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図面 (13)

課題

パネルガラスへの外来光反射を防止して高コントラスト化を図ると共に、帯電を防止する反射帯防止膜を備えた陰極線管を提供する。

解決手段

内面蛍光体層4を被着してスクリーンを構成するパネルガラス1と、電子銃収納するネックおよび前記パネルガラスとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成してなる陰極線管において、前記パネルガラス1の外面に高屈折率層21と低屈折率層22の多層膜で構成された反射帯電防止膜20を有し、前記低屈折率層22が前記高屈折率層21の上層に位置すると共に、前記高屈折率層21の前記低屈折率層22側に凹凸を形成した。

概要

背景

テレビ受像機パソコンモニターに使用される陰極線管は、画像表示面であるスクリーンを構成するパネルガラス電子銃収納するネックおよびパネルガラスとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成し、電子銃から発射される変調電子ビームでスクリーンの内面に形成された蛍光体層励起して所要の画像を表示するものである。

図11はこの種の陰極線管の一例としてのシャドウマスクカラー陰極線管の構造を説明する概略断面図であって、1はパネルガラス、2はネック、3はファンネル、4は蛍光体層、5はシャドウマスク、6はマスクフレーム、7は懸架機構、8は支持ピン、9は磁気シールド、10はアノードボタン、11は内部導電膜、12は偏向装置、13は電子銃、14は電子ビーム(赤、緑、青)である。同図において、この陰極線管は、スクリーンを構成するガラスパネル1と電子銃を収納するネック2およびパネルガラスとネックとを連接するファンネル3とで真空外囲器を構成する。この真空外囲器の内面には、アノードボタン10に印加される高圧陽極電圧をスクリーンおよび電子銃に供給するための内部導電膜11が塗布されている。

シャドウマスク5はマスクフレーム6に溶接されて懸架機構7でパネルガラス1のスカート部内壁に埋設された支持ピン8に懸架され、ガラスパネル1の内面に形成された蛍光体層4に対して所定の微小間隔で保持される。

磁気シールド9は電子ビーム14に対する地磁気等の外部次回を遮蔽するものであり、マスクフレーム6に溶接して保持される。

また、ファンネルのネック側には電子銃から発射された電子ビームの通路水平磁界垂直磁界を形成する偏向装置12が装架され、電子銃13から発射される3本の電子ビームを水平方向と垂直方向の偏向して蛍光体層4を2次元走査する。

一般にこのような陰極線管では、そのスクリーンであるパネルガラスに入射する外来光反射を防止してコンラストの低下を防止し、あるいは静電気の帯電を防止するための反射帯防止層が形成されている。

図12は陰極線管の外来光の反射防止構造の一例を説明する図1のA部分を拡大して示す断面模式図であって、42はブラックマトリクス、43は蛍光体、44はメタルバック、51はシャドウマスクの電子ビーム通過孔、R,G,Bは各色の電子ビーム経路、20は反射防止帯電防止膜、23は蛍光体の発光光、24は外来光、25,26は外来光の反射光、図1と同一符号は同一部分に対応する。

同図において、電子銃から発射された電子ビームR,G,Bはシャドウマスク5の電子ビーム通過孔51でそれぞれの蛍光体43ごとに色選別されて蛍光体層4に射突する。

蛍光体43は電子ビームの射突で励起されて発光し、その発光光はパネルガラス1と通して出射する。パネルガラスの表面には反射防止帯電防止層20が形成されている。パネルガラス1に入射する外来光24は、反射防止帯電防止層20の内部に入り込んだ分25は当該反射防止帯電防止層20で吸収あるいは干渉エネルギーが抑制され、表面での乱反射26と共に表面側への反射が防止される。

このような反射帯電防止層は様々な方法で形成されるが、その多くは、所謂ゾルゲル法によって形成されるのが一般的である。

すなわち、従来の反射帯電防止層は、例えば次のような方法で形成される。

すなわち、陰極線管のパネルガラスに高屈折率層を形成する導電性酸化物(例えば、A.T.O:酸化アンチモン含有酸化スズ、あるいはI.T,O:酸化スズ含有酸化インジウム)などの超微粒子粒径が数百Å以下)をアルコール溶液に分散させた混合組成物を所謂スピン塗布で約600乃至1000Åの平坦な厚さに成膜して下層を形成し、その上にシリコンアルコキシド加水分解液をスピン塗布またはスプレー塗布して800乃至1300Åの平坦な厚さの上層を形成して2層の反射帯電防止層を形成する方法。

陰極線管のパネルガラスにアンチモンを含有したスズの有機または無機化合物CVD法またはLVD法で成膜してA.T.O膜を形成し、その上層にシリコンアルコキシド加水分解液を800乃至1000Åの厚さで平坦に塗布し、二層反射帯電防止膜がもつ反射色の濃さと人間の眼の感度400乃至700nmの濃度域での反射率の高さを軽減するため、さらに二層膜上にシリコンアルコキシドの加水分解液を100乃至500Åの厚さにスプレー法で吹き付けて散乱層を設ける。この三層目凹凸を設ける。

なお、上記従来技術を開示したものとしては、特開平4−334853号公報、特開平5−343008号公報を挙げることができる。

概要

パネルガラスへの外来光の反射を防止して高コントラスト化を図ると共に、帯電を防止する反射帯電防止膜を備えた陰極線管を提供する。

内面に蛍光体層4を被着してスクリーンを構成するパネルガラス1と、電子銃を収納するネックおよび前記パネルガラスとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成してなる陰極線管において、前記パネルガラス1の外面に高屈折率層21と低屈折率層22の多層膜で構成された反射帯電防止膜20を有し、前記低屈折率層22が前記高屈折率層21の上層に位置すると共に、前記高屈折率層21の前記低屈折率層22側に凹凸を形成した。

目的

本発明の目的は、上記従来技術の諸問題を解消し、パネルガラスへの外来光の反射を防止して高コントラスト化を図ると共に、帯電を防止する反射帯電防止膜を備えた陰極線管を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

内面蛍光体層被着してスクリーンを構成するパネルガラスと、電子銃収納するネックおよび前記パネルガラスとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成してなる陰極線管において、前記パネルガラス外面に高屈折率層低屈折率層多層膜で構成された反射帯防止膜を有し、前記低屈折率層が前記高屈折率層の上層に位置すると共に、前記高屈折率層の前記低屈折率層側に凹凸を有することを特徴とする陰極線管。

請求項2

前記低屈折率層の表面が平坦であることを特徴とする請求項1記載の陰極線管。

請求項3

前記低屈折率層の表面に凹凸を有することを特徴とする請求項1記載の陰極線管。

請求項4

前記低屈折率層の凹凸の大きさが前記高屈折率層の凹凸の大きさより小であることを特徴する請求項3記載の陰極線管。

請求項5

前記高屈折率層の形成材料導電性酸化物あるいは金属の超微粒子を含有し、前記低屈折率層の形成材料がシリコン化合物あるいはフッ化物を含有することを特徴とする請求項1記載の陰極線管。

技術分野

0001

本発明は、陰極線管係り、特にパネルガラスへの外来光反射を防止して高コントラスト化を図ると共に、帯電を防止する反射帯防止膜を備えた陰極線管に関する。

背景技術

0002

テレビ受像機パソコンモニターに使用される陰極線管は、画像表示面であるスクリーンを構成するパネルガラスと電子銃収納するネックおよびパネルガラスとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成し、電子銃から発射される変調電子ビームでスクリーンの内面に形成された蛍光体層励起して所要の画像を表示するものである。

0003

図11はこの種の陰極線管の一例としてのシャドウマスクカラー陰極線管の構造を説明する概略断面図であって、1はパネルガラス、2はネック、3はファンネル、4は蛍光体層、5はシャドウマスク、6はマスクフレーム、7は懸架機構、8は支持ピン、9は磁気シールド、10はアノードボタン、11は内部導電膜、12は偏向装置、13は電子銃、14は電子ビーム(赤、緑、青)である。同図において、この陰極線管は、スクリーンを構成するガラスパネル1と電子銃を収納するネック2およびパネルガラスとネックとを連接するファンネル3とで真空外囲器を構成する。この真空外囲器の内面には、アノードボタン10に印加される高圧陽極電圧をスクリーンおよび電子銃に供給するための内部導電膜11が塗布されている。

0004

シャドウマスク5はマスクフレーム6に溶接されて懸架機構7でパネルガラス1のスカート部内壁に埋設された支持ピン8に懸架され、ガラスパネル1の内面に形成された蛍光体層4に対して所定の微小間隔で保持される。

0005

磁気シールド9は電子ビーム14に対する地磁気等の外部次回を遮蔽するものであり、マスクフレーム6に溶接して保持される。

0006

また、ファンネルのネック側には電子銃から発射された電子ビームの通路水平磁界垂直磁界を形成する偏向装置12が装架され、電子銃13から発射される3本の電子ビームを水平方向と垂直方向の偏向して蛍光体層4を2次元走査する。

0007

一般にこのような陰極線管では、そのスクリーンであるパネルガラスに入射する外来光の反射を防止してコンラストの低下を防止し、あるいは静電気の帯電を防止するための反射帯電防止層が形成されている。

0008

図12は陰極線管の外来光の反射防止構造の一例を説明する図1のA部分を拡大して示す断面模式図であって、42はブラックマトリクス、43は蛍光体、44はメタルバック、51はシャドウマスクの電子ビーム通過孔、R,G,Bは各色の電子ビーム経路、20は反射防止帯電防止膜、23は蛍光体の発光光、24は外来光、25,26は外来光の反射光図1と同一符号は同一部分に対応する。

0009

同図において、電子銃から発射された電子ビームR,G,Bはシャドウマスク5の電子ビーム通過孔51でそれぞれの蛍光体43ごとに色選別されて蛍光体層4に射突する。

0010

蛍光体43は電子ビームの射突で励起されて発光し、その発光光はパネルガラス1と通して出射する。パネルガラスの表面には反射防止帯電防止層20が形成されている。パネルガラス1に入射する外来光24は、反射防止帯電防止層20の内部に入り込んだ分25は当該反射防止帯電防止層20で吸収あるいは干渉エネルギーが抑制され、表面での乱反射26と共に表面側への反射が防止される。

0011

このような反射帯電防止層は様々な方法で形成されるが、その多くは、所謂ゾルゲル法によって形成されるのが一般的である。

0012

すなわち、従来の反射帯電防止層は、例えば次のような方法で形成される。

0013

すなわち、陰極線管のパネルガラスに高屈折率層を形成する導電性酸化物(例えば、A.T.O:酸化アンチモン含有酸化スズ、あるいはI.T,O:酸化スズ含有酸化インジウム)などの超微粒子粒径が数百Å以下)をアルコール溶液に分散させた混合組成物を所謂スピン塗布で約600乃至1000Åの平坦な厚さに成膜して下層を形成し、その上にシリコンアルコキシド加水分解液をスピン塗布またはスプレー塗布して800乃至1300Åの平坦な厚さの上層を形成して2層の反射帯電防止層を形成する方法。

0014

陰極線管のパネルガラスにアンチモンを含有したスズの有機または無機化合物CVD法またはLVD法で成膜してA.T.O膜を形成し、その上層にシリコンアルコキシド加水分解液を800乃至1000Åの厚さで平坦に塗布し、二層反射帯電防止膜がもつ反射色の濃さと人間の眼の感度400乃至700nmの濃度域での反射率の高さを軽減するため、さらに二層膜上にシリコンアルコキシドの加水分解液を100乃至500Åの厚さにスプレー法で吹き付けて散乱層を設ける。この三層目凹凸を設ける。

0015

なお、上記従来技術を開示したものとしては、特開平4−334853号公報、特開平5−343008号公報を挙げることができる。

発明が解決しようとする課題

0016

上記従来の技術では、高屈折率層及びその上層の低屈折率層を平坦な膜とし、略々二層反射防止膜理論的構造と一致させているため、400乃至700nmの波長領域でV字型反射特性を持つ。

0017

そのため、反射率を下げようとすると反射色が強くなり、反射色を低減しようとすると反射率が高くなる。この欠点を緩和するために、三層目に薄い低屈折率凹凸層を付けているが、この凹凸が少ないと効果が充分でなく、凹凸を多くすると光の散乱量が増加し、陰極線管の解像度が低下する。

0018

また、高屈折率層をスピン塗布またはCVDあるいはLVD法で形成するので、工程が複雑で製造コストも上昇するという問題があった。

0019

本発明の目的は、上記従来技術の諸問題を解消し、パネルガラスへの外来光の反射を防止して高コントラスト化を図ると共に、帯電を防止する反射帯電防止膜を備えた陰極線管を提供することにある。

課題を解決するための手段

0020

上記目的を達成するために、本発明は、陰極線管のパネルガラスに形成する多層膜の反射防止帯電防止層を構成する高屈折率層を軽微な凹凸をもつ構造とし、その上層に高屈折率層よりも凹凸が少ないか、または平坦な層を形成して成ることを特徴とする。

0021

また、高屈折率層、低屈折率層の形成を、スプレー塗布→スピン塗布、またはスプレー塗布→スプレー塗布で行うことにより低コスト高性能の反射防止帯電防止膜を得ることを特徴とする。

0022

すなわち、請求項1に記載の第1の発明は、内面に蛍光体層を被着してスクリーンを構成するパネルガラスと、電子銃を収納するネックおよび前記パネルガラスとネックとを連接するファンネルとで真空外囲器を構成してなる陰極線管において、前記パネルガラス外面に高屈折率層と低屈折率層の多層膜で構成された反射帯電防止膜を有し、前記低屈折率層が前記高屈折率層の上層に位置すると共に、前記高屈折率層の前記低屈折率層側に凹凸を有することを特徴とする。

0023

さらに、請求項2に記載の第2の発明は、第1の発明における前記低屈折率層の表面を平坦にしたことを特徴とする。

0024

この構成により、反射色の濃さが低減され、反射特性カーブが平坦化されて400乃至700Åの平均反射率が低くなって、陰極線管の視認性が向上する。

0025

また、請求項3に記載の第3の発明は、第1の発明における前記低屈折率層の表面に凹凸を有することを特徴とする。

0026

この構成により、低屈折率層での外来光の乱反射と相まって陰極線管の視認性がより向上する。

0027

さらに、請求項4に記載の第4の発明は、第3の発明における前記低屈折率層の凹凸の大きさが前記高屈折率層の凹凸の大きさより小であることを特徴する。この構成により、低屈折率層での外来光の乱反射と相まって陰極線管の視認性がより向上する。

0028

そして、請求項5に記載の第5の発明は、第1の発明における前記高屈折率層の形成材料が導電性酸化物あるいは金属の超微粒子を含有し、前記低屈折率層の形成材料がシリコン化合物あるいはフッ化物を含有することを特徴とする。

0029

この構成により、反射色の濃さが低減され、反射特性カーブが平坦化されて陰極線管の視認性が向上する。

発明を実施するための最良の形態

0030

以下、本発明の実施の形態につき、実施例を参照して詳細に説明する。

0031

図1は本発明による陰極線管の第1実施例のパネルガラス部分の構成を説明する部分断面模式図であって、1はパネルガラス、4は蛍光体層、20は反射防止帯電防止膜、21は高屈折率層、21aは凸部、21bは凹部、22は低屈折率層である。

0032

この実施例は、高屈折率層21の表面に凹凸を形成し、その上層である低屈折率層22には平坦または略々平坦な表面を持たせたものである。

0033

高屈折率層21は超微粒子を分散したアルコール溶液をスプレーを用いてパネルガラス1の表面に吹き付け塗布する。このスプレー塗布の塗布材料の成分と塗布条件により高屈折率層21の表面に所定の凹凸が形成される。

0034

低屈折率層22は、シリコンのアルコキシドのアルコール溶液をスピン塗布あるいはスプレー塗布で成膜する。

0035

図2図1の反射防止帯電防止膜を構成する高屈折率層の表面状態を説明する拡大平面模式図である。

0036

同図に示したように、高屈折率層21の表面は凸部21aで囲まれた凹部21bからなる凹凸で満たされ、この上に低屈折率層22が被覆される。

0037

この構成により、反射色の濃さが低減され、反射特性カーブが平坦化されて400乃至700Åの平均反射率が低くなって、陰極線管の視認性が向上する。

0038

図3は本発明による陰極線管の第2実施例のパネルガラス部分の構成を説明する部分断面模式図であって、図1と同一符号は同一部分に対応する。

0039

この実施例では、反射防止帯電防止膜20の上層を構成する低屈折率層22の表面を下層の高屈折率層21の凹凸に倣った凹凸を有する。

0040

この構成により、低屈折率層22に形成された凹凸による散乱機能と相まって反射色の濃さが低減され、反射特性カーブが平坦化されて400乃至700Åの平均反射率が低くなって、陰極線管の視認性が向上する。

0041

図4は二層反射防止帯電防止膜の典型的な反射特性の説明図であって、横軸光波長(nm)を、縦軸に反射率(%)を取って示す。

0042

同図中、最低の反射率をボトム反射率Rb、その時の波長をボトム波長λbと称することとする。

0043

一般に、最小の反射率Rbを持つときの高屈折率層および低屈折率層の厚さを標準としたとき、高屈折率層の厚さが上記標準よりずれるとボトム反射率Rbは高くなり、反射カーブは緩やかになる。

0044

また、低反射率層22はボトム反射率Rbにほとんど影響を与えないが、標準より厚いときはボトム反射率Rbに対応するボトム波長λbより長波長側にシフトする傾向がある。

0045

したがって、微小範囲で凹凸を作ればその凹凸に対応して種々の反射カーブが得られる。また、斜面方向から見ても凹凸が400Å以下で少なくないので二層反射膜として働く。

0046

図5は凹凸部分の反射特性の説明図であって、図中点線は種々の微小範囲での凹凸による反射カーブ(微小部分の反射特性)を、実線は微小部分の反射特性を合成した本発明の反射カーブ(総合反射特性)を示す。

0047

同図に示したように、マクロ的に見れば実線に示した総合反射特性を見ていることになり、ボトム反射率Rbは多少上昇するが、反射カーブが平坦で反射色が薄く、かつ400乃至700nmの範囲での反射率の低い特性が得られる。

0048

この凹凸を低屈折率層のみで行うと、屈折率が低いので凹凸を大きくしなけらばならないので散乱が大きくなる。

0049

したがって本発明の上記各実施例で説明したような高屈折率層との二層構造でかつ少なくとも下層の高屈折率層に微小な凹凸を形成することにより、また、その材料に導電性物質を用いることにより、外光の反射を著しく低減し、帯電を防止した高品質の陰極線管を提供できる。

0050

次に、本発明の陰極線管の製造方法について説明する。

0051

図6は本発明の陰極線管の製造方法の第1例を説明する概略工程図である。

0052

先ず、41cmのカラーディスプレイ管のパネルガラスの表面を研磨材研磨して汚れを除去し、清浄化する(工程1)。

0053

パネルガラスの表面温度を40°Cに加温し(工程2)、下記組成(1)の高屈折率材料溶液をスプレー塗布する(工程3)。このスプレー塗布は液流量リットル/時間、空気流量2リットル/分、吹き付け幅70mmでパネルガラスの表面を順次掃引し、全面吹き付け後、さらに同様の吹き付けを行う。高屈折率材料の溶液使用量は20ミリリットルである。

0054

高屈折率材料の溶液のスプレー後、パネルガラスの表面温度を35°Cに調整し(工程4)、下記組成(2)の低屈折率材料の溶液を50ミリリットル注入して150rpmで70秒間スピンして振り切る(工程5)。これを160°Cで30分間焼成する(工程6)。

0055

組成(1):高屈折率材料
A.T.O.:平均粒径300Å・・・・・・・・・・・2wt.%
エチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16%
分散剤(株式会社花王製;商品デモールN)・・・・・0.05%
エチレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・残部
組成(2):低屈折率材料
Si(C2 H5 O)4 :平均重合度1000・・・・1.1wt.%
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005wt.%
メチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・残部
これにより、平均粒径:25μm、凹凸の最大差:400Å、平均膜厚:800Åの高屈折率層を下層とし、上層に平均厚さ1100Åの低屈折率層からなる前記図1に示した二層の反射防止帯電防止膜が形成された。

0056

この反射防止帯電防止膜の表面抵抗は8×106 Ω/□、ボトム反射率は0.8%、ボトム波長は570nmであり、400nmでの反射率は3.2%、700nmでの反射率は2.1%である。

0057

図7は本発明の陰極線管の製造方法の第2例を説明する概略工程図である。

0058

先ず、41cmのカラーディスプレイ管のパネルガラスの表面を研磨材で研磨して汚れを除去し、清浄化する(工程1)。

0059

パネルガラスの表面温度を40°Cに加温し(工程2)、前記組成(1)の高屈折率材料の溶液をスプレー塗布する(工程3)。このスプレー塗布は液流量2リットル/時間、空気流量2リットル/分、吹き付け幅70mmでパネルガラスの表面を順次掃引し、全面吹き付け後、さらに同様の吹き付けを行う。高屈折率材料の溶液使用量は20ミリリットルである。

0060

高屈折率材料の溶液のスプレー後、パネルガラスの表面温度を50°Cに調整し(工程4)、下記組成(3)の低屈折率材料の溶液を50ミリリットル注入して150rpmで70秒間スピンして振り切る(工程5)。これを160°Cで30分間焼成する(工程6)。

0061

組成(3):低屈折率材料
Si(C2 H5 O)4 :平均重合度100・・・・0.95wt.%
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.007wt.%
メチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・残部
これにより、平均粒径:25μm、凹凸の最大差:400Å、平均膜厚:800Åの高屈折率層を下層とし、上層に平均厚さ950Åの低屈折率層からなる前記図2に示した二層の反射防止帯電防止膜が形成された。

0062

この反射防止帯電防止膜の表面抵抗は8×106 Ω/□、ボトム反射率は0.9%、ボトム波長は530nmであり、400nmでの反射率は3.0%、700nmでの反射率は2.0%である。

0063

但し、この反射防止帯電防止膜を前記第1例の反射防止帯電防止膜と目視評価の結果、やや散乱性の強い膜となっており、斜めから見た場合の反射防止効果は第1例より低ものであった。

0064

図8は本発明の陰極線管の製造方法の第3例を説明する概略工程図である。

0065

先ず、41cmのカラーディスプレイ管のパネルガラスの表面を研磨材で研磨して汚れを除去し、清浄化する(工程1)。

0066

パネルガラスの表面温度を40°Cに加温し(工程2)、スプレーイングステム社製の2流体ノズルを用いて前記組成(1)の高屈折率材料の溶液をスプレー塗布する(工程3)。このスプレー塗布は液流量2リットル/時間、空気流量2リットル/分、吹き付け幅70mmでパネルガラスの表面を順次掃引し、全面吹き付け後、さらに同様の吹き付けを行う。高屈折率材料の溶液使用量は20ミリリットルである。

0067

高屈折率材料の溶液のスプレー後、パネルガラスの表面温度を25°Cに調整し(工程4)、前記組成(3)の低屈折率材料の溶液を前記2流体ノズルを用いて前記高屈折率材料のスプレー条件と同じ条件で吹き付けて塗布する(工程5)。これを160°Cで30分間焼成する(工程6)。

0068

これにより、前記第2例とほぼ同様の特性をもつ反射防止帯電防止膜が得られた。

0069

但し、この反射防止帯電防止膜は前記第2例の反射防止帯電防止膜と比較してボトム反射率が0.2%程度上昇し、散乱度もかなり増加してやや解像度の劣化が見られた。

0070

図9高屈折率膜を構成する超微粒子の平均粒径と散乱度の関係の説明図であって、横軸は平均粒径(μm)、縦軸は高屈折率膜の散乱度(相対値)である。図中、点線は凹凸の最大差が100Åの場合、実線は同400Åの場合の各カーブを示す。

0071

また、図10は高屈折率膜を構成する超微粒子の凹凸の最大差とそのボトム反射率の関係の説明図であって、横軸は凹凸の最大差(Å)、縦軸は高屈折率膜のボトム反射率(%)である。

0072

図中、点線は粒径が5μmの場合、実線は粒径が20μmの場合のカーブを示す。

0073

光の散乱が少なくボトム反射が低い反射防止帯電防止膜を得るには、粒径が5乃至80μm、凹凸の最大差が400Å以下が望ましいが、凹凸の最大差が100Å以下になると反射カーブがV字型になり、反射色が強くなって、実用的でない。

0074

また、粒径が100μmを越えると画面ザラツキが多くなり、望ましくない。

0075

上記の実施例では、高屈折率層の導電材料としてA.T.Oを例として説明したが、I.T.Oを用いた場合も同様の反射特性が得られ、表面抵抗が3乃至8×104 Ω/□の反射防止帯電防止膜が得られた。

0076

さらに、種々の金属の超微粒子を用いて同様の方法で反射防止帯電防止膜を形成したところ、その表面抵抗とボトム反射率は表1に示したようになった。

0077

0078

なお、上記の他にアルミニウム、銀、ニッケル、その他の物質を用い、同様の手法で反射防止帯電防止膜を試作したところ、貴金属以外は雰囲気によって不安定であった。

0079

また、上記実施例での反射防止帯電防止膜を二層とした例で説明したが、本発明はこれに限るものではなく、二層構造の上に低屈折率層と同じ凹凸膜を形成した散乱性の大きい3層反射防止帯電防止膜とすることもでき、さらにこの二層構造を基本とした四層以上の多層膜構造とすることもできる。

0080

上記した各実施例によれば、パネルガラスへの外来光の反射を防止して高コントラスト化が図られると共に、帯電を防止する反射帯電防止膜を備えた陰極線管が得られる。

0081

さらに、本発明は陰極線管のみでなく、液晶パネルプラズマパネル、あるいはELパネル、その他の表示デバイスの画面にも適用できることは言うまでもない。

発明の効果

0082

以上説明したように、本発明によれば、所謂ゾル・ゲル法を用いて基本的に二層となる反射帯電防止膜の高屈折層の構造を凹凸膜とすることにより、従来の二層の反射帯電防止膜の欠点である反射色の濃さを低減し、反射カーブを平坦化することによって、400乃至700nmの平均反射率を低下することができ、視認性が向上した陰極線管等の表示デバイスを提供できる。

0083

また、高屈折率層をスプレー塗布する方法を採用したことにより、コストの高い溶液の使用量を半減することができ、その製造工程も簡素化でき、製造設備メンテナンスコストも大幅に低減することができる。

図面の簡単な説明

0084

図1本発明による陰極線管の第1実施例のパネルガラス部分の構成を説明する部分断面模式図である。
図2図1の反射防止帯電防止膜を構成する高屈折率層の表面状態を説明する拡大平面模式図である。
図3本発明による陰極線管の第2実施例のパネルガラス部分の構成を説明する部分断面模式図である。
図4二層反射防止帯電防止膜の典型的な反射特性の説明図である。
図5凹凸部分の反射特性の説明図である。
図6本発明の陰極線管の製造方法の第1例を説明する概略工程図である。
図7本発明の陰極線管の製造方法の第2例を説明する概略工程図である。
図8本発明の陰極線管の製造方法の第3例を説明する概略工程図である。
図9高屈折率膜を構成する超微粒子の平均粒径と散乱度の関係の説明図である。
図10高屈折率膜を構成する超微粒子の凹凸の最大差とそのボトム反射率の関係の説明図である。
図11陰極線管の一例としてのシャドウマスク型カラー陰極線管の構造を説明する概略断面図である。
図12陰極線管の外来光の反射防止構造の一例を説明する図11のA部分を拡大して示す断面模式図である。

--

0085

1パネルガラス
4蛍光体層
20反射防止帯電防止膜
21高屈折率層
21a 凸部
21b 凹部
22低屈折率層。

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