図面 (/)

技術 新規複合体及びオリゴヌクレオチドの合成方法

出願人 東亞合成株式会社
発明者 早川芳宏片岡正典野依良治
出願日 1996年8月30日 (23年8ヶ月経過) 出願番号 1996-230733
公開日 1998年3月17日 (22年1ヶ月経過) 公開番号 1998-072448
状態 特許登録済
技術分野 他の環と縮合した1,3ージアゾール環 糖類化合物 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード 反応促進作用 OH体 発色定量 標準プログラム デオキシアデノシン誘導体 エチルアルコ メチレン水素 リダイト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年3月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

新しい核酸合成反応促進剤、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチド合成方法のための反応促進剤を開発することを課題とする。

解決手段

ベンズイミダゾール又はその類縁体アルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる新規複合体、特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸又はメタンスルホン酸からなる新規な複合体がホスホロアミダイト法の反応促進剤として優れていることを見出した。また、本発明の核酸合成反応促進剤は、酸素及び湿気に対して安定であり室温保存が可能であり、さらに、アセトニトリルに対する溶解性があり、価格も高価ではないという点で優れている。特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸との複合体は、液相合成固相合成いずれにおいても使用できるという優れた特性をも有している。

概要

背景

オリゴヌクレオチドなどの核酸化合物を合成するためのヌクレオシド縮合方法としては、ジエステル法、トリエステル法、ホスファイト法、ホスホロアミダイト法、H−ホスホネート法(丹羽雄著、DNAの化学合成法(化学生物実験ライン22)、広川書店(1992年))及びチオホスファイト法(T. Yoshida、K. Kimura、United States Patent 4,808,708(1989年))が知られている。

このうち、ホスホロアミダイト法は、自動合成機を用いて行う合成方法として広く用いられており、また、この合成方法においては、合成反応促進剤として1H-テトラゾール通常用いられている。

しかし、アンチセンス核酸法など最近の核酸化学の進歩にともない、修飾核酸を用いるホスホロアミダイト法による合成反応において、1H-テトラゾールを用いるのでは充分に反応を促進できない場合が増えてきている。

このため、1H-テトラゾールにかわ反応促進剤として、5-(p-ニトロフェニル)-1H-テトラゾール(NPTと略する)(B. C. Froehler,M. D. Matteucci,Tetrahedron Lett.,24 巻,3171,1983年)、5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETTと略する)(R. Vinayak,Nucleic AcidsSymp.,Series,31 巻,165,1994年)などがこれまでに報告されている。

これらの試薬は、1H-テトラゾールの5位の炭素電子吸引基を導入することでアゾール環電子密度を低下させ、アゾール酸性度を高めるように設計されたものであるが、経済性有機溶媒に対する溶解性において問題を残しているものである。

さらに、比較的活性が高く、溶解性、経済性に優れた三フッ化ホウ素ベンズイミダゾール錯体(日本化学会第69年会演題番号4 G5 25(1994年))が本発明者等により呈示されたが、このものは上記のような優れた特性を有する反面、固相合成への適用は難しく、さらに、アリール化したデオキシリボヌクレオシドホスホジイソプロピルアミイトやデオキシリボヌクレオシドホスホロモルリダイト、及び立体障害の大きい保護基置換基を2’水酸基に有するリボヌクレオシド3’−ホスホロアミダイトなどの反応性の低いヌクレオシドホスホロアミダイトに対しては、反応を十分に促進するという点では未だ完全に満足できるものではない。

概要

新しい核酸合成反応促進剤、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチドの合成方法のための反応促進剤を開発することを課題とする。

ベンズイミダゾール又はその類縁体アルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる新規複合体、特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸又はメタンスルホン酸からなる新規な複合体がホスホロアミダイト法の反応促進剤として優れていることを見出した。また、本発明の核酸合成反応促進剤は、酸素及び湿気に対して安定であり室温保存が可能であり、さらに、アセトニトリルに対する溶解性があり、価格も高価ではないという点で優れている。特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸との複合体は、液相合成・固相合成いずれにおいても使用できるという優れた特性をも有している。

目的

本発明は、ホスホロアミダイト法における反応促進剤としての活性が1H-テトラゾールよりも高く、特に反応性の低いヌクレオシドホスホロアミダイトに対しても有効であり、かつ経済性及び簡便性を兼ね備えた、新しい核酸合成反応促進剤、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチドの合成方法のための反応促進剤を開発し、該促進剤を用いた核酸合成法、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチドの合成方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

請求項2

請求項1記載の複合体を有効成分として含む核酸合成反応促進剤。

請求項3

請求項1記載の複合体の存在下にヌクレオシドホスホロアミダイト又はヌクレオシドホスホノアミイトとヌクレオシドとを反応させることを特徴とするオリゴヌクレオチド合成方法

技術分野

0001

本発明は、ベンズイミダゾール(benzimidazole)又はその類縁体(benzimidazoles)とアルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる複合体及びそれを用いた核酸化合物、特にオリゴヌクレオチド合成方法に関するもので、化学医薬及び農薬の分野等で幅広く利用されるものである。

背景技術

0002

オリゴヌクレオチドなどの核酸化合物を合成するためのヌクレオシド縮合方法としては、ジエステル法、トリエステル法、ホスファイト法、ホスホロアミダイト法、H−ホスホネート法(丹羽雄著、DNAの化学合成法(化学と生物実験ライン22)、広川書店(1992年))及びチオホスファイト法(T. Yoshida、K. Kimura、United States Patent 4,808,708(1989年))が知られている。

0003

このうち、ホスホロアミダイト法は、自動合成機を用いて行う合成方法として広く用いられており、また、この合成方法においては、合成反応促進剤として1H-テトラゾール通常用いられている。

0004

しかし、アンチセンス核酸法など最近の核酸化学の進歩にともない、修飾核酸を用いるホスホロアミダイト法による合成反応において、1H-テトラゾールを用いるのでは充分に反応を促進できない場合が増えてきている。

0005

このため、1H-テトラゾールにかわ反応促進剤として、5-(p-ニトロフェニル)-1H-テトラゾール(NPTと略する)(B. C. Froehler,M. D. Matteucci,Tetrahedron Lett.,24 巻,3171,1983年)、5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETTと略する)(R. Vinayak,Nucleic AcidsSymp.,Series,31 巻,165,1994年)などがこれまでに報告されている。

0006

これらの試薬は、1H-テトラゾールの5位の炭素電子吸引基を導入することでアゾール環電子密度を低下させ、アゾール酸性度を高めるように設計されたものであるが、経済性有機溶媒に対する溶解性において問題を残しているものである。

0007

さらに、比較的活性が高く、溶解性、経済性に優れた三フッ化ホウ素−ベンズイミダゾール錯体(日本化学会第69年会演題番号4 G5 25(1994年))が本発明者等により呈示されたが、このものは上記のような優れた特性を有する反面、固相合成への適用は難しく、さらに、アリール化したデオキシリボヌクレオシドホスホジイソプロピルアミイトやデオキシリボヌクレオシドホスホロモルリダイト、及び立体障害の大きい保護基置換基を2’水酸基に有するリボヌクレオシド3’−ホスホロアミダイトなどの反応性の低いヌクレオシドホスホロアミダイトに対しては、反応を十分に促進するという点では未だ完全に満足できるものではない。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、ホスホロアミダイト法における反応促進剤としての活性が1H-テトラゾールよりも高く、特に反応性の低いヌクレオシドホスホロアミダイトに対しても有効であり、かつ経済性及び簡便性を兼ね備えた、新しい核酸合成反応促進剤、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチドの合成方法のための反応促進剤を開発し、該促進剤を用いた核酸合成法、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチドの合成方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、鋭意研究の結果、ベンズイミダゾール又はその類縁体とアルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる新規な複合体、特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸又はベンズイミダゾールとメタンスルホン酸からなる新規な複合体がホスホロアミダイト法の反応促進剤として優れていることを見出し本発明を完成した。

0010

すなわち、本発明は、以下のものに関する。
[1]ベンズイミダゾール又はその類縁体とアルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる複合体、[2][1]記載の複合体を有効成分として含む核酸合成反応促進剤、及び[3][1]記載の複合体の存在下にヌクレオシドホスホロアミダイト又はヌクレオシドホスホノアミダイトとヌクレオシドとを反応させることを特徴とするオリゴヌクレオチドの合成方法。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明を詳細に説明する。

0012

本発明の、ベンズイミダゾール又はその類縁体とアルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる複合体としては、例えばベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸、又はベンズイミダゾールとメタンスルホン酸からなる新規な複合体を挙げることができ、それぞれ下記構造式(1)又は(2)で表すことができる化合物(それぞれ化合物(1)及び化合物(2))で、ルイス塩基であるベンズイミダゾールの窒素上の孤立電子対水素イオンが結合した陽イオンと、トリフルオロメタンスルホン酸又はメタンスルホン酸の陰イオンとがイオン結合で複合体を形成している化合物であり、ベンズイミダゾールの解離可能な水素の酸性度が水素イオンの付加により増大しているのが特徴である。

0013

0014

ID=000003HE=020 WI=082 LX=0640 LY=0700
本発明の複合体は、例えばベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸又はメタンスルホン酸とを等モルずつ、室温下、ジクロロメタン中で混ぜ、エーテル中より再結晶する方法等により、容易に得ることができる。

0015

この際、ジクロロメタンの他に、クロロホルム四塩化炭素、1,2-ジクロロエタンなどを用いることができる。また、エーテル(ジエチルエーテル)の他に、テトラヒドロフランメタノールエタノールプロパノールブタノールなどを用いることができる。

0016

このようにして得られた複合体は、酸素及び湿気に対して安定であり、室温保存が可能であるうえ、アセトニトリルに対する溶解性が高く、例えばベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸との複合体のアセトニトリルに対する溶解性は0.4モル/l、ベンズイミダゾールとメタンスルホン酸との複合体については0.1モル/lである。

0017

本発明におけるアルカンスルホン酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸プロパンスルホン酸など、アルカンスルホン酸であればいかなるものでもよいが、低級アルカンのものが好ましく、特にメタンスルホン酸が好適に用いられる。また、本発明においては、ベンズイミダゾールに代えてベンズイミダゾール類縁体を、アルカンスルホン酸に代えてハロゲン化アルカンスルホン酸を用いることができる。ベンズイミダゾール類縁体としては、ベンズイミダゾール骨格を有するものが広く用いられるが、ベンズイミダゾールのベンゼン環又は5員環アルキル基ハロゲンなどで置換されている化合物などが挙げられる。例えば、2−クロロベンズイミダゾール、2−ブロモベンズイミダゾール、2−メチルベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、1−メチルベンズイミダゾールなどが好適に用いられる。ハロゲン化アルカンスルホン酸としては、アルキル基の1又は複数の水素がハロゲン原子で置換されているいかなるものでもよく、置換ハロゲン原子としてはフッ素塩素などいかなるものでもよいがフッ素が好ましく、特にフッ化メタンスルホン酸、その中でもトリフルオロメタンスルホン酸が好適に用いられる。

0018

本発明の複合体、特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸、又はベンズイミダゾールとメタンスルホン酸からなる複合体は、ホスホロアミダイト法によりオリゴヌクレオチドを合成する際の反応促進剤として有効なものである。

0019

本発明の複合体を用いて、ヌクレオシドホスホロアミダイトとヌクレオシドを反応させる縮合反応について説明する。

0020

ヌクレオシドホスホロアミダイトとヌクレオシドを反応させる縮合反応、すなわちホスホロアミダイト法オリゴヌクレオチド合成反応は前述のように公知の方法であり、一般的には以下の構造式(3)に示される、必要に応じて保護基で保護されたヌクレオシドのアミダイト試薬(化合物(3))と、構造式(4)で示される、必要に応じて保護基で保護されたヌクレオシド(化合物(4))とを有機溶媒中で反応させる方法である。

0021

0022

ID=000005HE=030 WI=065 LX=1175 LY=2300
上記構造式(3)及び(4)で示される、必要に応じて保護基で保護されたヌクレオシドのアミダイト試薬及びヌクレオシドとしては、ホスホロアミダイト法オリゴヌクレオチド合成反応で用いられている公知のものがそのまま例示されるが、それらの一部を具体的に示すと以下のようなものである。

0023

すなわち、構造式(3)と(4)におけるB1及びB2は、核酸塩基又は必要に応じて保護基で保護をした核酸塩基から、ピリミジン塩基の場合には1位の水素が、またプリン塩基の場合には9位の水素が除去されたものであり、核酸塩基としては、例えば、チミン及びウラシルが、また保護基で保護する必要のある核酸塩基としては、例えば、シトシンアデニン、及びグアニンなどホスホロアミダイト法で通常使用されるものを挙げることができる。ここで、核酸塩基の保護基としては、シトシンの4位やアデニンの6位のNに結合させたアリルオキシカルボニル基ベンゾイル基ベンジル基アセチル基フェノキシアセチル基、第三ブチルフェノキシアセチル基、グアニンの2位のNに結合させたイソブチリル基、アリルオキシカルボニル基、フェノキシアセチル基、第三ブチルフェノキシアセチル基など、ホスホロアミダイト法で通常使用されるものを挙げることができる。

0024

R1〜R6についても、下記に例示されるようなホスホロアミダイト法で通常使用されるものが適用される。

0025

R1としては、フェニルフェノキシ、2-クロロフェノキシ、アリルオキシ、2-シアノエトキシメトキシエトキシイソプロポキシ、2-(2-ピリジル)エチル、3-(3-ピリジル)プロポキシ、3-(4-ピリジル)プロポキシ、4-(2-ピリジル)ブトキシ、5-(2-ピリジル)ペントキシ、2-(2,2'-ビピリジル)エトキシなどである。

0026

R2としては、二つあるそれぞれが同じであっても異なっていてもよく、例えば、イソプロピルメチル、エチル、プロピル、フェニルなどである。またR2としては、それが環状であってもよく、例えば、O(CH2CH2)2、(CH2)4、(CH2)5、(CH2)7などである。

0027

R3は、H又はOR7で、R7としては、アリルオキシカルボニル、第三ブチルジメチルシリルトリエチルシリルジフェニルメチルシリルジイソプロピルフェニルシリル、メチル、フェニル、テトラヒドロピラニル、1-(メトキシ)-4-オキサシクロヘキシルアセチルベンゾイル、ピバロイル、p-トルエンスルホニルなどである。

0028

R4としては、第三ブチルジメチルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ジイソプロピルフェニルシリル、メチル、フェニル、テトラヒドロピラニル、1-(メトキシ)-4-オキサシクロヘキシル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、p-トルエンスルホニルなどである。

0029

R5としては、アリルオキシカルボニル、ジメトキシトリチルモノメトキシトリチル、第三ブチルジメチルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ジイソプロピルフェニルシリル、メチル、フェニル、テトラヒドロピラニル、1-(メトキシ)-4-オキサシクロヘキシル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、p-トルエンスルホニルなどである。

0030

R6は、H又はOR8で、R8としては、アリルオキシカルボニル、第三ブチルジメチルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ジイソプロピルフェニルシリル、メチル、フェニル、テトラヒドロピラニル、1-(メトキシ)-4-オキサシクロヘキシル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、p-トルエンスルホニルなどである。

0031

ヌクレオシドホスホロアミダイトとヌクレオシドを反応させる縮合反応、すなわちホスホロアミダイト法オリゴヌクレオチド合成反応は一般に有機溶媒中で行われており、使用される溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリルブチロニトリル等のアルキルニトリル類、ジクロロメタン、1,1-ジクロロエタン、1,2-ジクロロエタン、トリクロロエタン等のハロゲン化アルカン、テトラヒドロフラン等のエーテル類などであり、本発明においても同様にこれらの溶媒を用いて反応させることができる。

0032

反応は、10℃から40℃、好ましくは15℃から35℃、さらに好ましくは20℃から30℃の温度下で行われる。

0033

反応させる際のヌクレオシドホスホロアミダイトとヌクレオシドのモル比は、ヌクレオシドを1とすると、ヌクレオシドホスホロアミダイトは1〜10、好ましくは1.2〜2.0、さらに好ましくは1.2であり、本発明の複合体の使用量は、モル比で、ヌクレオシドを1として、1〜30、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1.2〜1.5である。

0034

ホスホロアミダイトとヌクレオシドの縮合反応(0.1M溶液、室温)における反応促進能力を、公知の1H-テトラゾール又はNPTと比較すると、例えば、以下の構造式(5)

0035

ID=000006HE=040 WI=080 LX=1100 LY=2150
に示す反応性が低いヌクレオシド3’−ホスホロモルホリダイト(化合物(5))と以下の構造式(6)

0036

ID=000007HE=025 WI=057 LX=0315 LY=0300
に示す5’−OH体のヌクレオシド(化合物(6))との反応を同一の条件下で行った場合(アミダイト:ヌクレオシド:促進剤=1.5:1:3、アセトニトリル中、25℃、5分)、1H-テトラゾール又はNPTを促進剤として用いた場合の反応収率はそれぞれ52%又は84%であるのに対し、ベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸の複合体を用いた場合には98%であった。アミダイトの塩基を他の塩基にかえた場合、及びアミダイトの種類やヌクレオシドの種類を他のものにかえた場合にもほぼ同様の結果が得られ、本発明の促進剤は非常に優れた反応促進作用を示す。とくに、本発明の促進剤は、一般的なホスホロアミダイトに対して有効なだけではなく、化学的要因立体的要因から反応性が低くなっているホスホロアミダイト等を用いた縮合反応においても優れた反応促進作用を示すものである。

0037

以下実施例に基づいてより詳細に説明する。

0038

[実施例1]ベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸の複合体(化合物(1))の合成
ベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸とを0.04モルずつジクロロメタン(50mL)溶液に0℃で混ぜ、30分間攪拌した。次いでジクロロメタンを10mLまで減圧留去させた後、複合体に20mLのエーテルを加え、これから再結晶して、目的物を得た。

0039

融点:188−190℃
FTIR(KBr):3146、1622、1535、1456、1299、1030、951、936、841、762、642cm-1
1H NMR(CD3OD):7.53−7.55(m,2H,H-7)、7.74−7.76(m,2H,H-6)、9.24(S,1H,H-2)ppm
元素分析:Anal.Calcd for C8H7F3N2O3S:C,35.83;H,2.63;N,10.44
Found:C,35.83;H,2.59;N,10.40
溶解性(対アセトニトリル):0.4モル/L
[実施例2]ベンズイミダゾールとメタンスルホン酸の複合体(化合物(2))の合成
ベンズイミダゾールとメタンスルホン酸とを0.04モルずつジクロロメタン(50mL)溶液に0℃で混ぜ、30分間攪拌した。反応溶液に20mLのエーテルを加え、これから再結晶して、目的物を得た。

0040

融点:214−215℃
FTIR(KBr):3146、1622、1535、1456、1414、1299、1030、951、936、841、762、640cm-1
1H NMR(CD3OD):7.64−7.68(m,2H,H-7)、7.89−7.92(m,2H,H-6)、9.42(S,1H,H-2)ppm
元素分析:Anal.Calcd for C8H10N2O3S:C,44.85;H,4.70;N,13.08
Found:C,44.84;H,4.78;N,13.07
溶解性(対アセトニトリル):0.1モル/L以下
[実施例3]ホスホロアミダイト類の合成
a) 5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジン3'-(2-クロロフェニル)モルホリノホスホロアミダイト(化合物(7d))の合成
下記構造式(7d)で示される標記ホスホロアミダイトを以下の手順で合成した。なお、下記構造式においてDMTrはジメトキシトリチル基、Thはチミジン構造であることを示す。

0041

ID=000008HE=040 WI=086 LX=0620 LY=2100
1H-テトラゾール(568mg、8.1mmol)、モルホリン(0.78mL、8.9mmol)、2-クロロフェノール(1.68mL)のアセトニトリル(10mL)溶液に5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジン3'-ビスモルホリダイト(12.1mg、16.2mmol) のアセトニトリル(10mL)溶液をキャニュラーを通して加え、室温で30分攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後、得られた粗生成物(13g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(150g、ヘキサン/酢酸エチル/モルホリン=1/2/痕跡量)で精製し、目的とする5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジン 3'-(2-クロロフェニル)モルホリノホスホロアミダイト11.25g(14.3mmol/収率88%)を得た。

0042

5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジン3'-(2-クロロフェニル)モルホリノホスホロアミダイト(化合物(7d))の特性
形状:無色アモルファス
FTIR(KBr):3167、3061、2955、2839、1691、1608、1584、1510、1476、1368、1254、1177、1111、1034cm-1
UV(CH3OH):λmax 237nm(sh)、269nm(ε=18800)
1H NMR(CDCl3):1.43(s,3H,CH3)、2.31−2.41(m,1H,H-2')、2.48−2.66(m,1H,H-2')、3.10−3.26(m,4H,N(CH2CH2)2O)、3.34(dd,J=3.7,10.6Hz,1H,H-5')、3.42−3.63(m,5H,H-5',N(CH2CH2)2O) 、3.76(s,6H,OCH2x2)、4.17−4.30(m,1H,H-4')、4.82−5.01(m,1H,H-3')、6.39−6.48(m,1H,H-1')、6.65−6.86(m,4H,DMTrのOCH3のオルト位プロトン)、6.95−7.40(m,13H,芳香環プロトン)、7.58、7.63(2本のシングレット,1H,H-6) 、8.1−8.9(br s,1H,NHCO)ppm
31P NMR(CDCl3):140.9、141.4ppm
なお、化合物(7a)、(7b)、及び(7c)についても化合物(7d)を合成した方法と同様な方法で合成した。

0043

b) 5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジン3'-(2-シアノエチル) N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト(化合物(8))の合成
下記構造式(8)で示される標記ホスホロアミダイトを以下の手順で合成した。なお、下記構造式においてDMTrはジメトキシトリチル基、Thはチミジン構造であることを示す。

0044

ID=000009HE=040 WI=090 LX=0600 LY=1200
5'-O-p,p'-ジメトキシトリチルチミジン(245mg、0.45mmol)の塩化メチレン(5mL)懸濁液にジイソプロピルエチルアミン(0.35mL、2mmol)及びクロロ(2-シアノエチルアルコキシ)ジイソプロピルアミノホスフィンを加え、室温で12分間攪拌した。反応溶液をジクロロメタン(50mL)で希釈し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後、得られた粗生成物(350mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(6g、ヘキサン/酢酸エチル/ジイソプロピルアミン=1/1/痕跡量)で精製し、目的とする5'-O-p,p'-ジメ トキシトリチル-チミジン 3'-(2-エチルアルコキシ) N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイトを収率85%で得た。

0045

5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジン3'-(2-シアノエチル) N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト(化合物(8))の特性
形状:無色アモルファス
(8)は、1HNMRスペクトルにおいて亜リン酸の2−シアノエチル部位の2種のメチレン水素とジイソプロピルアミノ基のメチル水素及びメチン水素に帰属されるピークが観察されること、31P NMRスペクトルにおいてホスホロアミダイトのリン原子化学シフトとして適切な領域である147.4ppmにピークが観察されることよりその構造を確認した。

0046

C) N6-アリルオキシカルボニル-2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-アデノシン3'-アリルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト(化合物(9))の合成
下記構造式(9)で示される標記ホスホロアミダイトを以下の手順で合成した。なお、下記構造式においてTBDMSはt-ブチルジメチルシリル基、DMTrはジメトキシトリチル基、AdAOCはN6-アリルオキシカルボニルアデノシン構造であることを示す。

0047

ID=000010HE=035 WI=086 LX=0620 LY=2450
2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p-モノメトキシトリチル-アデノシン(3.0g、4.39mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(20mL)溶液にトリメチルシリルイミダゾール(1.27mL、6.59mmol)を加え、室温で10分攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後得られたトリメチルシリル体のTHF(20mL)溶液に1.62N塩化tert-ブチルマグネシウム(5.5mL、8.78mmol)THF溶液滴下し、室温で30分攪拌した。アリルオキシカルボニル-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.34g、6.95mmol)THF溶液を滴下し室温で30分攪拌した。反応容器にメタノール(5mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和塩アンモニウム水溶液(100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後、得られた粗アリルオキシカルボニル体(4.2g)を1Mクエン酸メタノール溶液(20mL、20mmol)で30分処理し、反応溶液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後、得られた粗生成物(3.8g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80g、ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=1/2/痕跡量)で精製し、目的とする無色アモルファスのN6-アリルオキシカルボニル-2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p-モノメトキシトリチル-アデノシン1.60g(2.50mmol/収率57%)を得た。

0048

N6-アリルオキシカルボニル-2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p-モノメトキシトリチル-アデノシンの特性
TLC:Rf=0.43(ヘキサン/酢酸エチル=1/5)
FTIR(KBr):3266、2932、2859、2047、1761、1613、1510、1466、1304、1254cm-1
UV(CH3OH):λmax 235nm(ε=21200) 、267nm(ε=15700)
1H NMR(CDCl3):0.03(s,3H,(CH3)2Si)、0.10(s,3H,(CH3)2Si)、0.90(s,9H,(CH3)3C)、3.27(dd,J=3.7,10.6Hz,1H,H-5')、3.53(dd,J=3.7,10.9Hz,1H,H-5')、3.79(s,6H,OCH3x2)、4.15−4.38(m,2H,H-3'及びH-4')、4.71(d,J=5.7Hz,2H,CH2=CHCH2)、4.95(t,J=4.9Hz,1H,H-2')、5.30(dd,J=1.0,10.2Hz,1H,cis-CH2=CHCH2)、5.42(dd,J=1.0,17.2Hz,1H,トランス-CH2=CHCH2)、5.82−6.03(m,3H,H-1'及びCH2=CHCH2)、6.73(d,J=7.6Hz,4H,DMTrのOCH3のオルト位プロトン)、7.15−7.45(m,9H,DMTrの芳香環プロトン)、8.05(s,1H,H-2)、8.61(s,1H,H-8)ppm
N6-アリルオキシカルボニル-2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p-モノメトキシトリチル-アデノシン(313mg、0.488mmol)のアセトニトリル(2mL)溶液に1H-テトラゾール(17mg、0.244mmol)、ジイソプロピルアミン(38μL、0.269mmol)を加え、室温で10分攪拌した後、アリルオキシビス(ジイソプロピルアミノ)ホスフィン(225μL)を加え、室温で30分攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後、得られた粗生成物(440mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g、ヘキサン/酢酸エチル/ジイソプロピルアミン=2/1/痕跡量)で精製し、目的とするN6-アリルオキシカルボニル-2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-アデノシン 3'-アリルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト404mg(0.49mmol/収率88%)を得た。

0049

N6-アリルオキシカルボニル-2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p-モノメトキシトリチル-アデノシン3'-アリルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト(化合物(9))の 特性
形状:無色アモルファス
TLC:Rf=0.48(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)
FTIR(KBr):2964、2047、1765、1611、1510、1464、1364、1304、1252cm-1
UV(CH3OH):λmax 236nm(ε=16500) 、267nm(ε=14100)
1H NMR(CDCl3):0.04(s,3H,(CH3)2Si)、0.11(s,3H,(CH3)2Si)、0.91(s,9H,(CH3)3C)、1.23−1.51(m,12H,CH(CH3)2x2) 、3.53−3.62(m,1H,H-5')、3.72−3.90(m,3H,H-5',CH(CH3)2x2)、3.92(s,6H,OCH3x2)、4.10−4.46(m,2H,CH2=CHCH2O)、4.57−4.71(m,2H,H-3'及びH-4') 、4.71(d,J=5.7Hz,2H,CH2=CHCH2)、4.98(t,J=4.9Hz,1H,H-2')、5.17−5.55(m,5H,CH2=CHCH2OCO,cis-CH2=CHCH2OCO,CH2=CHCH2O)、5.63(dd,J=1.0,17.4Hz,1H,トランス-CH2=CHCH2OCO)、5.82−6.34(m,3H,H-1'及びCH2=CHCH2x2)、7.01(d,J=7.6Hz,4H,DMTrのOCH3のオルト位プロトン)、7.41−7.73(m,9H,DMTrの芳香環プロトン)、8.37、8.39(2本のシングレット,1H,H-2)、8.45(br s,1H,NHCO)、8.85、8.87(2本のシングレット,1H,H-8)ppm
31P NMR(CDCl3):148.9、151.1ppm
d) 2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p,p'-ジメトキシトリチルウリジン3'-アリルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト(化合物(10))の合成
下記構造式(10)で示される標記ホスホロアミダイトを以下の手順で合成した。なお、下記構造式においてTBDMSはt-ブチルジメチルシリル基、DMTrはジメトキシトリチル基、Urはウリジン構造であることを示す。

0050

ID=000011HE=040 WI=098 LX=0560 LY=0350
2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p,p'-ジメトキシトリチルウリジン(1.6g、2.52mmol)のアセトニトリル(2mL)溶液に1H-テトラゾール(89mg、1.27mmol)、ジイソプロピルアミン(200μL、1.40mmol)を加え、室温で10分攪拌した後、アリルオキシビス(ジイソプロピルアミノ)ホスフィン(0.94mL)を加え、室温で30分攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥した。濃縮した後、得られた粗生成物(1.9g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g、ヘキサン/酢酸エチル/ジイソプロピルアミン=2/1/痕跡量)で精製し、目的とする2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-ウリジン 3'-アリルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト1.77g(2.09mmol/収率83%)を得た。

0051

2'-O-t-ブチルジメチルシリル-5'-O-p-モノメトキシトリチルウリジン3'-アリルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト(化合物(10))の特性
形状:無色アモルファス
TLC:Rf=0.42(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)
FTIR(KBr):3192、3061、2965、2932、2858、1696、1611、1510、1460、1379、1302、1254、1182、1032cm-1
UV(CH3OH):λmax 231nm(ε=26500) 、263nm(ε=16900)
1H NMR(CDCl3):0.05(s,3H,(CH3)2Si)、0.12(s,3H,(CH3)2Si)、0.91−1.12(m,9H,(CH3)3C)、3.53−3.62(m,2H,H-5',5")、3.92(s,6H,OCH3x2)、4.10−4.46(m,2H,CH2=CHCH2O)、4.57−4.71(m,2H,H-3'及びH-4') 、4.71(d,J=5.7Hz,2H,CH2=CHCH2)、4.98(t,J=4.9Hz,1H,H-2')、5.17−5.55(m,5H,CH2=CHCH2OCO,cis-CH2=CHCH2OCO,CH2=CHC2O)、5.63(dd,J=1.0,17.4Hz,1H,トランス-CH2=CHCH2OCO)、5.82−6.34(m,3H,H-1,及びCH2=CHCH2x2)、7.01(d,J=7.6Hz,4H,DMTrのOCH3のオルト位プロトン) 、7.41−7.73(m,9H,DMTrの芳香環プロトン)、8.37、8.39(2本のシングレット,1H,H-2)、8.45(br s,1H,NHCO)、8.85、8.87(2本のシングレット,1H,H-8)ppm
31P NMR(CDCl3):148.5、149.7ppm
同様の手順にて下記構造式(11)で示されるホスホロアミダイト(化合物(11))を収率86%で合成した。

0052

ID=000012HE=035 WI=086 LX=0620 LY=1900
同様の手順にて下記構造式(12)で示されるホスホロアミダイト(化合物(12))を収率85%で合成した。

0053

ID=000013HE=035 WI=090 LX=0600 LY=2400
[実施例4]ヌクレオシドの合成
前記構造式(6)で示される化合物(6)、下記構造式(13)

0054

ID=000014HE=025 WI=067 LX=0265 LY=0450
で示される化合物(13)、及び下記構造式(14)

0055

ID=000015HE=025 WI=067 LX=0265 LY=0850
で示される化合物(14)は、既知の方法(J.Am.Chem.Soc.112巻,1691-1696頁(1990年))に従い、または参考にして合成した。

0056

[実施例5]ホスホロアミダイトとヌクレオシドの縮合反応
a)液相における縮合反応
上記のようにして得たホスホロアミダイトとヌクレオシドとを以下のようにして縮合反応させた。

0057

ホスホロアミダイト(2.4mmol)、ヌクレオシド(2.0mmol)及び反応促進剤(2.4mmol)の混合物をアセトニトリル(6mL)に溶解し、室温で5分攪拌した後、1.0M t-ブチルハイドロパーオキサイドトルエン溶液(4mmol)を加え、5分攪拌した。

0058

単離収率は、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g、ヘキサン/酢酸エチル/ジイソプロピルアミン=1/5/痕跡量)で精製単離し決定した。

0059

以下の表1に示すデオキシリボヌクレオシドホスホロアミダイトとヌクレオシドの縮合反応について、反応促進剤としてベンズイミダゾール−トリフルオロメタンスルホン酸複合体(化合物(1))、及び公知の1H-テトラゾールとNPT(5−(p−ニトロフェニル)−1H−テトラゾール)を用いて行い、これら促進剤の能力を比較したところ以下の通りであった。

0060

ID=000016HE=080 WI=096 LX=0570 LY=1350
表1における収率は、単離収率を表示したものであり、アミダイト、ヌクレオシド、及び生成物であるヌクレオシド2量体のうち、化合物(7a)、(7b)、(7c)、(7d)、(6)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、及び(14)は既に示した構造のものである。化合物(15a)、(15b)、(15c)、(15d)、(16)、(17)、(18)、(19)、及び(20)は以下の構造式で示される。

0061

0062

0063

0064

0065

0066

ID=000022HE=040 WI=074 LX=1130 LY=1300
ここで、#1はホスホロアミダイト(0.05mmol)、ヌクレオシド(0.033mmol)及び反応促進剤(0.05mmol)の混合物をアセトニトリル(1mL)に溶解した場合の結果である。#2は縮合反応を1分とした場合の結果である。

0067

o-クロロフェニル5'-O-p,p'-ジメトキシトリチル-チミジル(3'→5')3'-第3ブチルジメチルシリルチミジン(化合物(15d))の特性
TLC:Rf=0.41(Hex:AcOEt=1:9)
1H NMR(CDCl3):0.08(s,6H,Si(CH3)2)、0.90(s,9H,SiC(CH3)3)、1.41(s,3H,5-CH3)、1.85(s,3H,5-CH3)、2.0−2.80(m,4H,21及び21)、3.20−3.60(m,2H,51)、3.80(s,6H,OCH3及びOCH3)、3.90−4.70(m,5H,31,41,41及び51)、5.30−5.50(m,1H,31)、6.29(t,1H,J=7.0Hz,11)、6.50(t,1H,J=7.0Hz,11)、6.80−7.00(m,4H,ph)、7.10−7.80(m,15H,6,6及びph)、9.72(s,2H,NH及びNH)ppm
31P NMR(CDCl3):−7.0、−7.1
表1から明らかなように、いずれの反応の場合にも、促進剤であるベンズイミダゾール−トリフルオロメタンスルホン酸複合体による反応促進能力が、1H-テトラゾール、又はNPTを用いた場合のそれらより優れていた。さらに、ETTを用いた場合よりも優れていることが別の実験より分かった。

0068

促進剤として化合物(2)を用いた場合にも以下に示すように1H-テトラゾール、NPT、及びETTを用いた場合よりも優れていた。すなわち、化合物(7d)と化合物(6)との縮合反応をアセトニトリルに溶解した0.4M促進剤を用いて行った場合、反応は45分で終了し、生成物として化合物(15d)が、98%の収率で得られた。それに対し、1H-テトラゾール、NPT、又はETTを用いた場合、同様な条件下でそれぞれ90分、30分、又は40分を要した。なお、促進剤として化合物(1)を用いた場合は1分以内に反応が終了し、生成物である化合物(15d)の収率は98%であった。また、反応時間を1分として比較した場合、促進剤として化合物(2)を用いた場合の生成物(15d)の収率が33%であるのに対し、1H-テトラゾール又はNPTを用いた場合、同様な条件下でそれぞれ12%又は47%であった。

0069

以上の例で明かなようにベンズイミダゾール−トリフルオロメタンスルホン酸複合体及びベンズイミダゾール−メタンスルホン酸複合体の優位性は、反応性の低いモルホリダイト体やo-クロロフェニルエステル体、及び2'-O-t-ブチルジメチルシリル基の立体障害のために反応性の低下した化合物において顕著に現れている。

0070

なお、ベンズイミダゾール−トリフルオロメタンスルホン酸複合体及びベンズイミダゾール−メタンスルホン酸複合体を用いた反応において脱トリチル化は起こらず、またデオキシアデノシン誘導体デオキシグアノシン誘導体を用いた反応でのデプリネーションも認められなかった。

0071

b)固相での縮合反応
ABI社製381A機を用い、付属標準プログラムで自動合成した。その合成サイクルは以下の表2に示したとおりであり、全て0.2μmolスケールで行った。

0072

ID=000023HE=085 WI=096 LX=0570 LY=1250
上記の方法によりCPG上に担持されたチミジン(0.2μmmol)(構造的には下記構造式で化合物(21)として示される)を出発物質とし、シアノエチルホスホロアミダイト(化合物(8))をモノマー単位に用いて、促進剤としてベンズイミダゾール−トリフルオロメタンスルホン酸複合体(化合物(1))を用いて合成したところ、各ステップの平均縮合率99.1%、通算収率92.1%でT(pT)9を合成することができた。

0073

ID=000024HE=045 WI=074 LX=1130 LY=2100
これらの収率は、トリチル発色定量法によって求めたものである。トリチル発色定量とは、脱トリチル化の操作の際、採取した反応溶液を濃縮し、過塩素酸−メタノール(3:1)溶液(25mL)で希釈し、可視紫外吸収スペクトルにおいて498nmの吸収を測定し、前のフラクションにおける同様の値との比により収率を求める方法である。

発明の効果

0074

本発明のベンズイミダゾール又はその類縁体とアルカンスルホン酸又はそのハロゲン置換体からなる複合体、特にベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸との複合体(化合物(1))又はベンズイミダゾールとメタンスルホン酸との複合体(化合物(2))である核酸合成反応促進剤は、従来用いられていた核酸合成反応促進剤に比較してはるかに優れた反応促進活性、特にホスホロアミダイト法によるオリゴヌクレオチドの合成方法における反応促進活性に優れ、各種のオリゴヌクレオチド、特に化学的・立体的に反応性の低いオリゴヌクレオチドに対し、それらを高収率で効率よく合成することを可能とする優れた効果を奏するものであるばかりでなく、本発明の核酸合成反応促進剤は、酸素及び湿気に対して安定であり室温保存が可能である。さらにこれらは、アセトニトリルに対する溶解性があり、価格も高価ではないという特徴をも併せ持つものである。とくにベンズイミダゾールとトリフルオロメタンスルホン酸との複合体(化合物(1))は、液相合成・固相合成いずれにおいても使用できるという優れた特性をも有するものである。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ