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課題

皮膚刺激性が低く、フェンタニル皮膚透過性が極めて良好で、しかも経時安定性に優れたフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を提供する。

解決手段

フェンタニルまたはその塩、粘着剤および酢酸ナトリウムを含有してなるフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。粘着剤は、ポリイソブチレンおよびスチレンイソプレンスチレンブロック共重合体の2成分を含むことが好ましい。

概要

背景

フェンタニル、特にクエン酸フェンタニルは、鎮痛効果の高い薬物として知られている。しかしながら、本薬物は、手術時及び術後の定速点滴注入には利用されているが、消失半減期が短いため、効果の持続性がなく、癌性疼痛のような比較的長期にわたる疼痛に対しては、有用な投与方法がなかった。米国では、フェンタニル塩基を含む効果持続性のパッチ製剤(商品名:DURAGESIC)が市販されているが、投与部位での刺激性が非常に高いという欠点を有している(ウサギ皮膚一次刺激を示すPII値は2.2であり、本発明の製剤のPII値の0.3〜0.8に比べて、非常に高値である(下記表3参照))。尚、クエン酸フェンタニルを経皮投与テープ製剤として製剤化する試みはなされていたが、クエン酸フェンタニルは非水系基剤への溶解性が乏しいため、非水系基剤に含有させた製剤の皮膚透過性が非常に低く、臨床的に使用することは不可能であった。

概要

皮膚刺激性が低く、フェンタニルの皮膚透過性が極めて良好で、しかも経時安定性に優れたフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を提供する。

フェンタニルまたはその塩、粘着剤および酢酸ナトリウムを含有してなるフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。粘着剤は、ポリイソブチレンおよびスチレンイソプレンスチレンブロック共重合体の2成分を含むことが好ましい。

目的

従って、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、皮膚刺激性が低く、フェンタニルの皮膚透過性が極めて良好で、しかも経時安定性であるフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
13件

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請求項1

フェンタニルまたはその塩、粘着剤および酢酸ナトリウムを含有してなるフェンタニル含有経皮投与テープ製剤

請求項2

フェンタニルまたはその塩0.05〜20重量%、粘着剤0.1〜98重量%および酢酸ナトリウム0.01〜15重量%を含有してなる請求項1記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項3

フェンタニルの塩が、クエン酸フェンタニルであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項4

クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比が、(1〜5):(0.5〜2.5)であることを特徴とする請求項3記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項5

クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比が、(3〜5):(1.5〜2.5)であることを特徴とする請求項3記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項6

クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比が、2:1であることを特徴とする請求項3記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項7

油脂および/または粘着付与剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項8

吸収促進剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

請求項9

粘着剤が、ポリイソブチレンおよびスチレンイソプレンスチレンブロック共重合体の2成分を含んでなる請求項1〜8のいずれかに記載のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤。

技術分野

0001

本発明は、フェンタニル化学名:1−フェネチル−4−N−プロピオニルアニリノピペリジン)またはその塩を含有し、皮膚透過性が非常に優れ、皮膚刺激性が低い経皮投与テープ製剤に関する。本発明のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤は、効果持続性麻酔剤鎮痛剤としての利用が多いに期待される。

背景技術

0002

フェンタニル、特にクエン酸フェンタニルは、鎮痛効果の高い薬物として知られている。しかしながら、本薬物は、手術時及び術後の定速点滴注入には利用されているが、消失半減期が短いため、効果の持続性がなく、癌性疼痛のような比較的長期にわたる疼痛に対しては、有用な投与方法がなかった。米国では、フェンタニル塩基を含む効果持続性のパッチ製剤(商品名:DURAGESIC)が市販されているが、投与部位での刺激性が非常に高いという欠点を有している(ウサギ皮膚一次刺激を示すPII値は2.2であり、本発明の製剤のPII値の0.3〜0.8に比べて、非常に高値である(下記表3参照))。尚、クエン酸フェンタニルを経皮投与テープ製剤として製剤化する試みはなされていたが、クエン酸フェンタニルは非水系基剤への溶解性が乏しいため、非水系基剤に含有させた製剤の皮膚透過性が非常に低く、臨床的に使用することは不可能であった。

発明が解決しようとする課題

0003

従って、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、皮膚刺激性が低く、フェンタニルの皮膚透過性が極めて良好で、しかも経時安定性であるフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0004

本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討を行った結果、フェンタニルまたはその塩を含有する粘着剤に、酢酸ナトリウムを添加させることにより、皮膚透過性が極めて良好でしかも皮膚刺激性が低い経皮投与テープ製剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。

0005

即ち、本発明は、フェンタニルまたはその塩、粘着剤および酢酸ナトリウムを含有してなるフェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、フェンタニルまたはその塩0.05〜20重量%、粘着剤0.1〜98重量%および酢酸ナトリウム0.01〜15重量%を含有してなる前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、フェンタニルの塩が、クエン酸フェンタニルであることを特徴とする前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比が、(1〜5):(0.5〜2.5)であることを特徴とする前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比が、(3〜5):(1.5〜2.5)であることを特徴とする前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比が、2:1であることを特徴とする前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、油脂および/または粘着付与剤を含有する前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、吸収促進剤を含有する前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。本発明はまた、粘着剤が、ポリイソブチレンおよびスチレンイソプレンスチレンブロック共重合体の2成分を含んでなる前記フェンタニル含有経皮投与テープ製剤である。

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、本発明のフェンタニル経皮投与テープ製剤について詳しく説明する。本発明のフェンタニル経皮投与テープ製剤における薬理活性物質は、フェンタニル自体またはその塩である。フェンタニル塩としては、特に限定されず、無機塩であっても有機塩であってもよく、代表的なフェンタニル塩であるクエン酸塩塩酸塩フマル酸塩等を挙げることができる。これらの中でも、クエン酸フェンタニルは特に好ましい。尚、フェンタニルまたはその塩は、単独で用いることもできるが、2種以上を混合して用いてもよい。また、フェンタニルまたはその塩は、本発明の経皮投与テープ製剤の粘着層全体の重量に基づいて、0.05〜20重量%の量で配合することが好ましい。配合量が0.05重量%未満であると、経皮投与テープ製剤として充分な透過量が得られず、20重量%を越えると、製剤自体の物性に悪影響を及ぼすので好ましくない。

0007

本発明のフェンタニル経皮投与テープ製剤の粘着層に配合される粘着剤は、特に限定されないが、好ましい例として、ポリイソブチレン(PIB)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)[例えば、シェル化学社製;カリフレックスD−1111、カリフレックスTR−1107、日本合成ゴム社製;JSR5000、JSR−5002、SR5100、日本ゼオン社製;クインタック3421等]、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)[例えば、シェル化学社製;カリフレックスTR−1101等]、アクリル系ポリマー(2−エチルヘキシルアクリレート酢酸ビニルエチルアクリレートメタクリレートメトキシエチルアクリレートアクリル酸の少なくとも2種の共重合体、例えばPE−300等(日本カーバイト社製)等を挙げることができ、これらを単独または2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、PIBとSISの2成分を用いることが好ましい。また、その場合、PIBとSISの配合重量比は、1:1〜1:4とすることが好ましい。粘着剤は、本発明の経皮投与テープ製剤の粘着層全体の重量に基づいて、0.1〜98重量%、さらに0.1〜70重量%、特に0.1〜50重量%配合することが好ましい。粘着剤の配合量が0.1重量%未満であると、製剤自体の物性が悪くなるため好ましくなく、98重量%を越えると、人体皮膚に対する良好な粘着力が得られないため好ましくない。

0008

本発明のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤の粘着層には、酢酸ナトリウムを配合することによって、フェンタニルまたはその塩の皮膚透過性が非常に高くなる。酢酸ナトリウムは、粘着層全体の重量に基づいて、0.01〜15重量%、さらに0.01〜10重量%、特に0.01〜5重量%配合することが好ましい。酢酸ナトリウムの配合量が0.01重量%未満になると、皮膚透過性を著しく向上させるという効果が十分得られず、15重量%を越えると、皮膚への刺激性が強くなるので好ましくない。フェンタニル塩がクエン酸フェンタニルの場合には、クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合重量比は、(1〜5):(0.5〜2.5)、好ましくは、(3〜5):(1.5〜2.5)、特に好ましくは、2:1の場合に、物性及び皮膚透過性の面で最大の効果が得られる。この配合比より酢酸ナトリウムの重量が少ないと急激に薬物皮膚透過性が低下し、この配合比より酢酸ナトリウムの重量が多いと不均一な製剤となり、付着性等の物性が悪くなるので好ましくない。

0009

尚、粘着剤の粘着性は低いので、製剤に粘着性を付与するために、製剤の粘着層に、粘着付与剤を配合することができる。粘着付与剤としては、ポリテルペン樹脂系、石油樹脂系ロジン系、ロジンエステル系、油溶性フェノル樹脂系の粘着付与剤等を好ましい例として挙げることができる。これらの具体例としては、商品名で、クリアロンP−105、フォーラル105、アルコンP−100、KE−311、KE−100、スーパーエステルS−100、タマノル521、YSレジン75、KR−610を挙げることができる。粘着付与剤は、本発明の製剤の粘着層全体の重量に基づいて、0.1〜70重量%、さらに5〜50重量%、特に10〜35重量%の量で配合されることが好ましい。

0010

また、本発明の経皮投与テープ製剤の加工性の向上や粘着性の調整のために、粘着層に油脂を軟化剤として配合することもできる。油脂としては、例えば、流動パラフィンスクワランオリ−ブ油、ツバキ油、パーシック油、ラッカセイ油等が好ましく、特に流動パラフィンは好ましい。油脂は、本発明の製剤の粘着層全体の重量に基づいて、1〜70重量%、さらに10〜60重量%、特に20〜50重量%の量で配合されることが好ましい。

0011

また、本発明の製剤の粘着層には、必要に応じて吸収促進剤を配合することもできる。吸収促進剤としては、皮膚での吸収促進作用が認められている化合物であればいずれのものでもよく、例えば炭素鎖数6〜20の脂肪酸脂肪族アルコ−ル、脂肪酸エステルまたはエーテル芳香族系有機酸、芳香族系アルコ−ル、芳香族系有機酸エステルまたはエ−テルを挙げることができる。さらに、乳酸エステル類酢酸エステル類モノテルペン系化合物、セスキテルペン系化合物、アゾン(Azone)またはその誘導体グリセリン脂肪酸エステル類ソルビタン脂肪酸エステル類ポリソルベート系、ポリエチレングリコル脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系、ショ糖脂肪酸エステル類等を挙げることができる。具体的には、カプリル酸カプリン酸カプロン酸ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸オレイン酸リノール酸リノレン酸ラウリルアルコールミリスチルアルコールオレイルアルコールセチルアルコールラウリン酸メチルミリスチン酸イソプロピルミリスチン酸ミリスチルミリスチン酸オクチルドデシルパルミチン酸セチルサリチル酸サリチル酸メチルサリチル酸エチレングリコールケイ皮酸ケイ皮酸メチルクレゾール乳酸セチル酢酸エチル酢酸プロピルゲラニオールチモールオイゲノールテルピネオールl−メントールボルネオール、d−リモネンイソオイゲノールイソボルネオールネロールdl−カンフルグリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレエートソルビタンモノラウレートショ糖モノラウレート、ポリソルベート20、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、HCO−60(硬化ヒマシ油)、1−[2−(デシルチオエチルアザシクロペンタン−2−オン(以下、「ピロチオデカン」と略記する。)が好ましく、特に、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、サリチル酸エチレングリコール、ピロチオデカンが好ましい。このような吸収促進剤は、本発明の製剤の粘着層全体の重量に基づいて、0.01〜20重量%、さらに0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%の量で配合されることが好ましい。吸収促進剤の配合量が20重量%を越えると、発赤浮腫等の皮膚への刺激性が認められ、0.01重量%未満であると吸収促進剤の配合の効果が得られないので好ましくない。

0012

さらに、本発明のテープ製剤において、皮膚から発生した等の水性成分を吸収させるために、必要に応じて親水性ポリマ−を配合することもできる。親水性ポリマ−としては、例えば、軽質無水ケイ酸セルロ−ス誘導体(カルボキシメチルセルロースCMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCNa)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロール(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロースHEC))、デンプン誘導体プルラン)、ポリビニルアルコールPVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、酢酸ビニル(VA)、カルボキシビニルポリマーCVP)、エチル酢酸ビニルEVA)、オイドラギットゼラチンポリアクリル酸ポリアクリル酸ソーダ、ポリイソブチレン無水マレイン酸共重合体アルギン酸アルギン酸ナトリウムカラギーナンアラビアゴムトラガントカラヤゴムポリビニルメタクリレートが好ましく、特に軽質無水ケイ酸、セルロース誘導体(CMCNa、HPMC、HPC、MC)、オイドラギットが好ましい。親水性ポリマーは、本発明の経皮投与テープ製剤の粘着層全体の重量に基づいて、0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%配合することが好ましい。

0013

また、本発明の製剤の粘着層には、所望により架橋剤、防腐剤抗酸化剤等のその他の成分を配合することができる。架橋剤としては、アミノ樹脂、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂アルキド樹脂不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂イソシアネ−ト化合物、ブロックイソシアネート化合物有機系架橋剤、金属または金属化合物等の無機系架橋剤が好ましい。防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エチルパラオキシ安息香酸プロピルパラオキシ安息香酸ブチル等が好ましい。抗酸化剤としては、トコフェロ−ルおよびそのエステル誘導体アスコルビン酸ステアリン酸エステルノルジヒトログアレチン酸ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソ−ル(BHA)等が好ましい。尚、本発明のテープ製剤の粘着層は、非水系の基剤からなることが好ましく、非水系の基剤とすることにより本発明の効果を有効に得ることができる。

0014

上記のような組成を有する粘着層は、いずれの方法によっても製造することができる。例えば、溶剤法により製造する場合には、配合されるポリマ−の有機溶剤溶液に、他の成分を添加、攪拌後、支持体伸展し、乾燥させて本製剤を得ることができる。また、配合されるポリマ−がホットメルト法により塗工可能であるものである場合には、高温でポリマ−成分を溶解させた後、他の成分を添加し、攪拌し、支持体に伸展して本製剤を得ることができる。

0015

また、本発明のテープ製剤は、粘着層が上記のような組成から構成されるものであれば、その他の層やそれらを構成する成分は、特に限定されず、いずれの層から構成されるものであってもよい。 例えば、本発明の経皮投与テープ製剤は、粘着層の他、それを支持する支持体層、粘着層上に設けられる剥離ライナ−層等から成ることができる。支持体層は、例えば、布、不織布、ポリウレタンポリエステルポリ酢酸ビニルポリ塩化ビニリデンポリエチレンポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレート、紙、アルミニウムシート等またはそれらの複合素材からなることができる。

0016

本発明の経皮投与テープ製剤によれば、フェンタニルまたはその塩が皮膚を経由し持続的に吸収されるため、麻薬性鎮痛剤経口投与が困難な患者にとって、疼痛緩和の有力な手段となる。また侵襲的な投与方法である持続皮下投与方法に比して、非侵襲的投与することができ、患者の負担も軽減することができる。また、投与量についても、製剤を裁断すること等により、患者の症状、年齢、体重、性別等に応じて、容易に調節することができる。

0017

以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。尚、実施例中、「%」とあるものは、特に断らない限り、「重量%」を意味するものである。

0018

実施例1
酢酸ナトリウム2.5%
アクリル系ポリマー(PE−300) 88.5%
トルエンジイソシアネート1.0%
ピロチオデカン3.0%
クエン酸フェンタニル5.0%
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全 量 100%
これらの組成中、酢酸ナトリウム、ピロチオデカンとクエン酸フェンタニルをエタノ−ルに加え、室温で撹拌溶解させた後、アクリル系ポリマー酢酸エチル溶液とトルエンジイソシアネートを添加撹拌し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(30μm)に伸展し、90℃で15分間熱架橋させ、50μmの粘着層を得て、常法により本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0019

実施例2
酢酸ナトリウム1.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン38.0%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤29.5%
ポリイソブチレン7.5%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体16.5%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル3.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
これらの組成中、酢酸ナトリウム、ピロチオデカン、クエン酸フェンタニル以外の成分を180℃で溶解混合した後、残りの成分を添加し、均一になるまで分散させた後、PETフィルム(30μm)に粘着層が100μmとなるように伸展し、常法により本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0020

実施例3
酢酸ナトリウム2.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン39.5%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤21.7%
ポリイソブチレン6.8%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体20.4%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.6%
クエン酸フェンタニル5.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
これらの組成中、酢酸ナトリウム、ピロチオデカン、クエン酸フェンタニル以外の成分を180℃で溶解混合した後、残りの成分を添加し、均一になるまで分散させた後、PETフィルム(30μm)に粘着層が100μmとなるように伸展し、常法により本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0021

実施例4
酢酸ナトリウム2.5%
流動パラフィン12.5%
油溶性フェノ−ル樹脂系粘着付与剤39.5%
ポリイソブチレン7.5%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体30.5%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
ラウリルアルコール2.0%
クエン酸フェンタニル5.0%
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全 量 100%
これらの組成中、ラウリルアルコール、酢酸ナトリウム、クエン酸フェンタニル以外の成分を180℃で溶解混合した後、残りの成分を添加し、均一になるまで分散させた後、PETフィルム(30μm)に粘着層が100μmとなるように伸展し、常法により本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0022

実施例5
酢酸ナトリウム1.5%
クロタミトン3%
流動パラフィン38.5%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤29.5%
ポリイソブチレン7.5%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体16.5%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
クエン酸フェンタニル3.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
これらの組成中、酢酸ナトリウム、クロタミトン、クエン酸フェンタニルおよび流動パラフィンを80℃で撹拌溶解させた後、あらかじめスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、ポリテルペン樹脂系粘着付与剤および抗酸化剤を溶解させたシクロヘキサン溶液と混合し、PET(30μm)上に伸展し、85℃で30分間乾燥し、50μmの粘着層を得て、常法により本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0023

実施例6
酢酸ナトリウム2.5%
流動パラフィン35.0%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤25.5%
ポリイソブチレン7.0%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体24.0%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
フェンタニル5.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
これらの組成中、酢酸ナトリウム、フェンタニル以外の成分を180℃で溶解混合した後、残りの成分を添加し、均一になるまで分散させた後、PETフィルム(30μm)に粘着層が100μmとなるように伸展し、常法により本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0024

実施例7
酢酸ナトリウム0.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン29.0%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤42.1%
ポリイソブチレン7.0%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体16.4%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル1.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=2:1)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0025

実施例8
酢酸ナトリウム1.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.9%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤41.5%
ポリイソブチレン6.9%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体16.2%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル1.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=2:3)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0026

実施例9
酢酸ナトリウム2.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.7%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤41.0%
ポリイソブチレン6.8%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体16.0%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル1.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=2:5)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0027

実施例10
酢酸ナトリウム0.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.7%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤41.0%
ポリイソブチレン6.8%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体16.0%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル3.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=6:1)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0028

実施例11
酢酸ナトリウム1.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.5%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤40.5%
ポリイソブチレン6.8%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体15.7%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル3.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=2:1)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0029

実施例12
酢酸ナトリウム2.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.2%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤40.0%
ポリイソブチレン6.7%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体15.6%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル3.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=6:5)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0030

実施例13
酢酸ナトリウム0.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.2%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤40.0%
ポリイソブチレン6.7%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体15.6%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル5.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=10:1)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0031

実施例14
酢酸ナトリウム1.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.2%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤39.5%
ポリイソブチレン6.5%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体15.3%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル5.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=10:3)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0032

実施例15
酢酸ナトリウム2.5%
ピロチオデカン3.0%
流動パラフィン28.0%
ポリテルペン樹脂系粘着付与剤38.9%
ポリイソブチレン6.5%
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体15.1%
抗酸化剤(BHT) 0.5%
珪酸アルミニウム0.5%
クエン酸フェンタニル5.0%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全 量 100%
上記組成(クエン酸フェンタニル:酢酸ナトリウム=2:1)を用い、実施例2と同様の方法により、本発明の経皮投与テープ製剤を得た。

0033

比較例1〜5
比較例1〜5はそれぞれ、実施例1〜5の各実施例に対応しており、実施例1〜5において用いられた酢酸ナトリウムを配合しないこと以外は、同様にして経皮投与テープ製剤を得た。

0034

試験例1
(In vitro皮膚透過試験)実施例1〜5、実施例7〜15及び比較例1〜5にて得られた各経皮投与製剤について、ヘアレスマウス皮膚を用いるin vitroでの皮膚透過試験により評価を行った。ヘアレスマウス(6〜9週令)の背部皮膚を摘出した後、真皮側の脂肪注意深く取り除き、真皮側がレセプター層となるように、37℃の水をレセプタ−層の外周部に循環させたフロスルーセルに装着した。この角質層側に実施例1〜5、実施例7〜15及び比較例1〜5で得られた各経皮投与テープ製剤を貼付し、レセプタ−層に生理食塩水を用い5ml/時間の速度で1時間毎に24時間までサンプリングを行った。その後、1時間毎の流量を正確に測定し、高速液体グロマトグラフ法により薬物濃度を測定し、1時間当たりの透過速度を下記式により算出し、定常状態での透過速度を求めた。結果を表1に示す。

0035

透過速度(μg/cm2/hr)=(薬物濃度(μg/ml)×流量(ml))/製剤の適用面積(cm2)

0036

0037

表2から明らかなように、実施例1〜5、7〜15において得られた経皮投与テープ製剤は、比較例1〜5において得られた経皮投与テープ製剤に比べて、皮膚透過速度が速い。特に、クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合割合が、(3〜5):(1.5〜2.5)である実施例1〜5、実施例7、11、12、14、15の経皮投与テープ製剤は、皮膚透過速度が非常に速いことが判明した。中でも、クエン酸フェンタニルと酢酸ナトリウムの配合割合が2:1である実施例1〜5、実施例11および実施例15の経皮投与テープ製剤は、皮膚透過速度が非常に速いことが判明した。

0038

試験例2
(ウサギ皮膚一次刺激性試験)実施例1〜5で得られた各経皮投与製剤について、ウサギ皮膚を用いるin vivoでの一次刺激性試験により評価を行った。実施例1〜5で得られた各経皮投与テープ製剤を貼付し、貼付後24および48時間の紅斑と浮腫について、表2に示す皮膚刺激判定基準に従い判定を行い、得られた両スコアの合計を各時間の刺激スコアとした。さらに、各時間の刺激スコアの平均値を、PII値とした。また、比較対照群として日局絆創膏および米国市販品(DURAGESIC)を用いた。結果を表3に示す。

0039

0040

ID=000004HE=075 WI=070 LX=1150 LY=2000
*:FDA申請資料より抜粋

0041

表2に示されるように、実施例1〜5の経皮投与テープ製剤は、従来品(DURAGESIC)に比べて皮膚刺激性が非常に低く、刺激が少ない日局絆創膏と同程度の皮膚刺激性であることが判明した。

発明の効果

0042

本発明によれば、従来技術ではなし得なかった低刺激性で皮膚透過性に優れたフェンタニルまたはその塩の経皮投与製剤化が可能になる。即ち、本発明のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤を用いることにより、長時間にわたってフェンタニルまたはその塩を生体内送達することができ、フェンタニルまたはその塩の薬理効果を有効に、しかも持続的に利用することが可能になる。従って、本発明のフェンタニル含有経皮投与テープ製剤は、麻酔性鎮痛剤の経口投与が困難な患者にとって、疼痛緩和の有力な手段となり得る。

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