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課題

メタアクリル酸塩系重合体を対象とし、水に対する溶解性を損なうことなく高分子化する技術を確立することによって、優れた性能の増粘剤を提供すること。

解決手段

重合性単量体中の60モル%以上が(メタ)アクリル酸である重合反応原料液中に、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンよりなる群から選択される1種以上を前記原料液中の全酸基に対し60〜120モル%存在させると共に、エチレングリコールプロピレングリコールグリセリン等の水溶性化合物を、重合性単量体に対し0.01〜20重量%共存させ、静置状態水溶液重合することによって得られる、高分子量水不溶分の少ない(メタ)アクリル酸塩系重合体を有効成分として含有する増粘剤を開示する。

概要

背景

メタアクリル酸塩を主たるモノマー単位として含む単独もしくは共重合体高重合度物は、従来より増粘剤粘着剤凝集剤等として広く実用化されている。

ところでこれら(メタ)アクリル酸塩系重合体製法としては、塊状重合法懸濁重合法、乳化重合法スラリー重合法水溶液重合法等が挙げられるが、これらの中で最も汎用されているのは水溶液重合法である。即ち水溶液重合法によれば、(メタ)アクリル酸塩を主体とする重合性単量体水溶液に周知のラジカル重合開始剤を添加し、必要により適度に加熱することによって重合反応を行なうと、高重合度の(メタ)アクリル酸塩系重合体が含水ゲル状物として得られる。従ってこの含水ゲル状物を押出機カッター等を用いて細粒化し、次いで乾燥、粉砕を行なうと粉末状にすることができ、この粉末は水に添加すると容易に再溶解するので、増粘剤等として有効に活用できる。

この様な(メタ)アクリル酸塩系重合体の増粘作用は、重合度が高くなるほど向上することが確認されている。ところが重合度を高めようとすると、重合の特に後半期あるいは乾燥工程等で重合体枝分れ架橋反応が起こり、水に対する溶解性が低下して不溶物が生成し、増粘剤などの用途に適用したときの性能を悪化させる。そこで上記枝分れや架橋反応を抑えて水溶性を高める為の手段として、重合反応の末期加温状態で保持して熟成する方法が実施されている。しかしこの方法は、水溶性の向上にはある程度有効であるが水不溶物の生成を完全に無くすことができる訳ではなく、しかも加温熟成に余分の時間がかかるため生産性が低下する。

また水溶性の低下を防止する他の方法として、
重合反応系次亜燐酸ナトリウム共存させる方法(特公昭54-30426号公報)、
重合反応系にアルコキシカルボン酸を共存させる方法(特公昭57-31564号公報)、
有機酸または無機酸のアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩アンモニアの共存下で重合を行なう方法(特公昭57-36926号公報)
等が提案されている。しかしこれらの方法では、重合反応速度が低下するため重合の完結に長時間を要するばかりでなく、水溶性の低下防止効果も不十分となり、満足のいく増粘効果が得られなくなる。

概要

(メタ)アクリル酸塩系重合体を対象とし、水に対する溶解性を損なうことなく高分子化する技術を確立することによって、優れた性能の増粘剤を提供すること。

重合性単量体中の60モル%以上が(メタ)アクリル酸である重合反応原料液中に、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンよりなる群から選択される1種以上を前記原料液中の全酸基に対し60〜120モル%存在させると共に、エチレングリコールプロピレングリコールグリセリン等の水溶性化合物を、重合性単量体に対し0.01〜20重量%共存させ、静置状態で水溶液重合することによって得られる、高分子量水不溶分の少ない(メタ)アクリル酸塩系重合体を有効成分として含有する増粘剤を開示する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

重合性単量体中の60モル%以上が(メタアクリル酸である重合反応原料液中に、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンよりなる群から選択される1種以上を前記原料液中の全酸基に対し60〜120モル%存在させると共に、エチレングリコールプロピレングリコールグリセリン単糖糖アルコールオリゴ糖および鹸化度70%以上のポリビニルアルコールよりなる群から選択される水溶性化合物の1種以上を、重合性単量体に対し0.01〜20重量%共存させ、静置状態水溶液重合することによって得られる(メタ)アクリル酸塩系重合体を含むことを特徴とする増粘剤

請求項2

前記(メタ)アクリル酸塩系重合体の水不溶解物が5重量%以下であり、且つ分子量が80万以上である請求項1記載の増粘剤。

請求項3

パップ剤用増粘剤として用いられるものである請求項1または2記載の増粘剤。

技術分野

0001

本発明は、高重合度で且つ水に対する溶解性に優れた(メタアクリル酸塩系重合体を有効成分として含み、例えばパップ剤増粘剤等として優れた性能を発揮する増粘剤に関するものである。

背景技術

0002

(メタ)アクリル酸塩を主たるモノマー単位として含む単独もしくは共重合体の高重合度物は、従来より増粘剤、粘着剤凝集剤等として広く実用化されている。

0003

ところでこれら(メタ)アクリル酸塩系重合体の製法としては、塊状重合法懸濁重合法、乳化重合法スラリー重合法水溶液重合法等が挙げられるが、これらの中で最も汎用されているのは水溶液重合法である。即ち水溶液重合法によれば、(メタ)アクリル酸塩を主体とする重合性単量体水溶液に周知のラジカル重合開始剤を添加し、必要により適度に加熱することによって重合反応を行なうと、高重合度の(メタ)アクリル酸塩系重合体が含水ゲル状物として得られる。従ってこの含水ゲル状物を押出機カッター等を用いて細粒化し、次いで乾燥、粉砕を行なうと粉末状にすることができ、この粉末は水に添加すると容易に再溶解するので、増粘剤等として有効に活用できる。

0004

この様な(メタ)アクリル酸塩系重合体の増粘作用は、重合度が高くなるほど向上することが確認されている。ところが重合度を高めようとすると、重合の特に後半期あるいは乾燥工程等で重合体枝分れ架橋反応が起こり、水に対する溶解性が低下して不溶物が生成し、増粘剤などの用途に適用したときの性能を悪化させる。そこで上記枝分れや架橋反応を抑えて水溶性を高める為の手段として、重合反応の末期加温状態で保持して熟成する方法が実施されている。しかしこの方法は、水溶性の向上にはある程度有効であるが水不溶物の生成を完全に無くすことができる訳ではなく、しかも加温熟成に余分の時間がかかるため生産性が低下する。

0005

また水溶性の低下を防止する他の方法として、
重合反応系次亜燐酸ナトリウム共存させる方法(特公昭54-30426号公報)、
重合反応系にアルコキシカルボン酸を共存させる方法(特公昭57-31564号公報)、
有機酸または無機酸のアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩アンモニアの共存下で重合を行なう方法(特公昭57-36926号公報)
等が提案されている。しかしこれらの方法では、重合反応速度が低下するため重合の完結に長時間を要するばかりでなく、水溶性の低下防止効果も不十分となり、満足のいく増粘効果が得られなくなる。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、(メタ)アクリル酸塩系重合体を対象とし、水に対する溶解性を損なうことなく高分子化する技術を確立することによって、優れた性能の増粘剤を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決することのできた本発明の増粘剤は、重合性単量体中の60モル%以上が(メタ)アクリル酸である重合反応原料液中に、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンよりなる群から選択される1種以上を前記原料液中の全酸基に対し60〜120モル%存在させると共に、エチレングリコールプロピレングリコールグリセリン単糖糖アルコールオリゴ糖および鹸化度70%以上のポリビニルアルコールよりなる群から選択される1分子中に2個以上の水酸基を有する水溶性化合物の1種以上を、重合性単量体に対して0.01〜20重量%共存させ、静置状態で水溶液重合することによって得られる(メタ)アクリル酸塩系重合体を有効成分として含有するところに要旨を有するものである。

0008

尚、本発明における増粘剤の主成分となる(メタ)アクリル酸塩系重合体としては、水不溶解分が5重量%以下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下のものが望ましく、且つ分子量は、重量平均分子量で80万以上、とりわけ100万以上のものが好ましく、この様な水不溶解分と分子量の要件合致する(メタ)アクリル酸塩系重合体はとりわけ優れた増粘作用を有しており、たとえばパップ剤用の増粘剤として非常に適したものである。

発明を実施するための最良の形態

0009

上記の様に本発明にかかる増粘剤の主成分となる重合体は、(メタ)アクリル酸塩を主たるモノマー単位として(メタ)アクリル酸塩系重合体を製造するに際し、重合反応系に適量のアルカリ金属イオン及び/またはアンモニウムイオンを存在させると共に、1分子中に2個以上の水酸基を有する特定の水溶性化合物を特定量共存させてラジカル重合を行なうものであり、それにより高重合度で且つ優れた水溶性を示し、増粘剤として非常に優れた性能を発揮する。

0010

該(メタ)アクリル酸塩系重合体の主たるモノマー単位は(メタ)アクリル酸(塩)であり、重合体を構成する全モノマー単位の内60モル%以上が(メタ)アクリル酸(塩)からなるもので、必要により含有させることのできる共重合性単量体としては、マレイン酸フマル酸イタコン酸等のカルボキシル基含有重合性単量体成分;ビニルスルホン酸メタリルスルホン酸アリルスルホン酸、3−(メタ)アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有重合性単量体成分等の酸基含有重合性単量体成分;(メタ)アクリルアミド、第3級ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系単量体成分;グリセロールモノ(メタ)アリルエーテル等のアリルエーテル系単量体成分;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートアリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1オールイソプレノール)、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体成分アクリロニトリル等のニトリル系単量体成分;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル酢酸ビニルスチレン等の疎水性単量体成分等が例示され、これらは必要により2種以上含むものであってもよい。

0011

しかしこれら共重合性単量体成分のうち、疎水性単量体成分は重合体の水溶性を阻害し増粘効果に悪影響を及ぼす傾向があるので、好ましくは親水性の共重合性単量体成分を使用するのがよく、これらの中で特に好ましいのはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有重合性単量体成分である。

0012

そして、この様な(メタ)アクリル酸塩系重合体を製造するに当たっては、得られる重合体の水溶性を高めるための要件として、重合反応原料液中に存在させる全単量体中の60モル%以上を(メタ)アクリル酸(塩)とし、必要により共存させることのできる他の重合性単量体は、全重合性単量体中に占める比率で40モル%以下に抑えなければならない。

0013

また重合反応原料液中には、上記した重合性単量体中に含まれる酸基の一部もしくは全部(好ましくは全部)を中和するための陽イオンを共存させる必要があり、その様な陽イオンとして本発明では、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンの1種以上を選択する。これらのイオンは、
原料液中にアルカリ金属水酸化物やアンモニアあるいはアルカリ金属やアンモニアの炭酸塩重炭酸塩等として添加する方法、
モノマー原料として前記(メタ)アクリル酸を含めた酸基含有ラジカル重合性単量体のアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩として添加する方法、
これらとを組合せて実施する方法
によって混入させることができ、要は原料液中にアルカリ金属イオンもしくはアンモニウムイオンを共存せしめ得る限りその添加形態は一切制限されない。

0014

但しアルカリ金属イオンおよび/またはアンモニウムイオンの量は、原料液中の全酸基に対して60〜120モル%、より好ましくは60〜110モル%にしなければならず、アルカリ金属イオンおよび/またはアンモニウムイオンの量が不足する場合は重合反応の末期に枝分れや架橋反応が起こり易くなって水不溶物が生成し易くなり、満足のいく増粘効果が得られなくなる。

0015

次に、上記(メタ)アクリル酸塩系重合体を製造するに際し、重合反応原料液中に共存させる水溶性化合物は、重合速度を低下させることなく、しかも重合反応末期に枝分れや架橋反応を起こさせることなく水溶性の非常に優れた高重合度物を生成させるうえで最も重要な添加剤であり、以下に示す如く1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物が選択される。

0016

即ち水溶性化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、単糖(たとえばアラビノースキシロース等のペントースガラクトースグルコースマンノースフルクトース等のヘキソース;6−デオキシグルコース、6−デオキシタロース等のデオキシヘキソースグルクロン酸ガラクツロン酸等のウロン酸等)、糖アルコール(たとえばエリトールアラビニトールキシリトールソルビトールガラクチトールマンニトールボレミトール、オクチトール等)、オリゴ糖(たとえばスクロースマルトースセロビオースラクトースアガロビオース等の二糖マルトトリオース等の三糖マルトテトラオース等の四糖等)および鹸化度が70%以上(好ましくは95%以上)のポリビニルアルコールが挙げられ、これらは単独で使用してもよく或は2種以上を併用することもできる。これらの中でも特に好ましいのは、主たる重合性単量体となる(メタ)アクリル酸(塩)に対して優れた相溶性を示すエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンおよび糖アルコール類である。

0017

また該水溶性化合物の添加量は、全ての重合性単量体に対して0.01〜20重量%の範囲に設定しなければならず、添加量が不足する場合は上記の効果が有効に発揮されず、また20重量%を超えて多量添加してもそれ以上の効果は得られないので経済的に無駄であるばかりでなく、高沸点有機溶剤として残るため、除去が困難となる。水溶性化合物のより好ましい添加量は0.1〜10重量%である。

0018

上記重合体を製造するに当たっては、上記の様に(メタ)アクリル酸を主体とする重合性単量体を、アルカリ金属イオン及び/又はアンモニウムイオンと特定の水酸基含有水溶性化合物の共存下でラジカル重合を行なうが、重合法としては静置状態で水溶液重合させる方法を採用する。その理由は、塊状重合法では除熱(冷却)が困難で反応温度コントロールが難しいため工業的には非常に生産性が悪くなり、また懸濁重合法や乳化重合法では、有機溶剤乳化剤などを使用するためそれらの除去に余分の負担がかかるのに対し、水溶液重合ではその様な問題がなく、また静置状態で重合することにより重合度を十分に高めることができるからである。

0019

静置状態で行なわれる水溶液重合の条件は特に制限されないが、通常は窒素雰囲気下で周知のラジカル重合開始剤、例えば過硫酸アンモニウム過硫酸カリウム過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩アゾビス(2−アミジノプロパン塩酸塩アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシア吉草酸などのアゾ化合物過酸化物亜硫酸塩アミン類に代表される還元剤を組み合わせてなるレドックス系開始剤などを適量添加し、静置状態で10〜100℃で1.5〜12時間程度重合することによって、分子量(重量平均分子量)が80万以上、もしくは100万以上の高重合度で、且つ後述する方法によって求められる水不溶分が5重量%以下、より好ましくは1重量%以下の高い水溶性を示す重合体を得ることができる。また、重合開始温度は40℃以下にすることが高重合度重合体を得るうえで好ましい。この場合、必要により重合反応系に少量の次亜燐酸ナトリウムを加えて重合することも可能である。得られる重合体は重合方法に応じて高粘性水溶液状あるいは含水ゲル状として得られ、これらはそのままの形態で製品化してもよいが保存安定性運搬の便宜等を考慮すると、重合完了後加熱乾燥してから粉砕し、粉末状もしくはフレーク状にするのがよい。

0020

かくして得られる(メタ)アクリル酸塩系重合体は、前述の如く非常に水溶性の高いものであって水系溶媒に溶解した時に不溶物を殆ど生じることがなく、しかも優れた増粘作用を有しているので、増粘剤として様々の用途に有効に活用することができ、特にパップ剤用の増粘剤として使用すると、肌触りの良好な粘着層を形成することができる。

0021

次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではない。なお、下記実施例で採用した分子量および水不溶解分の測定法は次の通りである。
[分子量(重量平均分子量)測定法]
カラム:昭和電工社製「ion park KS-806 」
標準物質:創和科学社製のポリアクリル酸ナトリウム(分子量:11.5 〜110 万)
溶離液:0.1モルのりん酸水溶液(pH=7)
検出器RI
但し不溶物の多いものは測定できなかった。
[水不溶解分]重合体1g(A)を水500ml に攪拌しながら溶解し、24時間静置する。この水溶液をフルイ(50mesh)に注ぎ、更に大量のイオン交換水注ぐ。残った不溶解分を150 ℃で3hr乾燥し不溶解分量(B)を測定し、次式により不溶解分量を求める。
不溶解分量(%)=(B/A)×100

0022

重合体の製造例1
温度計窒素ガス吹込管および攪拌機を備えた1リットルセパラブルフラスコに、37重量%アクリル酸ナトリウム水溶液976g(36重量%対全仕込量)、グリセリン0.36g(0.13重量%対仕込単量体)、水17gを仕込み氷浴で10±2℃に冷却した後、窒素ガスを吹込んで水溶液中に溶存している酸素を除去し、溶存酸素を0.3ppmとした。この水溶液に0.013 重量%(対仕込単量体)の過硫酸アンモニウムを添加した後、加水して水溶液量を1000gとし10分間攪拌した後、攪拌を停止して35℃の恒温槽に浸した。水溶液は20分後から白濁化し始め、ゲル化した。反応物重合開始80分後に最高温度93℃を示した。4時間保持した後、透明になったゲル状重合体取出し、細片にして190℃で80分間通風乾燥した。乾燥物(ポリアクリル酸ナトリウム)は乾燥機から容易に剥離できた。得られた乾燥粉末の分子量および水不溶解分を測定したところ、表1に示す結果を得た。

0023

重合体の製造例2〜14
上記製造例1において、水溶性化合物の種類、添加量、アルカリ金属またはアンモニアの添加量等を表1に示す様に変えた以外は製造例1と同様にしてポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムの乾燥物を得た。得られた乾燥物の分子量および水不溶解分、原料配合重合反応時における最高到達温度ピーク温度)および最高温度到達時間(ピーク到達時間)等を表1、表2に示す。但し表1,2中の*1〜8の意味は下記の通りである。
*1:モル%(対仕込単量体)、 *2:モル%(対仕込酸基)
*3:重量%(対仕込単量体)、 *4:Na;ナトリウム
*5:K;カリウム、 *6:AA;アクリル酸
*7:分子量約20,000、 *8:分子量約15,000

0024

0025

重合体の比較製造例1および2〜5
前記製造例1において、グリセリンを添加しなかった以外は製造例1と同様にしてポリアクリル酸ナトリウムの乾燥粉末を得た。またグリセリンに代えてエタノール、次亜燐酸ナトリウム、メトキシ酢酸塩化ナトリウムとアンモニアを使用した以外は製造例1と同様にして重合反応を行なった。重合反応時のピーク温度およびピーク到達時間、得られた乾燥粉末の分子量および水不溶解分等を表2に一括して示す。

0026

0027

表1,2からも明らかである様に、製造例1〜14で得られた乾燥粉末の分子量は、比較製造例1(水溶性化合物無添加)に比べて高分子量であるにもかかわらず、水不溶解分の量は極端に少なく水溶性の非常に優れたものであることが分かる。しかも、重合反応時の最高温度到達時間は80〜105分であって比較製造例1と殆んど変わらず、重合速度の低下は実質的に問題にならない。また製造例1〜14では、比較製造例1に比べて乾燥器からの乾燥粉末の取出しが容易であり、粉立ちも少なかった。また比較製造例2,3では重合反応時の最高到達時間が非常に遅くなって重合速度が低下すると共に分子量も十分に上がらず、比較製造例5では重合速度の低下はそれほど問題にならないが分子量が十分に上がらず、しかもこれらの比較製造例では水不溶解分の低減効果が全く認められない。比較製造例4ではメトキシ酢酸の添加により重合反応自体が起こらなくなる。

0028

重合体の製造例15
重合性単量体およびアルカリ金属としてメタクリル酸ナトリウムを38重量%(アルカリ金属量として酸基の100モル%に相当する)、水溶性化合物としてグリセリンを2.5重量%、開始剤として過硫酸アンモニウムを0.035 重量%を使用した以外は前記製造例1と同様にして重合反応を行ない、ポリメタクリル酸ナトリウムよりなる乾燥粉末を得た。

0029

比較製造例6
上記製造例15において、グリセリンを添加しなかった以外は製造例15と全く同様にしてポリメタクリル酸ナトリウムよりなる乾燥粉末を得た。

0030

製造例16
重合性単量体およびアルカリ金属としてアクリル酸ナトリウム32重量%、他の酸基含有重合性単量体としてマレイン酸ジナトリウム4重量%(アクリル酸とマレイン酸のモル比は93/7、アルカリ金属量は酸基の100モル%に相当)、水溶性化合物としてグリセリンを1.3重量%、開始剤として過硫酸アンモニウムを0.026 重量%使用した以外は製造例1と同様にして、(メタ)アクリル酸塩系共重合体よりなる乾燥粉末を得た。

0031

比較製造例7
上記製造例16おいて、グリセリンを添加しなかった以外は製造例16と同様にして(メタ)アクリル酸塩系共重合体よりなる乾燥粉末を得た。

0032

製造例17
重合性単量体およびアルカリ金属としてアクリル酸ナトリウム28重量%とアクリル酸14%(アルカリ金属量は酸基に対して60.5モル%に相当)、水溶性化合物としてグリセリン4.4重量%、次亜燐酸ナトリウム0.012 重量%、開始剤として過硫酸アンモニウム0.024 重量%と重亜硫酸ナトリウム0.048 重量%を使用した以外は前記製造例1と同様にして重合を行ない、透明なゲル状重合体を得た。この透明ゲルに水を加えて0.2%水溶液とし、前記製造例1と同様にして分子量および水不溶解分等を測定した。

0033

比較製造例8
前記製造例17において、グリセリンを添加しなかった以外は、製造例17と同様にしてゲル状重合体を得た。

0034

比較製造例9
前記製造例17において、重合性単量体およびアルカリ金属としてアクリル酸ナトリウム14重量%と、アクリル酸28重量%(アルカリ金属量は酸基に対し27.7モル%に相当)を使用した以外は、前記製造例17と全く同様にしてゲル状重合体を得た。

0035

製造例18
重合性単量体及びアルカリ金属としてアクリル酸ナトリウム33重量%とアクリルアミド3重量%(アクリル酸とアクリルアミドのモル比は89.3/10.7 、アルカリ金属量は酸基に対し100モル%に相当)、水溶性化合物としてグリセリン1.3重量%、開始剤として過硫酸アンモニウム0.024 重量%と重亜硫酸ナトリウム0.048 重量%を使用した以外は、前記製造例1と同様にして重合を行ない、透明なゲル状重合体を得た。これを細片にして乾燥温度80℃で6時間通風乾燥して乾燥粉末を得た。

0036

比較製造例10
前記製造例18において、グリセリンを添加しなかった以外は製造例18と同様にしてゲル状重合体を得た。

0037

上記製造例15〜18、比較製造例6〜10で得た各重合体の分子量、水不溶解分、原料配合、重合反応時の最高到達温度および最高温度到達時間は表3に一括して示す通りであり、製造例15〜18では、比較製造例6〜10に比べて水不溶解分が非常に少なく水溶性に優れた高分子量の重合体を効率良く製造し得ることが分かる。

0038

0039

実施例
前記製造例1で得た(メタ)アクリル酸塩系重合体を使用し、表4の処方に従って下記の手順でパップ剤を製造した。製造における操作手順は次の通りである。
(A)グリセリン中に製造例1で得た重合体を懸濁させる、
(B) 水55gのうち2/3量にカオリンゼラチンおよびポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエートを60℃にて充分混合する、
(C) 残りの水に塩化アルミニウムを溶解させる、
(D)サリチル酸メチルメントールカンフルおよびハッカ油を混合する、
(A) に(B) ,(C) ,(D) の順に混合した後、この混合物を不織布上に厚さが約3mmとなる様に塗布し、塗布面にポリエチレンフィルムを貼ってパップ剤を得る。

0040

得られたパップ剤の「外観」および「粘着性」を試験し、結果を表4に示した。尚「外観」は目視による塗布面の不溶物の有無により、また「粘着性」は指を軽く押し当てた時の粘着性(フィンガーテスト)の良否によって評価した。

0041

比較例
前記比較製造例1で得たアクリル酸塩系共重合体を使用し、上記実施例1と同様にしてパップ剤を製造した。

0042

上記実施例及び比較例で得たパップ剤の外観および粘着性を調べたところ表4に示す結果が得られ、本発明で得た重合体を用いた場合は塗布面に不溶物が認められず、優れた粘着性を示すことが確認された。

0043

発明の効果

0044

本発明は以上の様に構成されており、前述の方法によって得られる(メタ)アクリル酸塩系重合体は、高重合度でありながら優れた水溶性を有しており水に溶解した場合にも不溶物を殆んど析出することがなく、卓越した増粘作用を有している。従ってこの重合体は、増粘剤として様々の用途で優れた性能を発揮し、特にパップ剤用の増粘剤として非常に有用である。

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