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技術 起振機の運転方法

出願人 伊藤精機株式会社
発明者 伊藤昭
出願日 1996年9月20日 (23年6ヶ月経過) 出願番号 1996-271535
公開日 1998年4月14日 (21年11ヶ月経過) 公開番号 1998-096678
状態 未査定
技術分野 弾性の調査及び振動試験 機械的振動の発生装置
主要キーワード 各回転駆動軸 中間台 耐震試験 大構造物 ボイルの法則 基準機 強制加 制御曲線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年4月14日)のものです。
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図面 (16)

課題

構造物上に設置して起振力を加える場合でも加振点を自由に変えることができ、表面上や重心点加振力を加えることができる起振機運転方法を提供すること。

解決手段

構造物Sの重心OG に水平方向の加振力Fを加える場合に、構造物Sの上下面に起振機V1 ,V2 をそれぞれ設置し、水平方向の起振力F1 ,F2 をそれぞれ発生させて加えるようにする。これらの起振力F1 ,F2 の作用点OV1,OV2を結ぶ線分を、起振力の大きさの逆比に内分する点を加振点としてそれぞれの起振力F1 ,F2 の合力Fを加振力Fとして加えた状態で加振する。これにより、これまでのような起振機の物理的な高さを低くすることで起振力による加振点を表面に近付けるようにする必要がなく、加振点OF を変えることが簡単にできる。

概要

背景

大きな橋梁などや高層建築物など各種の構造物地震などによる影響などを調べるため振動試験を行うことも多い。

このような加振試験を行うには、種々の加振法があり、例えば、車両走行振り子加振法、ロケット噴射加振法、火薬爆発人力加振法、起振機加振法などが用いられているが、構造物などに適用できるのは、得られるデータの信頼性の上から起振機による強制加振法を用いるのが最適である。

一方、大構造物を加振しようとすると、大きな加振力を必要とし、起振機の駆動力も膨大になってしまう。

例えば被起振物である構造物に水平方向の加振力を加えて耐震試験などの加振実験を行う場合には、起振機を構造物の上面に設置し、例えばクランク軸取付けウエイトを水平方向に往復駆動して慣性力によって起振力を得るようにしている。

概要

構造物上に設置して起振力を加える場合でも加振点を自由に変えることができ、表面上や重心点に加振力を加えることができる起振機の運転方法を提供すること。

構造物Sの重心OG に水平方向の加振力Fを加える場合に、構造物Sの上下面に起振機V1 ,V2 をそれぞれ設置し、水平方向の起振力F1 ,F2 をそれぞれ発生させて加えるようにする。これらの起振力F1 ,F2 の作用点OV1,OV2を結ぶ線分を、起振力の大きさの逆比に内分する点を加振点としてそれぞれの起振力F1 ,F2 の合力Fを加振力Fとして加えた状態で加振する。これにより、これまでのような起振機の物理的な高さを低くすることで起振力による加振点を表面に近付けるようにする必要がなく、加振点OF を変えることが簡単にできる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被起振物の加振力の作用方向を挾む両側にそれぞれ起振機を配置するとともに、それぞれの起振機による起振力作用点を結ぶ線分をこれら起振力の大きさの逆比に内分または外分する点を加振点としてこれら起振力の合力の加振力で起振することを特徴とする起振機の運転方法

請求項2

前記被起振物の加振力の作用方向を挾む両側に配置される起振機を機械式起振機で構成するとともに、これら機械式起振機を同期して運転することを特徴とする請求項1記載の起振機の運転方法。

請求項3

前記起振機の配置を前記被起振物への取付高さを変更して加振点の位置を変えることを特徴とする請求項1または2記載の起振機の運転方法。

請求項4

前記加振点を前記被起振物の表面上または重心点としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の起振機の運転方法。

--

0001

この発明は大構造物などの試験に使用する起振機運転方法に関し、起振機で発生する起振力構造物の表面や重心点などに変更して加振できるようにしたものである。

背景技術

0002

大きな橋梁などや高層建築物など各種の構造物の地震などによる影響などを調べるため振動試験を行うことも多い。

0003

このような加振試験を行うには、種々の加振法があり、例えば、車両走行振り子加振法、ロケット噴射加振法、火薬爆発人力加振法、起振機加振法などが用いられているが、構造物などに適用できるのは、得られるデータの信頼性の上から起振機による強制加振法を用いるのが最適である。

0004

一方、大構造物を加振しようとすると、大きな加振力を必要とし、起振機の駆動力も膨大になってしまう。

0005

例えば被起振物である構造物に水平方向の加振力を加えて耐震試験などの加振実験を行う場合には、起振機を構造物の上面に設置し、例えばクランク軸取付けウエイトを水平方向に往復駆動して慣性力によって起振力を得るようにしている。

発明が解決しようとする課題

0006

ところが、起振機によって起振力を得ようとすると、構造上、クランク軸に取付けたウエイトを回転する高さがスペース的に必要となり、図13に示すように、起振機Vの起振力F1 によって構造物Sに加えられる加振力Fの加振点OF は構造物Sの表面より少なくともクランク軸の高さh分だけ上方になってしまう。

0007

このため、従来から起振機V自体の高さHを低くすることが行われており、図14に示すように、起振機Vの高さHを低くすることで、構造物Sの表面で加振することに近付けようとしていた。

0008

しかし、機械式のクランク軸の回転によって起振力を得る起振機や油圧式起振機など起振機の形式の如何にかかわらず水平方向の加振力Fを構造物Sの表面に加えることができないという問題があり、特に、本来の地震力などによる耐震試験では、図15に示すように、構造物Sの重心OG に加振力Fを加えるべきところ表面より上方での加振力Fで実験を行なうしかないという問題がある。

0009

この発明はかかる従来技術に鑑みてなされたもので、構造物上に設置して起振力を加える場合でも加振点を自由に変えることができ、表面上や重心点に加振力を加えることができる起振機の運転方法を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するためこの発明の請求項1記載の起振機の運転方法は、被起振物の加振力の作用方向を挾む両側にそれぞれ起振機を配置するとともに、それぞれの起振機による起振力の作用点を結ぶ線分をこれら起振力の大きさの逆比に内分または外分する点を加振点としてこれら起振力の合力の加振力で起振することを特徴とするものである。

0011

この起振機の運転方法によれば、被起振物に加振力を加えたい作用方向を、構造物の重心に水平方向の加振力を加える場合とすると、起振力の作用方向を挾む両側として、構造物の上下面に1台ないし複数台の起振機をそれぞれ設置し、水平方向の起振力をそれぞれの起振機で発生させて加えるようにしており、これらの起振力の作用点を結ぶ線分を同一方向の平行な起振力の場合には、起振力の大きさの逆比に内分する点を加振点とし、逆方向の平行な起振力の場合には、起振力の大きさの逆比に外分する点を加振点としてそれぞれの起振力の合力を加振力として加えた状態で加振することができるようになる。

0012

これにより、これまでのような起振機の物理的な高さを低くすることで起振力による加振点を表面に近付けるようにする必要がなく、加振点を変えることが簡単にできるようになる。

0013

また、この発明の請求項2記載の起振機の運転方法は、請求項1記載の構成に加え、前記被起振物の加振力の作用方向を挾む両側に配置される起振機を機械式起振機で構成するとともに、これら機械式起振機を同期して運転することを特徴とするものである。

0014

この起振機の運転方法によれば、被起振物の両側に配置する起振機を機械式起振機とし、これらを同期して運転するようにしており、加振点を表面上や重心点などに変えてそれぞれの起振力に加振方向以外の分力を生じさせること無く加振方向の起振力の合力で加振することができるようになる。

0015

さらに、この発明の請求項3記載の起振機の運転方法は、請求項1または2記載の構成に加え、前記起振機の配置を前記被起振物への取付高さを変更して加振点の位置を変えることを特徴とするものである。

0016

この起振機の運転方法によれば、被起振物の両側に配置するそれぞれの起振機の取付高さを変えるようにしており、加振点となるそれぞれの起振力の作用点を結ぶ線分をそれぞれの起振力の大きさの逆比に内分または外分する点を簡単に変えることができるようになる。

0017

また、この発明の請求項4記載の起振機の運転方法は、請求項1〜3のいずれかの構成に加え、前記加振点を前記被起振物の表面上または重心点としたことを特徴とするものである。

0018

この起振機の運転方法によれば、加振点を変更する場合にその位置を被起振物の表面上または重心点とするようにしており、理論上加えるべき理想的な点での加振ができるようになる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、この発明の起振機の運転方法の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。

0020

この発明の起振機の運転方法では、加振対象となる被起振物としての構造物Sに水平方向の加振力Fを加える場合を例に説明するが、この加振力Fを加える点、すなわち加振点OF を、まず構造物Sの重心点OG とする場合で説明する。

0021

既に説明したように、従来の起振機Vを構造物Sの表面に取付けて起振力F1を発生させ、この起振力F1 で加振しようとすると、起振機Vの物理的な高さHがあるため、構造物Sの表面からhだけ上方の点にしか加振力Fを加えることができなかった(図13,14参照)。

0022

そこで、起振機V自体の高さHを低くするには限界があることから、種々検討したところ起振機Vの運転方法自体を変えることで解決できるということが分かった。すなわち、構造物Sに加振力を加える場合に、これまでは、構造物Sの一方側(主として上面側)からのみ起振力を加えることが行われていたが、両側から起振力を加えることを考えたのである。

0023

例えば図1に示すように、構造物Sが直方体状であり、その重心点OG が対角線交点に位置するとし、構造物Sの重心点OG の直上の上面に起振機V1 を配置するとともに、直下の下面にも起振機V2 を配置し、それぞれの起振機V1 ,V2 で同一の起振力F1 ,F2 (=F1 )を水平方向に発生させる。

0024

すると、この場合の構造物Sの両側の起振力F1 ,F2 が同一で平行な力であることから、構造物Sへの加振力Fはこれらの起振力の合力F(=F1 +F2 =2・F1 )となり、合力Fの作用点OF 、すなわち加振力Fの作用点OF は、それぞれの起振力F1 ,F2 の作用点OV1,OV2を結ぶ線分をそれぞれの起振力F1 ,F1 の大きさの逆比[(F1 /F2 )=(OF ・OV2/OV1・OF )]に内分する点であり、両側の起振機V1 ,V2 の起振力がF1 で等しいことからそれぞれの起振力の作用点OV1,OV2を結ぶ線分の中点になり、構造物Sの重心OGと一致した点になる。

0025

したがって、この図1の場合には、構造物Sの重心OG から等距離の両側に起振力(F1 ,F2 )の等しい(F1 =F2 )2台の起振機V1 ,V2 を配置すれば、それぞれの起振力F1 ,F2 の合力である2・F1 なる加振力Fを加えて加振することができるようになる。

0026

これにより、起振機V1 ,V2 自体の高さHを低くすること無く、構造物Sの重心OG に加振力Fを加えた状態の加振試験ができる。

0027

また、それぞれの起振機V1 ,V2 の起振力F1 ,F2 を合力Fとして重心OG に加えることができるので、従来の一方側にのみ起振機を設置する場合の加振力Fの半分でよく、小型のものを2台用意すれば良いことになる。

0028

次に、同一の起振力F1 ,F2 (=F1 )を発生する2台の起振機V1 ,V2を用いて構造物Sの表面上を加振点OF とする場合について、図2により説明する。

0029

この実施の形態では、構造物Sの表面上に加振点OF が来るようにするため、構造物Sの両側に設置する起振機V1 ,V2 のうち構造物Sの下面には、既に説明した図1の場合と同様に、起振機V2 を加振点OF の垂直下方の下面に直接設置する。

0030

すると、もう一方の構造物Sの上面側に設置する起振機V1 の高さhを変えることで加振力Fの作用点OF を構造物Sの表面上にする。すなわち、加振力Fの作用点OF は、それぞれの起振力F1 ,F2 の作用点OV1,OV2を結ぶ線分をそれぞれの起振力F1 ,F1 の大きさの逆比[(F1 /F2 )=(OF ・OV2/OV1・OF )]に内分する点であるから、ここでは、両側の起振機V1 ,V2 の起振力がF1 と等しいことからそれぞれの起振力の作用点OV1,OV2を結ぶ線分の中点が構造物Sの表面となるように起振機V1 の高さh(=OV1・OF )を(OF ・OV2)となるように定めれば良い。

0031

したがって、この図2の場合には、起振機V1 と構造物Sとの間に中間台Cをいれて設置し、起振機V1 の起振力F1 が構造物S表面から高さh=OF ・OV2となるようにする。

0032

そして、この構造物Sの表面上の加振点OF に加えられる加振力Fは、F1 とF2 の合力であり、2・F1 なる加振力を加えることができるのは、図1の場合と同一である。

0033

このように2つの起振機V1 ,V2 で大きさの等しい起振力F1 ,F2 (=F1 )を発生する場合には、加振力Fが2・F1 であり、その加振点OF は、2つの起振力F1 ,F2 の作用点OV1,OV2を結ぶ線分の中点となる。

0034

そこで、例えば図3に示すように、構造物Sの下面に直接起振機V2 を設置し、上面に設置する起振機V1 の高さを変えることで、構造物Sの任意の点に加振点OF を移動することができる。

0035

なお、設定すべき加振点OF の位置によっては、下面に取付ける起振機V2 を中間台Cを介して設置するようにしても良いことはいうまでもない。

0036

次に、起振力の異なる起振機を用いて加振点を構造物の表面として加振する場合について図4図6により説明する。

0037

ここでは、2台の起振機V1 ,V2 を用い、それぞれの起振力がF1 ,F2 とし、これらの作用点OV1,OV2が加振点OF を通る垂直線上にあり、しかも水平方向に起振力が発生し、加振力Fも水平に加えるとする。

0038

このような場合には、図4図6のいずれの場合にも、加振力FはF1 +F2なる合力であり、その加振点OF は、平行で同一方向の起振力F1 ,F2 であることから、それぞれの起振力F1 ,F2 の作用点OV1,OV2を結ぶ線分をそれぞれの起振力F1 ,F1 の大きさの逆比[(F1 /F2 )=(OF ・OV2/OV1・OF )]に内分する点になる。

0039

したがって、図4図6ではいずれも構造物Sの表面に加振点OF を設定する場合で説明したが、上記の関係を満たす点を加振点にすることができるので、起振力が異なる起振機を用いる場合でも構造物Sの任意の点に加振点を移動することができる。

0040

このような構造物Sの上面と下面にそれぞれ設置する起振機V1 ,V2 は起振力F1 ,F2 の位相がずれたりせず同期した状態で発生するようにして運転する必要があり、電気的な制御装置機械的に同期するようにする。

0041

また、上記各実施の形態では、構造物Sの上面や下面にそれぞれ1台ずつの起振機を設置する場合で説明したが、複数台ずつ設置するようにしたり、同期式起振機のように基準機追従機を組み合わせて1台の起振機を構成するものを設置するようにしても良い。

0042

さらに、起振機の形式も機械式に限らず、油圧式などその形式はどのようなものであっても良い。

0043

また、起振力及び加振力がいずれも水平方向に発生する場合で説明したが、起振力の作用方向は水平に限らずどのような方向であっても良く、加振力を作用させる作用方向に応じて適宜設定すれば良い。

0044

次に、この発明の起振機の運転方法を適用して加振試験を行うのに好適な同期式の構造物試験用起振機について図7図12により説明する。

0045

図7(A),(B)及び図8(A),(B)は構造物試験用起振機の一例にかかるそれぞれ平面図及び正面図である。

0046

この構造物試験用起振機は、通常2台使用して加振が行われるもので、基準機と追従機とで構成される。これら基準機と追従機は、ほぼ同一の構成となっており、まず、基準機について説明する。

0047

この基準機は、2本の回転駆動軸1,2を備えており、その先端部にそれぞれウエイト3,4が取り付けられている。これらウエイト3,4は回転駆動軸1,2に対して取り付け位置を半径方向に変えることができるようになっており、このため、回転駆動軸1,2に矩形スライダ5,6部分が設けてあり、このスライダ5,6にウエイト3,4が嵌合してある。そして、ウエイト3,4とスライダ5,6との間に送りねじ機構7,8が設けられ、送りねじを回転することでウエイト3,4が移動できるようになっている。

0048

また、これら回転駆動軸1,2は、同期速度で反対方向に回転させるため、回転駆動軸1,2の端部に傘歯車9,10が取り付けてあり、駆動用同期電動機11で駆動される主軸12の両端の傘歯車13,14と噛み合っている。この状態で回転駆動軸を回転するとウエイト3,4とスライダ5,6との間で相対移動が生じウエイト3,4が移動してしまうことから送りねじ機構7,8の送りねじ15,16に傘歯車17,18が取り付けてあり、これと噛み合う傘歯車19,20が回転駆動軸1,2の中空部を貫通した操作軸21,22に取り付けられている。これら操作軸21,22の他端には、傘歯車23,24が取り付けられ、主軸12を介して回転駆動されるとともに、差動歯車装置25を介して回転されるモーメント変更軸26の両端部に取り付けられた傘歯車27,28と噛み合っており、回転駆動軸1,2と同じ速度で同一方向に回転するようになっている。

0049

次に、回転中に送りねじ15,16だけを操作するため差動歯車装置25のキャリア29の外周にウォームホイール30が取り付けてあり、不平衡モーメント変更用電動機31で回転駆動されるウォーム32が噛み合っている。したがって、不平衡モーメント変更用電動機31を回転すると、差動歯車装置25のキャリア29が回転されて差動が生じ、モーメント変更軸26の回転速度が変わり、送りねじ15,16が回ることになってウエイト3,4が移動される。

0050

このようなウエイト3,4の回転駆動力を軽減するため、回転駆動軸1,2の端部にクランクアーム33,34が取り付けられ、連結ロッド35,36を介して揺動自在に取り付けられた負荷平衡シリンダ37,38のピストンロッド39,40に連結してある。これら負荷平衡用シリンダ37,38は水平方向で相対抗するようになっており、両シリンダ室に連通して圧力調整用シリンダ41が取り付けてある。

0051

この圧力調整用シリンダ41のピストンロッド42には、送りねじ機構43の送りナットが取り付けられており、送りねじは、不平衡モーメント変更用電動機31で駆動される差動歯車装置25のウォーム32に連結されている。

0052

したがって、この送りねじが回転されると、圧力調整用シリンダ41の容積が変化し、負荷平衡用シリンダ37,38内の圧力を変えることができる。

0053

このような圧力調整用シリンダ41を用いて行う負荷平衡用シリンダ37,38の圧力は、次のようにして定められる。

0054

図9に示すように、最大加振モーメントMmaxのときの釣り合いから負荷平衡用シリンダ37,38の圧力をP0、容積をV0としたとき、任意の加振モーメントMのときの圧力調整用シリンダ41のピストンの位置Xを求める。

0055

F=M/2r
PG0=Mmax/2A1r
PG1=M/2A1r
ボイルの法則;P0V0=P1V1から
(Mmax/2A1r+1)(A1l0+A2L0/2)=(M/2A1r+1){A1l0+A2/2(L0+X)}
X=1/A2{(Mmax+2A1r)(2A1l0+A2L0)/(M+2A1r)−2A1l0}−L0
こうして求められた位置Xに圧力調整用シリンダ41のピストンが位置するように制御すれば、駆動トルクを軽減することができるのである。

0056

この位置Xを図10中に一点鎖線で示した。したがって、加振力を変更する場合、このXの曲線に沿うように圧力調整用シリンダ41のピストンを移動すれば駆動トルクを理想的に軽減することができるが、非線形の曲線であり制御系が複雑になることから、例えば図10に示すような直線で近似して制御するようにしても良く、この場合の駆動に必要なトルク図11(A),(B)に示した。

0057

これらから明らかなように、最大加振モーメントMmaxの場合や加振モーメントを0とした場合にも駆動トルクを軽減できることがわかる。また、加振モーメントをMmaxと0との間で変化させた場合についても、図示省略したが同様に駆動トルクを軽減することができる。

0058

次に、追従機について図8(A),(B)により簡単に説明すると、基準機に対してウエイト3,4の位相を変えることができるよう駆動用同期電動機11の駆動力を位相変更用差動歯車装置44を介して入力するようになっている。すなわち、駆動用同期電動機11から位相変更用差動歯車装置44に入力され、その出力側から歯車を介して主軸12に駆動力が伝達されるようになっている。そして、位相変更用差動歯車装置44のキャリアにウォームホイール45が取り付けられ、位相変更用電動機46で駆動されるウォーム47と噛み合ってウエイト3,4の位相を基準機に対して変更できるようになっている。なお、その他の構成は基準機と同一であるので同一番号を印し、説明を省略する。

0059

このように構成された構造物試験用起振機では、次のようにして起振力が発生する。

0060

まず、鉛直方向の起振力を得る場合には、図12(A)に示すように、基準機の2つのウエイト3,4のそれぞれの重心が水平方向で接近した状態とするとともに、追従機の2つのウエイト3,4のそれぞれの重心が水平方向で互いに離れた状態とし、基準機と追従機の回転方向を互いに逆方向に同期して駆動する。

0061

次に、各回転駆動軸1,2が90度に回転するとウエイト3,4がいずれも上方に位置し、上方に起振力が発生する。また、180度に回転すると、起振力が相殺されていずれの方向にも起振力が生じない。さらに、270度に回転すると、全てのウエイト3,4が下方に位置し、下方への起振力が発生する。

0062

一方、ねじりの起振力を得る場合には、図12(B)に示すように、追従機のウエイト3,4の重心位置を基準機のウエイト3,4の重心位置と同じように水平方向で接近した状態に初期状態を設定し互いに逆方向に同期回転する。

0063

次に、90度に回転すると基準機の起振力が上方に発生し、追従機の加振力が下方に発生する。また、180度に回転すると、全てのウエイト3,4の重心位置が水平方向で互いに離れて位置し、起振力が発生しない。さらに、270度に回転すると、基準機の起振力が下方に発生するとともに、追従機の起振力が上方に発生し、90度の場合と逆に起振力が生じねじりの起振力が得られる。

0064

さらに、水平方向の起振力を得る場合には、図12(C)に示すように、基準機及び追従機の全てのウエイト3,4の重心位置を水平方向の右側一方向に位置させ、互いに逆方向に同期回転する。

0065

すると、0度(初期位置)で水平方向右側への起振力が生じ、90度及び270度では、起振力が発生せず、180度のとき全てのウエイト3,4が水平方向左側に位置し、左側への起振力が生じる。

0066

このように、基準機および追従機を利用することおよびウエイト3,4の位相を変えることで簡単に基準機と追従機による起振力の位相及び起振方向を垂直方向からねじり方向に変えることができる。この場合のウエイト3,4の位相は、差動歯車装置45を利用することで運転中に簡単に変えることができる。

0067

さらに、起振方向を水平方向に変える場合は位相変更フランジ48,49を利用することで停止中に変えることができる。

0068

一方、起振力を変更する場合には、それぞれの不平衡モーメント変更用電動機31を起動してモーメント変更軸26を介して送りねじ15,16を回転してウエイト3,4を移動することで重心までの回転半径を変え、遠心力による起振力を変えることができる。そして、この起振力の変更と同時に圧力調整用の送りねじ機構43の送りねじが回転されるので、圧力調整用シリンダ41のピストンが所定量移動されて駆動力の軽減がはかられる。

0069

したがって、運転中であっても起振力を変えることができるとともに、起振力の変化にともなって駆動力も軽減できる。

0070

そこで、このような基準機と追従機を1組として同期運転する起振機を構造物の両側に設置して2組の起振機を同期して運転するようにすれば、既に説明したこの発明の起振機の運転方法を実現することができ、各起振機で得られる起振力の大きさや位相を変えることができるので、非常に好都合である。

発明の効果

0071

以上、実施の形態とともに、具体的に説明したように、この発明の請求項1記載の起振機の運転方法によれば、被起振物に加振力を加えたい作用方向を、構造物の重心に水平方向の加振力を加える場合とすると、起振力の作用方向を挾む両側として、構造物の上下面に1台ないし複数台の起振機をそれぞれ設置し、水平方向の起振力をそれぞれの起振機で発生させて加えるようにしたので、これらの起振力の作用点を結ぶ線分を同一方向の平行な起振力の場合には、起振力の大きさの逆比に内分する点を加振点とし、逆方向の平行な起振力の場合には、起振力の大きさの逆比に外分する点を加振点としてそれぞれの起振力の合力を加振力として加えた状態で加振することができる。

0072

これにより、これまでのような起振機の物理的な高さを低くすることで起振力による加振点を表面に近付けるようにする必要がなく、加振点を変えることが簡単にできる。

0073

また、この発明の請求項2記載の起振機の運転方法によれば、被起振物の両側に配置する起振機を機械式起振機とし、これらを同期して運転するようにしたので、加振点を表面上や重心点などに変えてそれぞれの起振力に加振方向以外の分力を生じさせること無く加振方向の起振力の合力で加振することができる。

0074

さらに、この発明の請求項3記載の起振機の運転方法によれば、被起振物の両側に配置するそれぞれの起振機の取付高さを変えるようにしたので、加振点となるそれぞれの起振力の作用点を結ぶ線分をそれぞれの起振力の大きさの逆比に内分または外分する点を簡単に変えることができる。

0075

また、この発明の請求項4記載の起振機の運転方法によれば、加振点を変更する場合にその位置を被起振物の表面上または重心点とするようにしたので、理論上加えるべき理想的な点での加振ができる。

図面の簡単な説明

0076

図1この発明の起振機の運転方法の一実施の形態にかかる概略説明図である。
図2この発明の起振機の運転方法の他の一実施の形態にかかる概略説明図である。
図3この発明の起振機の運転方法のさらに他の一実施の形態にかかる概略説明図である。
図4この発明の起振機の運転方法の他の一実施の形態にかかる概略説明図である。
図5この発明の起振機の運転方法のさらに他の一実施の形態にかかる概略説明図である。
図6この発明の起振機の運転方法の他の一実施の形態にかかる概略説明図である。
図7この発明に用いて好適な構造物試験用起振機の一例にかかる平面図及び正面図である。
図8この発明に用いて好適な構造物試験用起振機の一例にかかる平面図及び正面図である。
図9この発明に用いて好適な構造物試験用起振機の一例にかかる圧力調整用シリンダのピストンの位置の制御の説明図である。
図10この発明に用いて好適な構造物試験用起振機の一例にかかる圧力調整用シリンダの位置の制御曲線の説明図である。
図11この発明に用いて好適な構造物試験用起振機の一例にかかる軽減された駆動トルクの説明図である。
図12この発明に用いて好適な構造物試験用起振機の一例にかかるウエイトの位相と起振力の発生方向の説明図である。
図13従来の起振機による構造物の加振状態の説明図である。
図14従来の起振機による構造物の加振状態の説明図である。
図15起振機により構造物の重心を加振する場合の加振状態の説明図である。

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0077

C中間台
F加振力
F1 ,F2起振力
H起振機の高さ
h構造物から起振力までの高さ
OG重心点
OF加振点
OV1,OV2 起振力の作用点
S 構造物(被起振物)
V,V1 ,V2 起振機
1,2回転駆動軸
3,4ウエイト
7,8送りねじ機構
11駆動用同期電動機
12主軸
25差動歯車装置
26モーメント変更軸
31不平衡モーメント変更用電動機
37,38負荷平衡用用シリンダ
41圧力調整用シリンダ
43 送りねじ機構
44位相変更用差動歯車装置
46 位相変更用電動機
48,49 位相変更フランジ

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