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技術 自動車排気ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法

出願人 日産自動車株式会社カルソニックカンセイ株式会社
発明者 小川裕純室伏康行井上勝文
出願日 1996年8月2日 (24年4ヶ月経過) 出願番号 1996-205049
公開日 1998年2月17日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1998-043604
状態 未査定
技術分野 排気の後処理 触媒 触媒
主要キーワード 伝熱距離 取付空間 耐熱性金属箔 レーシングトラック 代表温度 楕円形断面 波付け加工 レーシングトラック形状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年2月17日)のものです。
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図面 (4)

課題

高温排気ガス触媒構造体が晒されたときに触媒構造体が受ける熱エネルギーを外部に排出し易くして触媒構造体全体の熱劣化を小さくし、触媒性能劣化の程度を小さくかつ均一なものにする。

解決手段

触媒担体セル触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体において、触媒コート層を付着させる触媒担体4として耐酸化性および耐熱性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であるものを用い、触媒担体4の中央部5に触媒成分を含まないスラリーを付着させた後に、触媒成分を含むスラリーを触媒担体4の中央部5および周辺部6の全体に付着させ、触媒担体4の中央部5に触媒成分を含まない無触媒コート層と触媒成分を含む触媒コート層が形成されかつ周辺部6に触媒成分を含む触媒コート層が形成されていて、触媒担体4の周辺部6の開口率を中央部5の開口率よりも高くした。

概要

背景

従来のこの種の自動車排気ガス浄化用触媒構造体は、真円形断面や楕円形断面(ほぼ平行な対向辺を持つレーシングトラック形断面を含む。)をなす触媒担体の内部にセルと呼ばれる排気ガスが貫通する通路を多数設け、そのセル表面アルミナセリウムジルコニウムランタンバリウムなどの助触媒等の耐熱性無機酸化物および白金パラジウムロジウムなどの貴金属触媒活性成分を含んでなる触媒コート層を付着させたものである。

一般に、触媒性能は貴金属の種類と量に依存するといわれており、また、触媒担体としては、セラミックス材料よりなるものが従来多く用いられてきたが、近年では、セル厚さを薄くできるので通気抵抗を低減でき、熱伝導率が高いので暖機特性に優れる金属製触媒担体の使用が増えてきている。

この金属製触媒担体を用いた触媒構造体は、特にマニホールド付近に設置される触媒、いわゆるマニホールド触媒に用いられることが多い。従って、エンジンに近いので、高温の排気ガスに晒され易く、特に全開加速の様なエンジン負荷が高まった場合には、触媒入口の温度が1000℃を超えることもあり、触媒コート層はより優れた耐熱性を有することが必要となる。

従来、触媒コート層の耐熱性向上は専ら触媒コート層それ自体の改良で対応してきた。しかし、このような触媒コート層それ自体の改良だけでは対応出来ない場合があると考えられる。

そこで、触媒入口温度が1000℃を超える様な高温において触媒コート層の熱劣化を低減させる別の手段として、担体経由で触媒外部へなるべく多くの熱を放出して触媒コート層が受ける熱エネルギーを少なくする手法がある。

ところが、現状の触媒構造体では、触媒コート層を冷却することは容易ではないことがわかっている。例えば、触媒構造体に900℃の排気ガスを定常的に導入して内部の温度測定を行うと、触媒構造体の各断面においてその中央の最も温度の高い部分よりも30℃以上温度が低い部分は、触媒担体の種類および形状を問わず、触媒担体の外周面より10mmから30mm位までの部分、すなわち周辺部分である。これは、触媒担体の種類(金属、セラミックス)を問わず、同じ傾向であることが確認されている。

また、排気ガスの代表温度、流量および触媒構造体断面に対する分配が同じ場合においては、断面における中央部の温度は触媒構造体を外部から冷却してもほとんど変わらない。つまり、触媒構造体の周辺部のみが冷えている状態である。この場合、周辺部以外の部分、所謂中央部の温度が高い理由として、外界までの伝熱距離が大きいことと、その部分に排気ガスが多く流れるにも拘わらず熱エネルギーを伝える主な通路となる触媒担体のセル壁の量が少ないためと考えられる。

上に述べたように、触媒担体の中央部の温度が下がりにくいのは、その中央部に排気ガスが多く流れてしまうためである。そこで、触媒構造体の全体を有効に活用し、熱劣化を抑制すべく、冷えやすい周辺部に排気ガスを多く流すことが望まれることとなる。

そこで、そのための手法として、触媒担体の中央部を周辺部よりも排気ガスが流れにくい構造にする方法や、排気ガスの流れを制御する治具を用いる方法や、中央部に触媒活性成分を多く付着させる方法が知られている。

◎触媒担体の中央部を排気ガスが流れにくい構造にする従来例
・特開昭60−125252号:触媒構造体のコンバータ入口の担体への投影面の直径の1から1.5倍の直径の同心円内部のセルのピッチを密にし、外部を粗にする。

・特開昭62−174525号:金属製触媒担体としてその波板のピッチと平板の厚みを中央部のセル密度が高く、周辺部のそれが低くなるように変える。

◎排気ガスの流れを制御する治具を用いる従来例
・特開昭62−228615号:触媒構造体の前に邪魔板を設けて、排気ガスの分配を変える。

◎ 中央部に触媒活性成分を多く担持させる方法に関する従来例
・特開昭60−216848号:貴金属を含まないスラリーの付着量を中央部>周辺部とすることで、その後の貴金属の含浸で担持量を中央部>周辺部にする。

・特開昭61−4535号:貴金属を含浸で担持する際に、中央部の吸水量>周辺部の吸水量とすることで、貴金属担持量を中央部>周辺部とする。

・特開昭61−25643号:貴金属を含まないスラリーの付着量を排気ガス流速の大きい部分>小さい部分とすることで、貴金属の含浸による担持量を排気ガス流速の大きい部分>小さい部分とする。

・特開昭61−25644号:貴金属を含浸で担持させるにあたり、排気ガス流速の大きい中央部は後寄りに、小さい周辺部は前寄りに多く担持させる。

概要

高温の排気ガスに触媒構造体が晒されたときに触媒構造体が受ける熱エネルギーを外部に排出し易くして触媒構造体全体の熱劣化を小さくし、触媒性能の劣化の程度を小さくかつ均一なものにする。

触媒担体のセルに触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体において、触媒コート層を付着させる触媒担体4として耐酸化性および耐熱性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であるものを用い、触媒担体4の中央部5に触媒成分を含まないスラリーを付着させた後に、触媒成分を含むスラリーを触媒担体4の中央部5および周辺部6の全体に付着させ、触媒担体4の中央部5に触媒成分を含まない無触媒コート層と触媒成分を含む触媒コート層が形成されかつ周辺部6に触媒成分を含む触媒コート層が形成されていて、触媒担体4の周辺部6の開口率を中央部5の開口率よりも高くした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
2件

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請求項1

触媒担体セル触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体において、触媒コート層を付着させる触媒担体が耐酸化性および熱伝導性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であると共に、触媒担体の中央部に触媒成分を含まない無触媒コート層と触媒成分を含む触媒コート層が形成されかつ周辺部に触媒成分を含む触媒コート層が形成されていて、周辺部の開口率が中央部の開口率よりも高くなっていることを特徴とする自動車排気ガス浄化用触媒構造体。

請求項2

触媒構造体の周辺部と中央部における開口率の差が5%以上50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体。

請求項3

触媒構造体の周辺部における単位体積当たりの触媒量が中央部のそれと同じかそれより多いことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体。

請求項4

周辺部は触媒担体の外周面より10mmから30mmまでの部分であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体。

請求項5

触媒担体の断面形状が真円形断面であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体。

請求項6

触媒担体の断面形状が楕円形断面であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体。

請求項7

触媒担体のセルに触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体を製造するに際し、触媒コート層を付着させる触媒担体として耐酸化性および耐熱性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であるものを用い、触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを付着させた後に、触媒成分を含むスラリーを前記触媒担体の中央部および周辺部の全体に付着させ、触媒担体の周辺部の開口率を中央部の開口率よりも高くすることを特徴とする自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法。

請求項8

触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを30〜100g/L付着させることを特徴とする請求項7に記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法。

請求項9

触媒担体の周辺部への触媒を含むスラリーの単位体積当たりの付着量を中央部のそれと同じか多いものとすることを特徴とする請求項7または8に記載の自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、触媒担体セル触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法に関し、例えば、耐熱金属平板波板多重に巻き回して排気ガスの流れの通路となる多数のセルを形成した金属製触媒担体を用いた自動車排気ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来のこの種の自動車排気ガス浄化用触媒構造体は、真円形断面や楕円形断面(ほぼ平行な対向辺を持つレーシングトラック形断面を含む。)をなす触媒担体の内部にセルと呼ばれる排気ガスが貫通する通路を多数設け、そのセル表面アルミナセリウムジルコニウムランタンバリウムなどの助触媒等の耐熱性無機酸化物および白金パラジウムロジウムなどの貴金属触媒活性成分を含んでなる触媒コート層を付着させたものである。

0003

一般に、触媒性能は貴金属の種類と量に依存するといわれており、また、触媒担体としては、セラミックス材料よりなるものが従来多く用いられてきたが、近年では、セル厚さを薄くできるので通気抵抗を低減でき、熱伝導率が高いので暖機特性に優れる金属製触媒担体の使用が増えてきている。

0004

この金属製触媒担体を用いた触媒構造体は、特にマニホールド付近に設置される触媒、いわゆるマニホールド触媒に用いられることが多い。従って、エンジンに近いので、高温の排気ガスに晒され易く、特に全開加速の様なエンジン負荷が高まった場合には、触媒入口の温度が1000℃を超えることもあり、触媒コート層はより優れた耐熱性を有することが必要となる。

0005

従来、触媒コート層の耐熱性向上は専ら触媒コート層それ自体の改良で対応してきた。しかし、このような触媒コート層それ自体の改良だけでは対応出来ない場合があると考えられる。

0006

そこで、触媒入口温度が1000℃を超える様な高温において触媒コート層の熱劣化を低減させる別の手段として、担体経由で触媒外部へなるべく多くの熱を放出して触媒コート層が受ける熱エネルギーを少なくする手法がある。

0007

ところが、現状の触媒構造体では、触媒コート層を冷却することは容易ではないことがわかっている。例えば、触媒構造体に900℃の排気ガスを定常的に導入して内部の温度測定を行うと、触媒構造体の各断面においてその中央の最も温度の高い部分よりも30℃以上温度が低い部分は、触媒担体の種類および形状を問わず、触媒担体の外周面より10mmから30mm位までの部分、すなわち周辺部分である。これは、触媒担体の種類(金属、セラミックス)を問わず、同じ傾向であることが確認されている。

0008

また、排気ガスの代表温度、流量および触媒構造体断面に対する分配が同じ場合においては、断面における中央部の温度は触媒構造体を外部から冷却してもほとんど変わらない。つまり、触媒構造体の周辺部のみが冷えている状態である。この場合、周辺部以外の部分、所謂中央部の温度が高い理由として、外界までの伝熱距離が大きいことと、その部分に排気ガスが多く流れるにも拘わらず熱エネルギーを伝える主な通路となる触媒担体のセル壁の量が少ないためと考えられる。

0009

上に述べたように、触媒担体の中央部の温度が下がりにくいのは、その中央部に排気ガスが多く流れてしまうためである。そこで、触媒構造体の全体を有効に活用し、熱劣化を抑制すべく、冷えやすい周辺部に排気ガスを多く流すことが望まれることとなる。

0010

そこで、そのための手法として、触媒担体の中央部を周辺部よりも排気ガスが流れにくい構造にする方法や、排気ガスの流れを制御する治具を用いる方法や、中央部に触媒活性成分を多く付着させる方法が知られている。

0011

◎触媒担体の中央部を排気ガスが流れにくい構造にする従来例
・特開昭60−125252号:触媒構造体のコンバータ入口の担体への投影面の直径の1から1.5倍の直径の同心円内部のセルのピッチを密にし、外部を粗にする。

0012

・特開昭62−174525号:金属製触媒担体としてその波板のピッチと平板の厚みを中央部のセル密度が高く、周辺部のそれが低くなるように変える。

0013

◎排気ガスの流れを制御する治具を用いる従来例
・特開昭62−228615号:触媒構造体の前に邪魔板を設けて、排気ガスの分配を変える。

0014

◎ 中央部に触媒活性成分を多く担持させる方法に関する従来例
・特開昭60−216848号:貴金属を含まないスラリーの付着量を中央部>周辺部とすることで、その後の貴金属の含浸で担持量を中央部>周辺部にする。

0015

・特開昭61−4535号:貴金属を含浸で担持する際に、中央部の吸水量>周辺部の吸水量とすることで、貴金属担持量を中央部>周辺部とする。

0016

・特開昭61−25643号:貴金属を含まないスラリーの付着量を排気ガス流速の大きい部分>小さい部分とすることで、貴金属の含浸による担持量を排気ガス流速の大きい部分>小さい部分とする。

0017

・特開昭61−25644号:貴金属を含浸で担持させるにあたり、排気ガス流速の大きい中央部は後寄りに、小さい周辺部は前寄りに多く担持させる。

発明が解決しようとする課題

0018

しかしながら、前述の方法は、次の様な改良すべき点を有している場合がある。

0019

◎ 特開昭60−125252号、特開昭62−174525号の従来例では、触媒コート層を担持したときの状態が規定されていない。この従来発明で得られる周辺部の開口率が中央部の開口率よりも高い触媒担体に、中央部と周辺部を区別せずに触媒コート層を付着させると、中央部ばかりに触媒コート層が付着してしまう。これは、触媒コート層を付着させる触媒担体の表面積が中央部>周辺部で、付着量は表面積に依存するからである。

0020

この様な触媒構造体では、排気ガスが多く流れる周辺部の性能が中央部より相対的に低くなり、触媒構造体全体としての性能が、中央部と周辺部の開口率が同じ触媒担体を用いた触媒構造体に比べて大きく劣ることが確認されている。又、これらの触媒担体に、触媒構造体の開口率(触媒構造体に占める排気ガスが通る空間の割合)が触媒担体と逆の中央部>周辺部となるように触媒スラリーコーティングすると、触媒担体の効果は無くなる。

0021

◎ 特開昭62−228615号の従来例の様に周辺部に排気ガスを流しやすくする邪魔板を有する触媒構造体では、触媒担体自体は通常のものと同様であるので、上記の様な問題が起きない。しかし、触媒構造体の前に邪魔板を設けるので、それにより、排気ガスが冷やされる可能性がある。これにより、触媒構造体に入る排気ガスの温度が低くなり、流量が少ないときには触媒構造体の直前の位置での排気ガスの温度が低くなり易く、浄化性能の悪化に跳ね返る可能性がある。

0022

又、邪魔板の形状・寸法、取付け構造が、触媒構造体の形状、エンジン形状、触媒構造体の取付け位置等の他の要因で限定され易い問題を有する。

0023

◎ 中央部、すなわち排気ガス流速の大きい部分に触媒活性成分を多く付着させる方法に関する従来例では、いずれも、周辺部に排気ガスを流しやすくして熱を触媒構造体の外部に放出し易くすることは考慮されていない。これでは、触媒構造体の入口温度が1000℃を超える状態で使用することは、劣化が著しくなり使用が困難な場合がでてくる。

0024

本発明は、触媒構造体として周辺部に排気ガスが流れやすい構造とすることで、高温の排気ガスに触媒構造体が晒されたときに触媒構造体が受ける熱エネルギーを外部に放出し易くして触媒構造体全体の熱劣化を小さくするとともに、排気ガスがより多く流れる周辺部の触媒性能を排気ガスがより少ない中央部よりも優れたものであるようにして、触媒構造体全体として性能劣化の程度を小さくかつ均一なものにできる自動車排気ガス浄化用触媒構造体を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0025

本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体は、(1)触媒担体を耐熱性に優れると共に熱伝導率の高い材料で且つセル密度が均一である金属製触媒担体とすることで、外界への熱エネルギーの伝達に都合よくし、(2)触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを付着させた後に、触媒活性成分である貴金属を予め含むスラリーを触媒担体の全体に付着させ、(3)触媒構造体の周辺部の開口率が中央部の開口率よりも高いものとして、周辺部により多くの排気ガスを流れやすくすることで、上記発明の目的を達成するものとしている。

0026

すなわち、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体は、請求項1に記載しているように、触媒担体のセルに触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体において、触媒コート層を付着させる触媒担体が耐酸化性および熱伝導性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であると共に、触媒担体の中央部に触媒成分を含まない無触媒コート層と触媒成分を含む触媒コート層が形成されかつ周辺部に触媒成分を含む触媒コート層が形成されていて、周辺部の開口率が中央部の開口率よりも高くなっている構成としたことを特徴としている。

0027

そして、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の実施態様においては、請求項2に記載しているように、触媒構造体の周辺部と中央部における開口率の差が5%以上50%以下であるものとすることができる。

0028

同じく、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の実施態様においては、請求項3に記載しているように、触媒構造体の周辺部における単位体積当たりの触媒量(貴金属量)が中央部のそれと同じかそれより多いものとすることができる。

0029

同じく、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の実施態様においては、請求項4に記載しているように、周辺部は触媒担体の外周面より10mmから30mmまでの部分であるものとすることができる。

0030

同じく、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の実施態様においては、請求項5に記載しているように、触媒担体の断面形状が真円形断面であるようにしたり、請求項6に記載しているように、楕円形断面(ほぼ平行な対向辺を持つレーシングトラック形断面を含む)のものであるようにしたりすることができる。

0031

また、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法は、請求項7に記載しているように、触媒担体のセルに触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体を製造するに際し、触媒コート層を付着させる触媒担体として耐酸化性および耐熱性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であるものを用い、触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを付着させた後に、触媒成分を含むスラリーを前記触媒担体の中央部および周辺部の全体に付着させ、触媒担体の周辺部の開口率を中央部の開口率よりも高くするようにしたことをを特徴としている。

0032

そして、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法の実施態様においては、請求項8に記載しているように、触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを30〜100g/L付着させるようになすことができる。

0033

同じく、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法の実施態様においては、請求項9に記載しているように、触媒担体の周辺部への触媒を含むスラリーの単位体積当たりの付着量を中央部のそれと同じか多いものとするようになすことができる。

0034

本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法では、触媒コート層を付着させる触媒担体が耐酸化性および熱伝導性に優れた金属箔のセルにより構成されたものとしており、このように、触媒担体を熱伝導率の高い金属からなるものとすることで、触媒コート層が排気ガスから受ける熱エネルギーは外部に伝達されやすいものとなる。

0035

また、触媒構造体の周辺部の開口率を中央部の開口率よりも高くすることで、周辺部の通気抵抗が中央部の通気抵抗よりも小さくなるので、排気ガスは通気抵抗のより小さな周辺部をより多く流れることとなる。

0036

そして、周辺部は外界までの熱伝達距離が短いので、この部分で受けた熱エネルギーは金属製の触媒担体を経由して速やかに外界に放出されることとなり、これにより、触媒コート層の熱劣化が小さいものとなる。

0037

また、周辺部における単位体積当たりの触媒量(貴金属量)を中央部のそれと同じか又はそれよりも多くすることで、周辺部の触媒性能はより優れたものとなって周辺部における触媒性能の劣化の程度はより小さなものとなる。

0038

そして、中央部は、排気ガスの通過量が少なくなるので、これまた熱劣化の程度が小さくなり、熱劣化の程度は周辺部と中央部とで均一化されたものとなる。

0039

したがって、触媒担体が冷えやすくなって触媒コート層が排気ガスより受ける熱エネルギーは放出されやすくなり、周辺部へ排気ガスが流れやすい触媒構造体としかつまたその排気ガスが流れやすい周辺部の触媒性能をより優れたものとすることで、触媒構造体の全体として触媒性能が良好に、そして平均化された状態で維持されることとなる。

0040

本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法において、金属製触媒担体は、厚さが30μmから80μmの耐熱性金属箔、例えば、Fe−20重量%Cr−5重量%Al組成フェライト系ステンレス鋼箔を所定の幅となるように切り出し、その一部は波付け加工等を施した箔とし、平板状の箔と波板状の箔とを巻き上げるか積層してハニカム体とし、これを耐熱性のあるステンレス鋼ケースに挿入してからロウ付け等の処理を施すことにより接合して製造する。

0041

このような触媒担体の製造方法としては、巻き上げる方法が容易であり、より望ましい方法であるといえる。また、触媒担体の断面形状は、真円形断面をなすものや、楕円形断面(ほぼ平行な対向辺をもつレーシングトラック形断面を含む。)をなすものの何れであってもよい。

0042

そして、本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体を製造するに際して、触媒担体の中央部に先ず付着させる触媒成分を含まないスラリーの量は30g/Lから100g/Lであることが望ましい。すなわち、30g/L未満であると、触媒成分を予め含むスラリーの付着量の触媒構造体内部でのバラツキにより、周辺部の開口率が中央部の開口率よりも高くならない部分がでてくる可能性があるからである。他方、100g/L超過とすると、中央部と周辺部の開口率に差が付き過ぎて中央部にほとんど排気ガスが流れないこととなり、触媒構造体の全体が有効に活用されないこととなって、望ましくないためである。

0043

ここでいう周辺部とは、触媒担体の外周面より10mmから30mmまでの部分であるものとすることが望ましく、この周辺部は先に述べたように外界へ熱を伝えやすい部分である。そして、中央部とは、この周辺部より内側の部分である。

0044

また、中央部と周辺部の開口率の差を5%以上高くすることが望ましいとしたのは、少なくともこれ位の差が無いと中央部と周辺部の流量に差がでないためである。そして、50%以下を望ましいとしたのは、これ以上にすると、中央部と周辺部の開口率に差が付き過ぎて中央部にほとんど排気ガスが流れないこととなり、触媒構造体の全体が有効に活用されないこととなり、望ましくないためである。

0045

触媒成分を予め含むスラリーを付着させて得られるコート層の塗布量を中央部と周辺部とで変えてもよい。また、中央部と周辺部とで、コート層の組成を変えてもよい。その方法としては、例えば、特開昭60−216848号で開示されているような、触媒担体のコート量を多くしたい部分の断面を除いて蓋をした後に、触媒スラリーを塗布して乾燥させる等の公知の手法を採用することができる。

0046

貴金属を予め含むスラリーの付着量について、排気ガスが通りやすい触媒構造体の周辺部への単位体積当たりの付着量が、中央部へのそれと同じか又はそれより多いものとすることが望ましい。これは、一般に、コート量が多いほど劣化が小さくなるためである。

0047

また、排気ガスが通りやすい触媒構造体の周辺部の単位体積当たりの触媒量(貴金属量)が、中央部のそれと同じか又はそれより多いものとすることが望ましい。すなわち、触媒として作用する貴金属は触媒活性発現成分であり、一般にこれが多いほど性能が高く劣化が小さいからである。

0048

触媒担体の形状は、真円形断面や、楕円形断面(ほぼ平行な対向辺をもつレーシングトラック形断面を含む。)等、一般に作られている担体形状のもので良く、取付け部の空間形状等に対応させたものとするのが望ましい。

発明の効果

0049

本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体では、触媒担体のセルに触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体において、触媒コート層を付着させる触媒担体が耐酸化性および熱伝導性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であると共に、触媒担体の中央部に触媒成分を含まない無触媒コート層と触媒成分を含む触媒コート層が形成されかつ周辺部に触媒成分を含む触媒コート層が形成されていて、周辺部の開口率が中央部の開口率よりも高くなっているものとしたから、高温の排気ガスに触媒構造体が晒されたときに触媒構造体が受ける熱エネルギーを外部に放出しやすくすることが可能であり、触媒構造体全体の熱劣化を小さなものとすることが可能であると共に、排気ガスがより多く流れる周辺部の触媒性能を排気ガスがより少ない中央部よりも優れたものとすることで触媒構造体全体としての性能劣化の程度を小さくしかつまた均一化することが可能であるという優れた効果がもたらされる。

0050

そして、請求項2に記載しているように、触媒構造体の周辺部と中央部における開口率の差が5%以上50%以下であるようになすことによって、周辺部と中央部とで排気ガスの流量に差をつけることが可能であると共に、差がつきすぎた場合に中央部に排気ガスがほとんど流れないこととなる不具合をも防止することが可能である。

0051

また、請求項3に記載しているように、触媒構造体の周辺部における単位体積当たりの触媒量が中央部のそれと同じかそれより多いものとすることによって、周辺部の触媒性能をより優れたものとすることが可能であって、周辺部における触媒の劣化の程度と中央部における触媒の劣化の程度を同程度のものにして長期の使用が可能となる。

0052

さらに、請求項4に記載しているように、周辺部は触媒担体の外周面より10mmから30mmまでの部分であるものとすることによって、排気ガスから受ける熱エネルギーを外部に伝達しやすくすることが可能であり、触媒性能の早期劣化を防止することが可能であり、請求項5に記載しているように、触媒担体の断面形状が真円形断面であるものとしたり、請求項6に記載しているように、触媒担体の断面形状が楕円形断面であるものとしたりすることによって、触媒構造体の取付空間に対応させたものとすることが可能である。

0053

本発明に係わる自動車排気ガス浄化用触媒構造体の製造方法では、触媒担体のセルに触媒成分を含む触媒コート層を付着させてなる自動車排気ガス浄化用触媒構造体を製造するに際し、触媒コート層を付着させる触媒担体として耐酸化性および耐熱性に優れた金属箔のセルにより構成され且つセル密度が均一であるものを用い、触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを付着させた後に、触媒成分を含むスラリーを前記触媒担体の中央部および周辺部の全体に付着させ、触媒担体の周辺部の開口率を中央部の開口率よりも高くするようにしたから、高温の排気ガスに晒されたときに受ける熱エネルギーを外界に放出しやすく、全体の熱劣化を小さなものとし、触媒の性能低下を周辺部と中央部とで均一化した自動車排気ガス浄化用触媒構造体を製造することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。

0054

そして、請求項8に記載しているように、触媒担体の中央部に触媒成分を含まないスラリーを30〜100g/L付着させるようになすことによって、周辺部と開口部とにおける開口率に適切な差を生じさせることが可能である。

0055

また、請求項9に記載しているように、触媒担体の周辺部への触媒を含むスラリーの単位体積当たりの付着量を中央部のそれと同じか多いものとすることによって、周辺部の触媒性能をより優れたものとすることが可能となって、周辺部における触媒性能の劣化の程度をより小さなものとすることが可能であり、周辺部と中央部とで劣化の程度を均一化したものにすることが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。

0056

以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。

0057

実施例1
(工程1)Crを20重量%、Alを5重量%含む厚さ50μmのフェライト系ステンレス鋼箔よりなる板を幅118mmに切り出し、その一部について、平板と共に巻き上げた時にセル密度が620k個/m2となる様に、波付け加工を施した。

0058

(工程2)波板と平板(図1に示した平板1と波板2とからセル3を形成したものに相当)を共に巻き上げて図2に示す直径D1が118mで、且つ、断面形状が真円形状の金属製触媒担体4を作製した。

0059

(工程3)(工程2)で作製したハニカム体の外側に箔状のロウ材(JISZ−3265で規定されるNiロウおよびNi−Alを主体としたものでBNi−5相当品)を付着させると共に、内部に粉末のロウ材を付着させてステンレス鋼製ケーシングの内部に挿入し、空気中にて100〜600℃に加熱した後、真空中(10のマイナス4乗Torr)にて1180〜1230℃で2時間以内の加熱を行なう接合処理を実施して、金属製触媒担体を用いた触媒構造体(ただし、この時点で触媒の付着はなし)を得た。

0060

(工程4)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gとアルミナゾル1000gをボールミルポット投入し、8時間粉砕して無触媒コート層用のスラリーを得た。

0061

(工程5)触媒担体4の外周面から10mmをマスキング材で覆ったのち、工程4で得たスラリーを中央部(図2のD1=98mmの部分)のみに塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して無触媒コート層を形成した。このとき、工程4で得たスラリーのコーティング量は30g/Lとした。

0062

(工程6)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gに対してジニトロジアンミン白金溶液を用いてPt量が1.5wt%となるように加え、よく攪拌した後、オーブンにて150℃で3時間乾燥し、400℃で4時間焼成して、Pt/Al2O3触媒粉末を得た。次いで、このPt/Al2O3触媒粉末700gと酸化セリウム300gおよびアルミナゾル1000gをボールミルポットに投入し、8時間粉砕して触媒コート層用のスラリーを得た。

0063

(工程7)工程6で得たスラリーを金属製触媒担体4の全体(図2に示すD2=118mmの部分)に160g/L塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。

0064

(工程8)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gに対して硝酸ロジウム溶液をRh量が1wt%となるように加え、よく攪拌した後、オーブンにて150℃で3時間乾燥し、400℃で4時間焼成して、Rh/Al2O3触媒粉末を得た。次いで、このRh/Al2O3触媒粉末1000gとアルミナゾル1000gをボールミルポットに投入し、8時間粉砕して触媒コート層用のスラリーを得た。

0065

(工程9)工程8で得たスラリーを既にPt/Al2O3を塗布した金属製触媒担体の全体に40g/L塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。

0066

以上の工程を経て実施例1の触媒構造体Aを得た。

0067

実施例2
実施例1において、工程5のスラリ−塗布量を50g/Lとする以外は同様にして実施例2の触媒構造体Bを得た。

0068

実施例3
実施例1において、工程5のスラリー塗布量を70g/Lとする以外は同様にして実施例3の触媒構造体Cを得た。

0069

実施例4
実施例1において、工程5のスラリー塗布量を100g/Lとする以外は同様にして実施例4の触媒構造体Dを得た。

0070

実施例5
実施例1において、工程5のマスキング材で覆う幅を20mmにする以外は同様にして実施例5の触媒構造体Eを得た。

0071

実施例6
実施例4において工程5のマスキング材で覆う幅を30mmにする以外は同様にして実施例6の触媒構造体Fを得た。

0072

実施例7
実施例1において、工程1から5で得られた中央部に無触媒アルミナコート層を付着した金属製触媒担体を以下の工程で触媒化する以外は、同様にして実施例7の触媒構造体Gを得た。

0073

(工程6)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gに対してジニトロジアンミン白金溶液を用いてPt量が1.5wt%となるように加え、よく攪拌した後、オーブンにて150℃で3時間乾燥し、400℃で4時間焼成して、Pt/Al2O3触媒粉末を得た。次いで、このPt/Al2O3触媒粉末700gと酸化セリウム300gおよびアルミナゾル1000gをボールミルポットに投入し、8時間粉砕して触媒コート層用のスラリーを得た。

0074

(工程7)中央部をマスキング材で覆ったのち、工程6で得たスラリーを周辺部のみに塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程6で得たスラリーのコーティング量を160g/Lとした。

0075

(工程8)工程6において、Pt量が1.2wt%となるようにする以外は同様にして、触媒コート層用のスラリーを得た。

0076

(工程9)周辺部をマスキング材で覆ったのち、工程8で得たスラリーを中央部のみに塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程8で得たスラリーのコーティング量を160g/Lとした。

0077

(工程10)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gに対して硝酸ロジウム溶液をRh量が1wt%となるように加え、よく攪拌した後、オーブンにて150℃で3時間乾燥し、400℃で4時間焼成して、Rh/Al2O3触媒粉末を得た。次いで、このRh/Al2O3触媒粉末1000gとアルミナゾル1000gをボールミルポットに投入し、8時間粉砕して触媒コート層用のスラリーを得た。

0078

(工程11)中央部をマスキング材で覆ったのち、工程10で得たスラリーを塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程10で得たスラリーのコーティング量を40g/Lとした。

0079

(工程12)工程10においてRh量が0.75wt%となるようにする以外は同様にして、触媒コート層用のスラリーを得た。

0080

(工程13)周辺部をマスキング材で覆ったのち、工程12で得たスラリーを塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程12で得たスラリーのコーティング量を40g/Lとした。

0081

実施例8
実施例3において、工程1から5で得られた中央部に無触媒アルミナコート層を付着した金属製触媒担体を以下の工程で触媒化する以外は、同様にして実施例8の触媒構造体Hを得た。

0082

(工程6)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gに対してジニトロジアンミン白金溶液を用いてPt量が1.5wt%となるように加え、よく攪拌した後、オーブンにて150℃で3時間乾燥し、400℃で4時間焼成して、Pt/Al2O3触媒粉末を得た。次いで、このPt/Al2O3触媒粉末700gと酸化セリウム300gおよびアルミナゾル1000gをボ−ルミポットに投入し、8時間粉砕して触媒コート層用のスラリーを得た。

0083

(工程7)中央部をマスキング材で覆ったのち、工程6で得たスラリーを周辺部に塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程6で得たスラリーのコーティング量を180g/Lとした。

0084

(工程8)周辺部をマスキング材で覆ったのち、工程6で得たスラリーを中央部に塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程6で得たスラリーのコーティング量を140g/Lとした。

0085

(工程9)γ−アルミナを主成分とする活性アルミナ粉末1000gに対して硝酸ロジウム溶液をRh量が1wt%となるように加え、よく攪拌した後、オーブンにて150℃で3時間乾燥し、400℃で4時間焼成して、Rh/Al2O3触媒粉末を得た。次いで、このRh/Al2O3触媒粉末1000gとアルミナゾル1000gをボールミルポットに投入し、8時間粉砕して触媒コート層用のスラリーを得た。

0086

(工程10)中央部をマスキング材で覆った後、工程9で得たスラリーを周辺部に塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程9のスラリーのコーティング量を45g/Lとした。

0087

(工程11)周辺部をマスキング材で覆ったのち、工程9で得たスラリーを中央部に塗布し、乾燥後、400℃で1時間焼成して触媒コート層を形成した。このとき、工程9で得たスラリーのコーティング量を35g/Lとした。

0088

実施例9
実施例1において、断面形状を図3に示す長径D5が144mm、短径D6が88mmのレーシングトラック形状の金属製触媒担体7とし、周辺部6を幅15mmの部分とする以外は同様にして実施例9の触媒構造体Iを得た。

0089

比較例1
実施例1において、工程4および5を省略して比較例1の触媒構造体Jを得た。

0090

比較例2
実施例8において、工程7および10でマスキングを省略してスラリーを付着させ、その付着量が担体全体で160g/L、工程7で付着させるコート量が触媒担体全体で40g/Lとなるようにして比較例2の触媒構造体Kを得た。

0091

0092

評価例1
本発明の実施例1〜9、比較例1〜2の触媒構造体A〜I,J〜Kの端面を高速機能画像解析装置カールツァイス製、VIDAS plus)を用いて、周辺部と中央部の開口率を求めた。その結果を表2に示す。

0093

0094

ここで、比較例J,Kの中央部と周辺部の区別は、それぞれ触媒構造体A,Iを基準として行なったが、いずれの触媒構造体においても、中央部の開口率よりも周辺部の開口率の方が高いものとなっていた。

0095

評価例2
本発明の実施例1〜9、比較例1〜2の触媒構造体A〜I,J〜Kに、風量2m3/分の300℃の空気を流し、周辺部と中央部でのガスの流量および流速を比較した。その結果を表3に示す。

0096

0097

表3より明らかなように、いずれの場合においても、中央部よりも周辺部の方が単位断面積あたりの流量が多く、流速は周辺部の方が大きいものとなっていた。

0098

評価例3
本発明の実施例1〜8、比較例1〜2の触媒構造体A〜H,J〜Kを1500ccエンジンのマニホールドに装着して、入口温度が950℃、空燃比(A/F)が14.6、使用ガソリン無鉛の条件で急速耐久試験を行なった。

0099

耐久試験後の各触媒について、浄化性能を評価したが、この評価に際しては、排気量が2000ccのエンジンでA/F=14.6、A/F振幅=0.5、周波数1Hz、入りガス温度400℃の条件で行なった。その結果を表4に示す。

0100

0101

表4に示すように、実施例1〜8の触媒構造体A〜Hでは、比較例1〜2の触媒構造体J〜Kに比べて、触媒性能に優れているものであることが確かめられた。

図面の簡単な説明

0102

図1金属製触媒担体の内部構造を示す拡大断面説明図である。
図2断面形状が真円形(丸型)である金属製触媒担体の外観形状を示す説明図である。
図3断面形状が楕円形(レーシングトラック型)である金属製触媒担体の外観形状を示す説明図である。

--

0103

1平板
2波板
3セル
4真円形状(丸型)の金属製触媒担体
5 中央部
6周辺部
7楕円形状(レーシングトラック型)の金属製触媒担体

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