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技術 誘導加熱された接合部の冷却方法および冷却装置

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 尾崎茂克佐藤有一広田芳明
出願日 1996年8月30日 (24年5ヶ月経過) 出願番号 1996-231158
公開日 1998年3月17日 (22年11ヶ月経過) 公開番号 1998-072623
状態 特許登録済
技術分野 誘導加熱一般 圧接、拡散接合 圧接、拡散接合 熱処理 物品の熱処理
主要キーワード 支持棹 冷却媒体流通路 誘導コイル間 冷却媒体供給管 係止ボルト 誘導加熱効率 接合部領域 冷却待ち
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年3月17日)のものです。
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図面 (9)

課題

本発明は、鋼管等の金属管同士あるいは棒鋼等の金属棒同士を誘導加熱接合した後、加熱され昇温した接合部領域を、誘導コイル冷却媒体による損傷を防止しつつ急速冷却し、接合の作業時間を短縮する加熱された接合部の冷却方法および冷却装置を提供する。

解決手段

相対する円形断面の金属体の端部接合面間接合材を介在させ、接合部領域の外周側に配置した誘導コイルにより接合部を誘導加熱して該金属体を接合した直後、誘導加熱された接合部領域に対して、該金属体の外周面誘導コイル間に配置された、冷却筒の多数の噴出孔から冷却媒体を噴出させて該接合部領域を冷却することを特徴とする。誘導加熱接合中、冷却筒を退避待機)させたり、誘導加熱コイルと冷却筒を分割して金属体の外周部に着脱容易にすることも考慮。

概要

背景

金属管金属棒等の円形断面の金属体の端面を突合せ接合する手段としては、各種の溶接法圧接法の他、最近では液相拡散接合法が注目されてきている。この拡散接合法は、接合対象となる金属体の両端面間非晶質金属箔などの接合材を介在させ、該箔の含有元素両金属体液相拡散させることにより両金属体を接合する方法である。例えば鋼材を接合対象とする拡散接合方法圧接方法の場合は、接合部を950〜1300℃に加熱する必要があるが、この加熱手段として、周波数の選択によって、加熱領域と加熱温度制御が容易な誘導加熱方法が広く採用されている。このように、接合時に加熱を必要とする接合方法を採用する場合、多くの場合、誘導加熱コイルの取り付けや取り外しの際、人手作業が必要になる場合が多く、この接合作業をより短時間に安全に行うために、場合によっては、母材強度劣化を防止するために、接合の際に誘導加熱コイルで加熱された接合部をより短時間に低温にするための冷却が必要である。

従来、円形断面の金属体の冷却に関しては、例えば高周波誘導焼き入れに際して、この円形断面の金属体の外周側に高周波誘導加熱コイルと冷却手段を軸方向に並設して、高周波誘導加熱して急冷する、焼き入れのための冷却方法(装置)が知られている。また、シャフト等の機械部品の焼き入れに際して、誘導加熱コイル内に内部の被加熱物冷却媒体噴出して冷却を行う冷却装置を備えた焼き入れ装置も知られているが、誘導加熱して接合後の加熱された接合部の冷却に適用された冷却方法(装置)は見当らない。

上記の焼き入れ装置での冷却装置を、誘導加熱して接合後の加熱された接合部の冷却装置として用いることも考えられる。しかし、これらの焼き入れ装置での冷却装置においては、誘導加熱コイルと冷却装置は一体的に形成されているため、この冷却装置が誘導加熱を阻害しない銅または銅合金で形成される場合では、ある程度の肉厚が必要であり、短時間で加熱しないと冷却装置が輻射や誘導加熱で加熱されて損傷する場合がある。

そのため、電源容量を大きくする必要も出てくるなど加熱のための電源に制約を生じる可能性があり、誘導加熱コイルの形状を複雑にする必要がある。また、誘導加熱コイルへの冷却媒体の跳ね返り、しみ出しにより誘導加熱コイルの巻線短絡して損傷したり、コーティング材が損傷するという問題がある(参考技術特開昭60−59015号公報、55−85621号公報)。

概要

本発明は、鋼管等の金属管同士あるいは棒鋼等の金属棒同士を誘導加熱接合した後、加熱され昇温した接合部領域を、誘導コイルの冷却媒体による損傷を防止しつつ急速冷却し、接合の作業時間を短縮する加熱された接合部の冷却方法および冷却装置を提供する。

相対する円形断面の金属体の端部接合面間に接合材を介在させ、接合部領域の外周側に配置した誘導コイルにより接合部を誘導加熱して該金属体を接合した直後、誘導加熱された接合部領域に対して、該金属体の外周面誘導コイル間に配置された、冷却筒の多数の噴出孔から冷却媒体を噴出させて該接合部領域を冷却することを特徴とする。誘導加熱接合中、冷却筒を退避待機)させたり、誘導加熱コイルと冷却筒を分割して金属体の外周部に着脱容易にすることも考慮。

目的

本発明は、金属管や金属棒等の円形断面の金属体間に接合材を介在させ、接合部の外周側に配置した誘導加熱コイルにより接合部を誘導加熱して拡散接合あるいは圧接接合した後、加熱され昇温した接合部領域を急速冷却し、接合の作業時間を短縮するとともに誘導加熱コイルの冷却媒体による損傷を防止し、場合によっては母材の強度の劣化を防止できる、誘導加熱された接合部の冷却方法および冷却装置を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

相対する円形断面の金属体の端部接合面間接合材を介在させ、接合部の外周側に配設した誘導加熱コイルにより接合部を誘導加熱して該金属体を誘導加熱して接合した直後に、誘導加熱中に誘導加熱コイルの外側の金属体外周部で待機状態にある誘導加熱コイル長を超える長さの冷却筒を、金属体の外周面誘導コイル内面間に挿入し、この冷却筒の金属体側の内面に配設した多数の噴出孔から冷却媒体噴出させて誘導加熱して接合した直後の接合部領域を冷却することを特徴とする誘導加熱された接合部の冷却方法

請求項2

相対する円形断面の金属体の接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイルに、金属体側内面側に多数の噴射孔を有し冷却媒体供給管を連結してなる誘導加熱コイル長を超える長さの冷却筒を、誘導加熱コイル内側に挿入し誘導加熱コイルの外側に退避可能なように軸方向に移動自在に配設したことを特徴とする誘導加熱された接合部の冷却装置

請求項3

相対する円形断面の金属体の接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイル近傍の金属体外周部に、金属体側内面に多数の噴射孔を有し冷却媒体供給管を連結してなる誘導加熱コイル長を超える長さの冷却筒を、金属体の接合部領域の外周と誘導コイル間に対して挿入・退避移動自在に装着したことを特徴とする誘導加熱された接合部の冷却装置。

請求項4

冷却筒と誘導コイルが分割型であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の誘導加熱された接合部の冷却装置。

請求項5

冷却筒のみが分割型であることを特徴とする請求項3記載の誘導加熱された接合部の冷却装置。

請求項6

誘導加熱コイルのみが分割型であることを特徴とする請求項3記載の誘導加熱された接合部の冷却装置。

技術分野

0001

本発明は、金属管金属棒等の円形断面の金属体間に接合材を介在させ、接合部の外周側に配置した誘導コイルにより接合部を誘導加熱して該金属体を接合した後、この接合部領域急速冷却するための誘導加熱された接合部の冷却方法および冷却装置に関するものである。

背景技術

0002

金属管や金属棒等の円形断面の金属体の端面を突合せ接合する手段としては、各種の溶接法圧接法の他、最近では液相拡散接合法が注目されてきている。この拡散接合法は、接合対象となる金属体の両端面間非晶質金属箔などの接合材を介在させ、該箔の含有元素両金属体液相拡散させることにより両金属体を接合する方法である。例えば鋼材を接合対象とする拡散接合方法圧接方法の場合は、接合部を950〜1300℃に加熱する必要があるが、この加熱手段として、周波数の選択によって、加熱領域と加熱温度制御が容易な誘導加熱方法が広く採用されている。このように、接合時に加熱を必要とする接合方法を採用する場合、多くの場合、誘導加熱コイルの取り付けや取り外しの際、人手作業が必要になる場合が多く、この接合作業をより短時間に安全に行うために、場合によっては、母材強度劣化を防止するために、接合の際に誘導加熱コイルで加熱された接合部をより短時間に低温にするための冷却が必要である。

0003

従来、円形断面の金属体の冷却に関しては、例えば高周波誘導焼き入れに際して、この円形断面の金属体の外周側に高周波誘導加熱コイルと冷却手段を軸方向に並設して、高周波誘導加熱して急冷する、焼き入れのための冷却方法(装置)が知られている。また、シャフト等の機械部品の焼き入れに際して、誘導加熱コイル内に内部の被加熱物冷却媒体噴出して冷却を行う冷却装置を備えた焼き入れ装置も知られているが、誘導加熱して接合後の加熱された接合部の冷却に適用された冷却方法(装置)は見当らない。

0004

上記の焼き入れ装置での冷却装置を、誘導加熱して接合後の加熱された接合部の冷却装置として用いることも考えられる。しかし、これらの焼き入れ装置での冷却装置においては、誘導加熱コイルと冷却装置は一体的に形成されているため、この冷却装置が誘導加熱を阻害しない銅または銅合金で形成される場合では、ある程度の肉厚が必要であり、短時間で加熱しないと冷却装置が輻射や誘導加熱で加熱されて損傷する場合がある。

0005

そのため、電源容量を大きくする必要も出てくるなど加熱のための電源に制約を生じる可能性があり、誘導加熱コイルの形状を複雑にする必要がある。また、誘導加熱コイルへの冷却媒体の跳ね返り、しみ出しにより誘導加熱コイルの巻線短絡して損傷したり、コーティング材が損傷するという問題がある(参考技術特開昭60−59015号公報、55−85621号公報)。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、金属管や金属棒等の円形断面の金属体間に接合材を介在させ、接合部の外周側に配置した誘導加熱コイルにより接合部を誘導加熱して拡散接合あるいは圧接接合した後、加熱され昇温した接合部領域を急速冷却し、接合の作業時間を短縮するとともに誘導加熱コイルの冷却媒体による損傷を防止し、場合によっては母材の強度の劣化を防止できる、誘導加熱された接合部の冷却方法および冷却装置を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の第一の発明は、相対する円形断面の金属体の端部接合面間に接合材を介在させ、接合部の外周側に配設した誘導加熱コイルにより接合部を誘導加熱して該金属体を誘導加熱して接合した直後に、誘導加熱中に誘導加熱コイルの外側の金属体外周部で待機状態にある誘導加熱コイル長を超える長さの冷却筒を、金属体の外周面と誘導コイルの内面間に挿入し、この冷却筒の金属体側の内面に配設した多数の噴出孔から冷却媒体を噴出させて誘導加熱して接合した直後の接合部領域を冷却することを特徴とする誘導加熱された接合部の冷却方法。

0008

第二の発明または第三の発明は、第一の発明を実施するための装置例として位置付けされるもので、第二の発明は、相対する円形断面の金属体の接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイルに、金属体側内面側に多数の噴射孔を有し冷却媒体供給管を連結してなる誘導加熱コイル長を超える長さの冷却筒を、誘導加熱コイル内側に挿入し誘導加熱コイルの外側に退避可能なように軸方向に移動自在に配設したことを特徴とする誘導加熱された接合部の冷却装置。

0009

第三の発明は、相対する円形断面の金属体の接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイル近傍の金属体外周部に、金属体側内面に多数の噴射孔を有し冷却媒体供給管を連結してなる誘導加熱コイル長を越える長さの冷却筒を、金属体の接合部領域の外周と誘導コイル間に対して挿入・退避移動自在に装着したことを特徴とする誘導加熱された接合部の冷却装置である。

0010

また、第四の発明は、第二の発明または第三の発明において、冷却筒と誘導コイルが分割型であることを特徴とし、第五の発明は、第三の発明において、冷却筒のみが分割型であることを特徴し、第六の発明は、第三の発明において、誘導コイルのみが分割型であることを特徴とするものもである。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明は、相対する円形断面の金属体の接合面間に接合材を介在させ、接合部領域の外周側に配置した誘導コイルにより接合部領域を誘導加熱して該金属体を拡散接合や圧接接合した場合に、誘導加熱コイルをそのままにした状態で、接合直後の接合部領域を、誘導加熱コイルの冷却媒体による損傷を防止しつつ短時間でかつ均一に冷却するためのものである。

0012

そのために、内面側に多数の噴出孔を有する冷却筒の長さを誘導加熱コイル長を超える長さとし、誘導加熱中には誘導加熱コイルの外側で待機させておき、誘導加熱して接合直後、極力早く誘導加熱コイルと金属体の外周間に挿入して、誘導加熱コイルを保護しつつ、この冷却筒の多数の噴出孔から冷却媒体を噴出させ、誘導加熱して接合直後の加熱された接合部領域を冷却するように構成したことを主要な特徴にしている。

0013

また、金属体の外周部に対する誘導加熱コイル、冷却筒の着脱を容易にするため、誘導加熱コイル、金属筒を分割型に構成することも特徴にしている。なお、冷却筒に冷却媒体の吸引装置を設置すれば、冷却媒体の流通を促進させて冷却能力を向上したり、冷却媒体の冷却筒外への流出を防止して環境保全強化したり冷却媒体の循環使用を容易するために有効である。本発明は、接合手段として、接合部領域を誘導加熱して接合する、液相拡散接合拡散ろう付け等の拡散接合、圧接接合を用いる場合に主として用いられるものである。

0014

以下に本発明の各発明を、金属管を液相拡散接合するための誘導加熱して拡散接合後の冷却に適用した場合について説明する。図1図2は、第一の発明と第二の発明に係る実施例で、拡散接合対象の相対する金属管同士の突き合わせ接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイルに、誘導コイル長を超える長さの冷却筒を誘導加熱コイル内側に挿入し誘導加熱コイルの外側に退避可能なように、軸方向に移動自在に配設した場合のものである。

0015

図1において、1と2は接合対象の金属管で、この相対する金属管を接合材13を介在させて突き合わせ、接合4部領域の外周側には誘導加熱コイル3が、移動台車(図示省略)に設けた支持体6によって接合4部領域の外周との間に加熱空間Aを形成するように支持され配設されている。

0016

この誘導加熱コイル3は、巻線3cと、これを保護するガラスウール耐火物加熱効率を十分に確保するため断熱材等で構成されており、巻線3cに例えば高周波電源により高周波電流を流して、誘導加熱コイル3の内側の金属管1と金属管2の突き合わせ接合部領域を誘導加熱して拡散接合するためのものである。この拡散接合においては、接合部4およびその近傍領域の温度は、鋼材の場合で950〜1300℃になる。

0017

したがって、誘導加熱コイル3の金属管1,2に対する着脱に手作業を伴う場合には、手作業を行うのに支障のない温度になるまで次の接合作業を進行させることは困難である。また、場合によっては母材の強度劣化が進行し、接合部領域の強度が低下することもある。そこで、この発明では誘導加熱して拡散接合が終了した直後に、加熱された接合部4領域を急速冷却する。

0018

そのために、誘導加熱コイル3には、拡散接合後の加熱された接合部領域を急速冷却するための冷却筒5が一体的に配設されているが、この冷却筒5は、誘導加熱コイル3の支持体6に設けた支持棹6bに移動子6s介して軸方向に移動自在に支持しており、誘導加熱コイル3で接合部4領域を誘導加熱中は誘導加熱コイル3の外側に退避(移動)可能であり、誘導加熱して拡散接合終了と同時に矢印15方向に移動して、図2に示すように、金属管1,2の接合部4領域の外周面と誘導加熱コイル3の内面間に挿入(移動)させ、この冷却筒5からの冷却媒体7により、誘導加熱された接合部4領域を冷却することができる。

0019

この冷却筒5は、2重筒になっており、外筒5oと多数の冷却媒体7の噴出孔5hを有する内筒5i間には冷却媒体7の流通路8が形成され、この流通路には、冷却媒体供給源9に冷却媒体供給装置10を介して連通させた冷却媒体供給管11が連結されている。この冷却筒5による冷却が不均一である場合には、接合部領域は前記のように高温であるため、熱歪みを生じ接合領域の強度低下を生じる懸念があるので、ここでは、均一冷却ができるように冷却筒5の内面に多数の噴出孔5hを規則配置している。

0020

この冷却筒5の長さは誘導加熱コイル3の長さより長くして、図2の状態で冷却筒5の多数の噴出孔5hから冷却媒体7を噴出して、加熱された接合部4領域を冷却する場合に噴出、飛散する冷却媒体7が誘導加熱コイル3に接触しないようにして、冷却媒体7による誘導加熱コイル3の損傷を防止するようにしている。

0021

このように構成することにより、金属管1と金属管2の接合面間に接合材13を介在させ、その外周側に配設した誘導加熱コイルにより接合部領域を誘導加熱して拡散接合した後、例えば鋼材の場合では950〜1300℃まで昇温した接合部領域を、冷却筒5の噴出孔5hから噴出の冷却媒体7により、誘導加熱コイルの冷却媒体による損傷を防止しつつ直ちに接合作業の進行に支障のない200〜100℃温度まで急速冷却し、接合の作業時間を短縮することができる。

0022

図中12は、金属管1,2の外周と冷却筒5内面間に所定の冷却空間14を形成するスペーサーである。この所定の冷却空間14は、移動台車(図示省略)に備えた調節機構(図示省略)で予め調節するようにしてもよい。この例では、冷却のタイミングは冷却筒5の移動時間遅れるが、冷却筒5は誘導加熱されないし、誘導加熱の支障になることはないので、冷却筒の材料に対する制限条件緩和することができる。

0023

図3は、第一の発明と第三の発明に係る実施例で、拡散接合対象の相対する金属管と金属管の突き合わせ接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイルと、誘導加熱コイル長を超える長さの冷却筒とは独立に存在させ、接合対象の相対する金属管と金属管の突き合わせ接合部領域の外周側に配設した誘導加熱コイルに近接して、冷却筒を軸方向に移動自在に装着した場合のものである。

0024

図3において、冷却筒5を金属管1,2の接合部4領域の外周と誘導加熱コイル3の外側領域間を軸方向に移動自在に装着して、冷却筒5は誘導加熱して拡散接合する際、誘導加熱コイル3の外側に待機させておき、拡散接合の終了と同時に矢印15の方向に移動して、図4に示すように、金属管1,2の接合部4領域の外周面と誘導加熱コイル3の内面間に挿入し、この冷却筒5の多数の噴出孔5hから冷却媒体7を噴出させて拡散接合後の加熱された接合部4領域を、誘導加熱コイル3の冷却媒体による損傷を防止しつつ所定の温度域まで冷却するようにしている。この場合には、前記第二の発明の場合と概ね同様、冷却のタイミングは冷却筒5の移動時間分遅れがあるが、冷却筒5は誘導加熱されないし、誘導加熱の支障になることはないので、冷却筒の材料に対する制限条件を緩和することができる。

0025

上記の図1図4に示される各発明のように、誘導加熱コイル3、冷却筒5が、それぞれ一体に形成されている場合には、金属管1と金属管2の接合部領域を、誘導加熱コイル3と冷却筒5内に挿入して、誘導加熱して拡散接合し、加熱された接合部領域と誘導加熱コイル3を冷却後、通過させる必要があり、金属管1と金属管2の接合部領域に対する誘導加熱コイル3と冷却筒5の着脱作業は容易とは言い難く、金属管1と金属管2の通過に際して誘導加熱コイル3と冷却筒5が損傷する懸念もある。

0026

そこで、第四の発明では、第一の発明を実施するための図1図2に示すような第二の発明おいて、図5(ここでは、誘導加熱して拡散接合後に冷却筒5を加熱された接合部4領域の外周と誘導加熱コイル3間に挿入した状態例を示す)に示すように、誘導加熱コイル3を3aと3bに、冷却筒5を5aと5bにそれぞれ分割して、分割した誘導加熱コイル3a,3bに形成したフランジ部3f1 と3f2 の係止孔17に係止ボルト16を係合して、接合材を介在させて突き合わせた状態の金属体1,2の接合部領域の外周側に装着する。

0027

そして、誘導加熱して拡散接合する場合には、冷却筒5を軸方向に移動して誘導加熱コイル3の外側の金属管1,2の外周部に退避させておき、拡散接合が終了後、図5のように、冷却筒5を加熱された接合部4領域の外周と誘導加熱コイル3間に挿入して、冷却筒5の噴出孔5hから冷却媒体7を噴出して加熱された接合部4領域を冷却する。誘導加熱コイル3と冷却筒5を金属管1,2の接合部4領域の外周から取り外す場合には、係止ボルト16の係止解除することにより、誘導加熱コイル3と冷却筒5を金属体1,2の接合部領域の外周部から容易に取り外すことができる。

0028

また、第一の発明を実施する、図3図4に示すような第三の発明においては、図6(ここでは、誘導加熱して拡散接合後に冷却筒5を誘導加熱コイル3の外側に配設した状態例を示す)に示すように、誘導加熱コイル3を3aと3bに分割して、この誘導加熱コイル3は、分割した誘導加熱コイル3a,3bに形成したフランジ部3f1 と3f2 の係止孔17に係止ボルト16を係合して、接合材を介在させて突き合わせた状態の金属管1,2の接合部4領域の外周側に装着する。

0029

一方、冷却筒5を5a,5bに分割して、一端側を支軸18を中心に開閉自在とし、金属管1,2の接合部4領域の外周に装着した誘導加熱コイル3に近接させ、金属管1の外周に開状態で仮装着した後、閉状態にして冷却筒5aと5bの他端側の突き合わせ部に形成の係止孔19に係止具20を差し込んで、冷却筒5を軸方向に移動自在に装着する。そして、誘導加熱コイル3による誘導加熱して拡散接合後に、冷却筒5を矢印15方向に移動して誘導加熱コイル3と金属管1と2の接合部領域の外周間に挿入し、冷却筒5の噴出孔5hから冷却媒体7を噴出して加熱された接合部4領域を冷却する。

0030

誘導加熱コイル3を取り外す場合は、フランジ部3f1 と3f2 の係止孔17に係合した係止ボルト16による係止を解除することにより、金属体1,2の接合部領域の外周部から容易に取り外すことができる。また、冷却筒5を取り外す場合には、この冷却筒5をもとの位置に待機移動させ、係止具20を係止孔19から引き抜くことにより金属管1,2の外周部から容易に取り外すことができる。

0031

第五の発明では、第三の発明において、図7に示すように、冷却筒5を5a,5bに分割して、一端側を支軸18を中心に開閉自在とし、金属管1,2の接合部4領域の外周に装着した誘導加熱コイル3に近接させ、金属管1の外周に開状態で仮装着した後、閉状態にして冷却筒5aと5bの他端側の突き合わせ部に形成の係止孔19に係止具20を差し込んで、冷却筒5を軸方向に移動自在に装着する。

0032

そして、誘導加熱コイル3による誘導加熱して拡散接合後に、冷却筒5を矢印15方向に移動して誘導加熱コイル3と金属管1と2の接合部領域の外周間に挿入し、冷却筒5の噴出孔5hから冷却媒体7を噴出して加熱された接合部4領域を冷却する。冷却筒5を取り外す場合には、この冷却筒5をもとの位置に待機移動させ、係止具20を係止孔19から引き抜き、5a,5を支軸18を中心に開動作してb金属管1,2の外周部から容易に取り外すことができる。

0033

第六の発明では、第三の発明において、図8に示すように、誘導加熱コイル3を3aと3bに分割して、分割した誘導加熱コイル3a,3bに形成したフランジ部3f1 と3f2 の係止孔17に係止ボルト16を係合して、接合材を介在させて突き合わせた状態の金属管1,2の接合部領域の外周側に装着する。

0034

一方、冷却筒5は、誘導加熱コイル3に近接してその外側に配設して待機させておき、誘導加熱コイル3で接合部4領域を誘導加熱して拡散接合後、矢印15方向に移動して誘導加熱コイル3と金属管1と2の接合部領域の外周間に挿入し、冷却筒5の噴出孔5hから冷却媒体7を噴出して加熱された接合部4領域を冷却する。誘導加熱コイル3を取り外す場合は、フランジ部3f1 と3f2 の係止孔17に係合した係止ボルト16による係止を解除することにより、金属管1,2の接合部領域の外周部から容易に取り外すことができる。

0035

本発明の上記各発明で用いる誘導加熱コイルは、単独でまたは冷却筒を組み込んで台車等の移動体に搭載してしておき、接合対象である相対する金属管の接合面を突き合わせる際に、または突き合わせた後に手作業を併用して金属管1,2の接合部4領域の外周面側に配設するようにしてもよいし、軽量の場合にはそのハンドリングは手作業で行ってもよい。

0036

冷却筒は、誘導加熱コイルと別に配設する場合には、センタリング機能を備えた移動体に搭載して、接合対象である相対する金属管の接合面を突き合わせる際に、手作業を併用して金属管の接合部領域の外側に配設して待機させておき、冷却の際に内面間に挿入、位置合わせを行うようにしてもよいし、軽量の場合にはそのハンドリングは手作業で行ってもよい。

0037

本発明は、上記図1図8に記載されるものに限定されるものではなく、請求項1〜6の範囲を満足する範囲内で変更されるものである。例えば、誘導加熱コイルの構造(含む材質)、冷却筒の構造(含む材質)、冷却媒体の種類(水、油等の液体、空気、窒素ガス等の気体、液体と気体の混合体蒸気等)、金属体の外周部に対する着脱構造等については、接合対象の金属体の材質、サイズ、接合条件等に応じて変更のあるものである。

0038

また、冷却筒については、冷却媒体の吸引装置を設置し、冷却媒体の流通を促進して冷却能力を向上したり、冷却媒体の冷却筒外への流出を防止して環境保全を強化したり、冷却媒体の循環使用を容易な構造を採用してもよい。なお、本発明は金属管の他、金属棒などの円形断面の金属体を拡散接合法を用いて、誘導加熱して拡散接合する場合に適用してより効果の大きいものである。拡散接合は、MIG溶接TIG溶接、あるいは圧接など他の接合手段に比べて安価かつ容易に行うことができるので、油井管現地施工、あるいは各種建設工事の現地における金属管や金属棒等の円形断面金属体の接合に適している。

0039

本発明で誘導加熱を適用するのは、接合部領域の制御と温度制御を高精度で行うことができるからである。本発明では、誘導加熱して接合後の加熱された接合部領域を、冷却媒体による誘導加熱コイルの損傷を防止しつつ短時間に均一冷却することができ、接合のための時間、特に冷却待ち時間を大幅に短縮して接合作業時間を大幅に短縮するできるものである。

0040

この実施例は、図1図2図3図4に示すような誘導加熱コイルと冷却装置を用い、液相拡散接合法による接合を実施し、接合終了直後の加熱された接合部領域を第一の発明により冷却した場合のものである。

0041

ここでは、接合対象の金属体は鋼管で、JIS G3444に規定されるSTK400、外径264.4mm、内径228.8mm、肉厚17.8mmのものである。相対する鋼管の端面間に接合材として非晶質金属箔を挟んで突き合わせ、約900kgの荷重をかけて誘導加熱して拡散接合した。非晶質金属箔は、Fe−9wt%Si−1.5wt%Bからなる組成のもので、厚さは30μmである。接合部領域は突き合わせ面からそれぞれ100mmの範囲に設定した。また、加熱に用いた誘導加熱コイルは、内径330mmφ、長さ200mm、巻数10巻で、接続した電源は、最高出力50kW、周波数8kHz の高周波電源である。この電源により、二次側電力を40kW(700V,60A)として誘導加熱し、およそ2℃/秒の昇温速度で1200℃に加熱して5分保定してから電源を切った。電源を切ってから直ちに冷却筒に冷却媒体として常温冷却水を供給し噴出孔から噴射水量密度300リットル/m2 ・min で噴射して接合部を1200℃からハンドリングに支障のない200℃まで冷却した。冷却筒は銅合金製のもので、内径290mmφ、外径320mmφ、軸方向長さ400mmφのものである。

0042

この実施例では、接合部領域に接合点表面温度を1200℃から200℃に下げるための所要時間は65〜80秒であった。これに対して、実施例と同じ条件で誘導加熱し、拡散接合して保定後電源をきり直ちに放冷した比較例では、1980秒と実施例の場合の所要時間の約20倍以上の時間を必要とした。

0043

実施例の場合では、極めて短時間に冷却することができ、次作業へ極めて短時間で移行することができた。また、実施例では、誘導加熱コイルへの冷却水の跳ね返り、しみ出し等はなく、誘導加熱コイルやコーティング材の損傷も認められなかった。また、冷却筒にも損傷は全く認められなかった。

発明の効果

0044

本発明においては、金属管あるいは棒鋼等の円形断面の金属体を拡散接合法や圧接法を用いて接合した際、誘導加熱により高温になった接合部領域を、誘導コイルの冷却媒体による損傷を防止しつつ均一に急速冷却することができる。したがって、接合のための作業時間を大幅に短縮するとともに、誘導加熱コイルを保護し、その寿命延長を実現することができる。この場合に、誘導加熱コイル、冷却筒を分割型にした場合には、金属体の外周部に対する着脱作業時間を短縮することができる。また、冷却筒を誘導加熱中に退避させるようにしているので、冷却筒による誘導加熱効率の低下の懸念がなくなるとともに、冷却筒が誘導加熱により損傷することを防止できる。

図面の簡単な説明

0045

図1本発明の誘導加熱コイルと接合部冷却装置の第一例を示す一部切り欠き断面側面説明図。
図2図2の誘導加熱コイルと接合部冷却装置(冷却筒)の動作例を示す一部切り欠き断面側面説明図。
図3本発明の誘導加熱コイルと接合部冷却装置の第二例を示す一部切り欠き断面側面説明図。
図4図2の誘導加熱コイルと接合部冷却装置(冷却筒)の動作例を示す一部切り欠き断面側面説明図。
図5(a)図は本発明の誘導加熱コイルと接合部冷却装置の第三例を示す一部切り欠き断面側面説明図、(b)図は(a)図のAa−Ab矢視断面説明図。
図6(a)図は本発明の誘導加熱コイルと接合部冷却装置の第四例を示す一部切り欠き断面側面説明図、(b)図は(a)図のBa−Bb矢視断面説明図。
図7(a)図は本発明の誘導加熱された接合部の冷却装置の第五例を示す一部切り欠き断面側面説明図、(b)図は(a)図のCa−Cb矢視断面説明図。
図8(a)図は本発明の誘導加熱コイルと接合部冷却装置の第六例を示す一部切り欠き断面側面説明図、(b)図は(a)図のDa−Db矢視断面説明図。

--

0046

1,2金属管
3誘導加熱コイル
3a,3b 誘導加熱コイル(分割)
3c巻線
3f1 ,3f2フランジ部
A加熱空間
4接合部
5冷却筒
5a,5b 冷却筒(分割)
5o外筒
5i内筒
5h噴出孔
6支持体
6b支持棹
6s移動子
7冷却媒体
冷却媒体流通路
9冷却媒体供給源
10冷却媒体供給装置
11冷却媒体供給管
12スペーサー
13接合材
14冷却空間
15 矢印(移動方向)
16係止ボルト
17係止孔
18支軸
19係合孔
20 係止具

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