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図面 (20)

課題

仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する各生産工程においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を作成する装置において、各生産工程における仕入れ,使用,仕掛けおよび出荷のそれぞれの段階において、複数の製品を個々に時間的にきめ細かく管理するのに有効な生産計画を作成する。

解決手段

生産計画作成装置を、生産計画を、各製品Aおよび各部品a毎に、各生産工程における仕入れ,使用,仕掛けおよび出荷のそれぞれの段階について、1日における時刻に関連付けて作成するものとする。

概要

背景

概要

仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する各生産工程においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を作成する装置において、各生産工程における仕入れ,使用,仕掛けおよび出荷のそれぞれの段階において、複数の製品を個々に時間的にきめ細かく管理するのに有効な生産計画を作成する。

生産計画作成装置を、生産計画を、各製品Aおよび各部品a毎に、各生産工程における仕入れ,使用,仕掛けおよび出荷のそれぞれの段階について、1日における時刻に関連付けて作成するものとする。

目的

進捗管理」は、自工程における生産状況実績を取得して画面に表示することにより、ユーザが各製品の生産の進捗状況を管理するのに必要な情報を提供する処理である。開発装置では、生産の実績も数に関連付けて画面に表示され、例えば図34に示すように、ある生産工程において2種類の製品aおよびbがそれぞれ生産される場合に、各種類の製品a,b毎にいくつ在庫があるかが画面に表示される。しかし、この開発装置では、前述のように製品が数により取り扱われるため、進捗管理に際し、ユーザが、個々の製品が1日におけるどの時刻に実際にどのような状態にあるのかを生産計画と対比しつつ認識することができず、不便であるという問題があった。例えば、製品の種類毎に在庫がいくつあるかは分かるが、その在庫はいつ仕掛けられたものであり、いつ組み付けられたものであり、いつ検査されたものであり、いつ在庫の状態になったものであるのかという項目や、その在庫はどのくらい長い時間在庫として出荷待ちの状態にあるのか、出荷予定時刻はいつであるのかという項目や、その在庫は後工程からオーダを受けてつくった在庫なのか、自工程の都合でつくった安全在庫なのかという項目については、管理することができない。

かかる事情背景として、本発明の課題は、請求項1ないし4の各発明については、各生産工程において複数の製品を個々にかつ時間的にきめ細かく管理するのに有効な生産計画を作成する装置を提供することであり、請求項5および6の各発明については、各生産工程における製品の順序を変えないで生産計画を変更する装置を提供することであり、請求項7の発明については、生産計画を変更する際の生産計画作成装置の使い勝手を向上させることであり、請求項8および9の各発明については、製品の生産の順序計画を簡単に作成する装置を提供することであり、請求項10の発明については、生産管理を複数の製品について個々にかつ時間的にきめ細かく行うための情報を出力する装置を提供することであり、請求項11の発明については、それら装置を作動させるためのコンピュータプログラムを記録している媒体を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

各々、仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する少なくとも1つの生産工程の各々においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を作成する装置であって、前記各生産工程から前記出荷先に前記各製品が出荷される際の各製品の出荷条件に基づき、前記生産計画を、前記各生産工程における前記複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成する生産計画作成装置

請求項2

請求項1の生産計画作成装置であって、前記各生産工程が、それの複数の段階として、前記各製品を前記各生産工程において生産し始める仕掛けと、完成した前記各製品の前記出荷先への出荷とをそれぞれ順に実行するものであり、かつ、前記出荷条件に基づき、前記各製品の前記出荷を行うべき出荷時刻を決定する出荷時刻決定手段と、その出荷時刻決定手段により決定された前記各製品の出荷時刻と、前記各生産工程での各製品の生産リードタイムとに基づき、各製品の前記仕掛けを行うべき仕掛け時刻を決定する仕掛け時刻決定手段とを含む生産計画作成装置。

請求項3

請求項2の生産計画作成装置であって、前記各生産工程が、それの複数の段階として、さらに、前記各製品の前記各材料の前記仕入れ先からの仕入れと、仕入れた各材料の前記各生産工程における予め定められた使用位置での使用とをそれぞれ順に実行するものであり、かつ、さらに、前記仕掛け時刻決定手段により決定された前記各製品の仕掛け時刻に基づき、前記各材料の前記使用を行うべき使用時刻を決定する使用時刻決定手段と、その使用時刻決定手段により決定された前記各材料の使用時刻と、各材料が前記仕入れ先から前記各生産工程に仕入れられる際の各材料の仕入れ形態とに基づき、各材料の前記仕入れを行うべき仕入れ時刻を決定する仕入れ時刻決定手段とを含む生産計画作成装置。

請求項4

請求項3の生産計画作成装置であって、前記少なくとも1つの生産工程が、互いに連鎖している複数の生産工程を含んでおり、前記生産計画が、それら各生産工程についてそれら生産工程における前記製品の流れとは逆向きに順に作成され、かつ、前記出荷時刻決定手段が、前記複数の生産工程のうちそれらの最終工程より上流側にあるものの各々を対象生産工程として、各対象生産工程について前記出荷時刻を決定する場合には、各対象生産工程にそれの直ぐ下流側において隣接する前記生産工程である隣接生産工程の前記各材料について前記仕入れ時刻決定手段により仕入れ時刻が決定された後、その仕入れ時刻と、前記対象生産工程から前記隣接生産工程に前記各製品が出荷される際の出荷形態とに基づき、前記対象生産工程での前記各製品の前記出荷時刻を決定するものである生産計画作成装置。

請求項5

請求項2ないし4のいずれかの生産計画作成装置であって、前記複数の製品が、複数種類の製品を含んでおり、さらに、前記仕掛け時刻決定手段により前記各生産工程における前記複数の製品についてそれぞれ仕掛け時刻が決定された後に、各生産工程において前記複数の製品が順に生産される際にその製品の種類が変化する時刻として当該生産計画作成装置のユーザにより設定されたものに基づき、それら製品についての複数の仕掛け時刻の少なくとも1つを、それら仕掛け時刻に基づいて想定されるそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を変更することなく変更する第1の仕掛け時刻変更手段を含む生産計画作成装置。

請求項6

請求項2ないし5のいずれかの生産計画作成装置であって、さらに、前記仕掛け時刻決定手段により前記各生産工程における前記複数の製品についてそれぞれ仕掛け時刻が決定された後に、前記各生産工程において前記各稼働日に生産される製品の総数として当該生産計画作成装置のユーザにより設定されたものに基づき、それら製品についての複数の仕掛け時刻の少なくとも1つを、それら仕掛け時刻に基づいて想定されるそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を変更することなく変更する第2の仕掛け時刻変更手段を含む生産計画作成装置。

請求項7

請求項1ないし6のいずれかの生産計画作成装置であって、さらに、当該生産計画作成装置により生産計画が作成された後、当該生産計画作成装置のユーザから、当該生産計画作成装置が生産計画を作成するに際して用いた複数種類の条件値のうちの少なくとも1つを変更する指令が出された場合に、その後に前記ユーザから、その変更の内容を確定させる指令が出されることを条件に前記条件値および前記生産計画をそれぞれ確定的に変更する生産計画変更手段であって、前記ユーザから前記条件値を変更する指令が出された場合に、その指令に応じて前記条件値を暫定的に変更し、その変更後の条件値に基づいて前記生産計画を暫定的に変更して出力する暫定的変更手段と、その出力後、前記ユーザから前記変更の内容を確定させる指令が出された場合に、前記条件値および前記生産計画をそれぞれ確定的に変更する確定的変更手段とを有する生産計画変更手段を含む生産計画作成装置。

請求項8

請求項2ないし7のいずれかの生産計画作成装置であって、さらに、前記各生産工程において前記複数の製品を仕掛ける順序のための順序計画を作成する順序計画作成手段であって、前記仕掛け時刻決定手段により決定された前記複数の製品についてそれぞれ仕掛け時刻が決定された後、それら製品についての複数の仕掛け時刻に基づいてそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を決定する仕掛け順序決定手段と、それら各製品の仕掛け時刻を、決定された仕掛け順序を変更することなく、それら各製品が前記各生産工程において予め定められたタクトタイムと同じ時間間隔をおいて順に仕掛けられるように修正する仕掛け時刻修正手段とを有する順序計画作成手段を含む生産計画作成装置。

請求項9

請求項8の生産計画作成装置であって、前記仕掛け順序決定手段が、前記仕掛け時刻決定手段により前記各生産工程における前記複数の製品についてそれぞれ仕掛け時刻が決定された後に、それら製品についての複数の仕掛け時刻に基づいてそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を暫定的な仕掛け順序として決定する暫定的仕掛け順序決定手段と、前記各生産工程において前記複数の製品が順に生産される際にそれら製品が並ぶパターンとして当該生産計画作成装置のユーザにより設定されたものに基づき、前記暫定的な仕掛け順序を変更することによって最終的な仕掛け順序を決定する最終的仕掛け順序決定手段とを含む生産計画作成装置。

請求項10

請求項1ないし9のいずれかの生産計画作成装置であって、さらに、当該生産計画作成装置により生産計画が作成された後、その生産計画に従って前記少なくとも1つの生産工程が実行されている場合に、それら生産工程の各々における各段階の実際の状態を1日における時刻に関連付けて取得し、その実際の状態と前記生産計画に基づく状態とをそれぞれ1日における時刻に関連付けるとともに互いに並んだ状態で出力する生産状態出力手段を含む生産計画作成装置。

請求項11

各々、仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する少なくとも1つの生産工程の各々においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を作成する方法であって、前記各生産工程から前記出荷先に前記各製品が出荷される際の各製品の出荷条件に基づき、前記生産計画を、前記各生産工程における前記複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成する生産計画作成方法を実施するためにコンピュータにより実行されるべきそのコンピュータにより読み取り可能に記録されている生産計画作成プログラム記録媒体

技術分野

0001

本発明は、各々、仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する少なくとも1つの生産工程の各々においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を自動的に作成する技術に関する。

背景技術

0002

製品を生産する工程においては、従来から、生産量の実績必要量と一致させるために生産管理が行われており、その生産管理のため、各生産工程において各製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を自動的に作成する装置が要望されている。

0003

図25には、自動車生産工程の一例が示されている。この自動車生産工程は、複数の個別生産工程が互いに連鎖して構成されており、図には、それら個別生産工程が3つの集合生産工程、すなわち、前工程200,自工程202および後工程204に階層化されて示されている。前工程200においては、複数種類部品メーカにより、車両のエンジンを構成する複数種類の部品、例えば、シリンダブロックα,β等,ピストンα,β等が生産される。自工程202においては、複数種類の組付けラインにより、前工程200から仕入れた各部品を互いに組み付けて複数種類の製品、例えば、エンジンa,b等が生産される。後工程204においては、複数種類の組立てラインにより、複数種類の車両のボデーA,B等が組み立てられるとともに、その組み立てられた各ボデーA,B等に、自工程202から仕入れた各部品が取り付けられる。この後工程204において完成した車両は、販売店206を通じて顧客に販売される。この自動車生産工程においては、各生産工程の生産計画が、それの直ぐ下流側の工程から出された生産要求をもとに作成される。この生産要求は、日単位で生産を要求するものであるとともに、出荷先別(例えば、出荷先が後工程204である場合には、組立てライン別であり、出荷先が自工程202である場合には、組付けライン別である。)および製品の番号である品番別に生産を要求するものである。また、生産計画は、後工程204から前工程200に向かって、すなわち、製品の流れとは逆向きに順に作成される。本出願人は、本発明に先立ち、生産計画を自動的に作成する装置を開発した。この開発装置は、各生産工程が複数の段階として、生産すべき各製品の各材料の仕入れ先からの仕入れと、仕入れた各材料の各生産工程における予め定められた使用位置での使用と、各製品を各生産工程において生産し始める仕掛けと、完成した各製品の出荷先への出荷とをそれぞれ順に実行するものである場合に、図26に示すように、(a) 直ぐに下流側の生産工程からの生産要求に基づき、各生産工程から出荷先に各製品を出荷するための出荷計画を作成する出荷計画作成手段300と、(b) その出荷計画に基づき、各製品を各生産工程において生産し始める仕掛けのための仕掛け計画を作成する仕掛け計画作成手段302と、(c) その仕掛け計画に基づき、各製品を構成する少なくとも1つの材料(それの一例が部品である。)の各々を各生産工程で使用するための使用計画を作成する使用計画作成手段304と、(d) その使用計画に基づき、各材料を各生産工程に仕入れるための仕入れ計画を作成する仕入れ計画作成手段306とを含むように構成されている。このように構成された開発装置により、後工程204については、図27および図28に示すように、販売店206からのオーダをもとに製品Aの出荷計画が作成され、その出荷計画をもとに、その後工程204での製品Aの生産リードタイム(すなわち、製品Aの生産を着手してからその製品Aが完成するまでの時間)を考慮して製品Aの仕掛け計画が作成され、さらに、製品Aの仕掛け計画をもとに、その製品Aが少なくとも1つの部品aに展開された場合(図の例では、1個の製品Aに1個の部品aが使用される。)のそれら各部品aの使用計画が作成され、さらに、各部品aの使用計画をもとに、例えば、部品aが1個のパレットに一度に収容される収容数(図の例では、1個である。)およびパレットがトラック無人搬送車等の搬送手段の納入便1単位で一度に納入される数(図の例では、1日に2便あり、かつ、各納入便毎に2個のパレットを納入する。)を考慮して部品aの仕入れ計画が作成される。これに対し、自工程202については、同図に示すように、後工程204の仕入れ計画をもとに、輸送時間を考慮して、自工程202で生産すべき各製品a(後工程204における各部品aと同じ物であるため、同じ符号を付す。)の出荷計画が作成され、その出荷計画をもとに各製品aの仕掛け計画が作成され、各製品aの仕掛け計画をもとに、各製品aが少なくとも1つの部品αに展開された場合の各部品αの使用計画が作成される。この開発装置は、以上のようにして作成した生産計画を、例えば、図29に示すように、各生産工程別(後工程か自工程か),各生産工程の各段階別(出荷か仕掛けか使用か仕入れか),各稼働日別に、日当たり必要数として出力する。

発明が解決しようとする課題

0004

生産効率を向上させるなどの要望に応えるためには、各生産工程における仕入れ,使用,仕掛けおよび出荷の各段階において、複数の製品を個々にかつ時間的にきめ細かく管理することが重要である。しかし、この開発装置は、複数の製品を製品の種類毎に集合的に取り扱うとともに、例えば日当たり生産数,便当り運搬数というように、「日」や「便」単位で集合的に取り扱っていた。すなわち、開発装置は、生産計画を、複数の製品を「数」に関連付けて作成していたのである。そのため、この開発装置には、例えば「その製品はいつ出荷すべきか。」といった情報を把握することができず、例えば、出荷段階において個々の製品についてその置かれている状態を時間的にきめ細かく管理することはできないという欠点があった。この欠点は例えば、次のような場合に問題となる。例えば、生産計画では、各稼働日における各種類の製品の日当たり生産数である個別日当たり生産数の全種類についての和である総日当たり生産数が、複数の稼働日間でほぼ均等になるように、各稼働日における各個別日当たり生産数が調整される。いわゆる負荷調整が行われるのである。しかし、開発装置では、複数の製品を集合的にかつ日単位でしか取り扱うことができず、出荷順序,仕掛け順序使用順序および仕入れ順序といった時間的順序を考慮することができないため、負荷調整の結果、複数の製品がそれぞれ生産される順序が予定外に変更されてしまう場合がある。例えば、図30に示すように、ある生産工程において2種類の製品aおよびbがそれぞれ仕掛けられ、かつ、製品aが先に、製品bが後に仕掛けられる場合には、このもとの計画では、各稼働日の総日当たり仕掛け数が、「5」,「4」,「5」および「8」というように、稼働期間のうちの負荷調整対象期間(以下、単に「対象期間」という。)である4日間において十分に均等にならない。この場合、開発装置では、まず、総日当たり仕掛け数の対象期間内における合計値が稼働日の数で割り算されることにより、その合計値が各稼働日にほぼ均等に分配される。合計値が例えば、「6」,「5」,「6」および「5」というように分配されるのである。その後、各稼働日毎に、変更後の総日当たり仕掛け数が、製品aとbとに、各個別日当たり生産数の対象期間内における合計値の、総日当たり仕掛け数の対象期間内における合計値に対する比率で分配される。この負荷調整が行われると、すべての製品aの仕掛けが終了しないうちに製品bの仕掛けが行われてしまい、製品の仕掛け順序を維持することができない。この影響は、各製品a,bの欠品数および在庫数に現れ、具体的には、製品aについては、個別日当たり仕掛け数を負荷調整の前後で比較すれば、負荷調整前の値の方が大きくなり、第1ないし第3稼働日の3日間で累計3個の欠品が発生し、また、製品bについては、逆に、負荷調整後の値の方が大きくなり、第1ないし第3稼働日の3日間で累計6個の在庫が発生する。

0005

開発装置では、このように、負荷調整を行うと、製品の時間的順序が変更されてしまう場合がある上、前述のように、開発装置では、複数の製品を個々について時間的にきめ細かく取り扱うことができない。そのため、開発装置では、負荷調整の結果、製品の時間的順序が変更され、生産計画が、後工程への製品の納入が予定時刻より遅れる製品を発生させるものとなっても、その事実を発見できずに当該生産計画作成装置のユーザに報告できないという問題があるのである。

0006

以上、開発装置の基本的な処理についてその内容および問題点を説明したが、開発装置はさらに、補助的な処理として、先行遅延補正生産枠詰め処理,順序計画作成および進捗管理なども行う。以下、それら補助的な処理についてその内容および問題点を説明するが、前工程,自工程および後工程のうち自工程を対象として説明する。

0007

「先行遅延補正」は、自工程において複数種類の製品を仕掛ける場合に、当該生産計画作成装置のユーザ(以下、単に「ユーザ」という。)からの指令に基づき、自工程において仕掛けられる製品の種類が変化する時期をもとの時期より先行するように補正したり、もとの時期より遅延するように補正する処理である。この先行遅延補正は、例えば図31に示すように、自工程において2種類の製品a,bがそれらの順に仕掛けられる場合に、例えば、製品bを後工程が引き取りたい時期が予定より早まりそうであるという理由により製品bの自工程での仕掛け時刻をある時間早めるために行われる。図の例では、もとの計画は、第1および第2稼働日に製品aのみを仕掛け、第3および第4稼働日に製品bのみを仕掛け、第2稼働日から第3稼働日に移行する際に仕掛けるべき製品の種類が変化するというものであり、これに対し、新たな計画は、種類変化時期を約半日早め、第2稼働日の半ばですべての製品aを仕掛け終わり、その後、製品bを仕掛けるというものである。開発装置では、種類変化時期を補正する場合には、まず、種類変化時期を早めたい時間の長さが製品数に変換される。その後、ユーザにより、稼働期間のうち、種類変化時期を変更するために日当たり仕掛け数が変更されることを許容する部分である対象期間が指定される。続いて、その対象期間のうちもとの種類変化時期より先行する部分における各稼働日の日当たり仕掛け数の和が、変換された製品数増加させられる一方、対象期間のうちもとの種類変化時期より遅延する部分における各稼働日の日当たり仕掛け数の和が、変換された製品数減少させられる。これにより、種類変化時期がもとの時期より先行する時期に補正される。しかし、この開発装置では、製品が数により取り扱われ、製品の仕掛け順序を考慮することができないため、同図に示すように、先行遅延補正前には、製品aが先に、製品bが後に仕掛けられる計画であったが、先行遅延補正後には、製品aとbとが交互に仕掛けられる時期が存在する計画に変更され、製品の仕掛け順序が変更されてしまう場合があるという問題があった。

0008

「生産枠詰め処理」は、自工程の生産実行計画の生産枠(例えば、生産能力)とは無関係に、後工程に対する納期が守れるように予め作成された仕掛け計画を、その仕掛け計画に基づく実際の生産状態がその生産枠に収まるように修正する処理である。この生産枠詰め処理は、例えば図32に示すように、納期である出荷時刻が予め決まっている製品aおよびbの仕掛け計画を、自工程の都合により作業者勤務形態がある稼働日の前日までは1日2直であるが、その稼働日から1日1直に変更した実行計画の生産枠に収めたい場合に行われる。この場合、第1および第2稼働日については、1日2直であるため、日当たり生産数の限界値が10であるが、第3および第4稼働日については、1日1直であるため、日当たり生産数の限界値が5となっている。開発装置では、まず、ユーザにより、稼働期間のうち、生産枠詰め処理のために日当たり仕掛け数が変更されることを許容する対象期間が指定され、その対象期間において製品aが生産される総数が17個と計算され、同様に、製品bについて13個と計算され、両者の和が30個と計算される。続いて、製品aの全体に対する比率が17/30、製品bの全体に対する比率が13/30と計算され、その後、各製品a,bの比率に応じて、第1および第2稼働日の各々については、限界生産数である10個が製品aとbとに分配され、同図に示すように、5個ずつ分配される。また、第3および第4稼働日の各々についても同様に分配され、同図に示すように、第3稼働日については、製品aに4個、製品bに1個分配され、第4稼働日については、製品aに3個、製品bに2個分配される。しかし、この開発装置では、製品が数により取り扱われ、製品の仕掛け順序を考慮することができないため、同図に示すように、製品の仕掛け順序が変更されてしまうという問題や、第1稼働日における製品aのように、納期が守れず、欠品が生じてしまうという問題があった。

0009

「順序計画作成」は、自工程において複数の製品が実際に生産される順序が作業者の作業能力,部品の単位時間当たりの生産数や運搬数の変動量,生産設備の生産能力等との関係において適正化されるように、製品の生産順序のための計画を作成する処理である。開発装置では、前述のように製品が数により取り扱われるため、この順序計画作成が以下のような目標追跡法により行われる。すなわち、各種類の各製品が各稼働日においてi回目完成品として出現する可能性を表す出現化傾向値出現率)が、
(各種類の製品の数/全種類の製品の数)×i−(前回までに出現した同じ種類の製品の数)
なる式を用いて計算され、その出現化傾向値に基づき、製品1個ずつ仕掛け順序が作成されるのである。具体的には、開発装置では、例えば、図33に示すように、ある自工程において3種類の製品a,bおよびcが生産され、かつ、製品aが5個、製品bが3個、製品cが2個それぞれ生産される場合、ある稼動日のうちの1回目については、製品aの出現化傾向値は、
5/10
と計算され、製品bの出現化傾向値は、
3/10
と計算され、製品cの出現化傾向値は、2/10と計算される。それら出現化傾向値のうち最大のものは、製品aの出現化傾向値であるから、1回目は製品aが選ばれる。2回目は、製品aの出現化傾向値は、
5/10×2−1=0
と計算され、製品bの出現化傾向値は、
3/10×2=6/10
と計算され、製品cの出現化傾向値は、
2/10×2=4/10
と計算され、結局、2回目は製品bが選ばれる。3回目は、製品aの出現化傾向値は、
5/10×3−1=5/10
と計算され、製品bの出現化傾向値は、
3/10×3−1=1/10
と計算され、製品cの出現化傾向値は、
2/10×3=6/10
と計算され、結局、3回目は製品cが選ばれる。以後、同様にして各製品につき出現化傾向値が順に計算され、最大の出現化傾向値を有する製品が順に選ばれ、これにより、製品の仕掛け順序が決定される。ただし、5回目は、最大の出現化傾向値を有する製品がaとbの二つ存在するが、この場合には、先に出現した製品とはできる限り異なる製品を優先させることが予め定められており、結局、5回目は製品bが選ばれる。しかし、この開発装置では、上記のように、製品が数により取り扱われていて、順序計画作成に先立ち、製品の時間的順序が全く決まっていないため、順序計画作成に際し、一から製品の仕掛け順序を決めなければならず、多くの演算が必要となり、作成に長い時間がかかるという問題があった。

0010

「進捗管理」は、自工程における生産状況の実績を取得して画面に表示することにより、ユーザが各製品の生産の進捗状況を管理するのに必要な情報を提供する処理である。開発装置では、生産の実績も数に関連付けて画面に表示され、例えば図34に示すように、ある生産工程において2種類の製品aおよびbがそれぞれ生産される場合に、各種類の製品a,b毎にいくつ在庫があるかが画面に表示される。しかし、この開発装置では、前述のように製品が数により取り扱われるため、進捗管理に際し、ユーザが、個々の製品が1日におけるどの時刻に実際にどのような状態にあるのかを生産計画と対比しつつ認識することができず、不便であるという問題があった。例えば、製品の種類毎に在庫がいくつあるかは分かるが、その在庫はいつ仕掛けられたものであり、いつ組み付けられたものであり、いつ検査されたものであり、いつ在庫の状態になったものであるのかという項目や、その在庫はどのくらい長い時間在庫として出荷待ちの状態にあるのか、出荷予定時刻はいつであるのかという項目や、その在庫は後工程からオーダを受けてつくった在庫なのか、自工程の都合でつくった安全在庫なのかという項目については、管理することができない。

0011

ところで、ユーザは、生産計画の作成中、自工程について生産リードタイム等の生産条件,先行遅延補正の条件等、生産計画に影響を及ぼす各種条件値を一旦設定した後、それを変更したいと希望する場合がある。この場合、ユーザは、開発装置に、その変更後の出力変数すなわち生産計画を作成して出力させ、その出力結果に基づき、ユーザが、その変更の内容の適否を判断する。ユーザは、各種条件値を複数の候補値にそれぞれ変更し、各候補値毎に変更の内容の適否を判断し、そのような処理を繰り返すことによりトライエラーで生産計画を変更する。しかし、この開発装置では、ユーザから各種条件値の変更指令が出されれば、その変更後の各種条件値をユーザが最終的に採用しない場合もあるにもかかわらず、変更前の各種条件値も変更前の生産計画も保存することなく、変更後の各種条件値に基づいて書き換えてしまう。すなわち、この開発装置では、図35に示すように、例えば生産条件のうちのタクトタイムや生産リードタイム,先行遅延補正の対象期間,製品数の増減数を変更する場合には、ユーザからそれら各種条件値を変更する指令が出されれば、変更前の値は保存されず、変更後の値に書き換えられてしまうのである。そのため、この開発装置には、変更前の値を保存できないため、変更前の値に戻すことが必要である場合にそれを忘れる,間違うなどの人為的ミスにより生産計画に誤りが発生するおそれがあるという問題があった。

0012

かかる事情背景として、本発明の課題は、請求項1ないし4の各発明については、各生産工程において複数の製品を個々にかつ時間的にきめ細かく管理するのに有効な生産計画を作成する装置を提供することであり、請求項5および6の各発明については、各生産工程における製品の順序を変えないで生産計画を変更する装置を提供することであり、請求項7の発明については、生産計画を変更する際の生産計画作成装置の使い勝手を向上させることであり、請求項8および9の各発明については、製品の生産の順序計画を簡単に作成する装置を提供することであり、請求項10の発明については、生産管理を複数の製品について個々にかつ時間的にきめ細かく行うための情報を出力する装置を提供することであり、請求項11の発明については、それら装置を作動させるためのコンピュータプログラムを記録している媒体を提供することである。

0013

本発明のうちの請求項1の発明によれば、各々、仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する少なくとも1つの生産工程の各々においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を作成する装置であって、前記各生産工程から前記出荷先に前記各製品が出荷される際の各製品の出荷条件に基づき、前記生産計画を、前記各生産工程における前記複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成する生産計画作成装置が提供される。

0014

この装置においては、出荷条件に基づき、生産計画が、各生産工程における複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けた状態で、出荷条件が満たされるように作成される。したがって、請求項1の発明によれば、生産工程における各段階での生産計画を、製品を「数」に関連付けた状態で作成する開発装置に比較し、製品個々について時間的にきめ細かく作成することが可能となり、生産管理の精度が向上し、ひいては、生産の高能率化を容易に図り得るという効果が得られる。また、請求項1の発明によれば、製品個々について時刻が決定されるため、生産計画を、それら時刻に基づく製品の時間的順序を考慮して作成することが可能になるという効果も得られる。開発装置でも、最終的には複数の製品について順序計画が作成され、各製品が個々に取り扱われて各製品の仕掛け時刻が決定されることになる。最終的には、仕掛け計画が製品個々について1日における時刻に関連付けて作成されることになるのである。しかし、請求項1の発明によれば、仕掛け計画以外の計画、例えば、出荷計画,使用計画または仕入れ計画を製品個々について1日における時刻に関連付けて作成可能となるため、仕掛けのみならず、出荷,使用および仕入れの各段階において製品を時間的にきめ細かく管理することが容易となる。また、順序計画の作成を待つことなく、生産計画の作成当初から、出荷計画,仕掛け計画,使用計画または仕入れ計画を製品個々について1日における時刻に関連付けて作成可能となる。また、順序計画の作成に先立ち、各製品について仕掛け時刻が決定され、その予め決定された仕掛け時刻を利用して順序計画を作成可能となるため、順序計画においてはじめて仕掛け時刻を決定する開発装置におけるより、順序計画の作成が容易となる。

0015

以下、請求項1の発明を補足説明する。
(1) ここに「材料」は、生産すべき1つの製品が複数の部品により構成される場合のそれら「部品」を意味する場合や、生産すべき1つの製品が1つの素材により構成される場合のその「素材」を意味する場合がある。
(2) 「複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産する」とは、1つの材料から1つの製品を生産することを意味する場合や、複数の材料から1つの製品を生産することを意味する場合がある。
(3) 「出荷先」は、例えば、前記「少なくとも1つの生産工程」が互いに連鎖している複数の生産工程から構成される場合には、生産計画の作成対象である生産工程が最終工程であれば、販売店等の販売サイドまたは消費者等の消費サイドを意味し、最終工程でなければ、その生産工程の直ぐに下流側の生産工程を意味する。
(4) 「生産計画」には例えば、各製品の各材料の仕入れ先からの仕入れのための計画,仕入れた各材料の各生産工程における予め定められた使用位置での使用のための計画,各製品を各生産工程において生産し始める仕掛けのための計画,完成した各製品の出荷先への出荷のための計画等がある。
(5) 「1日における時刻」には例えば、「何時」というように時間単位での表現や、「何時何分」というように分単位の表現や、「何時何分何秒」というように秒単位の表現がある。

0016

請求項2の発明によれば、請求項1の発明に係る生産計画作成装置であって、前記各生産工程が、それの複数の段階として、前記各製品を前記各生産工程において生産し始める仕掛けと、完成した前記各製品の前記出荷先への出荷とをそれぞれ順に実行するものであり、かつ、(a) 前記出荷条件に基づき、前記各製品の前記出荷を行うべく出荷時刻を決定する出荷時刻決定手段と、(b) その出荷時刻決定手段により決定された前記各製品の出荷時刻と、前記各生産工程での各製品の生産リードタイムとに基づき、各製品の前記仕掛けを行うべき仕掛け時刻を決定する仕掛け時刻決定手段とを含む生産計画作成装置が提供される。

0017

この装置においては、出荷条件に基づいて各製品の出荷時刻がその出荷条件が満たされるように決定され、その出荷時刻と各生産工程での各製品の生産リードタイムとに基づいて各製品の仕掛け時刻が各製品の出荷時刻の実際値計画値より遅れないように決定される。すなわち、各生産工程における出荷計画と仕掛け計画とがそれぞれ、各生産工程における複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成されるのである。したがって、請求項2の発明によれば、生産工程における複数の段階のうちの出荷と仕掛けとの各段階での生産計画を、製品個々について時間的にきめ細かく作成することも、製品の時間的順序を考慮して作成することも可能となるという効果が得られる。

0018

請求項3の発明によれば、請求項2の発明に係る生産計画作成装置であって、前記各生産工程が、それの複数の段階として、さらに、前記各製品の前記各材料の前記仕入れ先からの仕入れと、仕入れた各材料の前記各生産工程における予め定められた使用位置での使用とをそれぞれ順に実行するものであり、かつ、さらに、(c) 前記仕掛け時刻決定手段により決定された前記各製品の仕掛け時刻に基づき、前記各材料の前記使用を行うべき使用時刻を決定する使用時刻決定手段と、(d) その使用時刻決定手段により決定された前記各材料の使用時刻と、各材料が前記仕入れ先から前記各生産工程に仕入れられる際の各材料の仕入れ形態とに基づき、各材料の前記仕入れを行うべき仕入れ時刻を決定する仕入れ時刻決定手段とを含む生産計画作成装置が提供される。

0019

この装置においては、各製品の出荷時刻と仕掛け時刻とがそれぞれ決定された後、各製品の仕掛け時刻に基づいて各製品を構成する各材料の使用時刻が各製品の前記仕掛け時刻以後となるように決定され、各材料の使用時刻と各材料の仕入れ形態とに基づき、各材料の仕入れ時刻が各材料の使用時刻の実際値が計画値より遅れないように決定される。すなわち、さらに、使用計画と仕入れ計画とがそれぞれ、各生産工程における複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成される。したがって、請求項3の発明によれば、生産工程における複数の段階のうちの出荷と仕掛けとの各段階での生産計画を、製品個々について時間的にきめ細かく作成することも、製品の時間的順序を考慮して作成することも可能となるという効果が得られる。

0020

ここに「仕掛け時刻」は一般に、1個の製品を構成する少なくとも1つの材料が最初に各生産工程に仕掛けられる時刻として定義され、ここに、「仕掛ける」なる用語は、1個の製品が1つの材料に少なくとも1種類の加工を少なくとも1回加えることによって生産されるものである場合には、その1つの材料に最初に加工を加えることを意味する用語として定義したり、また、1個の製品が複数の材料としての複数の部品を互いに組み付けることによって構成される場合に、それら部品に対して最初に組付けを行うことを意味する用語として定義することができる。一方、「生産リードタイム」は、一般に、1個の製品について生産が着手されてからその製品が完成するまでの時間として定義される。例えば、上述のように、1個の製品が1つの材料に少なくとも1種類の加工を少なくとも1回加えることによって生産されるものである場合には、その1つの材料に最初に加工を加えてから製品が完成するまでの時間として定義され、また、1個の製品が複数の部品を互いに組み付けることによって構成される場合には、それら部品に対して最初に組付けを行ってから製品が完成するまでの時間として定義されることになる。したがって、仕掛け時刻を上述のように、加工開始時刻または部品組付け開始時刻として定義すれば、その時刻は生産リードタイムを計算する際の開始基準点と一致することとなり、出荷時刻から簡単に仕掛け時刻を逆算可能となる。例えば、図36には、「仕掛け時刻」を、1個の製品400が1つの材料402に少なくとも1種類の加工を少なくとも1回加えることによって生産されるものである場合にその1つの材料402に最初に加工が加えられる時刻を意味する用語として定義した場合の「仕掛け時刻」と「生産リードタイム」との関係の一例が示されており、また、図37には、「仕掛け時刻」を、1個の製品500が1つの基本部品502に第1種類の補助部品504と第2種類の補助部品506とをそれぞれ組み付けることによって構成される場合に基本部品502に最初の補助部品504を組み付けてから(基本部品502が加工ラインに載せられてからではない。)製品500が完成するまでの時間として定義した場合の「仕掛け時刻」と「生産リードタイム」との関係の一例が示されている。

0021

これに対し、「仕掛ける」なる用語を、上述とは異なり、次のように定義することもできる。すなわち、1個の製品が複数の部品を互いに組み付けることによって構成される場合に、それら部品のいずれかを最初に各生産工程の加工ラインに載せることを意味する用語として定義することもできるのである。ただし、このように定義した場合には、上記の場合とは異なり、「仕掛け時刻」は生産リードタイムを計算する際の開始基準点と一致しないから、各製品の出荷時刻および生産リードタイムのみならず、各材料が加工ライン上の仕掛け位置から組付け開始位置まで搬送される際の形態(時間等)をも考慮して、仕掛け時刻を決定することが必要となる。

0022

請求項3の発明の望ましい一形態においては、前記各製品が、前記複数の材料として、1つの基本部品(例えば、製品が車両のエンジンである場合には、シリンダブロック)と少なくとも1つの補助部品(例えば、製品が車両のエンジンである場合には、ピストン)とを有し、基本部品に補助部品が組み付けられることによって完成品となるものであり、かつ、前記仕掛け時刻決定手段が、前記各製品の前記出荷時刻と、前記各生産工程での各製品の生産リードタイムとに基づき、各製品のうちの前記基本部品を各生産工程において仕掛けるべき仕掛け時刻を決定し、前記使用時刻決定手段が、前記各製品の前記仕掛け時刻に基づき、前記各補助部品を前記各生産工程で使用し始めるべき時刻である使用時刻を決定し、前記仕入れ時刻決定手段が、前記各製品の前記基本部品については、各製品の前記仕掛け時刻に基づき、その基本部品を前記各生産工程に仕入れるべき仕入れ時刻を決定し、前記各製品の前記各補助部品については、前記使用時刻と、各補助部品が前記各生産工程での生産のために仕入れられるべき仕入れ位置から各生産工程において使用されるべき使用位置まで搬送される際の各補助部品の搬送形態とに基づき、各補助部品を各生産工程に仕入れるべき仕入れ時刻を決定する。

0023

請求項4の発明によれば、請求項3の発明に係る生産計画作成装置であって、前記少なくとも1つの生産工程が、互いに連鎖している複数の生産工程を含んでおり、前記生産計画が、それら各生産工程についてそれら生産工程における前記製品の流れとは逆向きに順に作成され、かつ、前記出荷時刻決定手段が、前記複数の生産工程のうちそれらの最終工程より上流側にあるものの各々を対象生産工程として、各対象生産工程について前記出荷時刻を決定する場合には、各対象生産工程にそれの直ぐ下流側において隣接する前記生産工程である隣接生産工程の前記各材料について前記仕入れ時刻決定手段により前記仕入れ時刻が決定された後、その仕入れ時刻と、前記対象生産工程から前記隣接生産工程に前記各製品が出荷される際の出荷形態とに基づき、前記対象生産工程での前記各製品の前記出荷時刻を決定するものである生産計画作成装置が提供される。

0024

この装置においては、互いに連鎖している複数の生産工程のうちそれらの最終工程を除くものの各々における出荷計画が、各生産工程における複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成される。したがって、請求項4の発明によれば、互いに連鎖している複数の生産工程のうち最終工程を除くものの各々の生産工程のうちの出荷段階での生産計画を、時間的にきめ細かく作成することも、製品の時間的順序を考慮して作成することも可能となるという効果が得られる。

0025

請求項5の発明によれば、請求項2ないし4のいずれかに係る生産計画作成装置であって、前記複数の製品が、複数種類の製品を含んでおり、さらに、前記仕掛け時刻決定手段により前記各生産工程について前記仕掛け時刻が決定された後に、各生産工程において前記複数の製品が順に生産される際にその製品の種類が変化する時刻として当該生産計画作成装置のユーザにより設定されたものに基づき、それら製品についての複数の仕掛け時刻の少なくとも1つを、それら仕掛け時刻に基づいて想定されるそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を変更することなく変更する第1の仕掛け時刻変更手段を含む生産計画作成装置が提供される。

0026

したがって、請求項5の発明によれば、各製品について個々に決定される仕掛け時刻に基づいてそれら製品の仕掛け順序が想定され、その仕掛け順序を変更することなく、製品の種類が変化する時期が指令通りに変更されるように仕掛け時刻を変更し得るという効果が得られる。

0027

請求項6の発明によれば、請求項2ないし5のいずれかに係る生産計画作成装置であって、さらに、前記仕掛け時刻決定手段により前記各生産工程における前記複数の製品についてそれぞれ前記仕掛け時刻が決定された後に、前記各生産工程において前記各稼働日に生産される製品の総数として当該生産計画作成装置のユーザにより設定されたものに基づき、それら製品についての複数の仕掛け時刻の少なくとも1つを、それら仕掛け時刻に基づいて想定されるそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を変更することなく変更する第2の仕掛け時刻変更手段を含む生産計画作成装置が提供される。

0028

したがって、請求項6の発明によれば、各製品について個々に決定される仕掛け時刻に基づいてそれら製品の仕掛け順序が想定され、その仕掛け順序を変更することなく、各生産工程において各稼働日に生産される製品の総数の実際値が生産限界値を超えないように仕掛け時刻を変更し得るという効果が得られる。なお、ここに「設定」には、製品の総数を新たに設定することのみならず、既に設定されている製品の総数を変更することも含まれる。

0029

請求項7の発明によれば、請求項1ないし6のいずれかの発明に係る生産計画作成装置であって、さらに、当該生産計画作成装置により生産計画が作成された後、当該生産計画作成装置のユーザから、当該生産計画作成装置が生産計画を作成するに際して用いた複数種類の条件値のうちの少なくとも1つを変更する指令が出された場合に、その後に前記ユーザから、その変更の内容を確定させる指令が出されることを条件に前記条件値および前記生産計画をそれぞれ確定的に変更する生産計画変更手段であって、(a) 前記ユーザから前記条件値を変更する指令が出された場合に、その指令に応じて前記条件値を暫定的に変更し、その変更後の条件値に基づいて前記生産計画を暫定的に変更して出力する暫定的変更手段と、(b) その出力後、前記ユーザから前記変更の内容を確定させる指令が出された場合に、前記条件値および前記生産計画をそれぞれ確定的に変更する確定的変更手段とを有する生産計画変更手段を含む生産計画作成装置が提供される。

0030

この装置においては、ユーザから生産計画の条件値の変更指令が出された後、改めてその変更内容の確定指令が出されない限り、もとの生産計画は書き換えられず、その確定指令が出された後にはじめて書き換えられる。すなわち、変更内容の確定指令が出されるまで、もとの生産計画が保存されるのである。したがって、請求項7の発明によれば、ユーザから変更指令が出されれば直ちにもとの生産計画が書き換えられる開発装置とは異なり、もとの生産計画への自動復元が可能になるという効果も得られる。

0031

請求項7の発明の望ましい一形態は、前記生産計画変更手段が、前記出荷時刻決定手段により前記各製品の出荷時刻が決定され、かつ、前記仕掛け時刻決定手段により前記各製品の仕掛け時刻が決定された後に、当該生産計画作成装置のユーザから、前記仕掛け時刻決定手段が仕掛け時刻を決定するのに必要な複数種類の入力変数のうち前記出荷時刻を除くものの少なくとも1つである特定入力変数を変更する指令が出された場合に、その後に前記ユーザから、その変更の内容を確定させる指令が出されることを条件に前記特定入力変数および仕掛け時刻を確定的に変更する仕掛け計画変更手段であって、(a) 前記ユーザから前記特定入力変数を変更する指令が出された場合に、その指令に応じて前記特定入力変数を暫定的に変更し、その変更後の特定入力変数と、予め記憶されている前記出荷時刻と同じ出荷時刻とに基づいて前記仕掛け時刻を暫定的に変更して出力する暫定的変更手段と、(b) その出力後、前記ユーザから前記変更の内容を確定させる指令が出された場合に、前記特定入力変数および仕掛け時刻をそれぞれ確定的に変更する確定的変更手段とを有する仕掛け計画変更手段を含む。

0032

請求項7の発明の望ましい別の形態においては、前記生産計画変更手段が、暫定的に変更された生産計画に基づく情報(例えば、日当たり仕掛け数)と、予め記憶されている変更前の生産計画に基づく情報(例えば、日当たり仕掛け数)とをそれぞれ同じ画面に表示する表示手段を有する。この形態においては、ユーザが簡単に、生産計画の条件値の変更内容の適否を判断可能になり、その変更の効率が向上するという効果が得られる。

0033

請求項8の発明によれば、請求項2ないし7のいずれかに係る生産計画作成装置であって、さらに、前記各生産工程において前記複数の製品を仕掛ける順序のための順序計画を作成する順序計画作成手段であって、(a) 前記仕掛け時刻決定手段により決定された前記複数の製品についてそれぞれ仕掛け時刻が決定された後、それら製品についての複数の仕掛け時刻に基づいてそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を決定する仕掛け順序決定手段と、(b) それら各製品の仕掛け時刻を、決定された仕掛け順序を変更することなく、それら各製品が前記各生産工程において予め定められたタクトタイムと同じ時間間隔をおいて順に仕掛けられるように修正する仕掛け時刻修正手段とを有する順序計画作成手段を含む生産計画作成装置が提供される。なお、ここで「タクトタイム」とは、製品1個をどれだけの時間(または時間間隔)で生産すべきかという時間値を意味し、日当たり稼動時間を日当たり生産必要数で割り算することによって算出される。

0034

したがって、請求項8の発明によれば、順序計画作成手段が、仕掛け時刻決定手段により予め仕掛け時刻が決定されている各製品についてそれら仕掛け時刻に基づいて仕掛け順序を決定することができるため、開発装置におけるように、順序計画手段が一から仕掛け順序を決定する場合に比較し、複雑な演算なしで短時間で仕掛け順序を決定できるという効果が得られる。

0035

請求項9の発明によれば、請求項8の発明に係る生産計画作成装置であって、前記仕掛け順序決定手段が、(a) 前記仕掛け時刻決定手段により前記各生産工程における前記複数の製品についてそれぞれ前記仕掛け時刻が決定された後に、それら製品についての複数の仕掛け時刻に基づいてそれら製品の前記各生産工程における仕掛け順序を暫定的な仕掛け順序として決定する暫定的仕掛け順序決定手段と、(b) 前記各生産工程において前記複数の製品が順に生産される際にそれら製品が並ぶパターンとして当該生産計画作成装置のユーザにより設定されたものに基づき、前記暫定的な仕掛け順序を変更することによって最終的な仕掛け順序を決定する最終的仕掛け順序決定手段とを有する仕掛け順序決定手段を含む生産計画作成装置が提供される。

0036

例えば、部品の組付けラインにおいては、それの直ぐに上流側の工程から同じ種類の部品が連続して仕入れられると、作業遅れが発生してラインストップの原因になるおそれがあるという理由などから、ある種類の部品が仕入れられてから再びそれと同じ種類の部品が仕入れられるまでの間に別の1種類または複数種類の部品が仕入れられるように要求される場合がある。また、作業能力を向上させるため、ある特定の種類の部品が仕入れられたならば、それとは異なる特定の種類の部品が仕入れられるように要求される場合もある。

0037

したがって、この請求項9の発明によれば、各製品について決定された仕掛け時刻に基づいてそれら製品の暫定的な仕掛け順序が決定された後、上記の要求に応じた製品の並びパターンを考慮することにより、比較的簡単な演算をするのみで、最終的な仕掛け順序が決定できるという効果が得られる。

0038

前記最終的仕掛け順序決定手段により製品の暫定的な仕掛け順序を変更する場合、その一部について順序を変更すれば自動的に他の部分との関係も変更されてしまう。そのため、暫定的な仕掛け順序を変更するすべての場合にすべての部分で並びパターンが実現されるという保証はない。したがって、請求項9の発明の望ましい一態様においては、さらに、前記最終的仕掛け順序決定手段が、暫定的な仕掛け順序を変更しても、そのすべての部分において並びパターンを実現することができない場合には、そのことをユーザに知らせる仕掛け順序不良告知手段を有する。

0039

請求項10の発明によれば、請求項1ないし9のいずれかの発明に係る生産計画作成装置であって、さらに、当該生産計画作成装置により前記生産計画が作成された後、その生産計画に従って前記少なくとも1つの生産工程が実行されている場合に、それら生産工程の各々における各段階の実際の状態を1日における時刻に関連付けて取得し、その実際の状態と前記生産計画に基づく状態とをそれぞれ1日における時刻に関連付けるとともに互いに並んだ状態で出力する生産状態出力手段を含む生産計画作成装置が提供される。したがって、請求項10の発明によれば、各生産工程における各段階の実際の状態と生産計画に基づく状態とをそれぞれ1日における時刻に関連付けるとともに互いに並んで出力されるため、ユーザが実際の状態を生産計画との関係において時間的に細かく監視でき、生産管理の効率が向上するという効果が得られる。なお、ここに「各段階」には例えば、出荷,仕掛け,使用,仕入れ,検査等があり、また、「状態」には例えば、出荷待ち,在庫等がある。

0040

請求項11の発明によれば、各々、仕入れ先から複数の材料を仕入れて複数の製品をそれぞれ順に生産してそれら製品を出荷先に出荷する少なくとも1つの生産工程の各々においてそれら製品を各稼働日毎に生産するための生産計画を作成する方法であって、前記各生産工程から前記出荷先に前記各製品が出荷される際の各製品の出荷条件に基づき、前記生産計画を、前記各生産工程における前記複数の製品の種類が1つであるか複数であるかを問わず、製品個々について1日における時刻に関連付けて作成する生産計画作成方法を実施するためにコンピュータにより実行されるべきそのコンピュータにより読み取り可能に記録されている生産計画作成プログラム記録媒体が提供される。

0041

したがって、請求項11の発明によれば、生産工程における各段階での生産計画を、製品個々について時間的にきめ細かく作成することも、製品の時間的順序を考慮して作成することも可能である生産計画作成方法をコンピュータにより実施可能となるという効果が得られる。

0042

請求項11の発明の望ましい一形態においては、前記各生産工程が、それの複数の段階として、前記各製品を前記各生産工程において生産し始める仕掛けと、完成した前記各製品の前記出荷先への出荷とをそれぞれ順に実行するものであり、かつ、前記生産計画作成方法が、(a) 前記出荷条件に基づき、前記各製品の前記出荷を行うべき出荷時刻を決定する出荷時刻決定工程と、(b) その出荷時刻決定工程により決定された前記各製品の出荷時刻と、前記各生産工程での各製品の生産リードタイムとに基づき、各製品の前記仕掛けを行うべき仕掛け時刻を決定する仕掛け時刻決定工程とを含んでいる。この形態によれば、生産工程における複数の段階のうち出荷および仕掛けの各段階での生産計画を製品個々について時間的に細かく作成することも、製品の時間的順序を考慮して作成することも可能である生産計画作成方法をコンピュータにより実施可能となるという効果が得られる。

0043

請求項11の発明の望ましい別の形態においては、前記各生産工程が、それの複数の段階として、さらに、前記各製品の前記各材料の前記仕入れ先からの仕入れと、仕入れた各材料の前記各生産工程における予め定められた使用位置での使用とをそれぞれ順に実行するものであり、かつ、前記生産計画作成方法が、さらに、(c) 前記仕掛け時刻決定工程により決定された前記各製品の仕掛け時刻に基づき、前記各材料の前記使用を行うべき使用時刻を決定する使用時刻決定工程と、(b) その使用時刻決定工程により決定された前記各材料の使用時刻と、各材料が前記仕入れ先から前記各生産工程に仕入れられる際の各材料の仕入れ形態とに基づき、各材料の前記仕入れを行うべき仕入れ時刻を決定する仕入れ時刻決定工程とを含んでいる。この形態によれば、生産工程における複数の段階のうち使用および仕入れの各段階での生産計画を製品個々について時間的に細かく作成することも、製品の時間的順序を考慮して作成することも可能である生産計画作成方法をコンピュータにより実施可能となるという効果が得られる。

0044

以下、本発明の望ましいさらに別の形態をいくつかを列挙する。
(1) 前工程から部品を仕入れてその部品に基づいて製品を製造する自工程での生産計画に関する情報を、後工程からその製品に関連して出された生産要求に基づき、コンピュータ装置を用いて生成し、その情報を前工程に送信する方法であって、顧客により製品のオーダ数が入力されると、前記コンピュータ装置のデータベースに、それら製品の所定単位に関連付けて、各製品の出荷時刻と、各製品の、前記生産工程でのリードタイムを考慮した仕掛け時刻とをそれぞれ付与し、前記コンピュータ装置のうち、それら各製品と各部品との関係を記憶しているデータベースに基づき、それら各部品の仕入れ時刻を規定するデータを生成し、その仕入れ時刻データを含む部品仕入れデータを前記前工程に送信する製品生産情報生成方法
(2) (1) の方法であって、前記前工程において、前記各部品について送信された仕入れ時刻データに基づき、それら各部品の輸送時間および各部品の生産リードタイムを考慮してそれら各部品の仕掛け時刻を決定する方法。
(3) (1) の方法であって、前記生産工程で前記各製品の仕掛け時刻および仕掛け順序が予め決まっている状況において、それら各製品の仕掛け時刻を変更することが必要である場合には、仕掛け順序は変更せずに仕掛け時刻のみを変更する方法。
(4) (1) ないし(3) のいずれかの方法であって、前記生産工程での各作業工程毎に各製品単位の仕掛けの実績を取得し、前記仕掛け時刻の計画との比較を行うことにより、製品の生産状況を管理する方法。
(5) 前工程から部品を仕入れてその部品に基づいて製品を製造する生産工程において製品仕掛けの計画に基づいて製品仕掛けをシミュレートしてその計画を評価するシミュレーション装置であって、生産条件として、製品の出荷数,生産リードタイムを設定可能として入力する入力部と、製品単位毎に、出荷時刻,生産リードタイムを考慮した仕掛け時刻,仕掛け順序を演算する演算部と、その演算結果を表示する表示手段とを含むシミュレーション装置。

発明を実施するための最良の形態

0045

以下、本発明のさらに具体的な一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、複数の生産工程が互いに連鎖して構成されている自動車生産工程について生産計画を作成する生産計画作成装置である。図1は、生産計画作成装置のハードウェア構成を示している。生産計画作成装置は、少なくとも1つのサーバ機10と複数のクライアント機12(図には1つのクライアント機のみを示す。)とが通信回線14により相互にオンライン接続されて構成されており、相互にクライアントサーバ方式でデータを送受信する。サーバ機10は、処理装置および記憶装置を含むコンピュータ20を主体として構成されている。図には、コンピュータ20のうち記憶装置のみが取り出して示されており、符号22が付されている。記憶装置22は、記録媒体24からプログラムおよびデータを読み込んだりそれに書き込んだりする機能を有する。また、記憶装置22には、生産計画作成のためのデータベースが構築されている。なお、コンピュータ20は例えば、パソコンを主体として構成することができ、この場合には、記憶データ容量を増大させるためにハードディスク増設したり、データ検索速度を増大させるためにRAMメモリを増設して使用することが望ましい。このコンピュータ20にはまた、キーボードおよびマウスを含む入力装置26が接続され、各々出力装置であるディスプレイ装置28およびプリンタ30もそれぞれ接続されている。ディスプレイ装置28は情報を画面32に表示し、プリンタ30は情報を紙に印刷する。各クライアント機12も同様に、コンピュータ34を主体として構成され、さらに、入力装置36およびディスプレイ装置38が接続されている。

0046

図2は、生産計画作成装置の機能ブロック図である。生産計画作成装置においては、出荷時刻決定手段40により、出荷計画作成が行われ、具体的には、出荷先からの生産要求に基づき、各生産工程における各製品の出荷時刻が決定される。また、仕掛け時刻決定手段42により、仕掛け計画作成が行われ、具体的には、出荷時刻決定手段40により決定された出荷時刻に基づき、各生産工程における各製品の仕掛け時刻が決定される。この仕掛け時刻決定手段42は、仕掛け時刻を決定すべき生産工程が前記複数の生産工程のうちの最終工程である場合に作動して仕掛け時刻を決定する第1の仕掛け時刻決定手段44と、それ以外の生産工程である場合に作動して仕掛け時刻を決定する第2の仕掛け時刻決定手段46とを備えている。また、使用時刻決定手段48により、使用計画作成が行われ、具体的には、仕掛け時刻決定手段42により決定された仕掛け時刻に基づき、各製品を構成する各部品の使用時刻が決定される。また、仕入れ時刻決定手段50により、仕入れ計画作成が行われ、具体的には、使用時刻決定手段48により決定された使用時刻に基づき、各部品の仕入れ時刻が決定される。さらに、生産計画作成装置においては、第1の仕掛け時刻変更手段52により、先行遅延補正が行われ、具体的には、仕掛け時刻決定手段42により決定された仕掛け時刻が、各生産工程において生産される製品の種類が変化する時期をもとの時期より先行させるかまたは遅延させるために、変更される。また、第2の仕掛け時刻決定手段54により、生産枠詰め処理が行われ、具体的には、仕掛け時刻決定手段42により決定された仕掛け時刻が、各生産工程において各稼働日において生産される製品の数に応じて変更される。また、生産計画変更手段56により、シミュレーション処理が行われ、具体的には、第1および第2の仕掛け時刻変更手段52,54による仕掛け時刻の変更が、もとの仕掛け時刻を変更しないで行われ、その変更に伴う仕掛け数の変更値が暫定的に求められる。また、仕掛け順序決定手段58により、順序計画作成が行われ、具体的には、仕掛け時刻決定手段42により決定された仕掛け時刻に基づく製品の仕掛け順序が予め定められた製品の並びパターンに応じて変更されることにより、最終的な仕掛け順序が決定される。また、生産状態出力手段60により、進捗管理が行われ、具体的には、仕掛け時刻決定手段42により決定された仕掛け時刻に基づく各製品の各段階における状態と実際の状態とが互いに並んだ状態でディスプレイ装置28の画面32に表示される。

0047

図3は、生産計画作成装置のソフトウェア構成、すなわち、実行可能な複数の処理工程をフローチャートで示している。このフローチャートは、前記記録媒体24に予め記録されている生産計画作成プログラムをも表している。それら処理工程には、オーダ受注処理工程30と、それぞれ後工程204について実行される出荷計画作成工程102,仕掛け計画作成工程104,使用計画作成工程106および仕入れ計画作成工程108と、それぞれ自工程202について実行される出荷計画作成工程110,仕掛け計画作成工程112,使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116とがある。それら処理工程が、生産計画を作成するための基本的な処理工程である。ここで、「後工程」と「自工程」とは、生産計画作成プログラム上で複数の生産工程を2種類に分類して取り扱うために使用されており、前述のように、複数の生産工程を「前工程」と「自工程」と「後工程」とに分類する際のそれら用語の意味とは完全には一致しない。具体的には、プログラム上の「後工程」は、互いに連鎖している複数の生産工程のうちの最終工程を意味し、前述の定義と一致するが、プログラム上の「自工程」は、それら生産工程のうち最終工程を除くものの各々を意味し、前述の定義とは一致しない。すなわち、複数の生産工程のうち最終工程を除くものの各々については、それについて生産計画を作成するためにコンピュータ20によりプログラムの同じ部分が繰り返し実行されるため、プログラムにおいては、便宜上、最終工程を除く各生産工程がすべて「自工程」と称されているのである。

0048

さらに、補助的な処理工程として、同図に示すように、先行遅延補正工程120,生産枠詰め処理工程122,シミュレーション処理工程124,順序計画作成工程126および進捗管理工程128がある。先行遅延補正工程120は、後工程仕掛け計画作成工程104,自工程仕掛け計画作成工程112およびシミュレーション処理工程124のそれぞれの実行中にそれら各処理工程に対してそれぞれ先行遅延補正を行い、また、生産枠詰め処理工程122も、後工程仕掛け計画作成工程104,自工程仕掛け計画作成工程112およびシミュレーション処理工程124のそれぞれの実行中にそれら各処理に対してそれぞれ生産枠詰め処理を行う。また、順序計画作成工程126は、各仕掛け計画作成工程104,112から仕掛け計画を受信し、その仕掛け計画に基づいて仕掛け順序を決定して順序表(生産を行う生産順序を表したもの)を作成する。進捗管理工程128も、各仕掛け計画作成工程104,112から仕掛け計画を受信し、さらに、図示しない実績取得工程から仕掛け実績を取得し、それら仕掛け計画と仕掛け実績とを互いに並んだ状態でディスプレイ装置28の画面32に表示する。

0049

すなわち、生産計画作成装置のうち、各出荷計画作成工程102,110を実行する部分が前記出荷時刻決定手段40を構成し、各仕掛け計画作成工程104,112を実行する部分が前記仕掛け時刻決定手段42を構成し、各使用計画作成工程106,114を実行する部分が前記使用時刻決定手段48を構成し、各仕入れ計画作成工程108,116を実行する部分が前記仕入れ時刻決定手段50を構成しているのである。また、生産計画作成装置のうち、先行遅延補正工程102を実行する部分が前記第1の仕掛け時刻変更手段52を構成し、生産枠詰め処理工程122を実行する部分が前記第2の仕掛け時刻変更手段54を構成し、シミュレーション処理工程124を実行する部分が前記生産計画変更手段56を構成し、順序計画作成工程126を実行する部分が前記仕掛け順序決定手段58を構成し、進捗管理工程128を実行する部分が前記生産状態出力手段60を構成しているのである。

0050

図4に、生産計画作成装置により前記基本的な処理工程が順に実行される様子、すなわち、互いに連鎖する複数の生産工程がそれらの最終工程から最初工程に向かってそれぞれ順に対象工程とされて生産計画が作成される様子が示されている。なお、同図は、互いに連鎖する複数の生産工程が4つ以上ある場合を示している。まず、最終工程がプログラム上の「後工程」とされて、オーダ受注処理工程100,出荷計画作成工程102,仕掛け計画作成工程104,使用計画作成工程106および仕入れ計画作成工程108が順に行われる。次に、その最終工程の前工程がプログラム上の「自工程」とされて、それの後工程である最終工程についての最終出力である仕入れ計画に基づき、出荷計画作成工程110,仕掛け計画作成工程112,使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116が順に行われる。その後、その自工程の前工程がプログラム上の新たな「自工程」とされて、それの後工程についての最終出力である仕入れ計画に基づき、出荷計画作成工程110,仕掛け計画作成工程112,使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116が順に行われる。その後、以上の処理が、プログラム上の「自工程」が最初工程と一致するまで繰り返され、その結果、すべての生産工程について生産計画の作成が行われる。なお、同図においては、最初工程については、使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116の実行が示されていないが、これは、最初工程においては、部品の仕入れや部品の組付けという段階が存在せず、製品の仕掛けから始まるのが普通であるからである。

0051

ここで、以上説明した各処理工程の内容を具体的に説明するが、まず、それらのうち前記基本的な処理工程を図5および図6に基づいて説明する。なお、図5の左側において二点鎖線で囲まれた部分は、稼働日である3月15日(金)についてオーダの受注があった6個の製品Aがそれぞれ生産される過程を示している。
A.後工程についての処理工程
(1) オーダ受注処理工程100
生産計画作成装置には、まず、各種の最終製品すなわち車両について販売店からのオーダが入力される。そのオーダの種類には内示と確定とがある。「内示」は、当該車両を組み立てるべき後工程別(後工程が複数の個別生産工程の集合として構成されている場合を想定し、ここで「後工程別」は「個別生産工程別」を意味する。)および当該車両を表す品番別に、日当たり必要量を例えば1か月単位で通知するものである。内示においては、翌月,翌々月および翌々々月のそれぞれの日当たり必要量が、翌月の第1稼働日から7稼働日前の日に通知される。これに対し、「確定」は、後工程別および品番別に日当たり必要量を日単位で通知するものである。確定においては、3または4稼働日後の稼働日の日当たり必要量が毎日通知される。生産計画作成装置は、入力された内示に係る日当たり必要量に対して確定が入力された場合には、内示に係る日当たり必要量を確定に係る日当たり必要量に置き換え、それを最終的に受注したオーダ数とする。これに対し、生産計画作成装置は、内示は通知されたが、確定は未だ通知されていない段階では、内示に係る日当たり必要量を暫定的に受注したオーダ数とする。図5には、販売店からのオーダとして、製品Aについてのオーダが3月11日から15日までの5日間の稼働日について入力された一例が示されている。
(2) 後工程出荷計画作成工程102
この処理工程においては、前記データベース上に製品Aのためのデータ記憶領域が後工程別に、かつ、オーダされた製品Aの数と同数生成される。さらに、各製品Aの出荷時刻が、各製品Aが日当たり稼働時間内においてほぼ均等な時間間隔で出荷されるように決定される。なお、後工程の出荷条件(例えば、製品Aを2個ずつ引き取るという条件)がある場合には、それをも考慮して出荷時刻が決定される。
(3) 後工程仕掛け計画作成工程104
この処理工程においては、各製品Aの仕掛け時刻が、各製品Aの出荷時刻から、後工程でのその各製品Aの生産リードタイム(製品の種類毎に予め定められた計画値)を引き算することによって決定される。なお、以上説明した3つの処理工程(1) 〜(3) は、同じ後工程において複数種類の製品が生産される場合には、それら各種類の製品についてそれぞれ実行され、それにより、同じ後工程において生産される全製品の仕掛け時刻が決定される。
(4) 後工程使用計画作成工程106
この処理工程においては、製品Aが少なくとも1つの部品a(図の例では、1個の部品a)に展開され、前記データベース上に部品aのためのデータ記憶領域が部品aの使用個数と同数生成される。さらに、各部品aの使用時刻がそれに対応する各製品Aの仕掛け時刻に基づいて決定される。本実施形態においては、各部品aの使用時刻がそれに対応する各製品Aの仕掛け時刻と同一時刻に決定される。
(5) 後工程仕入れ計画作成工程108
この処理工程においては、後工程で使用される複数の部品aが、後工程の調達条件である収容数と納入便単位でまとめられることにより、各部品aの仕入れ時刻が決定される。ここで、「収容数」とは、部品aが同じパレットに収容される数をいい、「納入便」とは、パレットを自工程から後工程まで搬送して部品aを自工程から後工程に納入する手段をいう。図の例では、3月15日には、後工程において製品Aが6個仕掛けられ、それら6個の製品Aに6個の部品aが対応している。それら6個の部品aは、最後の2個、直前の2個、さらに直前の2個、先頭の1個と前日の最後の1個がそれぞれ対を成して各パレットに収容される。最後の2個のパレットと直前の2個のパレットは共に、3月15日の1便目の納入便で自工程から納入され、さらに直前の2個のパレットは単独で、前日である3月14日の2便目の納入便で自工程から納入され、先頭のパレットも単独で、同じ日の1便目の納入便で納入される。このように、パレット1個当たりに収容される部品aの数、および納入便1単位当たりに収容されるパレットの数がいずれも予め分かっており、しかも、納入便の各単位が後工程の仕入れ位置に到着する時刻も予め分かっているため、各部品aの使用時刻から各部品aの仕入れ時刻を求めることができるのである。なお、最後に説明した2つの処理工程(4) (5) は、同じ後工程において複数種類の部品が生産される場合には、それら各種類の部品についてそれぞれ実行され、それにより、同じ後工程において生産される全部品の仕入れ時刻が決定される。また、以上説明した5つの処理工程(1) 〜(5) は、後工程が複数の個別生産工程の集合として構成されている場合には、それら各個別生産工程についてそれぞれ実行される。

0052

B.自工程についての処理工程
(1) 自工程出荷計画作成工程110
この処理工程においては、自工程で生産すべき製品aの、その自工程から後工程への出荷時刻が、後工程について予め決定された仕入れ時刻から、自工程から後工程までの輸送時間(製品の種類毎に予め定められた計画値)を引き算することによって決定される。なお、図の例では、自工程で生産すべき製品にも、その自工程が後工程から仕入れるべき部品にも、「a」が付されているが、これは、それら製品と部品とは、物としては同じであり、工程の相違のみによって「製品」であるか「部品」であるかという名称が異なるにすぎないからである。
(2) 自工程仕掛け計画作成工程112
この処理工程においては、各製品aの仕掛け時刻が、各製品aの出荷時刻から自工程の生産リードタイムを引き算することによって決定される。この際、決定された複数の仕掛け時刻の中に互いに同一である複数の仕掛け時刻が存在する場合には、それら互いに一致する複数の仕掛け時刻のうち最後のものを除くものの各々が、一定時間、例えば1秒ずつ互いにずれるように修正される。さらに、この処理工程においては、そのようにして決定された各製品aの仕掛け時刻が、複数の製品aが前の納入便(自工程から後工程への納入便)と後の納入便との間にほぼ均等な時間間隔で仕掛けられるように修正される。図5の例では、3月14日に、自工程において6個の製品aが仕掛けられ、それら6個の製品aのうち、先の2個は当日の2便目で後工程に納入され、後の4個は翌日の1便目で後工程に納入される。そして、それら6個の製品aについては、まず、出荷時刻から自工程の生産リードタイムを引き算することによって仕掛け時刻が決定され、次に、先の2個の製品aについて、仕掛け時刻が同一であるため、一定時間、例えば、1秒ずつ互いにずれるように修正され、また、後の4個の製品aも同様に仕掛け時刻が修正される。さらに、先の2個の製品aについては、当日の1便目の出発時刻と2便目の出発時刻との間にほぼ均等な時間間隔で仕掛けられるように仕掛け時刻が修正され、また、同様に、後の4個の製品aについては、当日の2便目の出発時刻と翌日の1便目の出発時刻との間にほぼ均等な時間間隔で仕掛けられるように仕掛け時刻が修正される。なお、各納入便の出発時刻も予め分かっている。なお、それら2つの処理工程(1) (2) は後工程別(個別生産工程別)および製品別(製品の種類別)に行われ、その結果、各製品の仕掛け時刻が、後工程別および製品別に、互いに隣接した2つの納入便の間でほぼ均等な時間間隔で仕掛けられるように決定される。また、以上のようにして、2つの処理工程(1) (2) が後工程別および製品別に行われた結果、再び、複数の製品についての複数の仕掛け時刻の中に、互いに一致する仕掛け時刻が発生する場合がある。この場合にも、上記の場合と同様に、仕掛け計画作成工程112において、互いに一致する複数の仕掛け時刻のうち1つを除くものの少なくとも1つが一定時間(例えば、1秒)過去にずらされることにより、互いに一致する複数の仕掛け時刻が存在しなくなるように修正される。それにより、自工程で生産すべき全製品について仕掛け時刻が決定され、製品の仕掛け順序が決定されることになる。
(3) 自工程使用計画作成工程114
この処理工程においては、製品aが少なくとも1つの部品α(図5の例では、1つの部品α)に展開され、前記データベース上に部品αのためのデータ記憶領域が部品αの使用個数と同数生成される。さらに、各部品αの使用時刻がそれに対応する各製品aの仕掛け時刻に基づいて決定される。本実施形態においては、各部品αの使用時刻がそれに対応する各製品aの仕掛け時刻と同一時刻に決定される。
(4) 自工程仕入れ計画作成工程116
この処理工程においては、少なくとも1つの部品αが自工程の調達条件である収容数と納入便単位でまとめられることにより、部品αの仕入れ時刻が決定される。最後の2つの処理工程(3) (4) が自工程で使用する全部品に対して行われ、それにより、全部品の仕入れ時刻が決定される。以上の4つの処理工程(1) 〜(4) が終了した後、生産計画作成装置は、仕掛け時刻や出荷時刻により日単位や納入便単位で製品または部品を検索することにより、その製品または部品の日当たり生産数や便当たり製品数を計算し、例えば図6に示すように、ディスプレイ装置28の画面32に表示(出力)する。

0053

各仕掛け計画作成工程104,112においてはそれぞれ、仕掛け時刻が決定された後、さらに、日当たり仕掛け数である負荷対象稼働期間内においてほぼ均等になるように調整する負荷調整が行われる。この負荷調整を図7に基づいて具体的に説明する。図の例では、負荷調整前の仕掛け計画により、自工程において2種類の製品aおよびbが仕掛けられ、かつ、製品aが先に、製品bが後にそれぞれ仕掛けられる。負荷調整前の仕掛け計画では、製品aの日当たり仕掛け数と製品bの日当たり仕掛け数との和である総日当たり仕掛け数が対象稼働期間内において十分に均等にならない。そのため、負荷調整が行われるのであり、この場合、まず、総日当たり仕掛け数が対象稼働期間内においてほぼ均等に分配される。ここまでは、前記開発装置と同じであるが、その後、本実施形態においては、予め決定された仕掛け時刻に基づいて想定される製品a,bの仕掛け順序を変更することなく、その分配された総日当たり仕掛け数が達成されるように、仕掛け時刻が修正される。すなわち、先に生産すべき製品aのすべてが仕掛け終わらないうちに製品bが仕掛けられることがないように、仕掛け時刻が修正されるのである。本実施形態によれば、製品aについては、第1および第2稼働日の2日間で累計2個の在庫が発生し、また、製品bについても、第3稼働日に累計3個の在庫が発生するが、欠品は発生しないため、後工程に悪影響を与えることはない。開発装置による場合には、負荷調整によって在庫のみならず欠品も発生するのに対し、本実施形態によれば、負荷調整によってやむを得ず在庫は発生するが、欠品は発生せず、負荷調整を後工程に悪影響を与えることなく実行可能となるのである。

0054

C.先行遅延補正工程120
この処理工程は、ユーザからの指令に従い、各生産工程において仕掛けられるべき製品の種類が変化する種類変化時期が変更されるように、予め決定された仕掛け時刻を修正する処理工程である。この処理工程は、前記生産計画作成プログラムの一部である先行遅延補正プログラムであって、図8にフローチャートで表されているものが前記コンピュータ20により実行されることにより実行される。以下、この処理を、同図に基づき、かつ、図9に示す場合を例にとり、説明する。図9には、先に仕掛けられる製品がa、後に仕掛けられる製品がbでそれぞれ示されていて、製品bが最初に仕掛けられる時刻を当初の予定より先行させる例が示されている。この場合、まず、図8のステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする。)において、ユーザにより、この処理の実行対象となる複数の製品が指定される。図9の例では、製品aとbがそれぞれ指定される。次に、S2において、ユーザにより、前記種類変化時期を変更するために仕掛け時刻が変更されることをユーザが許容する稼働期間が対象期間として指定される。図9の例では、第1稼働日から第4稼働日までの4日間が対象期間として指定される。その後、S3において、ユーザにより、種類変化時期を表す基点が指定される。図9の例では、製品の種類がaからbに変化する時期を表す基点が指定される。続いて、S4において、ユーザにより、その基点を移動させる向きと量とをそれぞれ表す基点先行遅延指令値が入力される。具体的には、基点を製品の流れとは逆向きに移動させて種類変化時期をもとの時期より先行させたることをユーザが希望する場合には、その先行させるべき時間に負の符号を付した値が基点先行遅延指令値として入力され、一方、基点を製品の流れと同じ向きに移動させて種類変化時期をもとの時期より遅延させることをユーザが希望する場合には、その遅延させるべき時間に正の符号を付した値が基点先行遅延指令値として入力される。図9の例では、「−7H(H:時間)」が基点先行遅延指令値として入力される。その後、S5において、入力された基点先行遅延指令値を各製品の仕掛け時刻に加算することにより、各製品の仕掛け時刻に基づいて想定される複数の製品の仕掛け順序を変更することなく、移動後の基点が実現されるように、各製品の仕掛け時刻が修正される。ただし、この修正は、各製品の日当たり仕掛け数の、対象期間全体としての合計値が仕掛け時刻の修正の前後で変化しないように行われる。その対象期間内に仕掛けられるべき製品は実際に仕掛けられる日が変更されてもその対象期間内に必ず仕掛けられることが保証されるのである。さらに、このS5においては、対象期間を移動後の基点で2分割した各期間において各製品がほぼ均等な時間間隔で仕掛けられるように、仕掛け時刻がさらに修正される。

0055

D.生産枠詰め処理工程122
この処理工程は、生産枠とは無関係に、納期が守れるように予め決定された各生産工程の仕掛け時刻を、各生産工程の都合で決定された生産枠に収まるように修正する処理工程である。この処理工程は、前記生産計画作成プログラムの一部である生産枠詰め処理プログラムであって、図10にフローチャートで表されているものが前記コンピュータ20により実行されることにより実行される。以下、この処理を、同図に基づき、かつ、図11に示す場合を例にとり、説明する。まず、図10のS11において、ユーザにより、各生産工程で日当たりに仕掛けられる製品aとbの総数を考慮し、生産枠の仕掛け数が入力される。この際、後述の対象期間内に仕掛けられるべき製品の数と、その生産枠に対応して仕掛けられ得る製品の数とが一致するように、生産枠の仕掛け数が入力されることが望ましい。次に、S12において、ユーザにより、生産枠詰め処理の実行対象となる製品aとbとがそれぞれ指定される。その後、S13において、ユーザにより、稼働期間のうち、生産枠詰め処理のために仕掛け数が変更されることを許容する部分である対象期間が指定される。続いて、S14において、製品aおよびbの各仕掛け時刻が、それら仕掛け時刻に基づいて想定されるそれら製品aおよびbの仕掛け順序を変更することなく、生産枠の総日当たり仕掛け数が実現されるように修正される。さらに、このS14においては、製品aおよびbの各仕掛け時刻が、同じ稼働日において仕掛けられるべき複数の製品a,bがほぼ同じ時間間隔をあけて順に仕掛けられることになるようにも修正される。図11の例では、対象期間内に仕掛けられる製品の数と、その生産枠に対応して仕掛けられる製品の数とが互いに一致しているため、製品aおよびbの総日当たり仕掛け数が、それら製品aおよびbの仕掛け順序が変更されることなく、生産枠に対応する日当たり総仕掛け数とちょうど等しい数に変更される。

0056

E.シミュレーション処理工程124
この処理工程は、ユーザの指令により生産条件等の条件値が変更されれば、もとの仕掛け時刻を変更することなく、その変更後の条件値に基づいて仕掛け時刻を暫定的に変更し、その結果に基づいてユーザが、その変更内容を確定させる指令を出せば、仕掛け時刻を確定的に変更する処理工程である。生産計画作成装置のうちこのシミュレーション処理工程124を実行する部分がシミュレーション装置として図12に機能ブロック図で表されている。このシミュレーション装置においては、出荷計画作成工程102,110により予め決定された出荷時刻がメモリ220に記憶されて保存され、また、仕掛け計画作成工程102,112により予め決定された仕掛け時刻(変更前の仕掛け時刻)がメモリ222に記録されて保存される。ユーザは入力装置22により各種条件値(例えば、図13に示すように、生産条件におけるタクトタイム,生産リードタイム,先行遅延補正の条件における対象期間,基点および基点先行遅延指令値)の変更値を入力する。その入力された変更値とメモリ220に記憶されている出荷時刻とに基づき、暫定的変更手段224により、仕掛け計画が暫定的に変更される。本実施形態においては、その暫定的変更手段224が、本来の仕掛け計画作成手段42(図2参照)と同じ構成とされている。しかし、暫定的変更手段224は、その本来の仕掛け計画作成手段42より、精度は低くても簡易かつ迅速に仕掛け時刻を決定する構成とすることも可能である。暫定的に変更された仕掛け時刻は、もとの仕掛け時刻と共に、表示手段226により画面32に表示される。その表示結果に基づき、ユーザは、今回の変更内容が適当であるか否かを判断し、適当ではないと判断すれば、再び、入力装置22により各種条件値の変更値を入力し、一方、適当であると判断すれば、入力装置22によりその変更の内容を確定させる指令を入力し、それを受けて確定的変更手段230が条件値および仕掛け時刻をそれぞれ変更後の値に書き換える。

0057

このシミュレーション処理工程124は、前記生産計画作成プログラムの一部であるシミュレーション処理プログラムであって、図14にフローチャートで表されているものが前記コンピュータ20により実行されることにより実行される。以下、この処理を、同図に基づき、かつ、図13に示す場合を例にとり、説明する。まず、図14のS21において、ユーザにより、生産計画作成装置に対してシミュレーション処理を行う指令が出されれば、画面32に、シミュレーション用の条件入力支援画像(以下、単に「入力支援画像」という。)が表示される。その入力支援画像の一例が図13の(a) に示されている。その後、S22において、ユーザにより、変更することを希望する各種条件値につき、その変更値がシミュレーション値として入力されれば、画面32のうちの入力支援画像の表示領域に、図13の(a) に示すように、各種条件値につき、現在値(すなわち、変更前の値)と、今回入力されたシミュレーション値とが関連付けて表示される。続いて、S23において、ユーザにより、画面32のうちの入力支援画像の表示領域に表示されている「試算」というコマンドが、マウスでクリックされて選択されるのが待たれる。選択されたならば、S24において、もとの仕掛け時刻がメモリ222に記憶されて保存されるとともに、条件値の変更値とメモリ220に記憶されている出荷時刻とに基づいて新たな仕掛け時刻が決定される。仕掛け時刻が暫定的に変更されるのである。さらに、このステップにおいては、その変更後の仕掛け時刻に基づいて変更後の日当たり仕掛け数が試算される。続いて、S25において、図13の(b) に示すように、日当たり仕掛け数が画面32に現在値と試算値とが互いに並んだ状態で表示される。ただし、日当たり仕掛け数は、画面32のうち入力支援画像の表示領域とは別の領域に表示される。その後、S26において、ユーザにより、今回の変更の内容を確定させる指令が出されたか否かが判定され、出されない場合には、判定がNOとなり、S22に戻り、再度、条件値の変更値が入力され、一方、出された場合には、判定がYESとなり、条件値と仕掛け計画としての仕掛け時刻および仕掛け数とがそれぞれ変更後の値に書き換えられる。条件値および仕掛け計画がそれぞれ確定的に変更されるのである。なお付言すれば、このシミュレーション処理工程124は、生産計画を製品個々にかつ1日のうちの時刻に関連付けて作成する技術と切り離して実行可能であり、その場合にも、生産計画への自動復元可能という効果が得られる。

0058

F.順序計画作成工程126
この処理工程は、各生産工程において複数の製品が実際に仕掛けられる順序のための計画を、その仕掛け順序が作業能力,生産能力等との関係において適正となるように作成する処理工程である。この処理工程は、前記生産計画作成プログラムの一部である順序計画作成プログラムであって図15にフローチャートで表されているものが前記コンピュータ20により実行されることにより実行される。以下、この処理を、同図に基づき、かつ、図16に示す場合を例にとり、説明する。図16の例では、ある生産工程において3種類の製品a,b,cが生産される。この順序計画作成工程126の実行前には、仕掛け計画作成工程104,112の実行が終了しており、それら各製品a,b,cの仕掛け時刻が決定されている。仕掛け時刻は、前述のように、同じ種類の複数の製品が、ほぼ均等な時間間隔で仕掛けられるように決定されている。また、前述のように、前記仕掛け計画作成工程112においては、それら製品a,b,cについて最初に決定された仕掛け時刻の中に互いに一致する仕掛け時刻が存在する場合には、該当する製品の仕掛け時刻が、仕掛け時刻が同一となる複数の製品が存在しないようにずらされる。図の例では、製品aとcの各仕掛け時刻が同一であるため、製品aの仕掛け時刻がもとの値より例えば1秒間、早められるようにずらされている。この順序計画作成工程126においては、まず、S31において、それら仕掛け時刻に基づいてそれら製品a,b,cが仕掛け順序に並べられる。それら製品a,b,cの暫定的な仕掛け順序が決定されるのである。次にS32において、それら製品a,b,cの仕掛け時刻が修正される。具体的には、それら各製品a,b,cの仕掛け時刻が、それら製品a,b,cが図16に示すように、所定のタクトタイムと同じ時間間隔をおいてそれぞれ順に仕掛けられるように修正される。続いて、S33において、暫定的な仕掛け順序が、それら製品a,b,cが順に生産される際にそれら製品a,b,cが並ぶパターンとして予め定められたものに従っているか否かが判定される。図の例では、製品bが仕掛けられた後に製品cが仕掛けられることが並びパターンとされている。暫定的な仕掛け順序がそのすべての部分において並びパターンに従っている場合には、判定がYESとなり、本プログラムの一回の実行が終了するが、並びパターンに従っていない部分が存在する場合には、S34において、暫定的な仕掛け順序が並びパターンに従うように入れ替えられる。図の例では、暫定的な仕掛け順序のうち製品cとaが互いに隣接した2か所の部分においてそれぞれ順序が入れ替えられる。続いて、S35において、入れ替え部分を含む新たな仕掛け順序が並びパターンに従っているか否かが判定される。従っている場合には、判定がYESとなり、本プログラムの一回の実行が終了するが、従っていない部分が存在する場合、すなわち、仕掛け順序の入れ替えを行ってもすべての部分において並びパターンに従うことができない場合には、判定がNOとなり、S36において、ユーザに対して、並びパターンに従わない製品がアラームによって指摘される。その後、S37において、仕掛け順序の入れ替えによって出荷時刻が予定より遅れる製品が存在するか否かが判定される。存在しない場合には、判定がNOとなり、本プログラムの一回の実行が終了するが、存在する場合には、判定がYESとなり、S38において、ユーザに対して、出荷時刻が予定より遅れる製品がアラームによって指摘される。以上で本プログラムの一回の実行が終了する。そのようにして作成された順序計画に基づいて順序表が作成される。なお、この順序計画作成工程126により、最終的な仕掛け順序が仕掛け時刻に基づく暫定的な仕掛け順序とは異なるものとなれば、厳密には、前記使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116にその影響が及ぶことになるが、実際には、最終的な仕掛け順序の暫定的な仕掛け順序からの変更はわずかであり、それら使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116に及ぶ影響はそれほど大きくないため、本実施形態においては、それら使用計画作成工程114および仕入れ計画作成工程116は仕掛け順序の変更とは無関係に作成される。

0059

G.進捗管理工程128
この処理工程は、製品の進捗状況を物単位で、計画と実績とを対比しつつ表示する処理工程である。この処理工程は、前記生産計画作成プログラムの一部である進捗管理プログラムであって、図17にフローチャートで表されているものが前記コンピュータ20により実行されることにより実行される。以下、この処理を、同図に基づき、かつ、図18に示す場合を例にとり、説明する。この処理工程においては、まず、S41において、各製品の1時間毎の仕掛け数が仕掛け計画として画面32に表示される。図18の(a) には、ある自工程において2種類の製品a,bが仕掛けられる場合の仕掛け計画の一表示例が示されている。次に、S42において、ユーザにより、画面32に表示されている製品および時間帯組合せの中から今回の進捗管理の対象を選択するために、製品の種類と時間帯とが指定される。その指定は、画面32上において仕掛け数が表示されている複数の枠のいずれかがマウスによりクリックされることにより行われる。その後、S43において、指定された製品の種類と時間帯につき、製品の進捗状況が計画と実績とが対比されつつ表示される。製品の進捗状況の実績は定期的に外部から供給される。図18の(a) に示すように、今回は、製品の種類として製品bが選択され、かつ、時間帯として7時台が選択されているため、画面32には、同図の(b) に示すように、その時間帯において仕掛けられるべき4個の製品bについて個々に、自工程の名称,品番,後工程の名称,製品の検査時刻,出荷時刻,在庫時間等がそれぞれ表示される。この表示結果から次のようなことが分かる。すなわち、7時台に仕掛けた4個の製品bは、後工程がAP1,AP2,AP2からそれぞれ受注して仕掛けた3個と、ZAの安全在庫として仕掛けた1個であることと、後工程AP1向けの製品bについては、検査実績は入っているが出荷実績は入っていないので、在庫の状態にあり、また、その在庫時間は、1時間5分に及んでおり、かつ、現在12時であるから、出荷時刻が予定より5分遅れているということが分かるのである。このように、本実施形態においては、個々の製品について1日における時刻に関連付けて製品の進捗状況を管理することができるのである。

0060

以上、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本実施形態によれば次のような効果も得られる。まず、本実施形態によれば、各生産工程が後工程から製品の必要数の通知(出荷要求)を受けたときに直ちにそれら各製品について個々に出荷時刻を後工程に対して回答できるという効果が得られる。前記開発装置では、例えば、ある自工程がある稼働日について後工程から製品の必要数の通知を受けたときには、その稼働日における自工程の仕掛け数が、その稼働日において自工程から後工程に製品を納入するために使用される納入便の数を考慮して分割され、それにより、例えば、図19に示すように、ある稼働日における仕掛け数が5個である場合に、そのうちの2個は何月何日の1便目、残りの1個は何月何日の2便目というように、各製品の前工程からの出荷時刻が計算される。そのため、この開発装置では、1日に使用される納入便の数が多く、また、仕掛け数が多い場合には、仕掛け数から納入便を引き当てることが困難となる。これに対し、本実施形態によれば、自工程における複数の製品は、個々に出荷時刻が予め決定されている。したがって、本実施形態によれば、後工程から製品の必要数の通知を受けた場合には、それら各製品を特定するのみで、直ちに、それら各製品の出荷時刻を後工程に対して回答できるという効果が得られる。例えば、図20に示すように、複数の製品aのうち特定の製品axについて後工程から問い合わせがあった場合には、直ちにその製品axの出荷時刻を後工程に回答できるのである。なお、本実施形態においては、同図に示すように、出荷時刻と仕掛け時刻とが直接に関連付けられていて、仕掛け時刻を変更する際には出荷時刻が分かっている。したがって、例えば、出荷時刻に遅れない範囲内で仕掛け時刻の変更可能な範囲を探ることが容易となるという効果も得られる。また、本実施形態によれば、複数の生産工程間における作業者の勤務形態差に容易に対応できるという効果も得られる。作業者の勤務形態は複数の生産工程間で常に同じであるとは限らず、異なる場合がある。例えば、図21に示すように、後工程では、土曜日が臨時出勤日であるが、自工程では、土曜日が非稼働日である場合がある。この場合、自工程は、後工程で土曜日に仕掛けるべき5個の製品Aに対応する5個の部品aを余分に、金曜日までに生産して後工程に出荷しなければならない。そのため、開発装置では、ユーザの操作により、その5個分の製品aを例えば前日の稼働日である金曜日の日当たり出荷数に上乗せする。開発装置では、その5個分の製品aをいつ仕掛けるかが問題となり、ユーザは、その5個分の製品aを自工程の各稼働日に分配するための条件を開発装置に入力しなければならない。例えば、その5個分の製品aを臨時出勤日の前日と前々日、すなわち、木曜日と金曜日とでそれぞれ2個と1個に分配されるような条件を入力したり、臨時出勤仕掛け対応期間、例えば、月曜日から金曜日までの複数の稼働日に1個ずつ分配されるような条件を入力する。このように、開発装置では、複数の生産工程間の作業者の勤務形態差に対応するために、ユーザが条件を入力しなければならず、面倒であった。なお、同図に示すように、最終に、日当たり仕掛け数が対象稼働期間内で平均化される。これに対し、本実施形態によれば、生産計画作成装置が、後工程のカレンダ(勤務形態を表したもの)および稼働時刻と、自工程のカレンダおよび稼働時刻を生産条件として各生産工程毎に持っている。したがって、本実施形態によれば、ユーザが複数の生産工程間の勤務形態差に対応するために条件を入力するという特別の操作をすることなく、複数の生産工程間における作業者の勤務形態差に自動的に対応できるという効果が得られる。例えば、生産計画作成装置では、図22に示すように、後工程では本来非稼働日である土曜日が臨時出勤日である場合には、自工程の、後工程の臨時出勤日の直前の稼働日である金曜日の出荷数が、自動的に、後工程がその金曜日に必要な製品数と、臨時出勤日である土曜日に必要な製品数との和とされ、さらに、後工程が臨時出勤日である土曜日に必要な製品数、すなわち、余分な製品数が、自工程での木曜日の仕掛け数と金曜日の仕掛け数とにそれぞれ予め定められた比率で分配される。最後に、自工程の日当たり仕掛け数が対象稼働期間内で平均化される。なお、各生産工程毎に勤務カレンダを持つという技術は、複数の製品を個々にかつ1日における時刻に関連付けて管理するという技術から独立して実施可能である。さらにまた、本実施形態によれば、各製品に使用する各部品の使用順序および使用時刻も分かるという効果も得られる。開発装置では、各生産工程における製品の仕掛け時刻と部品の使用時刻とが直接に関連して記憶されていないため、図23に示すように、ある自工程において複数種類の製品a,bが生産される場合には、製品aの部品αと製品bの部品βとのそれぞれの使用順序および使用時刻は分からない。これに対し、本実施形態によれば、図24に示すように、自工程における各製品a,bの仕掛け時刻と各部品α,βの使用時刻とが直接に関連付けられているため、各部品α,βの使用順序および使用時刻は、各製品a,bの仕掛け順序および仕掛け時刻と同様に分かる。

0061

以上、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、この他にも、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施することができる。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明の一実施形態である生産計画作成装置のハードウェア構成を示す図である。
図2上記生産計画作成装置を示す機能ブロック図である。
図3上記生産計画作成装置のソフトウェア構成を示す図であるとともに、その生産計画作成装置のコンピュータにより実行されるべき生産計画作成プログラムを示すフローチャートである。
図4上記生産計画作成装置における複数の処理工程が順に実行される様子を示すフローチャートである。
図5図3の生産計画作成プログラムの実行によって出荷計画作成工程,仕掛け計画作成工程,使用計画作成工程および仕入れ計画作成工程がそれぞれ実行される様子の一例を段階的に示す図である。
図6図3の生産計画作成プログラムの実行結果を示す図である。
図7図3における仕掛け計画作成工程における負荷調整を説明するための図である。
図8図3における先行遅延補正工程を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。
図9その先行遅延補正工程の実行内容を説明するための図である。
図10図3における生産枠詰め処理工程を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。
図11その生産枠詰め処理工程の実行内容を説明するための図である。
図12図3におけるシミュレーション処理工程を実行するシミュレーション装置を示す機能ブロック図である。
図13そのシミュレーション処理工程の実行内容を説明するための図である。
図14そのシミュレーション処理工程を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。
図15図3における順序計画作成工程を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。
図16その順序計画作成工程の実行内容を説明するための図である。
図17図3における進捗管理工程を実行するためのプログラムを示すフローチャートである。
図18その進捗管理工程の実行内容を説明するための図である。
図19前記実施形態の効果を説明するために、本出願人が本発明に先立って開発した生産計画作成装置(以下、「開発装置」という。)の問題点を説明するための図である。
図20前記実施形態の効果を説明するための図である。
図21前記実施形態の効果を説明するために前記開発装置の問題点を説明するための図である。
図22前記実施形態の効果を説明するための図である。
図23前記実施形態の効果を説明するために前記開発装置の問題点を説明するための図である。
図24前記実施形態の効果を説明するための図である。
図25自動車生産工程の一例を示す工程図である。
図26前記開発装置の構成を示すブロック図である。
図27その開発装置の実行内容を説明するための図である。
図28その開発装置の実行内容を説明するための別の図である。
図29その開発装置の実行内容を説明するためのさらに別の図である。
図30その開発装置による負荷調整の内容を説明するための図である。
図31その開発装置による先行遅延補正の内容を説明するための図である。
図32その開発装置による生産枠詰め処理の内容を説明するための図である。
図33その開発装置による順序計画作成の内容を説明するための図である。
図34その開発装置による進捗管理の内容を説明するための図である。
図35その開発装置により生産計画を変更する場合を説明するための図である。
図36本発明に係る生産計画作成装置における「仕掛け」なる用語の定義の一例を説明するための図である。
図37その「仕掛け」なる用語の定義の別の例を説明するための図である。

--

0063

20コンピュータ
22記憶装置
24記録媒体
26入力装置
28ディスプレイ装置
32 画面

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