし、その結果、溶融金属表面の湯面の乱れを抑制し、表面性状が良好な鋳片を得るための鋳型構造を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は角鋳型に低周波交流磁場を印加して鋳型内の溶融金属に電磁力を付与して鋳造を行う電磁鋳造において、角鋳型と電磁コイルとの間の空間に導電性の材質の磁気シールド板を設置し、辺中央部の電磁気力を弱め、相対的に角部と辺中央部の磁気力を近づけるものである。

0009

すなわち、第1の発明は角鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、低周波交流磁場を印加して鋳型内の溶融金属に電磁力を付与して鋳造を行う電磁鋳造において、角鋳型と電磁コイルとの間のコーナー部を除く空間に、幅が鋳型内面の寸法との比で0.6〜1.1、高さが電磁コイルの高さとの比で0.7〜1.3である導電性の強磁性材料からなる磁気シールド板を設置したことを特徴とする連続鋳造用鋳型構造である。

0010

この発明における低周波交流磁場は20Hz〜2kHz程度であり、又、磁気シールド板の幅と高さの限定は、後述する実施例に示すように多くの試験に基づいて規定したものである。すなわち、上記の範囲が実用上最も適した範囲である。磁気シールド板に適する材料としては鉄などの強磁性材料である。このように磁気シールド板を配置することにより、電磁コイルと対面する角鋳型の辺中央部の電磁気力を弱め、角部における電磁気力に近づけて、全体を均一化する。

0011

又、第2の発明は、角鋳型の周囲に電磁コイルを配置し、低周波交流磁場を印加して鋳型内の溶融金属に電磁力を付与して鋳造を行う電磁鋳造において、角鋳型と電磁コイルとの間の空間に、幅が鋳型内面の寸法との比で0.6〜1.1、高さが電磁コイルの高さとの比で0.1〜1.3である導電性の材質の磁気シールド板を配置し、その各々を鋳型の周囲で下方において電気的に接続したことを特徴とする連続鋳造用鋳型構造である。

0012

この発明においては、シールド板に用いる材質はCu,Cu合金などの導電性のものが良く、もちろん上述の強磁性材料でも良い。これを電気的に接続するには導電性のブロックあるいは線材を用いる。この場合には、シールド板における接続部を除く部分の高さの影響が大きく、後述する実施例に示すように、多くの試験の結果、シールド板と電磁コイルの高さの比が0.1〜1.3の範囲が最適であることを見出した。シールド板同士を下部において電気的に接続するのは、導電性のシールド板を接続することで溶融金属を周回するように流れる渦電流を、角部では電磁鋳造の効果と無関係な下方を迂回させて流すためである。このことにより、辺中央部ではシールド板を流れる渦電流により電磁気力が弱められ、角部では渦電流が下方に迂回するので電磁気力は弱まらず、電磁気力が均一化するためである。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1
前述の図7に示したものと同様の角鋳型1および電磁コイル2を図1に示す如く配置し、角鋳型1と電磁コイル2との間の空間に、幅160mm、高さ100mm、厚さ10mmの鉄製の磁気シールド板3を配置した。角鋳型1内にはSn−10%Pbの溶融合金を供給し、電磁コイル2に波高値180アンペアの電流を流し、角鋳型1の内側の位置における磁束密度B、渦電流密度Je、ローレンツ力Fxyを求めた。鋳型の内側1.5mmの位置の溶融金属における結果を図2に示す。

0014

磁気シールド板3を配置することにより、角鋳型1の辺中央部における電磁気力が弱められている。角鋳型1の辺中央部におけるローレンツ力をF1、角部におけるローレンツ力をF2とし、その比により電磁気力の均一さを評価すると、磁気シールド板を配置しない前述の図7の比較例では、F1/F2=16.5であるのに対して、磁気シールド板を配置した構造では、F1/F2=12.4となり、鋳型の辺中央部と角部に働く電磁気力の差が小さくなっている。

0015

実施例2
実施例1における磁気シールド板の幅をa、高さをbとし、aおよびbを変化させたときの電磁気力の均一さF1/F2を求めた。代表的な結果を表1、表2に示す。(※印は本発明の範囲外)幅が鋳型内面との寸法の比として0.6以上、高さが、電磁コイルとの高さの比として0.7以上の場合に、鋳型の辺中央部と角部に働く電磁気力の差が小さくなっているのがわかる。ただし、幅の比が1を大きく越えると、磁気シールド板の各々が干渉してしまうので、実用上は幅の比は0.6〜1.1である。又、高さの比が1.3を越えると、電磁力の大きさ自体が小さくなりすぎてピンチ力も小さくなるので、実用上は高さの比は0.7〜1.3である。

0016

0017

0018

実施例3
実施例1と同様の角鋳型1、および電磁コイル2を図3に示すように配置し、角鋳型内に同様の溶融合金を供給した。角鋳型1と電磁コイル2との間の空間に、図3に示すように、幅160mm、高さ100mm、厚さ10mmの銅製の磁気シールド板3を配置し、各々の磁気シールド板3の下部を幅10mmの接続部4で鋳型の周囲で接続した。電磁コイル2に波高値180アンペアの電流を流し、角鋳型1の内側の位置における磁束密度B、渦電流密度Je、ローレンツ力Fxyを求めた。角鋳型1の内側1.5mmの位置における結果を図4に示す。磁気シールド板3を配置し、各々の磁気シールド板3を接続部4で接続することにより、角鋳型1の辺中央部と角部に働く電磁気力の差が小さくなっている。

0019

実施例4
実施例3における磁気シールド板の高さをdとし、dを変化させたときの電磁気力の均一さF1/F2を求めた。結果を表3に示す。(※印は本発明の範囲外)磁気シールド板3の高さが、電磁コイル2との高さの比として0.1以上の場合に、角鋳型1の辺中央部と角部に働く電磁気力の差が小さくなっているのがわかる。ただし、高さの比が1.3を超えると、電磁力の大きさ自体が小さくなりすぎてピンチ力も小さくなるので、実用上は高さの比は0.1〜1.3である。

0020

0021

No.d3の磁気シールド構造の具体的な構成は、図5のようになる。本発明においては、磁気シールド板3を鋳型周囲で接続する方法としては、実施例3に示したように銅のブロックで接続する以外に、図6に示すように、導線5などで電気的に接続する方法でも同様の効果が得られる。

発明の効果

0022

本発明においては角鋳型と電磁コイルの間の空間に磁気シールド構造を設置することにより、鋳型の辺中央部と角部に働く電磁気力の差が小さくなり、溶融金属に働く電磁力を均一にし、溶融金属メニスカス近傍での湯面の乱れを抑制し、鋳型振動による表面欠陥を低減させることができる。

図面の簡単な説明

0023

図1本発明の実施例1における鋳型構造を示す説明図である。
図2本発明の実施例1における鋳型内周面での磁束密度、渦電流密度、ローレンツ力を示すグラフである。
図3本発明の実施例3における鋳型構造を示す説明図である。
図4本発明の実施例3における鋳型内周面での磁束密度、渦電流密度、ローレンツ力を示すグラフである。
図5本発明の実施例4における鋳型構造の一例を示す説明図である。
図6本発明の他の実施例における鋳型構造の一例を示す説明図である。
図7比較例における鋳型構造を示す説明図である。
図8比較例における鋳型内周面での磁束密度、渦電流密度、ローレンツ力を示すグラフである。

--

0024

1鋳型
2電磁コイル
3磁気シールド板
4 接続部
5 導線

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