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課題
解決手段
各普通速ポート1〜Nの送信処理部121〜12n及び受信処理部111〜11nを共有バス19により相互接続すると共に共有バス19にアップリンクポートの送信処理部15を接続し、アップリンクポートの受信処理部16を信号線211〜21nにより各普通速ポートの送信処理部121〜12nに接続し、各普通速ポートの受信データは受信処理部111〜11nから各普通速ポートの送信処理部121〜12n及びアップリンクポートの送信処理部15へ共有バス19を時分割使用して転送し、アップリンクポートの受信データは受信処理部16から普通速ポートの送信処理部121〜12nへ信号線211〜21nを介して普通速ポートの伝送速度で転送する。
概要
背景
従来のイーサネットに代表されるLANは、メディア共通型であり、端末数が増えると1端末当たりの伝送容量が小さくなる。この問題を解決するものとして、最近、スイッチングハブが注目を集めている。スイッチングハブでは、フレームの宛先を読み取り、該当するポートのみにフレームを転送するため、複数組の通信を同時に実現でき、ネットワークを容易に高速化することができる。
一方、イーサネットの伝送速度を10倍の100Mbpsに上げる100Mイーサネット(100Mイーサと略す)がネットワークの高速化の有効な手段として注目されている。最近では、超高速ネットワーク実現のため、100Mイーサポートを複数持つスイッチングハブも発表されている。
このようなスイッチングハブにおけるスイッチング方式の一つとして、共有バス方式がある。共有バス方式は、構成が簡単であることやマルチキャスト転送が容易に実現できる等の利点がある。
図5に共有バス方式を用いたスイッチングハブの一般的なハードウェア構成例を示す。この例では、100MイーサのポートがN個ある場合について示している。図示されるように、スイッチングハブは、各ポート1〜Nに対応して、100Mイーサ受信処理部111〜11n(この符号の下1桁1〜nはポート1〜Nに対応する;以下同じ)、100Mイーサ送信処理部121〜12n、送信バッファ131〜13n、100Mイーサ送受信部14〜14nが設けられている。100Mイーサ受信処理部111〜11n及び100Mイーサ送信処理部121〜12nは共有バス19によって互いに接続されている。共有バス19は各ポートのチャネルに時分割されて使用される。
図6に共有バスのチャネル分割の例を示す。ポート1からポートNまでの各ポート受信データ転送用チャネルが固定的に割り当てられている。
各ポートにおいてフレームが受信されたら、100Mイーサ送受信部141〜14nは受信データを100Mイーサ受信処理部111〜11nに送り、100Mイーサ受信処理部111〜11nは予め割り当てられたチャネル内に受信データを書き込む。
一方、100Mイーサ送信処理部121〜12nは、N個あるチャネルの中から自ポート宛てのデータを取り出し、100Mイーサ送受信部141〜14nを介してポートからフレームを送信する。自ポート宛てのフレームが複数のポートから同時に送られてきた場合、100Mイーサ送信処理部121〜12nはすぐに送信できないデータをいったん送信バッファ131〜13nに格納し、その後、送信バッファ131〜13nからデータを取り出してフレームを送信する。
図7に、100Mイーサ送信処理部121〜12n内の構成を示す。100Mイーサ送信処理部12は、共有バス受信部31、フレーム送信調停部32、バッファ制御部33、フレーム送信部34から構成されている。フレーム送信調停部32は、共有バスチャネル受信部31によって取り出された自ポート宛てのチャネルデータと送信バッファ13(131〜13n)上の送信待ちのデータの中から1つのデータを選び、フレーム送信部34を介して送信する。自ポート宛てのデータで直ぐに送信できないデータはいったん送信バッファ13に格納される。共有バス方式を用いたスイッチングハブでは、共有バスの伝送容量がスイッチングハブとしてのスイッチング容量となる。また、全ポートから同時にデータが送られてくる場合に備えて送信バッファへの転送容量も同程度が必要となる。例えば、100Mイーサ16ポートのスイッチングハブの場合、共有バスの伝送容量や送信バッファへの転送容量としてそれぞれ1.6Gbpsが必要となる。
スイッチングハブでは、スイッチングハブ間の接続やバックボーンネットワークへの接続用にアップリンクポートを付けた製品が多い。従来のイーサネットのスイッチングハブでは、アップリンクとしてFDDIや100Mイーサが使われている。そして、100Mイーサスイッチングハブのアップリンクとしては、伝送速度1GbpsクラスのギガビットLANが考えられる。ギガビットLANとして提案されているものには、ギガビットイーサネットやファイバチャネル、ATM等がある。
前記した図5のスイッチングハブにギガビットLANのアップリンクポートを付ける場合を考える。図8に示されるように、このスイッチングハブには、図5の構成に加えてギガビットLANインタフェース部が設けられている。ギガビットLANインタフェース部は、ギガビットLAN送信処理部15、ギガビットLAN受信処理部16、ギガビットLAN送信バッファ17、ギガビットLAN送受信部18から構成されている。ギガビットLAN送信処理部15及びギガビットLAN受信処理部16は、共有バス19に接続されている。
図9に図8のスイッチングハブの共有バスのチャネル分割の例を示す。図示されるように、100Mイーサポート1〜Nの受信データ転送チャネルに加えて、ギガビットLANポート受信データ転送チャネルを設ける。ギガビットLANポート受信データ転送チャネルは、1つの100Mイーサ受信データ転送チャネルに比べて10倍の容量を持つ。
次に、ギガビットLANポートと100Mイーサポートとの間のデータの流れを説明する。
ギガビットLAN送信処理部15では、100Mイーサポート1〜Nまでの受信データ転送チャネルの中からギガビットLANポート宛てのデータを読み取り、ギガビットLAN送信バッファ17にいったん格納し、100Mbpsから1Gbpsへの伝送速度変換を行った後、ギガビットLAN送受信部18を介して送信する。
ギガビットLAN受信処理部16では、受信データをギガビットLANポート受信データ転送チャネルに書き込み、100Mイーサ送信処理部121〜12nはギガビットLANポート受信データ転送チャネルに自ポート宛てのデータがある場合は、チャネルからデータを読み取り、いったん送信バッファ131〜13nに格納し、1Gbpsから100Mbpsへの伝送速度変換を行った後、100Mイーサ送受信部141〜14nを介してポートからフレームを送信する。
概要
アップリンクからのデータ転送のために共有バス周りのハードウェアに負担をかけないアップリンク付きスイッチングハブを提供する。
各普通速ポート1〜Nの送信処理部121〜12n及び受信処理部111〜11nを共有バス19により相互接続すると共に共有バス19にアップリンクポートの送信処理部15を接続し、アップリンクポートの受信処理部16を信号線211〜21nにより各普通速ポートの送信処理部121〜12nに接続し、各普通速ポートの受信データは受信処理部111〜11nから各普通速ポートの送信処理部121〜12n及びアップリンクポートの送信処理部15へ共有バス19を時分割使用して転送し、アップリンクポートの受信データは受信処理部16から普通速ポートの送信処理部121〜12nへ信号線211〜21nを介して普通速ポートの伝送速度で転送する。
目的
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、アップリンクからのデータ転送のために共有バス周りのハードウェアに負担をかけないアップリンク付きスイッチングハブを提供することにある。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 1件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
所定伝送速度のネットワークに接続される複数のポート(普通速ポート)とそれより高い伝送速度のネットワークに接続される1つのポート(アップリンクポート)とを有し、各ポート間で相互にデータ転送を行うアップリンク付きスイッチングハブにおいて、各普通速ポートの送信処理部及び受信処理部を共有バスにより相互接続すると共にこの共有バスにアップリンクポートの送信処理部を接続し、アップリンクポートの受信処理部を上記共有バスとは別の信号線により各普通速ポートの送信処理部に接続し、各普通速ポートの受信データはその受信処理部から各普通速ポートの送信処理部及びアップリンクポートの送信処理部へ上記共有バスを時分割使用して転送し、アップリンクポートの受信データはその受信処理部から普通速ポートの送信処理部へ上記信号線を介して普通速ポートの伝送速度で転送することを特徴とするアップリンク付きスイッチングハブ。
請求項2
上記普通速ポートの送信処理部は、上記共有バスから自ポート宛ての転送データを取り出す共有バス側回路と、上記信号線から自ポート宛ての転送データを取り出すアップリンク側回路と、送信するデータを一時格納する送信バッファと、これらの読取データ・格納データから送信するデータを選択する調停部とを備えることを特徴とする請求項1記載のアップリンク付きスイッチングハブ。
請求項3
上記信号線を上記共有バスとは別の共有バスとし、この共有バスを時分割使用することを特徴とする請求項1記載のアップリンク付きスイッチングハブ。
技術分野
0001
本発明は、共有バス方式のアップリンク付きスイッチングハブに係り、特に、アップリンクからのデータ転送のために共有バス周りのハードウェアに負担をかけないアップリンク付きスイッチングハブに関するものである。
背景技術
0002
従来のイーサネットに代表されるLANは、メディア共通型であり、端末数が増えると1端末当たりの伝送容量が小さくなる。この問題を解決するものとして、最近、スイッチングハブが注目を集めている。スイッチングハブでは、フレームの宛先を読み取り、該当するポートのみにフレームを転送するため、複数組の通信を同時に実現でき、ネットワークを容易に高速化することができる。
0003
一方、イーサネットの伝送速度を10倍の100Mbpsに上げる100Mイーサネット(100Mイーサと略す)がネットワークの高速化の有効な手段として注目されている。最近では、超高速ネットワーク実現のため、100Mイーサポートを複数持つスイッチングハブも発表されている。
0005
図5に共有バス方式を用いたスイッチングハブの一般的なハードウェア構成例を示す。この例では、100MイーサのポートがN個ある場合について示している。図示されるように、スイッチングハブは、各ポート1〜Nに対応して、100Mイーサ受信処理部111〜11n(この符号の下1桁1〜nはポート1〜Nに対応する;以下同じ)、100Mイーサ送信処理部121〜12n、送信バッファ131〜13n、100Mイーサ送受信部14〜14nが設けられている。100Mイーサ受信処理部111〜11n及び100Mイーサ送信処理部121〜12nは共有バス19によって互いに接続されている。共有バス19は各ポートのチャネルに時分割されて使用される。
0007
各ポートにおいてフレームが受信されたら、100Mイーサ送受信部141〜14nは受信データを100Mイーサ受信処理部111〜11nに送り、100Mイーサ受信処理部111〜11nは予め割り当てられたチャネル内に受信データを書き込む。
0008
一方、100Mイーサ送信処理部121〜12nは、N個あるチャネルの中から自ポート宛てのデータを取り出し、100Mイーサ送受信部141〜14nを介してポートからフレームを送信する。自ポート宛てのフレームが複数のポートから同時に送られてきた場合、100Mイーサ送信処理部121〜12nはすぐに送信できないデータをいったん送信バッファ131〜13nに格納し、その後、送信バッファ131〜13nからデータを取り出してフレームを送信する。
0009
図7に、100Mイーサ送信処理部121〜12n内の構成を示す。100Mイーサ送信処理部12は、共有バス受信部31、フレーム送信調停部32、バッファ制御部33、フレーム送信部34から構成されている。フレーム送信調停部32は、共有バスチャネル受信部31によって取り出された自ポート宛てのチャネルデータと送信バッファ13(131〜13n)上の送信待ちのデータの中から1つのデータを選び、フレーム送信部34を介して送信する。自ポート宛てのデータで直ぐに送信できないデータはいったん送信バッファ13に格納される。共有バス方式を用いたスイッチングハブでは、共有バスの伝送容量がスイッチングハブとしてのスイッチング容量となる。また、全ポートから同時にデータが送られてくる場合に備えて送信バッファへの転送容量も同程度が必要となる。例えば、100Mイーサ16ポートのスイッチングハブの場合、共有バスの伝送容量や送信バッファへの転送容量としてそれぞれ1.6Gbpsが必要となる。
0010
スイッチングハブでは、スイッチングハブ間の接続やバックボーンネットワークへの接続用にアップリンクポートを付けた製品が多い。従来のイーサネットのスイッチングハブでは、アップリンクとしてFDDIや100Mイーサが使われている。そして、100Mイーサスイッチングハブのアップリンクとしては、伝送速度1GbpsクラスのギガビットLANが考えられる。ギガビットLANとして提案されているものには、ギガビットイーサネットやファイバチャネル、ATM等がある。
0011
前記した図5のスイッチングハブにギガビットLANのアップリンクポートを付ける場合を考える。図8に示されるように、このスイッチングハブには、図5の構成に加えてギガビットLANインタフェース部が設けられている。ギガビットLANインタフェース部は、ギガビットLAN送信処理部15、ギガビットLAN受信処理部16、ギガビットLAN送信バッファ17、ギガビットLAN送受信部18から構成されている。ギガビットLAN送信処理部15及びギガビットLAN受信処理部16は、共有バス19に接続されている。
0012
図9に図8のスイッチングハブの共有バスのチャネル分割の例を示す。図示されるように、100Mイーサポート1〜Nの受信データ転送チャネルに加えて、ギガビットLANポート受信データ転送チャネルを設ける。ギガビットLANポート受信データ転送チャネルは、1つの100Mイーサ受信データ転送チャネルに比べて10倍の容量を持つ。
0013
次に、ギガビットLANポートと100Mイーサポートとの間のデータの流れを説明する。
0014
ギガビットLAN送信処理部15では、100Mイーサポート1〜Nまでの受信データ転送チャネルの中からギガビットLANポート宛てのデータを読み取り、ギガビットLAN送信バッファ17にいったん格納し、100Mbpsから1Gbpsへの伝送速度変換を行った後、ギガビットLAN送受信部18を介して送信する。
0015
ギガビットLAN受信処理部16では、受信データをギガビットLANポート受信データ転送チャネルに書き込み、100Mイーサ送信処理部121〜12nはギガビットLANポート受信データ転送チャネルに自ポート宛てのデータがある場合は、チャネルからデータを読み取り、いったん送信バッファ131〜13nに格納し、1Gbpsから100Mbpsへの伝送速度変換を行った後、100Mイーサ送受信部141〜14nを介してポートからフレームを送信する。
発明が解決しようとする課題
0016
100Mイーサポートを16ポート持つスイッチングハブにギガビットLANポートを1ポート付ける場合を考える。この場合、共有バスの伝送容量として100Mイーサポートのみの場合1.6Gbpsであったのに対し、ギガビットLANのアップリンクを付けることにより2.6Gbpsになる。また、送信バッファへのデータ転送容量も1.6Gbpsから2.6Gbpsに上がる。
0017
これらの容量が上がった場合、共有バスに接続されている共有バスインタフェース部(100Mイーサ受信処理部111〜11n及び100Mイーサ送信処理部121〜12n)の回路及び送信バッファ131〜13nへのデータ転送回路は高性能化が要求され、より高速かつ大規模な回路が必要とされる。
0018
例えば、共有バスの伝送容量1.6Gbpsを実現するためには、共有バスのバス幅(パラレルビット数)が64ビットで、1つの100Mイーサポート受信データ転送チャネル幅(割り当て時間)が40nsであればよい。これを2.6Gbpsにするために、以下の2通りの条件を考える。
0019
条件1)バス幅を増やして104ビットとし、1つの100Mイーサポート受信データ転送チャネル幅は40nsのままとする。
0020
条件2)バス幅は64ビットのままとし、1つの100Mイーサポート受信データ転送チャネル幅を25nsに短縮する。
0022
条件2の場合、バス幅は増えないがチャネル幅が短くなることにより、共有バスインタフェース部の回路には高速で従って高価なLSIを使用することになる。
0024
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、アップリンクからのデータ転送のために共有バス周りのハードウェアに負担をかけないアップリンク付きスイッチングハブを提供することにある。
課題を解決するための手段
0025
上記目的を達成するために本発明は、所定伝送速度のネットワークに接続される複数のポート(普通速ポート)とそれより高い伝送速度のネットワークに接続される1つのポート(アップリンクポート)とを有し、各ポート間で相互にデータ転送を行うアップリンク付きスイッチングハブにおいて、各普通速ポートの送信処理部及び受信処理部を共有バスにより相互接続すると共にこの共有バスにアップリンクポートの送信処理部を接続し、アップリンクポートの受信処理部を上記共有バスとは別の信号線により各普通速ポートの送信処理部に接続し、各普通速ポートの受信データはその受信処理部から各普通速ポートの送信処理部及びアップリンクポートの送信処理部へ上記共有バスを時分割使用して転送し、アップリンクポートの受信データはその受信処理部から普通速ポートの送信処理部へ上記信号線を介して普通速ポートの伝送速度で転送するものである。
0026
上記普通速ポートの送信処理部は、上記共有バスから自ポート宛ての転送データを取り出す共有バス側回路と、上記信号線から自ポート宛ての転送データを取り出すアップリンク側回路と、送信するデータを一時格納する送信バッファと、これらの読取データ・格納データから送信するデータを選択する調停部とを備えてもよい。
0027
上記信号線を上記共有バスとは別の共有バスとし、この共有バスを時分割使用してもよい。
発明を実施するための最良の形態
0028
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
0029
図1に示されるアップリンク付きスイッチングハブは、前記した図5のスイッチングハブにギガビットLANのアップリンクポートを付けたものである。即ち、スイッチングハブには、図5と同様に、普通速ポートとして100MイーサのポートがN個あり、各ポート1〜Nに対応して、100Mイーサ受信処理部111〜11n、100Mイーサ送信処理部121〜12n、送信バッファ131〜13n、100Mイーサ送受信部141〜14nが設けられている。100Mイーサ受信処理部111〜11n及び100Mイーサ送信処理部121〜12nは共有バス19によって互いに接続されている。また、アップリンクポートであるギガビットLANポートのギガビットLANインタフェース部には、図8と同様に、ギガビットLAN送信処理部15、ギガビットLAN受信処理部16、ギガビットLAN送信バッファ17、ギガビットLAN送受信部18が設けられており、ギガビットLAN送信処理部15は共有バス19に接続されている。
0030
図8と異なるのは、ギガビットLAN受信処理部16に付随させてギガビットLAN受信バッファ20が設けられている。そして、このギガビットLAN受信処理部16は共有バス19には接続されず、ギガビットLAN受信処理部16から各100Mイーサ送信処理部121〜12nへデータ転送信号線211〜21nが設けられている。
0031
ギガビットLAN受信処理部16では、フレームを受信したらそのデータをギガビットLAN受信バッファ20に格納し、そのフレームがどのポート宛てであるかを判定するようになっている。そして、該当する宛先ポートの100Mイーサ送信処理部121〜12nに対してデータ転送信号線211〜21nを介してデータを転送し、このとき、データは伝送速度100Mbpsに変換して転送するようになっている。
0032
また、本発明における100Mイーサ送信処理部121〜12n内の構成は、図2に示されるように、共有バス受信部31、フレーム送信調停部32、バッファ制御部33、フレーム送信部34、ギガビットLANデータ受信部35からなり、図7の構成にギガビットLANデータ受信部35が追加されている。フレーム送信調停部32は、共有バスチャネル受信部31によって取り出された自ポート宛てのチャネルデータと、ギガビットLANデータ受信部35で受けとったデータと、送信バッファ13上の送信待ちのデータの中から1つのデータを選び、フレーム送信部34を介して送信し、自ポート宛てのデータで直ぐに送信できないデータはいったん送信バッファ13に格納するようになっている。
0033
本発明の要点は、アップリンクポートからの受信データを共有バスに送らず、アップリンクの受信処理部において宛先判定と伝送速度変換とを行った後、そのデータを共有バスとは別の信号線で宛先の普通速ポートの送信処理部に送るようにしたことにある。
0034
これにより、アップリンクポートからの受信データは共有バスを通らなくなり、共有バスの伝送容量はアップリンクポートがない場合と同じになる。従って、共有バスインタフェース部にはアップリンクポートがない場合と同じ性能の回路が使用でき、高性能化の必要がない。一方、普通速ポートの送信処理部には、共有バスからのデータとアップリンクポートからのデータとを選択して取り込む回路が必要となるが、アップリンクポートのインタフェース部にて伝送速度変換を行っているので、送信処理部に要求される性能アップ分は僅かである。例えば、100Mイーサポートが16個に対しギガビットLANポートを1個設ける場合、従来技術では2.6Gbpsの処理性能が必要だったが、本発明では1.7Gbpsの処理性能があればよい。送信バッファへのデータ転送回路についても同様の処理性能があればよい。
0035
次に、他の実施形態を説明する。
0036
図1の形態は、ギガビットLAN受信処理部16から各100Mイーサ送信処理部121〜12nに対して個別にデータ転送信号線211〜21nを設けたものであったが、信号線を共有バス19とは別の共有バスとし、この共有バスを時分割使用する方式もある。即ち、図3に示されるように、ギガビットLAN受信処理部16及び各100Mイーサ送信処理部121〜12nが共有バス22に接続されている。他の構成は図1と同じである。
0037
図4に共有バス22のチャネル分割の例を示す。ギガビットLANポートから各100Mイーサポートまでの受信データ転送用チャネルが固定的に割り当てられている。
0038
ギガビットLAN受信処理部16では、フレームの宛先を判定したら、該当するチャネルにデータを書き込む。各100Mイーサ送信処理部121〜12nは、それぞれ自チャネルのデータを読み出して送信する。
0039
この形態では、共有バス22を使用することにより、ギガビットLAN受信処理部16から各100Mイーサ送信処理部121〜12nへの信号線の本数を大幅に減らすことができる。
発明の効果
0040
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
0041
(1)共有バスの伝送容量や送信バッファへのデータ転送容量を増大させることなくアップリンクポートを設けることができる。
0042
(2)従来構成に比べて、同一の共有バス容量で、より多くのポートを設けることができ、より大規模なスイッチングハブが実現できる。
0043
(3)共有バスインタフェース部回路、送信バッファ及びその制御回路のハードウェア量やLSIピン数を少なくしたり、より動作の低速なLSIやメモリを使用することができ、より低コストなスイッチングハブが実現できる。
図面の簡単な説明
0044
図1本発明の一実施形態を示すスイッチングハブの内部構成図である。
図2図1のスイッチングハブの100Mイーサ送信処理部の構成図である。
図3本発明の一実施形態を示すスイッチングハブの内部構成図である。
図4図3のスイッチングハブにおけるアップリンク用の共有バスを時分割使用するためのチャネル分割図である。
図5従来のスイッチングハブの内部構成図である。
図6従来のスイッチングハブにおける共有バスを時分割使用するためのチャネル分割図である。
図7従来のスイッチングハブの100Mイーサ送信処理部の構成図である。
図8従来技術によるアップリンク付きスイッチングハブの内部構成図である。
図9図8のスイッチングハブにおける共有バスを時分割使用するためのチャネル分割図である。
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0045
111〜11n 100Mイーサ受信処理部(普通速ポートの受信処理部)
121〜12n 100Mイーサ送信処理部(普通速ポートの送信処理部)
131〜13n送信バッファ
15ギガビットLAN送信処理部(アップリンクポートの送信処理部)
16 ギガビットLAN受信処理部(アップリンクポートの受信処理部)
19共有バス
22 共有バス
211〜21n データ転送信号線